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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

にがいって かんじるのは、ひとに よって ちがうの?

苦味のセンサーは約25個だけ ── それでも何千もの苦いものを見つけ、人や動物で感じ方が分かれる理由

苦味受容体TAS2R ── 約25種で何千もの物質を検出する仕組みと、人・動物の感度差が食性とともに進化した過程

分野:からだ

おなじ くすりを なめても、ものすごく にがいと いう ひとと、なにも あじが しないと いう ひとが います。

にがみを かんじる センサーは、ひとの からだに 25こ ぐらいしか ありません。なのに、なぜ たくさんの にがい ものを 見つけられるのでしょう。どうぶつの にがみは、たべものに あわせて どう かわったのでしょう。この きじを よむと、その わけが わかります。

同じ薬品を口にしても、「ものすごく苦い」と言う人と、「何も味がしない」と言う人がいます。しかも、人が苦いと感じる物質は何千もあるのに、苦味を受け止めるセンサーは約25種類しかありません[2]。

では、少ないセンサーでどうやって足りているのか。そして、人や動物の感じ方のちがいは、どこから来たのか。この記事を読むと、1つのセンサーがいくつもの苦い物質に反応するしくみ、人ごとのちがいをめぐる研究の見直し、竹を食べるキツネザルやイルカの例が分かります。

ヒトの苦味受容体遺伝子(TAS2R)は約25個にすぎないが、ヒトは何千もの化合物を苦いと感じる[2]。さらに、同じ物質(PTC)の苦味を強く感じる人と感じない人がいて、その差の大部分は1つの遺伝子TAS2R38の違いで説明されるという[3]。

約25種の受容体は、それぞれ違う範囲の物質に反応する。では、少数の受容体で多数の物質をどう検出するのか。感じ方の個人差や種差は、なぜ残り、食性とどう関わるのか。この記事を読むと、各受容体が受け持つ物質の範囲の実験、PTC遺伝子の進化をめぐる仮説と見直し、竹食性キツネザルの感度低下、味覚を失う進化の例が分かる。

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1. おなじ くすりが、ひとに よって ちがう あじに なるの?

1. 同じ薬品が、人によって苦かったり無味だったりするのはなぜか

1. PTCの味は人によって違う ── 味の感じ方に関わる遺伝子TAS2R38

PTC という くすりは、にがいと かんじる ひとと、あじが しないと いう ひとに わかれます。

1931ねんに、アメリカの かがくしゃが、じぶんだけ にがく ない ことに きづいたのが、けんきゅうの はじまりだと つたえられて います。

2003ねんの けんきゅうで、7ばんの せんしょくたいに ある TAS2R38 と いう いでんしの ちがいが、あじの かんじかたの ちがいの おおくを せつめい できると わかりました[3]。

では、にがみの センサーは、ぜんぶで いくつ あるのでしょう。

PTC(フェニルチオカルバミド)という薬品は、強い苦味を感じる人から、ほとんど味を感じない人まで、感じ方に差があります。この研究の始まりは、1931年にアメリカの化学会社の化学者が、自分だけPTCの苦味を感じなかったことだと伝えられています。ただし、この話は後の時代の資料に書かれたものです。

この差の理由に迫ったのが、2003年の研究です。7番染色体にあるTAS2R38という1つの遺伝子の型のちがいで、PTCの感じ方の差の55〜85%が説明できると報告されました[3]。これは「差のうち遺伝子で説明できる割合」で、苦く感じる人の割合ではありません。

TAS2R38は、苦味を受け止めるセンサー(受容体)の設計図の1つです。では、このセンサーは全部で何種類あるのでしょうか。

PTC(フェニルチオカルバミド)は、強い苦味を感じる人と、ほぼ無味と答える人に分かれる物質として知られる。この研究の発端は1931年にDuPontの化学者Arthur Foxが自分だけ苦味を感じなかった出来事とされるが、この逸話の記録は二次的な資料に基づく。

では、その差は何で決まるのか。Kimら(2003、Science)は、7番染色体上の1つのTAS2R38遺伝子について、3つのコード領域のSNPが作る5つのハプロタイプが、PTC感受性の分散の55〜85%を説明すると示した[3]。この数字は感受性の個人差のうち遺伝子で説明される割合であり、PTCを感じる人の割合ではない。また、苦味全般の感じ方がこの遺伝子だけで決まるわけでもない。

TAS2R38は、苦味受容体遺伝子ファミリーTAS2Rの一員である。それでは、このファミリーはいくつの遺伝子からなり、なぜ1つの遺伝子の違いが味の差になるのか。次に受容体の側から見る。

2. センサーが 25こ しか ないのに、どうして たくさん わかるの?

