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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

つまさきの ゆびは、あるく とき・はしる とき、なにを して いるの?

足の親指の骨は2つしかないのに、歩くとき・走るときのつま先は何をしているのか

母趾の骨は2つしかないのに、つま先は蹴り出し・バランス・走行でどう働くのか:ウィンドラス機構と短い指の仮説

分野:からだ

あしの おや指の 骨ほねは、2つしか ありません。ほかの 4ほんは 3つずつ なのに、おや指だけ ひとつ すくないのです。どうして、そんな ちいさな ゆびが、たいせつだと いわれるのでしょう。

この きじを よむと、つまさきが あるく とき じめんを おす さいごの やくで、からだの ぐらぐらを ふせぐ のにも かかわって いる ことが わかります。

足の親指の骨は2つしかありません。ほかの4本の指は3つずつなので、親指だけ1つ少ないことになります。この小さな指が、歩くときに地面を押す最後の担当になっていると考えられています。足の指を20%長くしたモデルでは、走るときの指の筋肉の仕事が2倍になると見積もられました。それなら、どうして足の指は手の指より短いのでしょうか。

この記事では、足の指の骨の数、蹴り出しでの働き、体のふらつきとの関わり、指が短い理由をめぐる説が分かります。

足の親指(母趾)の骨は、基節骨と末節骨の2つしかなく、ほかの4本にある中節骨を欠いている。この小さな指が、歩行の蹴り出しで推進力を生む足部の機能に関わるとされる[2]。ところが走るときには、その働き方が歩くときと少しちがって見える。そもそも、足の指はなぜ手の指より短いのか。

この記事では、骨の構成、蹴り出しでの母趾の動き、バランスとの関連、指の長さをめぐる仮説までが分かる。

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1. あしの ゆびの ほねは、ぜんぶで なんこ あるの?

1. 足の指の骨を数えると、親指だけ1つ少ない

1. 母趾の骨は、ほかの足指とどうちがうのか

あしの ゆびの ほねを かぞえて みましょう。かたあしで 14こ あります。りょうあしなら 28こです。

おや指いがいの 4ほんは、ひとつの ゆびに ほねが 3つずつ。おや指だけは 2つです[1]。

ほねが すくない ぶん、おや指は ふとくて、がっしり して います。あるく とき、この ふとい ゆびが じめんを おす ことに かかわって いると、けんきゅうで かんがえられて います。

つまさきの はたらきは、おもに 3つ あります。じめんを おす こと、からだの ぐらぐらを ふせぐ こと、そして ゆびの みじかさが はしる ことと かんけいする かもしれない こと。つぎの しょうから、ひとつずつ みて いきます。

足の指の骨を数えると、片足で14個あります。両足なら28個です。第2指から第5指までは、根もとから順に基節骨・中節骨・末節骨の3つでできています。ところが親指だけは、基節骨と末節骨の2つで、真ん中の中節骨がありません[1]。

骨が1つ少ない親指ですが、歩くときに地面を押し出す動きに関わっていると考えられています。

つま先の働きは、大きく3つに分けられます。地面を蹴り出すこと、体のふらつきを抑えること、そして指の短さが走ることと関係するかもしれないことです。まずは蹴り出しから見ていきます。

足の指の骨は片足で14個、両足で28個ある。第2〜第5趾は基節骨・中節骨・末節骨の3つから成るが、母趾(第1趾、足の親指)は基節骨と末節骨の2つで、中節骨を欠く[1]。骨の数が少ないぶん、母趾は太く短い。この指が歩行の最後の局面でどう使われるかが、足部の研究で調べられてきた。

つま先の働きは、大きく3つに整理できる。地面を蹴り出して推進力を生むこと、バランスの保持に関わること、そして指の相対的な短さが走行と結びつくという仮説である。ここからは、この順に確かめていく。

2. あるく とき、つまさきは ちからを どう つたえるの?

