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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

リンゴの 花は、だれの おかげで 実に なるの?

リンゴの花は同じ品種の花粉では実りにくい。では、だれが花粉を運んでいるのか

リンゴの受粉 ── 自家不和合性と、マメコバチ・野生の虫・人の手の役わり

分野:生きもの

リンゴの 花は、1つの 花の 中に おしべも めしべも あるのに、おなじ ひんしゅの かふんでは 実に なりにくいのです。

じゃあ、だれが かふんを はこんで いるの? 体の 長さが 1センチ ちょっとの ハチが、1日に 4000の 花を まわる と いわれます。この 記事では、その ハチと 人の しごとが わかります。

リンゴの花には、おしべもめしべも1つの花の中にそろっています。それなのに、同じ品種の花粉がついても、実にはなりにくいのです。

では、別の品種の花粉は、だれが運んでいるのでしょうか。主役の1人は、体長が1〜1.5cmほどの野生のハチ、マメコバチです。おしべの上に腹ばいになって足で花粉をかき集めるので、めしべの先に体が触れて、花粉が移ります。1日に約4000もの花を回るといわれます。この記事では、花が開いているわずか10日ほどの間に、ハチと人が花粉をどう運んでいるのかが分かります。

リンゴは、1つの花におしべとめしべがあるのに、同じ品種の花粉では結実しにくい「自家不和合性」の性質をもつ。そのため、別品種の花粉を運ぶ役が欠かせない[1]。

その運び手の代表が、体長1.0〜1.5cmの野生のハチ、マメコバチだ。1日に約4000花を訪れるという記述まである[4]。では、なぜ小さなハチが産地を支えるのか。虫が飛べない日はどうするのか。この記事では、農家・県・研究機関の資料から、その役わりと限界が分かる。

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1. おしべも めしべも あるのに、なぜ だめなの?

1. 同じ花におしべもめしべもあるのに、なぜ実らないのか

1. 自家不和合性 ── 雄しべと雌しべがそろっていても結実しない

リンゴの 花を ちかくで 見ると、5まいの 花びらが あります。まん中には、おしべが 16〜20本ほどと、めしべが 1本 あります[2]。

ふつうなら、おしべの かふんが めしべに つけば 実に なりそうです。けれども リンゴは ちがいます。おなじ ひんしゅの かふんでは、実に なりにくいのです[1]。

なので、ほかの ひんしゅの かふんが ひつように なります。たとえば「ふじ」の めしべに、「王林」の かふんが つくと、実に なります[3]。

この かふんを はこぶのが、ハチなどの 虫や、人の 手です[1]。ただし、これは リンゴの 話です。ほかの くだものは、また ちがいます。

自分の花粉は「だめ」、別の品種ならOK

リンゴの花は、5枚の花びらと、16〜20本のおしべ、1本のめしべでできています[2]。花粉の元も、受け取る側も、同じ花の中にそろっています。

それでも、自分の品種の花粉では実になりにくいのです。この性質は「自家不和合性」と呼ばれ、別の品種の花粉を受ける必要があります[1]。ここで注意したいのは、「別の木」ではなく「別の品種」が必要という点です。同じ品種の木どうしでは実りにくく、別の品種でも花粉の相性を確かめる必要があります[1][10]。

たとえば「ふじ」の花に「王林」の花粉がつくと、実になるという、弘前の農家の体験が紹介されています[3]。

花粉を受け取る側の見分け方

アメリカのワシントン州立大学の資料は、リンゴの仲間では遺伝子が「自分と同じ型」の花粉を見分け、受粉をうまく進ませないしくみがあると説明します。型は50種類以上が知られ、栽培では、受粉用に別の品種やクラブアップルという小さな実のなる木を植えるそうです[10]。ただし、花粉の管が伸びるのを止めるという細かい過程は、バラ科の仲間に共通する説明で、リンゴ自身で確かめた話ではありません。

では、その別の品種の花粉は、いつ、どのくらいの時間のうちに運ばれる必要があるのでしょうか。

リンゴの花は、5枚の花弁、16〜20本の雄しべ、1本の雌しべからなる[2]。構造は両性花だが、同一品種の花粉では結実しにくい。これが「自家不和合性」で、自分の花粉では実りにくく、他品種の花粉を受けて実る性質だ[1]。そのため、人の手やマメコバチによる受粉作業が行われる[1]。

