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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

入道雲は どうして 高く のびて、どうして きえるの?

入道雲は、なぜ10kmも背伸びして、自分の雨で自分を消すのか

積乱雲の一生 ── 潜熱で発達した雲が、降水のつくる下降流でなぜ自ら衰えるのか

分野:自然

夏の 空の 入道雲は、足もとが 2キロメートルより ひくいのに、てっぺんは 10キロメートル いじょうの 高さに なります。

こんなに 高く のびた 雲が、30分から 1時間ぐらいで きえて しまう ことも あります。のびる ときは なにが おして いるのでしょう。きえる ときは なにが 止めるのでしょう。日ざしと 水と 雨の はたらきから、これらが 分かります。

入道雲は、底が2kmより低いのに、てっぺんは10km以上まで届きます。しかも、育ちきった単独の雲は、ふつう30〜60分ほどで消えていきます。

地面から立ちのぼる暖かい空気だけで、これほど背が伸びるのでしょうか。そして、雲はなぜ自分で止まるのでしょうか。日ざしと水蒸気の熱、雲の中で落ち始める雨や氷の粒の働きから、背伸びと消え方の両方が分かります。

入道雲の底は高度2km付近より低く、雲頂は10km以上に達する[1]。この雲は、単独であれば30〜60分ほどで一生を終える[7]。数kmも背伸びした雲が、なぜ1時間足らずで姿を消すのか。

日射による上昇気流、水蒸気が水に変わるときに出る潜熱、そして雲が育った結果として生じる降水と下降流の関係から、積乱雲が伸びる理由と、自分で上昇流を弱めて衰える理由が分かる。

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1. 足もとと あたまは、どれくらい はなれて いる?

1. 入道雲は、足もとと頭が8km以上はなれている

1. 雲底2km未満・雲頂10km超 ── 積乱雲の背たけ

夏の 空に、もくもくと 大きな 雲が わいて きます。この 雲を 入道雲と いいます。入道雲は、積乱雲せきらんうんの ことです[2]。

雲の 下の ほうは、黒っぽい はいいろで、高さは 2キロメートルより ひくい ところです。てっぺんは 白くて、10キロメートル いじょうの 高さに なります[1]。

2キロメートルと 10キロメートルでは、8キロメートル いじょうも ちがいます。同じ 雲の なかで、足もとと あたまが これだけ はなれて いるのです。

はじめは ひくい ところに うかぶ、小さな 雲です。それが どんどん 上へ のびて、入道雲に なります[1]。では、雲を 上へ おしあげて いるのは、なんでしょう。

夏の午後、もくもくと盛り上がる入道雲は、気象庁の「はれるんランド」では積乱雲のことだと説明されています[2]。

大阪市立科学館の解説によると、積乱雲の底は黒っぽい灰色で、高さは2km付近より低いところにあります。一方、てっぺんは白く、10km以上の高さになります[1]。2kmと10kmの差を計算すると、8km以上です。1つの雲の足もとと頭が、これだけ離れているのです。

もとになるのは、高さ2km付近までの低いところに浮かぶ積雲です。底はほぼ平らで、てっぺんはカリフラワーや綿菓子のようにもくもくしています。この積雲が発達して、積乱雲になることもあります[1]。

低いところの小さな雲を、何kmも押し上げる力はどこから来るのか。次の章では、夏の午後の地面に目を向けます。

夏の入道雲は、底が黒っぽい灰色で、てっぺんは白い。気象庁は、入道雲は積乱雲のことだと説明している[2]。大阪市立科学館の解説では、積乱雲の雲底は高度2km付近より低く、雲頂は10km以上になる[1]。2kmと10kmの差から、同じ雲の中で底と頂が8km以上離れていることになる。

出発点は積雲である。積雲は高度2km付近までの低いところに浮かび、雲底はほぼ平らで、雲頂はカリフラワーや綿菓子のようにもくもくした形をしている。この積雲が発達したものが積乱雲になる場合がある[1]。つまり、「低くて平らな底の小さな雲」が「背の高い雲」に育つ過程があるということで、これが本稿の問いになる。

では、低い雲を数kmも押し上げ続ける力は何か。まず、そのきっかけになる地上の条件から見る。

2. 雲を おしあげる 力は、どこから くる?

