このサイトは、ほんの入り口です

ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

しょくぶつには しんけいが ないのに、虫が きた あいずは はっぱの 中を どうやって つたわるの?

神経のない植物の葉の中を、虫が来た合図はどうやって伝わるのか

神経をもたない植物で、活動電位とカルシウムシグナルは傷や接触の情報をどう運ぶのか

分野:自然

ハエトリソウという 虫を とる 草は、脳のうも 神経しんけいも ありません。それなのに、虫が 毛に ふれた 回数に あわせて、はっぱを とじたり、虫を とかす えきを 出したり するそうです。

しんけいが ないのに、どうやって あいずを おくって いるのでしょうか。この ページを 読むと、はっぱの 中を つたわる 電気の あいずと、カルシウムの あいずの ことが わかります。

ハエトリソウは、脳も神経もないのに、虫が葉の毛に触れた回数に応じて反応を変えるといわれます。ドイツのヴュルツブルク大学の発表では、刺激が2回で葉が閉じ、5回以上になると消化酵素の遺伝子まで働き出すと説明されています[3]。

神経がない葉の中で、合図はどんな形で伝わるのでしょうか。この記事を読むと、電気の信号とカルシウムイオンの信号が葉の中を走るようすと、虫にかじられたときに全身へ知らせが届くしくみが分かります。

ハエトリソウは脳も神経ももたないが、触覚毛への刺激の回数によって反応が段階的に変わる。ヴュルツブルク大学の発表では、刺激が2回で葉が閉じ、5回以上でさらに消化酵素の遺伝子が活性化すると説明されている[3]。神経なしに、どのような信号が回数の情報を運んでいるのか。

この記事を読むと、活動電位とカルシウムシグナルが葉の中で組み合わさって働くこと、回数の「読み取り」に失敗した変異体の例、食害を受けたシロイヌナズナで情報が全身に伝わる経路、そして今も分かっていない点が分かる。

読み方を切り替えられます。画面の上にある「よみかた」のボタンで、小学校低学年むけ・小学校高学年むけ・中学生むけの3つの書き方に切り替わります。むずかしいと思ったら、いつでもやさしい方に戻ってください。選んだ読み方はブラウザが覚えているので、次に別の記事を開いたときも同じ読み方で始まります。

1. ハエトリソウは、虫が きた ことを どうやって しるの?

1. 虫が毛に触れたことを、ハエトリソウの葉はどう知るのか

1. ハエトリソウは、触覚毛への接触をどの信号で全体に知らせるのか

ハエトリソウの はっぱは、二まいの 貝がらのように ひらいて います。ひらいた 中には、触覚しょっかくの 毛と よばれる 毛が はえて います。

虫が この 毛に ふれると、はっぱが とじて 虫を つかまえます。でも、ふれた 一回で すぐに とじる わけでは ありません。研究では、毛への しげきが 二回 かさなると はっぱが とじると せつめい されて います。

はっぱは、どうして ふれた ことを しるのでしょう。毛が ふれられると、はっぱ ぜんたいに、電気の あいずと、カルシウムという ものの あいずが つたわります。日本の 研究では、毛が ふれた ことを かんじる しくみも しらべられて います。

この あいずを 読みとって、はっぱは とじるかどうかを きめて いるようです。

ハエトリソウの葉は、二枚貝のように開いています。その内側には、触覚毛と呼ばれる毛が立っています。虫が歩いてこの毛に触れると、葉が閉じて虫を捕まえます。

ただし、毛に触れた1回で閉じるわけではありません。ヴュルツブルク大学の発表では、刺激が2回重なると、葉の傷や接触に反応するホルモン「ジャスモン酸」の経路が動き、葉が閉じる反応が起きるとされています。5回以上になると、さらに消化酵素の遺伝子が働き出します[3]。

では、毛に触れたという情報は、神経のない葉の中をどう伝わるのでしょうか。JSTのERATO豊田プロジェクトの発表によると、感覚毛が接触を感じ取ると、葉全体にカルシウムシグナルと電気シグナルが伝わります[2]。答えの要点は、この二つの信号が組み合わさって働くことです。

次の章では、この電気とカルシウムの信号が、そもそも何なのかを見ます。

ハエトリソウの葉は二枚の葉片が開いた形で、その内側に触覚毛が立っている。虫がこの毛に触れると葉が閉じるが、1回の接触で閉じるのではなく、刺激の回数が反応を左右する。ヴュルツブルク大学の発表では、刺激が2回重なると、接触や傷に反応するホルモン「ジャスモン酸」の経路が動いて葉が閉じ、5回以上になるとさらに消化酵素の遺伝子が活性化する[3]。

では、毛に触れたという情報は何で葉全体に伝わるのか。JST ERATO豊田プロジェクトの発表では、感覚毛が接触刺激を感知すると、葉全体にカルシウムシグナルと電気シグナルが伝わる、とされている。その入口の部分では、高感度の機械刺激センサーとして働くタンパク質(DmMSL10)が報告されている[2]。

つまり、神経のないハエトリソウでも、接触という入力は電気とカルシウムという二つの信号に変換される。ここで残る疑問は、その二つが何者で、どう分担しているかである。

2. しんけいが なくても、電気の あいずは はしるの?

