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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

水の にごりは、どうやって はかるの?

水の濁りは、どうやって測るのか ── ろうそくの炎から光の測定へ

水道水の濁度はどう測るのか ── ろうそくの炎から散乱光へ、基準2度とろ過水0.1度以下

分野:技術

120年ほど まえ、水の にごりは、ろうそくの ほのおを つかって はかって いました[6]。いまの 水道では、ろかした ばかりの 水の にごりを、きまりの 20ぶんの 1いかに する ことが もとめられて います[1]。

どうして そんなに きびしく 見はるのでしょう。にごりを どうやって 数字に するのかと、その わけが わかります。

約120年前(1900年ごろ)、水の濁りは、ろうそくの炎が見えなくなる水の深さで読まれていたといいます[6]。今の水道では、ろ過した直後の水の濁りを、基準の2度の20分の1にあたる0.1度以下に保つことが求められています[1]。

炎の時代から、どう数字で測る時代になったのでしょう。そして、なぜ浄水場は基準よりずっと小さい値を見張るのでしょうか。測り方と、その理由が分かります。

1900年ごろ、水の濁りはガラスの筒に水を注ぎ、下に置いたろうそくの炎が見えなくなる深さで読まれていた[6]。現在の水道水の水質基準は濁度2度以下だが、ろ過池の出口では、その20分の1にあたる0.1度以下を常に維持することが対策の指針で求められている[1]。

人の目と炎が物差しだった時代から、光を機械で測る方式へ何が変わり、なぜ基準よりはるかに低い値を見張るのか。濁度の測り方と、0.1度という数字の意味が分かる。

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1. ろうそくの ほのおが 見えなく なる ふかさ

1. 水を注ぐと、ろうそくの炎が見えなくなる ── 120年ほど前の濁りの測り方

1. ジャクソン・キャンドル法 ── 炎が見えなくなる水の深さを目盛りで読む

ガラスの 筒つつを、ろうそくの 上に たてます。そこへ、にごった 水を すこしずつ 入れて いきます。

はじめは、下の ほのおが よく 見えます。水が ふえるにつれて、ほのおは ぼんやり して、やがて 見えなく なります。そのときの 水の ふかさを、目もりで 読みました。にごって いる 水ほど、すぐ 見えなく なるので、ふかさは あさく なります[6]。

ただ、見えなく なった と 感じる ときは、人に よって ちがいます。ろうそくの 明るさも、いつも 同じとは かぎりません。このやりかたは、あまり せいかくでは なかった と いわれます。では、どうすれば 同じ ものさしで はかれるのでしょう。

ガラスの筒をろうそくの上に立て、そこへ濁った水を少しずつ注いでいく場面を想像してください。はじめは下の炎がくっきり見えます。水が増えると炎はぼんやりにじみ、やがて像が消えます。そのときの水の深さを、筒の目盛りで読んだのです。

これはジャクソン・キャンドル法とよばれ、1900年ごろの最初の濁度の測り方といわれます。結果はJTU(ジャクソン濁度単位)という単位で表されました[6]。濁りが強い水ほど、浅い深さで炎が見えなくなります。

ただし、見えなくなる瞬間は人の目で決め、光源はろうそくの炎です。人の目と光源に頼るため、正確さには限りがあったと説明されています[6]。見る人や炎が変わっても同じ数字が出る物差しは、どうすれば作れるのでしょうか。

筒を炎の上に立て、試料の水を注ぎ足していくと、下の炎の像は次第に拡散して淡い光のかたまりになり、やがて識別できなくなる。その瞬間の水柱の深さをJTU(ジャクソン濁度単位)の目盛りで読むのが、ジャクソン・キャンドル法である。出典は、この方法が1900年ごろの最初の濁度測定だったと述べており、年代は目安と読むのがよい[6]。

濁りが強いほど散乱や吸収で炎の光が早く弱まり、浅い深さで像が消える。理屈は単純だが、像が消える瞬間の判定は人の目に任され、光源も炎である。人の目と光源に頼る方法であるため不正確だった、と資料は評価している[6]。

