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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

ガスコンロは、どんな ときに つかう どうぐなの? ── もとは あかりだった ほのお

ガスコンロは、どんなときに使う道具なのでしょうか ── あかりだった炎が、鍋の下へおりてくるまで

ガスコンロは何のための道具か ── 灯りだった炎が煮炊きの熱源になり、炎の大きさで鍋底の温度を調節する

分野:技術

むかしの ガスの ほのおは、なべの ためでは なく、へやを てらす「あかり」でした[1]。いまの ガスコンロの ごせんぞには、てんじょうの あかりの くだから えだわかれした ものが あります。

あかりだった ほのおは、どうやって なべの 下に おりて きたのでしょう。この 記事では、ガスコンロが どんな ときに つかわれて きたか、ほのおの 大きさで なにを きめるのか、あんぜんの ための そうちと、ガスが とまった 日の そなえが 分かります。

いまの台所で鍋を温めているガスの炎は、もとは天井から部屋を照らす「あかり」でした[1]。明治30年代には、天井の灯りに通じるガス管の途中から枝分かれさせて、鍋を温める器具をつなぐ仕組みまでありました。

灯りだった炎は、どうやって鍋の下におりてきたのでしょうか。ガスコンロを使うとき、人は炎の何を決めているのでしょうか。この記事では、ガスコンロの使いみちの移り変わりと、火の大きさと鍋底の関係、安全装置、ガスが止まった日の備えが分かります。

いまの台所で鍋を温めるガスの炎は、もとは灯りとして使われ始めたものだ[1]。明治30年代には、天井のガス燈へ通じる配管の途中に分岐を付けて、鍋を温める器具をつなぐ「両用ガスランプ」まであった。

灯りと鍋は、どのようにして同じ炎を分け合ったのか。そして、ガスコンロの使い手は、炎の何を調節しているのか。この記事では、炎の用途が灯りから熱源へ移った流れ、火の大きさと鍋底温度の目安、調理油過熱防止装置が全口に付いた経緯、ガスが止まった日に卓上こんろが担う役目が分かる。

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1. ガスの ほのおは、はじめ どこに あったの?

1. ガスの炎は、はじめ鍋ではなく天井にあった

1. 灯りから熱源へ ── 明治30年代の「両用ガスランプ」

ガスの ほのおは、はじめは なべを あたためる ためでは なく、あかりとして つかわれました[1]。

それが、めいじ30ねんだい(1900ねんだい)に なると、にたり やいたり、へやを あたためたり する「ねつの もと」としても つかわれ はじめます[1]。

このころに、ふしぎな どうぐが ありました。「りょうようガスランプ」です。てんじょうの あかりに ガスを おくる くだの とちゅうに えだわかれを つけて、こんろなどを つなげられる ように した ものです[1]。1902ねんの しんぶん こうこくには、この ランプで あかりを つけながら、なべを かこむ 人たちの 絵が のって います[1]。

あかりと なべが、ひとつの ほのおの もとを わけあって いたのです。

ガスの炎は、最初は灯りとして使われ始めました。それが明治30年代(1900年代)になると、調理や暖房など、熱を取り出すための使い方が広がり始めます[1]。

この移り変わりを物語る器具が「両用ガスランプ」です。天井のガス燈に通じる配管の途中に分岐があり、そこにコンロなど熱を使う器具をつなげられました[1]。明治35年(1902)の新聞広告には、この両用ガスランプであかりを灯しながら鍋を囲む人たちと、同じ年に発売された「ガスかまど」が描かれています[1]。

灯りと煮炊きが、同じガス管の先で並んでいたわけです。炎はまだ「鍋専用」ではなく、部屋を照らす火の仲間でした。

では、鍋のためにつくられた最初のガス器具は、どんなものだったのでしょうか。

ガスの炎は、最初は灯り(ガス燈)として使われ始めた。調理や暖房などの熱源としての利用が始まるのは、明治30年代(1900年代)になってからだ[1]。

この過渡期を示すのが「両用ガスランプ」である。ガス燈の配管の途中に分岐を設け、そこにコンロなど熱用のガス器具を接続して使えた[1]。つまり、灯りの設備に鍋の熱が間借りしていた。明治35年(1902)の新聞広告には、両用ガスランプで灯りをともしながら鍋を囲む人々と、同年に発売された「瓦斯竈(ガスかまど)」が並んで描かれている[1]。

資料からは、電灯の普及がガス器具の用途拡大につながったとは読み取れない。

それでは、熱を取り出すことを最初から目的につくられたガス器具は、どんな姿だったのか。

2. ガスかまどは、まきの かまどと なにが ちがったの?