2. 神経がなくても、電気の信号は葉の中を走れるのか

2. 活動電位とカルシウムは、神経のない葉でどう分担しているのか

電気の あいずと いっても、かみなりのような ものでは ありません。ひとつひとつの 細胞さいぼうの まくの 外と 中で、電気の ちからが すばやく 一しゅんだけ かわる ことを いいます。

この かわりかたは、「ある」か「ない」か、という 形で おきます。ちいさな しげきでは おきず、おきる ときには 毎回 同じ 大きさです。

もうひとつの カルシウムは、からだに ある ミネラルです。細胞さいぼうの 中の カルシウムは、外より 一万ぶんの一ほどに ひくく たもたれて います。だから、カルシウムが 中に 入ると、スイッチが 入った ように 合図に なります。

ハエトリソウでは、人や ハエと ちがう 電気の しくみが つかわれて いると 研究者は せつめい して います。

電気の信号といっても、雷のような大きな電気ではありません。細胞の膜の外と中の電圧が、速く、短い時間だけ変わる現象で、これを活動電位といいます。ある大きさより小さい刺激では起きず、起きるときはいつも同じ大きさになる「全か無か」の性質があります[8]。

もう一つの信号であるカルシウムは、細胞の内と外で濃さが大きくちがいます。細胞の中のカルシウムイオンは、外より1万倍ほど低く保たれています[1]。計算すると、細胞の外が1としたら、中は0.0001ほどです。だから膜の通り道が開くと、外から中へカルシウムが一気に流れこみ、その変化が「スイッチが入った」という合図になります。

ハエトリソウの活動電位は、人やハエのものとは中身がちがいます。人やハエでは主にナトリウムと、カリウムの通り道に支えられていますが、ハエトリソウにはさらに二つの部品が加わっている、とヴュルツブルク大学の研究グループは説明しています。そのうちの一つがグルタミン酸受容体で、もう一つが膜のプロトンポンプです[4]。神経がなくても、電気の信号を使う別の作り方があるのです。

電気とカルシウムは、どちらかだけが伝わるのではありません。カルシウムの流入は膜の電圧の変化と結びついていて、電気の信号とカルシウムの波は互いに伝わり合う、と総説論文は述べています[8]。

活動電位は、細胞膜の電位が速く一時的に変化する現象で、「全か無か」の性質をもつ[8]。

もう一方のカルシウムは、細胞内の濃度が細胞外より1万倍ほど低く保たれている[1]。細胞外を1とすれば細胞内は0.0001程度で、チャネルが開くと濃度差にしたがって細胞外から細胞内へ急速に流入する。そのため、小さな量の流入でも細胞内の濃度は大きく変化し、シグナルとして読み取りやすくなる。

ただし、電気とカルシウムは別々に働くのではない。カルシウムの流入が膜の脱分極と結びつき、再分極にはプロトンポンプAHA1が必要とされる[8]。また、電気信号とカルシウムの波が互いに依存して伝わり合い、ジャスモン酸の合成を促して遠くの組織の防御反応を引き起こす、という説明もある[8]。

ハエトリソウの活動電位は、動物のようにナトリウムチャネルとカリウムチャネルだけでは説明しきれない。ヴュルツブルク大学の研究グループは、この植物には人やハエの活動電位にはない二つの成分が加わっており、グルタミン酸受容体とプロトンポンプが関わると報告している[4]。電気信号という現象は共通でも、部品の組み合わせは動物と植物で異なる。

3. はっぱは、ふれた 回数を かぞえて いるの?

