1. ブリは どこで うまれるの?
1. ブリの旅は、東シナ海を中心とする西の海の産卵から始まる
1. 旅の起点は東シナ海を中心とする西の海:ブリはどこで卵を産み、どの水温を選ぶのか
ブリが たまごを うむ おもな 場所は、日本の 西の 海、東シナ海の あたりです。九州の ちかくの 海など、ほかの 海でも うみます。ふゆから はるに かけて、産卵します。たまごを うむ ことです。
ブリの なかには、日本の 西の 海や 東シナ海で うまれて、北海道の ほうまで 行くものが います。
ブリは、あたたかすぎても つめたすぎても、くらしにくい さかなです。すむ 水の あたたかさは、10度から 25度くらいの あいだだと、北海道の 研究じょの 報告に かいて あります。だから 一年の うちで、水の あたたかさに あわせて、すむ 場所を かえます。
ただし、ぜんぶの ブリが おなじ ように 動く わけでは ありません。西日本の 海には、あまり 遠くへ 行かない ブリも いると いわれます。
では、うまれたばかりの 子どもは、広い 海で、どう すごすのでしょう。
ブリの主な産卵場は、東シナ海の大陸棚の縁にあります。ただし産卵場はそこだけではなく、九州の沿岸や、日本海側では能登半島周辺より西、太平洋側では伊豆諸島より西の海にも広がっています[2][7]。産卵する時期は冬から春です[3]。
北海道立総合研究機構の報告は、ブリが海水温10〜25℃の範囲で、季節に応じて回遊すると整理しています[3]。回遊とは、決まった季節に決まった方向へ、群れで長い距離を動くことです。ブリは「ここに住む」というより、「ちょうどよい水温の場所を追いかける」魚だといえそうです。
ただし、全部のブリが旅に出るわけではありません。西日本の沿岸には、広く回遊せずに同じあたりにとどまる「根付き」の集団がいることも知られています[3]。「ブリはみな北海道へ行く魚」とは言えないのです。
では、生まれたばかりの小さな魚は、広い海のどこで育つのでしょうか。
ブリの旅の起点は、東シナ海を中心とする西の海である。資源評価によれば、産卵場は東シナ海の陸棚縁辺部を中心として、九州沿岸から、日本海側では能登半島周辺以西、太平洋側では伊豆諸島以西に及ぶ[2][7]。すべてのブリが東シナ海で生まれるわけではない。この記事が追うのは、西の海で生まれて北へ向かうブリの姿である。時期は冬から春にかけてである。
分布は、東シナ海から北海道までの日本周辺と朝鮮半島東岸に及ぶ[2]。環境省の資料は、ブリを日本近海の固有種(日本近海だけにすむ種類)と説明している[1]が、朝鮮半島東岸にも分布するとする資料もあり、「日本近海」をどこまで含めるかの言い方は資料で少しずれる。
では、これほど広い範囲を、ブリは何を手がかりに動くのか。北海道立総合研究機構の報告は、海水温10〜25℃の海域を、季節の変化に応じて回遊すると整理する[3]。つまり、ブリの居場所は固定された「すみか」ではなく、水温の合う場所が季節で移るのに合わせて動いている、と読める。ただしこれは報告の記述を踏まえた筆者の読みである。
ここで注意したいのは、全個体が同じ動きをするとは限らない点だ。西日本沿岸には、広範な回遊をしない「根付き」の集団の存在も知られている[3]。「ブリ=北海道まで行く魚」とまとめると、この集団が見えなくなる。
産卵場で生まれた子は、広い海のどこで育つのか。次の章でその最初の住みかを見る。
2. あかちゃんの ブリは、ながれ藻の 下に かくれて いるの?
