このサイトは、ほんの入り口です

ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

かつおぶしは、どうして ぼうのように かたいの?

かつお節は、なぜ木の棒のように硬いのか

かつお節は、なぜ硬くなるのか ── 水分が約70%から約15%になるまで

分野:技術

かつおぶしの かたまりは、たたくと コンコンと 音が します。ところが、もとの カツオは、からだの 7わり ちかくが 水でした。

やわらかい 魚が、どうして そんなに かたく なるのでしょう。どんな ことを して 水を ぬくのか、かつおぶしが できるまでの みちが わかります。

かつお節のかたまりは、たたくとコンコンと音がします。ところが、もとのカツオは、体重の約70%が水分です。生の魚が、水分約15%の節になると、重さはおよそ6分の1になります[1]。ある測定では、本枯節の硬さは石英ほどでした[7]。

水をそこまで抜くために、どんなことをしているのでしょうか。煮る、煙でいぶす、カビを付ける、という3つの段階で水分がどう減っていくのか、そして江戸時代にこの形が整った流れが分かります。

かつお節のかたまりは、木の棒のように硬い。原料のカツオは水分が約70%あり、本枯節になると水分約15%、重さは原魚の約1/6まで減る。資料によれば、ある測定では本枯節の硬さが石英ほどだったという[7]。

なぜ、そこまで水分を抜けるのか。煮熟・焙乾・カビ付けの各工程で水分がどこまで下がるのか、削りぶしの規格との関係、江戸時代に工程が整った経緯から、硬さの理由が分かる。

読み方を切り替えられます。画面の上にある「よみかた」のボタンで、小学校低学年むけ・小学校高学年むけ・中学生むけの3つの書き方に切り替わります。むずかしいと思ったら、いつでもやさしい方に戻ってください。選んだ読み方はブラウザが覚えているので、次に別の記事を開いたときも同じ読み方で始まります。

1. かつおぶしの なかみは、どれだけ へったの?

1. 6kgのカツオが、節になると約900gになる

1. 水分約70%の原魚と、水分約15%の本枯節 ── 歩留まりの数字

かつおぶしを 見ると、ほとんど 木の ぼうのようです。でも もとは、水を たくさん ふくんだ 魚です。

ある しりょうでは、おもさ 6キロぐらいの カツオは、水が 7わぐらいでした。これが、あらぶしに なると 水は 2.4わぐらい、ほんかれぶしに なると 1.5わぐらいまで へります。

おもさも かわります。ほんかれぶしは、4本ぶんで 900グラムぐらいです。もとの 魚の おもさの 6ぶんの 1ぐらいに なると されています[1]。

900グラムを 6キロ(6000グラム)で わると、15わぐらいです。6ぶんの 1に ちかい、ざっくりした かずだと おぼえて ください。

水が へると、かつおぶしは かたく なっていきます。では、どうやって へらすのでしょう。

かつお節の硬さを考える前に、まず数字を見てみます。キッコーマン国際食文化研究センターの資料に載っている例では、原魚のカツオは重さ約6.0kgで、水分は約70%です。これが荒節になると、4本で約1,300g、水分約24%。さらに本枯節になると、4本で約900g、水分約15%になります[1]。

資料はこれを、原魚に対する歩留まり、つまり残る割合として、荒節で約1/5、本枯節で約1/6としています[1]。資料の図では、原魚約6kgのうち利用する部分が75%で、そこから本枯節約900gができる、と説明されています。900÷6,000=0.15(15%)なので、約1/6というのは、この計算とほぼ合うおおよその数字です。

なお、農林水産省はかつお節を、水分が26%以下になるようにしたもの、と説明しています[2]。26%は「ここまで下げれば節と呼べる」という上限の目安で、上の本枯節の約15%とは別の数字です。

