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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

紙ひこうきの 形を くらべるには、なにを そろえれば いいの?

紙飛行機の形を比べるには、何をそろえればよいのか ── 予想を確かめる比べ方

紙飛行機の形を比べるには何をそろえるか ── 世界記録の機体づくりとライト兄弟の風洞から

分野:技術

せかいきろくを ねらう 人は、紙ひこうきを 1週間に 10から 20こも つくり、おる ところを ほんの すこしずつ かえて ためす そうです[1]。

では、「どの 形が いちばん とぶか」を たしかめるには、どう すれば いいのでしょう。ライト兄弟も、予想どおりに とばなくて、ある ことを うたがいました。この 記事では、「かえるのは 1つだけ」「なげかたも そろえる」「なんかいも とばして きろくを 見る」という くらべかたと、ライト兄弟が うたがった 計算の 数字の ことを しょうかいします。

紙飛行機の世界記録をねらう戸田拓夫さんは、記録用の機体を1週間に10〜20機つくり、折る位置を少しずつ変えて、結果をパソコンに残すといいます[1]。1機を完璧に折るのではなく、何機も作って比べているのです。

「どの形が一番飛ぶのか」は、どうすれば確かめられるのでしょうか。ライト兄弟も、予想どおりに飛ばない機体の前で、疑う場所を探しました。この記事では、比べるときの3つのコツ(変えるのは1か所だけ、投げ方などもそろえる、何回も飛ばして記録を見る)と、兄弟が疑った揚力の計算式の係数のずれを紹介します。

紙飛行機の室内滞空時間でギネス世界記録を出した戸田拓夫は、記録用の機体を週に10〜20機つくり、折る位置を少しずつ変えながら結果をパソコンに記録している。気温や湿度も飛びに影響するため、実際に飛ばしてデータをとる方法で調整するという[1]。

では、「どの形が一番飛ぶか」という問いは、どう組み立てれば検証できるのか。予想外の結果が出たとき、ライト兄弟が疑ったのは理論全体ではなく、ある1つの数値だった。この記事では、条件を1つだけ変えること、投げ方などもそろえて反復し記録すること、記録を見てずれの場所を切り分けることの3点から、その答えを探る。

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1. せかいきろくの 人は、まず なにを して いるの?

1. 記録をねらう人は、折る位置を少しずつ変えて飛ばす

1. 記録をねらう人は、予想を何で試しているのか

おりがみヒコーキきょうかいの かいちょう、戸田さんは、へやの 中で とばした 時間で、ギネス世界きろくを 2009年に 出しました。2010年には 29.20びょうに のばしました[1]。

きろくを ねらう 紙ひこうきは、1週間に 10から 20こ つくります。おる ところを すこしずつ かえて、とんだ けっかを パソコンに きろくします[1]。おんどや しつどでも とびかたが かわるので、じっさいに とばして しらべるのです[1]。

どう おれば いちばん とぶのか、くわしい おりかたは、ほんにんは あかして いません。でも、「かえる、とばす、きろくする」を くりかえして いる ことは わかります。

ところで、なぜ すこしずつ しか かえないのでしょう。

戸田さんは折り紙ヒコーキ協会の会長で、紙飛行機を室内で飛ばした時間でギネス世界記録を2009年に出し、2010年に29.20秒へ更新しました[1]。その記録機は、週に10〜20機がつくられます。折る位置を少しずつ変え、飛ばした結果をパソコンに記録します。気温や湿度も飛びに影響するので、実際に飛ばしてデータをとりながら調整するのだそうです[1]。

戸田さんは、作っては飛ばして直すことが紙飛行機のおもしろさだと語っています[2]。翼の後ろのひねりで、上下や左右の向きを調整できることも、紹介されています[2]。

具体的にどこをどう折るのかは、本人が公表していません。それでも、作る、飛ばす、記録する、また少し変える、という順番は見えます。では、なぜ変えるのは「少しだけ」なのでしょうか。