2. 稚魚は流れ藻に寄りそい、潮に運ばれる
2. 流れ藻の下で育つモジャコ:隠れ場所は、同時に移動の乗り物でもある
海の 上には、ながれ藻と いう、海そうの かたまりが ういて、潮に ながされて います。ブリの 子どもは、尾びれの 切れこみまでの 長さが 3センチくらいに なると、この ながれ藻に 群れで よりそいます。こう なった ブリの 子どもは、モジャコと よばれます。
ながれ藻に よりそう わけは、大きな 魚に たべられない ように、かくれる ためだと 考えられて います。ながれ藻は 潮に のって 動くので、モジャコも いっしょに はこばれます。
おなじ 長さが 7センチくらいに なると、ながれ藻から はなれて、岸の ちかくの あさい 海に うつります。たべものも かわります。はじめは とても 小さな 生きものを たべて、大きく なるにつれて、小さな 魚を たべるように なります。
さて、大きく なった ブリは、どこへ 行くのでしょう。
体の長さが3cmほどになった稚魚は、流れ藻に群れで寄りそいます。流れ藻は、海に浮かんで流される藻のかたまりです。そこについて暮らすので、この時期の稚魚は「モジャコ」と呼ばれます[1]。
流れ藻に寄りそう理由は、大きな魚などの捕食者から身を隠すためと考えられています[1]。流れ藻は潮の流れに乗って動くので、モジャコも藻といっしょに運ばれることになります。小さな魚には、藻が隠れ場所と乗り物の両方になっているのかもしれません。
食べ物は成長とともに変わります。初めは動物プランクトンを食べますが、全長約3cmで小さな魚も食べ始め、13cm以上では完全に魚を食べる食性になります[2]。尾びれの切れこみまでの長さ(尾叉長)が7cmほどになると、流れ藻を離れて沿岸の浅い場所へ移ります[1]。
藻の下から出た子は、やがて大人になります。大人のブリは、どこへ向かうのでしょうか。
生まれた稚魚は、広い海のどこにいるのか。尾叉長3cmほどに育つと、流れ藻に群れで寄りそうようになり、この時期の稚魚はモジャコと呼ばれる[1]。流れ藻は、海面に浮かんで流される藻のかたまりである。
寄りそう理由は、捕食者から身を隠すためと考えられており[1]、断定された説明ではなく「と考えられている」段階である。また流れ藻は潮流に乗って移動するので[1]、その下にいる稚魚も、自分の泳ぎだけでなく潮の流れで運ばれる。隠れ場所が同時に移動手段にもなる、という見方もできるが、これは資料の記述から導いた筆者の読みである。
食べ物の面でも、この時期は大きく変わる。茨城県が引用する令和7年度の資源評価によれば、稚魚は初期に動物プランクトンを捕食し、全長約3cmで魚類を食べ始め、13cm以上で完全な魚食性になる[2]。なお、流れ藻を離れる目安の7cmは尾叉長(吻の先から尾びれの切れこみまで)、13cmは全長で、長さの測り方が資料によって異なる。数字を並べて比べる場合は、この違いに注意が必要である。
尾叉長7cmほどで流れ藻を離れた稚魚は、沿岸の浅場へ移る[1]。ここから先が、冒頭の問いに近づく。成長したブリは、いつ、どこへ向かうのか。
3. 大きく なった ブリは、なぜ 夏に 北へ 行くの?
3. 大人のブリは夏に北へ向かい、秋に東シナ海へ戻る
3. 夏に北上する成熟ブリ:餌と標識が示す移動の違い
3さいごろには、大人に なった ブリが 多く なります。3さいより 前に 大人に なる ブリも います。3さい いじょうの 体の 大きさは 80センチを こえます。いきる 長さは、7さいくらいだと いわれて います。
大人に なった ブリの 中には、夏に 北海道の 海まで 北上し、秋に 南へ もどり、東シナ海へ 行く たびを する ものが います。この たびを、南北大回遊と よびます。ただし、ぜんぶの ブリが 行く わけでは ありません。どれくらいの わりあいの ブリが 行くのかは、まだ はっきり して いません。
どうして 北へ 行くのでしょう。理由の 一つは、えさを たべる ためだと 考えられて います。2021年に、北海道の 日本海と オホーツク海で ブリを しらべたら、オホーツク海の ブリの ほうが、おなかに えさが 入った ものが 多く、体に ついた あぶらも 多かったそうです。えさは、カタクチイワシなどでした。
では、北海道の ブリは、どれくらい ふえたのでしょう。
北海道立総合研究機構の報告によると、ブリの体長は3歳以上で80cmを超えます。成熟は2歳で一部、3歳で大半が済み、寿命は7歳前後です[3]。
成熟したブリの中には、夏に北海道まで北上し、秋に南下して、主な産卵場の東シナ海へ戻るものがいます。この大きな往復は南北大回遊と呼ばれます[1]。ただし、北海道との間を往復するのは確かめられた回遊の型の一つで、どれくらいの割合のブリが北海道まで行くのかは示されていません[7]。
