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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

うまれたばかりの 赤ちゃんは、どうして 1日の ほとんどを ねて いるの?

生まれたばかりの赤ちゃんは、なぜ1日の大半を眠って過ごすのか

新生児はなぜ1日の大半を眠るのか ── 活動睡眠、未熟な体内時計、昼夜リズムの獲得

分野:からだ

うまれて まもない 赤ちゃんは、1日の ほとんどを ねて います。しかも、ねて いる 間にも、手や 足が ぴくっと 動く ことが あります。この ぴくぴくする ねむりだけを 足しても、おとなが 一ばん ねる 長さと おなじくらいに なる、という 計算が できます。

どうして そんなに ねるのでしょう。はっきりとは まだ わかって いませんが、ねて いる 間に のうが 育つのを たすけて いるのでは ないか、と 考えられて います[3]。赤ちゃんの ねむりの 中身と、夜に ねむれるように なるまでが わかります。

生まれたばかりの赤ちゃんは、1日の約7割を眠って過ごすといわれます。しかも、その眠りの半分強は、手足がぴくっと動く「活動睡眠」です。時間に直すと、この活動睡眠だけで、おとなが一晩眠る長さとほぼ同じになる、という計算ができます。

赤ちゃんは、なぜそんなに眠るのでしょうか。理由はまだ確かめられていませんが、眠っている間に脳の発達が助けられているのではないか、という仮説があります[3]。眠りの中身と、昼も夜もない眠りが夜にまとまっていくまでが分かります。

新生児は、生後数週間のあいだ時間の約70%を眠って過ごす[2]。その眠りの半分強は活動睡眠(レム睡眠の新生児版)で[3]、時間に直せば、おとなが一晩眠る長さに並ぶ(本稿の計算)。

なぜ新生児はこれほど眠り、その眠りは昼夜にどう結びついていくのか。理由は確定していないが、眠りが脳の発達を支えるという仮説があり、検証が続いている[3]。睡眠量の数字、活動睡眠と脳の発達をめぐる仮説、未熟な体内時計、夜にまとまって眠れるようになる時期の個人差から、分かることと分からないことを整理する。

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1. 赤ちゃんは、1日の うち どれだけ おきて いるの?

1. 赤ちゃんが起きているのは、1日のうちどれくらいか

1. 新生児の睡眠量 ── 資料ごとにちがう数字を24時間に直す

うまれて まもない 赤ちゃんは、1日の うち、何時間 ねて いると 思いますか。

ある 研究では、うまれて 数週間の 赤ちゃんは、時間の 7わりほどを ねて すごすと 書かれて います[2]。1日は 24時間です。計算すると、17時間ぐらいに なります。ただし、本に よって 数字は 少しずつ ちがいます。

アメリカの ねむりを しらべる 人たちの 会は、0か月から 3か月の 赤ちゃんの 目安を、14時間から 17時間と して います。ただし、この はんいの 外でも、その 子に 合って いる 場合は あると 書いて います[1]。

おきて いる 時間は、1日の 10%から 30%ほどだという 話も あります[5]。いちばん 多く 見ても、30%は 7時間ぐらいです。

ねてばかりに 見える 赤ちゃんの 体の 中では、いったい 何が おきて いるのでしょう。

生まれて数週間の赤ちゃんは、時間の約70%を眠って過ごすとされます[2]。1日は24時間なので、およそ17時間です(計算値)。資料によって数字が少しずつ違うのは、調べた月齢や数え方がちがうためと考えられます。

アメリカの専門家の会議(National Sleep Foundation)は、健康な人の推奨睡眠時間を年齢ごとにまとめました。新生児(0〜3か月)は14〜17時間、乳児(4〜11か月)は12〜15時間、幼児は11〜14時間、成人は7〜9時間です。ただし推奨はあくまで範囲で、そこから外れていても、その人に合っていることはあると、会議自身が注意書きを付けています[1]。

