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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

シダや トクサの なかまは、たねを つくらないのに、たねを つくる しょくぶつと ちかい なかまと いわれるのは どうして?

シダやトクサの仲間は、種をつくらないのに、なぜ種子植物にいちばん近いといわれるのか

シダ類・トクサ類は種子をつくらないのに、なぜ種子植物にいちばん近い現生の仲間とされるのか

分野:生きもの

シダの はっぱの うらを 見ても、たねは ありません。シダは、たねを つくらない 植物しょくぶつです。ところが、大むかしの 化石かせきには、シダそっくりの はっぱに たねを つけた 植物しょくぶつが います。

たねを つくらない シダや トクサの 仲間なかまが、どうして たねを つくる 植物しょくぶつの いちばん ちかい 仲間なかまと いわれるのでしょうか。この ページを 読むと、その わけが 3つ わかります。

シダの葉の裏に、種はできません。シダは胞子でふえる植物で、種子をつくらない植物の代表です。ところが、大昔の地層からは、シダにそっくりな葉をつけながら、種子をつけた植物の化石が見つかっています[7]。

では、種をつくらないシダやトクサの仲間が、種をつくる植物のいちばん近い仲間とされるのはなぜでしょうか。この記事を読むと、2001年の分類の研究、泳ぐ精子、シダに似た葉の化石という3つの手がかりと、その近さに今もある議論が分かります。

シダ植物は種子ではなく胞子でふえる。それなのに、2001年のNature論文は、トクサ類とシダ類をあわせたグループが、現生の植物のなかで種子植物にいちばん近い親戚だと報告した[1]。さらに化石には、シダに似た葉をもちながら種子をつけた「種子シダ」までいる[7]。

種子をもたない側が、なぜ種子をもつ側の最も近い現生の親戚になるのか。この記事を読むと、系統解析、精子の泳ぎ方、化石という3つの手がかりと、結論にいまも残る異論の範囲が分かる。

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1. たねが ないのに、どうして ちかい なかま なの?

1. 種をつくらないのに「近い仲間」とは、どういう意味か

1. 種子をもたない側が「最も近い現生の親戚」になるとはどういうことか

シダは、たねでは なく、胞子ほうしで ふえます[2]。ワラビや ゼンマイが、シダの なかまです。せかいには 1万しゅるいぐらい いると いわれます[2]。

では「ちかい なかま」とは、どういう ことでしょう。かぞくで いえば、いとこの ような ものです。くらべる ものが たくさん いる なかで、トクサや シダを あわせた なかまが、たねを つくる 植物しょくぶつと いちばん ちかい いとこに あたる、と 考えられて います。

その 手がかりは 3つ あります。1つめは、植物しょくぶつを くらべた 研究。2つめは、化石かせき。3つめは、精子せいしの 泳ぎ方です。まず、1つめの 研究から 見ましょう。

シダは、種ではなく胞子でふえる植物です。日本ではワラビやゼンマイなどがなじみ深く、世界に約1万種あるといわれます[2]。

ここでいう「近い仲間」は、家系図にたとえると、いとこのような関係です。ただし、たとえにすぎません。本当は、現在生きている植物のグループどうしを比べたとき、どのグループが種子植物といちばん近い関係にあるか、という意味です。

この記事では、手がかりを3つ見ます。植物をまとめて比べた2001年の研究、シダの一生にある泳ぐ精子、そしてシダに似た葉をもつ化石です。まず、いちばん大きな手がかりである研究から見ます。

シダ植物は、維管束植物のうち種子をもたないものの総称とされ、胞子で繁殖する。世界に約1万種といわれる[2]。なお、2016年の分類体系PPG Iは、小葉類を含めたシダ類全体を推定11,916種と数えており、約1万種との差は、小葉類を含めるかどうかなど数え方の範囲による[8]。種数は出典ごとに範囲が違うので、数字は出典名とともに読む必要がある。

「最も近い現生の親戚」とは、現在生きている植物のグループを比べたとき、種子植物と最も新しく枝分かれしたグループを指す。種子の有無は、近さの直接の指標ではない。種子をもたないことと、種子植物に近いことは、両立する。

では、その近さを示す根拠は何か。この記事では、系統解析、精子の泳ぎ方、化石の3つに分けて確かめる。最初は、最も直接の根拠である2001年の解析である。

2. けんきゅうは、どんな こたえを 出したの?

