1. おなじ かいじょうなのに、どうして こおりの おんどを かえるの?
1. 同じ会場なのに、なぜ競技の間に氷の温度を変えるのか
1. 同じ会場で競技が変わると、氷の温度はどれだけ変わるのか
オリンピックの ほうどうでは、フィギュアスケートの こおりは、あつさ 5センチほどで、おんどは マイナス3ど〜マイナス4ど。ショートトラックの こおりは、あつさ 3センチほどで、マイナス7ど と 書かれて います[1]。
ふたつの きょうぎを おなじ かいじょうで やるので、きょうぎの あいだに こおりを つくりなおします。かかる じかんは、3じかんほどです[2]。
ただし、この かずは ほうどうで 見た めやすで、きまりでは ありません。かいじょうに よっても ちがいます。
それにしても、ちがいは 3ど〜4どくらいです。それだけで、なにが かわるのでしょう。まず、フィギュアの こおりから 見て みましょう。
北京冬季オリンピックの報道では、フィギュアスケートの氷は厚さ約5cm、温度-3〜-4℃。ショートトラックの氷は厚さ約3cm、温度-7℃とされています[1]。両方の競技を同じ会場で行うため、温度の切りかえが課題になった、とも伝えられました。
アメリカのNPRの取材(2018年)でも、ショートトラックとフィギュアが同じ会場のときは、切りかえに約3時間かかるとされています[2]。
数字だけ見ると、-7℃と-3〜-4℃の差は3〜4℃です。小さく感じますが、わざわざ時間をかけるのは、この差が刃と氷の関わり方を変えるからだと考えられます。なお、これらは報道や解説にある目安で、競技規則の決まった値ではありません。大会や会場でもちがいます。
では、フィギュアの氷は、なぜ温かいほうに寄せるのでしょう。
北京冬季五輪の報道では、フィギュアの氷は厚さ約5cmで-3〜-4℃、ショートトラックは厚さ約3cmで-7℃とされた[1]。両競技が同じ会場で行われるため、温度の切りかえが課題になったという。NPRの2018年の取材も、ショートトラックとフィギュアが同じ会場のときは切りかえに約3時間かかるとしている[2]。
両者の温度差は、-7℃から-3〜-4℃を引いて、3〜4℃にすぎない。それでも約3時間かけて切りかえるのは、数℃のちがいが、刃が氷に食いこむ度合いと氷の硬さを変えるからだと考えられる(次章以降で、その根拠を見る)。
ただし、これらは報道や解説にある目安であり、競技規則が定める固定値ではない。大会や会場によって異なる。では、フィギュアの氷はなぜ温かい側に寄せるのか。
2. フィギュアの こおりは、どうして わざと やわらかいの?
2. フィギュアの氷は、なぜわざと温かくやわらかくするのか
2. フィギュアの氷が温かい理由:刃が食いこめる硬さ
フィギュアスケートの ジャンプを 思い出して ください。おりた とき、はは こおりに ぐっと くいこんで、体を とめます。
アメリカの きじに よると、フィギュアの こおりは、ショートトラックより あたたかくて、あつくて、やわらかめです。ジャンプの とき、はが くいこむように します[2]。
もし つめたく しすぎると、どう なるのでしょう。スケートぐつを つくる 会社の ブログには、およそ マイナス6.7ど より つめたくなると、こおりが かたくて もろく なる、と あります。はが くいこまず、つま先で つくジャンプの とき、大きな こおりの かけらが かけて、あぶない そうです[3]。
だから フィギュアは、すべりやすさより、はが とまれる こおりを 先に えらんで いるようです。
では、すべりやすさを いちばんに ねらう スピードスケートは、どこまで つめたく するのでしょう。
ジャンプで着氷するとき、刃は氷に食いこんで体を止めます。NPRによると、フィギュアの氷はショートトラックより温かく、厚く、やわらかく、ジャンプで刃が食いこむように作られます[2]。
反対に、冷やしすぎるとどうなるのでしょう。スケート靴メーカー、リーデルのブログは、フィギュア用の氷は約24〜26°F(約-4.4〜-3.3℃)が理想で、28°F(約-2.2℃)を超えないようにする、と説明します。約20°F(約-6.7℃)より冷えると氷は硬くもろくなり、刃が食いこまず、つま先を突くトウジャンプで大きな氷片が欠けて、危険になるそうです[3]。メーカーの解説で公式の基準ではありませんが、報道にある-3〜-4℃とほぼ重なります。
