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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

サイクロンしきの そうじきの 中で、ごみは どうして 外がわに あつまるの?

サイクロン式掃除機で、ごみを外へ押す手はないのに、なぜ外側に集まるのか

サイクロン式掃除機でごみが外側に集まるのはなぜか ── 「遠心力」という見かたと、外から見た見かた

分野:技術

そうじきの とうめいな カップを のぞくと、ごみが かべに そって くるくる 回って います。まん中には、ごみが ほとんど ありません。

ごみは だれかに 外へ おされて いるのでしょうか。じつは、おして いる 人は いないと 考えられて います。この 記事で、そのわけと、ちいさい つつが つよい りゆうが わかります。

サイクロン式掃除機の透明なカップをのぞくと、ごみが壁にそってぐるぐる回り、中心にはほとんど見えません。「遠心力でごみが外へ飛ばされる」とよく説明されますが、外から見ると、ごみを外へ押している何かは見つかりません。

では、遠心力とは何なのでしょうか。なぜ小さな筒を何個も並べる掃除機があるのでしょうか。この記事で、その答えと、紙パックへの疑問から生まれた発明の話、フィルターが今も使われる理由が分かります。

「遠心力がごみを外へ飛ばす」という説明は、サイクロン式掃除機の解説にほぼ必ず出てくる[1]。ところが物理の側から見ると、遠心力は回る側から見たときに現れる「みかけの力」で、外から見れば、そこに押す力は存在しない[3]。

では、ごみはなぜ外側に集まるのか。小さな筒ほど分離が強いのはなぜか。それでも家庭用の掃除機にフィルターが残るのはなぜか。この記事で、その答えが分かる。

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1. ごみは、うずの どこに あつまるの?

1. 透明なカップの中で、ごみは渦のどこへ向かうのか

1. 渦の外側にごみ、中心に空気 ── 円すい形の筒の中で起きていること

サイクロンしきの そうじきは、すいこんだ ごみと 空気を、円すいの かたちの つつの 中で、はやく 回します。すると、ごみは 外がわへ、空気は まん中へ わかれて いきます[2]。

外がわに あつまった ごみは、したの カップに おちます。まん中を 通った 空気だけが、つぎの へやへ すすみます[2]。

この はたらきを、ふつうは 「遠心力」と よびます。回す はやさが 大きいほど、ごみは 空気から わかれやすく なると せつめいされて います[1]。

でも、ごみを 外へ おして いる 人は、どこにも いません。それは どういう ことでしょう。

サイクロン式掃除機は、吸い込んだごみと空気を、円すい形の筒の中で高速に回します。すると重いごみは外側へ寄り、空気は中心に集まります。外側のごみはそのまま下のダストカップに落ち、中心の空気だけが次の部屋へ進みます[2]。

この分かれ方を、解説では「回転で生じる遠心力が、ごみを空気の流れから分ける」と説明します。遠心力を大きくするほど、ごみは分離されやすくなるそうです[1]。

ここまでが「何が起きるか」の答えです。ところが、ごみを外へ押している手は、どこにも見当たりません。では「遠心力」とは、いったい何なのでしょうか。

サイクロン式掃除機では、吸い込んだ空気とごみを円すい形の筒の中で高速に旋回させる。このとき重いごみは外側へ、空気は中心へ寄り、外側のごみはダストカップに落ち、中心の空気だけが次の部屋へ進む[2]。解説記事は、この分離を「回転で生じる遠心力がごみを空気の流れから分ける」と表し、遠心力が大きいほど分離されやすいと述べる[1]。

産業用の集じん装置でも原理は共通で、流体の旋回流で生じる遠心力を使った粉じんの分離装置としてサイクロンが使われる[5]。つまり家庭用は、工場の装置を小さくしたものとして理解できる。

ただし「遠心力で飛ばされる」という言い方には、物理の側から見ると注意が要る。遠心力とは何なのかを、次に整理する。

2. 外へ おす 人は、だれも いないの?