2. 2001年の研究は、シダを「中間」と見る考えをどう変えたか

2. 2001年の解析は、シダ類やトクサ類の位置づけをどう書きかえたか

2001年に、植物しょくぶつの 研究者たちが、ネイチャーという 本に 論文ろんぶんを 出しました[1]。いま 生きている、ねっこや くきの ある 植物しょくぶつを、3つの グループに 分けました。

1つめは、ヒカゲノカズラの 仲間なかま。2つめは、たねを つくる 植物しょくぶつ。3つめは、トクサの 仲間なかまと シダの 仲間なかまを ひとまとめに した グループです[1]。

そして、トクサと シダを あわせた グループが、たねを つくる 植物しょくぶつに いちばん ちかい、と 発表しました[1]。

それまでは、シダや トクサは「コケと、たねを つくる 植物しょくぶつの あいだの とちゅう」と 見る 考えが 強く ありました。この 研究は、その 見かたに 「ちがう」と こたえた のです[1]。

ただし 本当は、これで 話が おわった わけでは ありません。ほかの 研究者の あいだには、ちがう 意見も あると 書かれて います[9]。つぎは、化石かせきの 話です。

2001年、Pryerらの研究チームは、Nature誌に論文を発表しました。現在生きている維管束植物(根・茎・葉に水の通り道をもつ植物)を、小葉類(ヒカゲノカズラの仲間)、種子植物、トクサ類・マツバラン類・シダ類をひとまとめにしたグループ、という3つの大きなグループに分けた研究です[1]。

この論文が示したのは、トクサ類とシダ類をあわせたグループが、現生の植物のなかで、種子植物にいちばん近い親戚だということでした。解析には最尤法という、データに最もよく合う系統の形を統計的に選ぶ方法が使われています[1]。

この結果は、それまで有力だった見方を退けるものでした。シダやトクサを「コケ植物と種子植物のあいだにある、途中の段階」とみる見方です[1]。トクサ類とシダ類を合わせたグループは、種子植物へ向かう途中の姿ではなく、種子植物と並ぶ、ひとつの大きな枝だったのです。

ただし、結論は一つに固まったわけではありません。2013年の総説は、形や分子の解析でシダが種子植物の姉妹群(いちばん近い枝)とされていると整理する一方、古植物学者を中心に異論があり、葉は別々に進化した可能性も論じられています[9]。では、過去の姿を残す化石は、この近さについて何を語るのでしょうか。

2001年のPryerらのNature論文は、現生の維管束植物を3つの単系統群、すなわち小葉類、種子植物、トクサ類・マツバラン類と、真嚢シダ類・薄嚢シダ類をすべて含むシダ類を合わせたクレードに分けた[1]。ここでいう「シダ類」にはトクサ・マツバランが含まれる点に注意が要る。

最尤法の解析は、トクサ類とシダ類を合わせたグループが種子植物の最も近い現生の親戚だと示した。この結果により、シダやトクサをコケ植物と種子植物のあいだにある過渡的な段階とみる従来の見方が退けられた[1]。トクサ類とシダ類を合わせたグループは「種子植物の手前」ではなく、種子植物と並ぶ枝である。

とはいえ、結論はまだ動く余地を残す。2013年の葉の起源の総説は、形態・分子の解析ではシダが種子植物の姉妹群とされているが、古植物学者を中心に異論があり、葉が別々に進化した可能性も論じられていると整理する[9]。ここは議論の途中にある話として読んでほしい。

分子の解析が語るのは、現生種の関係である。では、過去の姿を直接残す化石は、この近さをどう裏づけるのか。次の章では、シダの葉に種をつけた植物を見る。

3. シダの はっぱに、たねが ついて いた?

3. シダのような葉に種をつけた植物が、化石で見つかった

3. 種子シダは「シダのような葉」と種子を併せもつ

ひとつ、ふしぎな 化石かせきの 話を します。大むかしの 森には、シダに そっくりな はっぱを した 植物しょくぶつが いました。化石かせきから、その すがたが わかります。けれど、その 植物しょくぶつには、たねが ついて いたのです[7]。

こうした 植物しょくぶつは「たねシダ」と よばれます。名前に シダと ありますが、シダの なかまでは なく、たねを つくる 植物しょくぶつです[7]。

いまの ところ、いちばん 古い たねの 植物しょくぶつとして 知られる のが、エルキンシアという 「たねシダ」の 化石かせきです。アメリカの ウェストバージニアで 見つかり、デボンきという 時代の おわりごろの ものです[7]。

