1. 梅雨は、どのくらい つづくの?
1. 梅雨は約6週間 ── 目安としての「入り」と「明け」
1. 梅雨の定義と長さ ── 平年値は目安である
気象庁は、梅雨を「雨が ふえて、お日さまが 見えない 日が 多くなる 季節」と 説明して います[4]。
東京の あたりでは、梅雨入りが 6月7日ごろ、梅雨明けが 7月19日ごろです。数えると、6しゅうかんくらいです[5]。
この 日づけは、ぴたりと きまった 日では ありません。前後に 5日ほどの 「うつりかわり」が あって、およその 目やすです。
気象庁は梅雨を「春から夏に移る過程で、前後の時期に比べて雨が多く、日照が少なくなる季節現象」と定義しています[4]。
関東甲信の平年(1991〜2020年の平均)は、梅雨入りが6月7日ごろ、梅雨明けが7月19日ごろです。間を数えると42日、つまり約6週間です[5]。
ただし、この日付は「その日にぴたりと入る」という意味ではありません。入りにも明けにも平均で5日ほどの「移り変わり」の期間があり、掲載されている日付はその中日にあたります。発表される速報も、気象予測にもとづくものです。あとで実際の天候の経過を見て、確定値に見直されることがあります[5]。
気象庁は梅雨を「春から夏に移行する過程で、その前後の時期と比べて雨が多くなり、日照が少なくなる季節現象」と定義している[4]。また、梅雨は1か月余りに及ぶ時間スケールをもち、偏西風や太平洋高気圧の動向といった大規模な大気の流れの影響が大きい現象とされる[1]。
関東甲信の平年値(1991〜2020年の平均)は、梅雨入りが6月7日ごろ、梅雨明けが7月19日ごろで、間は42日、約6週間になる。ただし入り・明けの各日付は、平均5日程度の「移り変わり」の期間の中日にあたる目安だ。速報は予測にもとづき、のちに実際の天候経過で確定値へ見直される場合がある[5]。
雨の量にも特徴がある。南寄りの季節風が直接あたる九州・四国・近畿・東海では梅雨の降水量が多く、年によってはこの時期だけで年間降水量の3分の1程度に達するという。全国一律ではなく、地域と年によって違う[6]。
2. 天気図の「梅雨前線」って、なに?
2. 天気図に居座る線 ── 停滞前線とは
2. 停滞前線の定義と梅雨前線
天気図には、あたたかい 空気と つめたい 空気の 境目を あらわす 線が 出て きます。これを 「前線」と いいます。
ふつうの 前線は、どんどん 動いて いきます。でも 梅雨の ころは、ほとんど 同じ ところに とどまる 前線が 出ます。これが 「停滞前線」で、その 一つが 「梅雨前線」です[2]。
梅雨前線の 南がわには、太平洋高気圧が 東から 大きく はり出して きます[1]。
気象庁の予報用語では、停滞前線は「ほぼ同じ位置にとどまっている前線」、梅雨前線は「春から盛夏への季節の移行期に、日本から中国大陸付近に出現する停滞前線」とされています[2]。秋の秋雨前線も、同じ停滞前線の仲間です[3]。
梅雨の時期の天気図では、東西にのびる梅雨前線が描かれることが多くなります。その南側には、太平洋高気圧が東から張り出してきます[1]。この高気圧は、資料によっては小笠原気団とも呼ばれます。
暖かく湿った空気が前線の下のほうに流れ込むと、活発な対流雲ができやすくなります[3]。前線がとどまるということは、雨雲の材料を運ぶ場所が固定される、ということでもあります。
予報用語では、停滞前線は「ほぼ同じ位置にとどまっている前線」、梅雨前線は「春から盛夏への季節の移行期に、日本から中国大陸付近に出現する停滞前線」と定義される。梅雨前線は沖縄付近から東北へと北上しながら、南北の振動を繰り返す[2]。
天気図解析の資料でも、梅雨前線と秋雨前線は停滞前線の一種とされる。暖候期の前線は、下層への暖湿気の流入により、活発な対流雲を伴うことが多い[3]。
