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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

牧場ぼくじょうで カンガルーと 牛は、おなじ 草を 食べて けんかに ならないの?

カンガルーと牛は、同じ牧場の草を分け合って暮らせるのか

カンガルーと家畜は同じ草地で共存できるのか ── 草の量で変わる競合の強さ

分野:生きもの

オーストラリアの 牧場ぼくじょうには、カンガルーが ふつうに います。ある 見つもりでは、カンガルー 3頭が 食べる 草の 量りょうは、ひつじ 1頭ぶんくらいだ とも いわれます[2]。

それなら、牛と カンガルーは、おなじ 草地で なかよく くらせそうです。でも 雨が ふらない 年には、話が かわります。この 記事では、草が たっぷり ある ときと、へった ときの ちがいが わかります。

オーストラリアの牧場では、カンガルーが3頭で、羊1頭ぶんほどの草しか食べない、という見積もりがあります[2]。体が小さいぶん、1頭あたりの食べる量も少ないのです。ただし、食べる草の種類は家畜と重なることがあります。

それでも牧場主の多くは、カンガルーは草を取っていく競争相手だと感じてきました。同じ牧場で、牛とカンガルーは本当に共存できるのでしょうか。この記事では、草が足りているときと干ばつのときで関係がどう変わるか、カンガルーが増えた背景、柵やいっしょに飼う案までが分かります。

オーストラリアの乾燥地でカンガルーと家畜が草を取り合うことは、現在の科学者のあいだでは「まれ」と見られている。ところが牧場主は、競合は常にあると考えがちで、この論争は100年以上続いてきた[1]。しかもニューサウスウェールズ州政府は、カンガルー3頭で羊1頭ほどという換算を示している[2]。

では、食べる量が少ないのに、なぜ牧場主は競争相手だと感じるのか。草が足りているときと干ばつのときで何が変わるのか、カンガルーが増えた背景に人間の側のどんな変化があるのか、柵やいっしょに飼う案はどこまで現実的なのか。公的機関や研究者の資料から、その答えと条件が分かる。

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1. 草が たっぷり ある ときは、どう なの?

1. 草が足りているとき、カンガルーと牛は取り合うのか

1. 草が十分にある年、競合はどのくらい起きるのか

朝の 牧場ぼくじょうを 思いうかべて ください。柵さくの すぐ そばで、牛と カンガルーが それぞれ 草を 食べて います。ぶつかる ことは あるのでしょうか。

オーストラリアの かわいた 土地の 話では、草が あるうちは、カンガルーと 家畜かちくが ほんとうに 取り合う ことは まれだ、と 考える 研究者が 多い そうです[1]。ニューサウスウェールズ州しゅうの 政府せいふも、草が じゅうぶん ある ときは、取り合いは かぎられる と 書いて います[2]。

ただし、牧場ぼくじょうの 人は「いつも 取られて いる」と 感じやすく、この 言い合いは 100年より 長く つづいて きました[1]。

では、草が へったら どう なるのでしょう。

朝の牧場を思い浮かべてみてください。柵のそばで牛が草を食べ、少し離れたところでカンガルーも草をはんでいます。見ていると、取り合っているようにも見えます。

ところが、オーストラリアの乾燥地を調べた研究者のまとめでは、カンガルーと家畜の競合は「まれ」で、起きるのは主に草が少ない時期だというのが、現在の科学者の大勢の見方です[1]。ニューサウスウェールズ州政府も、草が十分にあるときは、カンガルーと家畜の直接の競合は限られると説明しています[2]。

それでも牧場主には、競合は常にあると思われがちで、この論争は100年以上続いてきたそうです[1]。目の前で同じ草を食べている姿を見れば、そう感じるのも自然です。ただ、これは乾燥地の話で、どの牧場にも同じように当てはまるとは言えません。

草が足りているあいだは共存できるとして、足りなくなったら、何が起きるのでしょうか。

牧場主の実感と研究者の見方は、食いちがっている。オーストラリアの乾燥地の牧草地を扱った研究者のまとめによれば、カンガルーと家畜の競合は一般的ではなく、おもに乾期、つまり草が少ない時期に起きる、というのが現在の科学的な合意である[1]。同じ要旨は、荒れた環境ほど競合が長引きやすいとも述べる。

ニューサウスウェールズ州政府の土地所有者向け案内も、同じ構図を示す。草が十分にあるあいだ、カンガルーと家畜の直接の競合は限られ、干ばつや飼料不足のときに強まる[2]。

それでも牧場主は、競合を常にあると考えがちで、この論争は100年以上続いている[1]。目の前で同じ草を食べる姿は強い印象を残すからだろうが、この点は資料が理由を述べているわけではない。また、ここで扱う結論は乾燥地の草地に限った話で、湿潤な牧場にそのまま広げられない。

だとすれば、問題は「共存できるか」ではなく「草が減ったとき何が起きるか」に移る。

2. かんばつの 年には、なにが かわるの?

