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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

ビスケットの なまえは「にどやいた」。あなは なんの ため?

「二度焼いた」という名前のビスケットに、小さな穴が並ぶのはなぜ?

ビスケットは「二度焼いた」という名前なのに、工場ではどう焼くのか

分野:技術

ビスケットの なまえは、むかしの ことばで「にどやいた」という いみから きたと いわれます。でも、いまの 工場の せつめいでは、やく ばしょは ひとつの オーブンです。

どうして「にどやいた」なのでしょう。ぜんぶの ビスケットに ならんでいる ちいさな あなは、なんの ためでしょう。この ページを よむと、ビスケットの つくりかたと、なまえの ひみつが わかります。

ビスケットという名前は、「二度焼いた」という意味のラテン語に由来するとされています。ところが、全国ビスケット協会が説明する工場の流れには、焼く工程がひとつ出てくるだけで、焼き直す工程は出てきません[2]。

では、「二度焼き」の名前はどこから来たのでしょう。ビスケットに並ぶ小さな穴は何のためにあるのでしょう。この記事を読むと、生地を混ぜてから焼いて冷ますまでの流れと、日本で最初に製法が書かれた手紙のことが分かります。

ビスケットの語は、ラテン語の(panis) bis coctus、すなわち「二度焼いた(パン)」に由来する[5]。ところが、全国ビスケット協会の示す製造工程では、成型した生地を焼く工程は一回で、焼き直す工程は含まれていない[2]。

名前は「二度焼き」なのに、工場では一度しか焼かない。このずれはなぜ生まれたのか。生地に針で穴をあける工程は何をしているのか。このメモを読むと、混合から冷却までの工場の流れ、1855年の日本最古とされる製法書、公正競争規約によるクッキーとの区別が分かる。

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1. あなは、だれが あけて いるの?

1. 小さな穴は、針のついた型があけている

1. 穴の正体:針つきの型による打ち抜き

ビスケットを ひとつ、てのひらに のせて みて ください。おもてに、ちいさな あなが ならんで いる ことが あります。

この あなは、あとから ゆびで つついた ものでは ありません。工場では、うすく のばした 生地を、針はりの ついた 型かたで ぬきます。そのとき、針はりが 生地に あなを あけます[3]。

ブルボンという かいしゃは、この あなが、やく ときの ふくらみを そろえて、たべた ときの かんじを ととのえると せつめいして います[3]。

ただし、ぜんぶの ビスケットに あなが あるわけでは ありません。かたや しゅるいで ちがいます。

では、あなを あける まえの 生地は、どうやって つくるのでしょう。

型が打ち抜くとき、針も生地を刺す

ビスケットを手にとると、表に小さな穴が並んでいるものがあります。この穴は、焼いたあとにあけたのではありません。工場では、薄くのばした生地を、針のついた型で打ち抜きます。その針が、生地に穴をあけます[3]。

穴の役目は、メーカーの説明

ブルボンは、この穴が焼くときのふくらみを均一にして、食感を整えると説明しています[3]。

これは1社の説明です。すべてのビスケットに穴があるわけでもなく、型や種類によって穴の有無は変わります。ビスケットを選ぶとき、穴の並び方を見比べると、型の違いが見えてくるかもしれません。

では、その生地はどのように作られるのでしょうか。

ビスケットの表に並ぶ小さな穴は、焼成後ではなく、成型の段階であけられる。カッティング法では、生地をロールで薄くのばし、折りたたんで層を作り、再びのばしてシート状にしたあと、針のついた型で打ち抜く。このとき針が生地に穴をあける[3]。

穴の役割について、ブルボンは「焼成時のふくらみを均一にし、食感を整える」と説明している[3]。メーカーの文章が述べているのは、ふくらみの均一化と食感の調整までである。

また、すべてのビスケットに穴があるわけではない。穴の有無は型や種類によって異なる。穴が針の跡であるなら、針のついた型を使わない製品には穴がないはずで、実際にいくつかの製品を見比べれば確かめられる。