戸田拓夫(とだ たくお)は折り紙ヒコーキ協会の会長で、紙飛行機の室内滞空時間(たいくうじかん)により2009年にギネス世界記録を出し、2010年に29.20秒へ更新した[1]。この人の方法が示唆的なのは、設計図から一発で完成形を導くのではなく、実機を何十個も飛ばして結果から調整している点だ。記録を狙う機体は週に10〜20機つくられ、折る位置を少しずつ変えながら、結果がパソコンに記録される[1]。温度や湿度が飛行に影響するため、実際に飛ばして記録を取り、折る位置を調整しているという[1]。

別の紹介記事では、翼の後ろのひねりで上下左右の向きを調整できることや、紙の大きさ・硬さで飛び方が変わるため、いろいろな紙で試すことが勧められている[2]。ここから言えるのは、飛びの良さは形だけでなく、紙の条件や飛ばす環境にも左右されるということだ。したがって、「この形が一番」という順位表は、紙や環境が変わると入れ替わる可能性がある。この記事で形の順位を決めず、比べ方を主役にするのは、そのためだ。

折る位置を「少しずつ」変える理由は、変化と結果を対応づけるためと考えられる。ただし、戸田本人が理由を説明した資料は今回の範囲にはない。そこで、教育現場での考え方を見る。

2. 形を 2つ いっぺんに かえると、なにが こまるの?

2. 形を2か所いっぺんに変えると、何が分からなくなるか

2. 変える条件は1つだけにする ── 条件制御とNASAの授業案

たとえば、はねが 大きくて、おもく、おりかたも ちがう 紙ひこうきと、小さくて かるい 紙ひこうきを くらべた と します。大きい ほうが とおくへ とんでも、「はねが 大きいから」とは いえません。おもさや おりかたの せいかも しれないからです。

理科では、しらべたい じょうけんだけを かえて、ほかは そろえて じっけんする ことを 大じに します。これを 「じょうけんを そろえる」と いって、学校の おたよりでも、けいかくを 立てる 力の 1つと して 書かれて います[3]。

アメリカの NASAの じゅぎょうの あんでも、おなじ ことを して います。紙ひこうきの はねの うしろを 2センチ きって、きった 紙は おりこんで おもさを おなじに して、もう 一度 はかります[4]。かわるのは、はねの 広さだけです。

これで、くらべかたの 1つ目は きまりました。では、1回 とばして くらべれば いいのでしょうか。

たとえば、翼が大きくて重い機体と、小さくて軽い機体を比べたとします。大きいほうが遠くまで飛んでも、「翼が大きいから」とは言えません。重さや折り方の違いが効いたのかもしれないからです。

理科では、調べたい条件だけを変えて、ほかの条件はそろえて実験します。佐賀県の小学校の理科だよりは、これを実験計画を立てる力の一つとして説明しています[3]。

NASAグレン研究センターの授業案は、これを紙飛行機でやっています。後ろ側の縁を2cm切り、切った紙を内側に折りこんで重さを同じに保ち、もう一度測ります[4]。変わるのは翼の面積だけなので、結果の差を面積のせいにしやすくなります。

これで比べ方の1つ目、「変えるのは1か所だけ」が決まりました。次は、同じ機体を1回飛ばせば足りるのか、という問いです。

「どの形が一番飛ぶか」を検証するとき、最初の落とし穴は、複数の条件が同時に変わってしまうことだ。翼が大きく重い機体と小さく軽い機体を比べて前者が遠くへ飛んでも、その差が面積によるのか、重さによるのか、折り方によるのかは切り分けられない。理科の学習では、調べたい条件だけを変え、ほかの条件をそろえる方法が、実験計画を立てる力の一つとして説明されている。佐賀県の小学校の理科だよりに、その簡潔な定義がある[3]。ただし、この説明は検索結果の抜粋から確認したもので、学習指導要領にそう書かれていると断定するのは避ける。

NASAグレン研究センターの授業案は、条件を1つだけ変える手順を具体的に示している。紙飛行機を飛ばして記録したあと、翼の後縁を2cm切り取る。ここで重さも変わってしまうと、「面積の効果」と「重さの効果」が混ざる。そのため、切った紙片を内側に折りこんで質量を保ち、再び測定する[4]。つまり変数は翼面積だけに絞られる。

この手順が上手いのは、「変えたい量」の裏に隠れた別の変化まで気にしている点だ。次の問題は、そうして得た測定値が、1回の飛行で信頼できるかどうかである。

3. 1回 とばしただけで、くらべて いいの?

