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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

汗あせを かくと、どうして 体が ひえるの?

汗をかくと、どうして体が冷えるのか ── 水が熱を持ち去るわけ

発汗はなぜ体を冷やせるのか ── 蒸発熱の大きさと水素結合、湿度という限界

分野:からだ

汗あせは、99%いじょうが 水です。それなのに、汗あせが 出ると 体が ひえて きます。たとえば コップ はんぶんくらい(100cc)の 汗あせが かわくと、体重 70kgの 人の 体温が 1度 さがる めやすに なる、と いわれます[1]。

水の どこが、そんなに ねつを もって いくのでしょう。この 記事では、汗あせが ひやす しくみと、水が ねつを たくさん もって いける わけ、むしあつい 日に ひえにくい わけが わかります。

汗の99%以上は水です[2]。ただの水が、なぜ体を冷やせるのでしょうか。汗1gが蒸発するときに持ち去る熱は、水1gを1℃上げる熱の約580回分に相当します(計算です)。

この記事では、汗が体を冷やす仕組み、水の蒸発熱がとくに大きい理由、蒸し暑い日に汗の冷却が落ちるわけが分かります。

発汗による冷却の中身は、汗そのものの冷たさではなく、皮膚の上で水が水蒸気に変わるときの蒸発熱である。水1gの蒸発が奪う熱は約580cal[2]で、水1gを1℃上げる熱に換算すると約580回分に当たる(筆者の計算)。

水の蒸発熱はなぜこれほど大きく、湿度が高いと汗の冷却はなぜ落ちるのか。この記事では、その原因と条件、限界が分かる。

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1. 汗あせは、どうやって 体を ひやすの?

1. 体を冷やすのは、汗が皮膚の上で蒸発するとき

1. 冷却の主役は、汗が皮膚上で蒸発する過程である

はしった あとや あつい 日に、汗あせが じわっと 出て きます。この 汗あせは、99%いじょうが 水で、のこりの ほとんどは しおです[2]。

ひやして くれる のは、汗あせが つめたい からでは ありません。皮膚ひふの 上で 汗あせが 水蒸気すいじょうきに かわる とき、まわりから ねつを うばって いく からです[1][4]。どれくらい ひえるかは、かわった 汗あせの りょうや、まわりの 空気で かわります。

夏に 道に 水を まく「うち水」も、同じ はたらきです。水が かわる とき、まわりの 温度が さがります[4]。

だから 汗あせは、出る だけでは なく、かわる ことが たいせつだ と いわれます[7]。

では、汗あせが かわる と、どれくらいの ねつが もって いかれるのでしょう。

運動のあと、汗がじわっと出て、風にあたると涼しく感じる。あの涼しさの正体は、汗の冷たさではありません。

汗が皮膚の表面で気化(蒸発)するとき、まわりから熱を奪います[1]。熱を持ち去られたぶん、体の温度が下がります。どれだけ下がるかは、蒸発した汗の量や、まわりの空気の状態で変わります。打ち水が暑い道を涼しくするのも、水が蒸発するときの熱を利用した、身近な例です[4]。

汗の中身は、99%以上が水で、残りの大部分は食塩、ほかに尿素や乳酸などがわずかに含まれます[2]。冷やす役を担うのは、この水が蒸発するという変化のほうです。汗を蒸発させることが大切だ、と健康長寿ネットも述べています[7]。

では、汗が蒸発すると、どれくらいの熱が持ち去られるのでしょうか。

汗の冷却効果を担うのは、汗の温度ではなく、皮膚表面での気化である。厚生労働省の資料によれば、汗が皮膚上で気化すると1ccあたり約0.58kcalの熱を奪い、体重70kgの人で汗100ccなら体温は約1℃下がる(目安)[1]。蒸発熱は周囲の物体や空気から受け取られ、その分だけ周囲の温度が下がる[4]。冷える量は、蒸発した汗の量や湿度・風などの環境で変わる。

汗の成分は99%以上が水で、残りの大部分が食塩であり、尿素や乳酸も含まれる[2]。したがって冷却に効いているのは溶けている成分ではなく、水の蒸発である。だから、蒸発しなかった汗は冷却の面では役に立ちにくく、汗を蒸発させることが大切だとされる[7]。

では、この「約0.58kcal/cc」は、物理的にはどれほど大きな値なのか。次章で、水の別の性質と比べて見積もる。

2. 汗あせ1gは、どれくらい ねつを もって いくの?