2. 最初に空気を持ち上げるのは、午後の地面の熱

2. 空気を持ち上げるきっかけ ── 日射と「大気の状態が不安定」な3つの条件

夏の 強い 日ざしで、地面が あつく なります。すると、地面の ちかくの 空気も あたたまって、まわりより かるく なり、上へ のぼって いきます。

うえの 空は つめたいので、地面の ちかくと の ちがいが 大きい ほど、のぼる 力は 強く なります[1]。だから 入道雲は、むしあつくて 風の よわい 日の、午後に よく できます[2]。

のぼる 空気には、水が 入って います。目には 見えない 水蒸気すいじょうきです。上へ いって ひえると、水蒸気すいじょうきは 小さな 水の つぶや こおりの つぶに かわり、雲に なります[1]。

でも、小さな 雲が 10キロメートルまで のびるのは、これだけでは たりません。まだ ひみつが あります。

夏の強い日ざしが地面を熱すると、地表付近の空気も暖まり、周りより軽くなって上へ昇ります。上空との温度差が大きいほど、上昇気流は強くなります。そのため積乱雲は、蒸し暑い夏の日の、地表が十分に暖まった午後に発生しやすいのです[1]。気象庁は、蒸し暑く風の弱い日の昼過ぎから夕方に多いと説明しています[2]。

空気が「不安定」になる3つの場合

気象庁は、大気の状態が不安定になる場合を3つ挙げています。上空に寒気が流れ込んだとき、下層に暖かく湿った空気が入ったとき、日ざしで地上の気温が上がったときです[3]。夏の午後の入道雲に当てはまるのは、おもに3つ目でしょう。

昇った空気が雲になる

上へ昇った空気は冷えます。すると、空気にふくまれていた水蒸気は、もともと目に見えませんが、冷えて小さな水滴や氷の粒に変わり、見える形になります。雲は、この水滴や氷の粒の集まりです[1]。

ただ、冷えるなら、雲は上へ行くほど弱りそうに思えます。それでも背が伸び続けるのはなぜか。鍵は、水蒸気が水になるときに出る熱にあります。

夏の強い日射で地面が熱せられると、地表付近の空気は暖まって周囲より軽くなり、上昇する。上空との温度差が大きいほど上昇気流は強い。積乱雲が蒸し暑い夏の、地表が十分暖まった午後に発生しやすいのはそのためである[1]。気象庁も、蒸し暑く風の弱い日の昼過ぎから夕方に多いと説明している[2]。

気象庁(羽田空港)の解説によれば、「大気の状態が不安定」とは、①上空に寒気が流れ込む、②下層に暖かく湿った空気が入る、③日射で地上の気温が上がる、のいずれかの条件のときをいう。そうなると上昇気流が雲を作り、積乱雲に発達すれば局地的な大雨や雷になることがある[3]。夏の午後の入道雲は、ふつう③に当たる。

上昇した空気が冷えると、水蒸気が水滴や氷の粒に変わって雲になる[1]。ところが、これだけでは説明が足りない。空気が冷えるなら、周囲との温度差が小さくなり、上昇の勢いは弱まるはずだからである。にもかかわらず積乱雲が10km以上まで伸びるのは、水蒸気が水に変わる際に別の効果があるためである。

3. 雲は、自分で あたたかく なって のびる

3. 水蒸気が水になるとき、雲は自分で暖まる

3. 凝結が出す潜熱 ── 冷えにくくなった空気塊は浮力を保つ

空気は 上へ いくほど ひえます。でも 水蒸気すいじょうきが 水の つぶに かわる ときには、まわりに ねつを 出します。この ねつを、せんねつと いいます[4]。

