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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

ゆきの へやに しまった ジャガイモは、どう かわるの?

雪の小屋に入れたジャガイモは、冷蔵庫のものとどうちがうのか ── 雪室で変わるものと変わらないもの

雪室貯蔵のジャガイモで何が変わるのか ── 新潟県の試験で見る「変わる食材」と「変わらない食材」

分野:自然

ジャガイモを ゆきの へやに 5か月 いれて おくと、あまみの もとに なる糖とうが、はじめの ころの 10ばいに ふえた ことが ありました[1]。冷蔵庫れいぞうこに いれた ものは、3か月で め が でました。ただし 10ばいは 糖とうの りょうで、あまさが 10ばいという ことでは ありません。

どうして ゆきの へやで、そんな ちがいが でたのでしょう。どんな たべものが かわり、どんな たべものは かわらないのかが わかります。

5か月のあいだ雪の部屋に置かれたジャガイモは、糖の量が貯蔵を始めたころの約10倍になりました。冷蔵庫に入れたものは、3か月目から芽が出始めています[1]。ただし約10倍は糖の量の話で、甘さが10倍になったという意味ではありません。

冬の雪を囲っただけの部屋と冷蔵庫で、なぜこんな差が出るのでしょうか。新潟県などの試験結果を読むと、何が変わり、どんな食べ物では変わらなかったのかが分かります。

新潟県の試験で、雪室に5か月貯蔵したジャガイモは、遊離糖の含量が貯蔵開始時の約10倍に増え、冷蔵庫貯蔵より多かった。芽は雪室では5か月目まで確認されず、冷蔵庫では3か月目から確認されている[1]。約10倍は糖の量であり、甘味の強さが10倍になったことを示す数字ではない。

雪を囲っただけの施設と冷蔵庫の間に、なぜここまでの差が出るのか。ニンジン・カボチャ・玄米・味噌では差が出なかったという結果も合わせて、公的機関の試験データから分かる。

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1. なつにも ゆきが のこる へやって なに?

1. 夏になっても雪が残る「雪室」とは何か

1. 雪室とは何か ── 低温・定温・保湿を雪にまかせる貯蔵施設

ふゆに ふった ゆきを あつめて、かべで かこんで おきます。すると なつに なっても、へやの なかに ゆきが のこります。これが「ゆきむろ」です[2]。

でんきの 冷蔵庫れいぞうこが ひろまる まえは、やさいや さかなを しまう てんねんの れいぞうこでした。うおぬまちほうでは、むかしは どの いえにも あって、だいこんや にんじんを いれて いたと つたえられて います。

みやぎけんの ゆきむろでは、ふゆでも こおらないので、やさいや こめを あたらしい まま しまえると しょうかいされて います[3]。こおらないのに つめたい。では、なかは どれくらい つめたいのでしょう。

冬に降った雪を集めて、建物や囲いの中に詰めておく。夏になっても中に雪が残っていて、そのひんやりした空気で食べ物を冷やす。それが雪室(ゆきむろ)です。新潟県上越市の資料は、雪を厄介者とせず、低温・定温・保湿という性質を生かして農産物や食品の保存と熟成に使ってきた技術だと紹介しています[2]。

電気の冷蔵庫が広まる前は、わらなどで雪を囲って野菜や魚を貯蔵する、天然の冷蔵庫でした。魚沼地方では昔は各家庭にあり、大根や人参を入れていたと伝えられています。これは魚沼の言い伝えで、全国どこでも同じだったわけではありません。

宮城県七ヶ宿町の雪室は、庫内に一年中雪が残り、夏も低温で湿度が高く、冬でも凍結しません。そのため野菜や果物、米、そばを新鮮に貯蔵できると紹介されています[3]。凍らないのに冷たい。では、中はどのくらい冷たくて、どれほどしめっているのでしょうか。

雪室は、冬に集めた雪を断熱材などで囲って、年間を通した低温貯蔵に使う施設である。上越市の資料は、雪を「厄介者」とせず、低温・定温・保湿という雪の特性を生かして農産物や食品の保存・熟成に使ってきた技術として位置づけている[2]。

電気冷蔵庫の普及前は、わらなどで雪を囲い、野菜や魚を貯蔵していた。魚沼地方では、かつて各家庭に雪室があり、大根や人参を入れていたとされる。ただしこれは魚沼の伝承で、全国一律の習慣ではない。

特徴は、凍らないことだ。宮城県七ヶ宿町の雪室は庫内に一年中雪が残り、夏も低温・高湿度で、冬でも凍結しないため、野菜・果物・米・そばを新鮮に貯蔵できると説明されている[3]。では「低温・高湿度」は、実測ではどの程度の値なのか。

2. ゆきの へやの なかは、どれくらい つめたいの?