では、針で穴をあける前の生地は、どのような手順で作られるのか。

2. こなと さとうを まぜて、のばして、おりたたむ

2. 混ぜ方ひとつで、パリッにもサクッにもなる

2. 生地づくり:計量、混合、層づくり、グルテンの量

工場では、まず ざいりょうを はかります。ビスケットの しゅるいごとに、きまった ぶんりょうを コンピューターで かんりして、まちがえないように します[2]。

つぎに、大きな ミキサーで、はやく まぜて ねります[2]。ざいりょうは、こむぎこ、さとう、あぶらが もとです[1]。

こねかたで、できあがりが かわります。パリッと かたい ビスケットは、さとうと あぶらを すくなめに して つくります。さくさく やわらかい ビスケットは、さとうと あぶらを おおめに して、まぜる じかんを みじかく します[4]。

こねすぎると、こむぎこの なかに「グルテン」と いう あみのような ものが できて、ねばりが でます。さくさくに したい ときは、これを つくらせないのです[4]。

こうして できた 生地を、さらに のばして おりたたみ、また のばします。それから、あなを あける 型かたに すすみます。

さて、あなを あけた 生地は、どうなるのでしょう。

はかって、混ぜて、のばす

工場では、最初に原料を計量します。ビスケットの種類ごとに決まった配合にあわせて、コンピューターで管理しながら量ります。次に、ミキサーで高速に混ぜ練ります[2]。

ビスケットの原料の中心は、小麦粉などの穀粉、砂糖などの糖類、食用油脂です。必要に応じて、塩、乳製品、卵製品、膨張剤などが加わります[1]。

グルテンを作るか、作らないか

同じ原料でも、混ぜ方で歯ざわりが変わります。ブルボンの説明によると、パリッとしたハードビスケットは、グルテンの多い小麦粉を使い、砂糖と油脂を少なめにして作ります。さくさく柔らかいソフトビスケットは、砂糖と油脂を多くし、混ぜる時間を短くして、グルテンをできるだけ作らせません[4]。

グルテンは、小麦粉のたんぱく質が水を吸ってできる網目状のものです。こねると弾力や粘りが出るのは、この網目のおかげです。粘りを出したいパンとは逆に、さくさくしたお菓子では、網目を作らせないように混ぜる時間を短くします。

生地ができたら、ロールでのばし、折りたたんで層を作り、もう一度のばしてシートにします[3]。次はいよいよ焼く工程です。

工場の最初の工程は計量である。原料は種類別の配合どおりにコンピューターで管理して量り、次にミキサーで高速に混ぜ練る[2]。公正競争規約は、ビスケットを小麦粉などの穀粉類、糖類、食用油脂を原料とし、必要に応じて食塩、乳製品、卵製品、膨張剤などを加えて、混合機、成型機、ビスケットオーブンで作る食品と定義している[1]。

では、同じ原料でハードにもソフトにもなるのはなぜか。ブルボンの説明では、ハードビスケットはグルテンの多い小麦粉に砂糖と油脂を少なめに配合し、パリッとした歯ざわりにする。ソフトビスケットは砂糖と油脂を多くし、混ぜる時間を短くすることでグルテンの形成を抑え、さくさくと柔らかくする[4]。

グルテンは、小麦粉に含まれる2種類のたんぱく質が水を吸って作る網目状の構造で、こねたときの弾力や粘りのもとである。強力粉、中力粉、薄力粉の順でたんぱく質が多く、菓子には薄力粉が主に使われる、と一般に説明される。ただしたんぱく質の割合は資料によって幅があるため、本稿では数字を挙げない。

配合と混ぜる時間という2つの条件で、同じ小麦粉から食感の違う製品が分かれる。続いて生地はロールでのばして折りたたまれ、層ができ、再度のばしてシートになる[3]。このシートが、前の章の針つきの型に送られる。では、焼く工程で何が起きるのか。

3. やいたあと、すぐには たべられない

3. 焼くのは数分、冷ますのはそれより長い

3. 焼成の4段階と、急冷を避ける長いコンベア

あなを あけた 生地は、ながい オーブンを ベルトに のって すすみます。オーブンの ながさは、14メートルから 100メートルも あります。なかは 200どくらいで、3ぷんから 8ぷんかけて とおりぬけます[2]。