この ねつで、のぼる 空気は ひえ方が ゆっくりに なります。まわりより あたたかくて かるい ままなので、また 上へ のぼれます[4]。雲は、自分で ねつを 出して、せのびを して いるのです。

どれくらいの ねつでしょう。大学の べんきょうで つかう 計算が あります。空気 1キログラムに 水蒸気すいじょうきが 1グラム 入って いて、ぜんぶ 水に なると、空気は およそ 2.5度 あたたまる、という 計算です[5]。

これは 計算の れいで、本当の 雲の 中の 温度では ありません。それでも、1グラムの 水蒸気すいじょうきで 空気が あたたまる、と いうのは、おもしろい はなしです。

水蒸気が水に変わること(凝結)には、見落としやすい働きがあります。凝結のとき、水蒸気がもっていた熱(潜熱)が放出されて、空気のかたまりを暖めます。そのため、上昇する空気は、単純に計算した分ほど冷えません[4]。周りより暖かく軽い空気は、浮力でさらに上昇します。雲は、いわば自分で熱を出しながら背を伸ばしているのです。

1gの水蒸気で何℃?

北海道大学の講義資料に、大きさの見当がつく練習問題があります。空気1kgに水蒸気が1g入っていて、それが全部凝結するとします。水蒸気の潜熱を1kgあたり2.5×10^6J、空気の比熱を1kgを1℃上げるのに10^3Jとすると、2.5×10^6×0.001÷10^3=2.5。空気は約2.5℃暖まる計算です[5]。

これは教材の仮定にもとづく概算で、実際の雲の中の昇温ではありません。それでも、たった1gの水蒸気が、1kgの空気を目に見えるほど暖めうることが分かります。

積乱雲は、地面で暖まった空気に押し上げられ、さらに凝結の熱で押し上げられて、高く伸びます。では、この背伸びに終わりはあるのでしょうか。

水蒸気が水になる凝結では、潜熱が放出されて空気塊を暖める。このため、上昇する空気塊は、潜熱を考えない場合に予想される分ほどは冷えない[4]。周囲より暖かく軽い空気塊には浮力が働き、さらに上昇できる。前章の疑問に対する答えは、雲自身が上昇の燃料を内側で出している、ということである。

大きさの見当は、北海道大学の講義資料の問題で立つ。空気1kgに水蒸気1gが含まれ、全部が凝結するとする。潜熱を2.5×10^6J/kg、空気の比熱を10^3J/K/kgとすれば、空気の温度上昇は2.5×10^6×0.001÷10^3=2.5℃となる[5]。これは教材の仮定での概算で、実際の雲の中の昇温を示すものではない。

この値は仮定を置いた計算にすぎない。それでも、地面の熱による上昇だけでなく、凝結による追加の暖まりが背伸びを支えるという構図は押さえられる。では、この背伸びはどこまで続くのか。

4. 空の「てんじょう」に ぶつかると、かなとこの 形に なる

4. 背伸びが止まる「天井」と、かなとこの形

4. 対流圏界面という上限 ── 雲頂の広がりと雪・あられの落下の始まり

雲は 空の どこまでも のびられる わけでは ありません。高さ 10キロメートルから 15キロメートルぐらいの ところに、てんじょうのような 場所が あります。雲は、それより 上には のびられません[6]。

のびきった 雲の てっぺんは、よこに ひろがって、かなとこのような 形に なります[1]。かなとこは、鉄を たたく ときに つかう 台の ことです。

この 高さに ちかづく ころ、雲の 上の ほうでは、こおりの つぶが 育って、雪や あられに なって います。そして、上へ ふく 風だけでは ささえきれなく なって、落ち はじめます[6]。

のぼる 力で 育った 雲の 中で、落ちる ものが うまれる。これが、雲の 一生の いちばん 大きな わかれ道です。

雲が上へ伸びられるのは、大気の上限までです。それが対流圏界面で、高さは10〜15km程度とされます。雲はこれより上空には発達できません[6]。限界の高さまで育つと、雲頂は水平に広がり、鉄を打つ台に似た「かなとこ」の形になります[1]。