2. 「ガスかまど」は、薪のかまどと何がちがったのか

2. 「ガスかまど」(1902年)── 薪のかまどと比べた、煙と火力調節の違い

1902ねんに できた「ガスかまど」は、日本で いちばん はじめの、ガスの どうぐの とっきょひんです[2]。ながく つかわれて、1908ねんの カタログには、かいりょうした ものが のって います。いまも、りょうていなどで つかって いる ところが あります[2]。

まきの かまどと くらべると、ガスかまどや ガスコンロは、すすや けむりが 出ません。ひの つよさも かえやすいのです[3]。しょうわ10ねんだいには、きれいで きもちよい「あこがれの だいどころ」の どうぐと されました[3]。かんとうだいしんさいの あとの ふっこうの なかで、ひろがった とも つたえられて います[3]。

つまり ガスコンロは、「ひの つよさを、すぐに かえられる」ことが とくちょうの どうぐです。では、「ひの つよさ」とは、ほのおの なにを かえる ことなのでしょう。

明治35年(1902)に開発された「ガスかまど」は、日本で最初のガス器具の特許品です[2]。改良型は明治41年(1908)のカタログに載り、長く使われました。いまでも、料亭などで使っているところがあります[2]。

台所の人にとっての魅力は、薪のかまどとの差にありました。ガスコンロとガスかまどは、すすや煙が出ません。火力の調節も簡単です[3]。昭和10年代には、清潔で快適な「あこがれの台所」の設備でした。関東大震災の復興のなかで広まっていった、と説明されています[3]。

鍋や釜を熱する場面で、煙を出さず、火の強さをすぐ変えられる。それが、灯りだった炎に新しくついた役目でした。

では、「火の強さを変える」とは、炎の何を変えることなのでしょうか。

明治35年(1902)に開発された「ガスかまど」は、日本における最初のガス器具特許品とされる。改良型は明治41年(1908)のカタログに載り、長く使われた。現在も料亭などで使われている例がある[2]。開発から改良型のカタログまでが約6年、それが100年以上たった今も現役の場所がある、という長さだ。

暮らしの側から見ると、価値は薪のかまどとの違いにあった。ガスコンロとガスかまどは、薪のかまどのようにすすも煙も出ず、火力調節が簡単だった。昭和10年代には清潔で快適な「あこがれの台所」の設備であり、関東大震災の復興が進むなかで広まったと説明される[3]。

題名の問いに、ここで一度答えておく。ガスコンロは、鍋やフライパンを熱する道具であり、薪の火との違いは、煙やすすを出さないことと、火の強さを手元で素早く変えられることにある。ただし資料は薪のかまどの調節の難しさを具体的には述べていないので、「どれだけ楽になったか」を数字で言うことはできない。

では、「火力を調節する」とは、炎の何を変えることなのか。次の章では、料理の言葉の「強火」から考える。

3. 「つよび」は、いちばん 大きな ひの ことなの?