梅雨の時期には、日本付近に東西にのびる梅雨前線が描かれることが多く、前線の南側には太平洋高気圧が東から張り出す[1]。この高気圧は、旧来の呼称では小笠原気団にあたる。現在の気象庁資料の表記は「太平洋高気圧」であり、以下でもこれを用いる。
3. 北と 南の 空気の、つなひき
3. 北の空気と南の空気の「引き分け」
3. 前線が停滞するしくみ ── 勢力の均衡
北の オホーツク海の あたりには、ひんやり しめった 空気の かたまり(高気圧)が あります。南には、あたたかく しめった 空気の 太平洋高気圧が あります[6]。
この 二つが 日本の 上で ぶつかる ところが、梅雨前線です。
たとえば、つなひきを 思いうかべて ください。りょうほうの チームの 力が 同じ くらいだと、まんなかの 旗は あまり 動きません。梅雨前線も、二つの 空気の 力が 同じ くらいなので、動きが おそく なると 説明されます[7]。
ただし 本当の 空気は、ひもを 引く わけでは ありません。ぶつかった ところに、雲が 東西に ながく ひろがり、長く 雨を ふらせます[7]。
梅雨前線は、北のオホーツク海高気圧から吹く冷たく湿った北東風と、南の太平洋高気圧から吹く暖かく湿った南寄りの風がぶつかって生まれる、と説明されます[6]。
この二つの空気の勢力がほぼ同じなので、前線は動きの遅い停滞前線になります。ぶつかった場所には東西に帯のように雲が広がり、長い期間の雨になります[7]。
綱引きを思い浮かべるとわかりやすいかもしれません。両チームの力が同じくらいなら、中央の旗は、ほとんどその場にとどまります。ただし、本物の空気は綱を引くのではなく、風と風がぶつかり合っているだけです。「完全に静止している」わけでもありません。前線は南北に揺れながら、ゆっくり動いています[2]。
4. 前線が ゆれると、どうなる?
4. ゆれる前線と、梅雨の「中休み」
4. 前線の南北振動と中休み
前線は、ぴたりと 止まって いる わけでは なく、南や 北へ ゆれ動きます[2]。
前線が ゆれると、その 下の 天気も かわります。梅雨の あいだに ときどき ある 「中休み」も、前線の ゆれと 関係が あると 考えられて います。
ただし、前線が どこに 来ると どんな 天気に なるかは、年や 場所で ちがいます。
前線が南北にゆれ動くと、その真下の天気が入れ替わります。梅雨のあいだに時々ある「中休み」も、こうした前線の動きと関係づけて語られることがあります。
ただし、前線がどの位置に来たら晴れて、気温はどうなるのか、という細かい対応は、ここでは確かめられていません。地域や年によっても変わるので、目安として読んでください。
確かなのは、前述のとおり梅雨前線が南北の振動を繰り返しながら北上するという予報用語上の記述だ[2]。中休みはこの振動と関連づけて語られることが多い。
一方、前線が南にあれば涼しく北にあれば蒸し暑い、といった位置と天気・気温の対応は、今回の出典では裏づけを取れていないため、本稿では扱わない。
5. とおい チベットの 山と、雨
5. 遠いチベット高原が、日本の雨に関わる?
5. ジェット気流とチベット高原 ── 背景の説明
空の 高い ところには、「ジェット気流」と いう 強い 風が 西から 東へ ふいて います。
梅雨の ころ、この 風が、チベット高原の 山に ぶつかると いわれます。風は 山を さけて、北と 南の 二つの 流れに 分かれます[6]。
分かれた 風が オホーツク海の 上で また ぶつかると、そこに 高気圧が できて、二つの 空気の つなひきが はじまると 説明されて います[8]。
日本の 雨の もとに、とおい 山が かかわって いるかもしれない、という 話です。
6. 梅雨が あけないと、どうなるの?
