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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

ゆびわに なる 金は、うちゅうの どこで うまれたの?

金は何からできているのか:作れない元素の金は、宇宙のどこで生まれ、なぜ地球にあるのか

原子番号79の金はどこで生まれたのか:中性子星の合体という有力な候補と、残る謎

分野:宇宙・天文

金は、なべで まぜても、ひで やいても、つくれません。金は、これいじょう ほかの ものに わけられない「げんそ」の ひとつだからです。では、その 金は、いったい どこで うまれたのでしょう。

この ページでは、2017年に 星と 星が ぶつかった ときの ようすを しらべた 人たちの はなしを とおして、金が うまれた ばしょの いちばん ゆうりょくな こうほが わかります。

金の指輪を作る材料はあっても、金そのものを、ほかの物質から化学反応で作ることはできません。金は「元素」という、それ以上は別のものに分けられない種類の物質だからです。では、地球にある金は、そもそもどこで生まれたのでしょうか。

この記事では、2017年に中性子星の合体を追った観測や、地球に金が残った理由をめぐる説をもとに、金の生まれた場所の有力な候補と、まだ決まっていないことが分かります。

金は化学反応ではつくれない。金の原子核は陽子79個でできており、化学反応は原子核を変えないからだ。では、地球の金の原子は、宇宙のどこでつくられたのか。2017年、日本の観測チームは、その現場を見た可能性が高いと発表した。ただし、金そのものが見えたわけではない。

この記事では、金が元素であることの意味、r過程と呼ばれる元素づくりの候補地の移り変わり、2017年の観測で分かったことと分かっていないこと、地球の地表近くに金が残った理由が分かる。

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1. 金を こなごなに したら、なにが のこるの?

1. 金を限りなく細かく分けたら、何が残るのか

1. 金を分けていくと何に行き着くのか:「陽子79個」という決まり

金の かたまりを、半分に、また 半分に…と わけて いったと します。ずっと 金の まま わけて いけるでしょうか。

どこまでも は いけません。さいごは「原子」という、とても ちいさな つぶに なります。金の 原子は、まんなかに 陽子を 79こ もっています。この 数が 79だと、金に なります。

陽子の 数が 1つ ふえても へっても、べつの げんそに なります。このように、陽子の 数で きまる「ものの もと」を、げんそと いいます。金は げんその ひとつです。だから、なにかと なにかを まぜて できて いる わけでは ありません。

では、人の 手で 金を つくる ことは できないのでしょうか。

金の指輪を、ナイフで半分にし、さらに半分にし…と小さく分けつづけたとします。金のままでいられるのは、原子1個になるまでです。

金の原子の中心には、陽子が79個あります。陽子の数が元素の種類を決めるので、この「79個」が金の目印です。1個ふえても減っても、別の元素になります。自然にある金の原子は、すべて「金197」という1種類で、197は陽子と中性子を合わせた数です[1]。

つまり金は、ほかのものを混ぜてできた材料ではなく、元素そのものです。題名の問いに最初に答えるなら、「金は、何かからできているのではなく、金という元素だ」ということになります。それなら、人の手で別のものから金を作ることは、できないのでしょうか。

金のかたまりを半分に割り、さらに半分に割り…と分けていくと、最後に残るのは金の原子1個である。それ以上分ければ、もう金ではない。金とは何かを決めているのは、原子核の中の陽子の数、つまり原子番号79だ[1]。陽子が1個でも多ければ少なければ別の元素になるため、この数が元素の種類の目印になる。

天然の金は、すべて金197という1種類の安定な原子である[1]。197は陽子と中性子の合計なので、中性子は197−79で118個になる。金の同位体は人工的にさらに28種つくれるが、どれも放射性で、時間とともに壊れていく[1]。

したがって、題名の問いへの最初の答えは、「金は何かの材料からできているのではなく、それ自体が元素だ」となる。では、人の手で別のものから金をつくることはできないのか。そして、金の原子は宇宙のどこでできたのか。

2. 原子の まんなかを かえる じっけんは あったの?