3. 「強火」は、いちばん大きな火のことなのか

3. 強火・中火・弱火・とろ火 ── 鍋底との位置と温度の目安

レシピに「つよびで」と かいて あったら、つまみを いっぱいまで まわす ものでしょうか。じつは、ちがいます。

つよびは、ひが なべの そこぜんたいに あたる くらいの ひの 大きさの ことです。コンロの ちからを いちばん 大きく する ことでは ありません[4]。

ほかの よびかたも、なべの そことの ばしょで きまります[4]。

  • ちゅうび:ひの さきが、なべの そこに ちょうど ふれる くらい
  • よわび:ひが なべの そこに じかに あたらない くらい
  • とろび:もっと よわい、いちばん ちいさい ひ

なべの そこの あつさは、つよびで 200〜230ど、とろびで 140ど くらいが めやすです。つまり、ほのおの 大きさを かえて、なべの そこの あつさを きめて いるのです[4]。きかいに よって ちがう めやすです。

たとえるなら、ほのおの 大きさは、おんりょうの つまみに にて います。ただ、いっぱいに すれば いい わけでは なく、ちょうど よい 大きさが あります。

レシピに「強火で炒める」とあったら、コンロのつまみを最大まで回すものでしょうか。じつは、ちがいます。

東京ガスの解説では、強火は、炎が鍋底全体に当たるくらいの火加減です。コンロの火力を最大にすることが強火ではありません[4]。中火は炎の先が鍋底に触れる程度、弱火は鍋底に直接炎が当たらない程度で、とろ火はさらに弱い最小の火です[4]。

鍋底の温度の目安も出ています。強火が約200〜230度、中火が約160〜180度、弱火が150度前後、とろ火が140度前後です。強火ととろ火では、60〜90度ほどの差になります(200−140=60、230−140=90の計算)。ただし温度は機種で異なる目安です[4]。

つまり、ガスコンロを使う人は、炎と鍋底の位置を見ながら、鍋底の熱さを決めています。音量のつまみを回すのに似ていますが、いっぱいに上げるのが正解とは限らない点が、音量とちがいます。

ところで、青いはずの炎が赤っぽく見えたら、何が起きているのでしょうか。

「強火」とは、最大火力のことだと思われがちだ。東京ガスの解説は、その誤解を名指しして、強火は炎が鍋底全体に当たる程度の火加減であり、火力を最大にすることではないと説明する[4]。基準は炎の大きさそのものではなく、炎と鍋底の位置関係に置かれている。

同じ解説による目安は次のとおりだ。

火加減の呼び名と、炎の位置、鍋底温度の目安
呼び名炎と鍋底の位置鍋底温度の目安
強火鍋底全体に炎が当たる程度約200〜230度
中火炎の先が鍋底に触れる程度約160〜180度
弱火鍋底に直接炎が当たらない程度150度前後
とろ火弱火よりさらに弱い最小の火140度前後

温度は機種によって異なる目安である[4]。それでも、強火ととろ火の差が60〜90度ほど(200−140=60、230−140=90の計算)という点は、炎の大きさの調節で、鍋底の温度を変えられることを表している。

この考え方では、炎は「大きければよい」ものではなく、鍋底との位置で選ぶものになる。その炎が正常に燃えているかどうかを見分ける目も、使い手には必要になる。

4. ひが あかく なったら、どう すれば いいの?

4. 炎が赤くなったら、何が起きているのか

4. 青い炎と赤い炎 ── 不完全燃焼との関係

ガスコンロの ひは、ふつうは あおい いろです。ところが ときどき、あかっぽく なる ことが あります[5]。

ひが もえる ためには、さんそが いります。まわりの かんきが わるくて さんそが たりなく なったり、ほのおの 出る ぶぶんが よごれて くうきが 入りにくく なったり すると、ひが あかく なる ことが あります。これを「ふかんぜんねんしょう」と いいます[5]。

ふかんぜんねんしょうでは、からだに わるい ガスが 出ます。ひが あかく なる わけは、ほかにも あります。あかい ひが つづいたり、すすが 出たり したら、ひを 消して、まどを あけて かんきを して、おとなに つたえましょう[5]。

ほのおの いろの ふしぎは、ろうそくの ほのおの 記事にも あります。

ガスコンロの炎は、正常なら青い色をしています。換気が足りなくて酸素が不足したり、バーナーキャップの汚れで空気が入りにくくなったりすると、赤くなることがあります[5]。

