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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

あさと よるで、たいじゅうも たいおんも ちがうの?

朝と夜で体重も体温も変わる ── 水と眠りが作る1日の波

体重と体温の日内変動 ── 水分の出入りと、眠りにつながる深部体温のリズム

分野:からだ

あさと よるに たいじゅうけいに のると、すうじが ちがうことが あります。たいおんも、1日の なかで すこしずつ かわります。

からだに、なにが おきて いるのでしょう。たいじゅうの なみは 水の でいりから、たいおんの なみは ねむりと つながって いる わけが わかります。

朝に乗った体重計と、夜に乗った体重計で、数字が1kg近くちがっていた。そんな経験がある人もいるかもしれません。体温も、1日のあいだに少しずつ動いています。

この波は、何によって起きるのでしょうか。答えは、体重は水分の出入りに、体温は眠りとのつながりにあります。

朝と夜で、体重は0.5〜2kgほど動くことがあるとされ[1]、体温は1日に1℃程度の変動があるとされる[2]。どちらも病気の話ではなく、ふつうの1日の波だ。

体重の波の主役は水分で、体温の波は眠りに入るときの熱の逃がし方につながっている。なぜこの2つの波が起きるのか、その仕組みが分かる。

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1. あさと よるで、たいじゅうは どれくらい ちがうの?

1. 体重は、1日のうちで数百グラムから2kgほど動く

1. 体重の日内変動 ── 0.5〜2kgという目安と、その出どころ

たいじゅうは、ずっと おなじ すうじでは ありません。ある けんこうの サイトでは、1日のうちに 0.5kgから 2kgぐらい かわる ことが あると 書いて います[1]。

べつの サイトも、あさと よるで 2kgぐらい ちがっても ふしぎでは ない、と 説明せつめいして います[3]。2kgは、水 2Lの おもさです。

ただし ほんとうは、これは くらしに ちかい 会社の サイトの 説明せつめいで、人に よって ちがいます。「だれでも かならず 2kg」という ことでは ありません。

では、そんなに おもく なる ものは、なんなのでしょう。

体重計に乗る時間を変えると、数字が動くことがあります。健康管理のサービスを運営する会社の解説には、1日のうちに0.5〜2kgほど変動することがある、と書かれています[1]。体重計のメーカーの解説にも、朝と夜で2kg程度の増減があってもおかしくない、とあります[3]。

2kgは、水2Lの重さです。ただし、これは民間の会社の解説にある目安で、人によって幅があります。研究の平均値ではありません。

この波の正体は、脂肪でしょうか。それとも別のものでしょうか。

1日のうちの体重の変動は、あすけんの解説では「個人差はあるが0.5〜2kg」とされる[1]。タニタの解説も、朝と夜の体重は2kg程度の増減があってもおかしくないとする[3]。2kgは、水2Lの重さにあたる。

この数字は、健康管理サービスと体重計メーカーという、2つの民間企業の解説から取った。公的機関の統計や査読論文の原文は、今回は確認できていない。だから「〜とされる」「目安」にとどめ、上限も下限も固定値とは読まない。

次に問うのは、その変動が何によるのかだ。

2. ふえた ぶんは、どこから きたの?

2. 増えたのは脂肪ではなく、ほとんど水分

2. 1日の水の出入り ── 尿・不感蒸泄・便で約2,300mL

1日の ちがいは、ほとんど からだの 中の 水の りょうの かわりかた、と 説明せつめいされて います[1]。ごはんを 食べたり のんだり すれば、いっとき ふえます。汗あせを かけば へります[3]。

ねて いる あいだも、からだは 水を 出して います。ひと ばんで、コップ 1ぱいぶんの 汗あせが でて いる、と いう 説明せつめいが あります[1]。あさに トイレへ 行く ことも かんけい します。

大人は 1日に 水を 2300mLぐらい 出す、と いう 数字も あります[4]。1.5Lの ペットボトルなら 1本と はんぶんです。

  • おしっこで 1300mLぐらい。
  • 気づかない うちに じょうはつ する 水が 900mLぐらい。
  • うんちで 100mLぐらい。

気づかない うちに 出て いく 水は、1時間に すると 40mLぐらいです。汗あせとは べつの ものです。ただし ほんとうは、これは 大人の ふつうの めやすで、子どもの すうじでは ありません。

