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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

コンテナは、あれた うみで どうやって とまって いるの?

コンテナ船に積んだ箱は、荒れた海でどうやって止められているのか

コンテナ船の固縛 ── 角の穴に差して90度回すツイストロックと、「手で締める」ロッド

分野:技術

コンテナの はこは、かどの あなに さした 金ぞくを 90ど まわして、上と 下で つながって います[2]。ところが、船の 上で つかう ロッドは、大きな スパナで ぎゅっと しめては いけないと いわれます[6]。

どうして しめすぎては だめなのでしょう。あれた 海で はこを とめる くふうが わかります。

荒れた海を進むコンテナ船の甲板には、箱が何段も積まれています。その箱どうしを、角の穴に差して90度回す金具がつないでいます[2]。しかも甲板で箱を引くロッドは、大きなスパナできつく締めすぎないよう、英国のUK P&Iという保険組合の解説書が注意しています[6]。

強く固めるのが固縛なのに、なぜきつく締めてはいけないのでしょうか。ロッドを締めすぎると、船が大きく傾いたとき受け止める余裕が減ります[6]。角の穴から甲板の足場まで、箱を止める工夫の組み合わせが分かります。

荒天のコンテナ船で、箱を上下につなぐのは、角の穴に差して90度回すツイストロックである[2]。ところが甲板で箱を引くラッシングロッドは、大きなスパナで強く締めすぎてはならないと、UK P&I(船主の相互保険組合)の解説書は述べる[6]。

固縛は強いほどよいのではないのか。隅金具の規格、船倉と甲板の固め方のちがい、ラッシングブリッジ、年間の損失個数までを複数の資料で比べると、「止める」ことの条件が見えてくる。

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1. はこの かどに、あなが あるのは なぜ?

1. 箱を止める土台は、8つの角にあいた穴

1. 隅金具と ISO 1161 ── 180mm四方の角が、持ち上げ・段積み・固縛を兼ねる

港で コンテナを 見ると、はこの 8つの かどに、ごつごつした 金ぞくの ぶひんが ついて います。この ぶひんは「すみがね」と よばれ、小さな あなが あいて います[1]。

大きさは、たて よこ 18センチ くらい、あつさ 11センチ くらいです。あなの 長い ほうは 12センチ ちょっと。大人の 手のひらが、すっぽり 入る くらいです[2]。

この かどは、クレーンで つり上げる とき、はこを つむ とき、はこを しばって とめる ときに、ぜんぶ つかわれます[1]。かたちが きまって いるので、おなじ 金具が つかえます。

では、あなに なにを さすのでしょう。

コンテナを近くで見ると、箱の8つの角に、鋳物の金属部品が付いています。隅金具(コーナーキャスティング)といい、ここに穴があいています[1]。

大きさは、約180×180×110ミリです。穴は小判のような形で、長いほうが約124.5ミリあります。この寸法は、国際規格のISO 1161にもとづくとされます[2]。124.5ミリは、定規で測ると、手のひらの幅より少し広いくらいです。

この角は、持ち上げる、積み重ねる、固縛するという3つの仕事を兼ねています[1]。箱ごとに角の寸法がばらばらなら、それぞれに合う金具が要ります。規格でそろえてあれば、同じ金具を、どの箱にも使い回しやすくなります。

ではこの穴に、何を差し込むのでしょうか。

コンテナの8つの角には、隅金具(コーナーキャスティング)が付いている。持ち上げ、段積み、固縛の3つの用途を1つの部品で兼ね、その穴にはツイストロックが差し込まれる[1]。

寸法は約180×180×110mm(7×7×4.5インチ)、穴は長径約124.5mmの小判形で、国際規格ISO 1161が定めるとされる[2]。なお規格は改訂されるので、この数字は2016年版にもとづく記述である。

ここで重要なのは、箱ごとに角の形が違うと、金具も箱ごとに違うものが必要になる点だ。角の寸法を規格でそろえてあるから、どの箱の上にどの箱を重ねても、同じ種類の金具でつなげる。船の上の固縛全体が、この「そろった角」を前提に組み立てられている。では、その穴の中で金具は何をしているのか。

2. あなに さして まわすと、どうして ぬけないの?