2. 「遠心力」で押している何かは、本当にあるのか

2. 遠心力は「みかけの力」── 回る側の説明と、外から見た説明

車が 大きく カーブを 曲がると、すわって いる 体が 外がわに かたむきます。まるで 外へ おされた ようです。

でも、車の 外から 見ると、体は まっすぐ すすみたいのに、車だけが 曲がって いるのです。車の 中から 見ると、体は 外へ おされた ように 感じます。この 見かたで 考える 力を、遠心力と いいます[3]。

そうじきの 中も おなじです。ごみは まっすぐ すすみたいのに、空気は うずに そって 曲がります。ごみは 空気ほど 急に 曲がれないので、空気に くらべて 外がわへ ずれて、かべに あつまります。

外から 見ると、外へ おす 人は いません。「曲がりにくい ごみ」と「曲がる 空気」の ちがいが、ごみを 外へ あつめるのです。

では、この 力は、つつの 大きさで どう かわるのでしょう。

カーブを曲がる車の中で、体が外側へ傾いた経験はないでしょうか。このとき、体を横から押した人はいません。辞典では遠心力を、回転する座標系で生じる「みかけの力」で、円の中心から遠ざかる向きに働く力と説明しています[3]。慣性力の一つとされ、加速している座標系の中で物の動きに現れる見かけ上の力です。また、押し合う相手が存在しないので、本物の力とは区別されるとあります[4]。

外から見ると、見かたはこう変わります。ごみは、できればまっすぐ進みたい。ところが渦の中の空気は、筒の壁に沿って曲がり続けます。ごみは空気ほど急には曲がれず、空気に対して外側へずれて壁に集まります。壁の近くでは、空気がごみを内向きに引き戻そうとする力も働きますが、ごみはそれでも曲がりきれません。「遠心力」は、この回るカップの中から眺めたときの言い方です。

まとめると、掃除機の中でごみを外へ集めているのは、まっすぐ進みたいごみと曲がる空気の差です。「遠心力」はそれを、回る側の目で表した名前だといえます。

大きさは、半径r、速さvで回る質量mのものなら、mv²/rと表されます[3]。この式から、次の疑問が出てきます。掃除機はなぜ、小さな筒を使うのでしょうか。

辞典の説明では、遠心力は回転座標系で生じる見かけ上の力で、円の中心から遠ざかる向きに働く[3]。慣性力の一種で、慣性系に対して加速度運動する座標系の中で物体の運動に現れる見かけ上の力と説明され、作用反作用の相手が存在しない点で「真の力」と区別される[4]。カーブする車内で人が外側へ傾くのが、典型的な例である。

これをサイクロンに当てはめると、外から(静止した座標系から)見た説明は次のようになる。ごみは慣性によって直進しようとするが、渦を巻く空気は壁に沿って曲がり続ける。ごみは空気から内向きの力(抗力など)を受けて曲がるものの、空気ほど急には曲がれないため、空気に対して外側へずれて壁に集まる。「遠心力がごみを外へ飛ばす」は、回る空気に乗った側から見た言い方で、どちらの説明も同じ結果を指している。

円運動する質量mの物体では、半径r・速さvのとき遠心力の大きさはmv²/r、向きは外向きとされる[3]。注意したいのは、この式が速さvの2乗に比例し、半径rに反比例する点だ。では、半径を変えると何が起きるのか。実際に数字で見る。

3. ちいさい つつを いくつも ならべるのは なぜ?

3. 筒を小さくすると、なぜ強い渦になるのか

3. 半径が小さいほど強い ── 仮定の数値で計算し、段階的な分離を読む

おなじ はやさで 回ると、ぐるぐるの わが 小さい ほど、まがり かたが きつく なります。そのぶん、ごみを 外へ よせる 力は 大きく なります。

ためしに、1びょうで 20メートル すすむ はやさと かりに します。これは 本ものの そうじきの はやさでは ありません。わの 大きさ(はんけい)が 5センチだと、遠心力に あたる かそく度は、じゅうりょくの かそく度の およそ 800ばいです。1センチまで 小さくすると、遠心力に あたる かそく度は、じゅうりょくの かそく度の およそ 4000ばいです。

ダイソンなどの そうじきは、小さな つつを じゅんばんに つかい、小さくて かるい ごみまで わけて います[2]。

遠心力に対応する加速度は、v²/rで計算でき、重力加速度と比べると大きさがつかめます。たとえば秒速20m、半径5cmの渦を仮定すると、400÷0.05=8,000m/s²で、重力加速度(9.8m/s²)の約800倍です。半径が1cmなら40,000m/s²で約4,000倍になります。秒速20mは説明のための仮定で、実際の掃除機の値ではありません。

同じ速さなら、半径が小さいほど遠心力は強くなります。実際のダイソンなどの製品では、小さな筒を段階的に使い、筒を小さくして渦の速さを上げることで、小さく軽いごみまで分けるとされます[2]。ITmedia の記事は、数十万Gの遠心力を発生させると書いていますが、これはメーカー側の説明にもとづく数字です[1]。条件が示されていないため、固定の値とは受け取らず、「桁の感覚をつかむ手がかり」として読むのがよさそうです。