3. 触れた回数を「数える」とは、何が起きていることなのか

3. 回数の情報は電気とカルシウムのどちらに入っているのか

ハエトリソウが 回数を かぞえて いるなら、なにを かぞえて いるのでしょう。毛が ふれられるたびに、電気の あいずが 一回ずつ おきます。この 回数が、えものの 大きさや えいようの 多さを しる てがかりに なると、研究者は 考えて います。

虫が うごいて 毛に なんども ふれると、はっぱは その 回数を 反応はんのうの てがかりに するのでしょう。

ドイツの 研究者たちは、回数を かぞえる ことが できない ハエトリソウも みつけました。この 草では、電気の あいずは ふつうに おきます。ところが、カルシウムの あいずを 読みとる ところに もんだいが あって、回数を かぞえる ちからを なくして いたそうです。

電気の あいずだけでは たりず、カルシウムの あいずを 読みとる ことも 大切だと、わかります。

「数える」といっても、葉が算数をしているわけではありません。毛に触れるたびに活動電位が1回ずつ起き、その回数がえものの大きさや栄養の量を知る手がかりになる、と専門誌の記事は紹介しています[10]。虫が動いて毛に何度も触れると、葉はその回数を反応の手がかりにすると考えられています。

では、回数の情報はどこに入っているのでしょう。ヴュルツブルク大学は、数を数える力を失ったハエトリソウの変異体を報告しました。この変異体は「DYSC」と名づけられ、電気の信号は正常なのに、カルシウムシグナルを読み取る部分に欠陥があるといいます[5]。電気信号とカルシウムシグナルが結びついて反応を生み、カルシウムシグナルを読み取る段階が大切らしい、と考えられています。ただし、回数をどうやって見分けているのかは、まだ分かっていません。

この例から分かるのは、電気の信号だけでは足りない、ということです。ただし、読み取りに失敗する分子のしくみの細かい点は、まだ分かっていないと研究者の側でも整理されています。

回数の情報の出どころは、触覚毛が起こす活動電位の回数である。獲物が動いて毛に何度も触れるほど活動電位の回数が増え、研究者はそれが獲物の大きさや栄養量を知る手がかりになると考えている、と紹介されている[10]。つまり「数える」とは、神経のない葉が、電気信号の回数に応じて下流の反応を変えている状態を、比喩的に表した言葉だと読める。

それなら、回数の読み取りはどこで行われるのか。ヴュルツブルク大学が報告した変異体「DYSC」は、電気インパルスの数を数える能力を失っていた。この変異体では電気信号は正常だが、カルシウムシグナルの読み取り(デコーディング)に欠陥がある[5]。活動電位とカルシウムシグナルが結びついて反応を生み、その読み取りに欠陥があると数えられなくなる、と読める。ただし、回数をどう識別しているかは未解明である。

残る疑問もある。読み取りが失敗する分子メカニズムの詳細は、現時点で明らかになっていないとされる。また、この「数える」仕組みがほかの植物にも一般にあるかは、この記事の資料の範囲では言えない。

4. むしに かじられた とき、しらせは どれくらい はやく とどくの?

4. 虫にかじられた場所の知らせは、どんな速さでどこを通って全身へ届くのか

4. 食害を受けた葉の情報は、どの経路を、どの速さで、何を手がかりに全身へ伝わるのか

ハエトリソウだけでは ありません。ふつうの 草も、虫に かじられると、きずの ことを からだ ぜんたいに おくります。

シロイヌナズナという 小さな 草で しらべた 研究が あります。いもむしのような 幼虫ようちゅうが はっぱを かじると、その きずから、カルシウムの あいずが 一びょうに 一ミリメートルほどの はやさで ひろがりました。

これは おそいように 見えますが、しんけいが ない 草で、十センチ 先まで およそ 百びょうで とどく はやさです。

あいずは、養分ようぶんを はこぶ くだの 中を とおって いました。この くだは しかんと よばれます。きずついた 細胞さいぼうから 出た グルタミンさんという ぶっしつが、あいずの はじまりに なります。グルタミンさんは、うま味の もとの ひとつとしても しられて います。

ハエトリソウのような特別な草だけではありません。ふつうの草も、虫にかじられると、傷の情報を全身へ送ります。

埼玉大学の研究では、シロイヌナズナの葉を幼虫が食べると、傷ついた部分から約1mm/秒の速さでカルシウムイオンの信号が広がりました[1]。この速さが続くと仮定すれば、10cm先の葉までおよそ100秒(約1分40秒)かかる計算です。神経のない植物にとって、これは遠くまで届く速さといえます。

信号が通る道は、栄養を運ぶ「師管」という管でした。きっかけは、傷ついた細胞から外へ出るグルタミン酸です。師管などにある受容体がこのグルタミン酸を感じると、カルシウムシグナルが起きます[1]。グルタミン酸は、うま味のもとの一つとしても知られる物質です。

シロイヌナズナのゲノムには、グルタミン酸受容体が20種類あります。ところが、そのうちどれが何を担当しているのかまでは、まだ全部は分かっていないとされています[1]。

