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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

ちきゅうが 1かいてんする じかんは、どうやって はかるの?

地球が1回転する時間はどうやって測るのか ── 星から原子時計、遠い電波源まで

地球の自転の測り方 ── 恒星日、子午儀、水晶時計・原子時計、VLBI、リングレーザーまで

分野:宇宙・天文

ちきゅうが ぐるっと 1かいてんする じかんは、24じかんでは ありません。23じかん 56ぷん ぐらいです。4ふん みじかいのです。

では、その 4ふんは どこから 来て、ぐるっと 1かいを、だれが どうやって はかって いるのでしょう。こたえは、「うごかない めじるしを きめて、それが もとの むきに もどるまでを、とけいで かぞえる」ことです。むかしの はかり方から、いまの はかり方までを、たどって みましょう。

地球が1回転する時間は、24時間ではありません。約23時間56分で、4分ほど短いのです。

この4分はどこから来るのか。そして、地球が1回転したことを、誰がどうやって測っているのか。答えの芯は、「動かない目印を決め、それが元の向きに戻るまでの時間を、時計で数える」ことです。昔の測り方、時計が地球を追い越した話、いまの測り方を順にたどります。

地球が1回転する時間は、24時間ではない。遠い星を基準にすると、約23時間56分である[1]。

この4分の差はどこから生じ、1回転は何を基準に、何で測るのか。要点は、動かない目印を決め、それが元の向きに戻るまでの時間を、時計で数えることにある。ところが昔は、時計のほうが地球を基準にしていた。基準と時計の立場が入れかわった経緯と、いまの測り方(VLBIとリングレーザー)を、公的機関の資料などからたどる。なお、自転の速さが変わる理由は、この記事では扱わない。

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1. 1かいてんは、24じかんより 4ふん みじかい

1. 1回転は、24時間より4分短い

1. 恒星日と太陽日 ── 4分の差の正体

あさ、たいようが いちばん 高い ところに 来ます。つぎの ひも また、いちばん 高い ところに 来ます。この あいだが、ふだんの「1にち」で、24じかんです。

でも、ちきゅうは 1にちに、ぴったり 1かいてん しているのでは ありません。ちきゅうは、たいようの まわりも すこしずつ まわって いるからです。1にちで すこし すすむので、たいようが おなじ ばしょに 見えるには、1かいてんより すこし 多く まわらないと いけません。その「すこし」が、4ふんぶん です[1]。

たいように たよらず、とおくの ほしを めじるしに すると、ちきゅうは 23じかん 56ぷん ぐらいで、ぐるっと 1かいてん して います[1]。だから ほしは、まいにち 4ふんぐらい はやく おなじ ばしょに 来ます。

つまり、1かいてんを はかる ときの だいじな ことは、「うごかない めじるしを えらぶ」ことです。たいようは、ちきゅうから 見ると すこしずつ うごくので、めじるしに むきません。では むかしの 人は、なにを めじるしに して、どう はかったのでしょう。

朝、太陽がいちばん高くなるのが南中です。次の日の南中までが、ふだんの「1日」で、約24時間です。これを太陽日といいます。

ところが、地球は1日にちょうど1回転しているわけではありません。地球は太陽のまわりも回っているので、1日でその分だけ進みます。太陽をもう一度南の空に迎えるには、1回転より少し多く回らなければなりません。その「少し」が、平均して約4分ぶんです[1]。

太陽ではなく、遠くの星を基準にして1回転を測ると、約23時間56分です。これを恒星日といいます[1]。そのため、星が真南に来る時刻は、毎日約4分ずつ早くなります。1か月では約2時間です。

ここで、測り方の大事な条件が見えます。1回転を測るには、動かない目印が要ります。太陽は、地球から見ると少しずつ動くので、目印には向きません。では、昔の人は何を目印にして、どう測ったのでしょうか。

太陽が南中してから次に南中するまでが太陽日で、平均すると約24時間である。一方、遠くの星を基準に地球が1回転する時間が恒星日で、平均すると約23時間56分である[1]。

差の原因は公転にある。地球は1日のあいだに太陽のまわりも約1度進むので、太陽が同じ方向に戻るには、1回転より少し多く自転する必要がある。その余分が平均約4分で、恒星の南中時刻は毎日約4分ずつ早まる[1]。1か月で約2時間、半年で約12時間ずれるので、季節によって夜空の星座が入れかわる。

