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おこめの ふくろの うらには、なにが かいて あるの?

米袋の「新米」は、収穫した年の12月31日までに袋に入った米。「複数原料米」の決まりとあわせて読む

米袋の「新米」は、生産年の12月31日までに袋に入った米 ── 「複数原料米」「精米時期」と、中身をたどる仕組み

分野:歴史・文化

おこめの ふくろに 「新米」と かいて あっても、いつまでも 新米と かける わけでは ありません。12月31日と いう 日が、きまりに なって います。

ふくろの うらには、ほかにも ふしぎな ことばが ならんで います。この 記事で、その いみと、まちがいが おきない ための くふうが わかります。

米袋に「新米」と書けるのは、収穫した年の12月31日までに袋に入れられた米などに限られています。気分や季節の感じではなく、期限つきの言葉なのです[1]。

では、袋の裏の「単一原料米」「複数原料米」「精米時期」は、何を伝えているのでしょうか。その見分け方と、中身の来歴が正しく伝わるようにする仕組みが分かります。

米袋の「新米」は、原料玄米が生産された年の12月31日までに容器包装に入れられた玄米、または同じ期限までに精白して容器包装に入れられた精米などにだけ使える用語である[1]。袋の裏の言葉には、このように期限や割合の決まりがある。

では、「単一原料米」と「複数原料米」はどう書き分けられ、精米時期の表示はなぜ変わったのか。そして、それらが本当に中身どおりだと誰が支えているのか。この記事を読むと、その答えが分かる。

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1. 「たんいつ」と「ふくすう」は、どうちがうの?

1. 「単一原料米」と「複数原料米」は、何を教えてくれるのか

1. 単一原料米と複数原料米 ── 産地・品種・産年と、重量による使用割合

ふくろの うらの 「げんりょう げんまい」の らんを みて みましょう。「たんいつ げんりょう米」と あれば、そのふくろの おこめは、とれた ところと、おこめの しゅるいと、とれた 年が ぜんぶ おなじです。

「ふくすう げんりょう米」や「ブレンド米」と かいて あれば、ちがう おこめが まざって います。そのときは、なにが どれだけ はいって いるかを、おおい じゅんに「こくない さん 7わり」の ように かきます。

たとえば 10キロの ふくろの なかに、A県の おこめが 7キロ分、B県の おこめが 3キロ分 はいって いれば、7わりと 3わりです。わりあいは、おもさで きめます[1]。

まざって いる ことは、わるい ことでは ありません。ふくろの うらは、なかみを せつめいする ための ところです。

米袋の裏の「原料玄米」の欄には、中身の来歴が書かれています。産地、品種、産年(収穫した年)が同じ玄米だけを使い、そのことを示す資料を保管している場合は、「単一原料米」と書いて、3つの項目を並べます[1]。

産地や品種、産年がちがう米を混ぜたときは、「複数原料米」「ブレンド米」「混合米」などと書き、産地ごとの使用割合を多い順に「国内産 ○割」のように示します[1]。この割合は、製品の重さのうち、その原料玄米が何割を占めるかで決まります[1]。10kgの袋なら、A県産が7kg分、B県産が3kg分で、7割と3割になる計算です。

混ぜてあることは、品質が低いという意味ではありません。表示は、中身を説明するためのものです。

ところで、混ぜた米のうち、ほんの少ししか入っていない産地名を大きく書いたら、どうなるのでしょうか。

袋の「原料玄米」欄は、中身の来歴を伝える欄である。産地・品種・産年が同じ原料玄米だけを使い、その根拠資料を保管しているときは「単一原料米」と書き、3項目を併記する。産地・品種・産年が混ざっているときは「複数原料米」「ブレンド米」「混合米」などと書き、産地ごとの使用割合を多い順に「国内産 ○割」と示す[1]。

この使用割合は、原料玄米が製品に占める重量割合である[1]。体積や粒数ではなく重さで決まるので、10kg袋にA県産7kg分とB県産3kg分が入っていれば、7割と3割になる。

ただし、割合が小さい原料まで目立たせられるわけではない。使用割合が50%未満の原料玄米について、産地・品種・産年を表す言葉を目立たせて書くことはできず、「ブレンド」などの言葉を産地名より大きく書くこともできない[1]。少ししか入っていない産地名が、袋の見た目で中身の印象を決めてしまうのを防ぐ決まりと読める。混ぜてあること自体は品質の優劣を示さず、表示は中身の説明にすぎない。

では、袋に書いた産地や品種が中身どおりであることは、どう支えられているのか。それは後の章で扱う。先に、冒頭の「新米」の期限を確かめておく。

2. 「新米」は、いつまで かける ことば?