ほかにも、せきたんきの メズロサ という 植物しょくぶつは、いまの 木の ような シダに 似にて いるのに、たねを つけました[7]。

ただし 本当は、こうした 化石だけで「シダから たねの 植物しょくぶつが うまれた」とは いえません。わかるのは、シダのような はっぱと、たねを 合わせもつ 植物しょくぶつが いた、ということです。

大昔の森に、シダとそっくりな葉をつけながら、種子をもつ植物がいました。化石の世界では、こうした植物を「種子シダ」とよびます。名前にシダとありますが、シダではなく種子植物です[7]。

カリフォルニア大学古生物学博物館(UCMP)の解説によると、いま知られている最古の種子植物は、種子シダの一つであるエルキンシア(Elkinsia polymorpha)です。アメリカのウェストバージニアから見つかった、デボン紀後期(ファメニアン)の化石です[7]。

石炭紀のメズロサ(Medullosa)は、現在の木のようなシダ(木生シダ)に似ているのに、種子をつけた種子植物でした。スフェノプテリス(Sphenopteris)も、シダのような葉をもつのに種子をつけた植物です[7]。

この化石が語るのは、葉の形だけでは、シダか種子植物かを見分けられないということです。ただし、「シダから種子植物が生まれた」と直接示すものではありません。シダの葉と種子を合わせもつ植物が、昔にいた。その事実が、シダと種子植物の近さを思わせる手がかりになります。では、今の植物にも、近さを思わせる手がかりは残っているのでしょうか。

近さを思わせる過去の姿が、種子シダである。UCMPの解説によれば、最古の種子植物として知られるElkinsia polymorphaは、アメリカ・ウェストバージニア産のデボン紀後期(ファメニアン)の種子シダで、種子シダはシダではなく種子植物に属する[7]。

石炭紀のMedullosaは、現生の木生シダに似るが種子をつけた種子植物で、Sphenopterisもシダに似た葉をもちながら種子と殻斗をつけた植物とされる[7]。葉の形だけを見ると、シダと種子植物は区別がつきにくい。それが、栄養器官(葉)の特徴と、生殖器官(種子)の特徴が、化石では別々に組み合わされうるという意味を持つ。

ただし、この化石は「シダから種子植物が生まれた」ことの証明ではない。化石が示すのは、シダ的な葉と種子の組み合わせが過去に存在したことまでである。しかも葉の起源については、葉が別々に進化した可能性も論じられているため[9]、葉の似ていることを近縁の根拠として強く使いすぎないほうがよい。

葉の似ている程度で近さを測りきれないなら、生きている植物のなかに、もっと別の手がかりはないか。次の章では、シダの一生の途中で見られる「泳ぐ精子」に目を向ける。

4. シダの 精子せいしは、どこを 泳ぐの?

4. シダの一生では、精子はどこを泳ぐのか

4. 胞子体と前葉体が交代する一生:精子は水中を移動する

シダの 一生を 見て みましょう。シダの 葉から とんだ 胞子ほうしが、しめった ところに 落ちて、めを 出します。すると、前葉体ぜんようたいという 小さな からだが できます[3]。

前葉体ぜんようたいは、ふつう みどり色で、たいらな ハートの 形です。大きさは やく 1センチ ほど。ワラビや ゼンマイとは まるで ちがう すがたです[3]。

この 小さな からだの うらがわに、精子せいしを つくる ところと、卵たまごを つくる ところが できます。精子せいしは 水の 中を 泳いで、卵たまごの ところまで たどりつきます[3]。

水が ひつようなので、前葉体ぜんようたいは しめった 地面などに はえます[3]。大きな シダが 日かげの しめった 場所に 多いのは、この ことと つながって いるのかも しれません。ただし 本当に そうかは、まだ わかりません。

シダの一生を追ってみます。シダの体(胞子体)から飛んだ胞子が湿った場所に落ちて発芽すると、前葉体という小さな体ができます。この前葉体が配偶体です。ワラビやゼンマイとして知られる大きな体と、前葉体が、交互に現れます[3]。

前葉体は、ふつう緑色で平たい心臓形をしていて、大きさは約1cmです。その裏面に、精子をつくる造精器と、卵をつくる造卵器ができます。精子は水中を移動して卵に到達し、受精します[3]。

