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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

ギンナンの におい は、だれかの 役に 立って いるの?

ギンナンの臭いは、だれかの役に立っているのか ── 森で種を運ぶ動物との関係

ギンナンの臭いは何のためか ── 外種皮の酪酸、種子を運ぶ哺乳類の記録、「誘引」説の根拠と限界

分野:生きもの

つぶれた ギンナンの におい は、すごく くさくて、びっくりします。ところが 森では、この におい に さそわれて 来る 動物が いるようです。

だれが ギンナンを たべて、たねは どこへ いくので しょうか。この 記事を 読むと、わかって いる ことと、まだ わからない ことの さかいめが わかります。

足もとでつぶれたギンナンの臭いは、人にはいやなものです。ところが石川県の森では、自動撮影カメラの調査で、タヌキやツキノワグマがギンナンを持ち去り、傷のない種を糞に出していたことが報告されています。

では、あの臭いは「食べてほしい」という合図なのでしょうか。この記事を読むと、動物との関係で分かっていることと、まだ直接は確かめられていないことの境目が分かります。

ギンナンの強い臭いは、肉質の外種皮から出る。石川県の森の調査では、タヌキ・アナグマ・ハクビシン・ツキノワグマが種を持ち去り、傷のない種を糞とともに出していた[4]。

この臭いは動物を呼ぶ合図だという見方があるが、臭いの目的そのものを実験で確かめた研究は、今回の資料には見つからない。この記事では、臭いの成分、散布する動物の記録、仮説の限界を、順に分けて読み、どこまでが確かな観察で、どこからが推測なのかが分かるようにする。

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1. くさい においは、どこから 出るの?

1. 臭いの正体は、種を包む黄色い肉のような層

1. 臭いの発生源と成分 ── 外種皮と酪酸

ギンナンは、イチョウの 木の たね です。落ちて つぶれると、黄色い 皮の 中から、あの におい が 出て きます。

においの もとは、たねを つつんで いる 黄色い 肉の ような ところ(がいしゅひ)です[1]。ハーバード大学の 木の 公園の 人は、おもな もとの 1つ「らくさん」は、くさった バターの においを つくる もとと おなじ だと せつめい して います[3]。

ギンナンが なるのは、めすの 木 だけです。おすの 木には なりません[3]。

では、この においは、だれかの 役に 立って いるのでしょうか。よく いわれる 見かたは、「動物を よぶ 合図」です。つぎの 章で、森の 動物の ようすを 見て みます。

においのもとは外種皮

イチョウの種は、黄色くて肉のようにやわらかい層に包まれています。外種皮と呼ばれる部分で、強い臭いはここから出ています[1][7]。ハーバード大学のアーノルド樹木園は、この層に酪酸が多く、人の吐いたものや傷んだバターの臭いの中心になる成分と同じだと説明しています[3]。

もう1つの主な成分は、資料によって名前が分かれます。北海道大学の解説はエナント酸、中国の研究者による2012年の分析はヘキサン酸としています[1][2]。そのためこの記事では、「酪酸などの脂肪酸」とだけ書きます。

実をつけるのは雌の木だけ

イチョウは雄の木と雌の木が分かれていて、種ができるのは雌の木だけです[3][7]。外種皮をさわるとかぶれることもあります[7]。

人にはやっかいな、くさくてかぶれる皮。けれど森の動物には、ちがう意味があるのかもしれません。だれが、この皮にひかれてやって来るのでしょうか。

ギンナンの強い臭いは、種子の外側にある肉質の外種皮から出る[1][7]。アーノルド樹木園の解説では、黄色い肉質の種皮に酪酸が多く、人の吐物や腐ったバターの臭いで中心になる成分と同じだとされる[3]。外種皮はさわるとかぶれる[7]。

では、成分は酪酸だけなのか。中国で2012年に発表されたGC-MS分析は、外種皮から29の揮発成分を見いだし、ブタン酸(酪酸)とヘキサン酸が主成分だとした[2]。ただし、抽出法によって順位が入れかわる。SDE法ではヘキサン酸が約66%・酪酸が約21%、SPME法では酪酸が約60%・ヘキサン酸が約25%だった。この%は相対的なピーク面積であり、濃度そのものではない[2]。一方、北海道大学の解説は、主成分を酪酸とエナント酸とする[1]。第2の成分は資料で食いちがうので、本稿では「酪酸を含む脂肪酸」と表す。

実をつけるのは雌株だけで、イチョウは雌雄異株である[3][7]。強い臭いは、人にとっては不快でも、種をつくる側の木にとっては何かの意味を持つのではないか。次の問いは、その相手がだれかである。

2. 森で ギンナンを もって いくのは だれ?