2. 「新米」と書けるのは、12月31日までに袋に入った米

2. 「新米」の条件 ── 生産年の12月31日までに袋に入ったか

「新米」と かいて ある おこめを、みたことが ありますか。ふくろに かけるのは、そのおこめが とれた 年の 12月31日までに ふくろに はいった ものに かぎられます[1]。

おこめを ふくろに つめる 日が、とれた 年の うちか どうかが、わかれ目です。

ふくろの うらの 「せいまい時期」を みれば、おこめを いつ せいまいしたかの めやすが わかります。つぎは、その 日づけの はなしです。

秋になると、店頭に「新米」の文字が並びます。この言葉には、はっきりした期限があります。原料玄米が生産された年の12月31日までに容器包装に入れられた玄米、または同じ12月31日までに精白されて容器包装に入れられた精米などが、「新米」と書けるものです[1]。

見るべきなのは、収穫した年のうちに袋へ入ったかどうかです。年が明けてから袋に入れた米は、この決まりの外になります。

では、袋に入れた日は、袋のどこを見れば分かるのでしょうか。

「新米」の用語は、感覚的な言葉ではなく、条件を満たした場合にだけ使える。原料玄米が生産された年の12月31日までに容器包装に入れられた玄米、または、その年の12月31日までに精白され容器包装に入れられた精米などに限られる[1]。基準になるのは「収穫から何日か」ではなく、「生産年の年内に容器包装に入ったか」である。

この条件を満たしていれば新米と書けるが、書かなければならないわけではない。逆に、年が明けてから容器包装に入れた米には、この言葉を使えない。袋の日付の表示を見ると、その米がいつ精米されたかの手がかりが得られるので、次に精米時期の表示を調べる。

3. ふくろの 日づけは、どう かわったの?

3. 袋の日付は「精米年月日」から「精米時期」へ

3. 精米時期の表示 ── 令和4年4月1日以降の必須化と、旬による表記

ふくろに かいて ある 日づけは、むかしは 「せいまい 年月日」でした。いまは 「せいまい 時期」と いう かきかたに かわって います。2022年4月1日からは、この 時期の ひょうじが ひつようです[2]。

「2026年10月 上じゅん」の ように、月に 「上じゅん・中じゅん・下じゅん」を つけて かく ことも できます[2]。

ちがう 時期の おこめを まぜた ときは、いちばん ふるい 時期を かきます[1]。

袋に書かれた日付は、以前は「精米年月日」でした。それが「精米時期」の表示に変わり、令和4年(2022年)4月1日以降は、精米時期の表示が必須になっています[2]。

書き方は、年月日のほか、年月に上旬・中旬・下旬をつけた「年月旬」でもよいとされています[2]。たとえば「2026年10月中旬」なら、10月の中ごろに精米されたことが分かります。

異なる時期の米を混ぜたときは、最も古い時期を表示します[1]。新しいほうの日付だけを書くことはできないので、袋の日付は、古いほうを目安に読めば大きく外れません。

では、日付や産地の欄の隣にある、名前や販売者の欄には何が書かれているのでしょうか。

袋の日付は、「精米年月日」から「精米時期」の表示へ変わった。令和4年(2022年)4月1日以降は、精米時期の表示が必須である[2]。年月日で書くほか、年月に上旬・中旬・下旬を付けた「年月旬」でも書ける[2]。

この方式なら、「2026年10月中旬」のように、日までは示さなくても書ける。混ぜた米の場合はどうか。異なる時期の米を混ぜたときは、最も古い時期を表示する[1]。新しい米を一部だけ足しても、袋の日付が新しく見えることはない。表示は、いちばん条件の悪いほうに合わせる考え方だと言える。

では、袋の名前の欄や、内容量・販売者の欄は、どう決められているのか。

4. なまえの らんには、なんて かくの?