ほとんど水の魚から、ここまで水を抜く。そのために、何度も同じことをくり返します。まずは煮て、煙でいぶす段階です。

かつお節の硬さを論じる前提として、水分と歩留まりの数字を押さえる。キッコーマン国際食文化研究センターの資料の一例では、原魚のカツオは重さ約6.0kg・水分約70%。荒節は4本で約1,300g・水分約24%、本枯節は4本で約900g・水分約15%である[1]。

資料はこれを歩留まりとして、荒節で約1/5、本枯節で約1/6と示す。資料の図4は、原魚約6kgのうち利用部分が75%で、そこから本枯節約900gができると説明する。900÷6,000=15%(約1/6.7)で、資料の約1/6はこの値と整合する概数だ。

別に、農林水産省は、かつお節を水分が26%以下になるように焙乾したものと定義的に説明する[2]。26%は「以下」の上限で、本枯節の約15%とは性質の違う数字だ。同じ「水分」でも、製品の区分の線と、ある製品の実測値は別の話になる。

水分を約70%から15%まで落とすには、どんな手順が要るのか。次に、煮て、煙で乾かす荒節づくりを見る。

2. にてから、けむりで なんども いぶすのは なぜ?

2. 煮てから、煙で10日ほどいぶし続ける

2. 煮熟と焙乾 ── 荒節ができるまでの温度と回数

魚は まず、おゆで にます。つぎに、けむりで いぶして ほします。この「けむりで ほす」ことを 「ばいかん」と いいます。

あるせいほうの れいでは、85どの おゆで 70〜90ぷん にます。それから 80〜90どの けむりで 5〜6じかん いぶします。これを 10日の あいだに 8〜10回 くりかえします[4]。

ばいかんの 回数は、おみせで ちがいます。のうりんすいさんしょうの せつめいでは、10〜20回ほどです[3]。1回だけ ばいかんした ものは、「なまりぶし」と いいます。

けむりで ほすと、ひくい 温どで ほせる ことが ポイントだと いわれます。中の 水を のこしながら、ぜんたいが おなじように かわくそうです[6]。

こうして できるのが 「あらぶし」です。でも、まだ おわりでは ありません。

かつお節づくりは、まずカツオを煮るところから始まります。神戸大学の竹中慎治さんの論文に載っている荒節の例では、85℃で70〜90分煮て、そのあと80〜90℃の煙で5〜6時間いぶします。これを10日間に8〜10回くり返します[4]。煙で乾かすこの作業が焙乾です。

回数は製造所で変わります。農林水産省の資料では、焙乾は10〜20回ほどです。1回だけ焙乾したものは「なまり節」と呼ばれます[3]。回数や日数は、先ほどの例とも食いちがいますが、製法や作り手によって違うと考えるのが自然です。

煙でいぶすことには、乾かす以外の理由もあります。宮城大学の金内誠さんの解説によれば、煙でいぶすと低温で乾かせて、内部の水分を保ちながら全体が均一に乾いていきます。このとき、飴のようなガラス状の状態になる、と説明されています[6]。ただしこれは解説記事の説明で、数値で示した研究ではないので、そういう見方もある、というくらいに受けとめておきます。

ここまでで、水分は約24%の荒節になります[1]。ところが、お店に並ぶ本枯節は、荒節よりさらに水分が少なく、さらに硬いのです。その差をつくるのが、カビです。

煮熟し焙乾すると、水分が約24%の荒節になる[1]。神戸大学・竹中慎治氏の論文に載る荒節の工程の一例では、85℃で70〜90分煮熟し、80〜90℃で5〜6時間燻乾する。これを10日間に8〜10回くり返す[4]。

農林水産省の資料は焙乾を10〜20回ほどとし、1回焙乾したものをなまり節と呼ぶ[3]。両者で回数や日数が違うが、工場や製法で異なる、と書くのが妥当だ。したがって、上の数字をどのかつお節にも当てはまる固定値として読んではいけない。

