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網あみの 目から インクを おすと、どうして 絵が 印刷いんさつできるの?

網の目からインクを押し出すだけで、なぜ絵や文字が印刷できるのか

スクリーン印刷(シルクスクリーン)は、網の目に通したインクでなぜ絵を刷れるのか:どこまで細い線を刷れるのか

分野:技術

太陽でんちの 中には、銀ぎんで できた、はばが 0.019ミリの せんが あります。この せんは、網あみの 目を とおして、いんさつされて います。

あみの 目は、すかすかの あなです。それなのに、どうして 絵や せんが いんさつ できるのでしょう。どこまで 細い せんが いんさつ できるのでしょう。この ページを 読むと、しくみと、細さの かぎりが わかります。

太陽電池の中には、銀でできた幅19マイクロメートル(0.019ミリ)の線があります。ドイツのフラウンホーファー研究機構の研究所は、この極細の線を1回の印刷で刷れると発表しました[3]。使われたのは、Tシャツの絵にも使われるスクリーン印刷です。

すかすかの網から、どうして絵や線が刷れるのでしょうか。どこまで細い線なら刷れるのでしょうか。この記事を読むと、インクが通る仕組みと、線の細さを決める網の目と糸の関係が分かります。

ドイツのフラウンホーファー太陽エネルギーシステム研究所は、太陽電池の電極となる幅わずか19マイクロメートル、高さ18マイクロメートルの線を、1回のスクリーン印刷で刷れると発表した[3]。Tシャツの絵を刷る方法と同じ原理で、ごく細い金属の線を作っている。

そもそも、すき間だらけの網から、なぜ絵や線が刷れるのか。刷れる線の細さには、網のどんな性質が関わるのか。この記事を読むと、孔版としての仕組み、スキージの動き、最小線幅を決める条件が分かる。

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1. あみなのに、どうして 絵が いんさつ できるの?

1. すかすかの網から、なぜ絵が出てくるのか

1. 網の目の一部をふさぐと、なぜ絵になるのか:孔版という考え方

おうちの あみ戸を 思いうかべて ください。あみの 目は、小さな あなの あつまりです。このまま 上から インクを のせると、ぜんぶの 目から 下へ おちて しまいます。

そこで、あみの 目の 一ぶを ふさぎます。絵の かたちの ところだけ あけて おき、ほかは ふさいで しまうのです。上から インクを おしつけると、あいた 目からだけ インクが 出て、下の 紙に 絵が うつります。

このように、ばんに あなを あけて、そこから インクを おす やり方が あります。スクリーン印刷いんさつは、その なかまです。シルクスクリーンとも よばれます。

あみ戸の 目は、ぜんぶ あいて います。ふさぐ ところと あける ところを 作って はじめて、絵が 出てきます。

網戸を思い浮かべてください。網の目は小さな穴の集まりなので、そのままインクをのせると、全部の目から下へ落ちます。

そこで、絵にしたい形の部分だけ目をあけておき、ほかの部分をふさぎます。上からインクを押しつけると、あいた目だけを通ってインクが出て、下の紙や布に絵が残ります。版そのものに穴をあけ、そこからインクを刷りつける方法を、孔版印刷と呼びます。スクリーン印刷はその一種です[1]。シルクスクリーンの名前でも知られています。

版をつくる段階を製版といいます。アメリカの労働安全衛生局(OSHA)の説明によると、いまの製版はほとんどがコンピューターで進められ、画像を取りこんで確かめ、必要なら編集します。そのうえで、乳剤を版に塗り、光に当てます[4]。

つまり、絵を描いているのは網ではなく、網の穴をふさぐ形のほうです。では、あいた目にインクを通すとき、どうやって押し出しているのでしょうか。

網をそのまま紙にのせてインクを置いても、全部の目からインクが落ちるだけで、絵にならない。そこで、絵の部分の目をあけ、それ以外の目をふさぐ。ふさがれていない目だけをインクが通るので、通った場所に絵が残る。版自体に穴を開け、そこからインクを刷りつける方法を孔版印刷といい、スクリーン印刷はその一種である[1]。シルクスクリーンの名でも知られている。

