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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

雷かみなりは ピカッと 光ってから、どうして おくれて 音が きこえるの?

雷の光が見えてから、なぜ数秒おくれて音が聞こえるのか

雷の光と雷鳴に時間差が生じる理由 ── 光速と音速の差、気温による変化、ゴロゴロと続く音

分野:自然

ピカッと 光って、すこし たってから ゴロゴロ。じつは、光と 音は、ほとんど おなじ ときに 出ています。それなのに、音は おくれて やって きます。

この「おくれ」には、雷かみなりが どれくらい とおいかが かくれて います。どうして おくれるのか、どうして ゴロゴロと ながく つづくのかが わかります。

雷の光と音は、ほとんど同じ瞬間に出ています。それなのに、音は光よりあとに聞こえます。光が1秒間に地球を7周以上する速さなのに対し、音は1秒でおよそ340mしか進まないからです[1][3]。

この差のなかには、雷までの距離の手がかりがあります。なぜ遅れるのか、なぜゴロゴロと長く続くのかが分かります。

雷の光と音は、ほぼ同時に発生する。それでも音が数秒遅れて届くのは、光速が毎秒約30万km、音速が15℃の空気で毎秒約340mと、約88万倍もの差があるからだ[1][2][3]。この倍率は、後で式から計算して確かめる。

さらに、音が一つの「ドン」で終わらず、ゴロゴロと続く理由も、同じ遅れの考え方で説明できる。時間差が何を表し、どこまで当てにできるのかが分かる。

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1. ピカッの あと、なにを かぞえると いいの?

1. 光ってから音がするまでの秒数は、何を教えてくれるのか

1. 光ってから音までの秒数が、距離の目安になる理由

ピカッと 光ったら、「いち、に、さん」と ゆっくり かぞえて みます。ゴロゴロが きこえた ところで とめます。

かぞえた 数が 小さければ、雷かみなりは 近くで、大きければ とおくで なって います[1]。光と 音は ほとんど 同時に 出るので、おくれは 「音が たびを した 時間」に なるのです。

では、光は どうして すぐ とどくのに、音は ゆっくりなのでしょうか。

ピカッと光ったら、そのまま秒数を数えて、音が聞こえたところで止めます。この数字が小さければ雷は近く、大きければ遠いと考えられます[1]。

数えるだけで距離が分かるのは、光と音が雷の中でほぼ同時に生まれるからです。同じ場所を同時に出発した二つが、違う速さで走ってきて、あなたのところに着く時刻がずれる。そのずれが、数えた秒数です。

では、二つの速さは、どれほど違うのでしょうか。

光ってから音が聞こえるまでの秒数は、雷までの距離の目安になる。短ければ近く、長ければ遠いと考えられる[1]。成り立つ前提は、放電による光と音がほぼ同時に生じることだ。同じ場所から同時に出た二つが、異なる速さで観測者に向かい、到着時刻がずれる。測っているのは、そのずれである。

ただし、光にも到達時間はある。それが無視できるほど小さいのはなぜか。二つの速さを実際の数字で比べる。

2. ひかりは 1びょうで 地球を 7しゅうも する?

2. 光は1秒で地球を7周半、音は340m進む

2. 光速と音速の比 ── 約88万倍という差を、式で確かめる

音は、空気の ふるえと して つたわります。1びょうで、およそ 340メートル すすみます[1]。学校の 運動場の はしから はしまで くらいです。

光は、1びょうで 地球を 7しゅうと すこし まわる 速さです[3]。まわるのに かかる 時間は、まばたきより ずっと みじかいのです。

ただし 「7しゅう」は、地球の ぐるりを 4万キロと して 計算した めやすです。光は、1キロメートルを 100万分の 3びょうほどで すぎて しまいます。

だから 光は、ほとんど 同時に 見えます。音だけが、のんびり あとから やって きます。

ところで、音が 1びょうに 340メートルと 言いましたが、いつも そうなのでしょうか。

音は空気の振動として伝わり、1秒間におよそ340m進みます[1]。1秒間に、学校の校庭を横切るくらいの距離です。

いっぽう光は、真空中で毎秒約30万kmです[3]。地球の赤道の長さが約4万kmなので、30万を4万で割ると約7.5です。だから「1秒で地球7周半」と言われます。この「7周半」は赤道の長さで割った言い換えで、光が地球の表面を回るわけではありません。

雷が1kmの距離にあるとして、光は約3マイクロ秒、つまり100万分の3秒ほどで着きます。音は同じ距離におよそ3秒かかります。光が着くまでの時間は無視でき、音のおくれだけが、はっきり感じられるのです。