測定が不正確なら、基準を決めても守れているか判断できない。次の問いは、人の目と炎のかわりに、同じ濁りをいつでも再現できる基準の物質を、どう用意するかである。

2. 「おなじ にごり」を つくる くふう

2. 目と炎のかわりに、「同じ濁り」をどう用意したか

2. けいそう土からホルマジンへ ── 物差しになる濁りの標準液

ジャクソンの やりかたでは、「この にごりが 1つぶん」と きめる ための 見本も 作られました。その 見本は、けいそう土という つちの こなを 水に まぜた もの でした[7]。

ところが、けいそう土は、とれる ばしょに よって せいしつが ばらばらでした。見本が ばらばらでは、ものさしに なりません[7]。

1926年、ホルマジンと いう 見本が つくられました。薬を 水に とかして つくるので、いつ つくっても おなじ にごりに しやすい、と いわれて います。いまも、せかいで つかわれて います[7]。

濁りの強さを数字にするには、「この濁りがいくつ」と決める見本の液が要ります。ジャクソンの時代の見本は、けいそう土を水に混ぜた液でした。ところが、けいそう土は産地によって性質がばらつき、見本そのものが一定になりませんでした[7]。

1926年に、キングズベリーとクラークらがホルマジンを開発しました。硫酸ヒドラジンとヘキサメチレンテトラミンを蒸留水に溶かして作る液で、けいそう土より一定の濁りを作りやすい標準として、今も使われています[7]。

ここまでは、主に海外の流れです。日本の水道の「度」は、また別の材料で決められています。その前に、濁りを機械でどう読むのかを見てみましょう。

「1度」と呼べるのは、基準となる標準液があってこそである。ジャクソンの標準はけいそう土の懸濁液で、材料の産地によって性質が変わり、標準液としての一貫性に欠けた。そこで1926年に、キングズベリーとクラークらがホルマジンを開発した。硫酸ヒドラジンとヘキサメチレンテトラミンを蒸留水に溶かして作るため、天然の材料よりそろった濁りを得やすく、現在も標準として使われている[7]。

注意したいのは、日本の水道の「度」の校正はホルマジンではないことだ。この点は4章で述べる。ここで押さえるべきは、「自然の材料はばらつく」ために、物差しの材料が見直され続けてきたという流れである。

標準液がそろえば、次は人の目を機械に置きかえられる。光を当てて、その変化を読む方法である。

3. きかいは、光で にごりを はかる

3. 機械は、水に光を当てて、横に散らばる光を読む

3. 透過光と散乱光 ── 90度の散乱光とNTU

いまの きかいは、水に 光を あてます。にごりが あると、光は ぶつかって、あちこちに ちらばります。この ちらばった 光の つよさを はかると、にごりの 大きさが わかります[3]。

ぶつかった 光が まっすぐ すすむ ぶんは、へります。この へりかたを はかる やりかたも あります[3]。

水道の にごりを はかる やりかたは、ひとつに きまって いる わけでは ありません。いくつかの ほうほうの うち、どれでも つかえる と されて います[1]。

せかいでは、光を あてて、よこの ほうこうに ちらばる 光を はかる やりかたが、よく つかわれて います[7]。

現在の機械式の濁度計は、水に光を当て、濁りの粒がその光をどう変えるかを読みます。大きく分けて、光がどれだけ弱まるかを測る透過光の方式、散らばった光を測る散乱光の方式、その両方を測る方式があります[3]。

散乱光を測る方式にも、光を当てた向きから90度横に出てくる光を測る方式と、積分球という装置を使う方式があります[3]。国際的な方式は、90度の散乱光を測り、単位はNTUです[7]。国際規格のISO 7027は、散乱光を測る方法を飲料水のような濁りの低い水向け、透過光の弱まりを測る方法を排水のような濁りの高い水向けとしています[8]。

日本の水道水では、比濁法、透過光測定法、積分球式光電光度法、散乱光測定法、透過散乱法のどれでもよいとされています[1]。浄水場の機械でも、水道向けには透過光と散乱光をあわせて測る透過散乱形の濁度計があります[4]。