この「ふさぐ形」をつくる製版工程について、アメリカ労働安全衛生局(OSHA)の説明では、画像の受け取り、確認、編集は現在ほとんどコンピューターで行われ、版に乳剤を塗って露光する作業がある[4]。絵を決めているのは、網ではなく、乳剤で作られた「穴のあき方」である。

色材協会誌の解説は、凸版・凹版・平版といった他の有版印刷では、インクがいったん版に移ってから被印刷物へ刷られると述べる。これに対し、孔版では、インクは版から被印刷物へ直接移る[1]。版と紙のあいだに別の転写の段階がないことが、この方式の特徴の一つである。では、あいた目へ、インクはどのように押し出されるのか。

2. ヘラで おすと、何が おきるの?

2. スキージの動きと、版が離れる瞬間

2. スキージが動くとインクはどう通り、仕上がりは何で決まるのか

インクを おすのに つかう ヘラを、スキージと いいます。ゴムで できて いて、ばんの 上に のせた インクを、いっぽうこうに すーっと ひきます。

ヘラは、立てすぎても ねかせすぎても いけません。ふつうは、60度から 80度ぐらいの 角度で、ばんに あてます。コップの ふちを 手で なぞるように、おなじ はやさで うごかすのが こつです。

ヘラが とおると、インクは あいた 目から 下の 紙に おし出されます。そのあと、ばんが 紙から はなれて いきます。ばんが はなれると、インクの 絵だけが 紙に のこります。

きれいに いんさつ できるかは、ヘラで おす 力、うごかす はやさ、角度、ばんの はりの つよさなどで きまります。

インクを押し出す道具は、スキージという、ウレタンゴムなどでできたヘラです。刃の端に一定の角度(一般に60〜80度)をつけ、版を被印刷物に押しつけながら、一定の速さで動かします[1]。

OSHAの説明では、作業者はスキージで版の上のインクを広げ、同時に網目を通して押し出します。インクが移ったあと、版が被印刷物から離れると、刷られた画像だけが残ります[4]。つまり、ヘラは「インクを塗る」のではなく、「あいた目の中へ押しこむ」道具です。

仕上がりを左右するものは、1つではありません。色材協会誌の解説は、スキージで版を押す力(印圧)、動かす速さ、スキージと版の接する角度、スキージの材質とゴムの硬さ、製版の条件を挙げています[1]。ここには、版の張力も含まれます。網がゆるいと、同じ力で押しても、網の沈み方が変わってしまいそうです。

業界の資料(Screen Making Basics)は、網の張力を、1センチあたり15〜20ニュートン以上に保つよう勧めています[2]。15ニュートンは約1.5キログラムの物を支える力なので、1センチ幅の網で、それくらいの力で引っぱることになります(1キログラム重を約9.8ニュートンとして計算)。

押し方まで整えて刷ったとき、いちばん細い線はどこまで細くなれるのでしょうか。

インクを押し出すスキージは、一般にウレタンゴム製のヘラで、先端に一定の角度(一般に60〜80度)をつけて、版が被印刷物に接するように押さえつけながら動かす[1]。OSHAの説明では、作業者はスキージで版上のインクを広げ、同時に網目を通して押し出す。移されたあと、版が被印刷物から離れると、刷られた画像が残る[4]。ヘラの役目は、インクを塗り広げることではなく、あいた目の中へ押しこむことにある。

仕上がりに関わる要因として、色材協会誌の解説は、印圧、印刷速度、スキージと版の接触角度(アタック角度)、スキージの材質とゴム硬度、製版条件を挙げる[1]。版の張力もこれらと並ぶ条件である。網がゆるいと、押す力に対して網の沈み方が変わるはずだが、その程度を数値で述べた資料は、本記事で扱った中にはない。