フィギュアでは、すべりやすさよりも、刃が止まれる氷が先に求められているようです。
では、すべりやすさをいちばんに求めるスピードスケートの氷は、どこまで冷たいのでしょうか。
フィギュアの氷が温かい側に寄る理由は、ジャンプの着氷にある。NPRは、フィギュアの氷はショートトラックより温かく、厚く、やわらかく、ジャンプで刃が食いこむことを前提に作られると述べる[2]。
反対側の限界も具体的に示されている。スケート靴メーカーのリーデルのブログは、フィギュア用の氷の理想を約24〜26°F(約-4.4〜-3.3℃)とし、28°F(約-2.2℃)を超えないよう勧める。約20°F(約-6.7℃)より冷えると氷は硬くもろくなり、刃が食いこまず、トウジャンプで大きな氷片が欠けて危険になるという[3]。メーカーのブログであって公式基準ではないが、報道の-3〜-4℃と整合する。
ここで気づくことがある。約-6.7℃という「硬くもろくなる」境は、次章で見るスピードスケートの氷が目ざす温度と近い。スピードは氷の硬さを味方にし、フィギュアは同じ硬さを避ける。ただし、両資料の「硬い」は目的も測り方も別なので、同じ尺度で比べたとは言えない。
では、硬さを味方にするスピードスケートの氷は、どこまで冷たくするのか。
3. スピードスケートの こおりは、どれくらい つめたいの?
3. スピードスケートの氷は、どこまで冷たくするのか
3. スピードスケートの氷:水の処理と、冷たさの幅
アメリカの きじに よると、ながい きょりの スピードスケートの こおりは、オリンピックの きょうぎの なかで、いちばん つめたくて かたい こおりです。おんどは マイナス10ど〜マイナス6ど ぐらい、あつさは 2.5センチほどです[2]。
こおりを つくる 人は、水を ろかして、ミネラルを ほとんど とりのぞきます。空気も ぬいて、こおりを ぎゅっと かためます。ねらいは、こすれる ちからを できるだけ 小さく する ことです。ただし、足で けり出せるだけの ひっかかりは、のこします[2]。
ここで ふしぎです。つめたい ほど すべるなら、もっと つめたく すれば いいのでは ないでしょうか。いちばん すべりやすい おんどは、ほんとうに あるのでしょうか。
NPRによると、長距離スピードスケートの氷は、五輪競技の中でいちばん冷たく硬い氷です。温度は14〜21°F(約-10〜-6℃)、厚さは約1インチ(約2.5cm)。°Fからの換算は、14°Fが-10℃、21°Fが約-6.1℃です[2]。
氷を作る職人(アイスマイスター)は、水をろ過してミネラルをほとんど取りのぞき、空気も抜いて密度を高めます。目標は、摩擦をできるだけ小さくすること。ただし、選手が蹴り出せるだけのグリップは残す必要があるので、ミネラルを少し残して氷をまとめ、空気も取りのぞきます[2]。
ここで、素朴な疑問が出ます。冷たいほど滑るなら、もっと冷やせばよいのではないでしょうか。いちばん滑りやすい温度は、本当にあるのでしょうか。
NPRによると、長距離スピードスケートの氷は五輪競技で最も冷たく硬く、14〜21°F(約-10〜-6℃)、厚さは約1インチ(約2.5cm)である。換算すると14°Fが-10℃、21°Fが約-6.1℃で、別の報道にあったショートトラックの-7℃[1]は、出典も大会もちがうが、この幅に近い数字である[2]。フィギュアの-3〜-4℃とは、数℃の差がある。
氷を作る職人(アイスマイスター)は、水をろ過してミネラルをほとんど取りのぞき、空気も抜いて密度を高める。狙いは摩擦を小さくすることだが、蹴り出すためのグリップも要るので、ミネラルを少量残して氷をまとめる[2]。摩擦を下げたいが、ゼロにはしたくない。この二つの要求の間で、氷が調整されている。
では、冷たく硬くするほど摩擦は下がり続けるのか。それとも、どこかに底があるのか。これは、実験室でも調べられている。
4. いちばん すべりやすい おんどは、あるの?