火が燃えるには酸素が必要で、その酸素が足りない状態で燃えることを、不完全燃焼といいます。不完全燃焼は、有害な一酸化炭素を出します[5]。赤くなる原因はほかにもあるため、見ただけで不完全燃焼と決めることはできません。ただ、赤い炎が続く、すすが出るなどの異常があるときは、火を消して換気し、様子を確認するのが基本です[5]。

炎の色は、火力の合図であると同時に、台所の空気の状態を知らせる合図でもあります。炎が光って見える理由は、炎の記事やろうそくの炎の記事に譲ります。

火が正常でも、ふいに消えてしまうことや、油が熱くなりすぎることはあります。コンロには、それに備えた装置があります。

ガスコンロの炎は、正常に燃えていれば青い。赤くなる原因として、換気不足による酸素不足や、バーナーキャップの汚れで空気が入りにくいことが、ガス器具の販売店系の解説で挙げられている[5]。原因はこれらに限られず、赤く見えただけで不完全燃焼と断定はできない。

この解説では、燃焼には酸素が必要で、酸素が不足した状態で燃えることを不完全燃焼と呼ぶ。不完全燃焼は有害な一酸化炭素を生じる。赤い炎が続く場合は使用を止めて換気し、説明書やメーカーの案内を確認するのがよいとされる[5]。炎の色は、火力の目安であるだけでなく、台所の空気の状態を知らせる合図にもなる。

なお、炎がなぜその色になるのか、という物理化学の側は、この解説では詳しく扱われておらず、このメモでも断定を避ける。炎の仕組みそのものは炎の記事に任せ、ここでは、使い手が炎の色から読み取る注意点にとどめる。

正常に燃えていても、ガスコンロには別のリスクがある。次の章では、安全装置の話に移る。

5. ガスコンロは、てんぷらの 油を どうやって みはって いるの?

5. 天ぷら油を、コンロはどうやって見張っているのか

5. 調理油過熱防止装置と立ち消え安全装置 ── 2008年10月からの全口装備

てんぷらの 油は、つよびで 5〜10ぷんほど あたためると、ひとりでに ひが つく 温度(370ど いじょう)に なる ことが あります[6]。

そこで、いまの ガスコンロには、なべの そこの 温度を はかる そうちが ついて います。250ど くらいに なると、ひを 消したり、ひを 小さく したり します[6]。「ちょうりゆ かねつぼうし そうち」と いいます。

2008ねん10がつ1にちから、すべての こんろの ひで この そうちを つける ことが、ほうりつで きまりました[7]。それまでは、2つ ある ひのうち かたほうだけに ついて いる コンロも ありました[7]。

もう ひとつ、「たちぎえ あんぜんそうち」も きまりました。にこぼれや かぜで ひが 消えたとき、それを 見つけて ガスを 自分で とめます。バーナーの よこに ある ちいさな つまみの ような ぶひんです[7][4]。

でも、そうちが あるから、はなれて いいわけでは ありません。なべの そこが よごれて いると、温度を ただしく はかれない ことも あります。てんぷらを して いる ときは、その ばを はなれない ことが だいじです[6]。

天ぷら油は、強火にかけて5〜10分ほどで、自然に火がつく温度(370℃以上)に達することがあります[6]。リンナイは、家庭用コンロによる火災の多くは調理油の過熱によると考えられている、と説明しています[8]。

そこで付けられたのが、調理油過熱防止装置です。鍋底の温度を測り、250℃程度になると、消火したり火を小さくしたりします。自然に火がつく370℃より低いところで先に止める仕組みです[6]。

この装置は、2008年10月1日から、ガスこんろの全口に付けることが義務化されました。それまでは、2口こんろの片方だけに付いたものもありました。同じ時に、立ち消え安全装置も法令で義務づけられています[7]。立ち消え安全装置は、煮こぼれや風などで火が消えたとき、それを検知して自動でガスを止めます。バーナーの横にある、小さなつまみ状の部品です[4]。

とはいえ、装置があれば離れてよい、というわけではありません。鍋底が汚れていると温度を正しく測れないことがあるため、天ぷら調理中はその場を離れないよう、NITE(製品評価技術基盤機構)は呼びかけています[6]。