業界資料のScreen Making Basicsは、メッシュの張力を15〜20ニュートン毎センチメートル以上に保つよう述べる[2]。1キログラム重を約9.8ニュートンとすると、15ニュートンは約1.5キログラム重、20ニュートンは約2キログラム重である。15〜20ニュートン毎センチメートルは、網の幅1センチあたりに換算した力の目安で、重さにたとえると約1.5〜2キログラム重に当たる。

この資料の数値は推奨値で、インクの種類や網の素材ごとに最適な値が資料間で統一されているわけではない。ここまでの条件がそろっても、刷れる線の細さには別の限界がある。それは網そのものの作りで決まる。

3. どこまで 細い せんが いんさつ できるの?

3. 刷れる線の細さを決める、網の目と糸

3. 最小線幅は何で決まるのか:目開きと糸径の合計

あみは、糸を たてと よこに あんで 作ります。糸と 糸の あいだが 目で、そこが インクの 通り道です。

糸が 細いほど、目が 小さいほど、細かい せんまで いんさつ できる、と いわれて います。小さな 目が たくさん ならんで いると、細かい かたちを うつし とりやすいのです。

それでも、かぎりが あります。資料しりょうでは、いちばん 細い せんの はばは、目の はばと、糸の 太さを たした 長さより 細くするのは むずかしい、という めやすが しめされて います。ほかに、はんの 作り方にも えいきょうされます。

たとえば、目が 50、糸が 30の あみが あるとします(数は、わかりやすく 作った れいです)。この めやすに あてはめると、いちばん 細い せんは、50と 30を たした 80ぐらいです。

網は、糸を縦横に織って作ります。糸と糸のすき間(目開き)がインクの通り道です。資料によると、糸が細いほど、また網が薄く目が小さいほど、細かい絵を刷りやすくなります[2]。

ところが、細くすれば何でも刷れるわけではありません。Screen Making Basicsは、網で得られる最大の解像度は、「目開き1つ分と糸1本分の太さを合わせた幅」より細い線にはならない、と述べています[2]。

数字を入れて考えます(ここでは、わかりやすい仮の数字です)。目開きが50マイクロメートル、糸の太さが30マイクロメートルの網なら、資料の目安に当てはめると、刷れる線の下限は80マイクロメートルほどになります。糸と目が1セットで、そのセットより細い線は、網目の繰り返しの中に収まりにくいということです。実際に刷れる細さは、製版の条件にも左右されます。

家の網戸でも見当がつきます。1センチの間に並ぶ目の数を数えると、1センチをその数で割った長さが、目と糸を合わせた1セットの幅の見当になります。目が小さく糸が細い網ほど、細かい線に向きます。網戸で数えるのは、この細かさの目安をつかむためです。

この下限に、現実の技術はどこまで近づいているのでしょうか。

網(メッシュ)は糸を織って作られ、糸と糸のあいだの穴(目開き)がインクの通り道になる。Screen Making Basicsは、解像度を高めるには網が薄いこと、糸が細いことがそれぞれ有利だと述べる[2]。細い糸と小さな目で、細かい絵を再現しやすいという意味である。

しかし、同じ資料は、網で達成できる最大解像度を、「目開き1つ分と糸の直径1本分を合わせた幅」より小さい線幅にはならない、と記す[2]。これが最小線幅の目安である。実際の再現性は製版条件にも左右される。たとえば目開き50μm、糸径30μmの網(数値は計算を示すための仮のもの)に資料の目安を当てはめると、下限は80μmほどになる。目開きと糸1本分が、繰り返しの1周期だからである。

実際の網では、糸が1センチあたり何本あるかで、この1周期の見当がつく。1センチ(10000μm)を糸の本数で割った値が、目開きと糸径の合計に近い。目が小さく糸が細い網ほど、より細かい線に向く。数えた値は目の細かさの目安にとどまる。

この下限は、網が決める理論上の入口である。では実際の技術は、いま、この入口にどれだけ近づいているのか。

4. 太陽でんちの せんは、どれくらい 細いの?