なお、国立天文台の暦Wikiは、ここでの恒星日を、春分点に対する自転で測ったものとして説明している[1]。春分点も、歳差のためにごくゆっくり動く。いまの精密な測定では、より動かない基準が使われる(4章)。

要は、1回転の測定とは、「十分遠くてほとんど動かない基準に対する、地球の向き」を時計で追うことである。この基準に何を選び、時計に何を使うかが、測り方の歴史そのものになる。

2. むかしは、ほしが 「まうえ」を とおる ときを はかった

2. 昔は、星が真南を通る瞬間を測った

2. 子午儀 ── 星の南中時刻で自転を読む

むかしの てんもんだいには、子午儀しごぎという ぼうえんきょうが ありました。まうえと まみなみを むすぶ せんの うえに おいて、そこを ほしが とおる しゅんかんを、とけいで はかります。

おなじ ほしが、あしたも この せんを とおります。その あいだの じかんを はかれば、ちきゅうが 1かいてん するのに かかった じかんが わかります。

日本では、1924ねんから 1955ねんまで、「いま なんじか」を ほしの かんそくで きめて いました[2]。ほしを 見て、とけいを あわせて いたのです。

ここに、ふしぎな ところが あります。ほしを 見て とけいを あわせるのですから、とけいは「ちきゅうの まわり方」が ものさしでした。ものさしが のびたり ちぢんだり しても、だれも 気づけません。

昔の天文台には、子午儀という望遠鏡がありました。真北から天頂を通って真南へ引いた線(子午線)の上だけを見られるようにした望遠鏡で、星がその線を横切る瞬間を、時計で記録します。

同じ星は、次の日もこの線を横切ります。その間隔が、地球が1回転するのにかかった時間です。ここで使う目印は、太陽ではなく星なので、約23時間56分のほうが直接測れます。

日本の標準時は、1924年から1955年まで、この子午儀による天体観測をもとに決められていました[2]。星の観測で、時計の時刻を合わせていたのです(くわしくは原子時計ができる前、時刻は何を見て合わせていたのか)。

ただし、この方法には落とし穴がありました。時刻は、地球の回り方をものさしにして決まります。そのものさしが少し伸び縮みしても、同じものさしで測っているかぎり、気づけません。

子午儀は、子午線(真北から天頂を通って真南へ引いた線)の面内だけを見る望遠鏡である。星がこの線を横切る時刻を時計で読み、同じ星の連続する通過の間隔から、自転の周期(恒星日)を得る。星の位置はあらかじめ星表に載っているので、通過時刻の読みから、時計の誤差も分かる。

日本では、標準時を決めるために子午儀で観測していたのは、1924年(大正13年)から1955年(昭和30年)までである[2]。原子時計の登場前、標準時は地球の自転に基づき、子午儀による天体観測から導かれていた[2]。この経緯は原子時計以前の標準時:星の通過観測から水晶時計・原子時計へ、基準はどう移ったかに詳しい。

当時は、自転をもとに時刻を決め、その時刻で自転を測っていた。自転が一定であれば矛盾は出ないが、自転が不規則に変わると、その変化は、同じ自転で決めた時計の中に隠れてしまう。自転を測り直すには、自転とは別に動く時計が要った。

3. ちきゅうより ただしい とけいが できて、わかった こと

3. 時計が地球を追い越した

3. 水晶時計と原子時計 ── 基準と時計が入れかわる

1930ねんだい、ドイツで、すいしょうを つかった とけいを つくる 人たちが いました。この とけいは、とても ただしく うごきます。

この とけいと、ほしで はかった 1にちの ながさを くらべると、ふしぎな ことが おきました。1ねんの うち、きせつに あわせて、すこしずつ ずれたのです。とけいが わるいのでは なく、ちきゅうの まわり方が きせつで ほんの すこし かわって いる、と かんがえられました[3]。

かわり方は、1にちで 1000ぶんの 1びょう ぐらいと、とても ちいさい ものです。でも、とけいが ちきゅうより ただしく なった ので、はじめて 気づけました。

1955ねんには、げんし とけいが つくられました[4]。1967ねんに「1びょう」の きめ方も、ほしでは なく、げんしの うごきを つかう ものに かわりました[4]。げんし とけいの くわしい はなしは、げんし とけいは、どうして そんなに ただしいの? で よめます。

