1. うごいて いないのに、なぜ おもいの?
1. 動いていないのに、どうして重くなるのか
1. 起きている時間の6割近い「座位行動」
じゅぎょうや ゲーム、テレビで ながく すわった あと、立つと あしが おもい。からだを うごかして いないのに、ふしぎです。
すわったり、よこに なったり して すごす ことを、「ざいこうどう」と よびます。厚生労働省の しりょうでは、おきて いる 時間の 6わり ちかくを しめると されて います[1]。
うんどうを ある ていど して いる 人でも、ながく すわる ことの えいきょうが 注目 されて います[1]。
この 記事では、つかれの 中でも あしの おもさを 見ます。研究で じっさいに はかられて いるのが あしだからです。では、すわって いる あいだ、あしは どう なるのでしょう。
授業や映画で長く座ったあと、立ち上がると脚が重い。体を動かしていないのに、不思議です。
厚生労働省の資料は、座ったり、横になったりして過ごし、エネルギー消費が1.5メッツ以下(安静にしているときの1.5倍以下)の行動を「座位行動」と呼びます。起きている時間の6割近くを占めるとされます[1]。ここでいう6割は、起きている間の割合で、1日全体ではありません。
運動をある程度している人でも、長く座ること自体の悪影響が注目されるようになった、とも書かれています[1]。体を動かす時間をとれば足りる、という話ではないようです。
この記事は、疲れの中でも脚の重さに絞ります。研究で実際に測られているのが、脚だからです。では、座っている間に脚は実際に変わるのでしょうか。
授業や映画で長く座ったあと、立つと脚が重い。動いていないのに疲れるのはなぜか。
厚生労働省の資料は、座ったり横になったりして過ごす(座位・半臥位・臥位)、エネルギー消費が1.5メッツ以下(安静時の1.5倍以下)の覚醒行動すべてを「座位行動」と定義し、起きている時間の6割近くを占めるとする[1]。これは覚醒時間に対する割合で、1日全体の6割ではない。
さらに、中高強度の身体活動をある程度していても、長時間の座位行動による健康への悪影響が注目されるようになった[1]。運動の量とは別に、座り方そのものが問われているわけだ。
ただし、疲労感を直接測った研究は少ない。この記事では、測定がある脚の不快感を軸に、そこから体内の働きへ広げる。まず、座っている間に脚で何が変わるのかを見る。
2. 2じかん すわると、ふくらはぎは どうなる?
2. 2時間座ると、ふくらはぎの周りが増えた
2. 2時間の座位でふくらはぎの周囲長と筋の硬さが変わる
リクライニングの いすに 2じかん すわって もらう 実験が ありました。ちゅうこうねんの おとな 40人が きょうりょく しました[3]。
ふくらはぎの まわりの ながさは、すわる ほど ふえて、2じかんで 女の人は 3%ちょっと、男の人は 2%ちかく ふえました。あしの だるさ、はり、おもさも、2じかんで はっきり つよく なりました[3]。
たとえば まわりが 35センチの ふくらはぎなら、女の人の 3.2%は 1センチちょっと(1.1センチ)、男の人の 1.85%は 0.65センチぐらいです。(35センチから けいさん しました。)
ただし、この 実験は おとなの 40人で、2じかんの ことです。子どもや みんなに おなじ すうじが 出る とは いえません。ふえたのは、いったい なんでしょう。
実験では、40人の中高年(男性21人・女性19人)に、リクライニングチェアで2時間座り続けてもらいました[3]。
ふくらはぎの周囲長は座るほど増え、120分の時点で女性が3.20%、男性が1.85%の増加でした。脚のだるさ、張り、重さの訴えも、120分で有意に増えました[3]。
数字を実感に直してみます。周囲長35cmのふくらはぎなら、3.2%は約1.1cm、1.85%は約0.65cmです(上の割合から筆者が計算した値で、この実験の測定値そのものではありません)。ひもを巻けば分かるほどの差です。
ただし、協力したのは中高年40人で、時間も2時間です。子どもや別の座り方にそのまま当てはまる数字ではありません。では、増えたのは何でしょうか。
中高年40人(男性21人・女性19人)が、リクライニングチェアで2時間座る実験に協力した[3]。ふくらはぎの周囲長は座るほど大きくなり、120分で女性が3.20%、男性が1.85%増えた。脚のだるさ・張り・重さの訴えも、120分で有意に増えた[3]。
同じ研究では、筋の硬さ(せん断波速度)も座るほど上がっている[3]。周囲長だけでなく、筋そのものの状態が変わっていたことになる。
周囲長35cmの場合、3.2%は約1.1cm、1.85%は約0.65cmだ(割合からの試算で、論文の測定値ではない)。意外に大きいとも、2時間でこの程度かとも受け取れるが、解釈は読み手に委ねたい。
限界は明確だ。対象は中高年40人、条件は2時間の座位で、子どもや全員に同じ数字とは言えない。では、増えたのは何か。論文は筋内圧・血管内の血液量・皮下組織の水分の増加を挙げる[3]。次の疑問は、なぜそれが脚にたまるのかだ。
3. たまった 血を、だれが おし上げて いるの?