2. 原子核を変える実験で、金は作れるのか

2. 水銀に中性子を当てる実験は、金づくりになるのか

ものを まぜたり、もやしたり する「化学の はんのう」で うごくのは、おもに 電子です。まんなかの 陽子の 数は かわりません。だから、化学の はんのうでは、ほかの げんそから 金は できません。

1941年、アメリカの 大学の 人たちは、水銀に とても はやい ちゅうせいしを ぶつける じっけんを しました。原子の まんなかを かえる ことを ねらった じっけんです。

まんなかが かわれば、げんそも かわる ことが あります。でも、これは ゆびわに なるほどの 金を つくる やりかたでは ありません。

では、うちゅうでは、どこで 金は つくられたのでしょう。

混ぜる、溶かす、燃やすといった化学反応で動くのは、主に原子のまわりの電子です。中心の陽子の数は変わらないので、化学反応では、ほかの元素から金は作れません。

原子核そのものを変える原子核反応なら、話は別です。1941年、ハーバード大学のシェア(Sherr)らは、水銀に高速の中性子を当てて原子核を変える実験を報告しました[2]。

原子核が変われば元素が変わりうることを、人の手で確かめた例です。けれども、指輪になるほどの金を作る方法ではありません。宇宙では、どんな出来事が、原子核を変えて金をつくったのでしょうか。

混ぜる、溶かす、燃やすといった化学反応で動くのは、主に原子のまわりの電子である。陽子の数は変わらないため、化学反応では、ほかの元素から金をつくれない。元素を別の元素に変えるには、原子核そのものを変える原子核反応が要る。

その例が、1941年のハーバード大学のシェア(Sherr)、ベインブリッジ(Bainbridge)、アンダーソン(Anderson)の報告「水銀の高速中性子による変換」である。水銀に高速の中性子を当て、原子核を変える実験だった[2]。

この種の実験は、原子核が変われば元素が変わりうることを示す。しかし、指輪になるほどの金を、別の元素から人の手でつくる方法にはならない。それなら、地球の金の原子は、宇宙のどんな出来事でできたのか。

3. 金の もとに なる 原子は、星の どんな できごとで うまれたの?

3. 金ができる現場として、星どうしの合体も有力な候補になった

3. r過程の現場として、なぜ超新星爆発だけでなく中性子星の合体が注目されたのか

金や 白金のような おもい げんそは、「ちゅうせいし」を、とても はやく たくさん くっつける できごとで できると されます。この できごとを「rかてい」と いいます。

ながい あいだ、星が ばくはつする「ちょうしんせい」が、その ばしょの こうほでした。ところが、しらべて いくと、ばくはつの なかでは、ちゅうせいしが たりない ことが わかって きました。それで、ほかの ばしょも さがされました。

そこで 名前が あがったのが、「ちゅうせいし星」どうしの 合体です。ちゅうせいし星は、ちゅうせいしが ぎゅうぎゅうに つまった、とても おもくて ちいさな 星です。2つの ちゅうせいし星が ぶつかる ばしょなら、ちゅうせいしが たりるのでは ないかと 考えられました。

この 考えを、本当の 空で たしかめる 日が、2017年に きました。

金やプラチナなどの重い元素は、原子核に中性子を短い時間に次々とくっつける「r過程」でつくられるとされます[3]。中性子がたくさん要るので、起こる場所は限られます。

かつては、超新星爆発が有力な候補でした。ところが研究が進むと、超新星では中性子星から放出される物質でさえ、r過程に十分な中性子がある環境をつくれないことが分かってきました[3]。そこで、中性子星どうしの合体も有力な候補として研究されるようになりました。中性子星は、中性子が極端に詰まった、小さくて非常に重い星です。2つが合体する現場なら、中性子が足りるのではないかと考えられるようになりました。

この考えを実際の空で確かめる機会は、2017年に訪れます。

金やプラチナなどの重い元素は、原子核が中性子を素早く次々に捕獲する「r過程」(rapid neutron capture、急速中性子捕獲)でつくられるとされる[3]。条件は単純で、短い時間に、大量の中性子がある環境が必要になる。

かつて有力だった超新星爆発は、この条件を満たしにくいことが次第に分かってきた。超新星では、中性子星から放出される物質でさえ、r過程元素をつくるのに十分な中性子がある環境にならない[3]。そのため、中性子星どうしの合体も、有力な候補として研究されてきた。中性子星は、中性子が極端に詰まった、小さく非常に重い星である。合体の現場なら中性子が足りるのではないか、という理屈だ。

ただし、これは候補を絞った段階の話で、実際に合体で金がつくられたのかは観測が要る。それが可能になったのが、重力波の観測が始まったあとの2017年だった。

4. 2017年8月17日、空の どこで なにが 見つかったの?