別の資料は、新生児と乳児が起きている時間を、全体の10〜30%ほどと説明します[5]。30%でも、24時間のうち7時間ほどです(計算値)。

起きているのが1日の一部だけなら、赤ちゃんの脳は、眠っている間に何をしているのでしょうか。

新生児の睡眠量は、資料によって数字の出し方が違う。生後数週間の新生児は、時間の約70%を眠るとされる[2]。24時間に直すと約17時間で、ちょうど次の推奨範囲の上端にあたる。National Sleep Foundation の専門家パネルは、0〜3か月に14〜17時間(58〜71%にあたる)、4〜11か月に12〜15時間、幼児に11〜14時間、成人に7〜9時間を挙げた。ただし、これは推奨範囲であり、外れても適切な場合があると明記されている[1]。

さらに別のレビューは、生後1か月ごろには平均して1日12〜15時間まで減る、と述べる[3]。「生後数週間で約17時間」と「1か月ごろで12〜15時間」は、見ている時期が少しずれている。数字がそろわないのは、対象の月齢や集計の方法が異なるためだと考えられ、1つの値を「正解」とすることはできない。

起きている時間の側から見ると、新生児・乳児は全体の10〜30%ほどしか起きておらず、強い刺激を受ける機会が少ない[5]。30%を24時間に直しても7時間ほどだ(計算値)。では、起きていない大部分の時間に、脳では何が進んでいるのか。

2. ねながら 手足が 動く 時間が、ねむりの はんぶんも ある

2. 眠りながら手足が動く時間が、眠りの半分もある

2. 活動睡眠 ── 新生児版のレム睡眠が、眠りの半分を占める

赤ちゃんが ねて いる ときに、手や 足が ぴくっと 動くのを 見た 人も いるかも しれません。

この ような ねむりを、「活動すいみん」と よびます。おとなの 「レムすいみん」の、赤ちゃん ようだと 考えられて います[3]。

げんきな 赤ちゃんの ねむりの うち、半分より 少し 多い 時間が、この 活動すいみんだと いわれます[3]。

ここで 計算を して みます。14時間 ねる 赤ちゃんなら、その 半分で 7時間です。おとなが 一ばん ぐっすり ねる 時間は 7時間から 9時間と されて いるので[1]、ほぼ 同じ 長さです。ただし、ちがう 本の 数字を 組み合わせた 計算なので、めやすと して 考えて ください。

ぴくぴくしている ときに、赤ちゃんの のうの 中では 何が おきて いるのでしょう。

眠っている赤ちゃんが、まぶたや手足をぴくっと動かすことがあります。こうした眠りは「活動睡眠」と呼ばれ、新生児におけるレム睡眠にあたると考えられています[3]。

健康な正期産の新生児では、睡眠の半分強が活動睡眠です[3]。

ここで時間に直してみます。1日14時間眠る赤ちゃんなら、半分は7時間です。成人が一晩眠る時間は7〜9時間とされているので[1]、新生児の活動睡眠だけで、おとなの一晩ぶんとほぼ同じ長さになります。これは別々の資料の数字を組み合わせた計算で、目安として受け取ってください。

では、手足がぴくっと動くとき、脳の中では何が起きているのでしょうか。

新生児の眠りの半分強は、活動睡眠(active sleep)だ。これはレム睡眠の新生児版にあたる[3]。そのため、眠りが長いことと、眠りの中身が活動的なことは、別々の特徴ではなく同じ現象の2つの面として読める。

時間にして見積もると、14〜17時間眠る新生児[1]の半分強は、7時間以上になる。成人の推奨睡眠は7〜9時間なので、活動睡眠だけで、おとなの一晩に並ぶ(本稿の計算)。ただし、これは推奨範囲の下限と「半分強」という割合を掛けた目安で、実測値ではない。

では、この活動睡眠は、脳の発達とどう関わると考えられているのか。

3. ねて いる 間に、のうは 休んで いるの?

