1. なつの テニスで、どうして ふくが かわったの?
1. 暑い試合で長袖を着ていた選手は、なにを着るようになったのか
1. 長袖でプレーしていた選手の服が、半袖の襟つきシャツへ変わった経緯
むかしの テニスせんしゅは、ながそでの シャツで しあいを して いたと いわれます。ながそでだと、なつは あつく なりそうです。
そこで、ラコステという かいしゃが、はんそでの えりつきシャツを うり はじめたと しょうかいされて います[2]。これが、いまの ポロシャツの なかまです。
ポロシャツの もとは、ポロという きょうぎで きられて いた シャツだと いわれます。1930ねんだいに、テニスの せんしゅが きる ことが ふえて、ふつうの 人にも ひろまりました[1]。
さいしょの シャツは、めんの 「かのこ」と いう ぬので できて いたと いわれます。そのあと、ざいりょうは いろいろに ふえて いきました。
ただし、ポロシャツを だれが さいしょに つくったかは、ひとつに きまって いません。
1930年代のはじめ、テニスの選手は長袖のシャツで試合に出ていたといわれます。長袖だと、夏の日ざしの下では暑くなりそうです。
そこへ、ラコステ社が半袖の襟つきシャツを売り出したと紹介されています。最初のポロシャツは、綿の鹿の子(プチ・ピケ)でできていたそうです[2]。
ポロシャツそのものは、ポロ競技で着られていたシャツが起源とされています。1930年代にテニスの試合で着る選手が増え、一般の人にも広まりました[1]。ただ、「ラコステが発明した」と言い切れるかどうかは、資料によって補足が分かれています。
素材はその後ふくらみました。現在は綿、麻、ポリエステルなどの化学繊維、そしてそれらを混ぜたものが使われます。生地はニット(編み物)が中心で、昔は平織りやフランネルも使われたとされます[1]。
ここで出てきた「鹿の子」とは、どんな生地なのでしょうか。
1930年代初頭、テニス選手は長袖のシャツでプレーするのが普通だったとされる。そこに、半袖で襟のある綿の鹿の子のシャツを持ちこんだのが、ラコステだと紹介されている[2]。
ただし、起源をラコステ1社に帰すのは慎重であるべきだ。ポロシャツの原型はポロ競技のシャツにあり、ラコステの開発説に対しては、それ以前から存在したとする補足もある[1]。したがって「広めた要因の1つ」とするのが妥当だろう。
素材面では、初期には平織りやフランネルが使われたが、のちにニット製が主流になったとされる。現在は綿・麻・ポリエステルなどの化学繊維、およびそれらの混紡が使われる[1]。では、ラコステの最初の1枚にあった鹿の子とは何か。
2. 「かのこ」って、どんな ぬの?
2. 「鹿の子」という名前は、どこから来たのか
2. 鹿の子編みの定義と名称の由来、ポロシャツ生地との関係
ポロシャツの ぬのには、「かのこ」と よばれる あみかたの ものが あります。
あみものの 「かのこあみ」は、おもてあみと うらあみを、たてにも よこにも かわりばんこに した もようあみだと せつめいされます[3]。
なまえは、しかの せなかの まだらもように にて いる ことから ついたのだろう、と かんがえられて います[3]。
ただし、てあみの かのこあみと、ポロシャツの ぬのが ぜんぶ おなじ つくりとは かぎりません。ふくの ぬのは、ほかの あみかたも あります。
おうちの ポロシャツを ちかくで みると、ひょうめんの ようすが わかるかも しれません。
ポロシャツの生地には、鹿の子と呼ばれる編み地が使われます。「鹿の子」は、辞典では、表編みと裏編みを縦にも横にも交互にした模様編みと説明されています[3]。
名前の由来は、「鹿の背にあるまだらに似たことから出た名称であろう」と推測されています。つまり、はっきり決まった説ではなく、そう考えられている、という段階です[3]。
大事な注意があります。辞典が説明しているのは編み物の鹿の子編みです。市販のポロシャツの生地が、これと同じ編み構造とは限りません。
では、その生地は何の糸で作られるのでしょうか。素材ごとの得意不得意を見ましょう。
鹿の子編みの語は、百科事典では、表編みと裏編みを縦横とも交互にした模様編みと説明される。名称は、鹿の背のまだらに似ることから出たのであろうと推測されている[3]。由来はあくまで推定である。
注意したいのは、この記述が編み物の定義である点だ。市販ポロシャツの鹿の子生地が、これと同一の編み構造とは限らない。
編み地の型に加えて、素材も生地の性格を決める。ポロシャツの素材には綿とポリエステルが多く使われるが、両者は水との付き合い方がかなり違う。その違いが、混ぜ方の発想につながる。
3. めんと ポリエステルは、どう ちがうの?