2. 歩くとき、つま先は「巻き上げ機」のように働くのか

2. ウィンドラス機構は、歩行と走行で母趾の動きにどんなちがいを生むのか

あるく とき、あしの うらは ちいさく たわんで います。ゆびが うしろへ そると、あしの うらの すじが ぴんと はって、あしが かたい ぼうの ように なる、と せつめいされて きました。

この しくみは、「ウィンドラス(まきあげ き)」と よばれます。つなを まいて、おもい ものを ひく きかいの ことです。あるく ときに じめんを おす ちからを うむ、あしの はたらきの ひとつだと いわれます[2]。

ある けんきゅうでは、9にんの おとなの おとこの ひとが ベルトコンベアの ような きかいの うえを あるいたり はしったり しました。おや指が そる かくどは、あるく ときは 40どちかく、はしる ときは 33どくらいでした[2]。はしる ときの ほうが すこし ちいさかったのです。

これは 9にんだけの けんきゅうです。ですから、「はしる ときは まきあげ きが はたらかない」とは いえません。はしる ときは、ほかの しくみが おおきく はたらく のかも しれません。

歩くとき、足の指が後ろへ反ると、足の裏の腱膜が引っ張られて足が硬くなり、地面を押しやすくなる。そう説明するモデルがあります。重い物を巻き上げる機械にたとえて、「ウィンドラス機構」と呼ばれます。日本の研究では、これは歩くときの蹴り出しで推進力を生む足の機能のひとつで、効率のよい歩行に重要な役割をもつとされています[2]。

この機構が、歩くときと走るときで同じように働くのかを調べた研究があります。健康な成人男性9人にトレッドミルの上を歩いてもらい、走ってもらって、親指が反る角度の最大値を比べました。結果は、歩行で約39.9度、走行で約32.9度。走るときのほうが、有意に小さい値でした[2]。

差は約7度です。研究者は、走行ではこの機構の役割が限られる可能性があると考えました。ただし、これは9人の小さな研究です。「走るときは巻き上げ機が働かない」と言い切る材料ではありません。

では、この「巻き上げ機」の説明は、いつでも当てはまるのでしょうか。

足趾を背屈(指を反らす)させると足底腱膜が張り、内側縦アーチが高まって足部が剛性を増す。この古典的な説明がウィンドラス機構で、歩行時の蹴り出しで推進力を生み出す足部機能のひとつであり、効率的な歩行に重要な役割を担うとされる[2]。指標には、母趾の背屈角度と内側縦アーチ角度が使われる。

では、歩行と走行で母趾の動きは同じなのか。高林らは、健常成人男性9名にトレッドミルで歩行・走行をさせ、立脚期の母趾背屈角度のピークを比べた。歩行は39.9±9.0度、走行は32.9±7.3度で、走行のほうが有意に低かった(p<0.05)[2]。この差は約7度で、走行ではウィンドラス機構の役割が限られる可能性が示された。

ただし条件の限界が大きい。対象は9名の若い成人男性で、女性や子ども、高齢者では調べられていない。トレッドミル上の結果が屋外の走りにそのまま当てはまるかも分からない。この研究から言えるのは、「歩くときと走るときで母趾の動きが変わる可能性がある」までだ。

そもそも、このモデルは動いている足でも成り立つのか。次はその点を見る。

3. 「ゆびを そらすと あしが かたく なる」は、いつも ほんとう?

3. 「指を反らすと足が硬くなる」は、歩いているときも成り立つのか

3. 静止時のモデルは歩行中の足でも成り立つのか:Sichting らの動作解析

「ゆびを そらすと、あしの アーチが たかく なって、かたく なる」。これは 1954ねんの モデルが もとに なった せつめいです。

2021ねんの けんきゅうでは、からだに しるしを つけて うごきを はかる 3じげんの けんさが おこなわれました。すわって いる とき、たって いる ときは、ゆびを そらすと すぐに アーチが あがりました。

ところが あるいて いる とき、つまさきが そり はじめても、アーチの たかさは さがって いました。じっと している ときの はかりかたでは、あるいて いる ときの うごきは うまく よそくできない、と ほうこくされて います[3]。

つまり、「まきあげ き」の せつめいは、じっと した あしには あてはまっても、うごいて いる あしでは もっと ふくざつ なのです。わかって いない ところが、まだ のこって います。

「指を反らすとアーチが上がり、足が硬くなる」というモデルは、1954年のHicksの研究がもとになっています。座る・立つといった静かな姿勢では、この説明がよく当てはまります。

2021年に発表された3次元動作解析の研究を見ると、座っているときと立っているときは、指を反らすとすぐにアーチが上がりました。ところが歩行中は、蹴り出しで指が反り始めても、アーチの高さは下がっていました。この研究は、じっとした状態での測定は、歩いているときの動きをうまく予測しないと報告しています[3]。

ここで大切なのは、「ウィンドラス機構はまちがいだった」ということではありません。静かな姿勢と歩いている足では、アーチの動き方が同じとは限らない、という指摘です。歩く足の中で何が起きているのかには、まだ研究の余地が残っています。