1日の体重の差は、ほとんどが体内の水分量の変動で、体脂肪の増加を示すものではない、と説明されています[1]。食事をすれば一時的に増え、汗をかけば減ります[3]。

寝ている間にも水は失われます。寝ている間にかく汗で、コップ1杯分ほどの水分が出ている、という説明があります。朝の排泄も、起床後と就寝前の差に関わります[1]。

栄養の解説書には、一般成人の1日の水分の出が約2,300mLとあります。内訳は、尿が約1,300mL、不感蒸泄(気づかないうちに蒸発していく水分)が約900mL、便が約100mLです。尿は、1,000〜1,500mLの中間くらいを仮定した目安です[4]。

不感蒸泄の900mLを24時間で割ると、1時間に約38mL、大さじ2〜3杯ほどです。汗をかいた感覚がなくても、水分は少しずつ出ています。これは汗そのものとは別の項目です。

あすけんの解説では、起床後と就寝前の差は、寝ている間の汗でコップ1杯分ほどの水分が失われることや朝の排泄が関わり、1日の差はほとんど体内の水分量の変動で、体脂肪の増加を示さない[1]。タニタの解説も、朝夜の増減の最大の原因は体水分量の増減で、食事で一時的に増え、汗で減るとする[3]。

水分の出は、明治の栄養資料に整理がある。一般成人は1日に尿約1,300mL・不感蒸泄約900mL・便約100mLで、計約2,300mLだ。尿量は1,000〜1,500mLの中間を仮定した目安で[4]、不感蒸泄(不感蒸泄ふかんじょうせつ)は気づかない蒸発をいう。

内訳を計算し直すと、尿が約56%、不感蒸泄が約39%、便が約4%になる(1,300÷2,300=0.565、900÷2,300=0.391、100÷2,300=0.043)。不感蒸泄は24時間で約38mL/時にあたる。ただし、これらは資料の一般成人の想定値で、子どもや個人の値ではない。汗は不感蒸泄とは別に扱われる点も混ぜないようにしたい。

体重の波はおおむね水で説明される。では、体温の波は何が動かしているのか。

3. たいおんも、1日の なかで かわるの?

3. 体温は早朝にいちばん低く、夕方にいちばん高い

3. 体温の概日リズム ── 変動幅約1℃と、振幅0.2〜0.8℃の関係

たいおんも、1日の なかで ゆっくり かわります。テルモの たいおん けんきゅうじょの 説明せつめいでは、こうです[2]。

  • あさの はやい じかんに、いちばん ひくい。
  • だんだん あがって、ゆうがたに いちばん 高い。
  • よるに なると、また さがりはじめる。

かわる はばは、1℃ぐらいと されて います。ただし ほんとうは、まわりの 環境かんきょうの えいきょうも うけるので、いつも ぴったり 1℃では ありません[2]。

ここで 気を つける ことが あります。「たいおん」は、はかる ところで あたいが ちがいます。この メモの 波は、からだの 中の 温度の はなしで、わきの 下で はかる たいおんとは べつです。

体温は1日中同じではありません。体温計のメーカーの研究所の説明では、早朝が最も低く、しだいに上がって夕方が最も高くなり、夜になると下がり始めます。変動幅は1℃程度とされますが、環境の影響も受けるので、固定の値ではありません[2]。

この波をもう少し詳しく測った資料もあります。学術書の一章は、健康な人の体の中心の温度(深部体温)の1日の周期のリズムを、振幅0.2〜0.8℃ほど、最低は起きる約2時間前の朝5〜7時ごろ、最高は眠る約2時間前の夜8〜10時ごろ、と紹介しています。男女差や個人差もあります[5]。

「1℃程度」と「0.2〜0.8℃」は、数字が合わないように見えます。振幅は、波の山と谷の差の半分という意味で使われる言葉です。この2つは、測る部位や、何を指すかが違うので、まとめて比べません。

それに、最高の時刻も、夕方(テルモ)と夜8〜10時ごろ(学術書)で少し幅があります。この記事では、幅のある目安として受け止めます。

テルモ体温研究所の解説では、体温は早朝が最も低く、しだいに上がって夕方が最も高くなり、夜になると下がり始める。変動幅は1℃程度とされ、環境の影響も受ける[2]。

IntechOpenの章は、健康な人の深部体温(深部体温しんぶたいおん)の概日リズムがいじつりずむについて、振幅(振幅しんぷく)を0.2〜0.8℃程度と測られたとし、最低は起きる約2時間前(朝5〜7時ごろ)、最高は眠る約2時間前(夜8〜10時ごろ)とする。男女差や個人差もある[5]。