2. ツイストロックは、差して回して箱の上下をつなぐ

2. ツイストロックの仕組みと定格 ── 固縛では使用荷重に余裕をとる

あなに さす 金具は「ツイストロック」と いいます。たまごがたの あなに さして、90ど まわすと、ぬけなく なります[2]。

ふたを まわして しめる びんのように、まわすと ひっかかる しくみです。ただし びんの ふたは ねじですが、ツイストロックは ねじでは ありません。

2だん目 より 上に つむ はこも、これで 上と 下を ひとつに つなぎます[2]。1この 金具で ひっぱる 力に たえられる 大きさは、せいひんに よって ちがい、20トンや 25トンの ものが あると されます[3]。25トンは、体重 40キロの 子どもで 625人ぶんです。ただし これは 金具1この 数字で、はこ1この 重さでは ありません。

この 金具を 考えた 人の 話も、のこって います。

ツイストロックは、隅金具の小判形の穴に差し込み、90度回すと抜けなくなる金具です[2]。穴の形と、金具の頭の形が合うときだけ通り、回すと引っかかります。2段目より上に箱を積むときも、これで上下の箱を一つにつなぎます[2]。

引っぱる力に耐える大きさは、製品によって違い、定格で20トンや25トンのものがあるといわれます[3]。25トンは、体重40キロの子ども625人分の重さです。ただしこれはツイストロック1個の定格で、箱1個の重さではありません。

船の固縛用具は、壊れる力の半分までしか使わないことが多いといいます。UK P&Iの解説では、船のラッシング資材の使用荷重(SWL)は、ほとんどの場合、破断荷重の50%に設定されています[6]。余裕を見込んで使うのです。

ツイストロックを実用にした人

ツイストロックは、1950年代にキース・タントリンジャーが開発したとされます。クレーンの運転席から、機械的に開け閉めできるロックでした。特許は無償で公開し、国際標準になったと伝えられます[2]。標準化の委員会にも深く関わったという記述もあります[4]。

では、この金具だけで、荒れた海の上の箱は止まるのでしょうか。

ツイストロックは、隅金具の小判形の穴を通し、90度回して固定する回転式の金具である。2段目以上を重ねるときにも、上下の箱を一体にするために使う[2]。

引張強度の定格は製品により異なり、20トンや25トンの例が挙げられる。これは金具1個の値であり、箱1個の重さではない[3]。ただし船の固縛では、定格いっぱいまで使うわけではない。UK P&Iの解説によれば、ラッシング資材の使用荷重(SWL)は、ほとんどの場合、破断荷重の50%に設定される[6]。波や揺れの力を正確に読みきれない以上、余裕を見込むのは理にかなっている。

この金具を実用にした人物として、1950年代に開発したキース・タントリンジャーが挙げられる。クレーンの運転席から機械的に開け閉めできる点が特色で、特許は無償で公開され、国際標準になったとされる[2]。ただし無償公開はツイストロックの記事の記述で、タントリンジャーの記事は、標準化の委員会に深く関わったことのみを述べる[4]。出どころが違うので、断定は避ける。

金具が上下をつなぐなら、それで十分に見える。だが、船は箱を何段も積み、しかも傾く。段の高さごとに、固め方は同じなのだろうか。

3. 船の 中と 上で、とめかたは ちがうの?

3. 船倉では枠で支え、甲板ではロッドで箱を固定する

3. セルガイドとラッシングロッド ── 船倉は枠で支え、甲板はロッドで固定する

船の 中の、ゆかの 下の ほうでは、はこを 4すみの たての レールに そって つみます。この わくを「セルガイド」と いいます[5]。わくに おさまるので、よこには ずれにくく、船の 上の はこ ほど 強く しばる ひつようは ないと されます[5]。

