1. 白い ものは、なんだろう?
1. 舞い上がる白いものは、何と言われているか
1. 白い粉の正体として挙げられる説 ── 中綿の繊維くず説と、その根拠の弱さ
ふとんの 中には、わたが 入って います。たたくと、その しょうげきで、わたの 毛が ちぎれて とび出す ことが ある、と 説明する ページが あります[6]。ただ、どれくらい まざって いるかは、その ページには 書かれて いません。
だから、白い ものは ぜんぶ ほこり、とは かぎりません。ダニの フンや しがいが まざって いる かも しれません。
「ほこり」ではないかもしれない
天気情報サイトの記事には、布団を叩いたときに舞い上がるのは、ほこりというより、叩いた衝撃でちぎれた中綿であることが多い、という説明があります[6]。
ただ、この記事には割合の根拠が書かれていません。中綿のほかに、ダニの死骸やフン、皮脂やフケなどが混じっている可能性もあります。
2. ダニは、どれくらい ちいさいの?
2. 目に見えないダニと、そのフンや死骸
2. チリダニの大きさとアレルゲン ── フン・死骸は水で洗える
ふとんに いる ダニ(チリダニ)は、体の 長さが 0.3から0.5ミリほどです。目では、ほとんど 見えません[2]。
アレルギーの もとに なるのは、生きた ダニだけでなく、ダニの フンや しがいも です。これらは 水で あらい ながせる、と 東京都は 書いて います[2]。
つぎに ふとんを ほす とき、光の 中で どんな ものが 見えるか、目を こらして みましょう。
3. まいあがった あと、どうなる?
3. 舞い上がった粒は、どのくらい空気中にいるのか
3. 空気中の滞在時間 ── 「刺激があったときだけ舞い、約15分以内に落ちる」という報告
ダニの アレルゲンを もった つぶは、ふだんは じっと して います。ベッドを 整えたり、そうじを したり、動かした ときだけ、空気に 出るそうです[4]。
ある ろんぶんでは、ほかの けんきゅうを ふまえて、そのあと 十五ふん ほどで 落ちる、と 書いて います[4]。ただし、部屋の ようすで かわるので、いつも 十五ふんとは かぎりません。
この ろんぶんは、ベッドを 整えたり そうじを したり する ときの ことで、ふとんたたきを しらべた ものでは ありません。たたく ときも つぶが 出るかは、この ろんぶんだけでは わかりません。
4. たたくだけで、ダニは いなくなる?
4. 「干してたたくだけ」では除けない
4. 大阪府の説明と、メーカーの解説 ── 表面に浮かぶという指摘
おおさかふの ページには、ふとんなどは 「ほして たたくだけでは、ダニは のぞけません」と 書いて あります[1]。
ダニを へらす ものを 売る 会社の 説明では、たたくと ダニの しがいや フンが ふとんの 表面に うかび 上がる、と いいます[5]。そのまま ねると、すいこむ おそれが ある ので、たたいた あとは そうじきを かける ように、と 会社は すすめて います。
これは 会社の 説明で、けんきゅうの 名前は 書かれて いません。「そう 言われて いる」と 考える くらいが よさそうです。
公的機関の言い方
大阪府の保健所のページは、寝具類は干してたたくだけではダニは除去できないと述べ、シーツを外して掃除機をかけることを勧めています[1]。「たたくと悪い」と言っているのではなく、「それだけでは足りない」という書き方です。
メーカーの解説
ダニ対策製品のメーカーは、布団をたたくとダニの死骸やフンが表面に浮かび上がり、そのまま寝ると吸い込むおそれがあるので、たたいたあとは掃除機をかけるようすすめている、とメーカーは説明しています[5]。研究名は示されておらず、事業者の説明として読むのがよいでしょう。
「たたくと繊維が傷む」「ダニが奥へ逃げる」といった話も、清掃業者などが書いています[8]。ただ、公的機関の資料では確認できませんでした。
5. そうじきは、どう かければいい?