2. 雪室の中は、冷蔵庫より何度低く、どれほどしめっているのか

2. 実測値で見る雪室 ── 平均2.7℃、湿度96.9%、冷蔵庫との差は約1℃

にいがたけんの けんきゅうじょは、ゆきむろの 温度おんどを はかりました。11がつから 4がつまでの へいきんは、2.7ど。いちばん ひくい ときで 0.3ど、いちばん たかい ときで 5.9どでした[4]。

しっけは、へいきんで 96.9パーセント。ほとんど しめった くうきです。おなじ きかんの 冷蔵庫れいぞうこは、へいきん 3.7どでした。

ちがいは、1どぐらい。これだけ なら、おなじ ように なりそうです。ところが ジャガイモには、はっきりした ちがいが でました。

新潟県の農業総合研究所は、津南町にある氷室式の雪室で、2009年11月から2010年4月まで温度と湿度を測りました。雪室の中は平均2.7℃、最高5.9℃、最低0.3℃。湿度は平均96.9%でした。同じ期間に、おおいをかけた冷蔵庫に入れた場合は、平均3.7℃です[4]。

差を計算すると、平均で約1℃です。しかも雪室の中は、半年のあいだに0.3℃から5.9℃まで動いていて、いつも0℃ちょうどではありません。湿度は平均でほぼ97%。野菜がしおれにくい、しめった空気です。

平均の温度差が1℃ほどなら、雪室と冷蔵庫に入れたものは、だいたい同じになりそうです。ところが同じ試験のジャガイモには、はっきりした差が出ました。

新潟県農業総合研究所は、津南町の氷室式雪室で、2009年11月17日から2010年4月16日までの庫内温度と湿度を記録した。雪室は平均2.7℃(最高5.9℃、最低0.3℃)、湿度は平均96.9%(最高99.9%、最低75.6%)。同期間の冷蔵庫(被覆あり)は平均3.7℃である[4]。

平均値の差は3.7−2.7で1.0℃にすぎない。しかも雪室は半年間に約5.6℃の幅で上下しており、「常に0℃」の部屋ではない。湿度も最低は75.6%まで下がった時期がある。つまり雪室は、冷たくて安定した部屋というより、数℃の範囲でゆるやかに動きながら、ほぼ飽和に近い湿度を保つ部屋だと読める。

ここで疑問が出る。平均1℃の差で、貯蔵した食材に違いは出るのか。同じ試験は、ジャガイモの糖を測っている。

3. ジャガイモの とうが ふえたのは、どうして?

3. 平均の温度差は約1℃なのに、ジャガイモの糖は大きく増えた

3. 遊離糖の増加 ── 雪室と冷蔵庫の差、低温糖化との関係、「約10倍」の読み方

ジャガイモ(キタアカリ)を ゆきむろに いれると、あまみの もとに なる 糖とうが、いれる まえより ずっと ふえました。ふえかたは、冷蔵庫れいぞうこより おおきかった ことが わかって います[4]。

めは、ゆきむろでは 5か月めまで でませんでした。冷蔵庫れいぞうこでは 3か月めから でました[1]。

ジャガイモは、つめたい ところに おくと 糖とうが ふえる ことで しられて います[5]。ただし、ゆきむろと 冷蔵庫れいぞうこの ちがいが なぜ でたのかは、この しりょうからは いいきれません。はたけの やさいも、さむさに あうと あまく なる ことが あります[6]。

ジャガイモ(キタアカリ)を雪室に入れると、糖(グルコース、フルクトース、スクロース)が入庫前より大きく増え、その増え方は冷蔵庫より大きかったと報告されています。一方、アミノ酸の量は、雪室でも冷蔵庫でも大きな差がありませんでした[4]。

別の年のまとめでは、糖の量は5か月目に貯蔵開始時の約10倍になりました。芽は雪室では5か月目まで確認されず、冷蔵庫では3か月目から確認されています[1]。ここでの10倍は糖の量で、人が感じる甘さが10倍になるという意味ではありません。

ジャガイモは低温に置くと糖が増えることで知られています。農研機構の資料には、低温貯蔵で糖が増えたイモでポテトチップを作ると、焦げ色が強く出て色が悪くなる、という結果が載っています[5]。寒さで糖が増えること自体は、雪室だけの現象ではないようです。畑の野菜でも、島根県の新しい野菜「あすっこ」の葉は、1月から糖の合計が急に増え、2月には葉柄で100gあたり約7gになりました[6]。ただ、雪室と冷蔵庫の差が出た理由までは、ここで使った資料から言い切れません。