むずかしいのは 船の 上の、外に 出て いる ところです。かぜも あたるし、かたむけば よこへ 力も かかります。ここでは、上と 下を ツイストロックで つなぎ、1〜3だん目は ロッドと ターンバックルで ひっぱって とめます[5]。ターンバックルは、ロッドの 長さを まわして ちょうせつする 金具です。

はこの だんの 数も ふえました。大きな 船は、外に 出た ところに 10だん ちかくも つむ ことが あると いわれます[1]。

では、ロッドは、できるだけ きつく しめれば いいのでしょうか。

船倉と甲板では、固め方が変わります。甲板の下の船倉には、セルガイドという縦のレール状の枠があります。箱は四隅の枠に沿って積まれるので、横にずれにくく、甲板の箱ほど強い固縛は要らないとされます[5]。

むずかしいのは甲板の上です。風や波を受け、船が傾くと、箱には横向きの力もかかります。そのため、上下の箱どうしをツイストロックなどでつなぎ、1〜3段目は、ラッシングバー(ロッド)とターンバックルといった頑丈な器具で固定します[5]。ターンバックルは、回すとロッドの長さを調整できる金具です。

コンテナ化のごく初期、甲板の上には1段より高く積むことはまれで、一般の貨物船と同じチェーンやワイヤで固定したとされます[6]。段数が増えるにつれて、専用の固縛装置が発展したと考えられます。いまの超大型船では、甲板の上に10〜11段まで積む船もあると紹介されています[7]。

ロッドは、箱の下のほうを斜めに引きます。では、できるだけ強く締めたほうが安全なのでしょうか。

船倉と甲板では、固縛の考え方が違う。船倉の箱は、四隅に立てたセルガイドの枠の中に積まれるため横ずれしにくく、甲板上ほど強固な固定は要らないとされる[5]。枠が、横向きの力を受け止める役目を果たす。

枠のない甲板上では、上下の箱をツイストロックなどで一つにつなぎ、さらに1〜3段目をラッシングバー(ロッド)とターンバックルで固定する[5]。3段をまとめてX型にかけるロッドの説明もある[7]。ターンバックルは、回して長さを調整する金具で、ロッドの張り具合を決める。

この方式は、箱の段数と無関係に生まれたものではない。UK P&Iの解説は、コンテナ化の初期、甲板上は1段より高く積むことがまれで、一般貨物船と同じチェーン・ワイヤ方式で固定したと述べる。段数が増えて専用の装置が発展したことは、この文脈から読み取れる推測で、直接の記述ではない[6]。現在、超大型船は甲板上に最大10〜11段まで積むと紹介されるが、この数字が甲板上のみか船倉を含むかは出典によって曖昧である[1][7]。

ロッドは箱を引いて止める。ならば、締めるほど強く止まるように思える。だが、UK P&Iの解説書は逆の注意を述べている。

4. ロッドは、きつく しめる ほど いいの?

4. ロッドは、きつく締めるほど安全ではない

4. 締めすぎの限界 ── 張りを残す理由

UK P&Iという ほけんの 組合が 出した 本には、こう あります。ロッドは 手で しっかり しめる。大きな スパナで、きつく しめすぎては いけない[6]。

りゆうは、しめすぎると ロッドに よぶんな 力が かかり、船が 大きく かたむいた ときに たえられる よゆうが へって しまうからです[6]。

ゴムひもで たとえると、はじめから ぎゅうぎゅうに ひっぱると、それいじょう のびません。ただし ロッドは 金ぞくで、ゴムの ように のびるわけでは ありません。ここでは「よゆうが なくなる」ようすの たとえです。

では、いちばん 高い ところの はこは、どうやって とめるのでしょう。

UK P&Iの解説書は、ラッシングロッドを手でしっかり締めるよう求め、大きなスパナできつく締めすぎてはならないと述べています[6]。理由は、締めすぎるとロッドに余計な張力がかかり、船が大きく傾いたときの許容を減らしてしまうからです[6]。

輪ゴムを強く引っぱっておくと、さらに引く余裕が小さくなります。ロッドは金属なので、余裕を残すことだけのたとえです。

固縛は「固い・きつい」ほどよいと思いがちです。しかしこの解説では、大きな揺れのなかで、強さと余裕を両立させる考え方が示されています。強く固めるだけが固縛ではないのです。