注意点は、必要なのが「別の木」ではなく「別の品種」ということだ。同一品種の木が隣り合っても実りにくく、別品種でも花粉の型の相性を確かめる必要がある[1][10]。弘前の農家の体験記には、「ふじ」の花に「王林」の花粉がつくと実になる、という例が出てくる[3]。

この性質は、遺伝子による自他の見分けとして説明される。ワシントン州立大学の資料によると、リンゴ属ではS-RNase遺伝子が知られ、型は50以上ある。栽培では、受粉樹として別品種やクラブアップルを植える。また、三倍体の品種は花粉の質が低く、受粉樹には向かない[10]。雌しべ側のS-RNaseが、同じ型の花粉管の伸びを止めるという機構は、バラ科の仲間に共通する説明であり、リンゴ個別の分子過程を直接示した資料は、今回は使っていない。

理由の細部が分からなくても、結論は農家にとって実用的だ。別品種の花粉を、適した時期に雌しべへ届ける必要がある。では、その「適した時期」はどのくらいの長さなのか。

2. 花が さいている 10日が しょうぶ

2. 花が開く約10日間と、中心花が先に咲く理由

2. 開花から約10日 ── 花そうの中心花と、その優先

リンゴの 花は、さくらが さいてから 2しゅうかん ほど あとに さきはじめます[3]。1つの 花が さいている 日数は、10日ほどです。この あいだに かふんが つかないと、実に なりません[3]。

だから、のんびりは できません。ひんしゅや 年で かわる ので、10日は めやすです。

花は、5〜6この かたまりで さきます。いちばん はじめに さく まん中の 花を「中心花」と いいます。中心花は 大きく そだち、えいようも たっぷりです[1]。

農家が 実を へらす とき、のこすのも 中心花から できた 実が きほんです[1]。だから、中心花に かふんを とどける ことが たいせつなのです。

桜のあと、約10日の勝負

リンゴの花が咲き始めるのは、桜の開花から約2週間後です。花の寿命は約10日で、この間に受粉が終わらないと、実になりません[3]。ただし、10日は農家の体験記にある目安で、品種や年によって変わります。

リンゴの木は、同じ花を何度もつけて待つことができません。しかも花粉を運ぶ虫は、寒い日や雨の日には出てこないことがあります。10日という短い時間は、それだけで農家にとっての大きなプレッシャーです。

5〜6個の花のかたまりの、真ん中が大事

リンゴの花は、芽から5〜6個が放射状にまとまって咲きます。これを花そうといいます。そのうち、最初に咲く真ん中の花が中心花で、少し遅れて周りの側花が咲きます[1]。

中心花は成長が早く、栄養も充実しています。そのため、余分な花や実を取る作業でも、基本的に中心花と、そこから育った中心果が残されます[1]。受粉の目標も、まず中心花に花粉を届けることです。

では、その花粉を運ぶのは、具体的に何でしょうか。

リンゴの花は、桜の開花の約2週間後から咲き始める。花の寿命は約10日で、この間に受粉が終わらなければ結実しない[3]。ただしこれは弘前の農家の体験記の記述で、品種や年による幅がある目安にとどまる。人工授粉の適期については、資料によって「開花後3日以内」「10日以内」と食いちがうため、日数は断定しない。

花の構造も、受粉の優先順位に関わる。リンゴは芽から5〜6個が放射状に咲く花そうをつくり、最初に咲く中央の花が中心花、少し遅れて外側の花が側花だ。中心花は成長が早く、栄養的にも充実している。摘花・摘果の作業でも、基本的に中心花と中心果が残される[1]。そのため、受粉の主な標的は中心花になる。

こうして条件を並べると、限られた日数のうちに、品種のちがう花粉を、主に中心花へ届けるという課題が見える。それを担うのが、体の小さな虫と、人の手だ。

3. 体が 1センチ ちょっとの ハチが はたらく

3. 体長1cmほどのマメコバチは、どう花粉を運ぶのか

3. マメコバチは低温でも飛び、花粉を運ぶ

リンゴの 花を まわる ハチに、マメコバチが います。体の 長さは 1〜1.5センチ。ミツバチより 小さな、のらの ハチです[4]。

この ハチは、14ど ぐらいから はたらけます。ミツバチより 2〜3ど ひくい 気おんです[4]。まだ すこし さむい 春でも、とべるのです。

花の 上では、おしべの 上に はらばいに なって、足で かふんを かき集めます。その とき、めしべの 先に ほとんど かならず ふれるので、かふんが うつります[4]。