産業用のサイクロンでは、円筒の直径が20〜60cmの乾式で数十μm、数cmの小型で数μmの粒まで分けられるとされます[5]。分けられる粒の大きさは、装置の寸法や流速で変わる目安です。小さい筒ほど小さな粒に強い、という傾向が読み取れます。

ここまでで、遠心力の大きさが筒の寸法でどう決まるかが分かりました。では、この仕組みはどんな人の、どんな疑問から生まれたのでしょうか。

遠心力に対応する加速度はv²/rなので、速さが同じなら半径に反比例する。仮に秒速20m(実機の値ではなく、計算のための仮定)とすると、半径5cmでは400÷0.05=8,000m/s²、重力加速度9.8m/s²で割って約800G。半径1cmでは40,000m/s²で約4,000Gになる。半径が5分の1になれば、加速度は5倍になる計算だ。

この性質は、設計の考え方に反映される。解説記事は、ダイソンなどの製品が小さな筒を段階的に使い、筒を小さくして渦の速度を上げることで、小さく軽いごみまで分けると説明する[2]。ただし「筒を小さくすると速くなる」は同記事の説明であり、実際の渦の速さは筒の寸法のほか流量・形状にも左右されるため、半径だけで決まるわけではない。

数十万Gという数字も紹介されるが、メーカー側の説明に基づく値で、筒の大きさや流速の条件は示されていない[1]。上の計算例は、その桁の感覚を自分で確かめるための補助線として読むのがよい。

産業用サイクロンでは、円筒径20〜60cmの乾式で数十μm、数cmの小型で数μmの粒まで分離できるとされる[5]。従来、分離できる限界の粒子径(分離径)は数μmが限界といわれたが、円錐部の高さや流量などの設計を変えることで、サブミクロン領域の分級も可能になってきたという報告がある[6]。つまり分離の強さは装置の寸法しだいで動く。では、こうした装置を掃除機にした発想は、どこから来たのか。

4. かみぶくろの いらない そうじきは、どうして うまれたの?

4. 「吸わなくなる」疑問が、製材所の装置につながった

4. 紙パックの目詰まりから、製材所のサイクロンへ ── 発明者本人の語る試作

1970ねんだいの おわりごろ、イギリスの ダイソンさんは、いえの そうじきが すぐに すわなく なる ことを ふしぎに 思いました[1]。

ぶんかいして みると、かみぶくろが そうじを はじめて すぐに、目づまりして いました[1]。「かみぶくろに たよらない そうじきは、つくれないか」と 考えたのです。

そんな とき、木を きる 工場で、おがくずを 空気から とりのぞく 大きな そうち(サイクロン)を 見ました。これを 小さな そうじきに 使えないかと、ダンボールで ためしに つくった、と ダイソンさんは はなして います[7]。

そのあとも、数年かけて、5127だいも ためしの そうじきを つくった、と ダイソンさんは のべて います[7]。

1970年代の後半、イギリスの発明家ジェームズ・ダイソン氏は、自宅の紙パック式掃除機の吸引力がすぐ落ちることを不思議に思いました。分解してみると、紙パックは掃除を始めた直後から目詰まりしていたそうです。そこから「紙パックに頼らない掃除機は作れないか」と考えました[1]。

ヒントになったのは、製材所の装置でした。本人の話では、産業用のサイクロンが空気中のおがくずを取り除く様子を見て、これを小さな掃除機に応用しようと考え、段ボールで試作したといいます[7]。

その後、満足できる最初の紙パックなしの掃除機ができるまでに、さらに5,127台の試作を作ったと、本人は述べています[7]。試作を始めた年や期間は、資料によって食いちがうため、「数年かけて」と読むのが無難です。

この方式は1986年に日本で「G-Force」という名前で初めて売られたと、複数の資料が伝えています[1]。ただし発売年や会社設立の年は、資料によって前後することがあります。

「なぜ吸わなくなるのか」という身近な疑問が、工場の装置と結びついた話といえます。では、今の掃除機はサイクロンだけでごみを取りきっているのでしょうか。

この方式の発端は、日常の小さな疑問だった。ITmedia の解説によれば、1970年代後半、ダイソン氏は自宅の紙パック式掃除機の吸引力がすぐに落ちることを不思議に思い、分解して紙パックが掃除開始直後に目詰まりしていることを突き止め、紙パックに頼らない掃除機を構想した[1]。