3. 同じ機体でも毎回同じには飛ばないので、何回も飛ばす

3. 測定値のばらつきと、反復して平均をとる意味

おなじ 紙ひこうきでも、なげるたびに とぶ きょりは すこしずつ ちがいます。1回目は とおくへ とんだのに、2回目は すぐ おちる、ということは よく あります。

NASAの じゅぎょうの あんは、5回 とばして きょりを はかります。さらに 5回 とばして、とんでいた 時間も はかります。そして、いちばん ながく とんだ 3回の へいきんを つかいます[4]。

この やりかたは、1回だけの たまたまを ふせぐ くふうだと 考えられます。

ここまでで、くらべかたの 3つが そろいました。1つ目は 「かえるのは 1つだけ」、2つ目は 「なげかたなども そろえて、なんども とばす」、3つ目は 「きろくを ならべて 見て きめる」です。

では、きろくを とって たしかめる ことで、じっさいに 大きな はっけんを した 人は いるのでしょうか。

同じ紙飛行機でも、投げるたびに結果は少しずつ変わります。1回目はよく飛んだのに、2回目はすぐ落ちる、ということがあります。1回の結果だけで形を比べると、たまたまのよい飛びに引きずられてしまいます。

NASAの授業案は、紙飛行機を5回飛ばして距離を測り、さらに5回飛ばして滞空時間を測ります。そのうち長かった3回の平均を使います[4]。これはこの授業案で決めている手順です。回数と平均の取り方を決めておけば、翼を切る前と後で、同じやり方で比べられます。

これで比べ方の3つがそろいました。変えるのは1か所だけ、投げ方などもそろえて何回も飛ばす、記録を並べて見て判断する。戸田さんが週に10〜20機を作ってパソコンに残すのも、この延長に見えます[1]。

では、この3つの考え方で、歴史上の大きな発見をした人はいたのでしょうか。

同じ機体でも飛ぶたびに結果が変わるのだから、1回の測定値で形を比べると、投げ方や空気の揺れによる偶然を差と取り違える危険がある。NASAの授業案は、この対策として、距離を5回、滞空時間をさらに5回測り、長かった3回の平均を使うと定めている[4]。何回測るか、どう平均するかを事前に決めておけば、翼を切る前と後で同じ手順を踏めるので、差を比較しやすい。この「長い3回」はこの授業案の手順であり、距離の比較一般に勧められる方法とは限らない。

ここまでの話を整理すると、形を比べる道すじは3つの約束に分けられる。変える条件は1つだけにする、投げ方などもそろえて同じ条件で何回も測る、複数回の記録を並べて見て判断する。戸田が週に10〜20機を作ってパソコンに残すのも、この約束を大規模にした姿として読める[1]。

では、この考え方が、歴史上の大きな発見にどう働いたのか。ライト兄弟の風洞を見る。

4. 思ったとおりに とばなかった ライト兄弟は、なにを うたがったの?