集めた かふんは、だんごに して、たまごの そばに おきます。赤ちゃんの えさに するのです[4]。

1日に 4000こ ぐらいの 花を まわる と いう 記ろくも あります[4]。ただ、はかり方は 書かれて いません。

低い気温でも動き、1日に約4000花

マメコバチは、体長1.0〜1.5cmのツツハナバチの仲間で、日本では野生のハチです。最低でも約14℃あれば活動でき、ミツバチより2〜3℃低い気温でも飛べます[4]。早春の花に向いている点です。

1日に約4000の花を訪れ、ミツバチの5〜6倍の訪花量になるという記述があります[4]。ただし、これは1つの資料の数字で、測り方は示されていません。そのため、「約」「という」をつけて読む必要があります。

おしべの上に腹ばいになる

マメコバチは、おしべの上に腹ばいになり、足で花粉をかき集めます。この姿勢だと、めしべの先にほぼ確実に体が触れ、集めながら受粉も進みます[4]。

集めた花粉は団子にして、卵のそばに置き、幼虫のえさにします[4]。つまり、ハチにとって花粉はおやつではなく、子どもを育てる食べ物です。花を回ることが、そのまま巣づくりの仕事になっています。

家は近く、行動範囲は小さい

行動範囲は巣から半径40mほどで、ミツバチの約4kmよりずっと狭いとされます。1年のうち11か月は巣の中で過ごします[4]。近くの花を、くり返し訪れるハチです。

この性質は、農家にとって、どんな意味を持つのでしょうか。

マメコバチは、体長1.0〜1.5cmのツツハナバチ属の野生のハチだ。最低活動温度は約14℃で、セイヨウミツバチより2〜3℃低い。行動範囲は巣から半径40mほど(ミツバチは約4km)、1年のうち11か月は巣の中で過ごす[4]。花の咲く時期が冷えやすいリンゴに、この低温への強さは都合がよい。

受粉の効率を支える鍵は、行動にある。雄しべの上に腹ばいになり、足で花粉をかき集める姿勢だと、雌しべの柱頭にほぼ確実に触れる。採った花粉は団子にして卵のそばに置き、幼虫のえさにする[4]。つまり、巣づくりのための採餌が、そのまま受粉につながる。

1日に約4000花を訪れ、ミツバチの5〜6倍の訪花量という記述もある[4]。ただし、これは1つの二次資料の記述で、測定条件は示されていない。数字はおおよその目安として読み、断定には使わない。

行動範囲が狭いことは、利点にも課題にもなる。巣の近くの樹を集中的に回る一方、巣から遠い場所へは届きにくい。そこで、農家は巣の置き方を工夫する。

4. 農家は、ハチの おうちを つくる

4. 農家は、ハチの巣箱を用意して育てる

4. 巣箱の飼育と、羽化の時期を遅らせる工夫

青森の 農家には、マメコバチの ための 「す箱」を、畑ごとに つくって、大切に そだてる 人が います[5]。

むかしは、人が 花を 1つずつ 手で じゅふんして いました。ハチが はたらいて くれる ように なって、手間が へったと しょうかいされて います[5]。

けれども、ハチが 出て くる 時期が 花より はやいと、こまります。そこで、す を れいぞうこの ように ひくい おんどで たもち、出て くる 時期を おくらせる くふうが あります[6]。

20日を こえて ひやしても、ハチの はたらきは ふつうだったと 研究に 書かれて います[6]。

ハチを増やす農家

青森県では、マメコバチ専用の巣箱を園地ごとに用意し、育てて増やす農家がいます。以前は一輪ずつ手で受粉していたのが、マメコバチの働きで省力化できたと紹介されています[5]。小さなハチを育てるのは、リンゴを育てる仕事の一部になっているわけです。

羽化の時期を、花に合わせる

ところが、ハチが出てくる時期と、花が咲く時期がずれると、役に立ちません。日本の研究報告(JARQ)によると、マメコバチの巣にはコナダニが入り、花粉を食べてしまう害があります。また、多くの果樹園では4月下旬に殺虫剤をまくため、ハチが羽化する時期を遅らせて、その時期を避けたいという事情もあります[6]。

そこで、巣を低温で貯蔵して羽化を遅らせます。20日を超えて貯蔵しても、活動は正常だったと報告されています[6]。野生のハチの暮らしを、花の咲くタイミングに合わせる、静かな技術です。