2. 自動撮影カメラに写ったのは、森の動物たち

2. 石川県の調査 ── 種を持ち去る動物と、糞に出た種

石川県の 森で、地めんに 落ちた ギンナンを しらべた 人たちが います。しゃしんを とる 自動カメラを おいて、だれが 来るのかを 見たのです[4]。

ギンナンを もって いった のは、タヌキ、アナグマ、ハクビシン、ツキノワグマ でした。その 動物の うんちには、きずの ない たねが 出て いました[4]。

ネズミの なかまも 来ましたが、たねを かじる ことが 多く、一部は 地めんに ためて いました[4]。

この 調べでは、ギンナンを たべた 動物が、たねを 森の 中へ はこぶ 役めを して いるように 見えます。ただし、においが 動物を よぶ ため だと、はっきり きまった わけでは ありません。

地面に落ちたギンナンのゆくえ

石川県の森で、自動撮影カメラを使い、地面に落ちたギンナンがどうなるかを調べた調査があります。日本生態学会の大会で発表されたポスターの抄録によると、タヌキ、アナグマ、ハクビシン、ツキノワグマが種を持ち去り、傷のない種を糞に出していました[4]。

ネズミの仲間(アカネズミ類)は、種の大部分をかじりました。それでも一部は地面にためていました。研究者は、数の面では散布の効果が高いと結論しています[4]。

東アジアでの記録

2024年の論文は、東アジアでタヌキやハクビシンが悪臭のある外種皮を食べ、硬い種を効果的に散布することが記録されてきたと述べています[6]。石川県の調査と同じ方向を向いている記述です。

ただし、石川県の調査は学会の抄録で、査読を受けた論文ではありません。1つの森の記録を、日本中のすべての森に当てはめることもできません。「ギンナンを食べて種を運ぶ動物がいる」という観察は、複数の資料に出てきます。

石川県の森で自動撮影カメラを用い、地面に落ちたギンナンの運命を調べた調査がある。日本生態学会第62回大会のポスター抄録によると、タヌキ・アナグマ・ハクビシン・ツキノワグマが種を持ち去り、傷のない種を糞に出した[4]。抄録は、種子の除去率が高く無傷の種を排泄していたのは肉食性の哺乳類だったとして、ギンナンの種は哺乳類に食べられて運ばれることに主に適応していると結論する[4]。

これに対し、アカネズミ類は種の大部分をかじって食べたが、一部は地面にたくわえた。研究者は、数の面では散布の効果が高いと結論している[4]。ネズミは「食べる側」であると同時に、結果として運ぶ側にもなりうる。散布者と捕食者の境目は、動物の種類で単純に分かれない。

2024年にDel Trediciは、東アジアでタヌキとハクビシンが悪臭のある外種皮を食べ、硬い種を効果的に散布することが記録されてきたと述べた[6]。ただし本稿が使えたのは抄録で、記録の原典までは追っていない。石川の調査も査読論文ではなく学会抄録であり、1地域の結果をそのまま全国に広げることはできない。それでも、複数の資料が同じ動物を挙げている点は、見方を支える材料になる。

3. たべられても、たねは へいき なの?

3. 食べられても、種は硬い殻が守る

3. 内種皮の殻と消化管 ── 親木から離れた場所へ

ギンナンの たねの まわりには、かたい から が あります。動物が たべても、この から が 中の たね を まもります[3]。

動物の おなかで とけるのは、外がわの やわらかい 黄色い ところです。から に はいった たねは、おや の 木から はなれた ばしょで、うんち と いっしょに 出ます[3]。

木は 自分で あるく ことが できません。だから、動物が はこんで くれると、たねは 遠くへ 行く ことが できます。においで よばれた 動物が いたと すれば、においは この しくみの 入り口に なって います。

硬い殻が胚を守る

ギンナンの種は、硬い殻に包まれています。アーノルド樹木園の解説では、この硬い内側の殻が、動物の消化管を通るあいだ、中の胚を守ります[3]。動物は肉質の外種皮を消化し、殻に入った種は、親の木から離れた場所に出されます[3]。