5. 干したあとの掃除機 ── ゆっくり、時間の目安は自治体で違う
5. 掃除機がけの方法と時間の目安 ── 出典ごとに違う数字
東京都は、よく ほした あと、ふとんの 表面を そうじきで すう ように すすめて います。ノズルを ゆっくり 動かすと、ダニだけでなく、フンや しがいも すい とれる、と いいます[2]。
時間の めやすは、出て いる 場所で ちがいます。せたがや区は 週に 1回 いじょう、一平方メートルに 二十びょう[7]、おおさかふは ふとん一まいに 一分半ほど[1]。どちらも 「ゆっくり、ていねいに」の 気もちは 同じです。
やる ときは、まどを あけて、おうちの 人と いっしょに して みましょう。
干す、吸う、換気する
東京都のアレルギー情報サイトは、布団は晴れた日によく干し、干した後に表面を掃除機で吸うよう勧めています。ノズルをゆっくり動かして吸うと、ダニ本体だけでなく、フンや死骸のアレルゲンも吸い取れる、という説明です[2]。環境再生保全機構も、寝具はよく干してから掃除機をていねいにかけるよう挙げています[3]。
時間の数字は資料で違う
世田谷区は、寝具やじゅうたんを中心に、週1回以上、1平方メートルあたり20秒の掃除機がけを呼びかけています[7]。大阪府は布団1枚あたり約1分30秒をあげ、仕事率200ワット以上の掃除機を勧めています[1]。数字は資料ごとに違うので、ひとつに決めず、「ゆっくり時間をかける」の目安として読むのがよさそうです。
やってみるなら、掃除機のノズルを、ふとんの端から端までゆっくり動かして、かかった時間を数えてみます。窓をあけて、換気しながら行います。
自分でも しらべて みたく なったら
自分でも調べてみたくなったら
自分でも調べてみたくなったら
ふとんを ほした とき、たたく 前と あとで、光の 中の ようすが ちがうか、見て みましょう。そうじきを かけた あとは、ノズルの ごみの 中に 白い わたが ないか、おうちの 人と 見て みましょう。
ホームページで しらべるなら、「東京都アレルギー情報navi」や おおさかふの ダニの ページが、日本語で 読めます。
今日できること:布団を干したとき、たたく前とあとで光の中の粒の見え方が違うか、観察してみましょう。掃除機をかけたあと、ゴミの中に白い綿のようなものがあるかも見てみます。
公式情報:東京都アレルギー情報navi、大阪府、環境再生保全機構(ERCA)のページは、日本語で読めます。メーカーや業者の説明と読み比べると、言い方の違いが見えてきます。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
出典について:大阪府・東京都・世田谷区・環境再生保全機構の公的な資料を中心に、論文1本と、メーカー・業者・天気情報サイトの解説を使った。何に使ったかは、それぞれの項目の最後に書いている。
- 大阪府「ダニとアレルギーの関係」。https://www.pref.osaka.lg.jp/o100130/ibarakihoken/eiseika/dani.html (干してたたくだけでは除去できない、ダニの大きさ、掃除機の時間の目安について)
- 東京都アレルギー情報navi「室内環境対策」。https://www.hokeniryo1.metro.tokyo.lg.jp/allergy/measure/indoor.html (干したあとの掃除機、フンや死骸のアレルゲン、洗えること、ダニの大きさについて)
- 環境再生保全機構「悪化因子の対策 室内環境」。https://www.erca.go.jp/yobou/zensoku/basic/adult/control/measures/indoor.html (干したあとの掃除機、布団の上げ下ろしのあとの換気について)
- 室内ダニ抗原の空気中測定に関する論文(PMC3528730)。https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3528730/ (刺激があったときだけ舞い、約15分以内に落ちるという報告について)
- アース製薬「Danny 布団たたきでアレルギーのリスクが高まる!?」。https://www.earth.jp/en/danny/data/3/ (メーカーによる、たたくと死骸やフンが表面に出るという解説について)
- ウェザーニュース「布団叩きの使い方」。https://weathernews.jp/s/topics/202106/150235/ (舞い上がるものが中綿である場合が多いという説明について)
- 世田谷区「ダニ・カビ対策」。https://www.city.setagaya.lg.jp/02245/3170.html (掃除機がけの頻度と時間の目安について)
- 宅配クリーニング デア「布団たたきについて」。https://atdea.co.jp/deacolumn/3026/ (業者による、繊維が傷む・ダニが奥へ逃げるという指摘について)
なおした ところ
更新履歴
更新履歴(改版の記録)
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