ただし、虫が働く日は天気にも左右されます。野生のハチがいても、足りない日はどうするのでしょうか。

青森では、マメコバチ専用の巣箱を園地ごとに用意して、飼育・増殖する農家がいる。以前は一輪ずつ手で授粉していたが、マメコバチの受粉力によって栽培の省力化が図られた[5]。野生のハチが、農家の受粉作業を助けている例だ。

問題は時期の合わせ方になる。JARQ 26(4)の要旨によれば、マメコバチの巣にはコナダニが侵入し、花粉を食害する。さらに、多くの果樹園は4月下旬に殺虫剤を散布する。そこで、巣を低温で貯蔵して羽化を遅らせ、散布の時期を避ける。20日を超えて貯蔵しても、ハチの活動は正常だったという[6]。

羽化を遅らせる期間は、花の咲く時期とのずれで決まる。ハチの暮らしを花の時期に合わせる難しさが残る。

巣箱と羽化の調整が整っても、開花期の天気だけは調整できない。その日、ハチが飛べなかったら、受粉はどうなるのか。

5. 雨の 日や さむい 日は、だれが はたらく?

5. 虫が飛べない日に、野生の虫と人の手がどう補うか

5. 野生の訪花昆虫、人工授粉、そして散布実験

マメコバチや ミツバチだけが、はたらいて いる わけでは ありません。秋田県の しけんでは、ヒメハナバチの なかまや ハナアブなど、のらの 小さな 虫でも、「ふじ」の 中心花は 同じように 実に なりました[7]。

それでも、雨や さむさで 虫が 出られない 日は あります。そんな ときは、人が めんぼうの ような 道具、ぼん天で 中心花に かふんを つけます[8]。たしかに できますが、手間が かかります。

さいきんは、かふんを とかした えきを、ドローンで まく しけんも 行われました。広島県の しけんでは、10アールあたり 15分で 終わったそうです[9]。ただし、まだ ためしている ところです。

野生の虫たちも一緒に

秋田県の試験では、ヒメハナバチ科やハナアブ科などの野生の小型の虫による受粉でも、「ふじ」の中心花はセイヨウミツバチを含む虫の受粉と同じくらい実りました[7]。受粉の担い手はマメコバチやミツバチだけではありません。野の虫が、農園の実りを助けている可能性があります。

天気が悪い日は、人が補う

低温、雨、強風で虫の活動が落ちるときは、人工授粉が行われます。中心花に梵天(綿の玉)で花粉をつける方法が確実とされますが、手間がかかります。虫の活動が落ちる日が続くときは、複数回行います[8]。

ドローンでまく試験

広島県の試験では、2021年4月に、花粉を溶かした液を農業用ドローンでまき、10アールあたり15分で終えました。現在主流のミツバチやマメコバチは、気温など天候に左右され、結実が不安定になることがあるためです。ただし、実用性は検証中で、この試験の対象はリンゴとは書かれていないので、果樹の試験として読みます[9]。

小さなハチ、野の虫、人の手、そして機械。助けが重なり合って、リンゴの実は育っています。

虫媒授粉の担い手は、マメコバチやミツバチに限られない。秋田県果樹試験場の試験では、「ふじ」の中心花は、ヒメハナバチ科やハナアブ科などの野生の小型訪花昆虫による受粉でも、セイヨウミツバチを含む訪花昆虫による受粉と同等に結実した[7]。園内や周辺に野生の虫が棲める環境があることの意味が、ここで見えてくる。ただし、これは「ふじ」の中心花での試験で、他の品種や条件へそのまま一般化はできない。

虫の活動が落ちる低温・降雨・強風の際には、人工授粉が補う。秋田県の資料では、中心花への梵天(綿の玉)による授粉が確実で、悪天候が続く場合は複数回行うとされる。一方で作業時間が多くかかるため、省力化の道具も使われる[8]。

省力化の先に、散布がある。広島県農業技術センターの試験(2021年4月)では、花粉を溶かした液を農業用ドローンで散布し、10aあたり15分で作業を終えた。背景には、ミツバチやマメコバチによる虫媒授粉が、気温などの天候に左右され、結実が安定しないことがあるという問題意識がある。ただし、実用性は検証中で、対象は果樹の試験として読むのが妥当だ[9]。