4. 約-7℃が滑りやすいのは、実験でも確かめられたのか
4. 約-7℃で摩擦が最小になる:実験と職人の経験の重なり
オランダの アムステルダム大学などの けんきゅうグループは、2021ねんに じっけんの けっかを はっぴょうしました。こおりの 上で ものを すべらせて、すべりにくさを はかったのです。ふつうの はやさと おもさでは、マイナス7ど あたりで、いちばん すべりやすかった そうです[5]。
大学は、この おんどが、スピードスケートの こおりを つくる 人たちが けいけんで ねらって きた おんどと かさなる、と しょうかいして います[4]。人の けいけんと、じっけんが、おなじ ところに 来たのです。
マイナス100どに なるまで ひやすと、こんどは すべりにくく なります[4]。
りゆうは、こう せつめい されて います。つめたすぎると、こおりの 表面の とても 小さな つぶが 動けません。あたたかすぎると、こおりが やわらかくて、ものが こおりを ほりおこして しまいます。ちょうど その あいだが、マイナス7ど あたりです[6]。
ただし、これは じっけんしつでの けっかです。どの きょうぎでも マイナス7どが いちばん、と いう いみでは ありません[4]。
2021年、アムステルダム大学などのチームは、氷の上で物を滑らせて抵抗を測った実験を、Physical Review Xという雑誌に発表しました。よくある速さと圧力では、抵抗がいちばん小さいのは約-7℃でした[5]。大学の紹介は、これがスピードスケート場でアイスマイスターが経験で目ざしてきた温度と重なる、と述べています。-100℃近くまで冷やすと抵抗が急に大きくなり、滑れなくなるそうです[4]。
理由は、氷の表面の分子と、氷の硬さの兼ね合いで説明されています。2018年の実験によると、氷の表面には、水素結合3本で固定された分子と、2本だけで動ける分子があり、温度が上がると動ける分子がふえます[6]。-7℃付近は、動ける分子が十分いて滑りやすく、しかも氷が刃を支えられる硬さを保ち、氷が掘り起こされる「ploughing」が起きにくい温度だと説明されます[4]。これより温かい-7〜0℃では、氷がやわらかくなって掘れ、かえって滑りにくくなります[6]。
この結果は実験室の測定で、-7℃がすべての競技でいちばん、という意味ではありません[4]。フィギュアの氷がやや温かいのは、滑りやすさだけでなく、刃が食いこむことも求められるからだと考えると、筋が通ります。
では、そもそも氷は、なぜ滑るのでしょうか。
2021年、Liefferinkらのアムステルダム大学などのチームは、Physical Review X 11, 011025で、氷の上の滑りの抵抗を測った結果を報告した。よくある速さと圧力では、抵抗が最小になるのは約-7℃だった[5]。大学の紹介は、この値がスピードスケート場でアイスマイスターが経験的に目ざす最適温度と重なると述べる。約-100℃では抵抗が急に大きくなり、滑れない[4]。つまり、冷たいほど滑るわけではなく、底がある。
底ができる理由は、二つの効果のせめぎ合いとして説明される。要旨によれば、氷点よりかなり低い温度では、摩擦は温度に強く依存し、表面の氷分子の熱による動き(拡散)で説明できる。接触圧力が上がるとこの動きが妨げられ、摩擦は指数関数的に増えて、滑りやすさが消える。一方、融点に近いと、滑るものの圧力で氷の表面が塑性変形し、氷の硬さ(押しこみ硬さ)は温度が下がるほどほぼ直線的に増す[5]。
2018年のWeberらの実験は、鋼を氷の上で滑らせ、0〜-100℃で摩擦を測った。-100℃では摩擦が非常に大きく、温度が上がると下がり、約-7℃で最小になった。-7〜0℃では氷がやわらかくなって掘れ、かえって滑りにくい。氷の表面には、水素結合3本で固定された分子と、2本だけで動ける分子があり、温度が上がると動ける分子がふえる[6]。
以上を合わせると、-7℃付近は、動ける分子が十分いて滑りやすく、しかも氷が刃を支えられるだけ硬く、削られる「ploughing」が起きにくい温度とされる[4]。刃の底がなめらかなのも、接触圧力を下げるためだと紹介されている。
ただし、これは実験室の球体などを使った測定である。-7℃がすべての競技で最良という意味ではない[4]。フィギュアの氷が温かいのは、滑りやすさ以外に、刃が食いこむ必要もあるからだと考えると、第2章の数字と無理なくつながる。それにしても、ここで出てきた「表面の分子が動く」とは、氷の表面で何が起きているのか。
5. そもそも こおりは、どうして すべるの?