次の着想は、製材所で得たとされる。本人へのインタビューでは、製材所で産業用サイクロンが空気中のおがくずを取り除くのを見て、これを小さな掃除機に応用しようと考え、段ボールで試作したと語っている。その後、「満足できる最初の紙パックなしのサイクロン掃除機まで、さらに5,127台の試作を作った」とも述べている[7]。ただし、試作の年代は資料によって異なり(1979〜84年とする説、約5年とする説など)、年は断定できない。製材所の場所や年を伝える資料は英語のものに限られるので、「といわれる」の強さにとどめて読むのが妥当だ。

この方式は、1986年に日本で「G-Force」として初めて売られたと複数の資料が一致して伝える[1]。着想は1978年、約5年かけて世界初の紙パックなし掃除機になったという説明も別の資料にあるが、1983年試作・1986年発売など、年は資料で揺れる。

ここで押さえておきたいのは、原理そのものは新発明ではなく、すでに産業用の集じん装置として使われていた点だ[5]。新しかったのは、それを家庭の掃除機の大きさと使い方に合わせて作り直し続けたことにある。では、それほど磨かれたサイクロンだけで、掃除機は成り立っているのか。

5. サイクロンなら、フィルターは いらないの?

5. サイクロン式の掃除機にも、フィルターがあるのはなぜか

5. 渦だけでは分けきれないもの ── 国内機のフィルター併用と、ヘッドの役割

サイクロンしきでも、日本の そうじきには、フィルターを いっしょに つかう ものが あります。ダストカップで わけた 空気は、フィルターを 通ってから、そとへ でて いきます[8]。

うずでは、重い ごみは 外へ わけられます。でも、とても 小さな ほこりは 空気に のこる ことが あるので、フィルターも つかいます。

また、ごみを かきあつめる ブラシ(ヘッド)が とても 大切だと いう 人も います[2]。

国内の メーカーは、それぞれ くふうした うずを つくって います。じぶんの 家の そうじきが、どんな しくみか、とりあつかいせつめいしょで 見てみましょう[9]。

サイクロン式といっても、国内メーカーの製品にも、フィルターを併用するものがあり、ダストカップで分けた空気はフィルターを通してから排気されると説明されています[8]。家電Watchは、国内メーカーの製品には強い渦を作りきれず、複数のフィルターでごみを集めるものも少なくないと指摘しています[2]。

日立の公式ページでは、2段ブーストサイクロンやスパイラルたつまきサイクロンなど、空気を加速して旋回流を作り、遠心分離でごみを分ける方式が紹介されています[9]。メーカーの数字は、測り方の条件を見て読むのが大切です。

また家電Watchは、サイクロン式では吸引力そのものよりもクリーナーヘッド(床に当たるブラシ)が重要で、「ヘッドが命」と述べています。木工や金属加工のような重いごみには強い吸引のフィルター式、細かいほこりには良いブラシのサイクロン式が向く、という整理です[2]。

どの機種が自分の部屋に合うかは、床の種類やごみの質にも左右されます。

サイクロン式といっても、分離を旋回流だけに任せているとは限らない。国内メーカーの製品にも、フィルターを併用し、ダストカップで分けた空気をフィルターに通してから排気するものがある[8]。家電Watchは、国内機には強い渦を作りきれず複数のフィルターでごみを集める製品も少なくないと指摘する[2]。したがって、「サイクロン式ならフィルターは不要」「どの機種でも目詰まりしない」とは言えない。

日立の公式ページは、2段ブーストサイクロンやスパイラルたつまきサイクロンなど、空気を加速して旋回流をつくり遠心分離でごみを分ける各方式を紹介する[9]。メーカーの性能数値は、測定条件によって意味が変わり、実際の部屋で同じ値になるとは限らない。

分離の限界についても、前章のとおり粒子径が小さいほど遠心分離は難しくなり、従来は数μmが限界といわれた[6]。細かいほこりをフィルターが受け持つのは、この性質と合っている。

さらに家電Watchは、サイクロン式の使い勝手は吸引力よりクリーナーヘッドに左右される面が大きく、「ヘッドが命」とまで述べる。重いごみが出る木工・金属加工には強吸引のフィルター式、細かいほこりには良いブラシのサイクロン式、という使い分けも示している[2]。

結局、サイクロンは「ごみをためる前に、重いものを渦で大まかに外す」役を担い、残りをフィルターやブラシが支える組み合わせとして理解できる。測り方の条件も見ると、メーカー数値の意味を読み取りやすい。