では、日本で水道の水質基準に使われている「度」は、何の濁りを1としているのでしょうか。

機械式の濁度測定は、光学的な測り方で大きく3つに分かれる。①透過光方式(光がどれだけ弱まるかを測る)、②透過光と散乱光をあわせて測る方式、③表面散乱光方式である。②の散乱光の測り方には、90度の散乱光を測る方式と、積分球で測る方式がある[3]。

国際的な方式は、光を当てて90度方向に出る散乱光を測るネフェロメトリで、単位はNTUである[7]。ISO 7027は、飲料水のような低い濁りには散乱光を測る方法、排水のような高い濁りには透過光の弱まりを測る方法を示している[8]。

日本の水道水では、比濁法・透過光測定法・積分球式光電光度法・散乱光測定法・透過散乱法のどれでもよいとされ、方法は1つに決まっていない[1]。実際の浄水場向けの機器でも、水道向けに透過散乱形があり、基準の2度の管理には通常の機種、1度の管理目標やろ過水0.1度以下の管理には低い濁りに適した高感度の機種を使い分けると、メーカーの資料に書かれている[4]。

方式が複数あるなら、数字がそろうかどうかは、標準液で決まる。日本の「度」の物差しは何か。次の章で見る。

4. 日本の 「1度」は なにの にごり?

4. 日本の「1度」は、何の濁りを基準にしているのか

4. 「度」の校正 ── カオリン1mg/Lからポリスチレン粒子へ

日本の 水道では、にごりを 「度」で あらわします。むかしは、きれいな 水 1リットルに、ねんどの なかまの カオリンを 1ミリグラム まぜた ときの にごりを、1度と して いました[1]。

けれど、カオリンは 自ぜんの ものなので、ばらつきが 大きい のが こまりものでした。そこで、2003年の すいしつきじゅんの 見なおしの ときから、そろった つぶの ポリスチレンを つかって きかいを 合わせる ことに なりました[1]。

ちなみに、せかいでは 「NTU」と いう たんいも よく つかわれて います[7]。にごりは、水の 中の 小さな つぶの 多さを あらわす ものです[9]。

日本の水道で使う「度」は、もともと精製水1Lに標準カオリン1mgを含むときの濁りを1度(または1mg/L)としていました[1]。カオリンは粘土の一種で、天然の材料です。

天然由来のため、カオリンは変動が大きく、物差しにするには不安がありました。そこで、平成15年の水質基準の見直しで、濁度の校正にポリスチレン混合粒子を使うことになりました[1]。つまり、今の「度」は、カオリン1mg/Lそのものの濁りではなく、ポリスチレン粒子で校正した値です。

濁度は、水の光の通りやすさを下げる微粒子の多さを表すものです[9]。国際的に使われる単位はNTUで[7]、日本の「度」とは校正のしかたがちがいます。外国の基準の値を日本の「度」と並べるときは、単位のちがいに注意が必要です。

物差しはそろいました。では、その物差しで、水のどんな濁りを、どの数字以下に抑えているのでしょうか。

日本の水質基準の「度」は、従来、精製水1Lに標準カオリン1mgを含むときの濁りを1度(1mg/L)とする定義だった。ところが、カオリンは自然由来であるため変動が大きい。そこで、平成15年の水質基準の改正の際に、ポリスチレン混合粒子を用いて濁度計を校正することになった[1]。

この点で誤解しやすいのは2つある。1つは、現在の度が「カオリン1mg/L」と同じものだという読み方で、実際にはポリスチレン粒子で校正した値である[1]。もう1つは、前章のホルマジンと混同することで、日本の水道の度の校正は、ホルマジンではなくポリスチレン粒子である。

濁度は、水の透光性を減ずる原因となる微粒子の濃度を表す[9]。国際的な単位であるNTUは90度散乱光を測るもので[7]、日本の度とは校正の標準が異なる。海外の基準値を日本の基準と比べるときは、数字の大小だけでなく、単位と校正の違いも確かめたい。

物差しが定まったところで、水道の基準である2度と、ろ過直後の0.1度という二つの数字を見てみよう。

5. ろかした ばかりの 水は、どうして もっと きびしい?