コンロの前での注意は、ほかにもあります。コンロ越しに物を取ろうとして服に火が移る例が、消防庁の資料で挙げられていて、調味料などはコンロの奥に置かないよう勧められています[11]。

では、家のガスそのものが止まってしまった日は、台所の火はどうなるのでしょうか。

家庭用コンロの火災の多くは、調理油の過熱によると考えられている、とリンナイは説明する[8]。NITE(製品評価技術基盤機構)の教材によれば、天ぷら油は強火にかけて5〜10分ほどで、自然発火する温度(370℃以上)に達する[6]。

調理油過熱防止装置は、鍋底の温度を測り、250℃程度で消火するか火を小さくする。自然発火の温度より低い値で、先に手を打つ設計だ[6]。ところが、鍋底が汚れていると温度を正しく測れないことがある。装置は補助であり、天ぷら調理中にその場を離れないことが前提になる[6]。

制度の面では、2008年10月1日からガスこんろの全口に調理油過熱防止装置を付けることが義務化された。それまでは、2口こんろの片側にだけ付いたものもあった。立ち消え安全装置も同時に法令で義務づけられた。業界の自主基準では、2008年4月から標準装備が始まっていた[7]。なお、消し忘れ消火機能など、ほかの機能の義務化については資料の書き方が分かれるため、ここでは法令に定められた上の2つに限って述べる。

立ち消え安全装置は、煮こぼれや風などで火が消えたとき、それを検知して自動でガスを止める。バーナー脇の、小さなつまみ状の部品だ[4]。炎を「使う」道具は、炎が「消えた」ときの動きも設計に組みこんでいる。

人の動作の側にも注意がある。消防庁は、コンロ越しに物を取ろうとして衣服に火が移る着衣着火の例を挙げ、調味料などをコンロの奥に置かないよう呼びかけている[11]。

ここまでは、ガスが来ている台所の話だった。ガスが止まれば、鍋の下の火はどうなるのか。

6. ガスが とまった 日、だいどころの ひは どう なるの?

6. ガスが止まった日、台所の火はだれが引きつぐのか

6. 卓上こんろの役目 ── 1969年の発売と、1978年に広まった「災害時の備え」

としガスの くだが とまったら、ガスコンロは つかえません。そんな ときに やくだつのが、ボンベを つかう、カセットこんろです。

いわたに さんぎょうと いう 会社の ねんぴょうに よると、1969ねんに、日本ではじめて ホース(ガスかん)の いらない たくじょうこんろを 売り はじめました[9]。

1978ねんの みやぎけんおき じしんで、せんだいしの としガスが とまりました。この とき 会社は、カセットこんろ 2まん台と ボンベ 15まん本を いそいで はこびました。1台 あたり 7〜8本の ボンベが あった 計算です(150000÷20000=7.5)。これで、カセットこんろは じしんなどの ときに やくだつ ものと、ひろく 知られた と、会社の ねんぴょうは つたえて います[9]。

しずおかけんは、かていで 1しゅうかん ぶん いじょうの そなえを よびかけて います。ボンベが 1本 あれば、1.5リットルの おゆを 10回 わかせる めやすと しています[10]。つまり、15リットルの おゆです。つかい方などで、回数は かわります。

ガスコンロは つよびと とろびを つかい わけ、カセットこんろは ガスが とまった 日の「だいどころ」を ひきうけます。じしんで ガスが とまる しくみや、そなえの 記事も あります。

都市ガスが止まると、ガスコンロは使えません。そんなときの台所を引きついだのが、ボンベを使うカセットこんろです。

岩谷産業の年表によると、同社は1969年、日本で初めてホース(ガス管)のいらない卓上こんろ「イワタニホースノン・カセットフー」を発売しました。1976年には、ボンベ内の圧力が高くなるとガスを止める圧力感知安全装置を採用しています[9]。「日本初」は同社の年表の記述です。