ただし、ここで使った340mという数字には、条件があります。

音は空気の振動として伝わり、1秒におよそ340m進むとされる[1]。一方、真空中の光の速さは毎秒299,792,458mと定められている[3]。両者の比は、約30万km÷340m=約88万倍。光が地球の赤道(約4万km)を1周する時間は約0.13秒で、「1秒で約7.5周」という言い方はこの割り算の結果にすぎない。

この比を雷に当てはめる。雷までの距離が1kmなら、光の到達時間は約3.3マイクロ秒。音は約2.9秒かかる。光の分は無視できるので、観測される時間差は、ほぼ音の到達時間そのものだとみなせる。

ここで注意が要る。340m/sは15℃付近の値で、気温が違えば変わる[2]。この差は、距離の見積もりにどう響くのか。

3. なん秒で 何キロ? 気おんで かわる?

3. 秒数を3で割ると距離になる。ただし気温で音の速さは変わる

3. 距離の見積もり式と、気温による誤差の大きさ

音は 3びょうで、およそ 1キロメートル すすみます[6]。ですから、かぞえた 数を 3で わると、キロメートルの 数に なります。6びょうなら 2キロ、9びょうなら 3キロです。

ただし 音の 速さは、ひんやり した 日は すこし おそく、あつい 日は すこし 速く なります[2]。ですから この わりざんは、あくまで めやすです。ぴたりとは あたりません。

音は 空気の あたたかさで 走る 速さが かわります。そう 考えると、ふしぎでは ありませんか。

音はおよそ3秒で1km進みます[6]。だから、数えた秒数を3で割れば、kmのおおよその距離になります。たとえば、光ってから9秒で音が聞こえたら、約3km先です。メートルで知りたいときは、秒数に340を掛けます。

この計算は目安です。空気中の音速は、0℃で約331.5m/s、気温が1℃上がるごとに約0.6m/s速くなる式で表されます[2]。この式で計算すると、340m/sは約15℃の値です。

では、気温の違いは、見積もりをどれくらい狂わせるのでしょうか。0℃では約331.5m/s、30℃では約349.5m/sです。10秒数えたとき、0℃なら約3.3km、30℃なら約3.5kmとなり、差は200mほどです。3で割る目安としては、十分に近い値だと考えられます。

では、同じ秒数でも、音が続く長さはなぜ雷ごとに違うのでしょうか。

音速を340m/sとすると、3秒で約1km進む。したがって、秒数を3で割ればkmの目安が得られ、340を掛ければmになる[6]。米国立気象局(NWS)も、約5秒で1マイルという同じ考え方を示している。

空気中の音速は、c=331.5+0.6t(tは気温℃)で近似される[2]。0℃では約331.5m/s、15℃では約340.5m/s、30℃では約349.5m/sである。ここから計算すると、10秒の時間差は、0℃なら約3.3km、30℃なら約3.5km。気温差30℃でも、見積もりの変化は約5%にとどまる。

ただし、この近似式は気温だけを変数にしている。風や、上空と地表の温度差による音の曲がり方は含まれていない。式の結果は、「だいたいこの範囲」という幅で読むのが正確だ。

では、距離を測れても、なぜ雷の音は「ドン」の一発で終わらないのか。

4. ゴロゴロと ながく つづくのは、どうして?

4. 雷の音は、なぜ「ドン」ではなくゴロゴロと長く続くのか

4. 放電路の長さと音の到達時間 ── ゴロゴロが続く条件

近くに 雷かみなりが 落ちると、「バリッ」と みじかい、するどい 音が します。とおくの 雷かみなりは、「ゴロゴロ」と ながく ひびきます[6]。

いなずまの 道は、とても ながいのです。いちばん 近い ところの 音が 先に とどき、とおい ところの 音は あとから とどきます[6]。ひとつの 道すじから 出た 音が、ばらばらの 時間に 耳へ 来る ので、ゴロゴロに なります。

ほかにも、何回も 光る ことや、音が 空気の 中で 曲がったり はねかえったり する ことが わけに なると いわれます[5]。

では、そもそも 音は、どこから 出て いるのでしょうか。

近くの落雷は、鋭い「バリッ」という短い音です。遠い雷は、「ゴロゴロ」と長く鳴ります。米国立気象局(NWS)は、ゴロゴロと聞こえたら、雷は少なくとも数マイル、つまり数km以上先だろうと説明しています[6]。