3. 眠っている間、脳は休んでいるのか

3. 眠りが脳をつくるという仮説 ── 根拠の強さと限界

赤ちゃんは、おきて いる 時間が 少なく、目や 耳から 入る しげきも 多くは ありません[5]。

それなのに、のうは どんどん できて いきます。そこで 研究者たちは、ねて いる 間に 何か 大切な ことが 起きて いるのでは ないかと 考えて きました。

活動すいみんの ときは、のうの 中で、きまった もようの 活動が ひとりでに 起きて います。そして 体の ぴくつきが、のうの 表面の 活動を さそうと いわれ、体の 感じかたや 動かしかたの 育ちに かかわると 考えられて います[3]。

この 考えは、1966年に ある 研究者が 出した「かせつ」です。「かせつ」とは、まだ たしかとは いえない 考えの ことです。いまも、たしかめる 研究が つづいて います[3]。

つまり、「ねるから のうが 育つ」と 言い切れるわけでは ありません。「かかわって いると 考えられて いる」という ところです。

では、これだけ ねる 赤ちゃんは、夜と 昼を どう わけて いるのでしょうか。

赤ちゃんは起きている時間が短く、強い刺激を受ける機会が限られます[5]。それでも脳は急速に育ちます。だから研究者たちは、眠りの間にも脳の発達を助ける何かが起きているのではないか、と考えてきました。

活動睡眠中の脳には、自然に生まれる規則的な活動があります。体のぴくつきが大脳皮質の活動を引き起こし、感覚や運動の発達に関わると考えられています[3]。レム睡眠が脳の発達を助けるという考えは、1966年にロフワーグらが出した仮説で、現在も検証が続いています[3]。

また、別の資料は、レム睡眠は初期の神経回路づくりに、ノンレム睡眠はのちの神経回路の整理に、それぞれ役割があるとされると説明します[5]。

ただし、眠るから脳が育つと言い切れる段階ではありません。発達への影響を調べるために、人の赤ちゃんの眠りをわざと奪う実験はできないので、動物の赤ちゃんで調べた結果を含む推測になります。

では、眠りのとれ方は昼と夜でどうなっているのでしょうか。

新生児・乳児は起きている時間が10〜30%ほどで、強い神経刺激を受ける機会が少ない[5]。それでも脳は急速に発達するため、眠りそのものが発達を支えているのではないか、という仮説が出てきた。

活動睡眠中の新生児や動物の脳には、自発的に生じる規則的な神経活動がある。体のぴくつき(twitch)が大脳皮質の活動を引き起こし、感覚と運動の発達に関わる、という説明だ。レム睡眠が脳の発達を助けるという考えは、1966年にロフワーグが提唱した仮説で、検証はいまも続いている[3]。役割分担の面では、レム睡眠が初期の神経回路づくり、ノンレム睡眠がのちのシナプスの整理に関わるとされる[5]。

ただし、この根拠の強さには限界がある。発達への影響を調べる目的で、ヒトの新生児の眠りをわざと奪う実験は行えないため、動物からの推測を含む。つまり「眠るから脳が育つ」は確定した因果ではなく、「関わると考えられている」段階にとどまる。

では、これだけ眠る赤ちゃんの眠りは、昼と夜にどう配分されているのだろうか。

4. 夜と 昼の ちがいが、赤ちゃんの ねむりには まだ ない?

4. 赤ちゃんの眠りには、昼と夜のちがいがまだない

4. 体内時計の未熟 ── 24時間に散らばる睡眠

夜中に 赤ちゃんが 起きる、という 話を 聞いた ことは ありませんか。

生まれて 数週間の 赤ちゃんの 場合、ねむる 時間は、24時間に ほぼ 同じ ぐらい、ばらばらに ちらばって いると いわれて います[2]。夜に 多く ねるという きまりは、まだ 目立ちません。

その 理由の 1つは、体の 中の 時計が まだ 育って いない ことだと いわれて います。体内時計と かかわる 体の 中の ホルモンも、昼と 夜の リズムが、まだ はっきり しません[2]。

日本語の いしゃさん むけの 本にも、0か月から 3か月の ころは 体内時計が まだ できて おらず、昼と 夜が ぎゃくに なる ことも めずらしく ないと 書かれて います[7]。