精子が泳ぐために水が要るので、前葉体は湿った地表などに生えます[3]。大きなシダが日かげの湿った場所に多いのも、このこととつながっているのかもしれません。ただし、そうだと言い切れる資料は、この記事にはありません。

ところで、コケ植物も泳ぐ精子をもちます[6]。すると、種子植物はどうなのでしょうか。種子植物の精子は、どう運ばれているのでしょう。

シダ植物の生活環は、胞子体と、胞子が発芽してできる配偶体(前葉体)が交代する。前葉体はふつう緑色で平たい心臓形、大きさは約1cmである[3]。

前葉体の裏面に、精子をつくる造精器と、卵をつくる造卵器ができる。精子は水中を移動して卵に到達し、受精が起こるため、前葉体は湿った地表などに生える[3]。大型のシダが湿った場所に多い理由として、この受精の条件を挙げたくなるが、資料から直接言えるのは、前葉体が湿った場所に生えるというところまでである。

泳ぐ精子はシダに限らない。コケ植物もシダも、鞭毛をもつ運動性の精子をもつ[6]。逆にいえば、種子植物の大半は、この泳ぐ精子を失った側である。では、種子植物の精子はどうなっているのか。次の章で、日本の研究者が見つけた例外を見る。

5. たねの 植物しょくぶつにも、泳ぐ 精子せいしが いた

5. 種子植物にも、泳ぐ精子が残っていた

5. イチョウとソテツに残る運動性の精子:進化の手がかり

たねを つくる 植物しょくぶつの ほとんどは、精子せいしが 泳ぎません。花粉かふんが のばす 細い くだの 中で、精子せいしは 運ばれます[6]。

ところが、ソテツと イチョウだけは、いまも 泳ぐ 精子せいしを もって います[6]。シダや コケと 同じです。

1896ねん、東京大学の 平瀬作五郎ひらせさくごろうが、イチョウの 精子せいしを 見つけました。精子せいしの ある コケや シダと、精子せいしの ない 花の 植物しょくぶつを つなぐ 手がかりに なりました[4]。

池野成一郎いけのせいいちろうも、ソテツの 精子せいしを 見つけて、シダと、ソテツの ような 植物しょくぶつが ちかい ことを 明らかに したと されて います[5]。

見つけた 年は、1896年と する 本が 多いのですが、1895年と する 本も あります。

種子植物のほとんどは、精子が泳ぎません。精子は花粉から伸びる花粉管の中で運ばれ、鞭毛(泳ぐための毛)をもちません[6]。

ところが、現在生きている種子植物のうち、精子が泳ぐのは、ソテツ類とイチョウだけだといわれます。コケやシダと同じ性質が、残っているのです[6]。

1896年、東京大学の平瀬作五郎が、イチョウの精子を発見しました。精子をもつコケ植物やシダ植物と、精子をもたない被子植物をつなぐ、進化の重要な手がかりになりました[4]。

池野成一郎も、ソテツの精子を見つけ、シダ類と裸子植物の親縁関係を明らかにしたと、辞典に書かれています。年は1896年とするものが多い一方、1895年とする辞典もあります[5]。

3つの手がかりを並べると、見えてくるものがあります。近さを判断する中心は、研究(系統解析)です。化石は、シダのような葉と種子を合わせもつ植物がいたことを示し、精子は、種子植物の一部に泳ぐ精子が残っていることを示します。これらは、研究の結果を考える材料になります。

種子植物のほとんどは、花粉管のなかで精子を運び、鞭毛を失っている。現生の種子植物で泳ぐ精子を保つのは、ソテツ類とイチョウだけである[6]。

1896年、東京大学の平瀬作五郎がイチョウの精子を発見した。精子をもつコケ植物・シダ植物と、精子をもたない被子植物をつなぐ重要な手がかりになった[4]。池野成一郎のソテツの精子の発見も、シダ類と裸子植物の親縁関係を明らかにしたと辞典に記されるが、年は1896年が多く、1895年とする辞典もある[5]。

ここで3つの手がかりが重なる。解析はトクサ類とシダ類が種子植物に最も近いと示し、化石はシダ的な葉と種子の組み合わせを残し、精子はシダ的な泳ぎがイチョウとソテツに残ることを示す。それぞれ、異なる材料からの結論である。

