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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

6ねんせいが 1ねんせいに おしえると、おしえる ほうは どう なるの?

縦割り班で上級生が下級生に教えると、教える側の上級生には何が起きるのか

縦割り班で上級生が下級生を教える意味:「自己有用感」と「教えて学ぶ」効果は、どこまで言えるのか

分野:歴史・文化

6ねんせいが 1ねんせいを たすける かつどうを した がっこうの ちいきで、あとから いじめが へった、という ほうこくが あります[1]。

おしえて もらう 1ねんせいでは なく、おしえる 6ねんせいの ほうに、なにが おきたの でしょう。この ページを 読むと、おしえる 人の 中で おきて いそうな ことと、うまく いく ときの くふうが わかります。

6年生が1年生を支える異年齢交流を行った中学校区で、その6年生が翌年、中学1年生になってから、いじめや不登校、暴力行為などが大きく減ったと報告されています[1]。助けてもらった1年生ではなく、助けた6年生の側の話です。

教える側の上級生には、何が起きているのでしょうか。この記事を読むと、上級生が受けとるもの、教える側の学びについて言えること、うまくいく活動のくふう、効果が見られなかった実験が分かります。

6年生が1年生を支援する異年齢交流を実施した中学校区で、翌年に中学1年生となった児童のいじめ・不登校・暴力行為が大きく減少した。国立教育政策研究所の生徒指導リーフは、そう報告している[1]。支援を受けた側ではなく、支援した側の変化が焦点になっている。

では、教える上級生の中では何が起きているのか。この記事を読むと、自己有用感と呼ばれる感覚、「教師役」が学習に及ぼす影響の諸仮説、活動設計の条件、そして効果が確認されなかった実験が分かる。

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1. 1ねんせいを たすけた 6ねんせいに、あとで なにが あったの?

1. 1年生を支えた6年生に、翌年どんな変化が報告されたのか

1. 6年生が1年生を支援した中学校区で、翌年に何が報告されたのか

6ねんせいが 1ねんせいを おせわする かつどうを した ちいきが ありました。その 6ねんせいが つぎの 年に ちゅうがく 1ねんせいに なると、いじめや、がっこうに 行きにくく なる ことが、とても へった、と いう ほうこくです[1]。

この ほうこくを のせた 国の けんきゅうじょの しりょうは、ある ことを だいじに して います。みんなが 「だれかの やくに たって いる」と かんじられる ことです[1]。

たてわり はんは、ちがう 学年の 子が いっしょに 動きます。だから 上の 学年の 子が 「やくに たつ がわ」に なる ばめんが つくりやすい、と 考えられます。ただ、これは ひとつの ちいきの ほうこくです。どこの 学校でも おなじ ように なる、とは いえません。

では、おしえる 6ねんせいの 中では、なにが おきて いるのでしょう。

この報告を載せているのは、国立教育政策研究所の生徒指導リーフです。いじめを「禁止」で抑えるのではなく、児童生徒の全員が「他者に認められ、他者の役に立っている」と感じられる絆づくりを進める、という考え方が示されています[1]。この感覚は「自己有用感」と呼ばれます。

縦割り班は、学年のちがう子が同じ班で動くので、上級生が「役に立つ側」に立つ場面をつくりやすい仕組みだと考えられます。ここでは、小さい子を助ける役が、上級生自身にとっての居場所になる、という筋道が想定されています。

ただし、これは一つの中学校区の報告です。どこの学校でも同じ結果になる、と言い切ることはできません。この記事では、そのうえで「上級生の中で何が起きていそうか」を、ほかの資料も合わせて確かめます。

この報告が載っている生徒指導リーフは、いじめの未然防止を、規則による禁止ではなく、児童生徒の全員が「他者から認められ、他者の役に立っている」と感じられる絆づくりとして進める方向で整理している[1]。この感覚が「自己有用感」である。

縦割り班は、学年のちがう子が同じ班で動くため、上級生が「役に立つ側」になる場面をつくりやすい仕組みだと考えられる。そのため、いじめの防止という目的と、上級生に役割を与えるという手段が結びつく。

ただし、これは一つの中学校区の報告であり、活動の効果だけをほかの要因から切り分けて測った実験ではない。どの学校でも同じになるとは言い切れないため、以降は、上級生の内面に何が起きているかを、別の資料で確かめていく。

2. おしえる 子は、なにを うけとって いるの?