動けない木が、動物に運んでもらう

木は歩いて移動できません。種が動物の体内を通って出てくるという仕組みは、木にとって、遠くへ種を送る方法の1つになります。石川県の調査で傷のない種が糞に出ていたこと[4]は、この殻が実際に役に立っていることと、つじつまが合います。

臭いが動物を呼ぶなら、この「食べる、運ぶ、出す」の流れの入り口に臭いがあることになります。では、種が出される場所は、種にとってどんな場所なのでしょうか。

ギンナンの種は、硬い殻(内種皮の外側の層)に包まれる。アーノルド樹木園の解説では、この殻が動物の消化管を通る間も胚を守る[3]。動物は肉質の外種皮を消化し、殻に入った種は親木から離れた場所に排出される[3]。

石川県の調査で、傷のない種が糞に出ていた[4]ことは、この構造と合っている。一方、ネズミのように種をかじる動物には、殻だけでは守りきれない場面があると考えられる。石川の調査でも、ネズミは種の大部分をかじっていた[4]。

だから、動物の食べ方は、種をどうあつかうかで結果が分かれる。種を傷つけずに運ぶ動物と、種をかじって食べる動物である。外種皮の臭いが前者を呼ぶ合図なら、臭いは殻と組み合わさって、散布の仕組みの一部になる。植物の側から見ると、動かない木が、動物の移動を借りて子孫を遠くへ送る方法だ。では、種が出される先の場所は、種にとってどんな場所なのか。

4. タヌキの トイレに おちた たねは どうなる?

4. タヌキの「ため糞場」は、種にとって悪くない場所かもしれない

4. タヌキのため糞場 ── 「生存率85%」という数字の読み方

タヌキは、同じ 場所に なんども うんちを する くせが あります。その 場所を「ためふんば」と いいます。

東京の 山の 森(おくたま)で、この ためふんばを しらべた 研究が あります。イチョウの たねは 大きく、ためふんばでの 「生ぞんりつ」は 85%だった そうです[5]。

ここで 気を つけたい ことが あります。これは、ためふんばで 芽めを 出した 苗なえが、少なくとも 1年は 生きのこった 割合わりあいです。「ぜんぶの たねの 85%が 木に 育つ」と いう 意味では ありません。ためふんばは、たねが 育つのに むいて いる 場所かも しれない、と いう 見かた です。

同じ場所に糞をする習性

タヌキは、決まった場所に何度も糞をします。そこを「ため糞場」と呼びます。東京の奥多摩の森で、このため糞場に出された種を調べた2020年の研究があります[5]。

抄録によると、イチョウの種は大きく、タヌキのため糞場での生存率は85%だったと報告されています[5]。ため糞場で発芽した苗が、少なくとも1年生き残った割合です。そこからため糞場が散布先として適している可能性が示されました。

この数字の読み方

85%という数字は、目を引きます。しかしこの「生存率」は、芽を出した苗が少なくとも1年生き残った割合であり、種全体のうち木に育つ割合ではありません。この数字は、「ため糞場が散布先として適しているのではないか」という手がかりとして読むのが妥当です。

ここまでで見えてきたのは、臭いに引かれて来た動物が、種を運び、糞の場所に出す、という流れです。では、臭いの「目的」は、本当にその動物を呼ぶことなのでしょうか。

タヌキは特定の場所に繰り返し排泄し、その場所をため糞場と呼ぶ。奥多摩(東京)の森でため糞場を調べたOsugiら(2020)は、イチョウの種は大きく、ため糞場での生存率が85%だったと報告した。これはため糞場で発芽した苗が少なくとも1年生存した割合で、ため糞場が散布先として適している可能性があるとされた[5]。

この85%は慎重に読む必要がある。第一に、本稿が使えたのは抄録で、「生存率」の定義(何が何に対する割合か)は抄録の範囲でしか分からない。したがって「85%が育つ」と言い換えられない。第二に、1つの地域の1種類の動物の調査である。第三に、示されたのは「適している可能性」であり、種が実際に森に定着したことの証明ではない。

それでも、抄録は「種が大きい」ことと「ため糞場で生存率が高い」ことを並べて述べており、大きな種を運ぶ動物の糞の場所が、ギンナンの行き先の1つになりうることを示す。ただし、他の動物の糞の場所や、ため糞場以外の場所との比較までは、抄録からは読み取れない。ここまでで、臭い・殻・散布者は1本の線につながった。残る問いは、臭いの成分が「呼ぶため」に存在するという、目的の部分である。

5. においは ほんとうに「よぶ ため」なの?