2. 干ばつで草が減ると、取り合いは強まる

2. 草が減る干ばつ年、競合はどう強まるのか

雨が ふらない 年を、かんばつと いいます。草が 生えず、牧場ぼくじょうは 茶色に なります。

ニューサウスウェールズ州しゅうの 政府せいふは、かんばつや 草が 少ない ときは、カンガルーと 家畜かちくの 取り合いが つよく なる、と つたえて います[2]。西の ほうでは、1ヘクタール、つまり 100メートル 四方の 土地に 草が 300キロより 少なく なると、とても きびしい と されます[2]。1平方メートルなら 30グラム、1円玉 30こぶんです。ただ、これは この 地いきの 目やすです。

2018年の 8月、この 州しゅうは、かんばつで 草が ほとんど 生えない なか、カンガルーを へらす 決まりを ゆるめると 発表しました[3]。多くの カンガルーが、家畜かちくと 餌えさや 水を 取り合って いる と ほうじられました。

では、カンガルーは、どれくらい 草を 食べるのでしょう。

雨が降らない年を干ばつといいます。草が伸びず、牧場は茶色に変わります。このとき、先ほどの「まれ」が変わります。

ニューサウスウェールズ州政府は、干ばつや飼料が少ないときに競合が強まると説明しています[2]。西部では、草の量が1ヘクタールあたり約300kgを下回ると深刻だとされます。1ヘクタールは100m四方で、10,000平方メートルです。300kg÷10,000で、1平方メートルあたり30gほど、1円玉30枚ぶんです。ただしこれは州の西部の牧草地の目安で、世界共通の数字ではありません。

2018年8月、同州は干ばつで牧草がほとんど生えないなか、カンガルーの駆除頭数の上限を引き上げるなどの規制緩和を発表しました。大量のカンガルーが家畜と餌や水を奪い合っている、と日本の報道は伝えています[3]。

草が足りているときは分け合え、足りなくなると競争になる。では、そのとき実際にカンガルーはどのくらい食べているのでしょうか。

競合が強まる条件は、草の量で表されている。州政府は、干ばつや飼料の不足が重なると競合が増すと述べ、西部では草の量が1ヘクタールあたり約300kgを下回ると深刻になる目安を挙げる[2]。1ヘクタールは10,000平方メートルなので、300kg÷10,000で1平方メートルあたり約30gになる。この目安はニューサウスウェールズ州西部の牧草地のもので、他の地域の基準にはならない。

この「草が減る」場面で、制度も動いた。2018年8月、同州は干ばつで牧草がほとんど生えない状況のもと、カンガルー駆除の規制緩和(駆除頭数の上限引き上げなど)を発表した。日本の報道は、畜産農家の餌不足を背景に、大量のカンガルーが家畜と餌や水を奪い合っている状況だと伝えている[3]。報道の文言であり、奪い合いの規模を測った調査ではない点には注意がいる。

草が十分にあれば限られていた競合が、草の不足でなぜ強まるのか。そのためには、カンガルーと家畜が何を食べ、どれだけ食べるかを見る必要がある。

3. カンガルー 1頭は、ひつじ なん頭ぶん?

3. カンガルー1頭は、羊何頭ぶんの草を食べるのか

3. 食べ物の重なりと、羊に換算した食べる量

「カンガルー 1頭は、ひつじ 0.7頭ぶん」と、農業の 仕事を する 役所が 前に 使って いた 数字が あります。でも この 数字は、根拠こんきょが 弱い と 研究者は 言います[1]。

カンガルーは 体が 小さいので、もっと 少なく、ひつじの 0.4頭ぶんほどだ と いう 見方です。ニューサウスウェールズ州しゅうは 0.35 を 使って います[2]。つまり、カンガルー 3頭で、かわく 時期の ひつじ 1頭ぶんくらいです。ここで くらべて いる あいては ひつじで、牛では ありません。