5. 基準は2度なのに、ろ過した直後の水を0.1度以下で見張るのはなぜか

5. 基準2度とろ過水0.1度以下 ── 濁度が「見えない病原生物」の目安になる理由

水道の きまりは、にごりが 2度 いかです[1]。ところが、浄水場じょうすいじょうで ろかした ばかりの 水は、びょうげんせいぶつ たいさくの ために、0.1度 いかを たもつ もくひょうが あります[2]。きまりの 20ぶんの 1です。

どうして、そこまで 見はるのでしょう。にごりの 中には、目に 見えない 小さな いきものも まざって いる ことが あるからです。細菌さいきんの 一部や、塩素えんそに つよい びょうげんせいぶつも、にごりと いっしょに 水に ういて います[5]。

それに、にごりが あると、消毒しょうどくが じゃま されます。せかいの けんきゅうの れいでは、塩素えんそを 入れて 30分 おいても、にごった 水から 大腸菌だいちょうきんが 見つかった ことが ありました[1]。いつも こう なる わけでは ありません。

ろかした ばかりの 水の にごりを 小さく たもつ ことは、水を あんぜんに する ための、だいじな しるしなのです。

水道の水質基準は濁度2度以下ですが[1]、ろ過池の出口の水については、もっとずっと低い値が求められています。クリプトスポリジウムという病原生物への対策として、ろ過池出口の濁度を常に把握し、0.1度以下に保つことになっています(平成8年に策定された暫定対策指針)[1]。厚生労働省の対策指針でも、ろ過池出口での濁度の常時監視と、0.1度以下の維持が示されています[2]。2÷0.1=20ですから、基準の20分の1です。

濁りは、粘土や藻類のかけらだけではありません。肉眼では見えない一部の細菌や、塩素に強い病原生物も、濁りの成分に含まれると説明されています[5]。濁度は、目に見えないこれらを取り除けているかを見る目安として使われます。

濁りは消毒の邪魔にもなります。WHOが1996年にまとめた評価には、濁度4〜84NTUの水に塩素を加えて遊離塩素を0.1〜0.5mg/Lにし、30分接触させても大腸菌が検出された例が出ています[1]。古い版の一例で、いつもそうなるわけではありません。

だから、ろ過したばかりの水ほど小さな濁りまで見逃さないように、感度の高い機械で常に見張るのです。

水道水の濁度は2度以下が基準だが、ろ過池の出口では0.1度以下に維持することが求められている。水質基準の2度は、ろ過水の目標0.1度の20倍である。0.1度は基準値の5%にあたる。これが厳しい理由は、濁度が見た目の問題にとどまらないからだ。

クリプトスポリジウムは塩素に強い病原生物で、その対策として、ろ過池出口の濁度を常時把握し0.1度以下に維持することが、平成8年策定の暫定対策指針に定められている[1]。厚生労働省の資料も、同じ0.1度以下と、出口での常時監視を示す[2]。ろ過水の濁りを小さく保つことが、目に見えない病原生物を取り除けているかの目安になる、という考え方である。

理由は、濁りの正体にある。粒子の大きさは1nmから1mmまで広く、粘土質の粒子、動植物の死骸が分解してできた有機質の破片、アスベストのような繊維状の鉱物に分けられる[1]。この中には、肉眼で見えない一部の細菌や、塩素に耐える病原生物も含まれ、濁度を指標に除去を管理することが、水の衛生上の安全性を担保するのに重要だとされる[5]。

もう1つ、濁りは消毒を妨げる。WHOの評価(1996年)には、4〜84NTUの水に塩素を加えて遊離塩素0.1〜0.5mg/Lを確保し、30分接触させても大腸菌が検出された例がある。濁りがあると、細菌の検出も妨げられ、増殖もしやすくなるとされる[1]。これは古い版の一例であり、常に同じ結果になるわけではない。

基準値より低い数字を見張るのは、目に見えない病原生物を取り除けているかを確かめるためである。では、実際に基準を超える水は、どのくらいあるのだろうか。

6. 2度を こえるのは、どんな ときで、どのくらい?