5. 「動物を呼ぶ合図」という見方と、まだ分かっていないこと

5. 誘引説の根拠と限界 ── 腐肉に似せる説、ほかの働き、恐竜説

2024年の ろんぶんは、「ギンナンの においは、肉の くさった においに にせて、肉を たべる 動物を よぶ さくせんでは ないか」と いう 見かたを しめして います[6]。

とても おもしろい 見かたです。でも、これは「かせつ」です。においの 目てきを、じっけんで たしかめた 研究は、今回 しらべた しりょうには ありませんでした。

わかって いる ことは、ギンナンを たべて、たねを はこぶ 動物が いる こと。わからない ことは、においが その 動物を よぶ ために ある のか、ほかの 役めも あるのか、と いう ところです。

むかしの 動物が はこんで いたと いう 考えも ありますが、これも 手がかりが 少なく、すいそくに とどまります。

腐肉に似せる、という見方

2024年のDel Trediciの論文は、イチョウの臭いを、腐った肉に似せて肉食性の哺乳類を呼ぶ戦略だとする見方を示しています[6]。酪酸のような脂肪酸が、傷んだ食べ物と似た臭いを出すことは、ハーバード大学の説明とも矛盾しません[3]。

仮説と、確かめられた観察の境目

ここで、分かっていることを分けてみます。確かな観察は、ギンナンの外種皮が強く臭うこと、特定の哺乳類がそれを食べて種を糞に出すこと、殻が胚を守ることです[3][4]。

一方、「臭いは動物を呼ぶためにある」という目的は、観察から導かれた仮説です。臭いを消したギンナンで動物の来方が変わるか、といった実験で直接確かめた研究は、今回の資料には見つかりません。臭いにほかの働きがあるかもしれません。

昔の運び手は?

現在の散布者は哺乳類ですが、恐竜やすでに絶滅した動物が運んでいたのではないか、という説もあります。ただし直接の証拠はなく、状況証拠からの推測にとどまります[8]。

臭いが動物を呼ぶためにあるという「誘引説」は、次の観察を根拠にする。(1) 外種皮が酪酸などの脂肪酸で強く臭う[2][3]、(2) 石川県の森で、肉食性の哺乳類が種を持ち去り傷のない種を糞に出す[4]、(3) 東アジアでタヌキ・ハクビシンによる散布が記録されてきた[6]。Del Trediciはこれを、腐肉に似せて食肉類を呼ぶ戦略と見る[6]。

しかし、この3つの観察は、臭いと動物の来訪が結びついていることを示唆するだけで、「臭いが動物を呼ぶ原因」であることは示さない。臭いのあるなしでギンナンを比べ、動物の来方を測る実験があれば因果に近づくが、今回の資料にはそうした研究が見つからない。さらに、外種皮の成分に抗菌・抗カビ作用があるという研究も知られるが、種を守る目的と結びつける直接の証拠はない。「誘引」が唯一の目的とは限らず、複数の働きを持つ可能性が残る。

散布者の歴史についても同じ限界がある。恐竜など絶滅した動物が運んでいた可能性は、状況証拠からの推測として提示された[8]が、現在の散布者が昔も同じだった証拠ではない。ここでの区別を整理すると、確かな観察は「臭う・食べて運ぶ動物がいる・殻が守る」、提案されている仮説は「臭いは動物を呼ぶ合図」、推測にとどまるのは「大昔の運び手」である。

6. 近くの イチョウの 下で、「だれが 来る?」を 考えて みよう

6. 近くのイチョウの下で、臭いと運び手を観察する

6. 観察の手引きと、読みたい資料

ギンナンが 落ちて いる イチョウの 下に 行って みましょう。ただし、ギンナンの 皮には、さわると かぶれる 人が います[7]。手で さわらないで、見るだけに します。