3. ふくらはぎの筋肉は、血液を押し上げるポンプ
3. 座り続けると、ふくらはぎの筋ポンプの働きが弱まると考えられる
ふくらはぎの 筋肉は、ポンプの やくめを して いると いわれます。あるくと、筋肉が ちぢんだり ゆるんだり して、あしの 血管を ながれる 血液を、心臓の ほうへ おし上げます。
たとえば、水の 入った ゴムの ほそい ふくろを、手で ぎゅっと にぎると、水が おし出されます。ただし 本当は、ふくろではなく、筋肉が 血管を おして いる のです。
すわりっぱなしだと、この ポンプが あまり はたらかなく なる、と 考えられます。そう なると、血液や 水分が あしに たまりやすく なるのかも しれません。
歩く 休けいを くりかえすと、あしの むくみが へった という 話も あります[3]。では、見えない ところでは どうでしょう。
ふくらはぎには、血液を心臓へ押し戻すポンプのような働きがあるといわれます。歩くとふくらはぎの筋肉が縮んだりゆるんだりして、脚の静脈の血液を押し上げる仕組みで、筋ポンプ作用と呼ばれます。
身近なものでたとえると、水の入った細いゴムの袋を手でにぎって、水を押し出すようなものです。ただし実際は、袋ではなく、筋肉が血管を外から押しています。
座りっぱなしでは、このポンプがあまり働かなくなり、血液や水分が脚にたまりやすくなる、と考えられます。先の論文は、長く座ると筋内圧、血管内の血液量、皮下組織の水分が増えると説明し、歩く休憩をくりかえして静脈のポンプを働かせると脚のむくみが減る、と紹介しています[3]。
観察されたのは、脚の不快感と水分の増加です。筋ポンプは、それを説明する一つの考え方です。では、体の中の、目に見えない働きはどうなっているのでしょうか。
ふくらはぎの筋が収縮・弛緩をくり返して静脈血を心臓へ押し戻す仕組みは、筋ポンプ作用と呼ばれる。座りっぱなしではこの働きが弱まり、血液が脚に滞りやすくなる、というのが仕組みからの説明だ。
論文側の根拠は、長い座位で筋内圧・血管内血液量・皮下組織の水分が増えること、歩行による中断で静脈ポンプが働き、足や脚の浮腫が減るという記述だ[3]。
先の周囲長の増加は、血液と水分が脚に残った結果とも読める。筋の硬さの上昇も同じ流れで説明できる。ただし、観察されたのは脚の不快感と水分量の増加で、筋ポンプの低下そのものを測ったわけではない。
だが、止まるのは脚の血流だけだろうか。次は、筋の中の、もっと細かい働きを見る。
4. 見えない ところでも、はたらきが とまるの?