2. 汗1gの蒸発は、水1gを1℃上げる熱の約580回分に当たる

2. 蒸発熱の大きさを、水の温度上昇に換算して見積もる

水1gが かわる とき、もって いく ねつは およそ 580カロリー です[2]。カロリーは、ねつの 大きさを あらわす たんい です。

水1gの 温度を 1度 あげる ねつが、およそ 1カロリー です。すると、580カロリーは、1gの 水を 580度 あたためる ねつと 同じ 大きさに なります。これは わたしの 計算です。

ただし 水は 100度で ふっとうするので、ほんとうに 580度に なる わけでは ありません。「それほど 大きい ねつ」と いう ものさしです。

100ccの 汗あせで 体温が 1度 さがる めやすに なる、と いう 話も、この 計算で 大ざっぱに たしかめられます。ぎゃくに 言うと、汗あせは 少ししか かわらなくても、ねつは けっこう もって いかれる のです。

では、どうして 水は、こんなに 大きな ねつを もって いけるのでしょう。

体温に近い温度で水1gが蒸発するとき、およそ580calの熱を奪うとされます[2]。蒸発熱は温度で少し変わりますが、皮膚の温度ならこのくらいです。1calは、水1gを1℃あたためる熱のことです。ということは、汗1gの蒸発は、水1gを1℃上げる熱の約580回分に相当します(私の計算です)。もちろん水は100℃で沸騰しますから、本当に580℃になるわけではありません。それほど大きな熱だ、という物差しです。

この大きさを、厚生労働省の目安と見比べます。100ccの汗は、およそ100gです。「1ccあたり約0.58kcal」なら、100ccで約58kcal。これで体重70kgの人の体温が約1℃下がるのですから、体1kgを1℃動かす熱は、約58÷70≒0.8kcalです[1]。水1kgを1℃あたためる熱は1kcalですから、ほぼ同じ桁です(私の計算です)。汗の蒸発熱の大きさと、体温の下がり方は、つじつまが合っています。

では、水はなぜこんなに多くの熱を持ち去れるのでしょうか。

水の蒸発熱は、体温付近では1gあたり約580cal(約2.4kJ)である[2]。1calは水1gを1℃上げる熱なので、1gの蒸発が奪う熱は、水1gを1℃上げる熱の約580回分に相当する。実際には水は100℃で沸騰するため、これは熱量の大きさを実感するための換算にとどまる。蒸発熱は温度で変わるが(次章)、体温付近ならこの値でよい。

この値が、前章の目安と整合するかを確かめる。汗100ccをおよそ100gとすると、奪われる熱は約100g×2.4kJ/g≒240kJ(約58kcal)で、「1ccあたり約0.58kcal」と同じ値になる。これで70kgの人の体温が約1℃下がるなら、体1kgを1℃動かす熱は約58÷70≒0.83kcal、つまり約3.5kJにあたる[1]。水1kgを1℃上げる熱(約4.2kJ)と同程度であり、「汗100ccで約1℃」は蒸発熱の大きさから見て無理のない数字である。ただし、これは筆者の見積もりで、目安の桁が合うことを示すにとどまる。

1gの水がこれほど大きな熱を必要とするのは、水という物質に特有の事情があるからだ。それは何か。

3. 水は、どうして そんなに ねつを もって いけるの?

3. 水が飛び出すには、手を放しにくい分子の引き合いに勝つ必要がある

3. 水素結合が、水の蒸発熱を大きくする

水の 中では、水の つぶ(ぶんし)が、おたがいに ぐっと ひっぱり あって います。この ひっぱり あいは、「すいそけつごう」と よばれる つながりが はたらく ためです[3]。

水が かわる と いう ことは、水の つぶが、この ひっぱり あいに かって、水から 空気の 中へ とびだす ことです。とびだす には エネルギーが いるので、まわりから ねつを とって つかう、と せつめい されます[4]。

手を つなぐ ともだちを ふりきって にげる には、力が いる のと にて います。ただし、ほんとうの つぶには 手も 気持ちも なく、ひっぱり あう 力が あるだけです。

おなじ くらいの おもさの 気体で できた メタンや りゅうかすいそと くらべても、水の じょうはつねつは ずばぬけて 大きい と されます[3]。

じつは、ひくい 温度の 水の ほうが、すこし だけ 大きな ねつを もって いきます。100度の 水が かわる ときより、体温に ちかい 水の ほうが、少し 多く 持って いく と いう ことです[3]。