2. 約25個のセンサーで、何千もの苦いものを見つける方法

2. 約25種のTAS2Rが何千もの化合物を検出できる理由 ── 受け持ち範囲の広さ

にがみの センサーは、2000ねんに みつかりました[1]。ひとの センサーは 25しゅるい ぐらいです[2]。ところが、にがいと かんじる ものは、なんぜんも あります。

25この センサーに 104この にがい ものを あてる じっけんが ありました。すると、3この センサーだけで、はんぶん ぐらいを みつけられました[2]。

たとえば、あみの 目が あらい あみと こまかい あみが あります。あらい あみは、いろいろな さかなを すくえます。にがみの センサーにも、ひろく うけとる ものと、せまく うけとる ものが あるのです。ただし、ほんとうの センサーは あみでは なく、たんぱくしつと いう ぶひんです。

苦味を受け止めるセンサーの仲間(T2R)は、2000年に報告されました。舌や口の天井にある味の細胞で働き、特定のT2Rが苦味受容体として働くことも同じ時期に示されています[1]。その数は、人では約25種類(遺伝子の数)です[2]。

25種類で何千もの物質をどう受け持つのか。2010年の実験では、25種類のヒト受容体に104種類の苦い物質を当てました。すると、3種類の受容体だけで物質の約半数を検出でき、63種類の物質は1〜3種類の受容体しか刺激しませんでした。一方、19種類の物質は最大15種類の受容体を刺激しました[2]。

広く受け止めるセンサーと、せまく受け持つセンサーが混ざって、少ない数で全体をカバーしているようです。ただし、これは104種類での結果で、すべての苦い物質の話ではありません。

では、同じ設計図に2つの型があるのは、どうして消えずに残ったのでしょうか。

苦味は有毒物質の摂取から動物を守る感覚であり、2000年にAdlerらとChandrashekarらが、ヒトとげっ歯類の味細胞で働くT2R受容体ファミリーを報告して、特定のT2Rが苦味受容体として機能することが示された[1]。当初の推定は40〜80個だったが、ヒトでは約25個(TAS2R)にまとまっている[2]。

数の問題は、ここにある。ヒトは何千もの化合物を苦いと感じるのに、受容体は約25種にすぎない。Meyerhofら(2010)は、25種のヒトTAS2Rに104の苦味物質を当て、受容体ごとの受け持ち範囲を調べた。3種の受容体だけで約半数の物質を検出でき、63の物質は1〜3種の受容体のみを刺激し、19の物質は最大15種を刺激した[2]。

つまり、広く反応する受容体と、せまく反応する受容体が組み合わさることで、少数でも広い範囲を覆える。ただし、104物質の結果であり、すべての苦味物質に当てはまるとは限らない。

この「広い網」は、すべての人で同じではない。PTCのように、人ごとに受容体の型が分かれているなら、その差はなぜ消えずに残ったのか。

3. にがみを かんじる ひとと かんじない ひと、どちらも のこったのは なぜ?

3. 味わえる型と味わえない型は、なぜ両方残ったのか ── 仮説と見直し

3. PTC遺伝子の2つの型が残った理由 ── 平衡選択仮説(2004)と人口動態による見直し(2016)

2004ねんの けんきゅうでは、アフリカ、アジア、ヨーロッパで、どちらの がたも おなじ ぐらい みつかりました。それで、りょうほうが のこる ちからが はたらいた かもしれないと かんがえられました[4]。

ところが、2016ねんに 105の ひとびとの なかまを しらべ なおすと、ちがう こたえが でました。むかしは そういう ちからが あった しるしが ありますが、いまの ひろがりは、ひとが うつりすんだ れきしで おもに せつめい できると いう のです[5]。

けんきゅうは、こうして みなおされながら すすみます。

2004年の研究では、PTC遺伝子の330本の染色体を調べました。「味わえる型」と「味わえない型」が、アフリカ・アジア・ヨーロッパで似た頻度で見つかったため、どちらの型も残るような自然選択(平衡選択)が働いた可能性が示されました[4]。