2. 教える上級生は、何を受けとっているのか

2. 上級生が受けとるのは「役に立った」という感覚だけなのか

あるしょうがっこうでは、えいごで 1ねんせい・2ねんせい・3ねんせい・4ねんせい・6ねんせいが いっしょに 学びました。ほうこくには、こう あります。上の 学年の 子は 「どうすれば あいてに つたわるか」を 考える ことが できました。下の 学年の 子は、上の 子に あこがれる きっかけに なりました[2]。

べつの けんきゅうでは、4ねんせいから 6ねんせいの 子たちを 調べました。6ねんせいの 中には、あいての 気もちを まもる ことまで 考えて きめる 子が いました[3]。ぜんぶの 6ねんせいが そう なる、と いう ことでは ありません。

ここまでの こたえの ポイントは、これです。おしえる 子は 「やくに たった」と いう かんじと、「どう いえば つたわるか」を 考える ちゃんすを もらって いそうです。

では、おしえる ことで、おしえる 子の べんきょうも ふかく なるのでしょうか。

立命館小学校の英語での異学年交流(1・2・3・4・6年生)の報告には、上級生は「どうすれば相手に伝わるか」を考える機会になり、下級生は上級生の姿に憧れを抱くきっかけになった、とあります[2]。学校自身がまとめた活動報告なので、研究の結論ではなく、現場の見方として読むのがよいでしょう。

研究のほうでは、小学4〜6年生の異学年交流を調べた論文があります。6年生には、交流の中心を担うなかで、相手の尊厳を守る必要性まで考える「利他的な判断」へ移りつつある児童がみられました[3]。すべての6年生がそうなる、という意味ではありません。

ここまでの答えの要点をまとめると、教える上級生は、「役に立った」という感覚と、「どう言えば伝わるか」を考える機会を受けとっている可能性がある、ということです。

では、教えることは、教える人自身の学びも深くするのでしょうか。

この問いに対して、立命館小学校の英語での異学年交流(1・2・3・4・6年生)の報告は、上級生には「どうすれば相手に伝わるか」を考える機会になり、下級生には上級生の姿に憧れを抱くきっかけになった、と記している[2]。ただし学校自身の活動報告であり、効果を測定した研究ではない。

測定に近いのは、小学4〜6年生の異学年交流を調べた研究である。6年生では、交流の中核を担うなかで、他者の尊厳を守る必要性を考慮した利他的な判断を内在化しつつある児童がみられた[3]。「みられた」という書き方のとおり、傾向の報告であって、全員がそうなるわけではない。

ここまでの答えの要点は、教える上級生が「役に立った」という感覚と、相手に伝わる言い方を考える機会を受けとっている可能性がある、ということである。しかしこれは、気持ちや判断の話であり、学習の話ではない。教えることは、教える側の理解そのものも変えるのか。

3. おしえると、じぶんも わかる ように なるの?

3. 教えることは、教える人の学びも深くするのか

3. 「教えることによる学習」は、どこまで証拠があるのか

「おしえる 人が いちばん まなぶ」と いう 話を きいた ことは ありませんか。がくしゃの 人たちは、その わけを 5つの 考え方で せつめいして います[4]。

そのうち ふたつの 考え方には、すこし しょうこが そろって います。のこりの みっつは、しょうこが ほとんど ないか、けんきゅうに よって 意見が わかれて います[4]。つまり、まだ はっきり しない ところが 多い のです。

「先生役」に 注目した 考え方も あります。先生役を まかされると、「先生らしく しなくては」と いう 気もちが 出て、おしえる ないようを ふかく 考える ように なる、と いう ものです[5]。これは かせつで、たしかめられた ことでは ありません。

イギリスの 教育を しらべる ところは、子どもどうしで おしえ合う やり方は、1年で ふつう だいたい 6か月ぶんの 学びを ふやす、と まとめて います[6]。ただし これは いろいろな やり方を まとめた へいきんで、たてわり はんだけの 数字では ありません。

では、どんな 活動なら、うまく いきやすいのでしょう。

「教えると自分がいちばん学べる」とはよく聞きますが、なぜそうなるのかについては、5つの仮説(知識構成、動機づけ、説明生成、メタ認知、検索練習)が提案されています。日本の心理学の論文がそれらを検討しており、知識構成とメタ認知の仮説には証拠が多少そろっている一方、残り3つは証拠がほとんどないか、研究の結果が分かれていると整理しています[4]。