4. 太陽電池の電極:幅19マイクロメートルの線

4. 太陽電池の電極線:幅19マイクロメートルの印刷と銀の量

太陽でんちの 表面には、電気を あつめる 銀の せんが 何本も ならんで います。この せんが 太いと、光を さえぎって しまいます。細くて 高さの ある せんが のぞましいのです。

ドイツの 研究所は、はばが 0.019ミリ、高さが 0.018ミリの せんを、一回の いんさつで 作れる、と 発表しました。発表では、くらべた いまの 業界の ふつうの せんは、はばが やく 0.03ミリです。19と 30を くらべると、はばは およそ 3ぶんの 2に なります。

この 研究所の 発表では、新しい やり方だと、つかう 銀の おもさを、多くて 30パーセント へらせるそうです。

スクリーン印刷いんさつは、ポスターや Tシャツだけでは ありません。電気の 回路の せんを つくる ことにも つかわれて います。

太陽電池の表面には、発電した電気を集める銀の線が並んでいます。線が太いと光を遮り、細いと電気を運びにくくなります。そこで、細くて高さのある線が求められます。

フラウンホーファー太陽エネルギーシステム研究所(ISE)の2019年の発表では、幅わずか19マイクロメートル、高さ18マイクロメートルの線を、1回の印刷で刷れるようになりました[3]。現在の業界標準は幅約30マイクロメートルなので、19÷30=約0.63、およそ3分の2の幅です。1マイクロメートルは1000分の1ミリで、19マイクロメートルは0.019ミリです。

この新しい印刷の工程では、現在の標準と比べて、銀の使用量を最大で30パーセント減らせるとされています[3]。この「最大30パーセント」は研究所の発表にある上限の値で、すべての条件で30パーセント減るという意味ではありません。

前の章の考え方で考えると、19マイクロメートルの線を刷るには、目開きと糸を合わせた1セットが非常に小さい網が必要になりそうです。ただし、この発表は網の細部までは述べていないので、どんな網かはここでは断定できません。

スクリーン印刷は、こうした電子回路の電極や配線を作る「プリンテッドエレクトロニクス」の一部も担っています[1]。ポスターから半導体の線まで、同じ「網から押し出す」原理が使われているのです。

ほかにも、この方法が得意な分野があります。

太陽電池の表面には、発電した電気を集める銀の電極線(フィンガー)がある。線が太いと光をさえぎり、細すぎると電気を運びにくい。そのため、細く高い線が求められる。

フラウンホーファーISEの2019年の発表は、幅わずか19μm、高さ18μmの電極線を1回の印刷工程で作れることを示した[3]。業界の現行標準は幅約30μmなので、19÷30=約0.63、幅はおよそ3分の2になる。1μmは1000分の1mmで、19μmは0.019mmである。同時に、新しく開発された印刷工程は、現在の標準と比べて銀の使用量を最大で30%減らせると述べられている[3]。「最大」とあるので、この30%は上限の目安であり、条件によって減る量は変わる。

前章の条件を当てはめると、19μmの線を刷るには、目開きと糸径の合計がきわめて小さい網を使っている可能性が高い。ただし、発表資料は網の仕様までは示していないので、使われた網の目開きや糸径は、ここでは断定しない。

この例は、スクリーン印刷が絵や模様の方法にとどまらないことも示す。色材協会誌の解説は、電子回路の電極や配線、電子デバイスを開発・生産する「プリンテッドエレクトロニクス」の一翼をスクリーン印刷が担っていると述べる[1]。しかも銀は貴重な金属なので、線を細くすることは、材料を減らす意味を持つ。

では、この印刷法は、なぜ多くの用途に広がったのか。細い線のほかに、どんな強みがあるのか。

5. でこぼこや まるい ものにも いんさつ できるの?