なぜ北へ行くのでしょうか。北海道への来遊が増えた理由の一つは、餌を食べるためと考えられています。2021年に積丹沖の日本海と、オホーツク海の網走沖でブリ計116尾を調べた北海道の水産試験場の報告では、オホーツク海のブリのほうが餌を食べている個体が多く、体脂肪率も高めでした。主な餌はどちらの海でもカタクチイワシで、オホーツク海の夏にはイカナゴの仲間も食べていました[4]。ただし、これは「理由の一つ」という段階で、すべての説明がついたわけではありません。
では、北海道のブリは、実際にどれだけ増えたのでしょうか。
ブリはどの年齢で、どこへ向かうのか。体長は満1歳で約470mm、満2歳で約610mm、3歳以上で800mm以上になる。成熟は2歳で一部、3歳で大半が済み、寿命は7歳前後とされる[3]。なお、資源評価の別の成長式では1歳37cm・2歳53cmなど数値が異なり、海域や測り方によって差が出る。
環境省の資料は、3歳で成熟すると夏に北海道まで北上し、秋に南下して主な産卵場の東シナ海へ戻る南北大回遊をすると述べる[1]。ただし水産研究・教育機構の資源評価は、東シナ海へ移動する成魚の回遊パターンとして、北海道沿岸と東シナ海を往復する「北部往復型」と、能登半島以西の日本海と東シナ海を往復する「中・西部往復型」を並べて挙げており、太平洋側にも小規模な回遊群がいるとする[7]。どの型が多いかは書かれていないので、「北海道まで北上する個体もいる」と読むのが安全である。
その実態を、標識をつけた魚の記録で調べた研究がある。記録式の標識(アーカイバルタグ)は、水温・水深・照度を記録する小型の装置で、魚から回収した記録を読み取る装置である。水産海洋研究に載った研究は、これを4歳以上のブリ26尾の記録で解析し、東シナ海と北海道西岸を往復するもの、東シナ海と能登半島・山陰を往復するもの、能登半島周辺に1年以上とどまるもの、の3つの型があると推定した[5]。対象は対馬暖流域で放流した138尾のうち回収できた26尾であり、各型の割合までは言えない。それでも、同じブリでも一生の動きは一通りでないことが読み取れる。
では、北の海へ向かう動機は何か。北海道の水産試験場の報告は、北海道への来遊が増えた理由の一つとして、餌を食べるためと考えられると述べる。2021年に積丹沖の日本海とオホーツク海の網走沖で計116尾を調べると、オホーツク海のブリのほうが餌を食べている個体が多く、体脂肪率が高かった。両海域に共通する主な餌はカタクチイワシで、オホーツク海の夏にはイカナゴ類も食べられていた[4]。ただし「理由の一つ」にとどまり、単一の原因が示されたわけではない。
北の餌場を目指すブリが増えたとすれば、北海道の漁にも変化が出ているはずだ。
4. 北海道の ブリは、どれくらい ふえたの?
4. 北海道のブリは、数百トンから1万トン前後へ増えた
4. 北海道の漁獲は数百トンから1万トン前後へ:水温と資源量の2つの要因が挙がっている
北海道で とれる ブリの 量は、2000年ごろまで、1年に 数百トンくらいでした。それが 2010年代に ふえて、1年に 1万トンくらいに なりました。数百トンを 300トンと すると、およそ 30ばいです。
北海道の ブリの 水あげは、2011年から ふえて、2020年には 日本で いちばんに なりました。2024年の とうけいでも、北海道が 1い、2い 長崎県、3い 石川県でした。
どうして ふえたのでしょう。海の 水の あたたかさが かわった ことと、日本の ブリの 数が ふえた ことや、すむ 場所が 北へ ずれた ことが、かんけいして いるらしいと、研究者は 考えて います。ただし、これだけが 理由だと 決まった わけでは ありません。
北海道のブリの漁獲量は、2000年ごろまで年に数百トン程度でした。それが2010年代に大きく増えて、年間1万トン前後で推移するようになりました[3]。数百トンを300トンとして計算すると、およそ30倍です。数字は「数百トン」の幅があるので、ざっくりした見積もりです。
水揚げは2011年以降に急に増え、2020年には海面漁業で全国47都道府県の1位になりました。オホーツク海沿岸でも、2010年代前半以降は数百トン水準で獲られています[4]。令和6年の漁業・養殖業生産統計でも、ブリの漁獲量は北海道が1位、2位が長崎県、3位が石川県と紹介されています[2]。
増えた理由について、北海道立総合研究機構の報告は、海水温の変化と、それに伴う日本列島周辺のブリの資源量の増加や分布域の北への偏りが、関係している可能性が高いと述べます。温暖な時期には、日本海での越冬海域が能登半島より北に広がるという報告も紹介されています[3]。ただし「温暖化が原因」と言い切っているわけではなく、資源量そのものも2000年ごろから増えていたとされます。