4. 重力波の知らせから約17時間後、望遠鏡は何を見たのか

4. GW170817:重力波の知らせから約17時間後に始まった観測は何を示したのか

2017年8月17日、2つの ちゅうせいし星の 合体で 出たと 考えられる「重力波」が、アメリカと ヨーロッパの そうちで とらえられました。重力波は、空間が ゆれて つたわる なみの ことです。

日本の チームは、しらせが とどいてから 17時間ほど あとに、ハワイの すばる 望遠鏡ぼうえんきょう などで、その 方向を 見はじめました。そして 10月16日、金や 白金のような おもい げんそが できる げんばを、じかに 見た かのうせいが 高いと 発表しました。国立天文台は、金が うまれる ところを 見たのかも しれない、と のべて います。

合体の あと、空が ぼうっと 明るく なります。これを「キロノバ」と いいます。合体で できた おもい げんそが こわれて いく とき の 光で かがやくと されます。

2017年に、この 光は 理論りろんから よそうされる ようすと 合っていた と ほうこくされました。

2017年8月17日、アメリカのLIGOとヨーロッパのVirgoが、中性子星どうしの合体で生じたと考えられる重力波GW170817を検出しました[4]。日本のJ-GEMチームは、知らせが届いて約17時間後から、ハワイのすばる望遠鏡などで同じ方向を観測しました。

2017年10月16日、チームは、金やプラチナなどの重い元素ができる現場を直接観測できた可能性が高い、と発表しました。国立天文台は、金が生まれる現場を見たのかもしれない、と述べています[4]。

合体のあとには「キロノバ」という現象で空が明るくなります。合体でできた重い元素が放射性崩壊するときの光で輝く、と考えられています。Kasenらは2017年、Nature誌の論文で、GW170817の光は中性子星合体が重い元素をつくる理論と合うと報告しました[5]。合体は、r過程元素づくりの主要な場である可能性があるという結論です。

ただ、「理論と合う」ことと「金そのものを見た」ことの間には、まだ距離があります。

2017年8月17日、LIGOとVirgoが、中性子星どうしの合体で生じたと考えられる重力波GW170817を検出した[4]。日本のJ-GEMチームは、知らせが届いて約17時間後には、ハワイのすばる望遠鏡などで同じ方向の観測を始めている。

その結果、チームは2017年10月16日、金やプラチナなどの重い元素ができる現場を直接観測できた可能性が高いと発表した。国立天文台は、金の生成現場を見たのかもしれないと述べている[4]。「可能性が高い」「かもしれない」という言い方に、発表の慎重さが出ている。

この光は「キロノバ」と呼ばれ、合体でできた重い元素の放射性崩壊で輝くとされる。Kasenらは2017年のNature掲載論文(著者版arXiv)で、GW170817の光が、中性子星合体が重元素(金・プラチナなど)をつくる理論と合うと示し、合体がr過程元素づくりの主要な場である可能性を述べた[5]。ただし、この論文は光と理論モデルの一致を述べたもので、金そのものの検出を述べたものではない。

5. 金を 見たのか、まだ きまって いないの?

5. 金を「見た」と言い切れないのは、なぜなのか

5. 「金を見た」と言い切れない三つの理由:検出された元素・量の見積もり・ほかの現場

ここで ちゅういが あります。見えたのは、金の 光そのものでは ありません。

2019年、ヨーロッパ南天天文台の 発表で、同じ 光から「ストロンチウム」という 鉄より おもい げんそが 見つかりました。星の 衝突しょうとつで おもい げんそが できる しょうこの ひとつです。でも、金が 見つかったと いう しりょうは、まだ ありません。

2017年の 合体では、おもい げんそが たくさん できたと、シミュレーションで けいさんされました。ただし、これは 金だけでは なく、白金なども ふくめた ぜんぶの おもさです。

ほかの ばしょの こうほも あります。2004年12月27日に、大きな フレアを だした 星の きろくから、おもい げんそが できたと 読む 論文ろんぶんが、2025年に 出ました。書いた 人たちは、この しゅるいの できごとが、おもい げんその 1〜10%ほどを つくった かのうせいが あると 見つもって います。でも、ちゃんと きろくされた れいが 1つだけなので、まだ 早い と 書かれて います。

理論と合うことと、金そのものを見ることは別です。2019年、ESO(ヨーロッパ南天天文台)が発表した研究で、Watsonらは同じキロノバのスペクトルからストロンチウムを特定しました[6]。ストロンチウムは鉄より重い元素で、中性子星の衝突が重い元素をつくる証拠になりました。見つかったのは金ではなくストロンチウムで、金の直接検出は、いまのところ資料にありません。

量の話にも落とし穴があります。J-GEMのシミュレーションでは、この合体で、r過程の元素が非常に大量にできたとされます[4]。これは金・プラチナ・レアアースなどを含む全体の量です。「金だけがそれほどできた」という意味ではありません。

