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グミの かたちは、どうやって つくるの?

グミは、どうやって形を作り、固めているの?

グミは粉の型でどう固まる?明治の工場では生地を約1日寝かせる

分野:技術

グミを つくる こうじょうでは、かたちの かたを、こなの うえに つくる ことが あります。こなの なかに、くぼみを ぎゅっと おして、そこへ どろっとした きじを ながしこむのです。

どうして、こなの なかで いちにち ちかく ねかせるのでしょう。この ページを よむと、こなが はたらく わけと、グミが にほんで ひろがった ようすが わかります。

グミの工場では、グミの形の型を、金属ではなく粉の上に作る方法が主流だといわれます。粉の中に型を押しつけてくぼみを作り、そこへ液状の生地を流しこむのです[1]。

では、なぜ粉の中で、約1日も寝かせるのでしょうか。この記事を読むと、粉が果たす役割と、生地を急いで扱う理由、ドイツ生まれのグミが日本人向けの食感になって広まるまでが分かります。

グミキャンデーの主流の製法は、トレーに敷いたコーンスターチに金型を押しつけてくぼみを作り、そこへ生地を充填する「スターチモールド製法」である[1]。型の材料が粉であるのは、固まる過程で粉が働くからだ。

では、粉の中で約24時間寝かせる間に、生地には何が起きているのか。この記事を読むと、粉の役割、調合から成型までを急ぐ理由、そして日本のグミが欧州のものとは別の食感をめざして広まった経緯が分かる(工場の部分は明治の果汁グミの例による)。

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1. グミの かたは、なにで できて いるの?

1. 金属ではなく、粉に押したくぼみが型になる

1. スターチモールド製法:粉に金型をスタンプしてくぼみを作る

めいじの こうじょうでは、コーンスターチと いう、とうもろこしの こなを つかって います[1]。

この こなを、トレーと いう あさい はこに しきつめます。そこに かなぐを ぽん ぽんと おしつけて、グミの かたちの くぼみを たくさん つくります。

すなばに コップを おしつけると、くぼみが できますよね。それに にて います。ただし、こうじょうでは きかいが、おなじ かたちの くぼみを まちがえずに ならべて いきます。

くぼみに きじを ながしこんだら、できあがり……では ありません。このあと、まだ ながい じかんが かかります。

グミキャンデーの主流は「スターチモールド製法」と呼ばれる作り方です。明治の果汁グミの工場では、コーンスターチを敷いたトレーに金型をスタンプしてグミの形のくぼみを作り、そこへ生地を流しこんでいます[1]。

砂場にコップを押しつけるとくぼみができるのに似ています。ただし工場では、機械が同じ形のくぼみを規則正しく並べていきます。

型が「粉」であることには、あとで述べる理由があります。生地を入れたあとも、グミはまだ完成していません。固まって、取り出されて、ようやく袋に入ります。取り出したあとには、つや出しなどの二次加工と包装が待っています[1]。

では、くぼみに入れた生地は、そのあと何をして待つのでしょうか。

明治の果汁グミの工場は、グミキャンデーの主流製法であるスターチモールド製法を採る。コーンスターチを敷いたトレーに金型をスタンプしてグミ型のくぼみを作り、生地を充填する。そのあとトレーごと寝かせ、取り出してから、つや出しなどの二次加工と包装を行う[1]。

型を金属や樹脂でなく粉で作る点に特徴がある。粉のくぼみは、金型で押すたびに新しく作り直せる。そして、粉は生地から水分を受け取る相手になる。その働きは次章で見る。

ここで確かめたいのは、型の材料が、ただ形を保つ入れ物なのか、固まり方に関わるのかという点である。

2. ながしこんだ あと、なにを して まって いるの?

