1. あかちゃんは、「1+1」が わかるの?
1. 人形が1個や3個になると、赤ちゃんは長く見つめた
1. 1992年の実験:人形を足す場面を見た生後5か月児は、どう反応したか
うまれて 5か月の あかちゃんに、にんぎょうを 1つ 見せます。つぎに ついたての うしろへ かくして、もう 1つ、にんぎょうを そっと たします。
1+1は 2です。ついたてを どけたとき、にんぎょうが 1つや 3つに なって いたら、あかちゃんは 2つの ときより ながく じっと 見つめた、と 1992ねんに ほうこく されました[3]。
あかちゃんは、「1+1=2」を しって いたのでしょうか。これには「ただ、ものを 目で おって いただけでは」という 考えも あり、いまも はなしあいが つづいて います[3]。
たしざんは、学校に 入る まえから、人の ふしぎな ちからと つながって いるのかも しれません。
衝立の後ろで、人形が1個増える
1992年、心理学者のカレン・ウィンは、生後5か月の赤ちゃんを対象にした実験を、科学雑誌『ネイチャー』に発表しました。赤ちゃんの前に人形を1個置き、衝立で隠します。そのうえで、衝立の後ろにもう1個の人形を足す場面を、赤ちゃんに見せます[3]。
衝立を外したとき、人形が2個なら、正しい結果です。1個や3個だったときのほうを、赤ちゃんはより長く見つめたと報告されました[3]。「思っていたのと違う」ときほど、じっと見るという反応を手がかりにした実験です。
これは本当に「計算」なのか
この結果には、赤ちゃんは物を目で追っているだけで、算数とは言えないという批判がありました。2004年には、ウィンとマクリンクが、物を目で追える限界を超える数でも、9か月の赤ちゃんが足し引きに反応すると示す研究を発表しています[3]。ここは原論文ではなく、二次資料の要約によっています。この研究は、正確な計算ではなく、おおよその数をつかむ力かもしれず、解釈には議論が続いています。
赤ちゃんでさえ「物が増えた」ことに反応するのなら、学校では、たし算が出てくる場面をどう分けているのでしょうか。
1992年、カレン・ウィンは Nature 誌に、生後5か月児が少数の物に対する簡単な加減の結果を予測しているように見える、という実験結果を報告した。1個の人形を提示して衝立で隠し、その後ろへ2個目を足す場面を見せる。衝立を外すと、結果が2個なら期待どおり、1個や3個なら期待に反する場面になる。乳児は、期待に反する結果のほうを、より長く注視したと報告された[3]。
注意したいのは、この実験から読み取れることの範囲だ。「長く見る」のは「予想と違う」ことに反応した結果だと解釈されているにすぎず、乳児が記号で計算した証拠ではない。実際、乳児は物を目で追っているだけで算数ではない、という批判が出た。これに対し2004年、ウィンとマクリンクは、9か月児が物体追跡の限界を超える数でも足し引きに反応すると示す研究を発表した[3]。ただし、この研究が示すのは近い数の概数の足し引きであり、正確な計算とは限らない。原論文は有料で、本稿は二次資料の要約によっている。
数の感覚が学校より前から働いているとして、学校はその「たす」をどう整理して教えているのか。
2. おなじ「3+2」でも、お話が ちがう
2. 同じ「3+2」でも、お話は3種類ある
2. 同じ式「3+2」を、三つの場面に分ける:合併・増加・順序数
3+2は、どれも 5です。でも、お話は いろいろです。国の 学校の きまりを せつめいした ほんでは、たしざんが 出てくる お話を、ぜんぶで 5しゅるいに わけて います。1ねんせいでは、おもに つぎの 3つを ならいます[1]。
1つめは「あわせる」です。りんご 3こと みかん 2こを、いっしょに かごへ 入れると、ぜんぶで 5こ。
2つめは「ふえる」です。どんぐりを 3こ もって いて、2こ ひろうと、5こに なります。
3つめは「じゅんばん」です。まえから 3ばんめの 子の 2人 うしろは、まえから 5ばんめです。
いつも「あわせる」とは かぎりません。では、「おおい」という ことばが 出てくる たしざんは、あるでしょうか。
学校は、たし算の場面を5つに分けている
文部科学省の学習指導要領の解説では、たし算は「二つの集まりを合わせて、新しい集まりの数を求めるもの」とされています。そして、たし算が使われる場面として、増加、合併、順序数を含む加法、求大、異種のものの数量を含む加法の5つが挙げられています。小学1年生では、おもに最初の3つを扱います[1]。
同じ式、ちがう場面
