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マグカップは、どうして 今の かたちに なったの?

マグカップ ── 取っ手のない白い器から、今の形へ

マグカップの形 ── 大ジョッキの取っ手、海軍の白い厚手の器、食堂のマグ

分野:技術

マグカップの とっては、なんのために ついて いるの? でも、むかしの 中国の ちゃわんには、とっては ありませんでした。

答えを さきに いうと、今の マグカップは、いくつかの ねがいが かさなって できました。「たくさん はいる うつわ」「こぼれにくくて、われにくい うつわ」「あつい のみものを もつ とって」です。とっては さいしょから あった わけでは なく、あとから つけられた と いわれて います。

マグカップの取っ手は、熱い飲み物を持つための工夫に見えます。けれど、もとになった中国の茶碗には、取っ手がありませんでした。

答えを先に書くと、今のマグカップは、大きな飲み物用の器の取っ手と、1940年代のアメリカ海軍が求めた、こぼれにくく割れにくい白い厚手の器が、のちに重なってできた形です。取っ手は、もとからあったのではなく、あとから付けられました。

マグカップの取っ手は、熱い飲み物を持つための工夫に見える。しかし、もとになった中国の茶碗には取っ手がなかった。

答えを先に言えば、今のマグカップは、大きな飲み物用の器(ジョッキ)に付いた取っ手と、1940年代のアメリカ海軍が求めた、滑りにくく割れにくい白い厚手の器が重なってできた。取っ手は最初からあったものではなく、あとから付けられた。

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1. ちゃわんには、とっての ない ものが あった

1. 中国の茶碗には、取っ手がなかった

1. 中国の茶碗 ── 取っ手のない、小さな器

むかしの 中国の お茶の ちゃわんは、とっての ない 小さな うつわでした。

ヨーロッパの 人たちは、日本の 伊万里いまりや、中国の 広東カントンから 運ばれて きた、とっての ない 東洋の かたちを まねて、カップを つくる ように なりました。

ちゃわんに とってが なかった わけは、はっきり わかって いません。

中国の茶碗は、取っ手のない小さな器でした[1]。

ヨーロッパでは、日本の伊万里や、中国の広東(カントン)から輸出された、取っ手のない東洋風のデザインをまねて、カップを作るようになりました。まねられた形にも、取っ手はありませんでした[1]。

取っ手がなかった理由として、「熱すぎて持てないお茶は、まだ飲むべきではない」という考え方が語られることがあります。ただ、これは文化の説明で、設計の記録として確かめられたものではありません。

中国で生まれた茶碗は、取っ手のない小さな器だった[1]。ヨーロッパでは、伊万里(日本)や広東(カントン)から輸出された、取っ手のない東洋風のデザインをまねて作る窯が現れた[1]。

取っ手がない理由は、「熱くて持てないお茶は、まだ飲むべきでない」という文化的な説明がよく語られる。しかし、設計の記録として裏づけられたものは、今回の調べでは見つからなかった。

2. とっては、大きな のみものの 入れものに あった

2. 取っ手は、大きなジョッキから来た

2. マグの起源 ── 大きな飲み物の器に付いた取っ手

「マグ」は、とってが 1つ ついた、大きめの のみものの 入れものの ことです。だいたい 250ミリリットルから 350ミリリットルくらいです。それより ずっと 大きい ものは、「タンカード」と よばれます。

ただし本当は、マグの とっては、なべの 耳と ちがって、あとから つけられた ものです。

英語のmugは、取っ手が1つ付いた、およそ250〜350ミリリットルの飲み物用の器をさします。これより大きな器は、tankard(タンカード)と呼ばれます[2]。

初期のマグは、今より大きく、主にビールなどの酒に使われたとされます。陶器は、ろくろで形を作ったあとに取っ手を付けやすいため、取っ手付きの器が早くから作られました。一方で、厚い陶器は口当たりが悪く、金属の器は熱い飲み物に向きませんでした[2]。

mugという語の起源は分かっていません。辞書では1560年代ごろの例が挙げられ、現在の意味での初出は1664年とする記述もあります[3][2]。

英語の mug は、取っ手が1つ付いた、およそ250〜350ミリリットルの飲み物用の器をさす。これより大きい器は tankard と呼ばれる[2]。

初期の mug は今より大きく、ビールなどの酒に使われることが多かった。陶器は、ろくろで成形したあとに取っ手を付けやすかったため、取っ手付きの器が早くから作られた。厚い陶器は口当たりが悪く、金属の器は熱い飲み物に扱いにくかった[2]。語源は不明で、現在の意味での初出は1664年とされる一方、辞書では1560年代の例も挙げられている[3]。

4. 白い マグには、あとから とってが ついた

4. 取っ手はあとから付き、食堂の定番になった

4. 取っ手の追加と「ダイナーのマグ」── まねが広げた形

1940年代の なかごろ、ビクターは ふつうの 人むけに、とっての ついた マグを 売りだしました。少し 小さく、いろも ふえました。

その 白い マグは、しょくどうや カフェで 使われる ことが 多く なりました。まねを する 会社も たくさん あらわれ、「ダイナーのマグ」と よばれる 形に なりました。

ビクターが マグを つくるのを やめたのは、1987年とも、1990年の 春とも いわれて います。しりょうによって、年が ちがいます。

戦後、ビクター社は一般の人にも売るようになり、取っ手を付け、胴をやや細く、色も増やしました[4][5]。取っ手は、コーヒーショップが客の中心になったときに、持ちやすさと丈夫さのために加えられたと紹介されています[6]。