ところが、2016年の研究が見直しを迫ります。世界105の集団、5589人のTAS2R38を調べたところ、古い時代の平衡選択のしるしは見られました。しかし、人類がアフリカを出たあとの選択の証拠はなく、現在の分布は選択よりも人口の歴史によって主に説明できるとされました[5]。

面白いのは、仮説が否定されたというより、「古い時代には働いていたかもしれない」と範囲がせばまった点です。人の感じ方のちがいにも、長い歴史が重なっているようです。

では、人以外の動物では、苦味の感じ方はどう変わっているのでしょうか。

PTC感受性の2つの型は、なぜ両方が集団内に維持されたのか。Woodingら(2004)は、PTC遺伝子の330本の染色体を調べ、「taster」と「nontaster」に対応する中間頻度の2つのハプロタイプが、アフリカ・アジア・ヨーロッパで見つかることから、両方を維持する平衡選択が働いた可能性を示した[4]。これは示唆であり、断定ではない。

この解釈は、その後に見直された。Rissoら(2016)は、世界105集団・5589人のTAS2R38を解析し、古い時代の平衡選択のしるしは確かにあるが、人類のアフリカ脱出後に中立から外れる選択の証拠はなく、現在の分布は選択的な出来事よりも人口動態で主に説明できると報告した[5]。

つまり、平衡選択を完全に捨てるのではなく、「古い時代」に限られた話として読み替えた形である。1つの論文の結論は、より大きなデータが出れば更新される。この例は、遺伝子の分布から選択の歴史を読むむずかしさも示している。

では、ヒト以外の動物では、感度の違いは何によって生じるのか。

4. たけを たべる キツネザルは、にがみに にぶく なったの?

4. 竹を食べるキツネザルは、苦味への感度が下がったのか

4. 竹食性キツネザルのTAS2R16 ── 種ごとに独立して感度が下がった(2021)

マダガスカルに すむ キツネザルの なかまには、たけを たべる しゅるいが います。たけには、せいさんかごうぶつと いう どくに なる ものが ふくまれます[6]。

きょうとだいがくの いまいさんたちの けんきゅうで、たけを たべる 3しゅるいは、おなじ なかまの ワオキツネザルより、この ものに かんじにくい センサーを もつと わかりました[6]。

3しゅるいは、それぞれ ちがう かわりかたで かんじにくく なっていました。たけを たべるように なってから、べつべつに そう なったと かんがえられます。ただし、これは さいぼうを つかった じっけんです。たけを おいしいと かんじて いるとは いえません。

竹には青酸化合物が含まれます。竹を食べるマダガスカルのキツネザル3種(ブロードノーズ、キンイロ、ハイイロジェントル)について、京都大学の今井啓雄さんたちが、苦味センサーTAS2R16がβ-グルコシドという物質にどれだけ反応するかを調べました。2021年の発表です[6]。

結果は、3種ともこの物質への感度が、近い仲間のワオキツネザルより低いというものでした。しかも、感度が下がった理由は種ごとにちがう変異で、竹を食べるようになってから、それぞれ別々に進んだと考えられています[6]。

ただし、これは細胞を使った実験の結果です。キツネザルが竹を「おいしい」と感じるとは言えません。

似た例は、ニホンザルでも報告されています。サリシンという物質への感度が、人よりずっと低いことが、細胞の実験と行動の試験の両方で支持されました。食べ物に合わせて、種ごとにアミノ酸が置き換わった可能性が示されています[7]。

では、食べ物とセンサーの関係を、もっと多くの動物で比べるとどうなるのでしょうか。

竹には青酸化合物が含まれる。竹食性キツネザルは、その苦味をどう感じているのか。Itoigawaら(2021、Proc R Soc B)は、マダガスカルの竹食性キツネザル3種(ブロードノーズ、キンイロ、ハイイロジェントル)のTAS2R16が、近縁のワオキツネザルより、β-グルコシドへの感度が低いことを示した[6]。

注目すべきは、感度の低下が種ごとに別の変異によることである。Prolemur属とHapalemur属の分岐後に、それぞれの種で独立して進化したと考えられる[6]。同じ「竹を食べる」という圧力に対し、3種が別の道で同じ方向へ進んだ形で、収れん的な進化の一例といえる。