広く知られるきっかけは、1978年の宮城県沖地震でした。仙台市の都市ガスが止まり、同社はカセットこんろ2万台、ボンベ15万本を緊急輸送しました。1台あたりボンベ7〜8本の計算です(150000÷20000=7.5)。これでカセットこんろが災害時に役立つ商品として広く知られた、と年表は記しています[9]。

いまの備えの目安は、静岡県の案内にあります。家庭で1週間分以上の備蓄を呼びかけ、ボンベ1本で1.5Lのお湯が10回沸かせる、と紹介しています。つまり1本で約15Lです。お湯を沸かせると、食材の種類も広がります[10]。これは静岡県が示す条件つきの目安で、実際の回数は使い方などで変わります。

ガスコンロは、強火ととろ火を使い分けるために。カセットこんろは、ガスが止まった日の台所のために。どちらも、炎を鍋の下で使う道具の仲間です。地震でガスが止まる仕組みは別の記事に、備蓄全体は備えの記事があります。

都市ガスの供給が止まると、据え付けのガスコンロは使えない。その場面を支えるのが、ボンベ式の卓上こんろだ。岩谷産業の年表は、同社が1969年に「日本で初めて」ホース(ガス管)のいらない卓上こんろ「イワタニホースノン・カセットフー」を発売したと記す。1976年には、ボンベ内の圧力が高くなるとガスを止める圧力感知安全装置を採用した[9]。「日本初」は同社の年表自身の記述で、第三者の資料で裏づけたものではない。

災害時の道具として広まる転機は、1978年の宮城県沖地震だった。仙台市の都市ガスが止まり、同社はカセットこんろ2万台とボンベ15万本を緊急輸送した。ボンベは1台あたり7〜8本の計算になる(150000÷20000=7.5)。この対応で、カセットこんろが災害時に役立つ商品だと広く知られた、と年表は説明する[9]。こんろ本体だけでなく、使うためのボンベも大量に運ばれた。

現在の備えの目安として、静岡県は家庭での1週間分以上の備蓄を呼びかけ、カセットコンロとボンベがあれば活用できる食材の種類が広がると案内している。ボンベ1本で1.5Lのお湯が10回沸かせるという数字(1.5×10=15L)も示されるが、静岡県が示す条件つきの目安であり、実際の回数は使い方などで変わる[10]。

ガスコンロの炎は、鍋底の位置で火加減を決める。カセットこんろの炎は、都市ガスが止まった日でも同じ使い方で鍋を温める。炎が「あかり」だった時代から、台所の火の使いみちは、止まったときの代わりまで含むようになったと読める。地震でガスが止まる仕組みは別の記事、備蓄全体はこちらに回す。

7. だいどころの ひを、よこから 見て みよう

7. 台所のコンロで、炎と鍋底を見比べる

7. 台所のコンロと原典で確かめられること

かならず おとなと いっしょに やって ください。ひを つかうのは おとなだけです。子どもは ひに 手を ださず、すこし はなれた ところから 見ます。そでや かみの けに ひが うつらない ように します。

  1. ひを つける まえに、バーナーの よこに、小さな つまみの ような ぶひんが ないか さがして みましょう(立ち消え あんぜんそうち)。
  2. おとなが ひを つけて、水を 入れた なべで ひの 大きさを かえます。子どもは 手を ださず、すこし はなれた ところから 見ます。ひが なべの そこぜんたいに あたって いる ときと、ひの さきが ふれて いる ときを くらべます。ひの 大きさの めやすは、コンロや なべに よって ちがいます。

コンロの おくには、ちょうみりょうなどを おかない ように しましょう[11]。

むかしの こうこくの 話は、ガスミュージアムの ページに あります[1]。

次のことを、大人といっしょに確かめられます。火を使うときは、袖や長い髪に火が移らないようにします。

  1. 火をつける前に、バーナーの横にある小さなつまみ状の部品(立ち消え安全装置)を探します。火が消えたときにガスを止める部品です。
  2. 水を入れた鍋を使い、大人が火の大きさを変え、子どもは手を出さず、少し離れたところから炎と鍋底の位置を横から見比べます。炎が鍋底全体に当たるときと、炎の先が触れる程度のときで、位置がどう変わるかを観察します。火加減の目安は、コンロや鍋によって異なります。