5. そもそも氷はなぜ滑るのか、答えは決まっているのか
5. 氷はなぜ滑るのか:説が重なり、決着していない
むかしは、「スケートぐつで おされて、こおりが とけるから」「こすれて あたたまり、とけるから」と いう せつめいが ありました。でも、はやさを かえても すべりやすさが かわらない という じっけんも あり、それだけでは 足りないと 考えられて います[8]。
2016ねんには、北海道大学の けんきゅうチームが、けんびきょうで 見て、こおりの 表面の 水の まくは、こおりが とけて できるのでは ない ことを しめしました。空気中の 水じょうきが、表面で 水に なって できるのです[7]。
2025ねんには、ドイツの 大学の チームが、すべる ときに こおりの 表面が こわれて、みだれた ところが できる、と いう あたらしい せつを 出しました。でも、すべる りゆうは 今も きまって いません[8]。
おんどの めやすは、人の けいけんで みがかれて きました。なぜ すべるのかは、まだ けんきゅう中。この ふたつが つながる ところが、スケートの おもしろい ところです。
氷の表面には、融点より低い温度でも液体のような膜がある、という考えが、19世紀なかごろに出されました。2016年、北海道大学低温科学研究所のチームは、顕微鏡で、水蒸気が氷の表面で液体になって水膜を作る様子を観察した。層のような形と、液滴のような形の2タイプがあると報告されている[7]。
「靴の圧力で融ける」「摩擦熱で融ける」という昔からの説もあります。しかし、速さを変えても滑りやすさが変わらないという実験があり、それだけでは足りないと考えられています。2025年には、ドイツのザールラント大学のチームが、滑るとき氷の結晶が壊れて乱れた層ができ、厚くなるという新しい仮説を示しました。ただし仮説で、定説ではありません。論争中の3つの説が、どれも多かれ少なかれ同時に働いているという見方もあります[8]。
競技ごとの氷の目安は職人の経験で磨かれ、氷が滑る理由は今も研究中です。この二つが近づいているところに、スケートの氷のおもしろさがあります。
では、氷の冷たさでふれた感じが変わることを、家で確かめられるでしょうか。
氷の表面には、融点以下でも液体のような膜がある、という考えが19世紀なかごろに出された。北海道大学低温科学研究所のチームは2016年、顕微鏡観察で、この水膜が氷の融解ではなく、水蒸気が表面で液体化してできることを示し、層状と液滴状の2タイプがあると報告した(PNAS)[7]。前章の「動ける分子」を、実際の観察でとらえようとする研究に当たる。
圧力で融ける説、摩擦熱で融ける説(1940年ごろ)は、昔から滑りやすさの説明に使われてきた。しかし、速さを変えても滑りやすさが変わらないという顕微鏡実験があり、これだけでは足りない[8]。2025年には、ドイツのザールラント大学のチームが、滑るとき氷の結晶が壊れて乱れた層(アモルファス層)ができ、厚くなるという仮説を示した。ただし仮説であって定説ではなく、滑りやすさの原因は今も決着していない。研究者の一人は、論争中の3つの仮説がどれも多少ずつ同時に働いているという見方を述べている[8]。
整理すると、経験のほうが先に温度の目安へ行き着き、原理の説明はあとから追いかけている。実験が-7℃を示し、職人の経験が同じ温度に向かっていたのは、その途中で重なった点だと言える。説明が決まっていなくても、数字は使える。では、氷の硬さと温度の関係は、手で体験できるか。
6. れいとうこの こおりで ためして みよう
6. 冷凍庫の氷で、温度のちがいを手で感じてみる
6. 数字を℃にそろえ、氷の温度を手で確かめる
きょう できる こと
せいひょうざらの こおりを 2つ、おとなの 人と 用意します。1つは、れいとうこから 出して すぐの もの。もう 1つは、手前に 数分 おいて、表面が ぬれはじめた もの。ゆびで そっと なでて、かんじが ちがうか くらべて みましょう。
出して すぐの こおりは、ゆびが くっつく ことが あります。長く さわらず、むりに はがさないで ください。これは スケートじょうの こおりと おなじでは ありません。おんどで さわった かんじが かわるかを 見る、ちいさな ためしです。
かんがえて みよう
スケートの きょうぎが きりかわるとき、だれかが あいだに こおりを ととのえて います。そのとき、おんどを どうして いるのかな、と かんがえて みましょう。
冷凍庫の氷で試す
製氷皿の氷を2つ、大人といっしょに用意します。1つは冷凍庫から出してすぐのもの、もう1つは室温に数分置いて表面がぬれ始めたものです。それぞれを指先で軽くなでて、感じのちがいを比べましょう。
冷凍庫から出したばかりの氷は、指がはりつくことがあります。長く触らず、無理にはがさないでください。冷凍庫の氷は、スケート場の氷とは条件がちがいます。温度で触った感じが変わるかを見る、入口の実験です。