ただし、どれも決定的な証明ではない。解析には異論があり、化石は生きた系統そのものではなく、精子の例は2つのグループに限られる。重なりが強い手がかりになるのは、それぞれの限界を理解したうえでの話である。

6. シダを 見に いって みよう

6. シダを探しに行って、考えてみる

6. 確かめられること、原典に当たること

きょう できる こと

こうえんや にわで、シダを さがして みましょう。見つけたら、日なたか 日かげか、じめんは しめって いるか、手で さわって たしかめます。3か所 くらべて、ノートに 書きます。

おうちの 人と

図かんや はくぶつかんで、シダの 本や、かざって ある ものを 見て みましょう。「たねシダ」の 化石の 絵が あるか、さがします。シダと たねの 植物の ちがいと にている ところを、1つずつ 言えるように なると いいですね。

今日できること

公園や庭でシダを探して、日なたか日かげか、地面は湿っているかを確かめ、3か所ぐらい比べて記録します。前葉体は小さいので見つけにくいですが、湿った場所にどんなシダがいるかは、歩けば見えてきます。

出かけてできること

図鑑や博物館で、シダの標本や化石の展示を見てみましょう。「種子シダ」という名前のものがあれば、葉の形と種子のつき方に注目すると、この記事の話が確かめられます。

もっと調べたくなったら

UCMPの化石のページ(英語)には、種子植物の化石の記録がまとまっています[7]。2001年の論文[1]は、トクサ類・シダ類・種子植物の関係を最初に示したものとして、読み比べる価値があります。

家と身近な場所で確かめる

公園や庭のシダの生える場所を、日照と地面の湿り気で記録し、3か所以上で比べる。前葉体が湿った地表に生えること[3]と、大型のシダの生える場所に関係があるかを、自分のデータで考えられる。

原典を読む

系統の結論は、Pryerらの2001年のNature論文[1]にある。本文は未確認の部分があり、この記事は要旨の範囲で書いた。化石の記録はUCMPのページ[7]に、葉の起源の議論は2013年のFrontiers in Plant Scienceの総説[9]にある。英語の資料なので、読むときは辞書を用意するとよい。

次の問い

「葉は一度だけ進化したのか、別々に進化したのか」。この問いは、いまも議論が続いている。化石と生きた植物の両方を見ながら、自分の考えを持てる題材である。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

本文で使った資料です。論文やレビューは、検索で見られる要旨や要約で内容を確かめたものを含みます。

  1. Pryer, K. M. et al. (2001) Nature 409: 618–622. https://sites.duke.edu/pryerlab/files/2017/12/pryer-et-al-nature-2001.original.pdf (3つのグループ分けと、トクサ・シダ類が種子植物にいちばん近いという結果)
  2. コトバンク「シダ植物」(世界大百科事典・日本大百科全書ほか). https://kotobank.jp/word/%E3%82%B7%E3%83%80%E6%A4%8D%E7%89%A9-73743 (シダ植物の定義、胞子でふえること、種数)
  3. コトバンク「前葉体」(デジタル大辞泉ほか). https://kotobank.jp/word/%E5%89%8D%E8%91%89%E4%BD%93 (前葉体の形と大きさ、精子が水中を移動して受精すること)
  4. 東京大学理学部「理学るく」. https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/rigakuru/feature/GzVMRLy5/ (平瀬作五郎のイチョウの精子の発見)
  5. コトバンク「池野成一郎」(精選版日本国語大辞典・20世紀日本人名事典). https://kotobank.jp/word/%E6%B1%A0%E9%87%8E%E6%88%90%E4%B8%80%E9%83%8E (ソテツの精子の発見。年は資料で割れる)
  6. 東京大学理学部ニュースレター. https://www.s.u-tokyo.ac.jp/en/story/newsletter/page/10029 (現生の種子植物で精子が泳ぐのはソテツ類とイチョウだけ)
  7. UCMP (University of California Museum of Paleontology) Seed plants: Fossil Record. https://ucmp.berkeley.edu/seedplants/seedplantsfr.html (種子シダの化石)
  8. PPG I (2016) Journal of Systematics and Evolution 54(6): 563–603. https://www.jse.ac.cn/EN/Y2016/V54/I6/563 (小葉類とシダ類の種数)
  9. 葉の起源のレビュー. Frontiers in Plant Science (2013). https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fpls.2013.00345/pdf (シダと種子植物の関係をめぐる議論)

なおした ところ

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