5. 平らでない面や厚いインクも扱える強み

5. 曲面・凹凸・厚いインク膜:他の印刷が苦手なところ

スクリーン印刷いんさつは、でこぼこした ものや、まるい もの、かたい ものにも、いんさつ できる、と メーカーの ページに あります。ほかの いんさつでは、うつしにくい ざいりょうや かたちにも つかえる、とも あります。

ばんが ゴムのように のびちぢみする あみで できて いるので、ヘラで おすと、あみが ものの 形に あわせやすいのかも しれません。

もう ひとつ、インクの 厚あつい まくを 作れるのも とくちょうです。

だから、紙の ポスターだけでなく、Tシャツ、ボトル、電気の 回路などにも つかわれて います。

スクリーン印刷のもう一つの強みは、刷る相手を選びにくいことです。インクメーカーのartienceの説明によると、凹凸のある面、曲面、硬い面など、さまざまな形に印刷できます。ほかの印刷方式では刷りにくい多様な素材や形にも使える、とも書かれています[5]。

理由として同じ説明は、弾力のある版を使うことを特徴に挙げています[5]。版が弾力のある網なので、スキージで押すと形に合わせて沈みこめそうです(これは理由の推測で、説明に書かれているのは特徴だけです)。

もう一つの特徴は、被印刷物の表面に、厚いインクの膜を作れることです[5]。インクをたっぷり置けば、色が濃く出たり、電気を通す線の断面を大きくできたりします。

この説明はメーカーのもので、自社の製品の紹介という立場があります。公的な資料と合わせて読むと、ポスター、Tシャツ、電子回路、太陽電池が、同じ仕組みでつながっていることが見えてきます。

では、この仕組みを、家にあるもので確かめてみるにはどうすればよいでしょうか。

スクリーン印刷には、細い線とは別の強みもある。インクメーカーartienceの製品説明は、この方法が凹凸のある面、曲面、硬い面など多様な形に印刷でき、他の方式では刷りにくい素材や形にも使えると述べる[5]。同じ説明は、弾力のある版を使うことや、乾燥方法の選択肢が広いことも特徴に挙げる。また、被印刷物の表面に厚いインキ膜を作れる点も特徴とされる[5]。

これらは、孔版という作りから説明できそうである。インクが版から直接被印刷物へ移る[1]ので、版と被印刷物の間に別の転写部品が要らない。弾力のある網が、スキージの圧力で相手の形に沿って沈むことで、凹凸や曲面にも対応できるのだと考えられる。ただし、この因果は資料に明示されたものではなく、筆者の推論である。

厚い膜については、穴の深さと網の厚みがインクの量を決めると読める。薄い網ならインクは少なく、厚い網ならインクは多い。この仮説は、解像度の話とも結びつく。細い線に有利な薄くて細い糸の網は、通すインクの量が少ない側にある。細かさと厚さは、同時にはとりにくい面もありそうだ。

この説明がインクメーカーのもので、自社製品を紹介する立場にあることは、頭に入れておく必要がある。公的な論文や研究所の発表で確かめられる部分と、メーカーの説明に頼る部分を分けて読むことが、資料を扱ううえで大切になる。

ここまでを踏まえて、網の目の数を数える方法と、簡単な刷り方を紹介する。

6. 家の あみで ためして みよう

6. 網の目を数え、小さな版で刷ってみる

6. 網の目を数えて最小線幅を見積もり、原典に当たる

目を かぞえよう

あみ戸や、台所の 水切りネットを 見て、1センチの あいだに 目が いくつ あるか 数えて みましょう。ものさしを あてて、目が 小さくて 糸が 細い あみほど、細かい かたちに むきそうだと 考えます。目の 数は、その めやすです。数が 多いあみと 少ないあみを くらべて みましょう。