3. 綿とポリエステルは、汗に対してどうちがうのか
3. 吸水性と乾きやすさ ── 綿とポリエステルの性質の違いと、混ぜる意味
あせを かいた あとの ポロシャツを おもいだして ください。めんの シャツは、あせを よく すいます。けれども、すった みずが なかなか かわきません[4]。
ポリエステルは、じぶんでは みずを すいにくい せんいです[5]。そのかわり、かわきやすくて、しわに なりにくいと いわれます[4]。
どちらにも、とくいな ことと にがてな ことが あります。ざいりょうや しあげかたで ちがう ことも あります。ですから、2つを まぜて つくる ふくが あるのです。
ただし、まぜれば かならず いい、という わけでは ありません。わりあいに よって、きもちよさは かわります。
綿は水をよく吸い、ためておく力も高いといわれます。汗をよく吸ってくれますが、吸った水分が乾きにくいという弱点もあります[4]。これは企業の資料にある一般的な説明で、素材や加工によって差があります。
一方、ポリエステルは乾きやすく、しわになりにくいという特徴があります。その代わり、吸水・吸湿は綿に及びません[4]。特許文書にも、ポリエステル繊維は水をはじく性質(疎水性)があるため、吸水性や吸湿性が求められる分野での使用が制限されてきた、と書かれています[5]。表面を処理して吸水性を持たせる方法も研究されています。
こうして見ると、「綿は肌ざわりと吸水」「ポリエステルは乾きやすさと手入れのしやすさ」というように、得意が逆向きです。2つを混ぜるのは、両方の良いところを少しずつ取りたいという発想から、と考えると筋が通ります。
ただし、実際にどちらが快適かは、気温や汗の量、着る時間によっても変わります。どちらが上と決められるものではありません。
では、自分のポロシャツの割合は、どこで分かるのでしょうか。
綿の長所は、水をよく吸い、ためておく力も高いことだ。ただし、吸い取った水分が乾きにくいという弱点がある[4]。ポリエステルはその逆で、乾きやすく、しわになりにくい反面、吸水・吸湿は綿に劣る[4]。この資料は企業のリーフレットによる一般的な説明で、素材や加工によって差が出る。
ポリエステルが水を吸いにくい理由は、繊維が疎水性だからで、特許文書でも、吸水性・吸湿性が求められる分野での使用が制限されてきたと述べられている[5]。もっとも、同じ文書が示すように、改質によって吸水性を持たせる方法がある。したがって「ポリエステル=吸わない」は、素材一般の話であって、製品ごとに違いうる。
こうした正反対の性質があるため、混紡や、吸汗速乾を目的としたポリエステル100%の製品など、複数の選択肢が並ぶことになる。混ぜれば得意不得意が足し引きされる、と考えるのは自然だ。ただし割合ごとの着心地の差は、資料からは数字で示せない。
では、手元の1枚の組成は、どうすれば読めるのか。
4. タグの すうじは、どう よむの?