合併は、りんご3個とみかん2個を一緒にかごへ入れる場面です。増加は、どんぐりを3個持っていて、2個拾う場面です。順序数は、前から3番目の子の2人後ろは前から何番目か、と考える場面です。どれも式は3+2で、答えは5です。
解説は、物を買うときに足し算や引き算を使うと述べ、数や計算を暮らしに生かすことを、算数の内容の柱の一つにしています[1]。同じ「たす」でも、使う場面は買い物から順番の数え方まで広がっているのです。
残る2つの場面の一つに、名前に「大」の字が入るものがあります。もう一つは、りんごとみかんのように種類の違うものの数量を扱う場面ですが、この記事では代表的な場面だけを取りあげます。まず「大」の字が入る場面を見ます。読むと不思議な形をしています。
学習指導要領解説(算数編)は、加法を「二つの集合を合わせて新しい集合を作ったときの要素を求めるもの」と位置づけ、加法が用いられる場面を五つ挙げる。増加(ある数量に追加する)、合併(同時にある二つを合わせる)、順序数を含む加法(ある順番からさらに何番か後を求める)、求大(大小二つの数量の差と小さい方が分かっていて大きい方を求める)、異種のものの数量を含む加法である。第1学年で主に扱うのは増加・合併・順序数で、求大と異種は児童の実態に合わせて扱う[1]。五つ全部を第1学年で扱うわけではない。本稿では、異種のものの数量を含む加法(種類の違うものの数量を扱う場面)は詳しく扱わず、代表的な場面に絞る。
ここで確かめたいのは、場面の区別が式ではなく「お話」にあることだ。りんご3個とみかん2個を合わせる(合併)、どんぐり3個に2個を足す(増加)、前から3番目の2人後ろ(順序数)は、どれも3+2=5だが、数量が同時にあるか、あとから加わるか、順番を表すかで、別の場面になる。解説が、日常で物を買うときにも加法・減法を使い、数やその計算を生活に生かすことを内容の柱の一つに挙げているのも、場面の広がりを意識した書き方だ[1]。
では、「求大」とは何か。大小の「差」が出てくるのに、なぜ減法ではなく加法なのか。
3. 「おおい」と 言われても、たしざん
3. 「3個多い」と言われても、たし算になる
3. 求大:「差」が与えられても加法になる場面
あきさんは、みかんを 5こ もって います。ゆうさんは、あきさんより 3こ おおく もって います。ゆうさんは なんこ でしょう。
こたえは 5+3=8で、8こです。「おおい」と あるのに、ひきざんでは なく、たしざんです。
「小さい ほうと、ちがいが わかって いて、大きい ほうを 出す」とき、たしざんを つかいます。これも たしざんの つかい方の 1つです。
国の せつめいでは、1ねんせいは、子どもの ようすに あわせて あつかう ことに なって います[1]。
ところで、2+3と 3+2は、おなじ こたえに なるのでしょうか。
「多い」が出てくるのに、足し算
あきさんはみかんを5個持っています。ゆうさんは、あきさんより3個多く持っています。ゆうさんは何個持っているでしょう。
「多い」という言葉に引かれて、引き算と思う人もいるかもしれません。でも、分かっているのは「小さいほうの数(5個)」と「差(3個)」で、求めたいのは大きいほうです。式は5+3=8です。解説では、この形を「求大」と呼び、加法の場面の一つに数えています[1]。
式と言葉の関係は、一筋ではない
「多い」と言われたら足す、「少ない」と言われたら引く、と覚えてしまうと、この場面で間違えます。式が足し算か引き算かは、言葉ではなく、場面の中で何が分かっていて何を求めるかで決まります。1年生では、児童の実態に合わせて扱うとされています[1]。
場面がこれだけ違っても、答えを出す式は同じ形です。では、足す順番を入れ替えても、答えは変わらないのでしょうか。
あきが5個持ち、ゆうがあきより3個多く持つとき、ゆうの個数は5+3=8である。「多い」という語がありながら、式は加法になる。これが求大で、解説は「大小二つの数量の差と小さい方の数量が分かっており、大きい方の数量を求める場合」と説明し、加法の場面の一つとして挙げている[1]。
この例が示すのは、立式を言葉のキーワード(多い=足す、少ない=引く)で決めると誤る場面があることだ。立式の根拠は、場面のなかで既知なのが何か(小さい方と差)、未知が何か(大きい方)にある。同じ数量関係でも「あきはゆうより3個少ない」と述べれば、ゆうを求める式は5+3のままである。言葉が変わっても式が変わらない例になる。
このように加法の場面は、「合わせる」から「差を使って大きい方を求める」まで、意味が異なる。それでも式の形がそろうのはなぜか。次は、式の性質を見る。
4. 2+3と 3+2は、おなじ?