では、なぜ高温で一気に乾かさず、煙でくり返しいぶすのか。宮城大学・金内誠氏の解説は、燻煙により低温で乾燥でき、内部の水分を保ちつつ均一に乾く点、そしてガラス化(飴状の状態)が起こる点を挙げる[6]。ただし解説記事による説明なので、一つの見方として扱い、仕組みを断定しない。

荒節は水分約24%だが、本枯節は約15%まで下がる。この約9ポイントの差はどこから来るのか。ここで、カビの出番になる。

なお、10日間に8〜10回という例を単純に平均すると、1日あたり約0.8〜1回になる(本稿の計算で、実際の頻度とは区別する)。煮た魚を煙の中へ何度も戻すわけで、1回あたりに減る水分はわずかでも、重ねることで大きな差になる、という見方ができる。

3. カビは、かつおぶしを だめにしないの?

3. カビは、水分をさらに抜く働き手になる

3. かび付け ── 荒節から本枯節へ、水分と脂の減少

ふつう、カビは たべものを だめにします。でも かつおぶしでは、わざと カビを つけます。

あらぶしに カビを つけて、お日さまで ほして、カビを はらいおとします。のうりんすいさんしょうの せつめいでは、これを 2回 いじょう くりかえした ものが、ほんかれぶしです[3]。よびかたや 回数は、しりょうや つくる 人で ちがいます。

むかしからの つくりかたでは、6か月ぐらい かけて、4回ほど くりかえすと いわれます。カビの やくめは、あぶらを へらしたり、においや あじを つけたり、いろを かえたりする ことです[4]。

カビを つけると、水も へります。さばぶしでの じっけんでは、水が 28%から 16%に、あぶらも ずっと へりました[5]。これは さばぶしの はなしで、かつおぶしの かずでは ありません。

ある せつめいでは、カビの 糸が 中の 水を すいだすと いわれます[6]。こうして 水が へった ふしは、どれくらい かたいのでしょう。

荒節をさらに乾かすのが、カビ付けです。荒節にカビを付け、天日で乾かし、カビを払い落とします。農林水産省の説明では、これを2回以上くり返したものが本枯節です[3]。ただし呼び方や回数は資料や作り手で違い、キッコーマンの資料では4番カビ付け以降を本枯節としています[1]。伝統的な製法では、約6か月かけて4回ほどくり返す例があり、脂肪の分解、香りや味の付与、色の変化などが起こると説明されています。使われるのは、アスペルギルス属のカビです[4]。

なお、農林水産省は本枯節までに60〜80日としていて、約6か月とは期間が違います。期間は資料や製法によって異なります[3]。

カビ付けで水分も下がることを示す実験があります。千葉県水産試験場の研究では、さば節で、カビ付け前に28%だった水分が、4番カビのあとには16%になりました。脂質も少しずつ減っています[5]。これはさば節の数字で、かつお節の数字ではありません。

では、カビが水分を減らす仕組みは何でしょうか。解説では、表面に育った菌糸が、内部の水分を吸い出して乾燥が進む、と説明されます[6]。ただし、この仕組みの学術的な裏づけは、今回あたった資料では、さば節のデータと解説記事までです。そこで、ここでは「そう説明されている」にとどめます。

水を抜く工程が重なった本枯節は、どのくらい硬いのでしょうか。

荒節に、カビ付けをして天日で干し、カビを払う。農林水産省の説明ではこの作業を2回以上くり返したものが本枯節で、一連の工程は60〜80日とされる[3]。ただし呼称や回数は資料や製造者で異なり、キッコーマンの資料は4番カビ付け以降を本枯節とする[1]。一方、竹中論文は伝統的な方法として約6か月、4回程度のくり返しを挙げ、効果として脂肪の分解、香味の付与、色相の変化を述べる。使うのは Aspergillus 属(鰹節カビ)である[4]。期間は資料や製法で異なる。

水分への効果については、千葉県水産試験場の小林・山口による研究(1995)がある。さば節の例だが、カビ付け前の28%が4番カビ後に16%へ下がり、脂質もカビ付けにつれて減った[5]。さば節のデータなので、かつお節の数字としては使えない。

機構については、金内氏の解説が、表面に育った菌糸が内部の水分を吸い出して乾燥が進む、と述べる[6]。だが、この「吸い出す」仕組みを直接検証した資料は、今回の範囲では見あたらない。さば節の水分低下のデータと整合はするが、仕組みの証明にはならない。

荒節から本枯節へ、水分が約24%から約15%に下がる要因の一つがカビ付けだ、と読める。では、その結果、硬さはどれほど違うのか。

4. ほんとうに、いしのように かたいの?