4. 予想どおりに飛ばなかったライト兄弟は、何を疑ったのか

4. 予想と実測のずれ ── 風洞で見つかったのは、表ではなく係数の問題だった

ライト兄弟は、1900年と 1901年に グライダーを つくりました。ところが、思っていた ほど もちあげる 力が 出ませんでした[5]。

そこで、じてんしゃの 車りんを つかった そうちで 力を はかろうと しました。でも、それでは あらすぎました。つぎに 兄弟は、風を おくる トンネルを つくり、いろいろな 形の はねを ためしました[5]。

わかった ことは、ふたつ あります。まず、もとに していた 表は、ほとんど ただしかった ことです。ずれて いた ところの ひとつは、けいさんに つかう かず(0.005)でした[5]。

もうひとつは、はねの 曲がりかたです。いちばん 高い ところが、前から 4分の1 くらい 後ろに ある はねの ほうが、大きな 力を 出しました[5]。

うたがう ところを 1つに しぼって たしかめたから、兄弟は つぎの 形を 作れました。

ライト兄弟の1900〜1901年のグライダーは、予想した揚力に届きませんでした[5]。そこで自転車の車輪を使った装置で確かめようとしましたが、精密な測定には粗すぎました。兄弟は風洞をつくり、翼の形ごとに風を当てて調べました[5]。ほかの資料には、古い研磨機と木のはしで風洞を作り、小さな翼を多数調べたとあります[6]。

その結果、設計の土台にしたリリエンタールの表は、ほぼ正しいと分かりました。ずれていたのは、揚力の式にあるスミートンの係数0.005でした[5]。表をまるごと疑うのではなく、風洞で測った結果から、ずれの場所を絞っていったのです。

もう1つ分かりました。リリエンタールの翼は曲がり方が効率的でなく、いちばん高いところが前縁から約4分の1後ろにある放物線状の翼のほうが、大きな揚力を出しました[5]。

形の比べ方としても大きな意味があります。形を変えながら測ったから、「この形のほうが効率がいい」と言えたのです。

では、この比べ方は、紙飛行機の記録の世界でどう生きているのでしょうか。

予想どおりに飛ばなかったとき、ふつうは設計全体を疑いたくなる。ライト兄弟の1900〜1901年のグライダーは、予想した揚力に届かなかった。最初は自転車の車輪を使った装置で確かめようとしたが、精密な測定には粗すぎた。そこで風洞をつくり、翼の形ごとに風を当てて調べた[5]。別の資料は、風洞が古い研磨機と木のはしで作られ、多くの小さな翼が試されたと説明する[6]。試された翼の数は、資料により食いちがうので、ここでは「多くの」と書く。

そのうえで分かったのは、設計の土台にしたリリエンタールの表がほぼ正しく、主な誤りの一つは揚力の式の係数(スミートンの係数0.005)にあったことだ[5][6]。さらに、翼の縦横比の違いも揚力に影響していた。「表が間違っていた」のではなく、「係数がずれていた」。この差は大きい。風洞で測定を重ねた結果、表のうち、ずれていた係数を見つけられた。

さらに実測は、予想になかった形の違いも見せた。リリエンタールの翼の曲がり方は効率が悪く、最高点が前縁から約4分の1後ろにある放物線状の翼のほうが、大きな揚力を出した[5]。つまり実験は、予想の正しさを確認するだけでなく、予想になかった答えも運んでくる。

では、この比べ方は、紙飛行機の記録の世界で、いまどう使われているのか。

5. 29.20びょうの きろくは、いまも いちばんなの?

5. 29.20秒の記録は、いまも一番なのか

5. 記録は更新される ── 29.20秒から31.2秒へ、そして距離の記録

戸田さんの 29.20びょうは、2018年の ニュースでは、「まだ やぶられて いない」と 書かれて いました[1]。そのころ、あちこちの 大会では 22から 23びょうは 出ても、25びょう いじょうは めったに 出ないと いう ことでした[1]。

けれども、いまの ギネス世界きろくの ページには、中国の こんざんで 2026年2月11日に 出た 31.2びょうが のっています[7]。29.20びょうは、ぬりかえられました。

とんだ きょりの ほうも、2025年12月28日に 上海で 98.43メートルが 出ています[8]。

きろくは、また ためす 人が あらわれて、ぬりかえられます。きろくが のこって いるから、ぬりかえられたことも わかるのです。

では、わたしたちも、おうちで ためして みましょう。

戸田さんの29.20秒について、2018年の記事は「まだ破られていない」と書いています。同じ記事は、各地の大会では22〜23秒は出ても25秒以上はめったに出ない、とも伝えています[1]。