これは細胞に発現させた受容体の応答の結果であり、キツネザルが竹を「おいしい」と感じるとは言えない。霊長類の別の例として、Imaiら(2012、Biol Lett)は、ニホンザルのTAS2R16のサリシンへの感度がヒトよりずっと低いことを細胞実験で示し、行動試験でも支持した。食べ物に応じて、種ごとにアミノ酸が置換した可能性が示される[7]。

では、こうした感度の違いは、受容体の数という尺度ではどう表れるのか。

5. イルカの にがみの センサーは、どう なって いるの?

5. 食べ物と、動物の味覚センサーの数 ── イルカの例

5. 食性と味覚受容体の数 ── 苦味受容体0のイルカ、51のカエル、使わない味の消失

いきもの 54しゅるいを くらべた けんきゅうが あります。はたらく にがみの センサーの いでんしの かずは、バンドウイルカで 0、ニシツメガエルで 51でした[8]。

かずは、たべものに ふくまれる しょくぶつの わりあいと ともに ふえる ようすでした。しょくぶつは どうぶつより どくを おおく もつので、たべものの どくが かずを きめる ちからの ひとつだと かんがえられて います[8]。

ネコの なかまなど にくだけを たべる どうぶつでは、あまみの センサーが こわれて いました。イルカや アシカも、いくつかの あじの センサーを うしなって います[9]。つかわない センサーは、なくなる ことが あるようです。

2014年の研究は、哺乳類41種、鳥4種、爬虫類2種、両生類1種、魚6種を比べました。働く苦味受容体の遺伝子の数は、バンドウイルカの0からニシツメガエルの51まで、大きく開いていました[8]。

この数は、食べ物に含まれる植物の割合と相関していました。植物は動物より有毒な物質を多く含むため、食べ物の毒が受容体の多様性を決める大きな力だと考えられています。ただし、これは相関から導かれた仮説です[8]。

味覚のセンサーが失われる例は、苦味以外にもあります。ネコ科と、肉だけを食べるほかの7種の動物(アジアコツメカワウソ、ブチハイエナなど)では、甘味のセンサーの遺伝子が、それぞれ別々に壊れていました。イルカやアシカも、複数の味のセンサーを失っています[9]。食べ物に合わせて、使わない味のセンサーは失われうるのです。

では、苦味のセンサーは、舌の上で毒を見張る以外の仕事もしているのでしょうか。

受容体の数は、食性とどう対応するのか。Li & Zhang(2014、Mol Biol Evol)は、哺乳類41種・鳥類4種・爬虫類2種・両生類1種・魚類6種の苦味受容体遺伝子を比べた。機能する遺伝子数は、バンドウイルカの0からニシツメガエルの51まで幅があり、食物中の植物の割合と相関した。植物は動物より有毒物質を多く含むため、食物中の毒が多様性を決める主要な選択圧だと考えられる[8]。ただし相関であり、因果は仮説として支持された段階にとどまる。

感覚を「失う」方向の進化は、苦味に限らない。Jiangら(2012、PNAS)は、ネコ科のほか、アジアコツメカワウソ・ブチハイエナなど肉食に偏る7種で、甘味受容体遺伝子Tas1r2が独立に偽遺伝子化していることを報告した。イルカやアシカは複数の味の受容体を失っている[9]。なお、Tas1r2は甘味の遺伝子で、苦味ではない。

以上から、味覚の受容体は、食べ物に応じて、増え、鈍り、時には失われる、と読める。それでは、味覚のセンサーが舌の外にもあるとしたら、その役割は食べ物の毒を避けることだけなのか。

6. にがみの センサーは、した いがいにも あるの?