「教師役」に注目した「役割仮説」もあります。教師役を任された人は教師としての自覚をもち、長期記憶にある「先生はこうする」という期待が活性化して、教える内容の処理が深まる、という考えです[5]。「よい先生でなければ」という圧力が、学習への動機づけや自己効力感につながる可能性も論じられています[5]。ただし、これは仮説であり、縦割り班の上級生にそのまま当てはまると示されたわけではありません。

英国の教育研究団体EEFの調査では、生徒が互いに教え合うピア・チュータリングは、1学年度で平均して約6か月分の追加の学習進歩に相当すると評価されています[6]。ただし、これは教え合い全体の平均で、縦割り班だけの数字ではありません。

平均がよいことと、どの活動でもうまくいくことは別です。うまくいきやすい活動には、どんなくふうがあるのでしょうか。

教えると自分が最もよく学ぶ、という通説の理由として、知識構成、動機づけ、説明生成、メタ認知、検索練習の5つの仮説が提案されている。国内の論文は、これらを批判的に検討し、知識構成仮説とメタ認知仮説を肯定する証拠は多少そろっているが、残り3つは証拠がほとんどないか知見が分かれている、と整理した[4]。5つの仮説のうち、証拠が多少そろっているのは2つで、残りはまだはっきりしていない。

別系統の「役割仮説」は、教師役を割り当てられると教師としての自覚が生じ、長期記憶にある教師の役割期待が活性化して、教える内容の処理が深まる、と考える[5]。さらに、「よい教師であろう」とする圧力が動機づけや自己効力感を高める可能性も論じられている[5]。これらはあくまで仮説の段階にあり、縦割り班の上級生にそのまま当てはまると示されたわけではない。

実際の効果を平均で見るなら、EEFの調査が参考になる。ピア・チュータリングは、1学年度のうちに平均して約6か月分の追加の学習進歩に相当する、という評価である[6]。ただし、これは英国の教え合い全体の平均値であり、縦割り班に限った数字ではない。

平均が高くても、個々の活動が成功するとは限らない。何が成否を分けるのか。

4. うまく いく かつどうは、どんな かつどう?

4. うまくいく活動には、どんなくふうがあるのか

4. 活動の目的によって、何を設計すべきか

国の しりょうに、こつが 書かれて います。上の 学年の 子には 「あたりまえで、むずかしく ない こと」、下の 学年の 子には 「はじめて の こと」を えらぶ ことです。たとえば、新しく 入った 子に 校歌を おしえる こと、が れいに 出て います[1]。

上の 子は 「おせわが できた」と かんじやすく なります。むずかしすぎると、おしえる ほうが こまって しまうからです。

べんきょうの ためには、べつの こつが あります。イギリスの まとめでは、新しい ことを おしえるより、もう 学んだ ことの ふくしゅうに つかった ほうが、よく きく ようです[6]。

ふたつの こつは、「上の 子が もう 知って いる ことを つかう」ところが にて います。

学年の ちがいも 気に なります。いくつかの けんきゅうで、おしえる 人と おしえられる 人の 年れいの ちがいが 3さい より 小さい ほうが よい、と いう こたえが 出て います[6]。1ねんせいと 6ねんせいは、5さい ちがい。だから この こたえが たてわり はんに そのまま あてはまる、とは いえません。

では、うまく いかなかった れいは あるのでしょうか。

国立教育政策研究所のリーフには、異年齢交流のコツが書かれています。年長者にとっては当たり前で負担が少なく、年少者にとっては未知の活動を設定することです。例として、新入生に校歌を教えることが挙げられています[1]。上級生が「お世話ができた」と感じるには、確実にできる内容がよい、という考え方です。

これは、絆づくりが目的の話です。学習が目的の場合を、EEFの整理で見ると、ピア・チュータリングは新しい教材の導入よりも、すでに学んだ内容の復習や定着に使うほうが効果的だと考えられています[6]。

二つの助言は、目的がちがうのに、上級生がすでに知っていることを使う、という点では重なります。「新しいことを教える」より「知っていることを伝える」ほうが、上級生も下級生も安心して取り組める、という筋が読みとれます。これはこの記事での読み合わせであり、二つの資料が直接そう述べているわけではありません。

年齢差も気になります。異年齢指導では、指導する側とされる側の年齢差が3歳未満のとき最適だったという研究がある、とEEFは紹介しています[6]。学年でいえば、およそ2学年差までが目安です。縦割り班では、1年生と6年生が同じ班になり、年齢差が5歳になることもあるので、この結果がそのまま当てはまるとは言えません。