ウィンドラス機構の古典モデル(Hicks, 1954)は、足趾の背屈が足底腱膜を巻き上げ、アーチを上げて足を硬くすると説明する。しかし、このモデルは静的な条件で組み立てられている。Sichting と Ebrecht(2021)は3次元動作解析で、座位・立位では指の背屈で直ちにアーチが上がるが、歩行中は指の背屈が蹴り出しで始まってもアーチ高が下がり、静的な測定は歩行中の動きをうまく予測しないと報告した[3]。

ここで注意が要る。この結果は、モデルが誤りだったという意味ではない。歩行中の足では、同じ「指の背屈」でも、アーチの動きが静止時の予測どおりにならない。

前の章の高林らの結果とあわせて読むと、「母趾が蹴り出しに関わる」ことと「巻き上げ機のように足全体が硬くなる」ことは、同じではないと分かる。つま先の働きを一つの仕組みで説明し切れていない点が、この分野の面白いところでもある。

次は視点を変え、つま先の力が、体のバランスとどう関わるのかを見る。

4. つまさきの ちからは、ぐらぐらする ことと かんけい あるの?

4. つま先の握る力は、体のふらつきとどう関わるのか

4. 足趾把持力と動的バランス能力の関連は、どこまで言えるのか

つまさきの ゆびで、タオルを つかむ ちからを「そくしの つかむ ちから」と いいます。この ちからは、としを とるほど よわく なる こと が わかって います。

ある けんきゅうでは、ちいきで くらす 245にんの おとしよりを しらべました。へいきんは 75.8さいです。ゆびの ちからが つよい ひとほど、かたあしで たてる じかんが ながい かたむきが ありました[4]。

ただし、これは「かたむき」です。ゆびの ちからが つよいから ながく たてる、と きまった わけでは ありません。たとえば、からだ ぜんたいが げんきな ひとは、ゆびの ちからも つよい、とも かんがえられます。

わかい おとなを しらべた 2024ねんの けんきゅうも、ゆびの ちからは からだの ぐらつかなさに かかわる ひとつの ようそだが、それだけで きまる わけでは ない、と まとめて います[5]。

足の指で物をつかむ力を「足趾把持力」と呼びます。地域で暮らす高齢者245人(平均75.8歳)を調べた研究では、この力は年代とともに低下し、85歳以上でとくに低い値でした。片脚で立っていられる時間とは、一方が大きいほど他方も大きい傾向(正の相関)がありました。歩く速さなどを見るTUGという検査の所要時間とは、一方が大きいほど他方が小さい傾向(負の相関)がありました[4]。

相関の強さを表す数字は、片脚立ちで0.44、TUGで-0.51です。完全に比例するほどではありませんが、「指の力が強い人ほど、片脚立ちの時間が長い傾向がある」とは言えます。

ただし、これは一度に調べた研究で、原因と結果は決められません。指の力が強いからバランスがよいのか、全身が元気な人は指の力も強いのかは、この研究だけでは分かりません。若い成人を対象にした2024年の研究も、指の屈曲筋力は前方への安定性と関連するが、それだけでは安定性は決まらない、と結論しています[5]。つま先は、体を安定させる要素のひとつと考えるのがよさそうです。

足趾把持力(足の指でものをつかむ力)は、年代とともに低下し、85歳以上で特に低いことが、地域在住高齢者245名(平均75.8歳)の調査で示された[4]。同じ調査で、足趾把持力は片脚立ち時間と正の相関(右でr=0.44)、TUGと負の相関(r=-0.51)を示し、動的バランス能力や移動能力に影響を与える指標だと考察された。

だが、この種の研究が示せることには限りがある。第一に、横断研究なので因果は決められない。第二に、転倒の発生は調べていない。第三に、相関係数0.44は決定係数にすると約0.19で、片脚立ち時間のばらつきの2割弱を説明する程度である。足趾把持力が高いから転びにくい、とは言えない。

若い成人を対象にした2024年のScientific Reportsの研究も、足趾屈曲筋力は前方への機能的安定性に寄与する要因のひとつだが、それだけで安定性を決めるものではない、と結論した[5]。足趾屈曲筋力は、前方への機能的安定性に関わる要因のひとつとされる。

では、そもそも人間の足指はなぜ短いのか。

5. ひとの あしの ゆびは、どうして みじかいの?