ここで、やくわりが ぎゃくに なりました。まえは、ちきゅうが ものさしで、とけいが それに あわせて いました。いまは、げんし とけいが ものさしで、ちきゅうの まわり方を はかる ほうに なったのです。

1930年代、ドイツで水晶時計を作っていたシャイベとアデルスベルガーは、水晶時計の進み方と、星で測った1日の長さを比べました。すると、1年の周期でずれが出ました。時計の不調ではなく、地球の回り方が季節で変わっている、と考えられました[3]。

1937年について、北半球の春から初夏は自転が遅く、秋は速かった、と伝えられています。1日の長さの差は、両端で約1.2ミリ秒(1000分の1.2秒)です[3]。時計が地球より安定していたから、見えたゆれです。

1955年には、イギリスの国立物理学研究所でエッセンがセシウム原子時計を作りました。標準として使える安定さの、最初の原子時計だといわれます[4]。そして1967年、国際度量衡総会は、1秒をセシウム原子の電磁波の9,192,631,770周期と決めました。星ではなく原子で決まる秒になったのです[4]。原子時計については原子時計はなぜ正確なのかを読んでください。

ここで、役割が入れかわりました。昔は、地球が基準で、時計が合わせていました。いまは、原子時計が基準で、地球の回り方が測られる側です。「地球が1回転する時間」は、原子時計の秒で数えた長さになりました。

1930年代前半、ドイツの物理技術研究所などで水晶時計が作られ、シャイベとアデルスベルガーは、その進みを星で測った日の長さと比較した。1年周期のずれが現れ、彼らは原因を時計ではなく自転の変動に求めた。1935〜1937年ごろに、季節変動として記述されている[3]。報告によれば、1937年は北半球の春から初夏に自転が遅く、秋に速く、日長の差は両極端で約1.2ミリ秒である[3]。年代や数値は資料により書き方が分かれる。

1955年5月、イギリスの国立物理学研究所(NPL)のエッセンが、セシウムビーム型の原子時計を公開した。時間間隔の標準として使える安定さを持つ最初の原子時計と位置づけられる[4]。エッセンは、天文学的な秒との比較にも加わり、「天文学的な秒の死と原子時間の誕生」になると述べたという[4]。

1967年、国際度量衡総会は秒をセシウム133の遷移に対応する放射の9,192,631,770周期と定義した[4]。秒が、「天の星ではなく地上の原子」に結びついた。詳細は原子時計と秒の定義に譲る。

水晶時計との比較で自転のゆれが見つかり、原子時計が現れ、1967年に秒が再定義されると、立場は段階的に逆になっていった。以前は、自転が時計を決めていた。以後は、原子時計の秒を物差しに、自転を測る。1日の長さの変動は、「UT1(自転で決まる時刻)と原子時計ベースの時刻の差」として現れるようになった。1990年ごろには、原子時計基準の1日よりも約2ミリ秒長く自転していた例が、国立天文台に載っている[5]。

4. いまの さいしょうの めじるしは、うちゅうの はるか かなた

4. いまの目印は、何十億光年先の電波源

4. VLBI ── クェーサーの電波を2つのアンテナで受ける

いまの いちばん くわしい はかり方は、ほしの ひかりでは なく、でんぱを つかいます。

めじるしに するのは、はるか とおくの、クェーサーという うちゅうの でんぱの みなもとです[6]。あまりに とおいので、ちきゅうから 見ても、ほとんど うごきません。

この でんぱを、なん千キロも はなれた 2つの アンテナで うけとります。すると、でんぱが とどく じかんに、ほんの すこしだけ ちがいが 出ます。この ちがいを、とけいで はかります[6]。

ちきゅうが まわると、アンテナの むきが かわるので、ちがいも かわります。ちがいの かわり方から、ちきゅうが いま どちらを むいて いるかが わかるのです。この ぎじゅつは、2つの アンテナの きょりを、数ミリの せいどで はかれる ほどです[6]。

日本の こくどちりいんも、この かんそくに さんか して います。ほかの くにの アンテナと わけあって、ひびの ちきゅうの まわり方を、みはって いるのです[6]。

いちばん精密な測り方は、VLBI(超長基線電波干渉法)です。星の光ではなく電波を使います。

目印は、はるか遠くにあるクェーサーという電波源です[6]。あまりに遠いため、空の上でほとんど動きません。昔の星より、動かない基準として使いやすいのです。

この電波を、数千km離れた複数のアンテナで受けます。すると、電波が着く時刻に差(遅延時間)が出ます。その差を解析すると、アンテナ同士の位置関係が数mmの精度で分かります[6]。