では、条件が合わなかったときには何が起きるのでしょうか。

活動の目的を、まず分けて考える必要がある。リーフが挙げるコツは、年長者にとっては当たり前で負担の少ない活動、年少者にとっては未知の活動を設定することである(例:新入生に校歌を教える)[1]。年長者に「お世話ができた」という体験を確実に与えることが目的で、自己有用感の育成に重点がある。

一方、学習を目的にした場合、EEFの整理は、ピア・チュータリングは新しい内容の導入よりも、すでに学んだ内容の復習や定着に用いたほうが効果的だとする[6]。目的は絆づくりと学習で異なるが、いずれも、上級生にとって既知の内容を使う設計である点で共通する。この共通点は二つの資料を並べて読んだ解釈であり、資料が直接述べているわけではない。

年齢差についても、異年齢指導では3歳未満の差が最適だったとする研究が複数あるとEEFは述べる[6]。学年に直せば、およそ2学年差までが目安である。縦割り班は1年生から6年生までが同じ班に入り得て、差は最大5学年にのぼる。この点から、研究結果が縦割り班の活動にそのまま移せるかは慎重に判断する必要がある。

設計が適切でないとき、実際に何が起こるのか。

5. おしえれば かならず よく なる わけでは ないの?

5. 教えれば必ずよくなるわけではない、という実験

5. 効果が確認されなかった試験と、言い切れないこと

イギリスで、中学1ねんせいと 中学3ねんせいが ペアに なって、いっしょに 本を 読む じっけんが ありました。しらべた けっか、本を 読む ちからが のびた しょうこは 見つかりませんでした。むしろ、ほんの すこし マイナスに なった かもしれない、と 書かれて います[7]。

この けっかから わかるのは、年上と くませれば、いつでも 学びが ふえる わけでは ない、と いう ことです。

「おしえると じしんが つく」も、いいきれません。ある けんきゅうを まとめた しりょうでは、おしえる 子は てじゅんを ただしく 実行できて、おしえる 子にも 学びや 人と の かかわりの よさが ある、と しています。でも、おしえる 子の 気もちが よく なるかどうかは、けんきゅうに よって こたえが ばらばらでした[8]。

だから、「おしえるだけで みんなが 元気に なる」と 考えるより、「どんな かつどうを したか」を 見る ほうが 大切に なります。

英国EEFが行った「Paired Reading」の試験は、中学1年と中学3年のペアで読み合う活動でした。結果は、読解力全体に効果があったという証拠は得られず、推定値はわずかにマイナスでした、というものでした[7]。年上と組ませれば自動的に伸びる、とは言えないという例です。

「教えると自信がつく」という言い方にも注意が要ります。情緒や行動に困難のある児童生徒を対象に異年齢指導の研究を整理した論文では、指導役の児童生徒は手順を忠実に実行でき、教えられる側だけでなく指導役にも学習面・社会性の面で利点があるとされました。ただし、指導役の自己概念や態度が改善するかどうかの証拠は、研究によって一貫していませんでした[8]。

「教えること自体が効くのか、それとも教える前の準備が大切なのか」という点も、完全な結論は出ていません。つまり、縦割り班で上級生が下級生に教えるだけで、全員に同じ効果が出ると考えるのは早すぎます。活動の中身や相性に目を向ける必要があります。

設計の条件が合わなかった例として、EEFが実施した「Paired Reading」の試験がある。中学1年と中学3年のペアでの読み合いは、読解力への効果を示す証拠は得られず、推定値はわずかにマイナスだった[7]。この結果から、年長者と組ませれば自動的に学力が上がるとはいえないことが分かる。

指導役側の効果にも留保が要る。情緒や行動に困難のある児童生徒を対象とした異年齢チュータリングの研究統合は、指導役が手順を忠実に実行でき、被指導者だけでなく指導役にも学習面・社会性の利点があると整理した。ところが、指導役の自己概念や態度が改善するかどうかの証拠は一貫していなかった[8]。したがって、「教えると上級生に自信がつく」は、現時点では言い切れない。

さらに、教えること自体の効果なのか、教える前の準備による効果なのか、という点には完全な結論が出ていない。上級生の「教師役」への期待が、かえって下級生の学習を妨げないかという問いも残る。これらは、今後の研究が必要な部分である。

