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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

さなぎの なかは、ほんとうに どろどろ なの?

さなぎの中は本当に「どろどろ」なのか:壊される部分と、使い回される部分

さなぎの中で、幼虫の体はどこまで壊れ、何が引き継がれるのか

分野:生きもの

さなぎの なかで、いも虫の からだの おおくの ところは こわされます。それなのに、しらべた 人は「さなぎの なかは どろどろの スープでは ない」と はなして います。どういう ことでしょう。

この きじでは、なにが こわれ、なにが のこって つかわれるのか、そして きおくまで のこるのかが わかります。

さなぎの中では、幼虫の組織の多くが壊されます。それなのに、昆虫の神経を研究する人は「さなぎの中は液体のスープではない」と話します。壊れているのに、スープではない。どういうことでしょうか。

この記事では、何が壊され、何が残って使われるのか、そして幼虫のときの記憶まで残るのかが分かります。

蛹の中では、幼虫の組織の多くが崩れる。それでも昆虫の神経を研究するトルーマンは、蛹の中は液体のスープではなく、すべてのものに位置があると述べる。壊れているのに、なぜスープとは呼べないのか。

この記事では、壊される組織と引き継がれる組織の線引き、蛹が使うエネルギー、幼虫の記憶の行方が、虫の種類によって食いちがうことが分かる。

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1. さなぎの なかは、ほんとうに どろどろ なの?

1. さなぎの中は、本当に「どろどろのスープ」なのか

1. 「どろどろのスープ」という説明で、蛹の中の何が分かるのか

さなぎの なかは どろどろ、と きいた ことが ある 人も いるでしょう。たしかに、幼虫ようちゅうの からだの ぶぶんは、さなぎの なかで たくさん こわされます。そうじを する はたらきの 細胞さいぼうが、いらなく なった ところを かたづけるのです[1]。

でも、昆虫こんちゅうの 神経しんけいを しらべて いる トルーマンさんは「なかは スープでは ない。ぜんぶの ものに いちが ある」と はなして います[7]。こわす ところと、のこして つかう ところが、きまって いる ようなのです。

いえの リフォームに にています。かべや ゆかは はずしても、はしらは のこして、その まわりを つくりかえる ことが あります。さなぎの なかも、ざいりょうを つかいまわしながら つくりかえて いる ようです。ただし ほんとうの からだは、いえと ちがって、じぶんで つくりかえて いきます。

では、あたらしい はねや あしは、どこから やって くるのでしょう。

「さなぎの中は、どろどろに溶けている」。こう聞いたことがある人は多いでしょう。確かに、完全変態をする昆虫では、さなぎになると幼虫の組織の多くが、食細胞というそうじ役の細胞に壊されます。神経のつながりも、配線し直されます[1]。

ところが、昆虫の神経を研究するトルーマン博士は、さなぎの中は「液体のスープではなく、すべてのものに位置がある」と話しています。ただし組織はとてももろい、とも述べています[7]。これは雑誌 Quanta Magazine の記事を通して知った発言で、博士本人の論文そのものではありません。

答えは、半分は「はい」で、半分は「いいえ」です。壊される部分は多いけれど、むやみに混ざるのではなく、残る部分と作り直す部分の場所が決まっている、という見方です。ただしこれは、おもにハエなどの研究にもとづく見方で、すべての昆虫が同じとは限りません。

では、壊れたあとの体の材料は、どこから来るのでしょうか。

「蛹の中はどろどろ」という言い方は、半分だけ当たっている。完全変態の昆虫では、蛹になると幼虫の組織の多くが食細胞によって壊され、神経系も配線し直される[1]。だから、中身がいったん崩れると表現したくなる。ところが、昆虫の神経を研究するトルーマンは、蛹の中は液体のスープではなく、すべてのものに位置があると述べる。ただし組織はもろい、とも言い添えている[7]。この発言は Quanta Magazine の記事を介して知ったもので、論文の原文ではない。

言い落とされているのは、壊れ方に秩序があることだ。以下の章で見るように、壊される部分と、そのまま、あるいは形を変えて引き継がれる部分は、体の部位ごとに違う。しかもその線引きは種によって異なる可能性があり、例の多くはショウジョウバエ、ヒメアカタテハ、タバコスズメガという、特定の種での結果である。

では、壊れた組織の代わりに、成虫の部品はどこから現れるのか。

2. はねや あしは、いつから じゅんびされて いたの?