では、この しくみは、いつでも 同じように はたらく のでしょうか。

水の分子どうしには、水素結合という強い引き合いが働いています[3]。蒸発とは、分子がこの引き合いに打ち勝って、液体から飛び出すことです。そのために必要なエネルギーが、まわりから熱として受け取られます[4]。

手を取り合っている友だちの輪から抜け出すには、力がいります。それと似ています。ただし実際の分子には手も気持ちもなく、あるのは分子どうしの引き合う力だけです。

水の蒸発熱が大きいことは、同じくらいの重さの分子でできたメタンや硫化水素と比べても際立っている、と説明されます[3]。水素結合があるから、と考えられています。

もう一つ、数字があります。水の蒸発熱は、25℃で1gあたり約2442J、100℃・1気圧では約2257Jです[3]。低い温度のほうが少し大きいのです。皮膚の温度はおよそ30〜35℃ですから、汗の蒸発では、1gあたり約2.4kJという値がおおよその目安になります。

これだけ熱を持ち去れる仕組みなら、いつでも頼れそうに思えます。ところが、蒸し暑い日は様子がちがいます。

水の蒸発熱が大きいのは、液体中の水分子の間に水素結合(すいそけつごう)が働いているためである[3]。同程度の分子量をもつメタンや硫化水素と比べると、水の蒸発熱は際立って大きい。蒸発は、分子が分子間力に打ち勝って液体の外へ飛び出す過程で、そのために要るエネルギーが蒸発熱として周囲から受け取られる、と解釈される[4]。分子間の引き合いが強いほど、飛び出すのに多くのエネルギーが要り、その分だけ周囲から多くの熱が持ち去られる。

蒸発熱は温度で変わる。25℃では約2442J/g(44.0kJ/mol)、100℃・1気圧では約2257J/g(40.6kJ/mol)で、低温のほうがやや大きい[3]。皮膚温は30〜35℃前後であるため、汗の蒸発熱は約2.4kJ/gと見てよく、前章の約580cal/gとも整合する[2]。沸騰中の水より、体温付近の水のほうが、蒸発のたびに少しだけ多く熱を運び出すことになる。

ここまでは、蒸発さえ起これば冷える、という話だった。では、蒸発が起こりにくい条件では何が変わるのか。

4. むしあつい 日は、どうして ひえにくいの?

4. 蒸し暑い日に汗の冷却が落ちるのは、蒸発しにくいから

4. 湿度は蒸発を妨げ、汗の冷却に限界をつくる

むしあつい 日は、汗あせが ベタベタ して、なかなか すずしく なりません。湿度しつどが 高いと、水が かわりにくく なり、汗あせの はたらきが さまたげられる、と せつめい されて います[5]。

空気が すでに 水を たくさん ふくんで いて、汗あせが かわる ばしょが ない、と 考えると わかりやすく なります。ただし、ほんとうに 空気の 部屋が いっぱいに なる わけでは ありません。水が 空気の 中へ 出ていきにくく なる、と いう ことです。

体が ねつを にがす 方ほうは ほかにも あります。でも、外の 気温が 体温に ちかづいた ときや、うんどう中は、おもに 汗あせで ひやします[5]。だから 汗あせが かわりにくい 日は、ひえにくく なります。

かんきょうしょうは、気温が 高い、湿度しつどが 高い、風が 弱い、などの 日に ねっちゅうしょうに 気を つける よう つたえて います[6]。

ちょうじゅ かがく しんこう ざいだんの ページ(けんこう ちょうじゅ ネット)には、汗あせが 出たら、かわいた ところにも のばして ふきとる と かわりやすく なる、と あります[7]。

ところで、汗あせを かかない 動物は、どうして 体を ひやすのでしょう。

蒸し暑い日は、汗がべたつくのに、なかなか涼しくなりません。空気中の水分が多い(湿度が高い)と、汗が乾きにくくなって、冷やす働きが弱まる、と説明されています[5]。

空気がすでに水分をたくさん含んでいて、汗が入りこむ余地が少ない、と考えると分かりやすくなります。ただし、空気に決まった大きさの「入れ物」があるわけではありません。水が空気中へ出ていきにくくなる、という程度の理解で十分です。

体が熱を逃がす道は、放射・蒸発・対流・伝導の4つです。そのうち、外気温が体温に近づいたときや運動中は、主に発汗で体を冷やす、と説明されます[5]。そこで頼りの汗が蒸発しにくいと、熱を放出しにくくなります。環境省も、熱中症の環境要因として気温が高いことと並べて、湿度が高いこと、風が弱いことを挙げています[6]。