4. 名前の欄は「精米」「胚芽精米」と書き分ける

4. 名称・内容量・販売者 ── 「白米」と書けない名称と、責任の所在

ふくろの 「めいしょう」の らんには、「うるち せいまい」や 「せいまい」と かきます。ぬかを とった おこめでも、「はくまい」や 「せいはくまい」とは かけない ことに なって います[1]。

はいがが ふくまれる せいひんの わりあいが 8わり いじょうなら、「はいが せいまい」です[1]。

おもさは 「g」か 「kg」を つけて かきます。うる 人の なまえ、じゅうしょ、でんわばんごうも かきます[1]。なにか あったとき、だれに ききに いくかが わかります。

名前の欄にも決まりがあります。ぬか層の全部または一部を取り除いた米は、「白米」「精白米」とは書けず、「うるち精米」または「精米」と書きます。胚芽を含む製品の割合が80%以上なら、「胚芽精米」になります[1]。この中の「白米」「精白米」を書けないという点は、県の案内の抜粋で見た内容です。

内容量は、「g」または「kg」の単位をつけて書きます。そして販売者の欄には、表示に責任をもつ事業者の名前、住所、電話番号が並びます[1]。袋の中身で気になることがあれば、どこに問い合わせるのかを、袋から読み取れます。

では、袋に書かれた産地や品種が中身どおりだと、どうやって支えられているのでしょうか。

名称の欄では、ぬか層の全部または一部を取り除いたものは「白米」「精白米」とは表示できず、「うるち精米」または「精米」と書く。うるち精米で胚芽を含む製品の割合が80%未満なら「うるち精米」または「精米」、80%以上なら「胚芽精米」である[1]。なお、「白米」「精白米」が使えない点は、県の案内の検索抜粋で見たもので、大阪府のページでは確かめていない。

内容量は「g」または「kg」の単位をつけて書く。販売者は、表示に責任をもつ事業者であり、氏名または名称、住所、電話番号を書く[1]。袋の表示は、誰が内容に責任を負うのかが分かる形になっている。

では、その責任は、書かれた中身が事実だという根拠にどう結びつくのか。

5. ふくろの ことばが ほんとうだと、どう わかるの?

5. 産地や品種の表示を支える「根拠資料」と取引の記録

5. 根拠資料と米トレーサビリティ法 ── 2021年の変更と、産地情報の伝達

ふくろに かく とれた ところや おこめの しゅるいには、たしかな もとに なる しりょうが ひつようです。2021年7月1日からは、国の けんさを うけていない おこめでも、もとに なる しりょうを しまって おけば、その3つを かく ための もとに できる よう なりました[3]。

もうひとつ、「米トレーサビリティほう」と いう きまりが あります。おこめを あつかう 人が、なにを、どこから どれだけ、いつ、だれと とりひきしたかを きろくして、3年 ほぞんします。そして とれた ところを、つぎの 人に つたえます[4]。

この きまりは、2009年に できました[4]。むかし、へんな おこめが ながれた ことが きっかけです[5]。

産地・品種・産年の表示には、根拠が要ります。2021年(令和3年)7月1日からは、農産物検査の証明を受けていない米でも、産地・品種・産年の根拠を示す資料を保管していれば、その3項目を表示するための根拠になるとされました[3]。証明を受けた場合は、その旨を書くこともできます。国産品は農産物検査法による証明、輸入品は輸出国の公的機関などによる証明が対象です[1]。

米トレーサビリティ法もあります。米の流通で問題が起きたとき、流通経路を素早く特定できるよう、取引の記録を作って保存し、正しい産地情報を取引先や消費者に伝えることを義務づけています。記録は紙でも電子でもよく、保存は原則3年です。記録するのは、品名、産地、数量、年月日、取引先名などです[4]。

この法律は2009年に成立し[4]、取引記録の作成・保存は2010年10月1日、産地情報の伝達は2011年7月1日から義務になりました。背景には、事故米穀の不正規流通という事案があったと説明されています[5]。袋の裏の産地は、この記録の積み重ねの上に書かれています。

産地・品種・産年を表示するための根拠は、2021年(令和3年)7月1日の施行で変わった。農産物検査による証明を受けていない米でも、産地・品種・産年の根拠を示す資料の保管が、その3項目を表示するための根拠になった[3]。それ以前は、品種や産年の表示に農産物検査の証明が条件とされていた(2013年時点の消費者庁資料の検索抜粋による)。なお、証明を受けた場合はその旨を書ける。対象は、国産品なら農産物検査法による証明、輸入品なら輸出国の公的機関等による証明である[1]。