2. 成虫の翅や脚は、幼虫のときから「原基」として待っていた

2. 成虫の翅・脚は幼虫のうちからどこで育つのか:成虫原基とX線CTの撮影

じつは、はねや あしに なる ものは、幼虫ようちゅうの ときから からだの なかに あります。「せいちゅうげんき」と よばれる、ちいさな 細胞さいぼうの かたまりです。いも虫の からだとは べつに、そだち つづけて います[1]。

ある けんきゅうで、ヒメアカタテハという チョウの さなぎを、X線の しゃしんで なんども とりました。9ひきの さなぎを、とりかたを かえながら しらべたのです[3]。

すると、いきを する くだ(気管きかん)は、さなぎに なって 12じかんで もう うつりました。はねや あし、触角しょっかくの なかにも あります。ほそ長い 幼虫ようちゅうの 食べものの とおり道(腸ちょう)は、みじかい おとなの 腸ちょうに かわって いきました[3]。

ただし、この しゃしんには、筋肉きんにくや 脳のうは うつって いません。

成虫の翅や脚は、さなぎになってから突然作られるのではありません。幼虫の間も、「成虫原基」という細胞のかたまりとして、ほかの組織とは別に育ち続けています[1]。さなぎの中では、壊される部分と、すでに育ってきた部分が、同時に進むわけです。

この様子を、さなぎを壊さずに見た研究があります。ヒメアカタテハ(チョウの一種)の9匹のさなぎをX線マイクロCTで撮影し、そのうち複数の個体は繰り返し撮って、変化を追いました。呼吸の管である気管は、さなぎになって12時間でもう画像に写り、翅・脚・触角・口の中にも通っていました。細長い幼虫の中腸が、ずっと短い成虫の中腸へ変わっていく様子も見えています[3]。

気管については、思ったほど作り直されず、幼虫の管の多くが成虫に引き継がれたように見えました。研究者のガーウッド博士は、もし作り直しがあるなら、さなぎの最初の数時間にとても速く起きるはずだ、と話しています。ただし別の研究者は「ほぼ全部が大きく組み替わる」という見方も示していて、見解には幅があります[9]。また、筋肉や脳、神経はこの方法では写りません。

では、体を動かす筋肉は、壊されるのでしょうか。それとも残るのでしょうか。

成虫の翅や脚は、蛹になってから急に作り始められるわけではない。幼虫の間、これらは成虫原基という細胞塊として、ほかの組織とは独立に成長を続けている[1]。つまり蛹の中では、「壊す」作業と、すでに育っていた部品の仕上げが、並行して進む。

この並行の様子は、X線マイクロCTで蛹を壊さずに撮り、一部の個体は繰り返し撮る方法で追われた。Lowe らは2013年に、ヒメアカタテハ9匹の蛹を撮影し、気管が蛹化後12時間で画像に現れ、翅・脚・触角・口の内部にも通っていることを示した。細長い幼虫の中腸が短い成虫の中腸へ変わる過程も写っている[3]。ただし筋肉はコントラストが足りず、脳や神経も写らないので、この方法で見えるのは体の一部である。

気管の扱いは、予想と少しずれた。研究チームのガーウッドは、気管は思ったほど作り直されず、幼虫の管の多くが成虫に引き継がれたように見えたと述べ、作り直しがあるなら蛹の最初の数時間に非常に速く起きるはずだと話した。一方、同じ報道には、ほぼ全部が大きく組み替わるという別の研究者の発言もあり、見解には幅がある[9]。画像からは「多くが引き継がれたように見える」と言えるところまでである。

では、体を動かす筋肉は、壊されるのか、残るのか。

3. きんにくは、ぜんぶ こわれて あたらしく なるの?