6. 基準を超えたのは、浄水と原水でどれだけちがうのか

6. 超過の実績と海外の基準 ── 平成6〜12年度の統計と、当時の外国の値

川の 水など、きれいに する まえの 水を、「げんすい」と いいます。ある 古い しらべで、2度を こえた ことが あったのは、げんすいでは 5つに 1つ ほどでした。浄水場じょうすいじょうで きれいに した あとの 水では、1000に 2つほど でした[1]。

こえた わけは、大雨など しぜんの ことが おおく、水の とれる ばしょの ちかくの 工事も ありました[1]。きれいに する しごとの おかげで、ふだんの 水は、ほとんど きまりの うちに おさまって います。

浄水前の川などの水は「原水」といいます。平成6〜12年度の延べの調査で、2度を超えた地点数は、浄水で82/38,760、原水で8,266/37,069でした[1]。割合にすると、浄水は約0.2%、原水は約22%です。原水のほうが約100倍ほど多く超えていたことになります(計算は上の数字から筆者が求めたものです)。

原水が基準を超えた理由は、大雨など自然由来のものや、水源近くの土木工事による濁度の上昇とされています[1]。浄水場の処理で、濁りが大きく落とされているのが分かります。ただし、古い年度の統計です。

外国の基準も、同じ資料にまとめられています。2000年代初頭の資料では、WHOが平均1NTU、単一サンプル5NTU、米国環境保護庁がろ過後の水で1NTU、かつ毎日の測定の95%が0.3NTU以下としています[1]。値は当時のもので、今の値は別に確かめる必要があります。

平成6〜12年度の延べ調査(水道水質の基準超過の統計)では、2度を超えた地点数が、浄水で82/38,760、原水で8,266/37,069だった[1]。ここでいう原水は、川などの浄水前の水である。割合にすると、浄水が約0.21%、原水が約22.3%で、約100倍の開きになる(筆者の計算)。

基準値超過の理由は、大雨など自然由来のことと、水源付近の土木工事による原水の濁度上昇であると、資料は説明している[1]。つまり、原水の濁りが増えても、ろ過など処理の工程が働いて、蛇口の水までは基準を超えにくくなっている。ただし、この統計は古い年度のもので、現在の割合を示すものではない。

海外の基準も、同資料に載っている。WHOは平均1NTU・単一サンプル5NTU、米国EPAはろ過後の水で1NTU、かつ毎日の測定の95%が0.3NTU以下というもので、2000年代初頭の資料の値であり、現行の値は別に確かめる必要がある。日本の度とNTUは校正の標準が異なるため、並べて比べるときは単位の違いを意識したい。

7. コップの 水で、にごりを たしかめよう

7. コップの水で、「見えなくなる深さ」と「横の光」を試す

7. 家で試せること、読めば深まる資料

ろうそくの かわりに、安全あんぜんな ものを つかって、まねして みましょう。

1. 白い 紙に、黒い ペンで 太い 線を かきます。
2. せの 高い すきとおった コップを、その 紙の 上に おきます。
3. 水を 少し 入れて、上から 見ます。線が 見えますか。
4. おなじ コップを 3つ ならべ、庭の 土を 0こ・ひとつまみ・ふたつまみ ずつ 入れて、よく まぜます。同じ 高さまで 水を 入れて、同じ 場所から 線の 見え方を くらべます。

もし 小さな ライトが あれば、よこから コップに 光を あてて みましょう。にごった 水では、光が 水の 中で ちらばって、光の すじが 見えるか、ためして みてください。ライトを 人の 目に 向けては いけません。水は のまず、おわったら 手を あらいましょう。

ろうそくの炎のかわりに、紙に描いた太い黒線を使えば、ジャクソン・キャンドル法のまねを安全にできます。

白い紙に黒いペンで太い線を描き、背の高い透明なコップをその上に置きます。水を入れて上から見て、線が見えるかを確かめます。次に同じコップを3つ並べ、庭の土を0・ひとつまみ・ふたつまみずつ入れてよく混ぜます。同じ高さまで水を入れ、同じ位置から線の見え方を比べます。土の量が増えると、線の見え方はどう変わるでしょうか。