ところが、ギネス世界記録の公式ページで今見られる飛行時間の記録は、中国の昆山で2026年2月11日に出た31.2秒です[7]。飛行距離は、2025年12月28日に上海で出た98.43mです[8]。29.20秒は、更新されました。

ここで大事なのは、記録が抜かれたこと自体より、その記録を誰もが確かめられることです。条件をそろえ、結果を残してあるから、次の人が上回ったと分かります。

世界記録の機体のつくり方は、紙飛行機の形をひとつ決めるよりも、比べて確かめる流れのほうに見どころがあります。では、その流れを、家の紙飛行機でやってみるにはどうすればよいでしょうか。

29.20秒の記録について、2018年10月掲載の記事は、2010年に更新された記録が「まだ破られていない」と書く。同じ記事によれば、各地の大会でも22〜23秒は出るが、25秒以上はめったに出ない[1]。しかし、ギネス世界記録の公式ページを見ると、現在の飛行時間の記録は、中国・昆山で2026年2月11日に出た31.2秒だ[7]。飛行距離の記録も、2025年12月28日に上海で出た98.43mである[8]。戸田の29.20秒は更新済みで、「現在の世界記録」とは言えない。当時の記録として読む必要がある。なお、公式ページには競技規定の詳細が載っていないため、屋内・屋外や紙の大きさなどの条件は、ここでは書かない。

この更新は、記録に意味があるのは条件と結果が残っているからだ、という点を逆から示している。更新された事実は、次の人が同じ土俵で挑んだからこそ分かる。ライト兄弟のように条件を絞って測る態度が、競技の世界にも通じている。

では、その態度を家庭で再現するには、どんな道すじが考えられるか。

6. おうちで 5回 とばして、1つだけ かえて くらべて みよう

6. 家の紙飛行機で、1か所だけ変えて比べてみる

6. 手元で確かめる道すじと、読める資料

おうちの 人と いっしょに、人の いない 広い ところで ためして みましょう。人や まどの ほうへは なげません。

1. おなじ 紙で、おなじ 紙ひこうきを つくります。
2. おなじ 人が、おなじ ところから、おなじ むきに、おなじ つよさの つもりで 5回 とばして、おちた ところに しるしを つけます。
3. 5回ぶん ぜんぶの きょりの へいきんを だします。

つぎに、はねの うしろの はしを 少しだけ 上に まげるなど、1つだけ かえて、もう 一度 5回 とばします。

5回の 中でも きょりが ばらばらに なるはずです。それが ふつうです。2つの 5回ぶんの きろくを ならべて、ばらつきの はんいが ほとんど かさなって いたら、「どちらが いいか、まだ きめられない」と しておきましょう。

おなじ つよさで なげるのは、むずかしいものです。戸田さんの しょうかい記事にも、れんしゅうするほど うまくなると 書かれて います[2]。

あなたの 1つ目の よそうは、なんですか。

家の人と、人のいない広い場所で試してみましょう。人や窓、階段の近くには飛ばしません。

手順はNASAの授業案を参考にしています。まず、コピー用紙で同じ折り方の紙飛行機を作り、同じ人が、同じ場所から、同じ向きに、同じ強さのつもりで5回飛ばして、落ちた場所に印をつけます。距離を歩数やメジャーで測ります[4]。NASAの授業案は長かった3回の平均を使いますが、家では5回ぶん全部の平均を出しましょう。

次に、翼の後ろの端を少しだけ上に曲げるなど、変えるのを1か所だけにして、もう一度5回飛ばします。重さを変えないように、紙を切り取らず曲げるだけにするのがコツです。