起源が合体だけと決まったわけでもありません。2025年、Patelらは、2004年12月27日のマグネターSGR 1806-20の巨大フレアのあとに観測された、説明のつかないガンマ線を、新しくできた重い元素の放射性崩壊と読み解く論文を出しました[7]。著者らは、この種の現象が銀河のr過程元素の約1〜10%を担う可能性があると推定しています。ただし、きちんと記録された例は1回だけで、著者自身も結論は早いと述べています。

観測と「金そのものの検出」の間には、少なくとも三つの距離がある。一つめは、何が検出されたかだ。2019年、WatsonらはGW170817のキロノバのスペクトルからストロンチウムを特定した。ESOの発表は、これを、中性子星の衝突が新しい重い元素をつくる証拠としている[6]。しかし、見つかったのはストロンチウムであり、金の直接検出を示す資料は今のところ挙げられない。

二つめは、量の見積もりの読み方である。J-GEMのシミュレーションは、この合体で、r過程元素が非常に大量にできたとした[4]。ところが、これは金・プラチナ・レアアースなどをまとめた量であり、金だけの量ではない。「金だけがそれほどできた」と読むと誤りになる。

三つめは、現場が合体だけとは限らないことだ。2025年、Patelらは、2004年12月27日のマグネターSGR 1806-20の巨大フレアのあとに説明できなかったガンマ線を、新しくできた重い元素の放射性崩壊と解釈した。著者らは、この種の現象が銀河のr過程元素の約1〜10%を担う可能性があると推定する[7]。ただし、これは適切に記録された1回の例に基づく推定で、個々の元素の種類も特定されていない。そのため、マグネターが金の主な源とは言えない。

6. 星で できた 金は、どうして 地面の 近くに あるの?

6. 星で生まれた金は、どうして地面の近くに残ったのか

6. 地球の核に沈むはずの金が、地殻に残っているのはなぜか

地球が かたまった ころ、金のような おもい ものは、鉄と いっしょに 地球の まんなかの「かく」へ しずんだ はずだ と 考えられて います。すると、地面の 近くには ほとんど のこらない はずです。

それなのに、金は 地面の 近くに あります。有力な せつは、地球が できた あとに 隕石いんせきが ふって、金などを はこんだ、というものです。38おく年 まえの グリーンランドの 岩石を しらべた 研究が、この せつと 合う けっかを 出しました。でも、きまった わけでは なく、べつの せつも あります。

地面の 近くの 金は、とても うすいと されます。1トンの 岩石に、金は 1ミリグラムから 4ミリグラムほどです。そのうすい 金は、とおい 宇宙うちゅうの できごとで うまれ、隕石いんせきに はこばれて 地球に とどき、いま わたしたちの 手もとに あると 考えられます。

地球が固まったころ、金のような重い元素は、重い鉄とともに地球の核へ沈み、地表近くにはほとんど残らないはずでした[8]。

それでも地殻やマントルに金などの貴金属があるのは、地球ができたあとに降った隕石が運んだためという説が有力です[8]。Willboldらは2011年のNature論文で、約38億年前のグリーンランドの岩石に含まれるタングステンの同位体を調べ、この説に合う結果を示しました[9]。ただし有力な説であって、決着ではありません。別の説もあります。

地殻の金の濃さは、RSCの資料に10億分の1.3という値と、10億分の4という値があります[1]。1トンの岩石に、金が1〜4ミリグラムほどという濃さです。そのごくわずかな金が、宇宙の出来事で生まれ、隕石に運ばれて地球に届いて、いま手もとにあるというのが、現在の有力な見方です。

地殻やマントルに金などの貴金属があるのはなぜか。有力な説は、地球ができたあとに降った隕石が運んだ、という後期後退積み(late veneer)である[8]。地球が固まるころ、金は重い鉄とともに核へ沈んだとされ、地表近くの金は本来ほとんど残らないはずだった。

Willboldらは2011年のNature論文で、約38億年前のグリーンランドの岩石のタングステン同位体を調べ、この説に合う結果を示した[9]。ただし、これは有力説であって決着ではなく、月をつくった衝突の天体の核に由来するなど、別の説もある。

地殻の金の濃度は、RSCの資料の中に、0.0013 ppm(10億分の1.3)という値と、0.004 ppm(10億分の4)という値が別々に出てくる[1]。1トンの岩石に1〜4ミリグラムという計算になる。ここまで薄いのは、金のほとんどが核へ沈んだ結果なのかもしれない。ただ、核へ沈んだ金の割合は、ここでは推測にとどめる。