皮膚から流れ落ちた汗は、皮膚の上で水蒸気に変わる機会がありません。蒸発に使われなかった汗は、熱を持ち去る役目を十分に果たせないと考えられます。長寿科学振興財団の「健康長寿ネット」には、汗が出たら皮膚の乾いた部分にも伸ばして拭き取ると蒸発しやすくなる、とあります[7]。

汗を出す以外の手を使う動物もいます。たとえば犬は、どうしているのでしょうか。

大気中の水分が多い(湿度が高い)と、汗が蒸発しにくくなり、発汗による冷却は弱まる。そのため高温多湿の環境では、熱を体の外へ放出しにくい[5]。前章までの話の裏返しで、汗の冷却は「蒸発が起こる」ことを前提にしており、湿度が高ければ、その前提が弱まる。

体の熱の逃げ道には、放射・蒸発・対流・伝導の4つがある。外気温が体温に近づいたときや運動中は、主に発汗による蒸発で冷やす[5]。だから、気温が高く湿度も高い日は、頼みの綱である蒸発が使いにくくなり、熱がこもりやすくなる。環境省も、熱中症の環境要因として、気温が高いこと、湿度が高いこと、風が弱いことなどを挙げる[6]。

環境省の資料は、環境要因を並べたものである。湿度が蒸発を妨げるという仕組みの説明は、MSDマニュアルの記述による[5]。

皮膚から流れ落ちて蒸発しなかった汗は、気化熱を奪う機会を失うと考えられる。これは蒸発による冷却の仕組みからの推論である。資料が述べているのは、汗を蒸発させることが大切で、出た汗は乾いた部分にも伸ばして拭き取ると蒸発しやすい、という点だ[7]。

では、人以外の動物は、汗腺が少ないときにどうやって同じ手を使うのか。犬を例に見る。

5. 汗あせを あまり かかない 犬は、どうやって ひやすの?

5. 汗腺の少ない犬は、息で水を蒸発させている

5. 汗腺の少ない犬の体温調節 ── 汗の代わりに呼気の水分を蒸発させる

犬は、人の ように 体じゅうで 汗あせを かきません。汗あせを 出す あなが 少なく、にくきゅうや 耳の 中、はなさきなどに あるだけ です[8]。

そのかわり、口を あけて ハアハア と 息を します。した や 口の 中の 水が かわる とき の ねつで、体を ひやして います[8]。水が かわる ときに ねつを もって いく、と いう 手は、人の 汗あせと 同じです。

人の 汗あせを 出す あなは、体温を 下げる ために はたらく もの だけで、日本人で へいきん 230万こ ほど だと いわれます[2]。人は あなの 数で、犬は 息の 水で、同じ しくみを つかって います。

犬は、人のように全身で汗をかく動物ではありません。体温調節にはたらくエクリン腺という汗腺が少なく、肉球や耳の中、鼻先にしかありません[8]。

その代わりに、口を開けて「ハアハア」と息をします。舌や口の中の水分が蒸発するときの気化熱で、口の中の熱を放出します[8]。水を蒸発させて熱を持ち去る、という手は、人の汗と同じです。

人のほうは、体温調節にはたらく能動汗腺が、日本人でおよそ180万〜275万(平均230万)といわれます[2]。体じゅうに小さな出口を散らして、水を皮膚の上へ送り出し、そこで蒸発させる。犬は、息の通り道に水を用意して、蒸発させる。出どころはちがっても、熱を持ち去る原理は同じです。

犬は、体温調節に働くエクリン腺が少なく、肉球・耳の中・鼻先にしか持たない。そのため全身の発汗で冷やす人とは違い、口を開けて呼吸(パンティング)し、舌や口腔内の水分が蒸発するときの気化熱で、口腔内の熱を放出する[8]。

これは、人の発汗と、同じ原理の別の使い方である。人の能動汗腺は日本人でおよそ180万〜275万(平均230万)とされる[2]。人は皮膚表面に水を送り出して蒸発させるのに対し、犬は呼気の通り道にある水分を蒸発させる。いずれも「液体の水が気体になるとき、大きな熱を持ち去る」という前章までの性質に依拠している。