北海道のブリ漁獲量は、2000年ごろまで数百トン程度だったが、2000年代に増加傾向となり、2010年代には著しく増えて年間1万トン前後で推移するようになった[3]。数百トンを仮に300トンとすれば約30倍である。「数百トン」には幅があるため、この倍率は概算にすぎない。
では、その増加はどれほど目立つのか。水揚げは2011年以降に急増し、2020年には海面漁業で全国47都道府県中の1位になった。オホーツク海沿岸でも2010年代前半以降、数百トン水準で漁獲されている[4]。令和6年の漁業・養殖業生産統計でも、北海道が1位、2位が長崎県、3位が石川県と紹介されている[2]。なお北海道の漁獲の約99%は定置網によるもので、時期は5〜11月に集中している[3]。夏の来遊に合わせた漁であり、旅の途中のブリを見ているともいえる。
では、なぜ増えたのか。北海道立総合研究機構の報告は、2010年代の北海道周辺での顕著な漁獲増には、海水温の変化と、それに伴う日本列島周辺のブリ資源量の増加や分布域の北偏が関係している可能性が高いと述べる。温暖な時期に、日本海での越冬海域が能登半島以北に広がるという報告も引いている[3]。ただし温暖化が原因と断定したものではなく、資源量そのものも2000年ごろから増えていたとされる点にも注意が必要である。
3章の餌の話と合わせると、次のように整理できる。餌は「北へ行く動機の一つ」、水温と資源量は「北まで行けるブリが増えた背景」で、役割が違うように見える。ただしこの整理は筆者の読みであり、報告が両者の関係をこのとおり述べているわけではない。
5. ブリは、いつ 南へ もどって くるの?
5. 秋に南へ戻ったブリが「寒ブリ」になる
5. 南下の季節に脂がのる:「寒ブリ」は旅の帰り道にある
夏に 北へ 行った ブリは、秋の はじめごろから、すこしずつ 南へ もどります。冬には、いちばん あぶらが のって おいしい じきに なります。これを「かんブリ」と よびます。
ブリは、大きく なるにつれて、よび名が かわる 魚でも あります。関東では、ワカシ、イナダ、ワラサ、ブリと よびます。関西では、ツバス、ハマチ、メジロ、ブリです。
ブリが ずっと おなじ 場所に いないと 知ると、お店で 見る ブリも、どこかの 海から 来た 魚だと 思えて きます。
夏に北へ向かったブリは、秋口から少しずつ南下を始めます。冬には「寒ブリ」と呼ばれる、最も脂がのっておいしい時期を迎えます[6]。
ブリは、成長に伴って呼び名が変わる出世魚としても知られています。関東ではワカシ、イナダ、ワラサ、ブリ、関西ではツバス、ハマチ、メジロ、ブリと呼ばれます[6]。
ここまでをまとめると、東シナ海などの西の海で生まれたブリの中には、藻の下で育ち、成熟すると夏に北海道まで行き、秋に南へ戻るという大きな旅をするものがいます。ただし全員が行くわけではなく、同じあたりにとどまる集団もいます。魚売り場のブリは、そのどこかの海を通ってきた魚です。
北で夏を過ごしたブリは、そのあとどうなるのか。夏に北上したブリは、秋口から徐々に南下を始め、冬には「寒ブリ」と呼ばれる、最も脂がのっておいしい時期を迎える[6]。北の餌場で蓄えた脂が冬のおいしさにつながる、と考えたくなるが、資料はそこまで因果を述べていない。ここで言えるのは、南下の時期と寒ブリの時期が重なる、ということまでである。
成長に伴って呼び名が変わる出世魚でもあり、関東ではワカシ・イナダ・ワラサ・ブリ、関西ではツバス・ハマチ・メジロ・ブリと呼ばれる[6]。
以上から、居場所の問いへの答えを組み立てる。ブリの「家」は一か所ではなく、冬から春に東シナ海を中心とする西の海で生まれ、稚魚は流れ藻の下で育ち、成熟した個体の一部は夏に北海道まで北上し、秋に南へ戻る。同じ種の中には、能登半島周辺にとどまるものや、西日本沿岸の根付き集団がいる。標識の記録で見えた3つの型は、その幅の大きさを示していた。
6. 魚売り場で ブリの 海を さがして みよう
6. 魚売り場のラベルから、ブリが来た海を探す
6. 産地表示から見る:ラベルと一次資料で、旅の続きを確かめる
きょう できる こと
おうちの 人と スーパーや 魚屋さんに 行ったら、ブリの ラベルを 見て みましょう。「産地」の ところに 書いて ある 県や 海の 名前を、日本の 地図で さがして、ゆびで 東シナ海から つないで みます。
べつの 日や べつの お店で 見た ラベルとも くらべると、おなじ 魚でも 来た 海が ちがう ことが あるか 見られます。
しらべる とき
北海道の 研究じょが 出して いる「ほくすいしだより」に、オホーツク海の ブリが 何を たべて いるかが のって います。おうちの 人と いっしょに 読んで みましょう。
今日できること