けれど、食べる 草の しゅるいは にて います。みなみの かわいた 土地で、ひつじや 牛、ヤギと カンガルーの 食べ物を くらべた 研究では、みどりの 草を 食べる ときの かさなりは 高かった と ほうこくされました[4]。草が へると、牛も カンガルーも 木の 葉を 食べる ことが あります。アカカンガルーなどは、かたい 草を さらに 長く 食べる ようです。

食べ物が かさなるのに、食べる 量りょうが 少ない。じゃあ、なぜ カンガルーは 牧場ぼくじょうで 多く 見えるのでしょう。

農業部局が長く使ってきた「カンガルー1頭=羊0.7頭ぶん」という換算は以前使われましたが、根拠が弱いと研究者は指摘します。体の小ささを考えると、1頭あたり約0.4頭ぶんがよいという見方です[1]。ニューサウスウェールズ州は0.35(乾期の羊を1としたとき)を使い、これは3頭で羊1頭ほどに当たります[2]。1÷0.35は約2.9なので、3頭で羊1頭というのは、おおよその数です。比べているのは羊で、牛との換算値は資料に出ていません。

では、食べる草は違うのでしょうか。南部の乾燥地で羊・牛・野生化したヤギと数種のカンガルーの食べ物を比べた研究があります。緑の草や草本を食べるときの重なりは高いと報告されました[4]。ただし、完全に同じ食べ方になるとは数字で言えないとされます。

草が減ると食べ方に差が出ます。干ばつが進むと牛もカンガルーも低木などの葉を食べることがあり、アカカンガルーなどは成熟した多年草をより長く食べる傾向がある、というのがこの研究の結果です[4]。重なりが高くても、取り合いが起きるかは草の量しだいです。

食べる量が少ないカンガルーが、牧場で目立つほど多くなったのはなぜでしょうか。

まず、カンガルーが食べる量を羊と比べてみる。農業部局がかつて使った「カンガルー1頭=羊0.7頭」は、根拠が弱いと指摘され、体の小ささを考えると1頭あたり約0.4 DSEが妥当とされる[1]。DSE(ドライ・シープ・エクイバレント)は羊1頭ぶんの食べる量を表す単位である。ニューサウスウェールズ州は0.35 DSEを使う[2]。1÷0.35は約2.9なので、おおよそ3頭で乾期の羊1頭ぶんになる。換算の相手は羊であり、牛との換算値は資料に示されていない。

食べ物の重なりはどうか。南部の乾燥地で羊・牛・野生化したヤギと数種のカンガルーを比べた研究は、緑の草や草本の利用では七種の草食動物すべての重なりが高いと報告する[4]。ただし著者は、同じ食べ方になる度合いを数値で示せないとも述べる。

草が減ると差が出る。干ばつが進むと牛もカンガルーも低木などの葉を食べることがあり、カンガルーは成熟した多年草をより長く食べる傾向がある[4]。つまり重なりが高いことは、取り合いが起きることと同じではなく、実際に起きるかどうかは草の量に左右される。

では、食べる量が少ないカンガルーが、牧場の問題として語られるほど増えたのはなぜか。

4. カンガルーは、なぜ ふえたの?

4. 牧場の水場と野犬の減少が、カンガルーを増やした

4. 人間の側の変化 ── 人工の水場と捕食者の減少

ニューサウスウェールズ州しゅうの 政府せいふは、カンガルーが ふえた わけを 2つ あげます[2]。

ひとつは、牧場ぼくじょうに 人が つくった 水のみ場が ふえた こと。もうひとつは、野犬の ディンゴなどに 食べられる カンガルーが へった ことです。

牛の ために つくった 水が、カンガルーにも やくに 立った のです。

カンガルーの 数は、雨の 多い 年に ふえ、かんばつで へる ことも 書かれて います[2]。

それなら、水のみ場を ふさげば いいのでしょうか。

カンガルーが増えた背景として、ニューサウスウェールズ州は二つを挙げています。牧場に人工の水場が増えたことと、野犬(ディンゴ)などに襲われることが減ったことです[2]。

牛やひつじのためにつくった水場が、カンガルーの暮らしも助けたことになります。また、収穫の対象になるカンガルーの数は、雨の多い年に増え、干ばつで減るとされています[2]。数は一定ではなく、天気で上下するのです。

ここから、水場を閉じればカンガルーは減るのでは、と考えたくなります。ところが州の案内は、水場を閉じるだけでは効果が小さいとしています[2]。

では、牛とカンガルーを分けたいとき、何ができるのでしょうか。

カンガルーの増加は、自然の変化だけではなかった。ニューサウスウェールズ州は、牧場に人工の水場が増えたこと、野犬(ディンゴ)などによる捕食が減ったことを、増加を助けた要因として挙げる[2]。家畜のために整えられた環境が、結果としてカンガルーにも有利に働いた構図である。