6. 梅雨明けと、明けなかった1993年
6. 梅雨明けの説明と、1993年の事例
梅雨が あけるのは、北の 空気が よわく なり、南の 空気が 前線を 北へ おし上げる ころだと 説明されます[6]。
ところが 1993年の 夏は、7月の おわりに なっても 太平洋高気圧の 力が よわく、梅雨前線が 長く 日本に とどまりました。一度 出た 梅雨明けの 発表が とりけされ、梅雨が あけた 日が きめられない 年に なりました[6]。
つなひきで、いつまでも 南の チームが 勝てなかった 夏、と 考えると わかりやすいかもしれません。
7. 前線が どこに いるか、見て みよう
7. 前線の居場所を、自分の目で追ってみる
7. 出口 ── 天気図で前線の位置を追う/資料を読む
気象庁の ホームページや 新聞には、その日の 天気図が のっています。いえの 人と いっしょに 見て、つぎの 梅雨の ころに、梅雨前線の 線が どこに あるかを、ノートに 小さく かいて みましょう。
1しゅうかん つづけると、線が ほとんど 動かない 日と、少し 南や 北に ゆれた 日が 見つかるかも しれません。そのころの 天気も、いっしょに 書いて おくと、くらべられます。
気象庁の「梅雨について」という ページに、もっと くわしい 説明が あります[1]。
次の梅雨の時期に、気象庁の天気図か、新聞の天気図で、梅雨前線の位置を数日おきに紙に写してみてください。だいたいの緯度がわかれば十分です。
数週間続けると、「ほぼ同じ位置にとどまる」日と、南や北へ揺れる日が見えてきます。その日の天気を書き添えると、前線の位置と晴れ間・雨の関係が、自分のデータになります。
天気図で前線の位置を継続的に追い、南北振動を確かめる。次の梅雨を待たなくても、気象庁のサイトで過去の日付の天気図を1日ずつ開き、梅雨前線のおおよその緯度を表に書き写していけば、前線が「ほぼ同じ位置にとどまる」期間と、南北にゆれる期間を見分けられる。
また、1993年など梅雨明けが遅れた年の天気図と、平年並みの年を比べてみるとよい。本稿では、太平洋高気圧の強さが梅雨の長さを左右するという説明を紹介したが、天気図から実際にどこまで読み取れるかは、自分で検討する価値のある問いである。
資料を読むなら、気象庁「梅雨について」[1]、気象庁「予報用語」[2]、「過去の梅雨入りと梅雨明け」[5]が一次資料にあたる。ジェット気流とチベット高原の関係は、日本気象学会の文献も探してみたい。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
出典について:気象庁の公開ページ(FAQ・予報用語・天気図解析の資料・過去の梅雨入りと梅雨明け)を主な根拠に、企業と気象会社、民放の解説記事を補助に使った。ジェット気流とチベット高原の説明は二次資料のみで、「〜と説明される」として書いている。
- 気象庁「梅雨について」。 https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/faq/faq33.html (梅雨前線と太平洋高気圧、梅雨が大規模な流れの影響を受けることについて)
- 気象庁「予報用語 前線に関する用語」。 https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/haichi3.html (停滞前線・梅雨前線の定義と南北振動について)
- 気象庁「天気図解析の定義」。 https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/expert/pdf/tenkizu/04_teigi.pdf (梅雨前線・秋雨前線が停滞前線の一種であることと、対流雲について)
- 気象庁「過去の梅雨入りと梅雨明け」。 https://www.data.jma.go.jp/cpd/baiu/index.html (梅雨の定義について)
- 気象庁「過去の梅雨入りと梅雨明け(関東甲信)」。 https://www.data.jma.go.jp/cpd/baiu/kako_baiu09.html (平年の梅雨入り・梅雨明け、移り変わりの期間、速報と確定値について)
- 東京海上研究所「Express 梅雨のメカニズム」(2013年)。 https://www.tmresearch.co.jp/sensor/pdf/express3_02.pdf (二つの高気圧、ジェット気流とチベット高原、梅雨明け、1993年、降水量について)
- 日本気象協会 tenki.jp(Weather X)「梅雨とは何か」。 https://weather-jwa.jp/news/topics/post12715 (二つの空気の勢力がほぼ同じであることと、停滞前線について)
- UMK テレビ宮崎「なぜ梅雨前線はできるのか」(2026年)。 https://www.umk.co.jp/news/tenki/2026/06/post-22.html (ジェット気流がチベット高原で南北に分かれる説明について)
なおした ところ
更新履歴
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