2. 粉の中で24時間寝かせる間に、生地が固まり、粉が水分を吸う

2. エージング:冷えて固まるのと、粉が水分を吸うのが同時に進む

めいじの こうじょうでは、きじを いれた トレーを、おんどと しつどを はかった へやで、24じかん ねかせます[1]。24じかんは、まる いちにちです。

あいだに、ふたつの ことが おきます。ひとつめは、きじが さめて かたまる ことです。ふたつめは、こなが きじの みずを すう ことです。

こなは、ただの いれものでは ないのかも しれません。ぷにぷにに かかわって いる ようです。

この 24じかんは、めいじの グミの はなしで、ぜんぶの かいしゃが おなじとは かぎりません。

どうして、あたたかい きじは さめると かたまるのでしょう。

生地を入れたトレーは、温度と湿度を管理した専用の部屋に入れ、24時間寝かせます。この工程は「エージング」と呼ばれます[1]。ただし24時間は明治の果汁グミの例で、すべてのメーカーが同じとは限りません。

この間に、2つのことが同時に進みます。1つは生地が冷えて固まること。もう1つは、コーンスターチが生地の水分を吸うことです[1]。型の粉は入れ物であると同時に、食感にも関わる材料なのかもしれません。

生地が冷えて固まるのは、ゼラチンの性質のためです。ゼラチンは温めると液体に、冷やすと網目のような構造ができて固まる、という変化をくり返せます。冷えると、ゼラチンの長い鎖の一部がらせん状に絡み合い、それが網目の結び目になる、と説明されています[4]。詳しい仕組みはほかの記事に任せ、ここでは「温かい液が冷えて固まる」という点だけ押さえておきます。

では、固まるまでにそんなに時間がかかるのなら、工場は何を気にしながら生地を作っているのでしょうか。

生地を充填したトレーは、温度と湿度を管理した専用室で24時間寝かせる。いわゆるエージングである[1]。この24時間は明治の果汁グミの工程の例であり、全メーカー共通の値と読むことはできない。

寝かせる間に、生地が冷えて固まることと、コーンスターチが水分を吸収することが並行して起きる[1]。したがって、型の粉は形を決めるだけでなく、食感にも関わる要素と考えられる。生地の水分が粉に移ると考えれば、同じ生地でも、粉の側の条件によって出来上がりの弾力が変わりうる、という想像ができる。

固まる部分については、ゼラチンゲルの一般的な説明が参考になる。高温ではゼラチンの分子鎖はほどけて液(ゾル)になり、低温になると鎖の一部がコラーゲンに似た三重らせんを作り、それが架橋領域となって巨視的な網目構造(ゲル)を作る[4]。この変化は加熱・冷却で可逆的である。

ところが、成型までの時間が長いと、この生地は熱で傷む。次章はその話である。

3. きじを つくる とき、なぜ いそぐの?

3. 熱い生地は、時間がたつと味も食感も落ちる

3. 調合から成型までの時間管理:熱による分解と画像検査

グミの きじは、みずあめ、さとう、くだものの しる、ゼラチンなどを まぜて つくります[1]。

この きじは、あつい ままです。あつい じかんが ながく つづくと、さとうや ゼラチンが こわれて いきます。すると、いろや あじや かみごたえが わるく なって しまいます。

だから こうじょうでは、きじの おんどが どう かわって、どれくらい じかんが たったかを、きびしく しらべて います。

もうひとつ、きを つけて いる ことが あります。こなの くぼみが、へんな かたちに なって いないかです。こなが すくなかったり、くぼみが くずれて いると、グミも ゆがんで しまいます。

そこで、きじを いれる まえに、がぞうを みる きかいで、すべての トレーを しらべて います[1]。

では、このような グミは、いつ、どこで うまれたのでしょう。

原料は水あめ、砂糖、濃縮果汁、ゼラチンなどです。これらを調合した生地は熱い状態にあり、調合から成型までに時間がかかると、熱によって糖やゼラチンの分解が進みます。すると色、食感、風味が損なわれるため、温度の履歴と経過時間を厳しく管理しています[1]。

粉の型にも、失敗の種類があります。コーンスターチの量が足りない、スタンプしたあとで型が崩れる、といった不良です。そこでこの工場は、生地を入れる前に画像認識システムで全トレーを検査して、成型の不良を防いでいます[1]。