4. 荒節と本枯節では、硬さがちがう

4. 硬さの測定例 ── モース硬さと、削りぶしの水分規格

かたさを はかる ものさしに、「モースかたさ」が あります。数が 大きいほど かたい、という ものさしです。

ある おみせの はかりかたでは、ほんかれぶしは 6〜7、あらぶしは 5〜6でした。ほんかれぶしは、いしの なかまの 石英せきえいと おなじ くらいと されます[7]。

ただし これは、1つの かいしゃが はかった れいです。すべての かつおぶしが いつも この かたさとは かぎりません。

また、おみせで 売っている 「けずりぶし」は、水が 9〜17%と きめられています[8]。ほんかれぶしの 15%ぐらいと、ちかい かずです。

ところで、この かたい つくりかたは、いつ ごろ できたのでしょう。

硬さを数字で比べた例があります。小林のウェブサイトに載っている測定では、本枯節のモース硬さは6〜7で、石英くらいとされています。荒節は5〜6で、ガラスやナイフの刃くらいです[7]。水分が約15%の本枯節のほうが、約24%の荒節より、硬いという結果です。

ただし、この数字は企業サイトに載った1つの測定例です。ほかのかつお節も同じ数字になるとは限りませんし、「世界一硬い食べ物」のような言い方を支える資料も、今回は見つかっていません。「ある測定では石英ほど」くらいの強さで受けとめておくのがよいでしょう。

店で買う削りぶしの水分には、日本農林規格(JAS)があります。かつお削りぶしでは、水分は9%以上17%以下です。ただし、空気を通さない容器に不活性ガスを入れて詰めたパックは、21%以下まで認められています[8]。この規格は削りぶしのものです。かたまりの節の規格ではありません。

こう見ると、本枯節の約15%が、削りぶしの規格の中ほどにちょうど入るとわかります。硬いかたまりを削って、水分10%台のうすい削りぶしにしていることになります。

こうした作り方は、いつごろ、どのように整ったのでしょうか。

硬さの測定例として、小林(和食の旨み)のウェブサイトは、本枯節のリーブ硬さ434〜450、モース硬さ6〜7(石英ほど)、荒節のモース硬さ5〜6(ガラスやナイフの刃ほど)を挙げる[7]。水分の少ない本枯節のほうが硬い。ただし企業サイトの1サンプルの測定で、固定値としては読めない。

水分については、削りぶしにJASがある。かつお削りぶしの水分は9%以上17%以下。気密容器に不活性ガスを充填したものは21%以下である[8]。対象は削りぶしで、かたまりの節ではない。本枯節の実測例(約15%)は、数字の上ではこの範囲に収まる。

つまり硬さには、乾燥が大きく関わる。約70%の水分を15%程度にまで下げ、さらに水分を減らす工程を重ねた本枯節に、石英ほどの硬さを示した測定例がある。一方、「硬い」の理由を水分だけに帰すのも粗い。ガラス化の議論など、まだ解説の段階の説明がある。

この工程は、いつ、どうやって整ったのか。

5. こんな つくりかたは、いつ できたの?