ちいさく いんさつして みよう

おとなの ひとと いっしょに やります。はさみで、厚あつい 紙に かんたんな かたちを 切りぬいて、紙の上に おきます。その上に 水切りネットを ぴんと はって、ふちを テープで とめます。水を 少なめにした えのぐを、うすい 板で ネットの 上から 一ど だけ おして、まっすぐ 持ちあげます。切りぬいた ところに、えのぐが のこります。

網の目を数える

網戸、洗濯ネット、台所の水切りネットなどに、ものさしを当てて、1センチの間に何本の糸があるかを数えます。数が多い網と少ない網を比べると、第3章の「目と糸の1セット」が、目の細かさの目安としてつかめます。

小さな版で刷る

おとなと一緒に取り組んでください。厚紙に簡単な形を切り抜き、紙の上に置きます。その上に水切りネットをぴんと張り、ふちをテープでとめます。水を少なめにしたねっとりした絵の具を、薄い板でネットの上から一度だけ押し、まっすぐ持ち上げます。切り抜いた形に絵の具が残ります。ネットがたるむとにじむので、張り方がこつです。ネットの目の数を変えると、刷れる細かさが変わるか、見比べられます。

資料を読むなら

色材協会誌の解説[1]は日本語で読めます。太陽電池の発表[3]と業界資料[2]は英語ですが、図と数字が多く、線幅の比べ方がよく分かります。

網の目を数えて見積もる

網戸や水切りネットにものさしを当て、1センチあたりの糸の本数を数える。1センチ(10000μm)をその本数で割ると、目開きと糸径を合わせた1周期の見当になる。数の違う網で比べると、第3章の最小線幅の目安に近い見積もりができる。ここで出る値は目安にすぎず、メーカーの網の仕様値とは一致しない可能性がある。

厚紙で刷ってみる

保護者や教員と一緒に行う。厚紙に簡単な形を切り抜いて紙に置き、その上に水切りネットをぴんと張ってテープでとめ、水を少なめにした絵の具を薄い板で一度だけ押して、まっすぐ持ち上げる。ネットがたるむとにじむ。ネットの目の数を変えて、刷れる細かさが変わるかを比べると、孔版の考え方を確かめられる。

原典に当たる

色材協会誌の解説[1]は日本語で、孔版印刷の位置づけ、スキージの角度、印刷品質を決める要因、プリンテッドエレクトロニクスとの関わりまでをまとめている。最小線幅の条件と張力の推奨値は、Screen Making Basics[2]にある。19μmの線と銀30%減は、フラウンホーファーISEの発表[3]で、製版と印刷工程の流れはOSHAのサイト[4]で、メーカーから見た強みはartienceのページ[5]で読める。最後の一つはメーカーの説明なので、他の資料と合わせて読みたい。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

本文で使った資料です。

  1. 色材協会誌 90巻7号「スクリーン印刷を活用した電気化学デバイス開発」. https://www.shikizai.org/Journal/backnumber/vol90/07/238_243.pdf (孔版印刷、スキージの角度、印刷品質の要因、直接転写、電子回路への応用)
  2. Screen Making Basics: Stencil Selection and Application. https://www.printing.org/docs/default-source/printing-technology-docs/screen-making-basics-stencil-selection-application.pdf?sfvrsn=b82c4033_2 (メッシュの張力、解像度、最小線幅の条件)
  3. Fraunhofer ISE. Innovative Fine-Line Screen Printing Metallization Reduces Silver Consumption for Solar Cell Contacts (2019). https://www.ise.fraunhofer.de/content/dam/ise/en/documents/press-releases/2019/2419_ISE_e_PR_Fineline-Screenprinting.pdf (幅19μmの電極線、銀の使用量)
  4. OSHA eTools: Printing Industry - Screen Printing. https://www.osha.gov/etools/printing-industry/screen-printing (製版の工程、インクの移り方)
  5. artience Products & Solutions (Screen printing). https://www.artiencegroup.com/en/products/screen/about_ss.html (メーカーの説明:凹凸・曲面への印刷、厚いインキ膜)

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