1. メンデルは、エンドウマメで 「いでんの きまり」を 見つけた
1. メンデルは、エンドウマメで「遺伝のきまり」を見つけた
1. メンデルが、エンドウマメの実験から遺伝の法則を見つけた
むかし、オーストリアの しゅうどういんに いた メンデルと いう 人が、庭で エンドウマメを そだてて、おや子の あいだで 何が つたわるかを しらべた[1]。
8年間、3万本に ちかい エンドウマメを そだてつづけた すえ、1865年、おやから 子へ、とくちょうが つたわる ときの きまりを 見つけて はっぴょうした。でも、この はっぴょうは、メンデルが 生きて いる あいだは、あまり ちゅうもくされなかった[1]。
2. 子どもは、父と母から 半分ずつ、とくちょうを うけつぐ
2. 子どもは、父と母から半分ずつ、特徴を受けつぐ
2. 遺伝子は、父と母から半分ずつ受け継がれる
人の からだの 中には、「DNA」と よばれる、からだの 作り方が 書かれた あんないしょの ような ものが ある(ただし ほんとうは 本では なく、小さな つぶが ながく つながった ものだ)。子どもは、この あんないしょを、父からと 母からと、半分ずつ うけつぐ[2]。
だから 子どもは、父にも 母にも 少しずつ にて いる。でも、半分ずつの くみあわせは、きょうだいでも まいかい ちがう。だから、きょうだいでも かおや せいかくが ちがう[2]。
3. 血えきがたは、ほぼ いでんだけで きまる
3. 血液型は、ほぼ遺伝だけで決まる
3. 血液型など、遺伝だけでほぼ決まる形質がある
からだの とくちょうの 中には、いでんだけで、ほぼ きまって しまう ものが ある。たとえば 血えきがた(A・B・O・AB)は、父と母から うけついだ もので、ほぼ きまる[3]。
むかしは、こういう いでんの しくみを「ゆうせい」「れっせい」と よんで いたが、「すぐれて いる・おとって いる」と かんちがいされやすいと いう りゆうで、今は「けんせい」「せんせい」と よばれる ことが おおく なった[3]。
耳あかが しめって いるか かわいて いるかも、いでんの えいきょうが 大きい とくちょうだと いわれて いる[3]。
体の特徴の中には、遺伝だけで、ほぼ決まってしまうものがある。たとえば血液型(A・B・O・AB)は、父と母から受けついだ組み合わせで、ほぼ決まる[3]。
昔は、こういう遺伝のしくみを「優性」「劣性」と呼んでいたが、「すぐれている・おとっている」と勘ちがいされやすいという理由で、今は「顕性」「潜性」と呼ばれることが多くなった[3]。
耳あかが湿っているか乾いているかも、遺伝の影響が大きい特徴だといわれている[3]。
ABO式血液型は、1つの遺伝子の組み合わせ(A・B・Oという3種類の対立遺伝子のどれとどれを持つか)でほぼ決まる、単純なメンデル遺伝の例として知られている。A型・B型はO型に対して顕性(優性)であり、AB型は共顕性(共優性)の関係にある[3]。
なお、「優性」「劣性」という呼び名は、遺伝子そのものの優劣を連想させ誤解を招きやすいとして、2017年に日本遺伝学会が「顕性」「潜性」という言い換えを提案した。メンデルが発見した法則も、かつては「優性の法則」と呼ばれていたが、今は「顕性の法則」と呼ばれることが増えている[3]。
耳あかの湿性・乾性は、ABCC11という遺伝子の特定の変異の影響を強く受けることが分かっている、単一遺伝子で説明しやすい形質の例として知られている[3]。
4. しんちょうは、いでんだけでは きまらない
4. 身長は、遺伝だけでは決まらない
4. 身長のように、多くの遺伝子と環境が関わる形質もある
でも、しんちょうのように、いでんだけでは きまらない とくちょうも ある。しんちょうには、いでんも 大きく かかわるが、たべもの、すいみん、うんどうなどの くらしかたも、かかわって いる[4]。
せかいの ふたご 3万組が きょうりょくした けんきゅうでは、人に よる しんちょうの ちがいの うち、やく75%は いでんに よる ものだと されて いる。のこりは、くらしかたの えいきょうだと いう[4]。
5. おなじ DNAの ふたごでも、ゆびもんは ちがう
5. 同じDNAの双子でも、指紋はちがう
5. 双子の研究から、遺伝と環境がどう関わるかが見えてくる
いっらんせいの ふたごは、DNAが ほとんど 同じだと いわれる。かおも、たいけいも、よく にて いる。でも、ゆびの もよう(ゆびもん)は、それぞれ ちがう[5]。
ゆびもんは、おなかの 中で 赤ちゃんが そだつ あいだに、DNAだけでは なく、へそのおや ようすいの ながれなど、ちょっとした ぐうぜんの えいきょうも うけて つくられると いわれて いる[5]。
6. かんきょうが、いでんしの「スイッチ」を おす
6. 環境が、遺伝子の「スイッチ」を押す
6. エピジェネティクス ── 環境が遺伝子の働き方を変える
さいきんの けんきゅうで、DNAの ないようじたいは かわらなくても、その いでんしを つかうか つかわないかの「スイッチ」が、くらしかたで きりかわる ことが わかって きた[6]。