では、いちばん高い段の箱は、どうやって止めるのでしょうか。

固縛は「きつく締めるほど安全」とは限らない。UK P&Iの解説書は、ラッシングロッドを手でしっかり締め、大きなスパナで締めすぎてはならないと述べる。理由は、締めすぎるとロッドに余計な張力がかかり、船が大きく傾いたときの許容が減るためである[6]。

ロッドの張力は、船の揺れで変わる。あらかじめ限界に近い張りがかかっていると、その分、揺れで加わる力を受け持てる余地が小さくなる。これは資料の記述を、変化する荷重という観点で言いかえた説明である。

ここから見えるのは、固縛が「固める」だけの作業ではなく、揺れを受けとめる余裕の設計でもあるという点だ。ただし「手で締める」は、あくまでこの解説書の推奨で、全ての船・全てのロッドに同じ数値で当てはまるわけではない。実際の船では、貨物固定マニュアルに従って作業される。

では、手が届かない高い段は、誰が、どこから固縛するのか。

5. たかい だんの はこは、だれが どこで とめるの?

5. 高い段の箱は、船の上の足場から固縛する

5. ラッシングブリッジ ── 固定点を上に移し、人の足場にもなる

大きな 船には「ラッシングブリッジ」と いう、はがねで できた あしばが あります。40フィートの はこを つむ ばしょと ばしょの あいだに たてて あります[6]。

ブリッジは、2だん目と 3だん目の ロッドを かける ところです。上と 下の はこを つなぐのは、ツイストロックです。ブリッジは、ロッドを かける ところを 上に うつす やくめを もちます。大きく ゆれた ときに、はこが たおれようと する 力を へらします[6]。

はたらく 人が 高い だんの はこを とめる ための あしばでも あります[7]。

ツイストロックには、ひだり ロックと 右ロックの 2しゅるい あります。この 2つを おなじ ばしょで まぜて つかうと、見わけが つかなく なる ことが あります。まちがえない ように、船は ひとつの しゅるいに そろえます[6]。

ここまで 見ると、1つの 箱に、たくさんの 人の 手が かかって います。

大型のコンテナ船には、ラッシングブリッジという鋼鉄の足場があります。40フィートの箱を積む区画(ベイ)の間に設けられ、ブリッジは、2・3段目の箱を引くロッドとターンバックルの固定点です。上下の箱どうしをつなぐのは、ツイストロックです[6]。

ブリッジは、固定点を、箱の山の高いところへ移す役目を持ちます。大きく横揺れするときの、箱が倒れようとする力(転倒モーメント)を減らします[6]。低い位置で引くより、高い位置で引いたほうが、倒れる動きに効くという考え方です。

ブリッジは、作業員が高い段の箱を固縛するために立つ足場でもあります[7]。

左ロックと右ロックを、混ぜない

ツイストロックには、左ロック型と右ロック型があります。同じ積み付け場所で両方を使うと、ハンドルが似ていて見分けがつかないことがあります。間違いを避けるため、ロックの方式は1種類にそろえるのが望ましいとされます[6]。

金具の設計だけでなく、「次に作業する人が間違えにくいか」まで考えて、決まりが作られています。

固縛は、人が作業して成り立つ仕事です。そのうえで、箱は実際にどれくらい海に落ちているのでしょうか。

ポスト・パナマックス級の大型船では、各40フィートベイの間にラッシングブリッジ(鋼構造の足場)を設ける。ブリッジは2・3段目のロッドとターンバックルの固定点で、上下の箱どうしはツイストロックでつなぐ[6]。ブリッジは固定点をスタックの上方へ移し、大きく横揺れするときの転倒モーメントを減らす。ロッドを高い位置から引くほど、箱の山が倒れる動きを抑えやすいからだ。

ブリッジは、作業員が高い段の固縛をするための足場でもある[7]。高い段の固縛は、人が手で行う作業が前提になっている。そのため、金具の強度だけでなく、人が間違えにくい設計も必要になる。UK P&Iの解説書は、左ロック型と右ロック型のツイストロックを同じ積み付け場所で混ぜると、ハンドルが似ていて見分けがつかないことがあると述べる。誤操作を避けるため、ロック方式は1種類にそろえるのが望ましい[6]。

ここまでは、固縛を「個々の金具と手順」として見てきた。では、全体として、箱はどれくらい海に落ちているのか。

6. はこは、どれくらい うみに おちるの?