つまり、赤ちゃんが 夜に おきる ことには、体内時計が まだ 育って いる とちゅうである ことが かかわって いると 考えられます。夜に 起きる 理由は ひとつでは ありません。

それでは、赤ちゃんの 時計は、いつごろから 昼と 夜に 合って いくのでしょう。

生まれて数週間の赤ちゃんの眠りは、24時間のうちほぼ均等に散らばっているという報告があります[2]。夜に眠りが集まる傾向は、まだ目立ちません。

理由として挙げられているのが、体内時計がまだ未熟なことです。新生児では、メラトニンやコルチゾールといったホルモンの昼夜のリズムも、はっきり現れません[2]。

日本語の医学資料(MSDマニュアル)にも、0〜3か月は概日リズム(体内時計のリズム)が確立しておらず、昼夜が逆転することも珍しくないとあります[7]。

ここから分かるのは、新生児期は体内時計が育つ途中にあり、眠りが昼にも夜にも散らばりやすい、ということです。夜に起きる理由は一つではありません。

では、その時計はいつごろ、昼と夜に合っていくのでしょうか。

生後数週間の新生児は、時間の約70%を眠り、その眠りの時刻は24時間にほぼ均等に散らばる[2]。昼夜の区別が睡眠に現れないのは、体内時計が未熟で、メラトニンやコルチゾールの昼夜リズムが目立たないためだ[2]。

MSDマニュアル(プロフェッショナル版)も、0〜3か月は概日リズムが確立しておらず、昼夜逆転も珍しくないと記す[7]。新生児期は体内時計が発達の途中にあり、睡眠が昼夜に分散しやすい。夜間の覚醒の理由は一つではない。

ここで、前の章の活動睡眠の話が重なる。眠りの半分強が活動睡眠で、その眠りが昼夜に関係なく現れるなら、脳の発達に関わるとされる活動睡眠も、昼夜を問わず現れることになる。

では、体内時計はいつ、どのように昼夜へ同調するのだろうか。

5. 夜に ながく ねられるように なるのは いつ?

5. 夜にまとめて眠れるようになるまでに、何か月かかるのか

5. 睡眠のまとまりが昼夜に合うまで ── 2週から9か月という幅

赤ちゃんの 時計は、いっぺんに 昼夜に 合うのでは ありません。

生まれてから 6か月ほどを 見た 研究では、赤ちゃんは まず、ねむりと 目ざめの まとまりを 作ります。そのあとで、そのまとまりが 昼と 夜に 合って いきました。いちばん 長い ねむりは、少しずつ 暗い 時間に つながります[6]。

日本語の 医学の 本には、生後 4か月から 6か月の あいだに 昼と 夜に 合った ねむりに なると 書かれて います[7]。

ほかの 研究では、多くの 赤ちゃんが 6か月から 9か月までに、6時間 いじょう つづけて 夜に ねられるように なると いわれます[2]。

ここで 大事なのは、早い 子と おそい 子の ちがいが 大きい ことです。体の 中の ホルモンの リズムが 出始める 時期は、早い 子で 生後 2週間ごろ、おそい 子は 9か月ごろまでと、はばが あります[2]。

「3か月で 夜に ねる」のような 決まった 時期が あるわけでは なさそうです。

1984年の報告は、生後6か月間の赤ちゃんを観察しました。赤ちゃんはまず、まとまった睡眠と覚醒の時間帯を作り、そのあとで、それが24時間の昼夜のリズムに合っていきます。いちばん長い睡眠が、少しずつ暗い時間帯に結びついていくのです[6]。

時期については、乳児は通常、生後4〜6か月のあいだに昼夜のサイクルに基づく睡眠スケジュールに適応していくとされます[7]。また別の資料では、生後6〜9か月までに多くの乳児が、6時間以上続けて夜に眠れるようになるとされます[2]。