3. 壊される筋肉と、残って「型」になる筋肉

3. 幼虫の筋肉のほとんどが壊されるなかで、残る3本は何をしているのか

ハエの むねの 筋肉きんにくを しらべた けんきゅうが あります。ほとんどの 幼虫ようちゅうの 筋肉きんにくは、さなぎの はじめに こわれます。でも 3本 だけ のこり、6つの「かた」に わかれます[8]。

この かたが、おとなの とぶ 筋肉きんにくが できる ための あしばに なります。ほかの 筋肉きんにくの おおくは、おとなの 筋肉きんにくの もとに なる 細胞さいぼうから、あたらしく つくられる そうです[8]。

ヒメアカタテハの さなぎを しょうかいした きじでは、筋肉きんにくは ひとつの えきに なるのでは なく、つかいまわせる 細胞さいぼうの かたまりに ばらける、と かかれて います。きじは「レゴの さくひんが つみ木に ばらける ようだ」と たとえて います[6]。

ただし、ハエと チョウが おなじ やりかたとは かぎりません。わかって いない ところも あります。

ショウジョウバエの胸の筋肉を調べた1998年の研究では、胸の幼虫の筋繊維のほとんどが蛹になる初めに壊れる一方、背側の3本の筋肉だけが残り、6本の「型」に分かれると報告されました[8]。この型が、成虫の飛ぶための筋肉ができる足場になります。ほかの成虫の筋肉の多くは、成虫の筋肉のもとになる細胞から、新しく作られます。

チョウについては、ナショナルジオグラフィックの記事が、ヒメアカタテハのさなぎで筋肉が一様な液にならず、再利用できる細胞のかたまりに分かれると紹介しています。記事はこれを「レゴの作品が積み木にばらけるよう」とたとえています[6]。

ここで気をつけたいのは、ハエの話をそのままチョウやガに当てはめないことです。壊す部分と残す部分の線引きは、虫の種類によって違うかもしれません。

壊して作り直す工事には、材料と動力が要ります。さなぎは何も食べないのに、それはどこから来るのでしょうか。

ショウジョウバエの胸部の筋肉を調べたRoyとVijayRaghavanは1998年に、幼虫の筋繊維のほとんどが蛹化の初めに崩れるのに、背側の3本(dorsal oblique 1〜3)だけは残り、6本の「型」に分かれると報告した[8]。この型は、成虫の飛翔筋ができるときの足場になる。成虫の筋肉の多くは、成虫の筋肉のもとになる細胞から新たに作られる。全部を壊して作るのでも、全部を使い回すのでもなく、数本を足場として残し、その上に新しく作るやり方に見える。

チョウについては、ナショナルジオグラフィックがヒメアカタテハの研究を紹介し、筋肉が均一な液にならず、再利用できる細胞の塊に分かれると書いた。記事のたとえは「レゴの作品が積み木にばらける」である[6]。ただしこれは報道による紹介であり、ハエの結果をチョウやガにそのまま当てはめることはできない。

壊して作り直すには、材料と動力が要る。ところが蛹は食べない。その分はどこから来るのか。

4. なにも 食べない さなぎは、なにを つかって からだを つくるの?

4. 何も食べないさなぎは、何を使って体を作り直すのか

4. 食べない蛹は、変態のエネルギーと材料をどうまかなうのか:ステロイドホルモンの指令

さなぎは、なにも 食べません。だから、幼虫ようちゅうの ときに ためて おいた ものを つかいます。

りかがくけんきゅうじょの ハエの けんきゅうでは、ステロイドホルモンという からだの なかの 合図が、ためて おいた さとうの なかまを つかう ように しじして いました。さなぎの おもな エネルギーの もとは あぶらの なかまで、さなぎに なる とちゅうだけ、さとうの なかまも つかわれます[2]。

つまり さなぎは、からだを つくる ざいりょうと エネルギーを、ようちゅうの ときに ためた ざいりょうと エネルギーで、からだを つくりかえて います。

では、こんなに からだが つくりかわっても、いも虫の ときに おぼえた ことは のこるのでしょうか。

さなぎは餌を食べません。変態に必要なエネルギーと体の材料は、幼虫のうちにためたものでまかなうしかありません。理化学研究所の2020年の発表によると、ショウジョウバエでは、ステロイドホルモン(エクジステロイド)が、幼虫期にためた貯蔵糖の消費を一時的にうながし、変態に必要なエネルギーや材料の供給を指令していました[2]。