5. 人の足の指が短いのは、走るためかもしれない

5. 足指の相対的な短さは、走行の負担を減らすために選ばれたのか

ひとの あしの ゆびは、からだの おおきさの わりに みじかい ほうです。これは はしる ことと かんけい するのでは、という せつが あります。

けんきゅうしゃたちは、コンピュータの モデルで、ゆびを いまより 2わり ながくした ときを けいさんしました。すると、はしる ときに ゆびの きんにくが する しごとの りょうが 2ばいに なる という みつもりに なりました[6]。

あるく ときは、ながい ゆびでも きんにくの ふたんが おおきく ふえる けっかは でませんでした。

ただし、これは けいさんで だした みつもりです。「みじかい ゆびが、はしる ために えらばれた」と きまった わけでは なく、ひとつの かせつです。

人の足の指は、体の大きさのわりに短い部類です。この短さが走ることと関係するのではないか、という仮説があります。Rolianらは、人の足の指を相対的に20%長くしたらどうなるかを、力学モデルで見積もりました[6]。

結果は、指を20%長くすると、走るときの指の筋肉(屈筋)にかかる力の大きさと、筋肉がする仕事の量が2倍になる、というものでした。屈筋とは、指を曲げて地面を押さえる筋肉です。長い指で同じ働きをさせるには、倍の仕事が要る計算です。一方、歩くときには、長い指で屈筋の負担が大きく増える結果は出ませんでした[6]。

これを読むと、「指が短いと走るのが楽になる」と思いたくなります。ただし、これはモデルによる見積もりです。短い指が持久走のために選ばれた、というのは仮説で、確かな結論ではありません。

人間の足指は体の大きさに対して短い。Rolian ら(2009)は、足指の相対長を平均で20%だけ延ばすと、指の屈筋の力積のピークと力学的仕事が走行時に2倍になると見積もった[6]。屈筋は、指を曲げて地面を押さえる筋肉である。

一方、歩行では、長い指で屈筋の負担が大きく増える結果は出なかった[6]。このモデルでは、長い指による屈筋の負担増は、歩行より走行で大きく見積もられた。この研究では、短い指の利点は歩行より走行で表れる可能性が示された。ここから、短い足指は走る能力、とくに持久走のために有利だったのではないか、という仮説が立つ。

この結果は、力学モデルによる見積もりで、実際の人の走りを測った値ではない。また、「短い指が持久走で選ばれた」という進化の筋道は、この見積もりから導かれた仮説であり、直接の証拠ではない。母趾がもつ蹴り出しの役割の変化は、さらに古い化石からも手がかりが得られる。

6. むかしの ひとの おや指は、どんな かたちだったの?

6. 約450万年前の足の親指は、木登りと歩行のどちらにも使われたのか

6. アルディピテクス・ラミダスの母趾は、木登りと蹴り出しをどう両立していたのか

いまから 450まんねんくらい まえの エチオピアで、ラミダスと よばれる ひとの なかまの ほねが みつかりました。

その あしの おや指は、ほかの ゆびから はなれて いて、きに のぼる とき ものを つかむのに むいた かたちでした。それなのに、あるく ときに じめんを おす ことにも つかわれて いたようだ、と けんきゅうしゃは かんがえました。

けんきゅうしゃは、これを「かわりめの あし」と よびました[7]。きのぼりと あるく ことの どちらも できる、そのあいだの あしです。

ただし、ふつうの ひとと まったく おなじに あるいて いた とは かんがえられて いません。いまの あしの かたちは、すこしずつ できあがって きたのでしょう。

約450万年前、エチオピアのゴナという場所にいたアルディピテクス・ラミダスの足の骨が調べられています。この足では、親指がほかの指から離れた形をしていました。これは木登りで枝をつかむのに向いた形です。それなのに、歩くときの蹴り出しにも使われたらしい、と研究者は考えました[7]。

研究者はこれを「過渡期の足」と呼びました[7]。木登りにも歩行にも使える、そのあいだの足、という意味です。

注意したいのは、「もう完全に二足歩行だった」とは言えないことです。研究者自身が、この足は不完全で、移り変わりの途中だと述べています。この足は、木登りと歩行のあいだにある形として読まれています。

この話が面白いのは、いまの私たちの小さな親指が、長い時間をかけて役割を変えてきた結果かもしれないからです。

Simpson らの2019年の研究は、約450万年前のアルディピテクス・ラミダス(エチオピア、ゴナ)の足を調べた。母趾は木登りに向く、離れた把握型の形をもちながら、歩行時の蹴り出しにも使われたらしい。研究者はこの足を「過渡期の足」と述べている[7]。