6. じぶんの はんで たしかめて みよう

6. 自分の班で、「伝わった瞬間」を探してみる

6. 自分の経験を、この記事の論点で観察し直す

いえや がっこうで できる こと

たてわり はんで、だれかに なにかを おしえた ことを おもいだして みましょう。「あ、つたわった」と おもった しゅんかんは ありましたか。そのとき、ことばを かえましたか。じっさいの ものを 見せましたか。ノートに ひとつだけ 書いて みましょう。

こんどは、下の 学年の ときに あこがれた 上の 子を おもいだします。その 子の なにが よかったのか、ひとことで 書きます。

おとなに 聞いて みよう

おうちの 人に、子どもの ころ 年上の 子から なにか おしえて もらった ことが あるか、聞いて みましょう。

伝わった瞬間を書き出す

縦割り班でだれかに何かを教えた経験を思い出し、「あ、伝わった」と感じた瞬間を一つ選びます。そのとき自分は、言葉を変えたのか、実物を見せたのか、順番を変えたのかを書きます。これは、立命館小学校の報告にあった「どうすれば相手に伝わるか」を、自分の場面で確かめる方法です。

下級生だったときを思い出す

反対に、下級生だったときに憧れた上級生を思い出し、その人のどんなところが良かったのかを書きます。「教える内容」と「教え方」のどちらが印象に残っているかも比べると、記事の内容と重なる点や、ちがう点が見えてきます。

もとの資料

国立教育政策研究所のリーフは、日本語で読める資料です。コツの部分は短いので、自分の学校の活動と照らし合わせられます。

経験を記述して論点に当てはめる

縦割り班などで教えた経験を一つ選び、「伝わった」と感じた場面を書く。そのとき、言い換え、実物の提示、順序の変更のうち何をしたかを分けておく。第2章の「どうすれば相手に伝わるか」を、自分の経験を記録する作業である。

次に、教えた内容が上級生にとって既知の内容だったか、新しい内容だったかを記す。第4章で見たように、既知の内容の復習は効果的とされ、絆づくりの活動でも負担の少ない内容が推奨される。自分の場面が、この傾向に沿っていたかを考える。

もとの資料

国立教育政策研究所のリーフ[1]は日本語で読め、記事で扱った「コツ」の部分は短い。もう一つ、教える前に相手が知っていることを一つ聞いてみて、教えたあとに「どの説明で伝わったか」を振り返ってみるとよい。英語だが、EEFのピア・チュータリングの頁[6]は、どんな条件で効果が出たかを見る手がかりになる。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

本文で使った資料です。

  1. 国立教育政策研究所 生徒指導・進路指導研究センター「生徒指導リーフ Leaf.9 いじめの未然防止Ⅱ」 https://www.nier.go.jp/shido/leaf/leaf09.pdf (6年生が1年生を支援した中学校区の報告、自己有用感、活動設計のコツ)
  2. 立命館小学校「英語で異学年交流(1・2・3・4・6年生)」 https://www.ritsumei.ac.jp/primary/learning/detail/?post_id=5022 (上級生が考える機会になった、という学校の活動報告)
  3. 「異学年交流活動における上学年児童の向社会的判断の特徴に関する研究」 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jacmp/10/1/10_53/_article/-char/ja (6年生の利他的判断)
  4. 「他の学習者に教えることによる学習はなぜ効果的なのか?―5つの仮説とそれらの批判的検討―」 教育心理学研究 68巻4号 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjep/68/4/68_401/_article/-char/ja/ (教えて学ぶ効果の5つの仮説と証拠の強さ)
  5. 「教授による学習の役割仮説」 心理学研究 66巻2号 https://www.jstage.jst.go.jp/article/sjpr/66/2/66_175/_pdf/-char/ja (教師役が学習に及ぼす影響の仮説)
  6. Education Endowment Foundation "Peer tutoring" https://educationendowmentfoundation.org.uk/education-evidence/teaching-learning-toolkit/peer-tutoring/ (平均の効果、復習に向く点、年齢差の目安)
  7. Education Endowment Foundation "Paired Reading - trial" https://educationendowmentfoundation.org.uk/projects-and-evaluation/projects/paired-reading (中1と中3のペアでの読み合いの評価)
  8. Watts, Bryant & Carroll (2019) 異年齢チュータリングの研究統合 https://digitalcommons.tamusa.edu/sped_faculty/7 (指導役の利点と、自己概念の証拠が一貫しない点)

なおした ところ

更新履歴

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