6. 2025年に運ばれた約2.8億個と、海上で失われた1,478個

6. 年間の損失個数と、国際ルールの枠組み ── 数字の読み方

コンテナ船が 1年に はこぶ はこは、2025ねんで 2億おく8千万こ ほどです。うみに おちた はこは 1,478こ でした[9]。

100万この うち 5こ くらいです。ただし これは 1,478を 2億おく8千万で わった 計算です。

2008ねんから 2022ねんまでの 15ねんでは、へいきんして 1ねんに 1,566こ でした[9]。おちる げんいんは、天気、にくずれ、つんだ はこの くずれ、そして すくない 大きな じこと、まとめられて います[9]。

国どうしの ルールも あります。1991ねん11月、世界の 国が あつまる IMOという ところは、荷物の つみ方と とめ方の きまりを ととのえる「CSSコード」を きめました[8]。

世界海運評議会(WSC)の報告を紹介する記事によると、2025年に運ばれたコンテナは約2.8億個で、海上で失われたのは1,478個でした[9]。割合は、1,478÷2.8億で約0.0005%、100万個あたり約5個です(この割合は、記事に示された概数からの計算です)。

2008〜2022年の15年間の平均は、年1,566個です。WSCは、損失の主な原因を、悪天候、荷崩れ、スタックの崩壊と、少数の大きな事故としています[9]。

数字の読み方も大切です。毎年の個数は、天候や大事故の有無で大きく動きます。個数が増えた年があっても、固縛の技術が急に変わったとは限りません。この記事の資料だけでは、その年の原因を一つに決められないからです。

固縛のルールも国際的に整えられています。国際海事機関(IMO)は、貨物の積み付けと固縛の安全実施基準(CSSコード)を、1991年11月の総会決議A.714(17)で採択しました[8]。

こうして、角の穴の金具、枠、ロッド、足場、作業の決まりが重なって、毎年約2.8億個が運ばれています。

世界海運評議会(WSC)の報告を伝える記事によれば、2025年に運ばれたコンテナは約2.8億個、海上で失われたのは1,478個である。割合は1,478÷2.8億で約0.0005%、100万個あたり約5個となる。これは記事が示す概数から自分で割った値で、上限を示すものではない[9]。

2008〜2022年の15年間の平均は年1,566個である。WSCは損失の主因を、天候、荷崩れ、スタック崩壊、および少数の大事故としている[9]。年ごとの個数は、大事故の有無に大きく左右されるため、1年の数字だけで固縛の優劣を語ることはできない。

割合の扱いにも注意が要る。IMOに出された文書では、2022年の損失は661個、割合は0.00048%とされる一方、年間約2.5億個で割ると約0.00026%になり、数字が合わない。そのため、本文では、割合は2025年の概数から自分で計算した値だけを使う。出典によって数字が割れるときは、出典ごとの条件をそろえて見る必要がある。

制度の面では、IMOのCSSコード(貨物の積み付けと固縛の安全実施基準)が、1991年11月に総会決議A.714(17)で採択された[8]。CSSコードは、船で貨物を積み付け、固縛するときの安全の考え方を国際的に整えたものである。

7. はこの かどを、さがして みよう

7. 定規で12センチを測り、港で角を探す

7. 12.45センチを測って、角を見つける ── 資料の入り口

じょうぎで 12センチを はかって みましょう。コンテナの かどの あなの 長い ほうは、12センチ ちょっと です[2]。じぶんの 手のひらと くらべると、どれくらいの あなか わかります。