5. 土佐で考えられ、江戸時代に西伊豆へ広がった

5. 土佐から伊豆へ ── 江戸時代の改良と現在の生産地

いまの つくりかたの もとは、えど時代に できました。1600年代の なかごろ、とさ(今の こうち県)で、けむりで ほしてから カビを つける ほうほうが かんがえられた、と つたえられます[3]。

そのあと、とさから 静岡しずおかけんの 西いずへ、つくりかたが つたわりました。いずでは、にないで カビだけを なんども つけた ふしを つくって いました。とさの 人から にる ほうほうを おそわって、いまと おなじ やりかたに かいりょうされた、と いわれます[1]。

いまの 生さんりょうは、日本で ぜんぶで 2万5772トン。いちばん おおいのは かごしまけんで、つぎが しずおかけんです。かごしまけんが 1万8921トン、しずおかけんが 6598トンです[9]。この 2つの けんで、ぜんぶの 99%くらいに なります。

かたい かつおぶしは、水を ぬく くふうの つみかさねでした。

現在の製造法の土台は、江戸時代に作られました。農林水産省の資料によると、1600年代半ばに土佐(高知県)で、煙で乾かしてからカビを付ける方法が考えられました[3]。

その後、土佐から西伊豆に製法が伝わったと、静岡県の資料も述べています[9]。キッコーマンの資料によると、伊豆では、煮ないで何度もカビを付ける「伊豆節」が作られていました。そこへ土佐の与一という人から、煮る方法と表面を削る方法が伝えられ、煮る・煙でいぶす・表面を削る・何度もカビを付ける、という今と同じ工程の「改良伊豆節」ができた、とされています[1]。

煙でいぶす方法そのものは、モルディブから伝わったとする見解が一般的だと、同じ資料は紹介しています[1]。ただし、これは「一般的な見方」で、断言できる話ではありません。

現在の生産量も見てみます。令和3年(2021年)のかつお節の生産量は、全国で25,772トン。鹿児島県が18,921トン、静岡県が6,598トンです[9]。この2県を足すと25,519トンで、全国の約99%です(この割合は、資料の数字から計算したものです)。土佐で生まれた工程は、伊豆を経て、いまも鹿児島と静岡を中心に続いています。

こうして、煮る、いぶす、カビを付ける、という工程の積み重ねが、硬いかたまりを作ってきました。

現在の製造法の基礎は江戸時代に形成された。農林水産省の資料は、1600年代半ばに土佐で、燻して乾燥させた後にカビ付けする方法が考案された、と述べる[3]。静岡県の資料も、江戸時代に現在のようなかつお節の製造法が土佐から西伊豆に伝えられたとする[9]。

キッコーマン『食文化』36(荻野目望)によれば、伊豆では煮熟しない伊豆節(何度もカビを付ける)が作られていた。そこへ土佐の与一から煮熟と表面削りの方法が伝授され、煮熟・焙乾・表面削り・複数回のカビ付けという、現在の本枯節と同じ工程の「改良伊豆節」が生まれた[1]。燻乾の技術はモルディブから伝わったとする見解が一般的だとされるが、断定的に扱わない[1]。

生産地も、この系譜と重なる。令和3年のかつお節生産量は全国25,772t、鹿児島県18,921t、静岡県6,598tである[9]。2県の合計25,519tは全国の約99.0%を占める(資料の数字から本稿で計算)。順位は鹿児島が静岡を上回る点に注意が要る。

ここまでの流れをまとめると、硬さは水分の少なさに結びつき、水分は煮熟・焙乾・カビ付けの重ねで約70%から約15%まで下がる。各工程が水分を何%ずつ減らすのかは、さらに調べる余地がある。

6. かつおぶしを じぶんの 目で たしかめよう

6. 削りぶしの1枚を、光にかざして調べる

6. 出口 ── 削りぶしで観察する/原典を読む

おうちに けずりぶしが あれば、1まい だけ とりだして、まどの ひかりに かざして みましょう。むこうが すけて 見えるでしょうか。

つぎに、ゆびで そっと まげて みます。どのくらい まげると おれるでしょうか。

かたまりの かつおぶしと、けずる きかいが おうちに あるなら、おとなの 人と いっしょに さわって みましょう。けずる ときは、はものに ゆびが あたらないように、かならず おとなに まかせて ください。