ここまでで、運び手は「野生の小さなハチ」「野の虫」「人の手」「機械」と広がった。どれも、天候と時間という同じ制約に向き合っている。

6. 花の そばに 立てたら、さがして みたい こと

6. 花のそばに立てたら、確かめてみたい3つのこと

6. 資料の読みどころと、現場で確かめられること

もし リンゴの 花を 見る ことが あったら、さがして みましょう。

1つ目。5〜6この かたまりの まん中の 花は、どれかな。ほかより 早く さく、中心花です[1]。

2つ目。ハチは、おしべの 上で はらばいに なって いるかな。ハチには さわらず、すこし はなれて 見ます。

3つ目。花の 近くに、小さな 箱は ないかな。ハチの す箱かも しれません。

もっと 知りたく なったら、「りんご大学」の ページを おとなと いっしょに 見て みましょう[4]。

リンゴの花を見られる機会があれば、次の3つを探してみてください。ハチに近づきすぎず、触らないことが大切です。

1つ目は、5〜6個の花のかたまりの中の中心花です。ほかの花より早く咲きます[1]。2つ目は、おしべの上で腹ばいになる小さなハチの姿です。ただ、虫の種類は見た目だけでは分かりません。見かけたら、数や様子をメモするだけにします。3つ目は、園地のそばにある小さな箱です。ハチの巣箱かもしれません。

花が見られなくても、読んで確かめられることがあります。りんご大学のマメコバチの解説[4]や、秋田県の試験の報告[7]は、日本語で読めます。1日4000花のような数字が、どんな条件で出た値なのか。それを自分で探すのも、一つの調べ方です。

この記事に出てくる数字は、資料の種類や測定条件がそれぞれ異なる。農家の体験記(10日)、りんご大学の解説(1日約4000花、半径40m)、JARQ要旨(羽化の遅延)、県の試験(野生の虫の結実、ドローン)は、同じ重さではない。特に、1日約4000花とミツバチの5〜6倍という数字は、二次資料1件によるもので、測定条件は示されていない[4]。

確かめられる範囲を、2つ挙げる。1つは、現場の観察だ。5〜6個の花の中心花を見分けること。もう1つは、数字の出どころを辿ることだ。たとえばJARQ 26(4)の要旨は英語で公開されているが[6]、秋田県の報告[7]やりんご大学[4]は日本語で読める。

次の問いは残っている。マメコバチがいつ、だれによってリンゴの受粉に使われ始めたのか。花粉が受粉できる期間は何日なのか。リンゴでの花粉管停止の分子過程はどうなっているのか。これらは、今回の資料では答えが出ていない。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

出典について:農家向けの解説、県の試験・作業資料、研究報告の要旨、大学の資料を使った。何に使ったかは、各項目の最後に書いている。

  1. りんご大学「りんごの花・果実」。https://www.ringodaigaku.com/study/study01b.html (花そう・中心花・受粉について)
  2. りんご大学 一木先生のリンゴ講座 第12回。https://www.ringodaigaku.com/play/ichiki/index_12.html (花の構造について)
  3. 弘前ぐらし「りんごの花の10日間」。https://www.hirosakigurashi.jp/2021/0611/4168/ (開花期間と品種の組み合わせの体験談について)
  4. りんご大学「生きもの語り マメコバチ」。https://www.ringodaigaku.com/blog/2009/06/post-47.html (マメコバチの体・行動・訪花量について。二次資料)
  5. まるごと青森(青森県観光)ブログ。https://aomori-tourism.com/blog/2012/05/13126.html (巣箱での飼育と省力化について)
  6. JARQ 26(4)「Use of Osmia cornifrons for Pollination of Apples in Aomori Prefecture, Japan」(JIRCAS)。https://www.jircas.go.jp/en/publication/jarq/26/4/264 (羽化の調整とコナダニについて。英語の要旨)
  7. 秋田県果樹試験場「リンゴの野生小型訪花昆虫による受粉効果」。https://www.pref.akita.lg.jp/uploads/public/archive_0000087913_00/R06_実用化/参考26_リンゴの野生小型訪花昆虫による受粉効果.pdf (野生の虫の受粉効果について)
  8. 秋田県 今月の作業(リンゴ)。https://www.pref.akita.lg.jp/uploads/public/archive_0000009114_00/HP今月の作業R8.5月.pdf (人工授粉の方法について)
  9. 広島県 農業技術センター 現況。https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/nougijutsu/r3genkou12.html (ドローンによる花粉散布の試験について)
  10. Washington State University, Tree Fruit。https://treefruit.wsu.edu/article/cross-compatibility-of-apple-cultivars-and-pollinizers/ (自家不和合性と受粉樹について。英語の資料)

なおした ところ

更新履歴

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