数の変動にも条件がある。収穫対象種の数は雨の多い年に増え、干ばつで減る[2]。つまり数は季節の条件で上下するので、1年の数字だけで長期の増減を判断することはできない。

一方、水場を閉じる対策は単純ではない。同州は、水場を閉じるだけでは効果が小さいとする[2]。水以外の要因、とくに食べ物の量が動物の居場所を決めるためと考えられるが、この資料は理由までは述べていない。

では、牛とカンガルーを物理的に分ける手段は、どこまで使えるのか。

5. 柵さくで わけるか、いっしょに かうか

5. 柵で分ける案と、いっしょに飼う案

5. 柵で分ける案と、「カンガルー放牧」の提案の条件

カンガルーと 家畜かちくを まとめて 通さない 柵さくも あります。メッシュ(あみ目)の 柵さくで、ほとんどの カンガルーは、あわてて いなければ とびこえません[2]。でも 高くて、ひろい 牧場ぼくじょうでは 大へんです。

州の ガイドでは、柵さくと、牛を 場所ごとに じゅんばんに 食べさせる やり方と、水の かんりを くみあわせると、長い 目で いちばん よく ききめが ある と されます[2]。

ちがう 考えも あります。牛や ひつじと カンガルーを いっしょに かい、牧場ぼくじょうの 人が カンガルーを とる ことも できる、という かんがえです[6]。カンガルーの 肉の ねだんを 上げる ことが、お金の 面で うまく いく ための 大切な ことだ そうです。ただ、まだ 思いついた ばかりで、ほかの 人が たしかめた ものは ありません。

ところで、牛は ゲップで メタンと いう ガスを 出します。カンガルーは どうでしょう。

体の おもさに くらべた メタンの 量りょうは、牛より ずっと 少ない そうです。ただ、「ぜんぜん 出さない」わけでは ありません[5]。

カンガルーと家畜をまとめて防ぐ方法として、メッシュ柵があります。ほとんどのカンガルーは、あわてていない限りこの柵を跳び越えません[2]。ただし費用は高く、広大な牧場では簡単にはいきません。州の案内は、柵と輪換放牧(草地を区切って順番に使う方法)と水の管理を組み合わせるのが、長期的にいちばん効果的だとしています[2]。

これとは逆に、同じ牧場で牛や羊とカンガルーをいっしょに飼い、牧場主に捕獲の権利を与える「カンガルー放牧システム」も提案されています。牧場主が自分の土地のカンガルーを肉として生かせる、という考えです[6]。採算が合うかどうかは、カンガルーの肉の価値を上げられるかにかかるとされます。ただ、提案したのはコンサルタント会社の研究で、独立した検証はされていません。実用化された仕組みとして書くのは早すぎます。

牛といえばメタンもあります。カンガルーのメタンは、体重あたりのメタン排出量ではウマやダチョウ並みで、牛よりずっと少ないという研究があります[5]。ただし、食べた量あたりで見ると、消化のしくみは牛とそれほど違いません。「メタンを出さない」というのは、小さな研究の結果が広まった誤解です。

牧場、水場、柵、メタン。ここまでの話から、私たちが自分で確かめられることは何でしょうか。

物理的に分けるには柵がある。目の細かいメッシュ柵は、ほとんどのカンガルーがあわてていない限り跳び越えない[2]。州の案内は、柵、輪換放牧、水の管理の組み合わせが長期的にもっとも効果的な管理だと述べる[2]。

別の方向の提案もある。AgriFutures Australiaの紹介する「カンガルー放牧システム」は、牛や羊とカンガルーを同じ牧場で飼い、州政府が一定数の捕獲権を牧場主に与える、という案である。経済的に成り立たせるには、カンガルー肉の価値を上げる必要があるとされる[6]。ただし、提案はコンサルタント会社の研究にもとづき、独立した検証は行われていない。実用化された仕組みではなく、構想として読む必要がある。

牛との比較で話題になるメタンにも、条件がある。体重あたりのメタン排出量はウマ・ダチョウ並みで、牛よりはるかに少ないという研究がある。しかし、カンガルーの消化のしくみ自体は、牛と大きく異なるわけではない[5]。「メタンを出さない」という通説は、1976年の小規模な研究の結果が広まったものとされるが、この点は原論文までは確かめていない。

