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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

おみせの ポイントは、どうして もらえるの?

買い物をしたうえに、お店はなぜポイントまでくれるのでしょうか

店はなぜ代金のほかにポイントを出すのか ── 貼るスタンプから1989年のカード、会計上の「約束」まで

分野:歴史・文化

むかしの アメリカでは、おみせが くばる スタンプが、ゆうびんきょくの きってより たくさん つくられた ときが あると いわれます[1]。

おかねを はらった うえに、どうして ポイントまで くれるのでしょう。おみせは そんを しないのでしょうか。この 記事で、その わけが わかります。

60年ほど前(1960年代)のアメリカでは、お店が客に配る「貼るスタンプ」が、郵便局の切手より多く発行された時期があったとされます[1]。

お金を払った客に、お店はなぜさらにポイントをくれるのでしょうか。損はしないのでしょうか。スタンプから今のポイントカードまでの歩みと、お店の帳簿の中での扱いから、その理由が分かります。

19世紀末に始まった米国のトレーディングスタンプは、1960年代には米国の郵便(当時の郵政省)が出す切手より多く発行されたとされる[1]。店が自分で費用を負担して、客に「おまけ」を配っていたことになる。

代金を受け取ったうえで、なぜ店は上乗せして返すのか。その狙いと限界、会計での位置づけ、出しすぎを防ぐ法律の考え方を、公的機関と民間調査の資料から読み分けると、その理由が分かる。

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1. おみせは、どうして ポイントを くれるの?

1. お店は「また来てほしい」とポイントを出す

1. 利益の還元と来店の継続 ── 店がポイントに込める二つの狙い

おみせの 人は、おきゃくさんに また きて ほしいと おもって います。ポイントは、その ための ひとつの くふうです。

1989ねんに ポイントカードを はじめた 大きな でんきやさんは、りえきを おきゃくさんに かえして、よろこんで もらいたいと かんがえたと いいます[2]。もうひとつ、らいてんを つづけて もらう ほうほうとしても かんがえられました[2]。

もうひとつ、おみせには うれしい ことが あります。だれが いつ なにを かったかが、カードを つうじて わかるのです[3]。しばらく きて いない 人には、わりびきけんを おくる こともできます。

では、ポイントの しくみは、いつごろ はじまったのでしょう。

ポイントカードを日本で早く始めた会社の一つに、ヨドバシカメラがあります。創業者の藤沢昭和さんは2016年のインタビューで、お客に利益を返して喜んでもらいたいという考えと、お店に来続けてもらう方法として、ポイントカードをつくったと語っています[2]。

もう一つ、お店にはうれしい点があります。会員の番号とレジの記録を結びつけると、誰が何を買ったかが分かります。来る回数が減ったお客に割引券を送る、という使い方ができるという指摘があります[3]。

つまり、ポイントは、お客に返すおまけであると同時に、お客とお店をつなぎ続ける仕組みでもあります。では、この仕組みは、いつ、どこで始まったのでしょうか。

ポイントカードを早期に導入した流通業の例として知られるヨドバシカメラの創業者、藤沢昭和氏は、2016年のインタビューで開発の動機を語っている。一つは、利益を客に還元して喜んでもらいたいという考え、もう一つは、来店を続けてもらう方法としての役割である[2]。付与率は記事に書かれておらず、ここでは数字を示さない。

店の側にはもう一つの利点がある。会員コードとPOSの販売記録を結びつければ、顧客ごとの購買データが蓄積される。この点にポイントカードの価値があるとする指摘があり、来店の少ない客に割引券を送って買い物を促す、といった使い方が例に挙げられている[3]。

すなわち、ポイントは還元であると同時に、顧客との関係を持続させ、データを得る装置でもある。この仕組みは1980年代のPOS普及で急に生まれたわけではなく、前身がある。それはどんな形だったのか。

2. むかしの ポイントは、はる スタンプ

2. むかしのポイントは、台紙に貼るスタンプだった

2. 米国のトレーディングスタンプ ── 店が買い、客が貼り、台紙を景品に換えた

アメリカに、1896ねんに できた S&Hと いう かいしゃが ありました[1]。この かいしゃは、おみせに スタンプを うって いました。

おみせは、スタンプを かって おいて、おきゃくさんが かった ねだんに あわせて くばります[1]。おきゃくさんは もらった スタンプを だいしに はって いきます。だいしが いっぱいに なると、けいひんと かえて もらえました[1]。