家に削りぶしのパックがあれば、1枚だけ取り出して、窓の光にかざしてみましょう。どのくらい透けるでしょうか。指でそっと曲げると、どれくらいで折れるかも観察できます。

かたまりの節と削り器がある家なら、大人と一緒に節をさわってみるのもよいでしょう。削る作業は刃物を使うので、必ず大人にまかせてください。

パックの表示には、原材料名や製造者が書かれています。かつお節の産地表記があれば、鹿児島県か静岡県かを探してみてください。生産量の資料で見た、あの2県と重なるでしょうか。

家に削りぶしがあれば、1枚を光にかざして透け方を見る。指で曲げて折れる角度を比べるのもよい。かたまりの節と削り器がある場合は、大人と一緒にさわるのはよいが、刃物を使う削りは大人にまかせる。

パックの表示で、かつお節の産地表記を探し、鹿児島県・静岡県と重なるかを確かめられる。製造者の所在地は産地とは別の情報なので、見るなら分けて比べるとよい。

原典に当たるなら、農林水産省「うちの郷土料理」のかつお節と節類のページ[2][3]、キッコーマン国際食文化研究センター『食文化』36[1]、竹中慎治氏の論文[4]、千葉県水産試験場のさば節の研究[5]が読める。さば節で見えたカビの効果が、かつお節ではどうなのかも、読みながら考えてみるとよい。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

出典について:キッコーマン国際食文化研究センターの論文、農林水産省の資料3点、神戸大学の論文、千葉県水産試験場の報告、宮城大学教員の解説記事、企業サイトの測定記事、静岡県の資料を使いました。

  1. 荻野目望(にんべん)「かつお節」『食文化』36、キッコーマン国際食文化研究センター。 https://www.kikkoman.com/jp/kiifc/publication/foodculture/pdf/no36_j_009-017.pdf (原魚と荒節・本枯節の重さと水分、改良伊豆節の工程について)
  2. 農林水産省「うちの郷土料理 かつお節」。 https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/traditional-foods/menu/katuobusi.html (かつお節の水分26%以下という説明について)
  3. 農林水産省「うちの郷土料理 節類」。 https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/traditional-foods/bunrui/fushirui.html (焙乾の回数、カビ付け、1600年代半ばの土佐の方法について)
  4. 竹中慎治(神戸大学)「かつお節かび付け工程で働く好乾性糸状菌」。 https://www.ifo.or.jp/rc_pdf/14-takenaka.pdf (荒節の工程の一例と、カビ付けの期間・回数・効果について)
  5. 小林・山口「さば節のかび付け工程中における成分変化」千葉県水産総合研究センター研究報告53(1995)。 https://www.pref.chiba.lg.jp/lab-suisan/suisan/kenkyu/bulletin/documents/53-12.pdf (さば節のカビ付けによる水分と脂質の変化について)
  6. 金内誠(宮城大学)「かつお節は、なぜあんなに硬くなるのか」小泉PRESS。 https://koizumipress.com/archives/27763 (燻煙による乾燥とカビの働きの説明について)
  7. 小林「和食の旨み」鰹節の硬さ検証。 https://www.kobayashi-foods.co.jp/washoku-no-umami/bonito-steadfast (硬さの測定例について)
  8. 農林水産省「削りぶしの日本農林規格」新旧対照表。 https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/attach/pdf/kokujikaisei-321.pdf (削りぶしの水分の規格について)
  9. 静岡県 水産振興課資料(2023)。 https://www.pref.shizuoka.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/058/686/1109suisanshinkou.pdf (江戸時代の伝来と、令和3年の生産量について)

なおした ところ

更新履歴

更新履歴(改版の記録)

  •  初版を公開。

このサイトでは、公開した記事の本文は原則として書き直しません。誤りが見つかったときや、内容が古くなったときだけ手を入れ、その理由をこの欄に残します。