ここまで見たのは、明治の果汁グミの工場の例です。では、グミはいつ、どこで生まれ、日本にどう広がったのでしょうか。

グミの生地は水あめ、砂糖、濃縮果汁、ゼラチンなどを調合して作る。この調合から成型までに時間がかかると、熱によって糖やゼラチンの分解が進み、色・食感・風味が損なわれる。そのため明治の果汁グミの工場では、生地の温度の履歴と経過時間を厳しく管理している[1]。熱い生地を急いで扱う理由は、ここにある。

もう一つの管理点は型である。コーンスターチの量が足りない、スタンプ後に型が崩れるといった不良が起こりうるので、生地を充填する前に画像認識システムで全トレーを検査している[1]。粉の型は、時間とともに生地から水分を受け取る一方、生地を入れる前の段階で形が崩れていれば、その後の工程では取り返せないということになる。

以上の工程はすべて明治の公式ページに拠る一例であり、他社の温度・時間の数値を示す資料は使っていない。したがって「グミはこの条件で作る」と一般化はできない。それでも、型・生地・時間という3つの管理点があること自体は、工場の設計の考え方として読み取れる。

では、こうした作り方の菓子は、どのように生まれ、日本にどう入ってきたのか。

4. グミは、いつ、どこで うまれたの?

4. ドイツ生まれのグミは、日本人向けに食感を変えて広まった

4. ハリボーの1922年から、1980年のコーラアップ、1988年の果汁グミへ

さいしょの グミは、1922ねんに、ドイツの ハリボーと いう かいしゃが うった ものと いわれて います[2]。いまから 100ねんほど まえです。

にほんで さいしょの グミは、1980ねんに、めいじせいかが うった「コーラアップ」です[2]。コーラの あじでした。

めいじせいかの ひとは、チョコレートの ほかに、あたらしい おかしを さがして いました。ヨーロッパへ みに いった とき、グミに であったのです。

めいじせいかの ひとは、にほんの ひとに あう かたさと はぎれの よさに、グミを かえて うりだしました。

1988ねんには、くだものの あじの「かじゅうグミ」も うられて、おおひっとに なりました[2]。

こうして、グミは にほんでも、みんなの おかしに なって いきました。

報道記事によると、グミは1922年にドイツのハリボー社が発売したものが最初とされます[2]。「世界初のゼラチン菓子」ではなく、「グミとして最初とされるもの」という意味です。

日本で最初のグミは、1980年に明治製菓(現在の明治)が発売した「コーラアップ」です。ちなみに「明治」は会社の名前で、明治時代のことではありません。チョコレート以外の新しい分野を探していた担当者が、ヨーロッパを視察した際にグミと出会い、日本人向けにやわらかい弾力と歯切れのよい食感に改良した、と伝えられています[2]。

報道では、欧米のグミはゼラチンが多くて日本人には硬すぎるため、ゼラチンの量を変えて日本人に合う製品にしたとも伝えられています[3]。ただしこれは報道の説明で、具体的な配合は示されていません。

同じ記事によると、1988年に明治製菓はフルーツ味の果汁グミを発売して、大ヒットしました[2]。工場で見た粉の型の製法は、この果汁グミの工場の例です。

ドイツで生まれたお菓子が、日本の人の好みに合わせて少しずつ変わり、日本の果汁グミになっていきました。

なぜ、日本のグミの話は1980年から始まるのか。最初のグミは1922年にドイツのハリボー社が発売したものとされ、日本で最初のグミは1980年に明治製菓(現・明治)が発売した「コーラアップ」である[2]。「明治」は社名であり、明治時代ではない。ハリボーが「世界初のゼラチン菓子」だという意味でもなく、あくまで「グミとして最初とされる」という報道上の整理である。