雲の上では氷が育つ

気象庁によると、湿った空気が激しく上昇して上空の低い温度の層に達すると、あられや氷晶(氷の小さな結晶)が多量にできて雷雲になります[8]。

雲頂が対流圏界面に届くころには、上空で氷晶から育った雪やあられが大きくなり、上昇気流では支えきれずに落下を始めます[6]。

のぼる力で伸びた雲が、頭を天井にぶつけるころには、落ちるものを作り始める。ここが、雲の一生の分かれ目です。落ちる雪やあられは、雲の中で何を引き起こすのでしょうか。

積乱雲の背伸びには天井がある。対流圏界面(高度10〜15km程度)であり、雲はこれより上には発達できない[6]。限界の高さまで発達すると雲頂が水平に広がり、「かなとこ(鉄床)」状になる[1]。

この高さの雲の中では、氷の粒が育つ。気象庁によれば、湿った空気が激しく上昇して上空の低温の層に達すると、あられや氷晶が多量に発生し、雷雲となる。雷の電気は、雲の中のあられと氷晶の衝突で正負に分かれると考えられている。夏の雷雲の背丈は7km以上とされる[8]。

雲頂が対流圏界面に達するころには、上空で氷晶から成長した雪やあられが大きくなり、上昇気流では支えきれず落下を始める[6]。それまで小さな雨粒や氷晶は上昇気流に乗って地上には落ちなかったが、ここで初めて「落ちるもの」が現れる。それが、のちに雲を弱める原因になる。

5. 雲は どうして、じぶんで きえて しまうの?

5. 育ちきった雲は、なぜ自分で消えるのか

5. 降水が下降流を強める ── 上昇流を打ち消し、寿命はふつう30〜60分

落ちて くる 雪や あられは、まわりの 空気を いっしょに ひきずって、下へ おろします。シャワーの 水が、空気を いっしょに 下へ ながす のと にて います[6]。

あたたかい ところまで おりると、雪や あられは とけて 雨に なります。かわいた 空気の 中では、水が 空気に きえます。そのとき、まわりの 空気は ねつを うばわれて ひえて、おもく なり、下へ 向かう 風が さらに 強く なります[6]。

ついに、下へ 向かう 風が、上へ 向かう 風を うちけします。上へ のぼる 空気が なく なると、雲は もう 育てません。雲は よわって、きえて いきます[6]。

アメリカの きしょうきょくの せつめいでは、ひとつの 雲が 生まれて きえるまでは、30分から 1時間です[7]。ただし 本当は、雲が いくつも あつまって 長く つづく ことも あります。

雲の中では、上昇する流れと、落ちてくる雨や雪・あられが入り混じります。この時期を成熟期といいます。落ちる雪やあられが、0℃以上の層で融けて雨になったり、乾いた空気の中で蒸発したりすると、周りの空気は熱を奪われて冷えます。冷えた空気は重くなり、下降流はますます強くなります。やがて下降流が上昇流を打ち消してしまいます[6]。

上昇流がなくなると、雲は発達できません。雲は衰えていき、やがて消えます[6]。雲が育った結果として降る雨と雪が、雲自身を止めているわけです。

どれくらいの時間か

アメリカ国立気象局(NWS)の説明では、単独の雷雨のかたまりは、発達期・成熟期・衰退期を経て、寿命は30〜60分です。成熟期の深さは12〜18kmで、雷や大雨になります[7]。大阪市立科学館の解説でも、単独の積乱雲の寿命はふつう1時間程度とされています[6]。ただし、これは単独の場合の話です。組織化した嵐など、長く続くものもあります。

成熟期の積乱雲では、上昇流と下降流が共存する。落ちてきた雪・あられが0℃以上の層で融けて雨になったり、乾いた空気中で蒸発したりすると、周囲の空気は融解や蒸発のために熱を奪われて冷え、重くなって下降流が強まる。やがて下降流が上昇流を打ち消すようになり[6]、雲は発達できなくなって減衰期に入り、消える。