4. 動かさないと、ラットの筋肉で脂肪を取りこむ酵素の活性が大きく下がった
4. ラットでは、不活動で筋のLPL活性が大きく低下した
ねずみの なかまの ラットで、こんな 実験が ありました[5]。
あしを つかわない じょうたいに すると、筋肉の 中で 脂肪を とりこむ のを てつだう 酵素の はたらきが、ラットの 筋肉で はかると、9わりよりも おおく へりました。
かるく うごき はじめると、4じかんほどで、8ばい ぐらいまで もどりました[5]。
ただし、これは ラットの 話です。人の すわりに そのまま あてはまる とは いえません。それでも、うごかないと はたらきが 下がる ところが 体の 中に ある、という 見つけ方は おもしろいですね。
では、どれくらい うごけば、かわるのでしょう。
脚の中で変わるのは、血流だけではないようです。ラットの実験で、脚をほとんど使わない状態にすると、筋肉の中で脂肪(中性脂肪)の取りこみを担う酵素、LPLの活性が、通常の歩行時の90〜95%下がりました[5]。
軽い動きを再開すると、約4時間で活性が約8倍に回復しました[5]。動かないと下がり、動くと戻る働きが、ラットの筋肉の中にあったということです。
注意したいのは、これがラットの結果だという点です。人間が座ったときに、同じ大きさで同じことが起きるとは言えません。それでも、「動いていないから体は休んでいる」とは限らず、小さく動くこと自体が体の働きを保っているのかもしれない、という見方につながります。
では、どのくらい動けば、その働きは戻るのでしょうか。
脚の中で変わるのは血流だけではない。ラットを用いたHamiltonらの2007年の実験では、後肢を使わない状態で、筋の脂肪(中性脂肪)の取りこみを担う酵素LPL(リポたんぱく質リパーゼ)の活性が、通常の歩行時にある量より90〜95%低下した[5]。軽い動きを再開すると、約4時間で約8倍に回復した[5]。
ここから読めるのは、筋が動くことで保たれる代謝の働きがある、ということだ。
ただし限界は2つある。第1に、種がラットで、条件も後肢をほとんど使わない状態という、人の座位より極端なものだ。第2に、LPL活性の低下は、人のだるさや疲労感とは別の話だ。人間の座位にそのまま当てはめない、という前提で読む。
それでも、ラットでは動かさないと低下し、小さな動きで回復する活性がある、という方向は示された。では、どのくらいの動きで足りるのか。
5. どれくらい うごけば、かわるの?
5. 20分ごとの2分歩きが、食後の血糖の上がり方を下げた
5. 座位を20分ごとに区切る2分間の歩行(Dunstanら, 2012)
2012ねんに、こんな 実験が ありました。すこし ふとりぎみの おとな 19人(45から65さい)が、あまい のみものを のんだ あと、5じかん すごします[4]。
ずっと すわった ときと、20ぷんごとに 2ふんだけ かるく あるいた ときを くらべました。すると、あるいた ときの ほうが、血の 中の さとうの ふえかたが ちいさく なりました[4]。
せかいの けんこうに ついての きかん WHOは、すわる 時間を へらし、かるい うごきでも いいので、すわる 時間と いれかえる ことを すすめて います[2]。ただし、「何時間までなら いい」という 上の きまりは、しめされて いません。
この 実験は 1日だけの もので、おとなの 話です。子どもに おなじ こうかが ある とは いえません。それでも、2ふんなら、できそうですね。
脚の重さを直接調べた実験ではありませんが、座る時間を区切る例として見てみます。
2012年の実験では、太り気味の45〜65歳19人が、糖の入った飲み物を飲んだあとの5時間を、座りっぱなしと、20分ごとに2分の軽い歩行を入れた場合とで過ごしました。血糖の上がり方を表す値は、座りっぱなしで6.9、軽い歩行を入れると5.2で、インスリンの上がり方も小さくなりました[4]。
報告された値を単純に比べると、6.9から5.2へ約25%低くなっています(この記事での計算です)。20分に2分、つまり1割ほどの時間を歩いたにすぎません。
WHOの2020年のガイドラインは、成人は座っている時間を減らし、軽い強さを含むどんな運動でも、座位の時間と置きかえると健康上の利益がある、と強く推奨しています。ただし、座位時間の具体的な上限値を示すだけの根拠は、まだ足りないとしています[2]。「何時間までなら大丈夫」という基準は、示されていません。
この実験は、1日だけの短期の結果で、対象も太り気味の成人19人です。疲労感そのものを測ったものでもありません。子どもへの効果は言えない点にも注意が必要です。
脚の重さを直接調べた実験ではないが、座る時間を区切る例として見てみる。
20分ごとに2分の軽い歩行を挟むと、体の中で何か変わるのか。Dunstanらの2012年の実験では、太り気味の45〜65歳19人が、糖飲料を飲んだあとの5時間を、座りっぱなし、または20分ごとに2分の軽い歩行(あるいは中強度歩行)を入れた条件で過ごした。軽い歩行を入れた場合は、血糖の上昇(iAUC)が座りっぱなしの6.9に対して5.2で、インスリンの上昇も小さかった[4]。
報告された中央値を単純に比べると、6.9から5.2へ約25%低い(本稿の計算)。20分に2分で、実験時間の1割ほどだ。長く座る時間を細かく区切ること自体に、意味があるらしい。
この結果を、WHO 2020年ガイドラインと並べて読む。ガイドラインは、座位を減らし、軽い強度を含む身体活動で置きかえることを強く推奨する一方、座位時間の上限値を決めるだけの根拠は不足しているとする[2]。つまり、「2分歩けば十分」ではなく、「少しでも置きかえる意味はある」が、いま言えるところだ。
限界は3つある。1日の急性実験であること、対象が太り気味の成人19人であること、測られたのは血糖とインスリンで疲労感ではないことだ。座位の脚の重さと、この結果をつなぐ直接の証拠はない。それでも、前章の脚のポンプ、LPLの結果と同じ向きを指している点は覚えておきたい。
6. すわった とき、せぼねの クッションには どれくらい 力が かかる?