この スタンプは 人気で、1960ねんだいには ゆうびんきょくの きってより たくさん くばられたと されて います[1]。

ポイントを ためる たのしみは、100ねんいじょう まえから、ありました。

アメリカのS&H社は1896年に創業し、「グリーンスタンプ」と呼ばれるスタンプで知られました。お店はこのスタンプを会社から買い、客の購入額に応じて配ります。客はスタンプを台紙に貼って集め、台紙がいっぱいになると景品と交換できました[1]。

1960年代には、この会社が、米国の郵便局が出す切手より多くのスタンプを発行したとされます[1]。切手よりたくさん配られるほど、スタンプを集めること自体が、暮らしの中の楽しみになっていたのでしょう。

ここで大切なのは、お店がスタンプの代金を自分で払っていたことです。タダで配っているのではなく、客にまた来てもらうための費用として、お店が負担していました。この考え方は、今のポイントカードにも通じています。

では、このスタンプは、日本ではどうなったのでしょうか。

米国のS&H社(1896年創業)は、店舗がスタンプを購入し、購入額に応じて客に配る方式を広げた。客は台紙に貼って集め、満杯の台紙を景品に交換した[1]。1960年代には、この会社の発行枚数が米国の郵便(当時の郵政省)の切手を上回ったとされる[1]。なお資料には創業年とスタンプの開始年が食いちがう記述があり、1896年は創業年として扱う。

注目したいのは費用の流れである。スタンプの代金を払うのは店であり、客は代金のほかに負担を求められない。店は費用をかけてでも、客を繰り返し来店させる価値があると見ていたことになる。

この「買い物額に応じて配り、貯めて景品と交換する」という骨格は、後のポイントカードにそのまま引き継がれた。では日本で、スタンプはどのようにカードへ姿を変えたのか。

3. にほんでは、スタンプが カードに なった

3. 日本ではスタンプがカードに変わった

3. 共通スタンプからPOS連動のカードへ ── 1989年のヨドバシカメラの例

にほんにも、スタンプは ありました。いちまいの カードに ひとつの おみせの スタンプしか たまらないと、なかなか いっぱいに なりません。そこで、いろいろな おみせで つかえる グリーンスタンプや ブルーチップが できたと いわれます[4]。

そのあと、レジが コンピューターで つながる POSが ひろがりました[4]。おきゃくさんごとの ばんごうで、かいものを かぞえられます。

1989ねん4がつ、さきほどの でんきやさんが「ポイントカード」を はじめました。1ポイントは 1えんぶんで、かえして もらえます[2]。ポイントカードは およそ 1ねんかけて つくられました[2]。

この でんきやさんは「にほんで はじめて かんがえた」と いって います。ほかの しりょうでは、りゅうつうぎょうで いちばん はやい れいの ひとつと されて います[4]。

では、ポイントを もらうと、おきゃくさんは ほんとうに もっと かうように なるのでしょうか。

日本では、1社のカードだけではスタンプが貯まりにくい、景品の魅力が足りないといった利用者の声から、いくつもの店で使えるグリーンスタンプやブルーチップのような共通スタンプができたとされます[4]。

1980年代には、レジの販売記録をコンピューターで扱うPOSが広がりました。すると、会員番号ごとに買い物を数える、デジタル式のカードが可能になりました[4]。

ヨドバシカメラは1989年4月に「ポイントカード」を発行しています。1985年に全店へ入れたPOSレジとつなげ、約1年かけて開発しました。1ポイントは1円分として還元されます[2]。創業者は「日本で初めて考えた」と語っていますが、これは同社の説明です。国税庁の資料では、流通業で最も早く導入した例の一つとされています[4]。

貼る手間が消えて、お店に買い物の記録が残る形になりました。では、ポイントを出せば、お客は本当にたくさん買うようになるのでしょうか。

日本でも、1社のカードだけではスタンプが貯まりにくい、景品が魅力的でないという利用者の声を受けて、グリーンスタンプやブルーチップのような共通スタンプのサービスが生まれたとされる[4]。ただし、この点は国税庁の論叢の検索抜粋に基づくもので、開始年などは本稿では扱わない。