4. タグの「綿65%」は、何を表しているのか
4. 組成表示 ── 家庭用品品質表示法が求める混用率の読み方
ふくの タグには、ざいりょうの なまえと わりあいを かく きまりが あります[6]。
たとえば 「めん 65%、ポリエステル 35%」と あれば、100の うち 65が めん、35が ポリエステルと いう こと。あわせて 100に なります。
うって いる ポロシャツには、めん 100%の ものも、ポリエステル 100%の ものも、まぜて ある ものも あります[7]。どれが ふつうとは、いえません。
おうちの 人の ポロシャツの タグも、みて みましょう。
日本では、繊維製品は、使われている繊維すべての名前に、混用率(%)を添えて表示することが、家庭用品品質表示法で決められています。繊維の名前も、「綿」「ポリエステル」など指定の用語を使います[6]。
だから「綿65%、ポリエステル35%」なら、表示の対象になる部分の100のうち、65が綿、35がポリエステルです。足すと100になります。
市販品には、綿とポリエステルを混ぜたものも、綿100%のものも、ポリエステル100%の吸汗速乾タイプもあります[7]。通販ページなどにある例で、「この割合が標準」というわけではありません。
ここまでで、最初の問いに答えられます。ポロシャツは、綿、ポリエステル、またはそれらを混ぜたものでできていることが多く、生地は鹿の子などのニットが中心です。
家庭用品品質表示法では、繊維製品について、繊維の名前と、それぞれの割合を%で表示する。繊維名は指定用語(「綿」「ポリエステル」など)を使う[6]。したがってタグを読めば、商品の素材構成が分かる。
「綿65%、ポリエステル35%」であれば、表示の対象になる部分の組成割合が、綿65、ポリエステル35ということだ。
市販のポロシャツには、綿とポリエステルの混紡、綿100%、ポリエステル100%(吸汗速乾)など幅がある[7]。これは通販ページ等に見られる例であり、特定の割合を標準とみなす根拠にはならない。
以上から、題名の問いには次のように答えられる。ポロシャツは綿、ポリエステルなどの化学繊維、およびその混紡でできており、生地はニット、特に鹿の子編みが中心である。
5. おうちの ポロシャツで、たしかめて みよう
5. 家のポロシャツを手がかりに、確かめられること
5. 手元の1枚から確かめられること、読み進める先
おうちに ポロシャツが あれば、タグを さがして みましょう。ふくの うちがわの すみに ついて います。
ざいりょうの なまえと すうじを、ノートに うつして みます。ほかの ふくの タグも みると、おなじ ならびか どうかが わかります。
つぎに、ポロシャツの おもての ぬのを、ゆびで さわって みましょう。ひょうめんの ようすを ことばに して みると、「かのこ」と いう なまえの わけを かんがえる てがかりに なります。
家にあるポロシャツで、2つのことが試せます。
1つ目は、タグの確認です。襟の内側や脇の縫い目あたりに付いている、素材と割合の表示を読みます。綿、ポリエステル、そのほかの繊維がどんな割合かを、ノートに写してください。数枚並べると、素材の幅が見えてきます。
2つ目は、生地の表面を指でなぞることです。表面のざらつきや、薄さ、伸びをことばにしてみます。鹿の子と呼ばれる型でも、実物の見た目は1枚ごとに違うはずです。
資料は、消費者庁の繊維製品の表示のページ[6]から読み始められます。
確かめるなら、まず手持ちのポロシャツ数枚のタグを読み、綿・ポリエステルの割合を表にまとめる。割合と、洗ったあとの乾き方や肌ざわりの印象を並べて書き留めれば、手元の服についての観察になる。ただし、印象は1枚ごとの条件(編み地、厚み、加工)にも左右されるため、素材の優劣の証明にはならない。
資料を読むなら、消費者庁の繊維製品の表示のページ[6]が、制度を決めた側の説明である。鹿の子の定義は辞典の項[3]、素材の性質は企業のリーフレットと特許文書[4][5]が日本語で読める。
残る問いは、市販ポロシャツの鹿の子生地が、どのような編み構造なのかという点だ。ここは、繊維や編み物の専門書にあたる必要がある。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
出典について:百科事典、消費者庁、企業資料、特許文書、各社の通販ページに基づく例を使った。何に使ったかは、それぞれの項目の最後に書いている。
- Wikipedia「ポロシャツ」。https://ja.wikipedia.org/wiki/ポロシャツ (起源・素材の概要)
- OCEANS「ラコステ」の紹介記事。https://oceans.tokyo.jp/fashion/2018-0529-5/ (ラコステの最初のポロシャツについての紹介)
- コトバンク「鹿の子」(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)。https://kotobank.jp/word/鹿の子-46026 (鹿の子編みの定義と名前の由来)
- 小松マテーレ ポリバのリーフレット。https://www.komatsumatere.co.jp/wp-content/uploads/2024/09/leaflet_polyva_2409.pdf (綿とポリエステルの吸水性・乾きやすさ)
- 特許 JPH03234814A「吸湿性ポリエステル繊維」。https://patents.google.com/patent/JPH03234814A/ja (ポリエステルが疎水性であること)
- 消費者庁「繊維製品の表示(シャツ)」。https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/guide/fiber/fiber_08.html (組成表示と混用率の決まり)
- BE-PAL の記事と各社の通販ページ。https://www.bepal.net/?p=649617 (市販ポロシャツの混率の例)
なおした ところ
更新履歴
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