理由は、雷の通り道(放電路)が長いことです。放電路は2〜14kmにもなるとされ、いちばん近い部分の音が先に、遠い部分の音があとから耳に着きます[5]。上限の計算ですが、2kmの放電路が遠ざかる向きにまっすぐ伸びていれば、端と端の音は最大で約6秒の差になります。14kmなら約40秒です。

これに加えて、放電が何度も続けて起きる多重放電や、音が大気の中で曲がったり反射したりすることも、長く続く理由とされています[5]。

では、そもそも、その音はどこで生まれるのでしょうか。

鋭い「バリッ」は近く、「ゴロゴロ」は少なくとも数マイル(数km)先、というのがNWSの説明である[6]。理由の中心は、放電路が長いことだ。放電路は2〜14kmに及び、各部分から出た音が耳に着く時間にずれが生じる[5]。

上限を計算してみる。放電路が観測者から遠ざかる向きに一直線に伸びていると仮定すると、長さLの端と端の到達時間差は、約L÷340m/s。2kmなら約6秒、14kmなら約41秒である。実際の放電路は曲がりくねっているので、これは「それ以上にはならない目安」であり、実測値ではない。

ただし、長さだけでは説明が足りない。出典は、多重放電であること、音が大気中で屈折・反射することも理由に挙げる[5]。各要因の寄与の割合は、今回使った資料では示されていない。

では、音そのものは、どうやって生まれるのか。

5. 音は、空気が ぱんと ふくらんで 生まれるの?

5. 雷の音は、熱せられた空気のふくらみから生まれる

5. 約1万℃の空気の急膨張 ── 温度の出典が割れる点も含めて

ピカッと 光った とき、そばの 空気は 一気に あつく なります。気象庁きしょうちょうの ホームページでは、1万度ぐらいに なると 書かれて います[4]。

空気は きゅうに ふくらんで、まわりの 空気を 大きく ゆらします。この ゆれが、雷かみなりの 大きな 音に なります[4]。

ふうせんが われると 「パン」と 音が するのも、空気が いきおいよく ひろがるからです。たとえ話ですが、雷かみなりは それを、空の 上で、ずっと 長い 道すじで やって いるのです。

ただし、雷かみなりの あつさは 本に よって 1万度と 3万度で ちがいます。ここでは 気象庁きしょうちょうの 書き方に したがいました。

雷が光った瞬間、そばの空気の温度は、気象庁の資料によれば約1万℃まで一気に上がります[4]。空気は急にふくらみ、まわりの空気を大きく振動させます。この振動が、雷の大きな音になります[4]。

つまり、光と音は、同じ放電から同時に生まれた別々の現象です。光が先に着くのは、光が速いからです。音は空気の振動として伝わり、その速さが光よりずっと遅いので、あとから耳に着きます。

ただし、雷の温度は資料によって約1万℃や約3万℃と食い違います。この記事では気象庁の約1万℃を使いました。どちらの値でも、ふつうの炎よりはるかに高い温度です。

音の遅れを使った距離の見積もりは便利です。でも、注意しておきたいこともあります。

気象庁によれば、光った瞬間にそばの空気は約1万℃まで急に熱せられ、急激に膨張してまわりの空気を大きく振動させる。これが雷鳴になる[4]。つまり、光と音は同じ放電から生じ、伝わる速さの違いが時間差を生む。

温度については、出典が食い違う。気象庁は約1万℃としているが、資料によっては約3万℃とするものもある。本記事では、一次機関である気象庁の値を、出典名つきで採用した。温度は測定条件や定義で変わりうるため、どちらか一方を断定しない。

この音の遅れは、距離の見積もりに使える。ただし、使い方には限界がある。

6. 数えた 秒数が 長ければ、あんしんなの?

6. 秒数が長くても、安心とは言えないのはなぜか

6. 秒数の目安と、雨の外にも落ちる雷

秒数を かぞえて、「とおいから だいじょうぶ」と 思いたくなります。でも、雷かみなりは 雨の 外にも 落ちる ことが あります[7]。

アメリカの 天気の やくしょは、雷かみなりの 音が きこえたら、家の 中に はいるように すすめて います[7]。ですから、ゴロゴロが きこえたら、すぐ 屋内に 入りましょう。

数える ことは、雷かみなりが 近づいて いるか どうかを 知る ための、小さな 手がかりです。

米国立気象局(NWS)によると、落雷は、雷雲の中心から3マイル(約5km)以上離れた、雨の外でも起こります[7]。嵐から10〜15マイル(約16〜24km)離れたところに落ちる「晴天の霹靂」と呼ばれるものも、あるとされています[7]。