注意したいのは、個人差の大きさです。コルチゾールのリズムが現れる時期は、早い子で生後2週ごろ、遅い子では9か月ごろまでと幅があります[2]。「3か月で夜に眠る」のような固定した時期は、資料からは言えません。

では、年齢が上がると、眠りの長さだけでなく、眠りの中身は変わるのでしょうか。

睡眠の昼夜への適応には、順序がある。1984年の6か月間の観察では、乳児はまず、持続した睡眠と覚醒のまとまりを確立し、そのあとで、それが24時間の昼夜周期に合っていった。最も長い睡眠が、次第に暗い時間帯と結びつく[6]。

では、その時期はいつか。MSDマニュアルは、乳児は通常、生後4〜6か月のあいだに昼夜サイクルに基づく睡眠スケジュールへ適応するとする[7]。Wong らのレビューは、生後6〜9か月までに、多くの乳児が6時間以上の連続した睡眠をとれるようになるとする[2]。

ただし幅が大きい。コルチゾールのリズムが現れる時期は、早い子で2週ごろ、遅い子で9か月ごろまでと報告され[2]、「3か月で夜に眠る」のような単一の月齢には固定できない。資料によって、見ている指標(睡眠の時間帯か、ホルモンのリズムか、6時間の連続睡眠か)が異なることも、数字の幅の一因と考えられる。

夜の睡眠がまとまった後、眠りの中身そのものはどう変わっていくのだろうか。

6. 大きく なると、ねむりは どう かわるの?

6. 大きくなると、眠りの中身はどう変わるのか

6. レム睡眠の割合の低下と、年齢別の目安

赤ちゃんの ねむりでは、レムすいみんの なかまが、およそ 半分ぐらいを しめて います。

大きく なると、この わりあいは へって いきます。おとなでは、4分の 1ぐらいに なります。ただし、本に よって 20%から 25%と、はばが あります[4]。

ねむる 時間の 目安も かわります。さきほどの 会の 目安では、0か月から 3か月は 14時間から 17時間、4か月から 11か月は 12時間から 15時間、おとなは 7時間から 9時間です[1]。

赤ちゃんの 長い ねむりが、のうの 育ちと どう つながるかは、まだ 研究が つづいて います。

生まれたときに睡眠の約50%を占めていたレム睡眠は、幼児期を経て、成人では約4分の1前後まで下がります[4]。成人の割合は資料によって20〜25%と幅があり、1つの数字には決まりません。

睡眠時間の目安も、年齢で変わります。さきほどの専門家の会議では、新生児が14〜17時間、乳児が12〜15時間、幼児が11〜14時間、成人が7〜9時間でした[1]。

こうして並べると、眠りは時間も中身も、赤ちゃんから大人へ少しずつ形を変えていく様子が見えてきます。レム睡眠は、生まれたときの約50%から、成人の約25%前後まで下がるのです。

レム睡眠の割合は、出生時の約50%から、幼児期を経て成人の約25%へと大きく低下する[4]。成人の割合は20〜25%と資料で幅があるため、ここでは約4分の1前後としておく。

睡眠時間の目安も同様に変化する。専門家パネルの範囲は、新生児14〜17時間、乳児12〜15時間、幼児11〜14時間、成人7〜9時間だった[1]。

ここまでの流れをつなぐと、次のように読める。新生児の長い眠りの半分強は活動睡眠で、これが脳の発達に関わると考えられている。体内時計が育つと、睡眠は夜にまとまり、レム睡眠の割合も下がっていく。ただし、レム睡眠の減少と脳の発達の関係を、ヒトで直接示した証拠は、今回の資料にはない。この点は仮説の域を出ない。

7. 赤ちゃんの ねむりを、そっと 見て みよう

7. 身近な赤ちゃんの眠りを、静かに見せてもらう

7. 出口 ── 自分の赤ちゃんのころを聞く/原典に当たる

おうちの 人に、「わたしが 赤ちゃんの ころ、夜に 長く ねるように なったのは、いつごろ?」と 聞いて みましょう。おぼえて いなければ、それでも だいじょうぶです。