前章の「落ちるものが現れる」ことと、この章の「雲が消える」ことは一つの因果でつながる。上昇気流が雲を育て、雲が育ったから雪やあられができ、それらの落下が冷たい下降流を生んで、上昇流を弱める。雲の成長が、そのまま終わりの条件を作っているのである。

アメリカ国立気象局(NWS)によれば、単独の雷雨セルは発達期(積雲が上昇気流で押し上げられる)・成熟期(深さ12〜18km、雷や大雨)・衰退期(降水が増え下降流が上昇流に勝つ)を経て、寿命は30〜60分である[7]。大阪市立科学館の解説も、単独の積乱雲の寿命をふつう1時間程度としている[6]。ただしこれは単独のセルの話で、組織化した嵐や線状の雲は、これより長く続くことがある。

6. きえる とき、次の 雲を うむ こと も ある

6. 消えるとき、冷たい風が次の雲の種になることもある

6. 冷気外出流とガストフロント ── 終わりが次の積乱雲の始まりになる場合

地面に ついた つめたい 風は、地面に そって ひろがって いきます。その 風の さきが、まわりの あたたかい 空気に ぶつかると、空気が 下から おしあげられます[6]。

おしあげられた 空気は、上へ のぼる 風に なり、あたらしい 入道雲が できる こと も あります。

こうして 雲は、じぶんが きえる とき、つぎの 雲の たねを のこす ことが あるのです。もちろん、いつも そう なる わけでは ありません。

地表まで届いた冷たい下降流は、地面に沿って横へ広がります。これを冷気外出流といい、その先端が周囲の暖かい空気とぶつかる場所をガストフロントといいます。そこで周囲の空気が持ち上げられて上昇流になり、新しい積乱雲が発達することもあります[6]。

雲の一生は、暖かい空気が昇る→水蒸気が凝結して熱を出す→天井で氷ができる→落ちる雨や雪が空気を冷やす→下降流が上昇流を消す、と進みました。そして最後の冷たい風が、次の上昇流を呼ぶことがあります。

始まりの力は地面の熱、終わりの力は雲自身の雨や雪。つまり、1つの雲は自分を育てた力で自分を消し、その消え方が次の雲の種になりうるのです。

下降流が地表に達すると、冷たい空気が地面に沿って広がる(冷気外出流)。その先端は、周囲の暖かい空気とぶつかってガストフロントを作る。ぶつかった場所では空気が押し上げられ、その上昇流から次の積乱雲が育つこともある[6]。

ここまでの流れを因果でつなぐと、次のようになる。日射で暖まった空気が昇り、水蒸気が凝結して潜熱を出し、さらに背を伸ばす。雲頂が対流圏界面に届くと氷が育って落ち始め、その降水が空気を冷やして下降流を強め、上昇流を打ち消して雲は衰える。そして最後に地表に広がる冷たい空気が、次の雲の上昇流のきっかけになることもある。

雲の成長には水蒸気が水になるときの熱が働き、雲を弱めるときには雨や氷の粒の落下が下降流を強める。ただし、すべての積乱雲が次の雲を生むわけではない。資料が述べるのは「発達することもある」という程度で、その条件の詳細は、気象学の専門的な資料に当たる必要がある。

雲を 見て、ようすの かわる とき を さがそう

空で確かめる、雲の「背伸び」と「天井」

雲の高さと形の変化を観察する ── 公的資料の読みどころ

今日 できること

もくもくと 大きな 雲を 見つけたら、紙と えんぴつを もって まどの そばへ いきましょう。雲の 絵を かいて、下の ほうが たいらか どうか、てっぺんが もくもくか、よこに ひろがって いるか、しらべます。

10分ぐらい して、もう 一度 かきます。雲の ようすが かわって いるのかも しれません。

太陽を ちょくせつ 見ては いけません。かみなりが 聞こえたら、すぐに たてものの 中へ はいって ください。まどからも はなれて、おうちの 人と いっしょに すごします。