たとえば しょくじや うんどうの しゅうかんが、この スイッチに えいきょうする ことが しられて いる。いでんしの ないようは おなじでも、はたらき方が かわる ことが ある[6]。
じぶんの ゆびもんを、虫めがねで 見る
自分の指紋を、虫めがねで観察する
自分の指紋を、虫めがねで観察する
虫めがねで、じぶんの 10本の ゆびの もようを 見くらべて みよう。おなじ 手の 中でも、ゆびに よって もようが ちがう ことに 気づくかもしれない。
虫めがねで、自分の10本の指の模様を見くらべてみよう。同じ手の中でも、指によって模様がちがうことに気づくかもしれない。虫めがねを持ちかえながら、左右の同じ指どうしを順番に見比べてみるとおもしろい。
虫めがねで、自分の10本の指紋を見くらべてみよう。渦状紋・弓状紋・蹄状紋といった基本パターンは指によって異なることがあり、左右の同じ指どうしでも細部は一致しない。1本の体の中でも、指紋がそれぞれ独自につくられていることを確かめられる。
しらべた ところ
参考にした情報源
参考にした情報源
- サイエンスポータル「メンデルの法則生んだ遺伝子発見」、ナショナルジオグラフィック日本版「『メンデルの法則』はなぜ無視されたのか?」。 https://scienceportal.jst.go.jp/newsflash/20071003_01/index.html https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/26/012900059/ (メンデルが1856〜1863年にオーストリアの修道院で3万株近いエンドウマメを栽培し7つの形質を調べたこと、エンドウマメを選んだ理由、1865年に研究成果を発表したこと、生前は評価されず死後16年経ってから再評価されたこと)
- フリー百科事典『ウィキペディア』「メンデルの法則」、DNAふしぎ発見「DNA入門1:人物紹介」(かずさDNA研究所)。 https://ja.wikipedia.org/wiki/メンデルの法則 https://www.kazusa.or.jp/dnaftb/1/bio.html (人の体細胞が父方・母方それぞれ23本ずつ計46本の染色体を持つこと、生殖細胞形成の際に対になった染色体の片方がランダムに選ばれ受け継がれること)
- 遺伝性疾患プラス「指紋は遺伝で決まりますか?」、フリー百科事典『ウィキペディア』「ABO式血液型」、日本人類遺伝学会「『潜性』『顕性』についての報道について」。 https://genetics.qlife.jp/tutorials/genetics-and-human-traits/are-fingerprints-determined-by-genetics/ https://ja.wikipedia.org/wiki/ABO式血液型 https://jshg.jp/news/1269/ (ABO式血液型がA・B・Oという3種類の対立遺伝子の組み合わせでほぼ決まる単純なメンデル遺伝の例とされること、A型・B型がO型に対して顕性〈優性〉でAB型が共顕性〈共優性〉であること、2017年に日本遺伝学会が「優性」「劣性」から「顕性」「潜性」への言い換えを提案したこと、耳あかの湿性・乾性が単一遺伝子の影響を強く受ける形質として知られること)
- tfpグループ「身長は何割が遺伝?最新研究でわかった遺伝と環境の関係」。 https://tfp-group.co.jp/kodomo-shincho/column/shincho-iden-kakuritsu (2003年に発表された8か国・約3万組の双子が協力した研究で成人身長の遺伝率が平均約75%、国によって60〜82%のばらつきがあったこと、栄養状態や生活環境の違いが遺伝率の見え方に影響すること)
- 遺伝性疾患プラス「指紋は遺伝で決まりますか?~一卵性双生児でも指紋は異なる?~」、フリー百科事典『ウィキペディア』「双生児研究」。 https://genetics.qlife.jp/tutorials/genetics-and-human-traits/are-fingerprints-determined-by-genetics/ https://ja.wikipedia.org/wiki/双生児研究 (一卵性双生児は遺伝的にほぼ同一とされること、双子を対象とした研究から遺伝要因だけでなく環境要因も関わることが分かってきたこと、一卵性双生児でも指紋は異なること、指紋の基本パターンは遺伝の影響を受けるが細部は胎児期の環境なども関わると考えられ形成の詳しい仕組みはまだ十分に分かっていないこと)
- ミネルヴァクリニック「エピジェネティクスとは|DNA配列を変えずに遺伝子を制御する仕組み」。 https://minerva-clinic.or.jp/about-human-genom-index/epigenetics/ (エピジェネティクスがDNAの塩基配列を変えずに遺伝子の働き方をオン・オフ調節するしくみであること、DNAメチル化やヒストン修飾によって制御されること、食事・運動・ストレス・大気汚染などの環境要因がこの調節に影響を与えること)
なおした ところ
更新履歴
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