ここまでの資料が一致して指すのは、草の量という条件である。ではそれを、日本の私たちは身近な場所でどう確かめられるのか。

6. 草の 高さを、はかって みよう

6. 近所の草地で「草の量」を測ってみる

6. 草の量という条件を、自分で観察する

この 記事の かぎは「草の 量りょう」でした。家の 近くの 草地でも、草の 量りょうが かわる ことを 見られます。

やってみよう:近くの 公園や 空き地で、草の 生えて いる ところを 一か所 えらびます。草の 高さを ものさしで はかって、ノートに 書きます。日を おいて、雨の あとと、晴れが つづいた あとで、また はかって みます。草が のびた か、かれた かを くらべます。

道や 車の ある ところは さけて、安全な 場所で、おとなと いっしょに 行って ください。

牧場ぼくじょうの 人たちは、草の 量りょうを 見ながら、どうするかを 考える ことが あります。草の 量りょうしだいで、カンガルーと 牛の 関係かんけいが かわる からです。

さらに 知りたい 人は、図書館で オーストラリアの 動物の 本を さがして みましょう。

この記事の鍵は、動物の種類ではなく草の量でした。日本の近所でも、草の量が天気で変わるようすは観察できます。

やってみよう:公園や空き地の草が生えている場所を一か所決め、草の高さを定規で測って記録します。雨のあと、晴れが続いたあとで同じ場所を測り直し、草が伸びたか、枯れたかを比べます。道路や車の近くは避け、おとなと行ってください。

この観察は、草の量の変化に気づく練習になります。牧場でも、草の状態を見ながら動物の数や柵、水の置き方を考えることがあります。

もう一つ試すなら、同じ日に日なたと日かげの草の高さを定規で比べてみましょう。場所によって草の量がちがう理由を、自分で考えられます。

この記事の資料は、一つの条件を指している。競合の強さを決めるのは、動物の種類よりも草の量である。その量は雨で大きく動くため、同じ牧場でも年ごとに関係が変わる。

身近な場所で、この考え方を試すことはできる。公園や空き地の草地を一か所決め、草の高さを定規で測って記録する。雨のあとと晴れが続いたあとで測り直せば、天気によって草が増減する幅が自分のデータとして得られる。ただし、道路や車の近く、危険な場所は避け、保護者と行うこと。

さらに調べるなら、次の点が出発点になる。州政府の案内(英語)は、水の管理、柵、輪換放牧の項目を具体的に述べる[2]。研究者によるまとめは、競合が起きる条件をくわしく論じる[1]。食べ物の重なりを調べた研究は、牛とカンガルーの食べ方の差を示す[4]。それぞれ要旨だけの確認なので、全文を読んで、数値の条件を確かめてほしい。

問いはまだ残る。牛だけを対象にして、同じ牧場での競合を数で示した研究は少ないとされる。羊の研究が多いなかで、牛の場合はどうなのか。それを自分で探すことが、次の調べものになる。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

本文で使った資料です。英語の資料は要旨や公式サイトの案内で、確認できた範囲だけを使っています。

  1. Dawson & Munn, "How much do kangaroos of differing age and size eat relative to domestic stock?" in Animals of Arid Australia, 2007(章の要旨). https://connectsci.au/books/book/1120/chapter-abstract/9084397/How-much-do-kangaroos-of-differing-age-and-size (競合の大勢の見方、羊への換算)
  2. NSW Government, "Kangaroo management for landholders". https://www.nsw.gov.au/regional-and-primary-industries/natural-resource-management/biodiversity-on-farms/kangaroo-management-for-landholders (干ばつと競合、水場、柵)
  3. CNN.co.jp, 2018年8月9日の記事. https://www.cnn.co.jp/world/35123805.html (2018年の干ばつと規制緩和)
  4. Pahl, The Rangeland Journal 41(6), 2019(要旨). https://era.dpi.qld.gov.au/id/eprint/7471/ (食べ物の重なり)
  5. University of Zurich news, 2015(Vendl et al., Journal of Experimental Biology). https://www.news.uzh.ch/en/articles/2015/schnellere-verdauung-bei-kaengurus-reduziert-methanausstoss.html (カンガルーのメタン)
  6. AgriFutures Australia news. https://agrifutures.com.au/news/kangaroos-could-be-the-key-to-increasing-red-meat-supply-and-reducing-emissions/ (カンガルー放牧システムの提案)

なおした ところ

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