導入の経緯は、チョコレート以外の新分野を探していた担当者が欧州視察でグミに注目したこと、そして日本人向けにやわらかい弾力と歯切れのよい食感へ改良したことである[2]。PRESIDENT Online は、欧米のグミはゼラチンを多く入れているため日本人には硬すぎて歯切れが悪いと判断し、ゼラチンの量を変えて日本人に合う製品を作ったと報じている[3]。

そのあと1988年に果汁グミが発売され、大ヒットしたことで、日本のグミ市場が広がったと報じられている[2]。ここまでの年号は報道記事による。日本向けの食感は、紹介した報道ではゼラチンの量を変えて作ったと説明されている。工場の熟成工程との関係は、ここで使った資料からは読み取れない。

では、この話を、家にあるグミでどう確かめられるだろうか。

5. おうちの グミを、よく みて みよう

5. 家のグミで、食感と原材料を見比べる

5. 家のグミで確かめられること、原典の読み方

おうちに グミが あったら、おとなと いっしょに、ふくろの うらを みて みましょう。

「げんざいりょうめい」の ところに、みずあめ、さとう、ゼラチンなどが かいて あるでしょうか。さがして みてください。

ふたつの しゅるいの グミが あれば、てで ゆびで おして、かたさを くらべて みましょう。かむ まえに、ぷにっと する ちからが ちがうか、みて みます。

この ページで しらべた ことは、めいじの グミの はなしです。ほかの かいしゃの グミは、すこし ちがう つくりかたかも しれません。

グミを たべる まえには、かならず てを あらって、のどに つまらない ように ゆっくり かんで たべましょう。

家にグミがあれば、袋の裏の原材料名を見てみましょう。水あめ、砂糖、ゼラチンが書かれているか、探してみます。

種類のちがうグミが2つあれば、指で軽く押して、かたさと弾力を比べてみるのもよいでしょう。どちらのほうが押し返す力が強いか、かむ前に感じ取れます。メーカーや商品によって配合も作り方も違うので、この記事の明治の例と同じかどうかは決められません。そのちがいを見つけること自体が、調べるきっかけになります。

原典は、明治の「品質への取り組み」の果汁グミの製造のページと、All About ニュースのグミの歴史の記事です。出典欄から読めます。グミを食べるときは、手を洗ってから、よくかんで食べましょう。

家庭で確かめられることは2つある。1つは袋の原材料名で、水あめ・砂糖・ゼラチンの有無と順番を見る。もう1つは、種類のちがうグミを指で押して弾力を比べることだ。ただし、これらの観察から「この商品は粉の型で作られた」と判断することはできない。製法は包装の表示だけでは決まらない。

原典は、明治の公式ページ「品質への取り組み 果汁グミの製造」と、All About ニュースの記事である。公式ページは、粉の型・24時間・温度履歴管理・画像検査の一次の根拠になる[1]。年号とゼラチンの量の説明は報道記事に依拠しており、より確かな根拠を探すなら明治の沿革資料や当時の報道に当たるのがよい[2][3]。

ゼラチンの固まる仕組みを詳しく知りたければ、出典欄の学会資料が入口になる[4]。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

本文は、ここにある資料の内容を、自分の言葉で言いかえたものです。工場の製法は明治の果汁グミの一例で、ほかのメーカーの細部は異なる場合があります。

  1. 明治「品質への取り組み 果汁グミの製造」 https://www.meiji.co.jp/quality/mqc/production/case05/ (スターチモールド製法・24時間の寝かせ・温度管理・画像検査)
  2. All About ニュース「グミの歴史」 https://news.allabout.co.jp/articles/o/66344/ (ハリボーの1922年・日本初のグミ・果汁グミ)
  3. PRESIDENT Online https://president.jp/articles/-/81047 (日本人向けにゼラチンの量を変えたという報道)
  4. 牧ほか、ゼラチンゲルの学会資料(SPring-8 ワークショップ) https://support.spring8.or.jp/Doc_workshop/PDF_20130729/4-maki.pdf (ゼラチンが冷えて網目になる一般的な仕組み)

なおした ところ

更新履歴

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