転機は1980年代のPOSの普及である。会員コードごとにポイントを数える方式なら、台紙も貼る作業も要らない。ヨドバシカメラは1985年にPOSレジを全店に導入しており、これと連動させて約1年かけて1989年4月にポイントカードを発行した。還元率は1ポイント=1円である[2]。

創業者はこれを日本初の考案と述べているが、これは同社の主張であり、国税庁の資料も「流通業で最も早い導入例」にとどまる[4]。つまり、紙のスタンプでは集めにくかった個々の客の買い物が、POSのおかげで、一人ひとりについて記録として残るようになった。ここまでで、店の狙いはかなり見えた。では、狙いどおりに客は動くのか、その効果を調べた分析を見る。

4. ポイントが あれば、もっと かうように なるの?

4. ポイントは、お客の行動を直接変えるのか

4. 効果の限界 ── ロイヤルティーへの間接的な効果と、価格帯による違い

2007ねんに、みずほじょうほうそうけんと いう かいしゃが、スーパーの おきゃくさんを しらべました[3]。

この ぶんせきでは、ポイントカードは「この おみせが すき」という きもちを まわりまわって たかめて いました。でも、おきゃくさんの かいかたを すぐに かえて いるとは、いえませんでした[3]。

ねだんの たかい しなものほど、ポイントの えいきょうが でやすい、とも されて います[3]。

これは スーパーの おきゃくさんを 2007ねんに しらべた けっかです。いまの すべての おみせには あてはまるとは かぎりません。

ポイントは まほうでは ありません。それでも、おみせは なぜ ポイントを ちゃんと かぞえて おくのでしょう。

2007年のみずほ情報総研の分析は、スーパーの客を対象にしたものです。それによると、ポイントカードは客の「このお店が好き」という気持ち(ロイヤルティー)を間接的に高めていましたが、客の行動を直接変えている様子は見られませんでした[3]。

その分析を紹介した記事で、取材に答えた人は、購入単価が高い商品ほどポイントの影響が出やすいと説明しています[3]。数百円の買い物のポイントより、数万円の買い物のポイントのほうが、「ここで買おう」という気持ちを動かしやすいということでしょう。

この分析は2007年のスーパーの客に絞った結果で、今のすべての店や業種に当てはまるわけではありません。それでも、「ポイントを付ければ必ずたくさん買ってもらえる」とは言い切れないことが分かります。

それでもお店がポイントを続けるのはなぜか。その答えの一つが、お店の帳簿の中にあります。

みずほ情報総研による2007年の分析は、スーパーの客を対象にしており、ポイントカードは顧客のロイヤルティーを間接的に高めているが、直接的には顧客の行動に影響を与えていなかった、と報告している[3]。同じ記事では、取材相手が、購入単価が高い商品ほどポイントの影響が出やすいと説明している[3]。

このため、「付与すれば購買が増える」という単純な因果は成り立たない。ただし、この結果はスーパーの客に対する2007年の分析であり、現在の全業種に一般化はできない。

効果が限定的であっても、店が付与を続けるとすれば、そこには別の働きがある。前に見た購買データの蓄積に加えて、会計の面では、ポイントは単なるおまけの値引きではなく、独立した約束として扱われる。次にその扱いを見る。

5. おみせの ちょうぼでは、ポイントは どう かんがえるの?

5. 帳簿の中のポイントは「あとで商品と交換する約束」

5. 履行義務としてのポイント ── 売上を全額その場で計上しない理由

おみせが 1000えんぶんの ものを うったとき、ポイントを つけたら、1000えんが ぜんぶ その ひの うりあげに なる わけでは ありません。

ポイントは「あとで しょうひんと こうかんする やくそく」だからです[5]。おみせは、その やくそくの ぶんを、とっておきます。

ポイントが つかわれた とき、また は つかわれずに なくなった ときに、はじめて その ぶんが おみせの うりあげと して かぞえられます[5]。

これは、ポイントが おきゃくさんにとって だいじな けんりの ときの はなしです[5]。ぜんぶの ポイントが そうとは かぎりません。

おみせは ポイントを ただで くばって いるのでは ありません。ひきうけた やくそくとして、きちんと あつかって います。

お店の会計では、ポイントが客にとって重要な権利になる場合、代金のうちポイントに相当する部分を、売上と分けて考えることになっています。国税庁の税務大学校論叢(法人税の所得の考え方を整理した論文)は、この部分を「履行義務(契約負債)」として分け、その分の収益を、ポイントが消滅するときに認識する扱いになったと説明しています[5]。