では、雪室に入れれば何でも甘くなるのでしょうか。

同じ試験で、ジャガイモ(キタアカリ)の遊離糖(グルコース・フルクトース・スクロース)は、雪室貯蔵で入庫前より大きく増え、増加量は冷蔵庫貯蔵より大きかった。一方、アミノ酸含量は雪室と冷蔵庫で大きな差がない[4]。平均温度差が約1℃にとどまることを考えると、差の大きさは意外である。

平成24年度のまとめでは、遊離糖は5か月目に貯蔵開始時の約10倍に達した。萌芽も、雪室では5か月目まで確認されず、冷蔵庫では3か月目から確認されている[1]。ただし約10倍は含量の比であって、甘味の知覚が10倍になることを意味しない。1品種・1つの試験条件での結果でもある。

背景には、ジャガイモが低温で糖を増やす、いわゆる低温糖化がある。農研機構の資料は、低温貯蔵で糖が増えたイモを加工したポテトチップで、アクリルアミドの増加と焦げ色による色調の悪化が認められたと報告している[5]。そのため低温保存したジャガイモは、素揚げを避けたほうがよいとされる。寒さによる糖の増加は畑の野菜にもあり、島根県の「あすっこ」では、1月から糖の合計が急に増え、2月に葉柄で100gあたり約7g、葉身で約4gまで上がった[6]。ただし、雪室が冷蔵庫より増やした理由は、これらの資料からは特定できない。

では、雪室に入れた食材は、すべて同じように変わるのか。

4. あまく ならない たべものも ある?

4. 雪室に入れても、変わらない食べ物もあった

4. 変化が見られない食材 ── ニンジン・カボチャ・玄米・味噌、カビの注意、キャベツのGABA

ニンジンと カボチャは、糖とうも アミノさんも、冷蔵庫れいぞうこと ちがいが ありませんでした。げんまいと みそも、冷蔵庫れいぞうこと おなじくらいの けっかでした[1]。

ニンジンは、だしても いい ものの わりあいが、ゆきむろの ほうが おおかった ようです。しっけが たかいので、カビが でる ことも あり、ちゅういが ひつようと されました[4]。

ふくしまけんでは、キャベツを ゆきむろに 2しゅうかん いれると、ギャバと いう せいぶんが ふえたと しょうかいされて います[7]。たべものごとに、かわりかたが ちがうのです。

同じ新潟県のまとめで、ニンジンとカボチャ(坊ちゃん)は、糖もアミノ酸も冷蔵庫との違いが見られませんでした。玄米と、約12か月貯蔵した味噌も、冷蔵庫貯蔵と同等でした。ニンジンは出荷できない傷みものの割合が、雪室で約2割、冷蔵庫で約4割と、半分ほどでした[1]。

このまとめには、品種・施設・包装で結果は大きく変わる、という注意書きもあります。ジャガイモの結果を、そのまま「雪室ならこうなる」と一般化しないほうがよさそうです。高湿のためカビが出ることもあり、注意が必要とされています[4]。

変わるものも他にあります。福島県の研究では、キャベツを雪室に2週間貯蔵するとγ-アミノ酪酸(GABA)が増え、8週間後まで保たれる傾向がありました。会津の冬キャベツは、簡易雪室で収穫から2か月貯蔵できるとされています[7]。糖が増える食材、成分が増える食材、冷蔵庫と変わらない食材。食材ごとに反応が違うようです。

野菜に比べて、日本酒は雪室で何年も過ごします。

平成24年度のまとめによると、ニンジンとカボチャ(坊ちゃん)は、遊離糖・遊離アミノ酸とも冷蔵庫貯蔵との差が見られない。玄米と味噌(約12か月)の官能評価も冷蔵庫と同等である。ニンジンの出荷不可品率は、雪室で約2割、冷蔵庫で約4割と、半分ほどに低かった[1]。

注目すべきは、同じまとめが、品種・施設・包装により結果が大きく変わることを注記している点だ。ジャガイモで見られた糖の増加は、全食材に当てはまる雪室の性質ではなく、食材の側の反応と貯蔵条件の組み合わせとして読む必要がある。また、高湿のためにカビが発生することがあったとされる[4]。高湿は野菜の乾燥を防ぐ一方で、カビには有利に働くという両面がある。

成分が増える例もある。福島県農業総合センターの成果によれば、キャベツは雪室貯蔵2週間でGABA(γ-アミノ酪酸)が増加し、8週間後まで維持される傾向があり、会津の冬キャベツは簡易雪室で収穫から2か月貯蔵できる[7]。糖が増える・特定成分が増える・変わらないと、食材ごとに結果が分かれる。では、酒ではどうなのか。

5. にほんしゅを ゆきの へやで ねかせると?