トラックや えきの そばで、コンテナを 見かけたら、かどを さがして みて ください。くるまや 人の ちかくには、近づかないで、道の はしから 見ましょう。

この あなに 金具を さして、90ど まわして います。そう 思って 見ると、いつもの まちが すこし ちがって 見えます。

家にある定規で、12.45センチを測ってみましょう。隅金具の穴の長いほうが、約124.5ミリです[2]。手のひらや、お弁当箱の大きさと比べると、実物の穴の大きさが想像できます。

道路や駅の近くでコンテナを見かけたら、角を探してみてください。コンテナの8つの角に、金属の部品が付いているはずです[1]。ただし、車や作業している人のそばには近づかず、歩道など安全な場所から見るようにしましょう。

資料を読みたい人は、IMOのCSSコードのページ[8]が出発点になります。UK P&Iの解説書[6]は日本語訳が公開されていて、ロッドの締め方から左右のロックまで、作業の細かな注意が読めます。

定規で12.45センチを測ると、隅金具の穴の長径約124.5ミリの大きさが分かる[2]。これを手のひらと比べれば、実物の寸法感覚がつかめる。コンテナを見かけたら、8つの角にある金具を探すのもよい。ただし車両や作業の近くには近づかず、安全な場所から見ること。

資料としては、次の3つを勧める。①IMOのCSSコードのページ[8]は、採択年と決議番号が確認できる。ただしSOLAS条文の記述は同ページにはない。②UK P&Iの解説書の日本語訳[6]は、ロッドの締め方、ラッシングブリッジ、左右のロックの区別まで述べる一次的な解説である。③2025年の損失は、WSCの報告そのものが一次資料で、本記事で使った個数は報道記事の記述である[9]。

調べる価値のある問いが残っている。半自動・全自動型ツイストロックの詳しい仕組みと、船倉の1段目にロックを使うかどうか。半自動・全自動型の違いと、船倉の1段目にロックを使うかどうかは、この記事では扱えなかった点である。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

出典について:百科事典、船主責任保険組合の解説書(日本語訳)、海事の解説サイト、国際機関のページ、報道記事を使った。何に使ったかは、それぞれの項目の最後に書いている。

  1. Wikipedia「Intermodal container」。https://en.wikipedia.org/wiki/Intermodal_container (隅金具の用途と、甲板上に積む段数について。百科事典)
  2. Wikipedia「Twistlock」。https://en.wikipedia.org/wiki/Twistlock (隅金具の寸法、ツイストロックの仕組み、開発の経緯について。百科事典)
  3. Wikipedia「Corner casting」。https://en.wikipedia.org/wiki/Corner_casting (ツイストロックの引張強度の定格について。百科事典)
  4. Wikipedia「Keith Tantlinger」。https://en.wikipedia.org/wiki/Keith_Tantlinger (開発者と標準化への関わりについて。百科事典)
  5. Wikipedia日本語「コンテナ船」。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%8A%E8%88%B9 (船倉のセルガイドと、甲板上の固定について。百科事典)
  6. UK P&I Club「Carefully to Carry」第41章(日本語訳)。https://www.ukpandi.com/fileadmin/uploads/ukpandi/Documents/jp/CtC_JP/CTC_Chapter_41-containers_jp.pdf (ロッドの締め方、ラッシングブリッジ、左右ロックの混在、初期の固縛、使用荷重について。船主の相互保険組合の解説書)
  7. maritimepage「How Are Containers Secured On Ships?」。https://maritimepage.com/how-are-containers-secured-on-ships/ (ラッシングブリッジの足場としての役目と、甲板上の段数について。海事の解説サイト)
  8. 国際海事機関(IMO)「CSS Code」。https://www.imo.org/en/ourwork/safety/pages/css-code.aspx (CSSコードの採択年と決議番号について。国際機関のページ)
  9. Marine Insight「Container Losses At Sea More Than Doubled In 2025, Says World Shipping Council Report」。https://www.marineinsight.com/container-losses-at-sea-more-than-doubled-in-2025-says-world-shipping-council-report/ (年間の損失個数と主な原因について。報道記事)

なおした ところ

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