この あいだに、生地は ふくらんで、そとがわから かたまって、水が とんで、さいごに きれいな やきいろが つきます[3]。

やけた ビスケットは、すぐには つつみません。ながい ベルトコンベアの うえを、ゆっくり すすんで さめて いきます[2]。

ブルボンでは、さます ベルトコンベアは、オーブンより ながいと せつめいして います[3]。いきなり ひやすと よくない ので、じかんを かけるのです。

ここまで 見て、ふしぎに おもった 人も いるでしょう。「にどやいた」はずなのに、やくのは 1かい だけ なのです。

200℃前後の長い道のり

針で穴をあけた生地は、ベルトに乗って焼釜を進みます。焼釜の長さは14〜100m、温度は200℃前後で、通り抜けるのに3〜8分かかります[2]。

この間に起きることを、ブルボンは4つの段階で説明しています。組織がふくらむ。加熱が進んで外側から固まり、組織が決まる。水分が蒸発して乾く。最後に焼き色がつく[3]。

冷ます道のほうが長い

焼き上がったあとも、すぐには包みません。30〜200mのコンベアを、時間をかけて進みながら冷まします[2]。ブルボンの説明では、冷却のコンベアはオーブンの約1.5倍の長さで、急に冷やすことは避けます[3]。たとえば焼釜が50mなら、冷ます側は75mほどになる計算です。

冷めたら整列して包装され、店に届きます[2]。ところで、ここまでの工程で、焼くのは1回です。名前の「二度焼き」は、どこから来たのでしょうか。

成型されたシートは、14〜100mの焼釜に入り、200℃前後で3〜8分かけて進む。焼釜の長さに幅があるのは、製品の種類やラインで設備が違うためと考えられる[2]。

焼成中に起きる変化を、ブルボンは4段階に分けて説明する。組織がふくらみ、加熱が進んで外側から固まって組織が決まり、水分が蒸発して乾燥し、最後に焼き色がつく[3]。外側から先に固まる段階があることは、第1章の針の穴がふくらみの均一化にかかわるというメーカーの説明と、並べて読むと興味深い。

焼いたあとは、30〜200mのコンベアで時間をかけて冷ます[2]。ブルボンの説明では、冷却コンベアはオーブンの約1.5倍の長さがあり、急冷を避ける[3]。仮に焼釜が50mなら、冷却側は75m前後になる。焼く時間は3〜8分。冷ます工程では、時間をかけてゆっくり冷やす。

こうして冷めたものが整列、包装される[2]。工程全体で、焼くのは1回である。では、「二度焼いた」という語源は、何を指していたのか。

4. 「にどやき」は、たびの ひとの ほぞんしょく

4. 「二度焼き」の名前は、旅の保存食から来た

4. 語源 bis coctus:旅人の保存食と、イーストを使う乾パン

ビスケットの ことばは、ラテンごの「パンを にどやいた もの」という いみから きたと いわれます[5]。

むかしの たびびとは、パンを かわかして、もう いちど やいたものを、保存食ほぞんしょくとして もって あるいたと される ことが あります。コロンブスや マゼランも、ふねに たくさん つんだと いう はなしが のこって います[6]。

ふつうの パンは、すぐに かたく なったり、かびたり します。かわかして やき なおせば、ながく もつのです。

いまの ビスケットは、ざいりょうを まぜて やく ところから はじまり、やくのは 1かいです[2]。なまえだけが、むかしの つくりかたを のこして いるのです。

では、この ビスケットは、いつ 日本に きたのでしょう。

パンを二度焼いて、持ち歩く

ビスケットの語は、ラテン語の(panis) bis coctus、つまり「二度焼いた(パン)」に由来するとされます。古フランス語のbescuit(12世紀)、中英語のbisket(16世紀)を経て、現在の綴りになりました[5]。

全国ビスケット協会の説明では、昔の旅人は、パンを乾かしてもう一度焼いたものを保存食として携えたとされています。コロンブスやマゼランも、航海にこれを大量に積んだという話が残っています[6]。焼き直して水分を飛ばせば、長い船旅でも傷みにくくなる、という考え方です。

名前だけが昔のまま残った

ところが、いまの工場の工程では、ビスケットは混ぜた生地をそのまま一度焼きます[2]。名前の「二度」は、昔の保存食の作り方の記憶として残っている、と読めます。

「二度焼き」が保存のための工夫だったことは、日本に伝わったときの話にもつながります。

ビスケットの語源は、中世ラテン語のbiscoctum(二度焼いた)、もとをたどればラテン語の(panis) bis coctus「二度焼いたパン」である。古フランス語のbescuit(12世紀)、中英語のbisket(16世紀)を経て現在の綴りになった[5]。