6. 座ったとき、椎間板の圧力は実測でどれくらいか
6. 椎間板内圧の実測(Wilkeら, 1999)── 座位は立位より小さい可能性
すわって いる とき、せぼねには どれくらい 力が かかって いるのでしょう。1999ねんの 実験は、すわって いる ときの 力を じっさいに はかりました[6]。
せぼねの ほねと ほねの あいだには、クッションの ような 椎間板が あります。ボランティアの 1人に てつだって もらい、その 中の あつりょくを はかりました。すると、すわって いる ときの ほうが、立って いる ときより 小さい かもしれない すうじが 出ました[6]。
この 研究の 人たちは、同じ しせいで いる より、からだの むきを かえ つづける ことが、クッションに 水分や えいようを ゆきわたらせる ために 大切だ、と 考えました[6]。
ただし、はかったのは 1人だけです。この すうじだけで、「すわっても せぼねは へいき」とは 言えません。ずっと すわる より、ときどき うごく ほうが いい、という 点は、ここまでの 話と つながりますね。
座ったとき、背骨のクッションの椎間板には、どれくらい圧力がかかるのでしょうか。1999年に椎間板の内部の圧力を実際に測った研究(Wilkeら)があります[6]。
志願者1人の腰の椎間板に測定器を入れて測ると、座っているときの内圧は、立っているときより小さい可能性がありました。研究者は、椎間板の中に液体(栄養)を行き渡らせるには、姿勢を変え続けることが大切だと結論づけています[6]。
つまり、この1人の測定からは、「座る=背骨が押しつぶされる」と決めつけられない、ということが分かります。
ただし、測ったのは志願者1人だけです。これだけで通説を覆したとは言えず、別の測り方では座位のほうが大きいという報告もあるとされます。ここでは、通説は唯一の答えではない、という例として読んでください。
座位のとき、椎間板の内圧は実際どれくらいなのか。Wilkeらは1999年、志願者1人の椎間板(L4-L5)の内圧を日常動作の中で実測した。結論は、座位の内圧は立位より小さい可能性がある、ということだった[6]。
著者はさらに、椎間板への液体(栄養)の流れを促すために、姿勢を変え続けることが重要だと述べた[6]。抄録の記述にもとづく説明で、仕組みの細部までは踏みこまない。
この1人の測定から言えるのは、座位の内圧が立位より小さい可能性があることと、著者が姿勢を変え続けることを重視したことまでだ。長時間の座位一般への結論は引き出せない。
限界は大きい。測定は志願者1人で、個人差や条件の違いを考えると、一般化はできない。座位の内圧を立位より大きいとする、別の古い測定もあるとされ、食いちがいを原文の数値で確かめるには至っていない。結論は、通説の否定ではなく、座位の負担を一つの数字で語れるほど単純ではない、というところまでだ。
7. すわった あとの あしを、くらべて みよう
7. 長く座ったあとの脚を、自分でくらべてみる
7. 出口 ── 自分の脚で確かめる/研究の原文に当たる
おなじ ながさだけ すわった ひを えらんで、立つ まえに、あしの おもさを 1から 5の すうじで 言って みます。それから 2ふん あるいて、もう 1ど すうじを きめます。かわる ことも、かわらない ことも あります。
もう 1つ。ゆかに ねころんで、あしを クッションの 上に のせて 3ぷん ぐらい すごして みます。研究では、あしを 上げると むくみや つらさが やわらぐ かのうせいが ある、と 言われて います[3]。いたい ときや ぐあいが わるい ときは、むりを しないでください。
この 記事で 見た すうじは、おとなの 実験で、日本の 子どもに あてはまるか わかりません。自分の からだで 見て、ふしぎに 思った ことを、おうちの 人と 話して みてください。
同じ長さだけ座った日を選び、立ち上がる前に、脚の重さを1から5の数字で決めてみます。次に2分歩き、もう一度、数字をつけます。変わることも、変わらないこともありそうです。
もう1つ。床に寝て、脚をクッションの上にのせて、3分ほど過ごします。先の論文は、脚を短時間上げると、むくみや不快感が和らぐ可能性があり、3分以内で筋内圧が下がると報告されている、と紹介しています[3]。ただし、これは可能性の話です。痛みや体調の悪さがあるときは、無理をしないでください。
ひもでふくらはぎの周りを測り、座る前後の長さを比べる方法もあります。実験のような差は出ないことも多いと思いますが、数字で見ると、座り方への興味が増すはずです。