4. 足す順番を入れ替えても、答えは同じなのか
4. 加法の交換法則・結合法則:1年と2年の扱いの違い
2こと 3こを あわせると 5こ。じゅんばんを かえて 3こと 2こを あわせても、5こです。たす じゅんばんを かえても、こたえは かわりません。
1ねんせいでは、おはじきや ブロックを うごかして、どんな お話でも おなじに なる ことを たしかめます。「じゅんばんを かえても いい」と、きまりとして ならうのは、2ねんせいです[1]。
3つより おおく たす ときも、どこから たしても、こたえは おなじです[2]。
ところで、この 「+」という しるしは、いつ、どこで うまれたのでしょう。
2個と3個を、順番を変えて合わせる
2個と3個を合わせると5個です。順番を変えて、3個と2個を合わせても、5個です。a+b=b+aと書ける、この性質を交換法則といいます[2]。3つ以上を足すときも、どこから先に足しても合計は同じです。これが結合法則で、(a+b)+c=a+(b+c)と書けます[2]。学習指導要領解説も、第2学年でこの2つの性質を扱うとしています[1]。
1年生は「操作」で確かめ、2年生で「きまり」にする
解説によると、この2つの法則を決まりとして扱うのは第2学年です。第1学年では、どの場面でも同じ結果になることを、具体的な操作を通して理解できるようにします[1]。おはじきを動かしたり、順番を変えて数え直したりして、「同じになる」ことを自分の手で確かめる段階です。
場面が違い、順番を変えても答えが同じなら、全部まとめて「+」という1つの記号で書ける、と考えたくなります。では、その記号は、いつ、どこから来たのでしょうか。
a+b=b+a(交換法則)と(a+b)+c=a+(b+c)(結合法則)は、加法の基本的な性質である[2]。学習指導要領解説も、これを第2学年の内容に位置づけている[1]。解説でこれを規則として扱うのは第2学年だが、第1学年でも、どの場面でも同じ結果になることを、具体的な操作や結果を通して理解させる[1]。
ここには、学習の順序の工夫が見える。式の性質を先に教えるのではなく、前章の合併・増加・順序数の場面で、おはじきなどを動かして「どの場面でも同じ」を経験させてから、第2学年で法則の形にまとめる。式を学ぶ前に場面を何種類も体験させるのは、この性質が、場面の違いを超えて成り立つことを実感させるためだと読める。ただし、この意図は解説の記述からの読みであり、解説が理由を明記しているわけではない。
性質が場面を超えて成り立つなら、それを一つの記号で書く意味が出る。その記号「+」は、どのような経緯で今の意味になったのか。
5. 「+」は、もともと「おおい」しるし
5. 「+」は、最初は「荷物が多い」印だった
5. 1489年の「+」は超過の印:加法の記号になるまで
1489ねんに、ドイツの ライプツィヒという まちで、しょうばいの 計算を おしえる ほんが 出ました。この ほんに、「+」と「−」が いんさつ されて います[4]。
でも、この ときの「+」は、たしざんの しるしでは ありません。にもつの おもさが、きまった おもさより「おおい」ことを あらわして いました。「−」は「たりない」しるしです。
たしざんの しるしとして つかった れいは、1518ねんの ほんに あると されます[4]。
「+」の かたちは、ラテンごの「et」(「そして」の いみ)を つづけて 書いた かたちから できた、という せつが あり、ゆうりょくです[4]。
「+」が できる ずっと まえ、人は どうやって かずを のこして いたのでしょう。
1489年の本の「+」
1489年、ドイツのライプツィヒで、ヨハネス・ヴィドマンが商売のための算数の本を出しました。この本に、「+」と「−」が初めて印刷されたとされます。ただし、そこでの意味は足し算・引き算ではなく、商品の重さの「超過」と「不足」でした[4]。荷物が決まった重さより多ければ「+」、足りなければ「−」です。
足し算の印になったのは、少しあと
加法・減法の意味で「+」と「−」を専門的に使った例は、ヘンリクス・グラマテウスが1518年に印刷した算術・代数の本に見られます[4]。印刷された最初の例から、「たす」の印として使われるまでには、約30年あります。
形のもとは、「そして」だったという説