6. 苦味のセンサーは、舌の外で何をしているのか

6. 舌以外の組織のTAS2R ── 体内物質のセンサーとしての可能性(2026)

にがみの センサーは、した いがいの からだの ぶぶんにも あります。からだの なかの ぶっしつに はんのうする かもしれないと、けんきゅうが すすんで います[10]。

まだ「かも しれない」と いう だんかいで、はたらきが きまった わけでは ありません。

苦味受容体は、舌以外の組織にもあります。2026年の研究では、血液の中を流れるステロイドホルモンなど、体の中の物質のセンサーとして働く可能性が検討されています[10]。

ただし、これは「可能性」の段階で、働きが確定したわけではありません。毒を見張るために進化したセンサーが、別の仕事を持っているのかもしれません。

苦味受容体は舌以外の組織にも発現している。Langら(2026、Ann N Y Acad Sci)は、TAS2Rが循環中のステロイドホルモンのセンサーとして働きうる可能性を論じた[10]。可能性の段階であり、生理的な役割が確定したわけではない。

もしそうなら、毒の検出で進化した受容体が、体内の別の機能に使い回されている例になる。この分野は、いまも研究が進んでいる。

自分でも しらべて みたく なったら

自分でも調べてみたくなったら

自分でも調べてみたくなったら

今日できること

おうちの ひとと、おなじ たべものを ひとくち ずつ たべて、どんな あじか はなして みましょう。たべないで、たべた ことの ある ひとと あじの はなしを するだけでも いいです。にがいと いう ひとも、そうでも ないと いう ひとも いるかも しれません。どちらが ただしいと いう ことは ありません。むりに たべさせないで ください。

出かけてできること

どうぶつえんで、どうぶつの たべものを 見て みましょう。なにを たべる どうぶつか わかると、あじの センサーの ちがいを そうぞうできます。

こうしきの 情報じょうほう

きょうとだいがくの ホームページに、キツネザルの けんきゅうの おしらせが のって います。

今日できること

家族や友だちと、同じ食べ物(ゴーヤやブラックコーヒーなど)を少しずつ食べて、どう感じるか話してみましょう。食べずに、食べたことがある人どうしで味の感じ方を話し合うだけでもかまいません。感じ方に差があっても、優劣や正解はありません。アレルギーや苦手がある人に、無理に食べさせないでください。

出かけてできること

動物園で、動物の食べ物の説明を見てみましょう。植物を多く食べる動物か、肉を食べる動物かで、苦味や甘味のセンサーがどう違いそうか、予想してみます。

公式情報

京都大学の研究ニュース(2021年4月16日)に、竹を食べるキツネザルの研究が紹介されています。論文の抄録は、PubMedで読めます。

今日できること

身近な食べ物の苦味の感じ方を、家族や友人と話して比べてみる。食べずに、食べたことがある人どうしで話し合うのでもよい。アレルギーや苦手がある人には勧めない。感じ方には個人差があり、優劣や正解はない。TAS2R38以外にも、味の感じ方には多くの要因が関わるので、遺伝子の型を当てはめて考えない。

出かけてできること

動物園で、植物食と肉食の動物の食べ物を見比べ、味の受容体の数や型がどう違いそうか、予想を立てる。その予想を、Li & Zhang(2014)や Jiangら(2012)の抄録と照らして確かめる。

資料を読むなら

各論文の抄録はPubMedで読める。日本語では、京都大学の研究ニュース(2021年4月16日)が、竹食性キツネザルの研究を紹介している。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

論文は抄録(Europe PMC・PubMed)で確認した範囲の内容です。

  1. Adler et al. 2000/Chandrashekar et al. 2000, Cell(苦味受容体T2Rの発見). https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/10761935/ (T2Rの発見)
  2. Meyerhof et al. 2010, Chemical Senses. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20022913/ (受容体の数と受け持ち範囲)
  3. Kim et al. 2003, Science. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12595690/ (TAS2R38とPTCの味の差)
  4. Wooding et al. 2004, Am J Hum Genet. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/14997422/ (平衡選択の可能性)
  5. Risso et al. 2016, Scientific Reports. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27138342/ (分布は人口の歴史で主に説明)
  6. Itoigawa et al. 2021, Proc R Soc B/京都大学 研究ニュース 2021年4月16日. https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2021-04-16-1 (竹食性キツネザルの感度低下)
  7. Imai et al. 2012, Biology Letters. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22399783/ (ニホンザルのサリシンへの感度)
  8. Li & Zhang 2014, Mol Biol Evol. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24202612/ (受容体の数と食性)
  9. Jiang et al. 2012, PNAS. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22411788/ (甘味受容体の消失)
  10. Lang et al. 2026, Ann N Y Acad Sci. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41482740/ (舌以外の苦味受容体)

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