6. 手に 水を つけて、風を あてて みよう

6. 水をつけた腕に、風をあてて比べる

6. 観察の手がかり ── 蒸発の速さを自分で比べる

おうちの 人と いっしょに ためして みましょう。ゆかを ぬらさない よう、タオルを しいて おきます。

まず、かわいた うでの 内がわに、水を 少し つけます。ほかの ところは ぬらしません。つぎに、水を つけた ところに、うちわで 風を あてるか、息を ふきかけます。ぬれた ところだけ ひやっと するか、たしかめて みましょう。

こんどは 風を あてない まま まって みます。風を あてた ときと くらべて、どちらが はやく かわくかも 見て みます。

あめの 日と、はれた 日で、同じ ことを して みると、かわる はやさが ちがうかも しれません。あめの 日は 湿度しつどの ほかに、気温や 風も ちがうので、湿度しつどだけが わけとは かぎりません。それでも、湿度しつどの 話が ぐっと みぢかに なります。

おうちの人といっしょに、確かめてみましょう。床がぬれないよう、タオルを敷いておきます。

乾いた腕の内側に、水を少しだけ付けます。ほかの場所はぬらしません。次に、水を付けた場所に、うちわで風をあてるか、息を吹きかけます。ぬれたところだけひやっとするか、確かめます。

風をあてずに待った場合と、どちらが早く乾くかも比べます。雨の日と晴れた日でくり返すと、乾く速さがちがうかもしれません。ただし、雨の日と晴れた日では湿度のほかに気温や風もちがうので、湿度だけが理由とは言いきれません。湿度は、その理由の一つです。

もう一つ、考えてみたいことがあります。汗の蒸発が熱を持ち去るのなら、体を拭いたあとのタオルや、洗濯物の水も、同じように周りの熱を持ち去っているのでしょうか。調べるなら、水の蒸発熱を扱った事典の項目[3]が手がかりになります。

確かめるなら、乾いた腕の内側に水を少量付け、うちわや息で風をあてた場所と、風をあてない場所とで、冷たさと乾く速さを比べる。床をぬらさないよう、タオルを敷いておく。

雨の日と晴れた日で繰り返すと、湿度による蒸発の速さの差が見えるかもしれない。ただし、雨の日と晴れた日では気温や風も違うため、湿度だけの差とは言えない。また、この観察で測れるのは感覚と乾く時間で、冷却量そのものではない。

資料の読みどころは三つある。厚生労働省の目安[1]、蒸発熱の値と水素結合の説明[3][4]、湿度による限界[5]。これらを見比べると、「汗が体を冷やす」という一文の中に、物質の性質と環境条件の両方が入っていることが分かる。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

出典について:公的機関の資料、医学書、事典を使った。何に使ったかは、それぞれの項目の最後に書いている。一部の事典は二次資料である。

  1. 厚生労働省 熊本労働局「熱中症」。https://jsite.mhlw.go.jp/kumamoto-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/anzen_eisei/nechusho.html (汗の気化で奪われる熱と、体温が下がる目安について)
  2. コトバンク「汗」(日本大百科全書・改訂新版 世界大百科事典)。https://kotobank.jp/word/%E6%B1%97-25641 (汗の成分、汗腺の数、水1gの気化熱について。二次資料)
  3. Wikipedia日本語版「蒸発熱」。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%92%B8%E7%99%BA%E7%86%B1 (水の蒸発熱の値と、水素結合との関係について。二次資料)
  4. Wikipedia日本語版「気化熱」。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%97%E5%8C%96%E7%86%B1 (蒸発熱の解釈と打ち水について。二次資料)
  5. MSDマニュアル家庭版「熱中症の概要」。https://www.msdmanuals.com/ja-jp/home/25-%E5%A4%96%E5%82%B7%E3%81%A8%E4%B8%AD%E6%AF%92/%E7%86%B1%E4%B8%AD%E7%97%87/%E7%86%B1%E4%B8%AD%E7%97%87%E3%81%AE%E6%A6%82%E8%A6%81 (熱の逃げ道と、湿度が汗の効果を妨げることについて)
  6. 環境省 熱中症予防情報サイト「熱中症とは」。https://www.wbgt.env.go.jp/heatillness.php (熱中症の環境要因について)
  7. 健康長寿ネット(長寿科学振興財団)「運動と汗」。https://www.tyojyu.or.jp/NET/kenkou-tyoju/undou-shougai/undou-ase.html (汗を蒸発させることの大切さと、拭き取りについて)
  8. Honda Dog「犬の呼吸が荒い理由」。https://www.honda.co.jp/dog/useful/panting/ (犬の汗腺と、息での体温調節について。企業のページ)

なおした ところ

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