「+」の形は、ラテン語の「et」(「そして」の意味)を続けて書いたものから生まれた、という説が有力です。1456年のドイツの写本では、etが加法に使われ、「+」に近い形で書かれているとされます[4]。ただし、これは説であり、確定した事実ではありません。
「多い」を表した印が、「たす」の印になる。前の章の「3個多い」が足し算だったことと、どこか似ています。では、数を記号で書くようになる前の人は、どんなふうに数を残したのでしょうか。
1489年、ヨハネス・ヴィドマンの商業算術(ライプツィヒ)に、「+」と「−」が初めて印刷された。ただしそこでの意味は加法・減法ではなく、商品の重さの超過と不足だった。例としては、「4 centner + 5 pfund」のような書き方があり、4ツェントナーに5ポンドが余る意味に読める[4]。つまり、1489年は「+」の印刷の初出であって、加法記号としての初出ではない。
加法・減法の意味で、「+」「−」を専門的に使った例は、ヘンリクス・グラマテウスが1518年に印刷した算術・代数の本に見られる[4]。荷物の「多い」「足りない」の印が、計算の「たす」「ひく」の印に使われるまで、およそ30年の間がある。前章の求大が、「多い」と言われても加法になる例だったことを思うと、「超過」の印が加法の印になったのは自然だが、これは筆者の読みで、資料が因果を述べているわけではない。
形の由来については、ラテン語の et(「そして」)の合字とする説が有力で、1456年のドイツの写本では et が加法に使われ、「+」に近い形で書かれているとされる[4]。ただし有力説であって、確定とは言えない。14世紀のニコル・オレームの写本に、「+」を加法の記号として使った早い例があるかもしれないとも言われるが、断定できる根拠は確認していない。
記号は、印刷された本の中で意味を変えながら定着した。では、記号がなかった時代の人は、数をどう残したのか。
6. 2まん年まえの ほねの きざみ目は、かず?
6. 2万年前の骨の刻み目は、数の記録だったのか
6. イシャンゴの骨:数の記録か、読み込みすぎか
アフリカの コンゴの イシャンゴという ところの ちかくで、1950ねんに、ほねが 見つかりました。2まん年 ほど まえの ものと いわれます[5]。
ながさは 10センチ ほどで、きざみ目が ぜんぶで 168本、3れつに ならんで います。
かずを かぞえた きろくだと 考える 人が います。でも、「いまの 人の 考えを あてはめすぎだ」と いう 人も います。たしざんの きろくとは 言えません。
1950年、コンゴで見つかった骨
1950年、ベルギーのジャン・ド・ハインゼリンが、コンゴ民主共和国のイシャンゴ付近で、動物の骨を見つけました。約2万年前のものとされ、長さは約10センチ。刻み目が3列に並び、合わせて168本あります[5]。
数えた記録か、現代からの読みすぎか
この刻み目を、数を数えた記録だと考える人がいます。一方で、数の概念を現代から読み込みすぎだという慎重な意見もあります。年代にも幅があり、刻み目の意味は明確ではなく、足し算の記録だったと言える材料はありません[5]。
確かなのは、人が物の数に注目し、何らかの形で残そうとしてきたかもしれない、ということです。「たす」ことは、どんな場所に隠れているのでしょうか。
1950年、ベルギーのジャン・ド・ハインゼリンが、コンゴ民主共和国のイシャンゴ付近で骨を発見した。約2万年前(紀元前18000年から20000年ごろの幅がある)とされ、長さ約10cm、168本の刻み目が3列に並ぶ[5]。
この刻み目を、数えた記録と考える立場がある。一方で、現代の数の概念を当時に読み込みすぎだという慎重論もある[5]。つまり、刻み目が加法の記録だったとは言えず、数を記録する意図があったのかも断定できない。本稿が取りあげるのは、記録の用途ではなく、「数を記号で残す」ことの古さである。刻み目の意味は明確でなく、出典は二次資料である。
1489年の印刷物と約2万年前の骨を並べると、数を書き残す手段は長く変わり続けてきたことが分かる。そして今日も、買い物や順番の数え方に、場面ごとの加法が潜んでいる。
7. 今日の たしざんを、さがして みよう
7. 今日のたし算を、場面で仕分けてみる