あわせて、コンロの奥に調味料などを置いていないかも見直してみてください[11]。

原典に当たるなら、ガスミュージアムの「あかりから熱源へ」のページにある、明治の新聞広告の紹介が入り口になります[1]。両用ガスランプで灯りと鍋が並んでいる絵が、どう説明されているかを読めます。

確かめられることは2つある。家庭での観察と、資料の読み比べだ。

観察は、大人と一緒に行う。水を入れた鍋を使い、火を扱うのは大人だけにして、炎の大きさを変えたとき、炎と鍋底の位置がどう変わるかを横から見る。炎が鍋底全体に当たる状態と、炎の先が触れる程度の状態を比べる。火加減の目安はコンロや鍋によって異なる[4]。火を使うので、袖や髪に注意し、コンロの奥には調味料などを置かない[11]。バーナーの横にある立ち消え安全装置の位置を、火をつける前に探すこともできる。

資料の読み比べでは、リンナイの説明(企業自身の説明)[8]が述べる範囲と、NITEの教材(公的機関)[6][7]が説明する装置の動きを、それぞれ読んでみるとよい。リンナイは何について「多い」と述べ、NITEは装置が何度で何をすると書いているのか。資料ごとに、何を述べている資料かを分けて読むことが、調べものの練習になる。

原典としては、ガスミュージアムの解説ページが入り口になる。明治35年の新聞広告の描写と、同じ年に開発された「ガスかまど」の記述を、自分の目で確かめられる[1][2]。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

出典について:ガスミュージアム、NITE(製品評価技術基盤機構)、消防庁、静岡県は、公的機関や公共的な施設の資料です。ほかに、ガス会社(東京ガス・リンナイ・岩谷産業)の資料と、家庭用ガス器具の販売店系の解説を使いました。企業の説明は、その会社自身の説明です。

  1. ガスミュージアム「あかりから熱源へ」。 https://www.gasmuseum.jp/guide/gasforlife/02/ (ガス燈から熱源への移りと両用ガスランプ)
  2. ガスミュージアム「熱源の広がり」。 https://www.gasmuseum.jp/guide/gasforlife/03/ (ガスかまどの開発年と改良型)
  3. ガスミュージアム「昭和の台所」。 https://www.gasmuseum.jp/guide/gasforlife/05/ (薪のかまどとの違いと、広まった時期)
  4. 東京ガス「ガスコンロの温度は何度?」。 https://home.tokyo-gas.co.jp/column/conro/5541/ (強火・中火・弱火の目安と立ち消え安全装置)
  5. 生活堂「ガスコンロの火が赤いのは不具合?」。 https://www.seikatsu-do.com/gas/column/red.php (赤い炎と不完全燃焼)
  6. NITE 製品安全教育DVDハンドブック「ガスこんろの事故」。 https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/kyouzai/konro.html (天ぷら油の温度と調理油過熱防止装置)
  7. NITE「ガスこんろの事故に注意」。 https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2019fy/prs190523.html (2008年10月からの装置の義務化)
  8. リンナイ「なぜ全てのコンロにセンサーが付いたの?」。 https://faq.rinnai.co.jp/faq/show/58?category_id=7 (コンロによる火災の多くが調理油の過熱という説明(企業自身の説明))
  9. 岩谷産業「カセットフーの歴史」。 https://www.iwatani.co.jp/jpn/company/history/products/ (卓上こんろの発売と、宮城県沖地震での輸送(企業自身の年表))
  10. 静岡県「食料品の備蓄」。 https://www.pref.shizuoka.jp/bosaikinkyu/sonae/earthquake/bosaicenter/1003638/1043919/1003659/1030187.html (カセットコンロの備蓄の目安)
  11. 消防庁 防災・危機管理eカレッジ「ガス安全」。 https://www.fdma.go.jp/relocation/e-college/cat67/cat50/cat48/75.html (コンロの奥に物を置かない注意)

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