ここから分かるのは、母趾が、把握に向く形を保ちながら歩行の蹴り出しにも使われた過渡的な姿を、足の骨が残していることだ。木をつかむ使い方と、地面を押す使い方が、同じ母趾に重なっていた。

ただし、解釈には慎重さが要る。この足は「完全な二足歩行」を示すものではなく、研究者自身も不完全と述べている。また、前章の「短い指が走行で有利」という仮説と、この化石の移行の話がどうつながるのかは、この記事の資料だけでは決められない。

7. じぶんの つまさきを うごかして みよう

7. 自分のつま先と、足跡で確かめる

7. 自分の足で確かめる:つま先の動きと原典の読み方

きょう できる こと

いすに すわって、はだしで ゆかに あしを おきます。おや指だけを うかせて みましょう。つぎに、4ほんの ゆびだけを うかせて みます。むずかしい ひとも います。それは ふつうの ことです。

たって、かかとを あげて つまさきで たつと、おや指の ねもとに ちからが はいる のが わかります。かべに てを ついて、ころばない ように ゆっくり やりましょう。

しらべる とき

おうちの ひとと、ずかんで 「あし」の ほねを ひいて みましょう。ゆびの ほねが 14こ ある ことを、じぶんの めで たしかめられます。

今日できること

いすに座って、はだしで床に足を置きます。まず親指だけを浮かせ、次に残りの4本だけを浮かせてみます。うまくできない人も多く、それは変なことではありません。

立ち上がって、かかとを上げてつま先立ちをすると、親指の付け根に力が入るのが分かります。壁に手をついて、転ばないようにゆっくり行ってください。

資料を読むなら

人体の図鑑や百科事典で「趾骨」を引くと、足の指の骨が14個あること、親指だけ中節骨がないことが確かめられます。歩く動作の資料を探すときは、「蹴り出し」「ウィンドラス機構」という言葉が手がかりになります。

今日できること

いすに座り、はだしで床に足を置く。親指だけを浮かせ、次に残りの4本だけを浮かせてみる。個人差が大きく、できないことは異常ではない。立ち上がって、かかとを上げてつま先立ちをすると、母趾の付け根に力が入るのを確かめられる。壁に手をつき、転ばないよう、ゆっくり行うこと。

資料を読むなら

高林らの論文(Biomechanisms 23)は日本語で読める。歩行と走行で母趾背屈角度の差が出たこと、対象が9名であることを、原文で確かめてほしい。Rolian らの要旨(J Exp Biol, 2009)は英語だが、「20%」という数字が力積と仕事のどちらにかかるのかを読み取れる。Sichting らの論文(PLOS ONE, 2021)は、モデルが静止時と歩行時でちがう結果になる点の原典である。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

本文で使った資料です。

  1. ブリタニカ国際大百科事典「指骨」(コトバンク). https://kotobank.jp/word/指骨 (足の指の骨の数)
  2. 高林ほか『走行と歩行の動作様式の違いが足部ウィンドラス機構におよぼす影響』Biomechanisms 23(2016). https://www.jstage.jst.go.jp/article/biomechanisms/23/0/23_67/_article/-char/ja/ (ウィンドラス機構、歩行と走行の母趾背屈角度)
  3. Sichting & Ebrecht, The rise and fall of the longitudinal arch during walking, PLOS ONE 16(4)(2021). https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8031382/ (ウィンドラスモデルと歩行中のアーチの動き。要約の範囲)
  4. 新井ほか『足趾把持力の年代による比較と動的バランス能力との関連』理学療法学(学会抄録). https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/2010/0/2010_0_AeOS3010/_article/-char/ja/ (足趾把持力と年代・バランスの関連)
  5. Scientific Reports(2024)s41598-024-59906-7. https://www.nature.com/articles/s41598-024-59906-7 (足趾屈曲筋力と機能的安定性。要約の範囲)
  6. Rolian et al., J Exp Biol 212: 713(2009)(要旨). https://dash.harvard.edu/entities/publication/73120379-1f72-6bd4-e053-0100007fdf3b (足指の長さと走行時の屈筋の仕事の見積もり)
  7. Futurity「Ardipithecus ramidus」(Simpson ら J Hum Evol 2019 の紹介). https://www.futurity.org/ardipithecus-ramidus-bipedalism-2005192-2/ (約450万年前の足の親指)

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