蛹の主なエネルギー源は脂質で、蛹になる途中では一時的に糖も使われます。ホルモンの合図で、使う燃料が段階的に変わるわけです。

工事の材料と燃料の段取りが分かりました。では、ここまで作り変わった体の中で、幼虫のときの経験は残るのでしょうか。

蛹は餌をとれないので、変態に必要なエネルギーと生体高分子の材料は、幼虫期の蓄えに頼る。理化学研究所の2020年の報告では、ショウジョウバエのステロイドホルモン(エクジステロイド)が、貯蔵糖の消費を一時的に促し、その供給を指令していた[2]。蛹の主なエネルギー源は脂質であり、蛹になる途中だけ一時的に糖も使われる。糖は長く続く燃料というより、体の作り替えが始まる時期に、材料とエネルギーを出すために短い間だけ使われるとみられる。

ここまでで、壊す・残す・動力という工事の骨組みが見えた。しかし神経系も配線し直されるなら、幼虫のときの経験はどうなるのか。

5. いも虫の ときの きおくは、おとなに なっても のこるの?

5. 幼虫のときに覚えたことは、成虫になっても残るのか

5. 神経が組み替わるなかで、幼虫の記憶は成虫に引き継がれるのか:ガとハエの食いちがい

アメリカの けんきゅうで、タバコスズメガと いう ガの 幼虫ようちゅうに、あるにおいと、よわい でんきの しげきを いっしょに おしえました。すると 幼虫ようちゅうの 78%が、その においを さけました[4]。

さなぎを へて おとなに なっても、77%が その においを さけたと ほうこくされて います。においが からだに のこった せいでは ない ことも、たしかめて いました[4]。

でも、ハエの 脳のうでは、ちがう けっかが でました。きおくに かかわる ぶぶんで、幼虫ようちゅうの ころの つながりは、さなぎの あいだに つくりかえられ、のこって いませんでした[5]。

どちらが ただしい、という ことでは ありません。ガと ハエで しゅるいが ちがいますし、きおくが どう のこるのかは、まだ わかって いません。おとなの ガは、ほんとうに おぼえて いたのか。このなぞが のこって います。

2008年、アメリカの研究チームは、タバコスズメガの5齢幼虫に、酢酸エチルというにおいと弱い電気ショックを組み合わせて教えました。すると幼虫の78%がそのにおいを避けるようになり、成虫になっても77%が避けました。においがさなぎに移ったためではないことも、さなぎににおいをつける、さなぎを洗う、といった対照の実験で確かめています[4]。ただし調べた数は幼虫41匹、成虫27匹と少なく、ガの結果です。

3齢で教えた幼虫は、5齢まではにおいを避けたものの、成虫では避けませんでした。論文自身も、幼虫の脳のシナプスのつながりが残るという説明は、確かな裏づけにはならないとしています[4]。

ショウジョウバエの脳を調べた2023年の論文は、別の方向の結果でした。記憶にかかわるきのこ体では、幼虫のニューロンの一部は死に、一部は別の区画へ移り、別の回路につながるものもあり、新しいニューロンも加わります。幼虫のときの入力と出力のつながりは、変態をこえて保たれていませんでした[5]。論文は、このハエの回路には、幼虫から成虫へ記憶の跡が残る解剖学的な土台は見つからないと結論しています。ただしチョウやカブトムシの幼虫は神経系が複雑で、ハエほど組み替えなくてよいかもしれない、とも紹介されています[7]。

ガは覚えているように見え、ハエの脳は組み替わっています。種のちがいで説明できるのかも含めて、記憶がどう残るのかは、今のところ分かっていません。

Blackiston らは2008年に、タバコスズメガの5齢幼虫に、酢酸エチルのにおいと弱い電気ショックを組み合わせて学習させた。幼虫の78%がそのにおいを避け、成虫になっても77%が避けた。蛹ににおいをつけても、訓練した幼虫の蛹を洗っても行動が変わらなかったため、においが体に残ったことによる行動とは考えにくい[4]。ただし数は幼虫41匹・成虫27匹で、ガの一種の結果であり、チョウ全般には広げられない。さらに、3齢で訓練した個体は5齢までは避けたのに成虫では避けず、論文自身も、幼虫の脳内のシナプス結合が生き残るという説明を、確かな裏づけにはならないとしている。記憶が残るかは条件しだいで、仕組みは未解明である。