やさしく言えば、お店は売った時点で代金を全額売上にするのではなく、「あとで商品と交換する約束」の分をいったん取っておきます。そして、ポイントが実際に使われたとき、あるいは使われないまま消えたときに、その分をお店の収益にします[5]。

ここで押さえたいのは、これは「重要な権利となるポイント」の場合の扱いで、すべてのポイントに当てはまるわけではないことです[5]。

つまりポイントは、お店にとって、渡したら終わりのおまけではなく、あとで果たす約束です。約束が増えすぎないよう、法律にも歯止めがあります。

ポイントが顧客にとって重要な権利となる場合、会計上は、取引価格のうちポイントに相当する部分を履行義務(契約負債)として識別し、その部分に係る収益をポイントの消滅時などに認識する、と国税庁の税務大学校論叢(法人税の所得認識を論じた論文)は整理している[5]。

売った時点で代金を全額売上にしないのは、店が将来、商品を渡す約束を負っているからだ。いわば店は、受け取った代金の一部を「あとで商品と交換する約束」として取り置いている。収益として数えられるのは、約束が果たされたとき(使用)か、約束が消えたとき(失効)である[5]。

ここで留意すべきは、この扱いは「重要な権利となるポイント」に限った話で、すべてのポイントに当てはまるわけではない点である。

約束としてのポイントが際限なく膨らめば、店も客も困る。実際、ポイントのような景品には法的な歯止めがある。次にそれを見る。

6. ポイントや けいひんを だしすぎると、どうなるの?

6. 出しすぎを防ぐ景品表示法と、2兆円を超えるポイント

6. 景品規制の趣旨と、約2.7兆円規模のポイント市場

おみせが「もっと おおく あげる」と きそいあうと、いいものを やすく うるという ほんとうの きそいが わすれられて しまいます。

そこで、けいひんを だしすぎない ための ほうりつが あります。けいひんひょうじほうと いいます[6]。おおすぎる けいひんで きそう ことを ふせいで います[6]。

たとえば、かった 人ぜんいんに つける けいひんは、1000えんみまんの かいものなら 200えんまでと きまって います[6]。

ただ、ポイントが「ねびき」なのか「けいひん」なのかは、せつめいによって かんがえかたが わかれます。ですから、ポイントの うえげんが 200えんだとは いえません。

いま、にほんで 1ねんに だされる ポイントは、およそ 2.7ちょうえんだと、みんかんの ちょうさで いわれます[7]。

景品表示法は、景品の最高額や総額などを決めて、過大な景品による不健全な競争を防いでいます。景品の競争が激しくなると、お店が商品やサービスそのものでの競争に力を入れなくなり、消費者の不利益になる、という考えです[6]。

たとえば、買った人全員につける景品の最高額は、取引価額が1,000円未満なら200円、1,000円以上なら取引価額の10分の2(20%)です[6]。ただし、ポイントが「値引き」か「景品類」かは、解説によって整理が分かれます。そのため、ポイントそのものの上限が20%だと言い切ることはできません。

この規模の大きさを知ると、決まりの意味が見えてきます。矢野経済研究所の民間調査では、国内のポイントサービスの市場は、発行額ベースで2023年度に2兆6,569億円、2024年度は2兆7,831億円の見込みでした。店ごとのポイント、決済ポイント、共通ポイント、マイレージなども含まれます[7]。これは発行された額で、実際に使われた額ではありません。

こうして財布の中のカードは、お店のねらいと、約束と、法律に支えられたものだと分かります。

景品表示法に基づく景品規制の目的は、景品類の最高額・総額などを規制することで一般消費者の利益を保護し、過大景品による不健全な競争を防ぐことにある。景品競争が過熱すると、事業者が商品・サービス自体での競争に力を入れなくなり、消費者の不利益になる、という論理だ[6]。

総付景品(買った人全員に付ける景品)の最高額は、取引価額が1,000円未満なら200円、1,000円以上なら取引価額の10分の2(20%)である[6]。ただし、ポイントが値引きに当たるか景品類に当たるかは、解説で整理が分かれる。そのため、ポイントそのものの上限を20%と断定することはできない。