5. 八海山の雪室で、日本酒を3年ねかせる

5. 日本酒の雪室貯蔵 ── 雪1,000トンの冷気で数℃を保つ

にいがた県の はっかいさんの おさけを つくる かいしゃには、ゆき 1000トンを つかう ゆきむろが あります。おさけを ねかせる ための ゆきむろとして、にほんで いちばん おおきい ほうと いわれます[8]。

1000トンは、からだの おもさが 30キロの こども、およそ 3まん 3000人ぶんの おもさです。なかは てんねんの つめたい くうきで、いつも 4どより ひくく たもたれて います。

この へやで 3年 ねかせた おさけが あります。

新潟県南魚沼市の八海醸造にある「八海山雪室」は、雪1,000トンを使っています。酒の貯蔵を目的にした雪室としては国内最大級で、天然の冷気で、中は常に4℃以下に保たれています[8]。1,000トンは、体重30kgの子どもで約3万3000人分の重さです。

この雪室で3年熟成させたのが、日本酒の「雪室貯蔵三年」です。

分かるのは、長くゆっくり寝かせるための低温を、雪の冷気でまかなっているという点までです。では、雪の冷たさを使うことには、味のほかにどんな意味があるのでしょうか。

新潟県南魚沼市の八海醸造にある「八海山雪室」は、雪1,000トンを用いる、酒の貯蔵用としては国内最大級の雪室である。天然の冷気で、庫内は常に4℃以下に保たれる[8]。1,000トンは1,000,000kgなので、体重30kgの子どもに換算すれば約3万3000人分になる。

この雪室で3年熟成させたのが「雪室貯蔵三年」である。

酒について言えるのは、低温でゆっくり熟成させる条件を、雪の冷気で得ているという点までである。味より先に数字で見られるのは、エネルギーの面である。

6. ゆきの つめたさは、でんきも へらせるの?

6. 雪の冷たさを使うと、電気はどれだけ減らせるのか

6. 雪冷熱の利用 ── 米倉庫の年間78トンのCO2削減(試算)の読み方

うおぬまし の おこめの そうこは、2012ねん 8がつから、ゆきの つめたさを つかって います。ゆきは 1ねんに 1500トンぐらい。3つの そうこの うち 2つを、ゆきで ひやして います[9]。

でんきを つかう りょうが へるので、1ねんに 78トンの CO2が へると、けいさんされて います。これは しさんで、じっさいに はかった かずでは ありません。

みやぎけんの ゆきむろでも、でんきの りょうは ふつうの れいぞうの しせつより すくないと いわれます[3]。

JA北魚沼(魚沼市)の雪室倉庫は、2012年8月から動いています。1年に約1,500トンの雪を貯め、米倉庫3庫のうち2庫を雪の冷熱で冷やしています。電気の消費を抑えられるので、CO2を年間78トン減らせると試算されました。収穫したコシヒカリは、雪室貯蔵米として販売されています[9]。この78トンは、実際に測った値ではなく試算です。

宮城県七ヶ宿町の雪室も、電気使用量は一般的な冷蔵施設より少ないと紹介されています。雪室に貯蔵したジャガイモは、糖度が増して好評だともあります[3]。

雪が積もる土地が、冬のあいだの雪を、味と電気の両方に使っている。雪室は、雪の多い地域ならではの道具です。

JA北魚沼(魚沼市)の雪室倉庫は、2012年8月に運用を開始した。貯雪量は年約1,500トン、米倉庫3庫のうち2庫を雪の冷熱で冷やす。電気の消費が抑えられるため、年間78トンのCO2削減効果があると試算され、コシヒカリが「雪室貯蔵米」として販売されている[9]。この78トンは試算値であり、実測値ではない。

宮城県七ヶ宿町の雪室も、電気使用量は一般的な冷蔵施設より少ないとされ、雪室貯蔵のジャガイモは糖度が増して好評という[3]。

ここまでを整理する。雪室は、数℃の低温と高湿度を電気に頼らず保つ施設で、ジャガイモの糖や芽の出方では冷蔵庫と違いが出たが、ニンジン・カボチャ・玄米・味噌では出なかった。結果は品種・施設・包装で変わる。雪室は、変わる食材と変わらない食材を、試験で見分けながら使う道具だといえる。