小さなライトがあれば、コップの横から光を当ててみてください。光の道筋が見えるか、見え方がどう変わるか観察してみてください(機械の散乱光の考え方に近い遊びです)。ライトを人の目に向けないようにし、水は飲まず、終わったら手を洗いましょう。

もっと詳しく知りたい場合は、環境省の資料「水質基準の改正に関する資料 濁度」[1]に、基準の考え方と測り方がまとまっています。厚生労働省の対策資料[2]では、ろ過池出口の濁度を見張る理由と、原水が汚染されるおそれがあるときの対策の流れが読めます。

家で試せることとして、ジャクソン・キャンドル法の考え方を、安全な形で再現できる。白い紙に太い黒線を描き、背の高い透明なコップを上に置き、庭の土の量を変えた水を同じコップに用意し、同じ高さ・同じ位置から線の見え方を比べる。土の量と線の見え方を記録すれば、濁りが強いほど線が見えにくくなるかを自分で確かめられる。ライトを人の目に向けない、水は飲まない、終わったら手を洗う、の3点を守ること。

資料の読みどころは3つある。①環境省の「水質基準の改正に関する資料 濁度」[1]は、基準2度と0.1度、カオリンからポリスチレンへの校正、原水と浄水の超過統計が1つにまとまっている。②厚生労働省の対策資料[2]は、原水がクリプトスポリジウムに汚染されるおそれがある場合の対策の流れを図で示している。③平成26年度の厚生労働科学研究費の報告書[3]は、濁度の測定方式の分類を日本語で整理している。

基準の2度が決まった経緯や、積分球式の仕組みも、一次資料に当たる価値のある問いである。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

出典について:環境省・厚生労働省の資料を中心に、研究報告、メーカーの技術資料、水処理の業界記事を使った。何に使ったかは、それぞれの項目の最後に書いている。

  1. 環境省 水質基準の改正に関する資料「濁度」(基49/目25)。https://www.env.go.jp/content/000219145.pdf (濁度の基準2度、校正、0.1度以下の維持、超過の統計、WHOの例について)
  2. 厚生労働省 水道におけるクリプトスポリジウム等対策の資料。https://www.mhlw.go.jp/shingi/2002/09/dl/s0904-4e6.pdf (ろ過池出口の常時監視と0.1度以下の維持について)
  3. 平成26年度厚生労働科学研究費 分担研究報告書(大瀧雅寛)。https://mhlw-grants.niph.go.jp/system/files/2014/144061/201429019A_upload/201429019A0006.pdf (濁度の測定方式の分類について)
  4. 横河電機 アプリケーションノート AN10E01R01-01。https://web-material3.yokogawa.com/AN10E01R01-01_030.jp.pdf (水道向けの濁度計の使い分けについて。メーカーの資料)
  5. HORIBA Technical Reports No.46。https://static.horiba.com/fileadmin/Horiba/Company/About_HORIBA/Readout/JA/imported/R46_10_072_01.pdf (濁りの成分と衛生上の意味について。メーカーの技術報告)
  6. WaterWorld「Eyesight to laser light: the evolution of turbidity measurement」。https://www.waterworld.com/drinking-water-treatment/potable-water-quality/article/16208262/eyesight-to-laser-light-the-evolution-of-turbidity-measurement (ジャクソン・キャンドル法について。業界記事)
  7. Hach「Turbidity 101」。https://my.hach.com/turbidity-article-turbidity101 (標準液の変遷と90度散乱光の方式について。メーカーの解説)
  8. ISO 7027-1:2016 の概要ページ。https://www.iso.org/standard/62801.html (散乱光と透過光の使い分けについて)
  9. 水質計測の解説ページ「濁度」。https://www.asahi-net.or.jp/~kv6t-ymgc/12quality/raccoon_quality_turbidity.htm (度とNTUの関係について)

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