一方、ショウジョウバエのきのこ体(記憶にかかわる脳の部位)を調べたTrumanらは2023年に、幼虫の入力ニューロンと出力ニューロンのつながりが、変態の間保たれないことを見いだした。幼虫のニューロンの一部は死に、一部は別の区画へ移り、別の回路に移るものもあり、新しいニューロンが加わる。そのうえで論文は、このハエの回路に、幼虫から成虫へ記憶の跡が残る解剖学的な土台は見つからないと結論した[5]。ただしチョウやカブトムシの幼虫は神経系が複雑で、ハエほど組み替えなくてよい可能性が、Quanta の記事で紹介されている[7]。

二つの結果は、種が違うので直接は矛盾しない。ガは覚えているように見え、ハエの脳は組み替わる。「幼虫の経験は成虫に残るか」という問いは、種ごとに別々に立てる必要があると分かる。

6. さなぎを みつけたら、なにを しらべる?

6. 近くにさなぎがあったら、日づけと姿を記録してみる

6. 蛹を見つけたときの観察と、読める資料

みつけたら

さなぎを みつけたら、さわらずに、いろと かたちを ノートに かきましょう。日が たつと いろが かわるか、おなじ ばしょから 見て くらべます。けむしの なかまには、どくの ある 毛を もつ ものも います。さわったり、ふったり、むりに あけたり しないでください。

そとからは うごかない ように 見えても、なかでは ここまで 見て きた ことが すすんで いる ようです。

しらべる とき

りかがくけんきゅうじょの ホームページに、さなぎの エネルギーの はなしが のって います[2]。おうちの 人と いっしょに よんで みましょう。

今日できること

庭や公園でさなぎやマユを見つけたら、触らずに、日づけ・場所・色・形を記録します。数日おきに同じ角度から見て、変わるかどうかを比べます。毛虫の仲間には毒のある毛をもつものもいるので、素手では触らないでください。外から見て変化が少なくても、中では今回見たような作り直しが進んでいるようです。羽化の日を待つのも楽しみになります。

資料を読むなら

理化学研究所の2020年の発表[2]は、さなぎがどんな燃料を使うのかが日本語でまとまっています。百科事典の「蛹」の項目[1]も日本語で読めます。

今日できること

屋外で蛹を見つけたら、触らずに、日づけ・場所・色・形を記録するとよい。同じ角度から数日おきに見れば、外見の変化があるかどうかを比べられる。毛虫の仲間には毒のある毛をもつものもあり、素手で触るのは避ける。外見の変化が小さくても、内部では本稿で見たような組み替えが進んでいると考えられる。

資料を読むなら

日本語では、理化学研究所の2020年の発表[2]と、百科事典の「蛹」の項目[1]が読める。この2つを読み比べると、さなぎの燃料の話と、壊れて組み替わる体の話が、同じ現象を別の角度から説明しているのが見えてくる。記憶の問題の原典は、Blackistonら[4]とTrumanら[5]の論文である。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

本文で使った資料です。

  1. 改訂新版 世界大百科事典「蛹」(平凡社、コトバンク). https://kotobank.jp/word/%E8%9B%B9 (幼虫組織の崩壊と成虫原基)
  2. 理化学研究所 プレスリリース(2020年7月17日). https://www.riken.jp/press/2020/20200717_1/index.html (蛹のエネルギー供給)
  3. Lowe et al. 2013, J. R. Soc. Interface 10:20130304. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3673169/ (X線マイクロCTでの撮影)
  4. Blackiston et al. 2008, PLoS ONE 3(3):e1736. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC2248710/ (ガの学習の実験)
  5. Truman et al. 2023, eLife 12:e80594. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9984194 (ハエの脳の組み替え)
  6. National Geographic(Ed Yong)3Dスキャンの記事. https://www.nationalgeographic.com/science/article/3-d-scans-caterpillars-transforming-butterflies-metamorphosis (筋肉についての紹介)
  7. Quanta Magazine 2023「Insect Brains Melt and Rewire during Metamorphosis」. https://www.quantamagazine.org/insect-brains-melt-and-rewire-during-metamorphosis-20230726/ (研究者の発言と解説)
  8. Roy & VijayRaghavan 1998, J Cell Biol. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC2137184 (ハエの胸の筋肉)
  9. University of Manchester ニュース. http://www.manchester.ac.uk/about/news/scientists-reveal-3d-images-of-butterfly-development/ (気管の引き継ぎについての研究者の発言)

なおした ところ

更新履歴

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