音が聞こえるということは、雷が音の届く範囲にいるということです。NWSは、雷鳴が聞こえたら屋内へ入るよう勧めています[7]。

つまり、秒数は、「あと何秒で逃げられるか」を計る道具というより、雷の動きを知る手がかりです。数える作業は面白いのですが、音が聞こえたら、まず屋内に入ります。

NWSは、落雷が雷雲の中心から3マイル(約5km)以上離れ、雨の外でも起きると述べる[7]。「晴天の霹靂」は、嵐から10〜15マイル(約16〜24km)離れた場所に落ちるものを指す。したがって、秒数が長い、つまり距離が遠いと見積もれても、安全の保証にはならない。

NWSの助言は、雷鳴が聞こえたら屋内へ、というものである。本記事の「秒数から距離を見積もる」方法は、現象を理解し、雷の接近を知る補助として位置づけるのが妥当だ。

以上を整理すると、時間差は、光と音の速さの差が生む。距離の目安になるが、気温や地形、風で幅を持つ。ゴロゴロが続くのは、放電路の長さに加え、多重放電や音の屈折・反射が重なるためと考えられる。

7. こんど 光ったら、すぐ 家の 中で 数えて みよう

7. 次に雷が光ったら、屋内で秒数を数えてみる

7. 屋内から、時間差と音の長さを記録する

やってみよう:雷かみなりの 日に、かならず 家の 中から、光った あとの 秒数を かぞえます。外には 出ません。かぞえた 数を 3で わって、何キロくらいか 考えます。

すこし たつと、数が だんだん 小さく なったり、大きく なったり します。それは、雷かみなりが 近づいたり、とおざかったり している ことの 手がかりです。

おうちの 人と 気象庁きしょうちょうの ホームページを 見ると、おなじ 時間の 雨雲の ようすも 見られます。

やってみよう:雷の日に、窓のある屋内から、光ってから音までの秒数を数えます。外に出る必要はありません。数えた秒数を3で割って、距離を見積もります。数回やって、数字が小さくなるか大きくなるかを書いておきます。

音の長さも書きます。「バリッ」か「ゴロゴロ」か、何秒続いたかです。秒数が同じでも音の長さが違えば、放電路の向きや長さが違うのかもしれません。

空の様子を家族と話すときは、気象庁のホームページの雨雲の動きも手がかりになります。

屋内から2つを記録する。第一に、光ってから音が聞こえるまでの秒数。第二に、ゴロゴロが続いた長さ。秒数を3で割って距離(km)を見積もり、音の長さと並べて数回分を記録する。同じ嵐が近づいているのか離れているのかを考える手がかりになる。雨雲の動きの情報も合わせて見るとよい。

ただし、個人の聞き取りと秒数のカウントには誤差がある。気象庁の雨雲の動きなど公式の情報と、自分の記録を照合すると、見積もりの精度を確かめられる。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

出典について:気象庁、米国立気象局(NWS)、辞典(コトバンク)を使った。何に使ったかは項目の最後に書いている。NWSの英語の資料は、本文の用途を最小限にとどめた。

  1. 気象庁 こどもFAQ「雷の光と音」。https://www.jma.go.jp/jma/kids/kids/faq/a3_16.html (音の速さ、秒数と距離の関係)
  2. コトバンク「音速」(デジタル大辞泉ほか)。https://kotobank.jp/word/%E9%9F%B3%E9%80%9F (音速と気温の式)
  3. コトバンク「光速度」(デジタル大辞泉ほか)。https://kotobank.jp/word/%E5%85%89%E9%80%9F%E5%BA%A6 (光の速さの標準値)
  4. 気象庁 こどもFAQ「雷はなぜ光る・鳴る」。https://www.jma.go.jp/jma/kids/kids/faq/a3_19.html (空気の急膨張と雷鳴)
  5. コトバンク「雷鳴」(マイペディアほか)。https://kotobank.jp/word/%E9%9B%B7%E9%B3%B4 (ゴロゴロと続く理由)
  6. 米国立気象局(NWS) Lightning science: thunder。https://www.weather.gov/safety/lightning-science-thunder (約5秒で1マイル、バリッとゴロゴロの違い)
  7. 米国立気象局(NWS) Lightning myths。https://www.weather.gov/safety/lightning-myths (雨の外の落雷、屋内へ)

なおした ところ

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