家の れいぞうこで ジャガイモを くらべてみよう

家の冷蔵庫と台所で、ジャガイモを比べてみる

資料を読むなら ── 野菜ごとの結果が並ぶ新潟県の研究成果集

おうちの 人と いっしょに やります。おなじ ふくろの ジャガイモを 2こ えらびます。1こは だいどころの くらくて すずしい ところ、もう 1こは 冷蔵庫れいぞうこの やさいしつに、1しゅうかんから 2しゅうかん おきます。

おうちの 人に ゆでるか ふかして もらって、ひとくち ずつ たべくらべます。めが でたり、みどりいろに なった ものは つかいません。なまでは たべません。

ゆきむろと おなじ けっかに なるとは かぎりません。あじが ちがうか、ちがわないか、じぶんの したで たしかめて みましょう。

今日できること:同じ袋のジャガイモを2個選び、1個は台所の暗くて涼しい場所、もう1個は冷蔵庫の野菜室に、1〜2週間置きます。取り出したら、おうちの人にゆでるか蒸すかしてもらい、少しずつ食べ比べます。芽が出たものや緑色になったものは使わず、生では食べません。揚げ物は、低温で糖が増えたイモが焦げやすいという資料があるので、この比べ方には使いません[5]。

家の冷蔵庫は、雪室とは温度も湿度も期間も違うので、試験と同じ結果になるとは限りません。違いを感じるか、感じないかを、自分の舌で確かめてみてください。

資料を読むなら:出典[1]の新潟県の研究成果集には、ジャガイモのほかニンジンやカボチャ、味噌の結果が並んでいます。「変わらなかった」食材の結果から読んでみるのも、おもしろい入り口です。

確かめるなら、同じ袋のジャガイモを2群に分け、台所の暗所と冷蔵庫の野菜室に1〜2週間置き、おうちの人と加熱して食べ比べる方法がある。芽や緑色の部分は使わず、生食はしない。低温保存したイモは素揚げで焦げやすいとされるため、揚げ物には使わない[5]。野菜室の温度や湿度、期間は試験と異なり、同じ結果になるとは限らない。

資料としては、出典[1](平成24年度)に、ジャガイモのほかニンジン・カボチャ・玄米・味噌の結果があり、出典[4](平成23年度)には温度・湿度の実測表とジャガイモの糖の変化がある。2つを読み比べると、「約10倍」という数字が、どの食材・どの条件の結果なのかが分かる。

残る問いは2つ。雪室と冷蔵庫の差が出た理由と、日本酒の味の変化は、ここで使った資料では示されていない。次に読むなら、その部分を扱う論文や蔵元の資料が手がかりになる。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

本文の数字・内容は、次の公的機関・研究機関などの資料にもとづきます。

  1. 新潟県農林水産業研究成果集 平成24年度「雪室貯蔵した食材の外観及び成分変化」 https://www.pref.niigata.lg.jp/uploaded/attachment/216735.pdf (糖の約10倍・芽・ニンジン等)
  2. 上越市 雪室基本構想(別冊)/新潟県 雪冷熱の紹介 https://www.city.joetsu.niigata.jp/uploaded/attachment/157041.pdf (雪室の定義・魚沼の伝承)
  3. 宮城県 再生可能エネルギー事例集(七ヶ宿町雪室) https://www.pref.miyagi.jp/documents/21197/779622.pdf (凍らない・電気使用量)
  4. 新潟県農林水産業研究成果集 平成23年度「ばれいしょの遊離糖は雪室貯蔵により増加する」 https://www.pref.niigata.lg.jp/uploaded/attachment/216898.pdf (温度・湿度の実測、ジャガイモの糖、カビ)
  5. 農研機構 食品総合研究所 成果展示(2005) https://www.naro.go.jp/laboratory/nfri/seikatenji/files/2005_p9.pdf (低温貯蔵イモと焦げ色)
  6. 島根県農業技術センター 研究成果だより https://www.pref.shimane.lg.jp/industry/norin/gijutsu/nougyo_tech/kenyui/kenkyu_seika/tayori/111-5.data/111-5.pdf (寒さで増える葉の糖)
  7. 福島県農業総合センター 加工・成果 https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/fukunou-centre/kakou-seika-sonota.html (キャベツのGABA)
  8. 新潟県観光協会 八海醸造の雪室の紹介 http://niigata-kankou.or.jp/blog/detail_426.html (酒の雪室の規模・温度)
  9. 農林水産省 北陸農政局 雪の冷熱を利用したエコな農業倉庫 https://www.maff.go.jp/hokuriku/seisan/energy/attach/pdf/index-22.pdf (米倉庫・CO2削減の試算)

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