もし ちかくに 赤ちゃんが いて、その 赤ちゃんの おうちの 人が いいよと 言ったら、少し はなれた ところから、そっと 見てみる のも いいでしょう。さわったり、おこしたり しては いけません。ねている 間に、手や 足が ぴくっと 動く ことが あるか、見て みましょう。

見えたからといって、それが 活動すいみんだと 決められる わけでは ありません。ただ、「ねて いる 間も 体が 動く」ことは、見て 感じられるかも しれません。

家の人に、自分が赤ちゃんだったころ、夜にまとまって眠るようになった時期を聞いてみてください。覚えていなければ、それでも構いません。聞けたら、この記事の「早い子で2週ごろ、遅い子で9か月ごろまで」という幅[2]を思い出す手がかりにできます。

身近に赤ちゃんがいて、その赤ちゃんの保護者がいいと言ったなら、少し離れたところから、静かに眠っている様子を見せてもらう方法もあります。触ったり起こしたりはしません。眠っている間に、手足やまぶたが動くことがあるか、観察します。見えたからといって、活動睡眠だと決められるわけではありませんが、眠りの間も体が動いていることは感じられるかもしれません。

もう少し調べるなら、赤ちゃんの眠りと脳の発達の関係は、いまも研究が続いている分野です。仮説と、確かめられている部分を分けて読むと、見え方が変わってきます[3]。

家族に、自分が乳児だったころ、夜に長く眠るようになった時期を尋ねてみると、この記事で見た個人差を身近に考えられる。記憶が曖昧でも構わない。聞けたとき、「2週から9か月」という幅[2]を思い出し、家族のなかにも違いがあったかを振り返るきっかけになる。

身近に赤ちゃんがいて、保護者の了承が得られるなら、離れた位置から静かに眠りを観察してもよい。触れたり起こしたりはしない。まぶたや手足の動きが見えても、それが活動睡眠かどうかは外から判定できない点に注意が要る。

原典に当たるなら、まず Sleep as a driver of pre- and postnatal brain development(2024)[3]が、活動睡眠と脳の発達の仮説を整理している。体内時計の発達は Wong らの総説[2]、睡眠の昼夜適応の観察は1984年の報告[6]が読める。日本語では MSD マニュアル[7]がある。問いとして残るのは、動物で見られた関係が、ヒトの新生児でどこまで言えるのかという点だ。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

出典について:睡眠時間の推奨範囲、新生児の睡眠量と体内時計、活動睡眠と脳の発達、レム睡眠の割合、昼夜リズムの獲得時期を扱った論文・医学資料を使いました。睡眠量の数字は資料ごとに幅があります。

  1. National Sleep Foundation's sleep time duration recommendations (Sleep Health, 2015)。 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29073412/ (年齢別の推奨睡眠時間について)
  2. Wong et al., Journal of Physiological Anthropology (2022)。 https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9109407/ (新生児の睡眠の割合、昼夜リズムの未熟さ、夜に眠れるようになる時期について)
  3. Sleep as a driver of pre- and postnatal brain development (2024)。 https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11624135/ (活動睡眠の割合と、脳の発達との関わりについて)
  4. Sleep and Early Brain Development (Annals of Nutrition and Metabolism, 2020)。 https://karger.com/anm/article/75/Suppl.%201/44/42656/Sleep-and-Early-Brain-Development (レム睡眠の割合の変化について)
  5. Knoop et al., Acta Paediatrica (2020)。 https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC7818400 (起きている時間の割合と、レム・ノンレムの役割について)
  6. Development of consolidated sleep and wakeful periods in relation to the day/night cycle in infancy (Developmental Medicine & Child Neurology, 1984)。 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/6724155/ (睡眠のまとまりが昼夜に合っていく順序について)
  7. MSDマニュアル プロフェッショナル版「乳児および小児における睡眠行動」。 https://www.msdmanuals.com/ja-jp/professional/19-小児科/新生児および乳児のケア/乳児および小児における睡眠行動 (昼夜サイクルに合う時期と、0〜3か月の様子について)

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