では、なぜパンを二度焼いたのか。全国ビスケット協会は、昔の旅人がパンを乾かしてもう一度焼いたものを保存食として携えたとされ、コロンブスやマゼランも航海に大量に積んだという話が残っていると説明する[6]。焼成の4段階に「水分の蒸発」があることを思えば、乾かして焼き直す理由は想像しやすい。

現代の工程に目を向けると、混合から冷却まで焼成は一度である[2]。語源の「二度」は工程を指しているのではなく、保存食の作り方の呼び名が受け継がれたものと読める。

乾パンは、公正競争規約ではクラッカーの一種で、イーストを使って混合機で発酵させた生地を成形し、発酵工程を経てから焼く[1]。名前の経緯とは別に、現代の製品ごとに工程の違いはある。ビスケットの名前が持つ「保存食」の意味は、日本に入ってきたときにも関わってくる。

5. 日本で さいしょに 書かれた、つくりかたの てがみ

5. 長崎で学んだ製法を、手紙に書いた医者

5. 1855年の「パン・ビスコイト製法書」と、その動機

ビスケットは、1543ねんに たねがしまへ ながれついた ポルトガルの 人たちが つたえたと、メーカーは せつめいして います[7]。あくまで「つたわった とされる」はなしです。

つくりかたの 書きもので 日本で いちばん ふるいと される のは、1855ねん 2月 28日。ながさきで べんきょうして いた、みとはんの いしゃ、しばたほうあんが、オランダ人から ならった やりかたを、手がみに 書いて おくりました[8]。

おくり先は、おなじ みとはんの はぎしんのすけです。この 手がみが、日本で いちばん ふるいと される、ビスケットの つくりかたの 書きものです[8]。

しばたほうあんが 気に した ことは、ビスケットが「ながく もつ たべもの」だと いう ことでした[7]。まさに「にどやき」の もとの 考えです。

この 日にちから、2月 28日は「ビスケットの 日」に なりました。

ところで、ビスケットと よく にた おかしに、クッキーが あります。ちがいは あるのでしょうか。

1543年は「伝わったとされる」年

業界の資料は、ビスケットは1543年、種子島に漂着したポルトガル人によって、鉄砲や南蛮菓子とともに伝わったと説明します[7]。これは業界で語られる通説で、当時の記録で確かめられた年として読むと強すぎます。

1855年2月28日の手紙

製法が日本語で書かれた、いちばん古いとされる文書は、1855年(安政2年)2月28日の手紙です。長崎に留学していた水戸藩の蘭医、柴田方庵が、オランダ人から学んだ「パン・ビスコイト製法書」を、水戸藩の萩信之助に送りました[8]。

方庵が注目したのは、ビスケットが保存のきく食糧だという点でした[7]。ヨーロッパで「二度焼き」の名前を生んだ保存の知恵が、そのまま関心の中心になったことになります。

この手紙の日付にちなんで、全国ビスケット協会は1980年に、2月28日を「ビスケットの日」に定めました[8]。

ところで、店には「ビスケット」と「クッキー」が並んでいます。どこが違うのでしょうか。

日本への伝来について、業界資料は1543年、種子島に漂着したポルトガル人が、鉄砲や南蛮菓子とともに伝えたと説明する[7]。これは業界の通説であり、当時の記録で裏づけられた年かどうかは別の問題として、「伝わったとされる」と書くにとどめる。

製法を記した日本最古とされる文書は、1855年(安政2年)2月28日の手紙である。長崎に留学中の水戸藩の蘭医、柴田方庵が、オランダ人から学んだ「パン・ビスコイト製法書」を、水戸藩の萩信之助に送った[8]。

方庵が関心を寄せたのは、ビスケットが保存のきく食糧だという点である[7]。語源の「二度焼き」が保存食の呼び名だったことを思えば、この関心は自然な流れに見える。

全国ビスケット協会は、この日付にちなんで1980年に2月28日を「ビスケットの日」に制定した[8]。

ブルボンは1924年(大正13年)にビスケット製造を始め、同社の資料は、1952年(昭和27年)の小麦粉統制の撤廃で産業が急速に発展したと説明する[7]。手紙から工場の産業になるまでには、約70年の開きがある。