この記事の数字は、おもに中高年や成人の実験で、子どもにそのまま当てはまるとは限りません。気になる数字があれば、出典の論文のどこに書かれているか、探してみるのも手です。
試せることは2つある。同じ長さだけ座った日を選び、立つ前に脚の重さを5段階で書いたあと、2分歩いてもう一度書く。あるいは、同じ長さだけ座った別の日に、脚を高くして3分ほど過ごし、前後の重さを比べる。周囲長をひもで測る方法もあるが、差は小さいので、まず重さの記録だけでよい。
ただし、実験と同じ差が出るとは限らない。実験は2時間、対象は中高年で、測定機器も違う。数字が出なかったとしても、それは論文の否定ではない。個人の観察は、論文の数字を確かめる検証ではなく、座り方に注意を向けるきっかけにする。
脚を上げる効果について、論文は、短時間の挙上でむくみや不快感が和らぐ可能性があり、3分以内で筋内圧が下がると報告されている、とする。筋の硬さ(せん断波速度)は座るほど上がり、脚を上げると下がった[3]。ただし3分という細部は、要約を介した記述なので、可能性として扱う。痛みや体調不良があるときは、無理をしない。
原典に当たるなら、J Clin Med 2022の脚の不快感の論文[3]、WHO 2020ガイドライン[2]、Dunstanらの2012年の論文[4]が出発点になる。椎間板内圧の1999年論文[6]は、1人の実測から何が言えるかを考える題材になる。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
出典について:厚生労働省の健康情報ページ、WHOのガイドライン、脚の不快感・血糖・LPL・椎間板内圧の4本の論文を使いました。
- 厚生労働省 健康日本21アクション支援システム「座位行動」。 https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/exercise/s-03-005.html (座位行動の定義と、起きている時間に占める割合について)
- WHO 2020 guidelines on physical activity and sedentary behaviour. Br J Sports Med. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC7719906/ (座位を減らし、軽い運動で置きかえる推奨と、上限値の根拠の不足について)
- Prolonged Sitting Causes Leg Discomfort in Middle Aged Adults. J Clin Med 2022. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9320137 (2時間の座位でのふくらはぎ周囲長・脚の不快感・筋の硬さと、脚を上げる効果について)
- Dunstan DW et al. Breaking up prolonged sitting reduces postprandial glucose and insulin responses. Diabetes Care, 2012. https://acuresearchbank.acu.edu.au/item/890w7/breaking-up-prolonged-sitting-reduces-postprandial-glucose-and-insulin-responses (20分ごとの2分歩行と血糖・インスリンの上がり方について)
- Hamilton MT et al. Role of low energy expenditure and sitting in obesity, metabolic syndrome, type 2 diabetes, and cardiovascular disease. Diabetes, 2007. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC2343229 (ラットの筋でのLPL活性の低下と回復について)
- Wilke HJ et al. New in vivo measurements of pressures in the intervertebral disc in daily life. Spine, 1999. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/10222525/ (椎間板内圧の実測について。抄録のページです)
なおした ところ
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