「約1℃」と「0.2〜0.8℃」は同じ量ではない。振幅は波の山と谷の差の半分を指すことがあり、測る部位(深部か口・わきか)や対象も違う。混ぜて計算しない。最高の時刻も、夕方([2])と夜8〜10時ごろ([5])で幅があるため、決まった時刻とは読まない。

この波と眠りは、つながっているのか。

4. ねむく なると、てあしが ぽかぽかするのは どうして?

4. 眠るとき、手足から熱を逃がして体の中を冷やす

4. 入眠時の熱放散 ── 手足の血管が開き、深部の温度が下がる

ねむく なった 子の 手が、あたたかい ことが あります。テルモの 説明せつめいでは、ねむりに はいる ときに、手や 足の こうの 皮ふの 血管けっかんが ひらきます[6]。

すると 手足から、外へ ねつが にげて いきます。からだの 中の 温度が さがり、のうの 温度も さがって、ねむりに はいる、と 説明せつめいされて います。

あつい おゆの ポットの ふたを あけると、ゆげが 出て、中が さめて いきます。からだの 中の ねつが、手足という 出口から 外へ 出て、ひえて いく ようすに にて います。ただし ほんとうは、ふたを あけるのでは なく、血が はこぶ ねつが 手足の ひふから 外へ にげて いくのです。

この体温の波は、眠りとつながっています。テルモ体温研究所の説明では、眠りに入るとき、手足の甲の皮膚の血管が開いて、手足の温度が体に対して相対的に上がります。手足から外へ熱が逃げていくので、体の内部の温度が下がり、脳の温度も下がって眠りに入ります[6]。

眠くなった子どもの手足が温かくなることがあるのは、この熱の逃げ道が開いた合図かもしれません。体の内側を冷やすために、外側の手足が温かくなる、という順番です。

テルモ体温研究所の解説では、眠りに入るとき、手足の甲の皮膚血管が開き、体に対する手足の相対的な温度が上がる。手足から外界へ熱が逃げることで、体の内部の温度が下がり、脳の温度も下がって眠りに入る[6]。

つまり、体の内側が冷える前に、外側の手足が温まるという順番だ。眠くなった子の手足が温かいという経験は、この機構と矛盾しない。ただし、手足が温かいことだけから眠りの深さは分からない。

5. たいじゅうの なみと たいおんの なみは、おなじ もの?

5. 2つの波は、別々の理由で動いている

5. 2つの日内変動の比較 ── 水の出入りと、体内のリズム

あさと よるの ちがいを、ならべて みます。

  • たいじゅうの なみは、水の でいりです。あさは かるく、よるは おもく なりやすい。
  • たいおんの なみは、からだの リズムです。あさの はやい ときが いちばん ひくく、ゆうがたから よるにかけて 高い。

たいおんは、ねる 2じかんぐらい まえに いちばん 高く なり[5]、そのあと、ねむりに むけて さがって いきます。

2つの なみは、べつべつの りゆうで うごいて います。ただし、2つの なみが どこまで つながって いるかは、この メモの しりょうでは わかりません。

体重の波は、飲食と排泄、汗などの水分の出入りで説明されました[3]。体温の波は、体の中のリズムで説明されました[5]。どちらも、朝と夜で値が変わる、ふつうの1日の波です。

体温は、眠る約2時間前に最高になり、そのあと手足からの熱の放散で下がり、眠りに入ります[5][6]。夜の体は、体重は重め、体温は下がる直前という、少し不思議な状態なのかもしれません。

ただし、体重の波と体温の波が互いに影響し合っているかどうかは、集めた資料には書かれていません。別々の理由で動いている、という理解にとどめます。

ここまでを比べる。体重の日内変動は、飲食・排泄・汗といった水分の出入りで説明される[1][3]。体温の日内変動は、概日リズムとして、起きる約2時間前に最低、眠る約2時間前に最高となる[5]。前者は水の量、後者は熱の分布の話で、機構が異なる。

