1. うちわの え と ほねは、つながって いるの?
1. 柄と骨はつながっているのか ── 1本の竹の使い方
1. 男竹平柄とは何か ── 骨と柄をつなぐ作り
うちわを、よく 見て みましょう。もつ ところが え、うちわの ほねは 紙の うらに あります。ふつうは べつべつの ざいりょうで つくる ことも あります。
丸亀うちわは ちがいます。太い 竹を 1本 つかい、さきの ほうは ほそい ほねに なります。もとの ほうは、たいらに けずって えに なります。
つなぎめが ないので、じょうぶで やぶれにくいと いわれます。竹が しなるので、やわらかい かぜが おくれるとも いわれます。
2. ふとい 竹を、どうやって ほそく さくの?
2. 太い竹を細い骨に裂く ── 切り込みとひねり
2. 木取りから切り込み・ひねりへ ── 竹を骨にする作業
まず、3〜5ねんぐらいの 竹を つかうと いいます。とって きた 竹は、うちわに ちょうどいい はばに、なたで わります。
つぎに、きかいで さきから 30本いじょう、ほそい きりこみを いれます。そして、きりこみの ところを にぎって、ひだりと みぎに ひねります。
すると、竹が ふしの ところまで、おなじ ほそさで さけて いきます。1本の 竹が、おうぎのように ひろがる ほねに なります。
材料は、3〜5年ほど育った真竹だといいます。とってきた竹は、うちわに合う一定の幅になるよう、鉈で割ります。これを木取りと呼びます[3]。
次は骨づくりです。切込機という機械で、穂先から5〜10cmのところまで、細かい切り込みを入れます。切り込みの数は32〜42本で、うちわの種類によって変わります。
切り込みを入れた部分を握って、左右にひねり上げるようにすると、竹は節のところまで、同じ細さで割れていくと説明されています[2]。竹は繊維に沿って縦に裂けやすいので、細くても長い骨が取れるのでしょう。
こうして竹の先が扇のように開くと、骨ができます。では、骨ができたあと、うちわになるまでには何が待っているのでしょうか。
3. ほねが できたら、あとは なにを するの?
3. 骨のあとに待つ作業 ── 全47工程の「骨」と「貼り」
3. 完成まで47工程 ── 「骨」と「貼り」を1人で担う職人もいる
ほねが できても、うちわは まだ できあがりません。ほねに 紙を はり、かわかして、かたちを ととのえます。
ぜんぶで 47の しごとが あると いわれます。いまは、ほとんどの しょくにんさんが、ひとりで ぜんぶを して います。
丸亀には、しょくにんさんの わざを 見られる ミュージアムも あります。
4. 竹と 紙と のりは、どこから きた?
4. 竹・紙・糊はどこから ── 四国の材料を詠んだ唄
4. 四国産の材料 ── 唄に残る伊予・土佐・阿波
むかしの うたに、こんな ものが あります。「伊予の 竹に、土佐の 和紙を はり、阿波の のりで あわせれば、讃岐うちわは、しこく すずしい」。
いまの えひめ、こうち、とくしまの ざいりょうが、つかわれて いたと いいます。かがわの うちわが、四国みんなの おかげで できて いたと わかります。
ただし、竹は いつも えひめの ものとは かぎりません。
「伊予竹に土佐和紙貼りてあわ(阿波)ぐれば讃岐うちわで至極(四国)涼しい」。うちわ作りを詠んだ、こんな唄が伝わっています[2]。
伊予は今の愛媛県、土佐は高知県、阿波は徳島県で、竹、紙、糊をそれぞれ四国の近くから集めたことが分かります。「あわぐれば」と「阿波」、「至極」と「四国」をかけた、言葉遊びにもなっています。
ただし、材料の産地は時代や工房によって違うようです。今の竹は、香川県産の真竹を使う工房の紹介もあります。唄は「昔はこうだった」という手がかりとして読むのがよさそうです。
では、そもそも、なぜ丸亀でうちわが作られるようになったのでしょうか。
材料の産地は、「伊予竹に土佐和紙貼りてあわ(阿波)ぐれば讃岐うちわで至極(四国)涼しい」と唄われた[2]。伊予(愛媛)、土佐(高知)、阿波(徳島)の産物と、讃岐(香川)の製品という組み合わせで、「阿波ぐれば」と「至極」はそれぞれ地名・四国との掛け言葉になっている。
nippon.comも、愛媛県の竹、高知県の紙、徳島県ののりなど四国産の材料が使われると述べる[1]。ただし、竹がいつも愛媛産だったとは限らない。現在は香川県産の真竹を使う工房の紹介もあり、産地は時代や工房で異なりうる。唄は、過去の一般的な材料の取り方を示す手がかりとして読むのが妥当だろう。
では、なぜ丸亀で、この材料を使ううちわ作りが盛んになったのか。
5. どうして こんぴらさんの おみやげに なったの?