規模を見ると、規制の意味が実感できる。矢野経済研究所の推計では、国内のポイントサービス市場(ポイント発行額ベース)は2023年度に2兆6,569億円、2024年度は前年度比104.7%の2兆7,831億円の見込みである[7]。ハウスポイント・決済ポイント・共通ポイント・マイレージなどを含む。これはあくまで発行額であり、使われた額ではない民間調査の推計だ。

以上から、ポイントは店の集客策であり、会計上の約束であり、競争の行き過ぎを防ぐ規制の対象でもある。複数の面を持つ、という見方で、財布の中のカードを見直すことができる。

7. さいふの カードを、おみせの きもちで みて みよう

7. 財布のカードを、お店の立場で見直す

7. 手元のカードで確かめられること

おうちの 人に、さいふの ポイントカードを みせて もらいましょう。

カードごとに、どの おみせの ものか、なにを かうと ポイントが たまるか、つかえる ものは なにかを、みて みます。ばんごうや バーコードが ある カードは、レジで おきゃくさんごとに かぞえて いる しるしです。

「この おみせは、わたしに また きて ほしいんだな」と かんがえながら みると、ポイントの 見え方が ちがって きます。

家の人に頼んで、財布の中のポイントカードを見せてもらいましょう。カードごとに、どのお店のものか、何を買うとポイントが付くのか、貯めたポイントで何と交換できるのかを、カードの裏や説明書きで確かめます。会員番号やバーコードがあるカードは、お店が客ごとに買い物を記録できる仕組みの一部です。

次に、「このお店は、私に何をしてほしくてこのカードを出したのだろう」と考えてみます。また来てほしいのか、たくさん買ってほしいのか。その見方で眺めると、同じカードでも店ごとに少しずつ工夫が違うことに気づけます。

さらに知りたくなったら、消費者庁の景品規制の解説を読むと、法律の側から、お店の出しすぎにどんな歯止めがあるのかが分かります。

手元のカードで確かめられることを、観察の視点として挙げる。

第一に、カードの裏面や規約にある付与条件・有効期限・交換先。ポイントが「あとで商品と交換する約束」だとすれば、その約束の範囲が書かれているはずだ。第二に、会員番号やバーコードの有無。顧客ごとの購買データを記録できる仕組みの入口である。第三に、同じ店のカードが紙のスタンプ式かデジタル式か。ためる方法や交換先が、店ごとにどう違うかを比べられる。

原典は、消費者庁の景品規制の概要、国税庁の税務大学校論叢、各社の公開資料にある。本文の数値は資料によって前提が異なるので、出典欄から元の文書を開き、調査年と対象を確認してほしい。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

スタンプの歴史は百科事典と報道記事、日本のポイントカードは企業のインタビューと国税庁の資料、効果は民間研究所の分析、会計と景品規制は国税庁・消費者庁、市場規模は民間調査による。

  1. Wikipedia「S&H Green Stamps」 https://en.wikipedia.org/wiki/S%26H_Green_Stamps (スタンプの仕組みと1960年代の発行数)
  2. BCNレポート「ヨドバシカメラ 藤沢昭和氏インタビュー」(2016年) https://www.bcnretail.com/market/detail/20160826_11591.html (1989年のポイントカード発行と開発の動機)
  3. ITmedia マーケティング(みずほ情報総研の分析に関する記事、2007年) https://www.itmedia.co.jp/makoto/articles/0705/28/news090.html (購買データの価値と、ポイントの効果の限界)
  4. 国税庁 税務大学校論叢58号 https://www.nta.go.jp/about/organization/ntc/kenkyu/ronsou/58/01/pdf/ronsou.pdf (共通スタンプとデジタル式カードの広がり)
  5. 国税庁 税務大学校論叢100号 https://www.nta.go.jp/about/organization/ntc/kenkyu/ronsou/100/02/index.htm (ポイントの会計上の扱い)
  6. 消費者庁「景品規制の概要」 https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/premium_regulation/ (景品規制の目的と最高額)
  7. 矢野経済研究所 プレスリリース(2024年8月29日) https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/3605 (国内のポイント市場規模)

なおした ところ

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