食害を受けた植物の傷害情報は、どの経路で、どの速さで伝わるのか。埼玉大学の研究では、シロイヌナズナの葉を幼虫が食害すると、傷ついた部位から約1mm/秒の速度でカルシウムイオンシグナルが特定の葉へ伝わった[1]。この速度が一定だと仮定すれば、10cm離れた葉まで約100秒かかる計算で、植物体の大きさを考えると、全身に知らせが届くには十分短い。

この信号の通り道は師管だった。植物には神経がないが、養分を運ぶ師管を介して、カルシウムシグナル(傷害情報)が全身に伝わる。その引き金は、傷ついた細胞や組織から流出するグルタミン酸であり、これが師管等に発現するグルタミン酸受容体を活性化させる[1]。グルタミン酸が受容体に届くと、傷の情報を伝えるカルシウムシグナルが始まる。

シロイヌナズナには20種類のグルタミン酸受容体があるが、それぞれの役割が完全に分かっているわけではない[1]。遠くの葉では、この信号に続いて防御ホルモンのジャスモン酸が合成され、防御反応が起きることも説明されている[8]。

ここで、前の章の活動電位との違いも整理できる。食害で起きる「システム電位」は、活動電位のような脱分極ではなく、一時的な過分極を示す[8]。活動電位が一定の速さと大きさで伝わるのに対し、変異電位は刺激部位から離れるほど速さも大きさも減る[9]。同じ「電気信号」でも、伝わり方と役割は別物である。

5. オジギソウや においも、あいずを つたえて いるの?

5. オジギソウの動きやにおいの知らせは、同じ仕組みで説明できるのか

5. 接触や匂いに応答するオジギソウとシロイヌナズナは、同じ信号で説明できるのか

オジギソウは、はっぱに さわると、はっぱが つぎつぎと とじて いきます。研究では、はっぱの 一ぶが しげきを うけると、からだ ぜんたいに カルシウムの あいずが すばやく つたわり、はっぱが つぎつぎと うごくと わかりました。はっぱを とじると、バッタなどに 食べられにくく なると 考えられて います。

においも あいずに なります。虫に かじられた 草から 出た においを、となりの 草が かんじると、その はっぱでも カルシウムの あいずが おきたと、研究室は しょうかい して います。

どちらも、カルシウムが 大切な やくわりを して いる ことは にて います。ただ、ほかの 草でも 同じ ように 言えるかは、まだ 研究の とちゅうです。

オジギソウも、葉の一部に触れると、全身にカルシウムシグナルが速く伝わり、葉が次々に閉じていきます。埼玉大学の研究グループは、この動きがバッタなどの食害から身を守る役目をもつことを示しました[6]。触れた一枚だけでなく、離れた葉にも知らせが走って、次々に動くのです。

においの知らせもあります。豊田研究室の報告では、食害を受けた植物が放つにおいの物質((Z)-3-ヘキセナール)を、近くのシロイヌナズナの葉が受けとると、その葉にカルシウムシグナルが起きました[7]。傷ついた葉の知らせが、空気を通して周りの植物にも届いているようです。

ただし、ここまでの例は、それぞれ別の植物と別の実験です。オジギソウ、ハエトリソウ、シロイヌナズナのどれでも、信号の部品が完全に同じとは書かれていません。

オジギソウでは、葉の一部への接触刺激が全身にカルシウムシグナルとして高速に伝わり、葉が次々に動く。この反応はバッタなどによる食害から身を守る機能をもつと、埼玉大学の研究グループは報告した[6]。接触に対する応答が、単なる反射ではなく防御として働くことを、この研究は示した。

さらに、シグナルの引き金は接触や傷に限らない。豊田研究室の報告では、食害を受けた植物から放出される匂い物質((Z)-3-ヘキセナール)をシロイヌナズナの葉が感知すると、葉でカルシウムシグナルが発生した[7]。傷ついた個体が出した化学物質が、周囲の個体で同じ種類のシグナルを起こす可能性がある。

三つの例(ハエトリソウ・オジギソウ・シロイヌナズナ)に共通するのは、カルシウムシグナルが情報の中心にあることだ。一方で、活動電位やシステム電位のように電位の変化が主役になる場合もある[8]。植物ごとに、また刺激の種類ごとに、信号の組み合わせは異なりうる。

動物の神経伝達との進化的な共通性や、各受容体の役割には、未解明の部分が多い。これらは今後の研究課題とされている。

6. オジギソウに、そっと さわって みよう

6. オジギソウを一度だけ触って、合図が走る順番を見る

6. 信号の速さを自分で計算し、観察で確かめる

花だんや 花屋さんで オジギソウを みつけたら、はっぱの さきに、ゆびで やさしく 一回だけ さわって みましょう。どの はっぱが とじるか、とじないかも ふくめて、じゅんばんを 見てみます。