7. 日常のたし算を場面分けして、原典に当たる
おうちの 人と、今日 つかった たしざんを 1つ さがして みましょう。たとえば、おかしを かった とき、おはじきを ならべた とき です。
それは「あわせる」「ふえる」「じゅんばん」の どれに 近いでしょう。かみに「3+2=5」のように 書いて、お話も ひとこと そえます。
10円玉が あれば、3まいと 2まいを ならべて、じゅんばんを かえても 5まいに なるか、たしかめて みましょう。
家にあるもので、仕分けてみる
今日の暮らしの中で出てきた足し算を、1つ探します。買い物のレシート、時間割、本のページ数などが材料になります。見つけたら、「合わせる」「増える」「順番を進める」のどれに近いかを考えます。
式は同じでも、場面によって「合わせる」にも「増える」にも見えることがあります。迷ったら、どちらでも説明できる、と書いてかまいません。式の3+2=5と、場面の短い言葉を並べて書くと、あとで見返しやすくなります。
もう一つ、レシートの合計をさがして、「合わせる」「増える」「順番」のどれに近いか、メモしてみるのもよい方法です。同じ式でも、場面の読み方が変わることに気づけます。
原典にあたるなら
場面分けの出どころは、文部科学省の学習指導要領解説(算数編)で、出典欄から開けます。「+」の由来を載せたセント・アンドルーズ大学のページは英語ですが、1489年や1518年の例がまとまっています。赤ちゃんの実験や骨の議論の紹介も、出典欄にあります。
日常の加法を場面で分類して、式と一緒に記録してみるとよい。レシートの合計、時間割の合計時間、本の残りページなど、題材はどこにでもある。それぞれを、合併・増加・順序数・求大のどれと読めるか書き出す。複数の読み方ができる例が出たら、それが、場面の区別が式ではなく「お話」の側にある、という点の実例になる。
原典は、小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 算数編(文部科学省)と、Miller の Earliest Uses of Symbols of Operation(セント・アンドルーズ大学)である。後者は英語の資料だが、「+」と「−」の初出と、1489年・1518年の例がまとまっている。赤ちゃんの実験は Nature 誌(1992年)、イシャンゴの骨は発見者ド・ハインゼリンの報告が元になるとされ、本稿の出典は二次資料の要約なので、細部は原典で確かめてほしい。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
本文は、ここにある資料の内容を、自分の言葉で言いかえたものです。年・人名・名称は、資料によって細部が異なることがあります。
- 文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 算数編」 https://www.mext.go.jp/content/20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf (加法の意味と場面、第1学年と第2学年の扱い)
- Wikipedia「加法」 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%A0%E6%B3%95 (交換法則・結合法則。二次資料)
- Wikipedia, Karen Wynn https://en.wikipedia.org/wiki/Karen_Wynn (赤ちゃんの足し算実験と議論。二次資料)
- Miller, Earliest Uses of Symbols of Operation(セント・アンドルーズ大学 数学史) https://mathshistory.st-andrews.ac.uk/Miller/mathsym/operation/ (「+」の初出、1518年の例、etの合字説)
- Wikipedia, Ishango bone https://en.wikipedia.org/wiki/Ishango_bone (イシャンゴの骨。諸説あり、二次資料)
なおした ところ
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