そのうえで、流通を支えているのが米トレーサビリティ法である。流通で問題が起きたとき、流通経路を速やかに特定できるよう、取引記録を作って保存し、正しい産地情報を取引先や一般消費者に伝達することを義務づける。記録は紙でも電子でもよく、保存は原則3年、事項は品名・産地・数量・年月日・取引先名などである[4]。

2009年に成立した同法は[4]、取引等の記録の作成・保存が2010年10月1日、産地情報の伝達が2011年7月1日から義務になった。事故米穀の不正規流通事案が背景にある[5]。こうした取引記録と産地情報の伝達が、袋の産地表示を支えている。

6. おうちの おこめの ふくろを、よんで みよう

6. 家の米袋の裏を、自分の目で読んでみる

6. 手元の米袋で確かめられること

おうちの 人に、おこめの ふくろを みせて もらいましょう。うらの 「げんりょう げんまい」の らんに、「たんいつ げんりょう米」か 「ふくすう げんりょう米」か、どちらかが あります。

「ふくすう」なら、「こくない さん ○わり」の すうじを みつけて みましょう。ぜんぶ たして みましょう。

つぎに、「せいまい時期」を さがします。「新米」と かいて あれば、せいまい時期を みて みましょう。でも、ふくろに はいった 日までは わからないことが あるので、それだけでは 「新米」の じょうけんを たしかめられません。

家に米袋があれば、裏の表示を読んでみましょう。まず原料玄米の欄が「単一原料米」か「複数原料米」かを見ます。複数なら、産地ごとの割合を足し合わせて、10割になるか確かめられます。

次に精米時期を探します。「新米」と書かれた袋なら、精米時期を見てみましょう。ただし、袋に入った日までは分からないことがあるので、それだけでは「新米」の条件を確かめられません。

そのとき、家に袋が2つあれば並べて、名称、使用割合、精米時期、販売者の欄をくらべると、袋ごとの書き方のちがいが見つかります。

もっと知りたくなったら、農林水産省の米トレーサビリティ法のページや、各県の食品表示の案内が、そのまま読める資料です。

手元の米袋の裏で、ここまでの表示を確かめられる。名称の欄が「うるち精米」か「胚芽精米」か、原料玄米の欄が「単一原料米」か「複数原料米」か、割合を足して10割になるか。精米時期は、年月日か「年月旬」のどちらで書かれているか。「新米」とあれば、精米時期を確認できる。ただし、精米時期だけでは、生産年の12月31日までに容器包装に入ったかどうかは判断できない。

袋が2つあれば並べて比べると、同じ決まりでも書き方に幅があることが見える。条文そのものは、消費者庁の食品表示基準で読める。この記事は、大阪府・新潟県・秋田市などの解説から、その内容を整理したものである。

調べ足りないのは、無洗米や特別栽培米などの表示の決まりである。次に読むなら、農林水産省の米トレーサビリティ法のページと、食品表示基準の原文を手がかりにするとよい。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

表示の決まりの解説は、大阪府・新潟県・秋田市・沖縄県の公開ページ、トレーサビリティ法は農林水産省のページによる。食品表示基準の条文は、ここでは直接読んでいない。

  1. 大阪府「精米の表示」 https://www.pref.osaka.lg.jp/o100110/shokuhin/seisenhyouji/hyoujikome.html (単一・複数原料米、使用割合、新米、名称、内容量・販売者)
  2. 秋田市「米の表示変更」 https://www.city.akita.lg.jp/jigyosha/norinsuisangyo/1006811/1032206.html (精米時期の表示)
  3. 新潟県「食品表示の案内」 https://www.pref.niigata.lg.jp/site/syokuhin/0408236.html (2021年の根拠資料による表示)
  4. 農林水産省「米トレーサビリティ法」 https://www.maff.go.jp/chushi/kome_toresa/index.html (取引記録・産地情報の伝達)
  5. 沖縄県「米トレーサビリティ法」の解説 https://www.pref.okinawa.jp/shigoto/nogyo/1010390/1010500.html (法の成立と義務化の時期)

なおした ところ

更新履歴

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