眠る約2時間前に最高に達した体温は、その後、手足からの熱の放散で下がり、入眠に至る[6]。夜の体は、水分の面では重めで、体温の面では下がり始める直前にある。

ただし、この2つの波が互いに影響し合うかは、今回の資料からは言えない。関係を主張せず、別々の変動として扱う。

6. じぶんでも たしかめて みよう

6. 自分でも調べてみたくなったら

6. 自分でも調べてみたくなったら

おうちに たいじゅうけいと おんどけいが あれば、ためせる ことが あります。おうちの 人と いっしょに やって みましょう。

ちいさな 目じるしを 2つ 作ります。まず、あさ おきた ときと、よる ねる まえに、おなじ ばしょで、おなじ ふくで はかります。3日 つづけて、ノートに 書きます。

たいおんは、いつも おなじ ところ(わきの 下など)で はかります。はかる ところが ちがうと、あたいが ちがうからです。

この きろくは、なみを 見つける ためで、たいじゅうを へらす ためでは ありません。あさと よるで、すうじが ちがうか 見て みましょう。

家に体温計や体重計があれば、自分の1日の波を見てみることができます。家の人と一緒に、次のような記録をつけてみてください。

  1. 起きた直後と、寝る前の2回、同じ服装・同じ場所で体重を測る。3日分を並べて、朝と夜の差が毎日どれくらいかを見る[1]。
  2. 体温は、同じ部位(わきの下など)で、起きた直後と寝る前に測る。部位や時刻が違うと値が変わるので、比べるときは条件をそろえる[2]。

この記録は、波の形を見るためのもので、体重を減らすためのものではありません。体調が気になるときは、記録ではなく家の人や医療の専門家に相談してください。

資料なら、テルモ体温研究所の「睡眠と体温」[6]が、眠りと体温の関係を平易にまとめています。

この記事の数字は、どれも企業や書籍の解説が中心だ。自分の体で確かめると、その数字が自分に当てはまるかを見られる。

  1. 起床直後と就寝前に、同じ服装・同じ場所で体重を測り、3日分を並べる。各日の朝と夜の差をそれぞれ比べ、0.5〜2kgの目安のどのあたりにあるかを見る[1]。
  2. 体温は同じ部位・同じ体温計で測る。部位が違うと値も違うので、条件をそろえる[2]。深部体温そのものは家庭では測れないため、この記事の0.2〜0.8℃とは直接比べない[5]。
  3. 体重の差が気になった日に、前日の飲み物の量や汗の量を書き足し、水分の出入りとの関係を自分の記録で調べる。

この記録は波の形を見るためのもので、体重を減らすためのものではない。体調が気になるときは、記録ではなく家族や医療の専門家に相談する。

原典にあたるなら、テルモ体温研究所の「睡眠と体温」[6]が入り口になる。

しらべた ところ

参考にした情報源

参考にした情報源

出典について:あすけん・タニタは健康管理サービスや体重計メーカーの解説、テルモ体温研究所は体温計メーカーの研究所の解説、明治の資料は栄養の資料、IntechOpenは学術書の一章です。公的機関や査読論文の原文は、この記事では確認していません。

  1. あすけん「1日の計測時間による体重の変動」。 https://www.asken.jp/info/1602 (1日の体重の変動幅、寝ている間の汗、体内の水分量の変動)
  2. テルモ体温研究所「健康な時の体温はいつも同じですか?」。 https://www.terumo-taion.jp/health/basic/article04.html (体温の1日の変化、変動幅1℃程度)
  3. タニタマガジン「1日の体重変化」。 https://www.tanita.co.jp/magazine/column/24407/ (朝と夜の体重の増減の目安、体水分量の変動)
  4. 明治「経腸栄養の基礎シリーズ1」(監修:宮澤靖)。 https://www.meiji.co.jp/meiji-nutrition-info/pdf/science/enteral/basic01.pdf (一般成人の1日の水分の出の内訳)
  5. IntechOpen「Human Body Temperature Circadian Rhythm in Health and Disease」。 https://www.intechopen.com/chapters/89202 (深部体温の概日リズムの振幅、最低・最高の時刻。英語の資料)
  6. テルモ体温研究所「睡眠と体温」。 https://www.terumo-taion.jp/health/sleep/article01.html (眠りに入るときの手足からの熱の放散)

なおした ところ

更新履歴

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