もっと 知りたい とき

気象庁きしょうちょうの「はれるんランド」に、入道雲の ことが のって います。おうちの 人と いっしょに 見て みましょう。

今日できること

もくもくした大きな雲を見つけたら、窓から雲の絵を描いてみましょう。底が平らか、てっぺんが盛り上がっているか、横に広がっているかを見ます。10分ほどおいてもう一度描くと、てっぺんの形が変わったかが分かります。

太陽を直接見てはいけません。雷が聞こえたら、すぐに建物の中に入ります。窓からも離れてください。

公式の資料を読むなら

気象庁の「はれるんランド」は入道雲を、大阪市立科学館の「月刊うちゅう」の2つの号は、雲の高さ、背伸びの理由、一生の流れを説明しています。同じ話が、書き方を変えてどう出てくるかを比べると、違いや抜けが見つかるかもしれません。

今日できること

もくもくとした雲を見つけたら、窓から雲の底の平らさ、雲頂の形、広がり方をスケッチする。10分おきに同じ方向を描き、頭の形の変化から、成長しているのか、弱っているのかを考える。太陽を直接見ない。雷鳴が聞こえたら、すぐに建物の中へ入り、窓からも離れる。

資料の読みどころ

気象庁の「はれるんランド」[2]と大阪市立科学館の「月刊うちゅう」[1][6]は、雲の高さと一生をそれぞれ別の書き方で説明している。同じ話がどう出てくるかを読み比べると、数字や順序の違い、片方にしかない説明が見つかるかもしれない。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

記事中の[ ]の番号は、下の資料に対応します。雲の高さと一生は大阪市立科学館の「月刊うちゅう」、大気の不安定・雷雲は気象庁、凝結の熱は海外の百科資料と大学の講義資料、寿命はアメリカ国立気象局の説明による。

  1. 大阪市立科学館「月刊うちゅう」2017年8月号「窮理の部屋」 https://www.sci-museum.jp/wp-content/themes/scimuseum2021/pdf/study/universe/2017/08/201708_12-13.pdf (積乱雲の高さ、積雲との違い、日ざしと上昇気流、雲のでき方)
  2. 気象庁 はれるんランド しつもん&かいとう https://www.jma.go.jp/jma/kids/kids/faq/a2_05.html (入道雲は積乱雲のこと、夏の午後に多い)
  3. 気象庁 羽田空港 気象トピックス「大気の状態が不安定とは?」(2012) https://www.data.jma.go.jp/haneda-airport/weather_topics/file/rjtt_wt20120629.pdf (大気が不安定になる3つの条件)
  4. Encyclopédie de l'environnement「Thermodynamics of a rising air parcel in a cumulonimbus」 https://www.encyclopedie-environnement.org/en/zoom/thermodynamics-of-a-rising-air-parcel-in-a-cumulonimbus/ (凝結の潜熱が上昇を助ける、英語の資料)
  5. 北海道大学 地球惑星科学入門 講義資料(雲の生成・潜熱) https://dennou-h.ep.sci.hokudai.ac.jp/library/prepri/2019/hokudai/momoko_chiwaku2/lecture03/pub/momoko_chiwaku2_2019_3.pdf (1gの水蒸気が凝結したときの昇温の概算)
  6. 大阪市立科学館「月刊うちゅう」2018年7月号「積乱雲」 https://www.sci-museum.jp/wp-content/themes/scimuseum2021/pdf/study/universe/2018/07/201807_12-13.pdf (対流圏界面、下降流が上昇流を消す過程、ガストフロント)
  7. アメリカ国立気象局 NWS Spotter's Guide「Thunderstorm Life Cycle」 https://www.weather.gov/spotterguide/life (単独の雷雨セルの一生と寿命、英語の資料)
  8. 気象庁「雷から身を守るには(雷の発生)」 https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/toppuu/thunder1-0.html (氷晶・あられと雷雲、雷雲の背たけ)

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