つまり、地球の金の原子は、星の合体などで生まれ、地球ができたあとに隕石で運ばれて地表近くに残った、と考えられる。この流れは、まだ検証が続く、現時点での最も有力な見方だ。

金の となりに ならぶ げんそを 見つけて みよう

金の隣に並ぶ元素を、周期表で探してみる

79番の前後にいる元素と、続報の探し方

理科の 本や ずかんで、げんそを ならべた「しゅうきひょう」を ひらいて、79番の 金を さがして みましょう。

79番の 前には 水銀、うしろには 白金が います。水銀は、1941年に 原子の まんなかを かえる じっけんで つかわれた げんそです。白金は、金と いっしょに、星の 合体で できたかもしれない なかまです。この 2つの 名前が、この ページに 出て きた 人たちの はなしと つながって いるのを たしかめて みてください。

じつは、金そのものは、まだ 空で 見つかって いません。金が どこで できたのかは、これからも 新しい 観測かんそくで、すこしずつ 分かって いきます。つぎに 空から しらせが とどくのは いつでしょう。

理科の資料集や図鑑にある周期表で、原子番号79の金を探してみてください。

すぐ隣の78番はプラチナ(白金)、80番は水銀です。水銀は、1941年に中性子を当てる実験が報告された元素です。プラチナは、金と並んでr過程でできる代表の元素として出てきました。記事の中の人名や出来事と、周期表の位置がつながって見えてきます。

金そのものは、まだ宇宙で直接見つかっていません。金がどこで生まれたかは、これからの観測で少しずつ更新されていく話です。中性子星の合体はあと何回見つかれば、金の主な生まれ場所と言えるのでしょうか。国立天文台などの発表で、続報を探すこともできます。

周期表で原子番号79の金を見つけ、前後を見てほしい。78番は白金(プラチナ)、80番は水銀だ。水銀は1941年に中性子を当てる実験の標的となった元素であり、白金は金とともにr過程の代表として挙がった元素である。この記事の人名や出来事が、周期表の位置とつながる。

そのうえで、周期表の79番に「金そのものは、まだ宇宙で直接見つかっていない」と書き込んでおくとよい。見つかったのは、重い元素ができた現場らしい光であり、ストロンチウムであり、理論との一致だった。この記事の第4章と第5章を読み返し、「何が検出され、何が理論との一致にとどまるのか」を自分の言葉で仕分けてみてほしい。

金の生まれ場所が、合体だけなのか、マグネターのような別の現象も加わるのか。割合は、今後の観測で変わりうる。続報は、国立天文台などの発表で探せる。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

本文の事実は次の資料にもとづきます。一部は二次資料や要旨からで、数値は原文でも確かめてください。

  1. Royal Society of Chemistry「Periodic Table: Gold」 https://periodic-table.rsc.org/element/79/gold (原子番号・同位体・地殻の濃度)
  2. Sherr, Bainbridge, Anderson, "Transmutation of Mercury by Fast Neutrons", Phys. Rev. 60, 473 (1941)。NNDCの書誌 https://www.nndc.bnl.gov/discovery/abstracts/80/197.pdf (水銀への中性子照射の実験)
  3. マイナビニュース「国立天文台・東大の研究」(2014年7月4日) https://news.mynavi.jp/techplus/article/20140704-a095/ (r過程と超新星の候補の見直し)
  4. マイナビニュース「国立天文台・J-GEMの発表」(2017年10月16日) https://news.mynavi.jp/techplus/article/20171016-a274/ (GW170817の観測と元素の量)
  5. Kasen et al. (2017) arXiv:1710.05463(Nature掲載論文の著者版) https://arxiv.org/abs/1710.05463 (キロノバと重元素の理論)
  6. ESO プレスリリース eso1917(2019年10月) https://www.eso.org/public/news/eso1917/ (ストロンチウムの検出)
  7. Patel et al. (2025) arXiv:2501.09181 https://arxiv.org/abs/2501.09181 (マグネターの巨大フレアと重元素)
  8. ブリストル大学(2011年)Willbold et al. の発表 https://www.bristol.ac.uk/news/2011/7893.html (地球の金と隕石の説)
  9. Willbold, Elliott, Moorbath, "The tungsten isotopic composition of the Earth's mantle before the terminal bombardment", Nature 477, 195 (2011) https://doi.org/10.1038/nature10399 (38億年前の岩石のタングステン同位体)

なおした ところ

更新履歴

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