6. 家で たしかめて みよう

6. 車のカーブと、家の掃除機のカップで確かめる

6. 見かたを切り替える練習と、取扱説明書の読み方

おうちの 人が うんてんする 車や、バスに のったとき、カーブで 体が どちらへ かたむくか 見て みましょう。すわった まま、てすりや ざせきに つかまって 見てください。わざと 体を かたむけたり、立ち上がったり しないでね。曲がる とき、体は 外がわに かたむきます。「まっすぐ すすみたい 体」と「曲がる 車」の ちがいを、じぶんの 体で かんじられます。

もし おうちに サイクロンしきの そうじきが あれば、おうちの 人と いっしょに、そうじ中や つかった 直後に カップを 見て、ごみが どこに あつまって いるか 見つけて みましょう。とりあつかいせつめいしょを 読むと、どんな しくみか のって います。

バスや電車、家族の運転する車でカーブを曲がるとき、体がどちらへ傾くかを観察してみましょう。座ったまま、手すりや座席につかまって観察し、わざと体を傾けたり、立ち上がったりしないでください。体が外へ傾くのは、体が直進したいのに乗り物が曲がるからです。「外から見たらまっすぐ、中から見たら外へ押されたように感じる」という二つの見かたを、同じ場面で切り替えられるか試せます。

家にサイクロン式の掃除機があれば、取扱説明書を開くと、渦を何段階で作る方式か、フィルターはどこにあるかが書いてあるはずです。ダストカップを空にするときは、フィルターの水洗いの可否や乾かす時間も説明書で確かめましょう。メーカーの説明は数字の条件までセットで読むと、広告の言葉と実際の使い方の差が見えてきます。

気になったら、遠心力の「みかけの力」としての説明や、慣性力、集じん装置としてのサイクロンを、辞典や科学館の資料で読み比べると、同じ現象が別の言葉で説明されていることが分かります。

カーブを曲がる乗り物の中で体が外へ傾くとき、「外から見れば直進したい体と曲がる車」「車内から見れば外向きの慣性力」という二つの説明を、同じ場面で切り替えて確かめてみるとよい。観察は座ったまま、手すりや座席につかまって行い、わざと体を傾けたり立ち上がったりしないこと。説明の切り替えがすっと行えれば、サイクロンの「遠心力」の意味も整理できる。

家にサイクロン式の掃除機があれば、取扱説明書でフィルターの位置と、渦を作る段数を確認する。メーカーのカタログ値(吸込力の持続率など)は、測定の条件とあわせて読むことで、使い方による差を考える材料になる。

さらに調べるなら、辞典(遠心力・慣性力)、産業用サイクロンの粒子分離の解説[5]、分離径を設計で動かす研究[6]、発明者本人のインタビュー[7]が出発点になる。後者は英語の資料である。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

本文の事実は、次の資料にもとづきます。製品の数字はメーカー側の説明で、条件によって変わります。計算例の「秒速20m」は説明のための仮定です。

  1. ITmedia「サイクロン――ダイソンは何が違うのか」 https://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/1406/17/news005.html (遠心力による分離、発明のきっかけ、日本での発売)
  2. 家電Watch「サイクロン式掃除機の仕組み」 https://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column/shikumi/1424718.html (外側にごみ・中心に空気、段階的な筒、ヘッドの重要性)
  3. コトバンク「遠心力」(デジタル大辞泉・日本大百科全書) https://kotobank.jp/word/%E9%81%A0%E5%BF%83%E5%8A%9B (みかけの力、mv²/r)
  4. コトバンク「慣性力」 https://kotobank.jp/word/%E6%85%A3%E6%80%A7%E5%8A%9B (慣性力と作用反作用)
  5. コトバンク「サイクロン(集塵装置)」(日本大百科全書ほか) https://kotobank.jp/word/%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%B3 (産業用サイクロンの分離できる粒子径)
  6. 細川ミクロン資料(サイクロンの分離径) https://www.hosokawamicron.co.jp/jp/files/items/248/File/No59_07.pdf (分離径が設計で動くこと)
  7. Roland Berger「Inventor James Dyson on learning to fail」(英語) https://www.rolandberger.com/en/Insights/Publications/Inventor-James-Dyson-on-learning-to-fail.html (製材所の着想と試作の本人談)
  8. yomuno.jp「サイクロン掃除機の解説」 https://yomuno.jp/posts/45081 (フィルターを通して排気されること)
  9. 日立 掃除機 サイクロン方式の公式ページ https://kadenfan.hitachi.co.jp/clean/lineup/pv-bh900j/feature01.html (国内メーカーの旋回流方式と数値の扱い)

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