では、ビスケットとクッキーは、法律や規約の上でどう区別されているのか。

7. おうちの ビスケットを しらべて みよう

7. 袋の裏とビスケットの断面を見てみよう

7. 袋と断面で確かめられること、原典の読み方

やってみよう

おうちの ビスケットで、つぎの ことを 見て みましょう。

  • おもてに ある あなの かずを、かぞえて みる。あなが ない ビスケットも さがして みる。
  • ふくろの うらの「げんざいりょうめい」を 見る。さとうや しょくようゆしが、どこに 書いて あるか 見て みる。

食べものに アレルギーが ある 人は、ふくろの ひょうじを よく 見て から、食べて ください。

しりょうを よむなら

ぜんこく ビスケット きょうかいの サイトには、ビスケットが できるまでの せつめいが あります。ブルボンの サイトにも、つくりかたの ページが あります。

家で試せること

ビスケットの袋と、できれば2種類のビスケットを用意して、次のことを見てみてください。

  • 表の穴を数えて、穴の有無や並び方を比べる。穴のないビスケットがあれば、なぜかを考える。
  • 袋の裏の原材料名を見て、砂糖と油脂が先に書かれているほうと、後ろに書かれているほうを比べる。食べ比べて気づいたことは、一つの例として考える。

食物アレルギーがある人は、原材料表示を見てから食べてください。

この記事で読んだ資料

工場の流れは全国ビスケット協会とブルボンの説明、定義とクッキーの区別は公正競争規約、語源は語源辞典、日本最古の製法書は日本食糧新聞などを使いました。穴の役目と1543年の伝来は、いずれも1社や業界の説明です。

袋と断面で確かめること

ビスケットを2種類用意し、①表の穴の有無と並び方、②袋の原材料名の順序、③割った断面の層や空気穴を比べる。砂糖や油脂が袋の表示の前のほうに来るものと後ろのほうに来るものを見比べ、食感の違いと重なるかを自分の舌で確かめる。製品ごとに違うので、結果は一つの例として読む。

資料の読み方

本稿の穴の役目、焼成の4段階、1855年の手紙は、メーカーや業界団体、新聞記事の説明に基づく。一次資料として直接読めるのは公正競争規約で、規約はウェブで公開されている。語源は語源辞典(Online Etymology Dictionary)が詳しい。工場の流れは、全国ビスケット協会とブルボンのサイトで、図つきの説明が読める。

残る問いは、方庵の手紙の原文が現存するのか、どんな材料と手順が書かれていたのかである。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

工場の流れ・穴・焼成・冷却はメーカーと協会の説明、定義とクッキーの区別は規約、語源は語源辞典、日本最古の製法書は新聞記事を使いました。

  1. 公正取引協議会「ビスケット類の表示に関する公正競争規約」(令和7年3月認定) https://www.jfftc.org/DATA/Kiyaku_pdf/e05_H_biscuit.pdf (ビスケット・クッキー・乾パンの定義)
  2. 全国ビスケット協会「ビスケットができるまで」 https://www.biscuit.or.jp/manufacturing_process.html (工場の流れ・焼成・冷却)
  3. ブルボン「ビスケットのつくりかた」 https://www.bourbon.co.jp/findbourbon/detail/20220523155121.html (針の穴・焼成の4段階・冷却)
  4. ブルボン「いろいろなビスケット」 https://www.bourbon.co.jp/findbourbon/detail/20220217143604.html (ハードとソフトの違い)
  5. Online Etymology Dictionary「biscuit」 https://www.etymonline.com/word/biscuit (語源)
  6. 全国ビスケット協会「ビスケットのある暮らし」 https://www.biscuit.or.jp/origin_and_etymology.html (旅人の保存食)
  7. ブルボン「ブルボンとビスケット」 https://www.bourbon.co.jp/findbourbon/detail/20211207175002.html (伝来・保存食・産業の発展)
  8. 日本食糧新聞「今日は何の日」 https://news.nissyoku.co.jp/today/628424 (1855年の製法書)

なおした ところ

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