地球が回ると、アンテナと電波源の向きの関係が変わり、遅延も変わります。この変化から、地球がいまどちらを向いているかが分かります。つまり、自転で決まる時刻(UT1)が出ます。国土地理院は、この観測からUT1−UTCを求め、自転速度の変化を日々監視しています[7]。

国土地理院は、ドイツやスウェーデン、ハワイの観測局と分担して、不規則に変わる自転の速さを日々監視しています[6]。UT1の実験観測では、1回1〜2時間と短い観測も行われています[8]。

VLBI(超長基線電波干渉法)は、地球からはるか遠くにある電波源(クェーサー)の電波を複数のアンテナで受け、到達時刻の差(遅延時間)を解析して、アンテナ相互の位置関係を高精度に求める技術である[6]。数千kmの距離を数mmの精度で測れる。

原理は次のとおり。電波源は遠すぎて、天球上でほぼ静止した基準になる。2つのアンテナを結ぶ線(基線)と電波源の方向が成す角が、地球の自転で時々刻々変わり、遅延時間も変わる。遅延の時間変化を多数の電波源で解析すると、基準に対する地球の向きが決まる。このうち、自転軸まわりの角度が、UT1(自転で決まる時刻)に対応する。

国土地理院は、VLBIの観測結果からUT1−UTCを求め、自転速度の変化を日々監視している[7]。

運用は国際的である。日本では、つくば32mアンテナ(1998〜2016年)、石岡観測施設(2015年〜)が国際観測に参加している[7]。国土地理院は、ドイツ・ボン大学などと共同で、1回1〜2時間の短い観測(UT1実験)を、2003年度からほぼ週1回行った[8]。自転の速さは日々変化し、予測も難しいので、日々の監視が欠かせない[7]。

5. もうひとつ、そとを 見ない はかり方

5. 外を見ない測り方 ── 地下のレーザー・ジャイロ

5. リングレーザー ── サニャック効果で自転そのものを測る

ここまでは、ちきゅうの そとの めじるしを 見て いました。ところが、そとを 見ない はかり方も あります。

ドイツの ちかの けんきゅうじょに、おおきな しかくい レーザーの わが あります。わの なかを、レーザーの ひかりが、右まわりと 左まわりの りょうほうに はしります[9]。

わが ちきゅうと いっしょに まわって いると、右まわりと 左まわりの ひかりの あいだに、ほんの すこし ちがいが 出ます。その ちがいを 見れば、わが どれだけの はやさで まわって いるかが、わかります。くるくる まわる あそびで、目を とじて いても「まわって いる」と わかるのと、にて います。

この そうちで、1にちの ながさの かわり方を、1000ぶんの 1びょうより こまかく はかれる、と いわれます[9]。しかも、1にちぶんを まとめた かずではなく、数じかんごとの かわり方が わかります[9]。

ちきゅうが まわって いる しょうこを、ふりこで 見せる しかけも あります。ふりこが ゆっくり まわるのは、ちきゅうが まわって いるから? も、よんで みてください。

ここまでは、地球の外にある目印を見る方法でした。ところが、外を見ずに、自転そのものを測る方法もあります。

ドイツのヴェッツェル測地観測所の地下には、大きな四角いリングレーザーがあります。輪の中を、レーザー光が時計回りと反時計回りの両方向に走ります[9]。

輪が地球と一緒に回っていると、2つの光の間に、ごくわずかな差が出ます(サニャック効果)。その差から、輪がどれだけの速さで回っているかが分かります。目を閉じて回転遊具に乗っていても、回っていると分かるのと似ています。

2023年に、ミュンヘン工科大学のシュライバーらが、この装置で、1日の長さの変動を1ミリ秒より細かく測った、と報告しました[9][10]。クェーサーを使う従来の方法は1日ぶんをまとめた値ですが、この装置は数時間ごとに回転の速さを出せます[9]。