5. 金毘羅参りのおみやげは、なぜうちわだったのか
5. 参詣みやげとしてのうちわ ── 金刀比羅宮と「丸金」印
むかし、金刀比羅宮(こんぴらさん)に、たくさんの ひとが おまいりに いきました。
みんなで おかねを だしあって、ひとりが おまいりに いく ことも あったそうです。かえりには、かるくて かさばらない うちわが、おみやげに にんきでした。
そのころの うちわは、あかい いろに「丸金」と いう しるしが ついて いたと いいます。てんぐの はうちわに ちなんだ ものです。
6. さむらいの しごとから、どうして 日本一の さんちに なったの?
6. 武士の内職から全国の産地へ ── うちわ産業の育ち方
6. 内職奨励から伝統的工芸品へ ── 産地の数字の読み方
丸亀の おとのさまは、くらしの たいへんな さむらいに、うちわ づくりを すすめました。ひまな ときに できる、うちの しごとです。
これが ひろがって、丸亀は うちわの まちに なりました。いまは、紙や プラスチックの うちわも ふくめると、日本の うちわの 9わりが、丸亀で つくられると いわれます。
1997ねんには、くにの でんとうてきこうげいひんに えらばれました。
丸亀藩(京極藩)は、下級武士の内職として、うちわ作りを奨励しました。これが地域の主要な産業として発展したと説明されています[3]。
辞典の記述では、丸亀のうちわ工業は江戸時代から日本一で、今も全国のうちわ生産量の約9割を占めるとされています(旅の紹介記事も同じ約9割とします)[6]。ただし、この9割は、紙やプラスチックのうちわも含めた全体の話です。手作りの竹うちわだけの割合ではありません。
ある取材記事は、丸亀の年間生産を約1億6,400万本、プラスチック製と竹製の比を9対1としています[2]。この比のとおりなら、竹製は約1割で、約1,640万本の計算です。単独の記事の数字なので、目安にとどめます。
丸亀うちわは1997(平成9)年に国の伝統的工芸品に指定されました[6]。香川県の公式ページも、国の伝統的工芸品に丸亀うちわ(竹うちわ)が指定されていると示しています[7]。
産業としての出発は、丸亀藩(京極藩)が下級武士の内職としてうちわ作りを奨励したことにあり、地域の主要な産業として発展したと紹介される[3]。
辞典の記述は、江戸時代から日本一の生産を誇るうちわ工業が現在も全国のうちわ生産量の9割を占めるとする[6]。旅のトリパも同じ約9割という数字を挙げる[3]。注意したいのは、この9割が紙製・プラスチック製を含む全うちわの話で、手作りの竹うちわの割合ではない点だ。
ある取材記事では、年間生産1億6,400万本、プラスチック製と竹製の比が9対1とされる[2]。竹製は約1割で、計算上は約1,640万本にあたる。この記事は、竹うちわの骨の9割に中国産の輸入が使われ、骨から最終製品までの手作りは数万本に満たないとも述べるが、単独の取材による数字で、断定は避ける。
そうした中で、丸亀うちわは1997(平成9)年に国の伝統的工芸品に指定された[6]。香川県の公式ページは、指定品目に「丸亀うちわ(竹うちわ)」があることを示す。このページには指定年は載っていないため、年は辞典の記述による[7]。
自分でも しらべて みたく なったら
自分でも調べてみたくなったら
自分でも調べてみたくなったら
今日できること
おうちや 学校の うちわを 手に とって、ほねと えが つながって いるか、べつべつか 見て みましょう。そして、おなじくらいの はやさで あおいで、かぜの やわらかさを くらべて みます。
出かけてできること
かがわけんに いく ことが あったら、丸亀うちわミュージアムで、しょくにんさんの わざを 見て みましょう。
こうしきの 情報
かがわけんの ホームページに、くにの でんとうてきこうげいひんに ついて のって います。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
作り方と47工程は取材記事・紹介記事を突き合わせた。指定年は辞典の記述による。香川県の公式ページは指定品目の確認に使った。
- nippon.com「Japan Glances」丸亀うちわ https://www.nippon.com/ja/japan-glances/jg00138/ (男竹平柄・四国産の材料)
- Into JAPAN WARAKU 丸亀うちわ https://intojapanwaraku.com/rock/craft-rock/104065/ (1本の竹・骨の割り出し・47工程・唄・生産の数字)
- 近畿日本ツーリスト 旅のトリパ https://www.nta.co.jp/media/tripa/articles/nvfrV (真竹・木取り・金毘羅みやげの由来・内職)
- 全国伝統工芸品・地域情報 (GLTJP) https://www.gltjp.com/ja/directory/item/18464/ (丸亀うちわミュージアム)
- 旅マガジン tabi-mag(香川) https://tabi-mag.jp/ka0018/ (金毘羅参りと軽いみやげ)
- コトバンク「丸亀」 https://kotobank.jp/word/%E4%B8%B8%E4%BA%80-636092 (指定年・全国の約9割)
- 香川県 国の伝統的工芸品に関する制度 https://www.pref.kagawa.lg.jp/keiei/jibasangyo/05.html (指定品目)
なおした ところ
更新履歴
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