食堂で使われる厚くて白いマグは「ダイナーのマグ」と呼ばれ、ほかのメーカーも似た器を作りました。やがて安い模造品が増え、ビクターは白いマグの生産をやめました。やめた時期は、1987年とする記述と、1990年の春とする記述があります[4][5]。

戦後、ビクター社は民間向けに、取っ手を付け、胴をやや細くし、色を増やした製品を売った[5][4]。コーヒーショップが主な客になったことで、持ちやすく丈夫な取っ手が加えられたとされる[6]。

厚くて白い「ダイナーのマグ」は、食堂で定番となり、ほかのメーカーにまねされた。安価な模造品が増えたことで、ビクターは白いマグの生産をやめた。やめた年は、1987年とする記述と、1990年春とする記述がある[4][5]。

5. いまの マグに のこった もの

5. 今のマグに残ったものと、まだ分からないこと

5. 今の形を説明する流れと、残る謎

今の マグには、とってが 1つ あります。大きすぎない 大きさで、ぶあつくて じょうぶな うつわです。とっては あとから つき、ぶあつい しろい うつわは、こぼれにくさや あたたかさを たもつ ために 広まりました。

でも、まっすぐな かたちの マグが いつ、どうして 多く なったのかは、この しりょうでは 分かりませんでした。

今のマグカップに残っているのは、取っ手が1つあること、大きすぎない容量、厚くて丈夫な器であることです。取っ手は熱い飲み物を持つための工夫としてあとから付き、厚い白い器は、こぼれにくさや丈夫さ、保温のために広がりました[6][2]。

取っ手の付いた器が西洋で広まった時期も、資料によって違います。英語版ウィキペディアの「Teacup」は、西洋で取っ手が付いたのは19世紀の初めとしています。一方で、17世紀のチョコレート用カップには取っ手があったとも書いています。この説の根拠は1冊の本なので、ほかの資料と突き合わせる必要があります[1]。

まっすぐな円筒形のマグが、いつ、どんな理由で広まったのかは、今回の資料では分かりませんでした。

今のマグの特徴は、取っ手が1つ、大きすぎない容量、厚くて丈夫な器の3つにまとめられる。取っ手は大きな飲み物用の器に由来し、厚くて白い器は1940年代の海軍向けの仕様から、食堂の定番を経て広まった[2][6]。

取っ手付きの器が西洋で広まった時期は、資料によって食い違う。英語版ウィキペディア「Teacup」は、西洋で取っ手が付いたのは19世紀初めとし、17世紀のチョコレート用カップには取っ手があったとも書く。後者の根拠は1冊の本で、ほかの資料とは突き合わせられていない[1]。

一方、今よく見るまっすぐな円筒形のマグが、いつ、どんな理由で広まったのかは、今回の資料では確かめられなかった。

6. しらべて みよう

6. 自分でも調べてみたくなったら

6. 自分で調べてみたくなったら

おうちの マグカップを 3つ 出して、とっての いち、かべの あつさ、そこの ざらざらを くらべて みて ください。

ちゃわんや 湯のみと くらべると、とっての ない うつわが どこまで 使いやすいかも 分かります。

今日できること:家にあるマグカップを3つ並べ、取っ手の位置、器の厚み、底の仕上がりを比べてください。湯のみや茶碗と並べると、取っ手の役割が分かります。

出かけてできること:食堂やカフェで、マグの形と取っ手の向きを見てください。同じ店でも、器によって厚みがちがうことに気づくかもしれません。

資料を読むなら:英語版ウィキペディアの「Mug」と「Victor Insulators」を読み比べると、年号の食い違いが分かります[2][5]。

資料を読むなら:英語版ウィキペディアの「Mug」と「Victor Insulators」の項目を読み比べる。海軍の器の年代や、生産終了の年が資料によって異なることが分かる([2]、[5])。

見にいけるもの:食堂で使われる白い厚手のマグを見て、取っ手の付き方と器の厚みを、家のマグと比べる。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

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  1. 英語版ウィキペディア「Teacup」(取得:2026年10月8日)。 https://en.wikipedia.org/wiki/Teacup (取っ手のない茶碗の由来、伊万里・広東からの輸出磁器の形、西洋で取っ手が付いた時期の記述)
  2. 英語版ウィキペディア「Mug」(取得:2026年10月8日)。 https://en.wikipedia.org/wiki/Mug (mugの容量と取っ手の定義、初期のマグの材料と用途、陶器と金属の器の扱いやすさ、1664年の初出の記述)
  3. Online Etymology Dictionary「mug」(取得:2026年10月8日)。 https://www.etymonline.com/word/mug (mugの語源は不明であること、1560年代の初出とされること)
  4. Chris Clemens「How the Victor Coffee Mug Changed the Way We Drink Coffee」Exploring Upstate(2016年3月6日)。 https://exploringupstate.com/how-victor-changed-the-coffee-mug/ (海軍の注文と取っ手のない最初の器、底の仕上がり、戦後の取っ手の追加、模造品の増加、生産終了の年を1987年とする記述)
  5. 英語版ウィキペディア「Victor Insulators」(取得:2026年10月8日)。 https://en.wikipedia.org/wiki/Victor_Insulators (ビクター社が碍子の仕事の減少で食器に取り組んだこと、海軍向けの白い厚手の器、戦後の取っ手付きの版、生産終了を1990年春とする記述)
  6. Mental Floss「Why Do Diners Across America All Use the Same Mugs?」 https://www.mentalfloss.com/big-questions/why-do-diners-america-use-same-mugs (海軍の要望、厚くて白い器の耐久性と保温性、取っ手の追加とコーヒーショップの関係、ダイナーの定番になったこと)

なおした ところ

更新履歴

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