振り子で地球の自転を見せる実験もあります。振り子を揺らすだけで、なぜ地球が回っていると分かるのかも、あわせてどうぞ。

リングレーザーは、サニャック効果を使う大型のジャイロスコープである。閉じた光路を逆向きに周回する2本のレーザー光は、装置が回転していると、周回時間がわずかに異なり、その差が拍(ビート)周波数として現れる。拍の周波数が回転速度に比例するので、外部の天体を見ずに、慣性空間に対する回転速度を直接測れる[9]。

ドイツのヴェッツェル測地観測所には、岩盤に固定された大型のリングレーザー(G)がある。2023年、ミュンヘン工科大学のシュライバーらが『ネイチャー・フォトニクス』誌で、数か月の連続運転で自転の変動を10億分の5のレベルで捉えた、と報告した[10]。報道では、日長の変動を1ミリ秒より細かく測れる、とされる[9]。

クェーサーを使う従来の方法では、日長の値が1日ぶんの平均になる。リングレーザーは数時間ぶんの積分で1点を出せるので、短い時間の変動を追える[9][10]。

別の方法として、振り子で自転を示すものもある(フーコーの振り子はなぜ自転の証拠になるのか)。ただし、フーコーの振り子は自転の存在を示すもので、日長の精密測定には使わない。

6. はかった かずは、どこに つかわれる?

6. 測った値は、うるう秒の決定に使われる

6. UT1−UTC ── 測定の結果は、うるう秒につながる

はかった ちきゅうの むきから、「UT1」という じこくを もとめます。げんし とけいの じこくと、UT1の ちがいが、たいせつです。

その ちがいが 0.9びょうに 入るように、ときどき 「うるう秒びょう」で 1びょう たしたり ひいたり します[5]。うるう秒を いつ いれるかを きめる ときに、ちきゅうの まわり方を はかった かずが つかわれます[6]。

うるう秒が はいる ひの、でんぱ時計や スマホの ようすは、うるう秒が 来る ときに、でんぱ時計や スマホは どうやって 時間を あわせるの? に あります。

測った地球の向きは、UT1という、自転で決まる時刻に換算されます。原子時計をもとにした協定世界時(UTC)との差(UT1−UTC)が、自転の速さの変化の様子を表します[7]。

国立天文台によれば、自転で決まる時刻と原子時計で決まる時刻の差が、プラスマイナス0.9秒の範囲に入るように、うるう秒で調整されます[5]。国土地理院は、自転の観測結果が、うるう秒の挿入の決定にも使われると説明しています[6]。

実際にうるう秒が入る日に、電波時計やスマホがどうやって合わせるかは、うるう秒が入る日、電波時計とスマホはどうやって1秒のずれを知り、時刻を合わせるのかで扱っています。

測定結果は、UT1(自転で決まる時刻)として表され、原子時計ベースの協定世界時(UTC)との差UT1−UTCで、自転の速さの変化の様子が分かる[7]。グラフに現れる大きな「とび」は、うるう秒が適用された跡である[7]。

UTCは、UT1との差が0.9秒以内に収まるよう、うるう秒で調整される[5]。国土地理院は、自転の観測結果がうるう秒の挿入の決定にも使われると述べている[6]。

国立天文台の資料(2014年末時点)によれば、うるう秒は1972年の開始から同時点まで、すべて1秒を足す挿入だった。将来は、自転速度の変化を長期予測できないため、時期は分からない[5]。うるう秒の伝わり方はうるう秒はどう伝わるのか:電波時計の予告信号とスマホの時刻サーバーで扱っている。

ここまでで、「測る」という問いには答えが出た。外の動かない基準(クェーサー)を、原子時計の秒で数えるのが、いまの基本である。自転の速さがなぜ変わるのかは、この記事の範囲を超える。

7. じぶんで ためして みよう

7. 自分で確かめてみよう

7. 自分で確かめる ── 星の「4分の早まり」を測る

よる、おうちの 人と いっしょに、まどや ベランダに 出ます。あかるい ほしを ひとつ えらんで、でんしんばしらや たてものの かどの うしろに かくれる(または 出て くる)じこくを、メモして ください。まいばん 見える ばしょと ほしを えらびます。

あしたの よる、おなじ ばしょから おなじ ほしを 見ると、きのうより 4ふんぐらい はやく かくれます。1しゅうかん つづけると、28ぷんぐらい はやく なります。ほしの うごきから、ちきゅうが 24じかん より みじかく まわって いることが、わかります。