同じ強さで投げるのは意外にむずかしく、5回の中でもばらつくはずです。2つの機体の5回ぶんの記録を並べて、ばらつきの範囲が重なっていないか見てください。ほとんど重なっていたら、差があるとは決めにくいので、結論は保留にします。結果の前に、まず予想を書いておくと、予想と結果のずれを見つけやすくなります。

戸田さんの紹介記事には、練習するほど上手になると書かれています。何度も飛ばすうちに、自分の投げ方のくせも見えてきそうです[2]。

自分の紙と投げ方で、どの形が飛ぶか。その答えは、あなたの記録の中にあります。

手元で確かめる道すじを示す。まず、コピー用紙1種類で同じ折り方の機体を作り、同じ人が同じ位置から同じ向きに同じ強さのつもりで5回飛ばして、距離を測る。NASAの授業案は長かった3回の平均を使うが[4]、家庭での比較では5回全部の平均を取るほうが、都合のよい回だけを選ぶ心配がない。次に、変える条件を1つだけ選び(翼の後ろ端を少し曲げる、など)、同じ手順で再測定する。切り取りは質量を変えるので、質量をそろえたいなら曲げるだけにとどめる。人や窓、階段の近くには飛ばさない。

結果を見る前に、予想と理由を書き残しておくと、ずれた場所を探しやすい。ライト兄弟が表全体でなく係数に絞ったのと同じ発想だ[5]。投げ方の強さは完全にはそろえられないので、2つの条件の5回ぶんの記録を並べ、ばらつきの範囲が重なっているかを見る。平均の差がばらつきに埋もれるほど小さければ、決めにくいと割り切り、その形の優劣は結論に使わない。

原典に当たるなら、NASAグレン研究センターの授業案(英語)とCentennial of Flightのライト兄弟の風洞の解説(英語)が出典欄にある[4][5]。ギネス世界記録の公式ページ(飛行時間と飛行距離)も、記録が更新されていく様子を確かめるのに使える[7][8]。紙飛行機の飛ぶ仕組みそのものは、同サイトの「紙飛行機が飛んだり突っ込んだりする理由」の記事で扱っている。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

記録保持者の方法、条件制御の説明、NASAの授業案、ライト兄弟の風洞実験、現在のギネス記録を、公開資料から確かめた。

  1. 日刊工業新聞ニュースイッチ「折り紙ヒコーキ協会会長・戸田拓夫」(2018年10月26日) https://newswitch.jp/p/14984 (29.20秒の記録・週10〜20機・結果の記録)
  2. HugKum(小学館)戸田拓夫さん紹介 https://hugkum.sho.jp/453867 (作っては飛ばす・紙の違い・翼の後ろのひねり)
  3. 佐賀県 曲川小学校「理科だより」 https://www.education.saga.jp/hp/magarikawa-e/wp-content/uploads/sites/142/2025/06/理科だより②.pdf (条件をそろえる実験の説明)
  4. NASA Glenn Research Center, Paper Airplane activity https://www.grc.nasa.gov/www/K-12/aerosim/LessonHS97/paperairplaneac.html (5回ずつ飛ばす・長い3回の平均・翼の後ろを2cm切る手順)
  5. Centennial of Flight, Wright Brothers 1901 https://centennialofflight.net/essay/Wright_Bros/1901/WR3.htm (予想外れ・風洞・リリエンタールの表と係数)
  6. Wright Brothers Aeroplane Co., Kitty Hawk in a Box https://www.wright-brothers.org/History_Wing/Wright_Story/Inventing_the_Airplane/Kitty_Hawk_in_a_Box/Kitty_Hawk_in_a_Box.htm (風洞の作り・小さな翼を多数調べたこと)
  7. Guinness World Records, Longest time flying a paper aircraft https://www.guinnessworldrecords.com/world-records/longest-time-flying-a-paper-aircraft.html (現在の飛行時間の記録)
  8. Guinness World Records, Farthest flight by a paper aircraft https://www.guinnessworldrecords.com/world-records/farthest-flight-by-a-paper-aircraft (現在の飛行距離の記録)

なおした ところ

更新履歴

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