スーパーや魚屋さんでブリの切り身やさしみのラベルを見る機会があれば、産地の欄の県名や海の名前を、日本地図で探してみます。指で東シナ海から産地まで線をつなぐと、ブリの旅の中のどのあたりで獲れた魚か、想像できます。
別の日や別の店のラベルとも見比べると、同じブリでも産地が違うかどうかが分かります。ラベルに書かれた産地と、旅の道すじがどう重なるかを考えるのが、この観察の楽しみです。
資料を読むなら
北海道立総合研究機構・水産試験場の広報誌「北水試だより」106号には、オホーツク海のブリが何を食べているかが載っています[4]。日本語で読めます。環境省のせとうちネットのブリのページ[1]は、ブリの一生が短くまとまっています。
今日できること
店で見かけたブリの産地表示を、日本地図に記録しておくとよい。数回分を並べれば、産地が季節や店でどう変わるか、また研究報告の北海道の増加と、自分の目にする産地が重なるかを確かめる材料になる。
資料を読むなら
餌と体脂肪率の調査は北水試だより106号[4]、漁獲の増加と水温の関係は北海道立総合研究機構の研究報告[3]が日本語で読める。標識をつけたブリの回遊型は水産海洋研究72巻2号[5]で、英文要旨が付いている。一方で、北海道が1位になった統計や、因果の議論は、最新の資源評価で更新される可能性があるので、年度を確かめて読むとよい。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
本文で使った資料です。
- 環境省 せとうちネット「ブリ(ハマチ)」 https://www.env.go.jp/water/heisa/heisa_net/setouchiNet/seto/g1/g1chapter1/ikimono/hamachi.html (分布・流れ藻・南北大回遊)
- 水産庁・水産研究・教育機構「令和7年度ブリの資源評価」を引用した茨城県の資料 https://www.pref.ibaraki.jp/nourinsuisan/suishi/teichaku/documents/r7buri.pdf (産卵場・稚魚の食性・漁獲順位)
- 北海道立総合研究機構 水産試験場 研究報告100 星野・藤岡(2021) https://www.hro.or.jp/upload/41268/kenpou1008_buri.pdf (水温・成長・北海道の漁獲の増加)
- 北水試だより106(2023)「オホーツク海のブリは何を食べているのか」 https://www.hro.or.jp/upload/56002/dayori106-01.pdf (北海道の水揚げ順位・餌と体脂肪率)
- 井野ほか 水産海洋研究 72(2)「アーカイバルタグ標識放流によるブリ成魚の回遊」 https://www.jsfo.jp/archives/contents/pdf/72-2-92.pdf (標識による3つの回遊型)
- 千葉県 さかなの話「ブリ」 https://www.pref.chiba.lg.jp/suisan/sakana/sakana-variety/buri.html (寒ブリ・呼び名)
- 倉島ほか(2025)「令和7(2025)年度ブリの資源評価」水産庁・水産研究・教育機構 https://www.fra.go.jp/shigen/fisheries_resources/meeting/stock_assessment_meeting/2025/files/sa2025-sc15/fra-sa2025-sc15-01.pdf (産卵場の広がり:東シナ海の陸棚縁辺部を中心に、九州沿岸・能登半島周辺以西・伊豆諸島以西)
なおした ところ
更新履歴
更新履歴(改版の記録)
- 初版を公開。
- 題名・導入・1章・5章のまとめを直した。理由: 「ブリは東シナ海で生まれる」だとすべてのブリが東シナ海生まれに読めるため、資源評価にもとづき、主な産卵場は東シナ海の陸棚縁辺部で、九州沿岸や日本海側(能登半島周辺以西)・太平洋側(伊豆諸島以西)にも産卵場があると分けて書き、題名も「西の海で生まれて北海道まで行くブリがいる」という一例の形にした。出典[7]を追加。
- 説明文・導入・3章・5章のまとめで「成熟したブリの多くは夏に北海道まで北上する」としていた所を、「北上するものもいる」「一部は」に改めた。理由: 資源評価[7]は北海道沿岸と東シナ海の往復型、能登半島以西の日本海と東シナ海の往復型を並べて挙げるだけで、割合は示していない。標識放流の研究[5]も、回収できた26尾から3つの回遊型を推定したもので、「多く」と言える根拠がなかったため。
- 参考にした情報源の雑誌名を「日本水産学会誌」から「水産海洋研究」に直した(出典のURLと資源評価の文献リストに合わせた。誤記)。
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