見る ことは 3つ です。1つめは、ギンナンが 木の 真下に 多いか、少し はなれた ところにも 落ちて いるか。2つめは、つぶれた ところの においの 強さ(はなを 近づけ すぎません)。3つめは、近くに 動物の あしあとや ふんが ないか です。ふんも、さわりません。

まちの 公園に タヌキや ハクビシンが 来て いるかは、わかりません。もし 動物の 手がかりが なくても、それも 大事な 記ろくです。「だれが たべるのか」を、自分で 考えて みてください。

観察してみよう

ギンナンが落ちているイチョウの下で、次のことを観察してみましょう。ただし、外種皮はさわるとかぶれることがあります[7]。手ではさわらず、見るだけにします。ふんがあっても、さわりません。

見るのは、(1) ギンナンが木の真下に多いか、少し離れた場所にも落ちているか、(2) つぶれたものの臭いの強さ(鼻を近づけすぎない)、(3) 近くに動物の足あとやふんがないか、の3つです。

記録の読み方

街の公園や道路のイチョウに、森と同じ動物が来ているとは限りません。動物の手がかりが何もなかった場合も、「ここでは動物の手がかりがなかった」という記録になります。石川県の森の調査[4]と見比べると、森と街で、ギンナンを食べる動物がどう違うかを考えるきっかけになります。

もっと読むなら、石川県の調査の抄録[4]と、ハーバード大学アーノルド樹木園の解説[3]が、臭いと運び手の関係を知る入り口になります。

近くのイチョウの下で、次の3点を観察できる。(1) ギンナンの落下位置が樹冠の下に集中するか、離れた場所にも分布するか、(2) つぶれた外種皮の臭いの強さ、(3) 周囲の動物の痕跡(足跡・糞)の有無。外種皮はさわるとかぶれるので[7]、手でさわらず、糞にもふれない。

街の公園は、森とは動物相が異なる。何も見つからなくても、それは「その場所では観察されなかった」という1つの記録である。石川県の調査[4]と比べれば、場所による違いを問いにできる。

資料を読むなら、散布者の記録は日本生態学会の抄録[4]、ため糞場の研究はOsugiら[5]、成分は中国の食品科学の論文[2]と北海道大学の解説[1]が入り口になる。成分名が資料で食いちがう点や、誘引説に直接の実験がない点を、自分で読んで確かめてみる価値がある。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

出典について:学会の抄録、論文の抄録、大学・植物園・公的機関の解説を使った。何に使ったかは、それぞれの項目の最後に書いている。一部は抄録のみを読んだ二次的な確認である。

  1. 北海道大学 like hokudai「ぎんなんのニオイ」解説。https://costep.open-ed.hokudai.ac.jp/like_hokudai/?p=30914 (臭いの発生源と主な成分について)
  2. Han et al. 2012『食品科学』33(14):146-149(抄録)。https://www.spkx.net.cn/CN/Y2012/V33/I14/146 (外種皮の揮発成分の分析について。抄録のみ)
  3. Arnold Arboretum of Harvard University, "Stop and smell the ginkgo seeds"。https://arboretum.harvard.edu/stories/stop-and-smell-the-ginkgo-seeds (酪酸、雌雄異株、硬い殻と消化管について。英語)
  4. 北村・澤田 日本生態学会第62回大会 ポスター抄録 PA2-150。https://esj.ne.jp/meeting/abst/62/PA2-150.html (石川県の森で種を持ち去った動物について。学会抄録)
  5. Osugi, Trentin & Koike 2020, Acta Oecologica 106(抄録)。https://repositorio.unesp.br/handle/11449/198986 (タヌキのため糞場での生存率について。抄録のみ・英語)
  6. Del Tredici 2024, "The Ginkgo–Covid connection", Plants, People, Planet(抄録)。https://doaj.org/article/4d94dacc3e7a41bda59395864aa61e57 (東アジアの散布者の記録と、腐肉に似せる説について。抄録のみ・英語)
  7. 林野庁北海道森林管理局 駒ヶ岳森林環境保全ふれあいセンター「イチョウ」。https://www.rinya.maff.go.jp/hokkaido/komagatake_fc/guide/07_ityou.html (外皮の臭い、かぶれ、雌雄異株について)
  8. Geological Society of America 2007年次大会 抄録。https://gsa.confex.com/gsa/2007AM/webprogram/Paper129150.html (昔の散布者についての説。状況証拠にとどまる・英語)

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