数字を自分で換算する
°Fで書かれた資料の数字は、(°F−32)÷1.8で℃にできます。たとえば、14°Fは(14−32)÷1.8=−10℃です。24〜26°Fや28°Fも、計算した値を、この記事の℃の数字と比べてみましょう。
資料を読むなら
北海道大学の研究紹介[7]は日本語で読めます。読んだあと、家の製氷皿の氷を、出してすぐのものと少しぬれ始めたもので触りくらべると、水膜の話が身近になります。
氷を手で比べる
製氷皿の氷を2つ用意し、1つは冷凍庫から出してすぐ、もう1つは室温に数分置いて表面がぬれ始めたものを、指先で軽くなでて比べる。出してすぐの氷は指がはりつくことがあるので、長く触らず、無理にはがさない。冷凍庫の氷の温度を測っていないため、スケート場の氷と同一視はできない。温度で触り心地が変わるかを見る、入口の観察にとどまる。
数字をそろえて読む
°Fの数字は、(°F−32)÷1.8で℃に換算できる。14°Fは−10℃、21°Fは約−6.1℃、24〜26°Fは約−4.4〜−3.3℃、28°Fは約−2.2℃、20°Fは約−6.7℃である。この記事のように資料の単位をそろえると、報道の-3〜-4℃とメーカーの理想値が重なり、スピードの冷たさの幅とショートトラックの-7℃が近い値になることなど、資料どうしの温度の幅を、換算して比べられる。
資料を読むなら
アムステルダム大学のページ[4]と2018年の紹介[6]は英語だが短く、-7℃の実験のねらいが読みやすい。論文の要旨[5]には、摩擦が指数関数的に増えるという表現が出てくる。氷の水膜の研究は日本語の紹介[7]があり、最近の議論は[8]にまとまっている。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
本文で使った資料です。競技ごとの氷温は、報道や解説にある目安です。
- 東京スポーツ(北京五輪の氷の報道). https://www.tokyo-sports.co.jp/sports/4003349/ (フィギュアとショートトラックの氷の厚さと温度)
- NPR The Torch, The Experts Known As Ice Meisters (2018)(KUNC転載版). https://www.kunc.org/npr-news/2018-02-19/the-experts-known-as-ice-meisters-create-perfect-olympic-skating-surfaces (競技ごとの氷、切りかえ、氷の作り方)
- Riedell Ice Blog, What are the best ice conditions for figure skating? https://ice-blog.riedellskates.com/what-are-the-best-ice-conditions-for-figure-skating/ (フィギュアに向く氷の温度。メーカーの解説)
- University of Amsterdam IoP, Why can we skate on ice (2021). https://iop.uva.nl/content/news/2021/02/why-can-we-skate-on-ice.html (約-7℃の実験と職人の経験)
- Liefferink, Hsia, Weber, Bonn. Physical Review X 11, 011025 (2021). https://journals.aps.org/prx/abstract/10.1103/PhysRevX.11.011025 (摩擦と温度・硬さの関係)
- University of Amsterdam IoP, The slipperiness of ice explained (2018). https://iop.uva.nl/content/news/2018/05/the-slipperiness-of-ice-explained.html (0〜-100℃の摩擦と表面の分子)
- JST サイエンスポータル(北海道大学の研究紹介, 2016). https://scienceportal.jst.go.jp/newsflash/20160210_01/ (氷の表面の水膜のでき方)
- Quanta Magazine, Why is ice slippery? (2025-12-08). https://www.quantamagazine.org/why-is-ice-slippery-a-new-hypothesis-slides-into-the-chat-20251208/ (滑る理由の諸説と新しい仮説)
なおした ところ
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