むりに 引っぱったり、何回も さわったり しないで ください。ひとの 家の 草や 学校の 草は、さわる前に おとなに たずねましょう。

もうひとつ、計算も できます。シロイヌナズナの カルシウムの あいずは 一びょうに 一ミリメートルほどでした。一びょうに 一ミリメートル すすむなら、十センチ(百ミリメートル)すすむには なんびょう かかるでしょう。

観察する

オジギソウを見つけたら、葉の先に指で1回だけそっと触れて、どの葉がどの順で閉じるかを見ます。どの葉が動くか、動かないかも含めて観察します。何度も触れたり引っぱったりしないでください。人の庭や学校の植物には、触る前に大人に聞きます。

計算する

シロイヌナズナの傷の信号は約1mm/秒でした[1]。1mm/秒で10cm進むなら何秒かかるか、計算してみましょう(答えは約100秒)。オジギソウの葉が閉じる速さと、見比べてみてください。ただし、この二つは別の植物の別の仕組みで、同じ速さになるとは限りません。

もっと知りたくなったら

日本語で読める資料として、埼玉大学の発表[1]とJSTの発表[2]があります。ヴュルツブルク大学の発表[3]と[5]は英語の資料です。

観察する

オジギソウの葉先に1回だけ指で触れ、どの小葉がどの順で閉じるかを観察する。どの小葉が動くか、動かないかも含めて観察する。繰り返し触れず、他人の植物や公共の植物は管理者に聞いてから触る。

計算する

シロイヌナズナでカルシウムシグナルは約1mm/秒で伝わった[1]。1mm/秒で10cm進むなら何秒かかるかを計算する(約100秒)。観察したオジギソウの葉の動きの速さと比べるときは、植物も信号の種類もちがうので、同じ速さになると決めつけない。

資料を読むなら

日本語の資料は埼玉大学の発表[1]とJSTの発表[2]、英語の資料は総説論文[8]と[9]がある。活動電位とシステム電位の違いは、後者に詳しい。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

本文で使った資料です。

  1. 埼玉大学 うま味が痛みを伝えている!?-植物が傷つけられたことを感じ、全身へ伝える仕組みを解明- (2018). https://www.saitama-u.ac.jp/topics_archives/2018/2018-0904-1014-19.html (傷の信号の速さ・師管・グルタミン酸・カルシウム濃度)
  2. JST ERATO 豊田プロジェクト ハエトリソウの“触覚センサー”を解明 (2025). https://www.jst.go.jp/erato/toyota/news/2025/news-details-20251001.html (接触と二つの信号)
  3. Universität Würzburg. Plants can do maths. https://www.uni-wuerzburg.de/en/news-and-events/news/detail/news/plants-can-do-maths-2/ (刺激の回数と反応)
  4. Universität Würzburg Biozentrum. Was die Venusfliegenfalle erregt. https://www.biozentrum.uni-wuerzburg.de/aktuelles/nachrichten-single/news/was-die-venusfliegenfalle-erregt-2/ (ハエトリソウの活動電位の部品/ドイツ語)
  5. Universität Würzburg Biozentrum. Mutant with Counting Disability. https://www.biozentrum.uni-wuerzburg.de/en/news/news-single/news/mutant-with-counting-disability/ (数えられない変異体)
  6. 埼玉大学 オジギソウがおじぎするのは何のため? https://www.saitama-u.ac.jp/entrance/scweb/column/column02/2134/ (オジギソウの信号と防御)
  7. 埼玉大学 豊田研究室 ギャラリー. https://park.saitama-u.ac.jp/~toyotalab/gallery.html (においで起きる信号)
  8. Frontiers in Plant Science (2022). Wound-activated ion channels and pumps (mini review). https://www.frontiersin.org/journals/plant-science/articles/10.3389/fpls.2022.880680/full (活動電位・システム電位・イオンの出入り/英語)
  9. Electrical signalling and plant response to herbivory: A short review. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10732603/ (活動電位と変異電位の伝わり方/英語)
  10. The Scientist. Calculating Predator. https://www.the-scientist.com/calculating-predator-34166 (活動電位の回数と獲物の大きさ)

なおした ところ

更新履歴

更新履歴(改版の記録)

  •  初版を公開。

このサイトでは、公開した記事の本文は原則として書き直しません。誤りが見つかったときや、内容が古くなったときだけ手を入れ、その理由をこの欄に残します。