よるの そとに 出る ときは、かならず おうちの 人と いっしょに。あぶない ばしょには いかないで ください。

夜、家の人と一緒に、窓かベランダに出ます。明るい星を1つ選び、電柱や建物の角の後ろに隠れる(または出てくる)時刻を、メモしてみましょう。毎晩見える場所と星を選びます。

次の日の夜、同じ場所から同じ星を見ると、前の日より約4分早く隠れます。1週間続けると、約28分早くなります。星の動きから、地球の1回転が24時間より短いことが分かります。

時計は、スマホの時刻のように、ネットで合わせてあるものを使うと確かです。夜に外へ出るときは、家の人と一緒に行い、危ない場所には行かないでください。

さらに調べるなら、国土地理院の「VLBI」のページに、日本のアンテナと観測の様子があります。

同じ場所に立ち、明るい星が電柱や建物の角に隠れる(または出る)時刻を、毎晩記録する。時計は、ネットで合わせたものを使う。毎晩見える場所と星を選ぶこと。星が隠れる時刻は、毎日約4分ずつ早まるはずで、1週間で約28分になる。太陽日と恒星日の差(1章)を、自分の目で確かめられる。

測るときは、場所を毎回同じにすること、星を同じ地点で見ることが大事である。数日で誤差は出るが、10日ほどで傾向が分かる。夜間の外出は保護者と一緒にし、危険な場所は避ける。

さらに進めるなら、国土地理院のVLBIのページ[6]と、国立天文台の暦Wiki[1]から入るとよい。原論文を読むなら、リングレーザーの2023年の論文(『ネイチャー・フォトニクス』、DOI: 10.1038/s41566-023-01286-x[10])が出発点になる。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

本文の数値は、次の資料の記述にもとづく。シャイベらの発見の年代や、リングレーザーの寸法は、資料により書き方が分かれる。ここでは、確認できた範囲で書いた。

  1. 国立天文台暦計算室「暦Wiki/時刻/恒星時と太陽時」「暦Wiki/要素/1日とは?/1日の長さ」。 https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/BBFEB9EF2FB9B1C0B1BBFEA4C8C2C0CDDBBBFE.html (恒星日は約23時間56分、太陽日との差は約4分、恒星の南中時刻は毎日約4分早まる)
  2. 国立天文台「日本の『時』をつかさどる」 https://www.nao.ac.jp/news/blog/2021/20210610-time.html (子午儀による標準時決定、1924〜1955年)
  3. Wikipedia "Nicolas Stoyko"。 https://en.wikipedia.org/wiki/Nicolas_Stoyko (シャイベとアデルスベルガーが水晶時計の記録から自転の季節変動を記述。百科事典的な二次資料)
  4. NIST "A Brief History of Atomic Time"。 https://www.nist.gov/atomic-clocks/brief-history-atomic-time (1955年のエッセンの原子時計、1967年の秒の定義)
  5. 国立天文台「『うるう秒』ってなに?」 https://www.nao.ac.jp/faq/a0403.html (自転と原子時計の差を±0.9秒に保つ調整、1990年ごろの約2ミリ秒の例、1972年以降の挿入)
  6. 国土地理院「VLBIとは」「VLBIってなに?」。 https://www.gsi.go.jp/uchusokuchi/vlbi-about.html (クェーサーの電波、到達時刻の差、数mmの精度、自転速度の日々の監視、うるう秒の決定への利用)
  7. 国土地理院「VLBIの成果」。 https://www.gsi.go.jp/uchusokuchi/vlbi-data.html (UT1−UTCの表し方、つくば局と石岡施設の期間)
  8. 国土地理院時報 No.102「UT1決定のための日独共同VLBI観測について」。 https://www.gsi.go.jp/REPORT/JIHO/vol102-2.htm (2003年度から、ほぼ週1回の日独共同観測)
  9. Science News "A laser gyroscope measured tiny variations in the lengths of days on Earth"。 https://www.sciencenews.org/article/laser-gyroscope-length-day-earth-physics (ヴェッツェルのリングレーザー、日長を1ミリ秒より細かく測定、数時間ごとの測定)
  10. Physics Today "Laser gyroscope measures the variations in Earth's rotation rate"。 https://physicstoday.aip.org/news/laser-gyroscope-measures-the-variations-in-earths-rotation-rate (Schreiber ほか、Nature Photonics 2023、DOI 10.1038/s41566-023-01286-x、3か月の連続運転で10億分の5)

なおした ところ

更新履歴

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