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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

家の かべの 中には、なにが 入って いるの?

家の壁の中には何が入っているのか ── 地震・熱・火を受け持つ部品

木造住宅の壁の中には、何がどんな役目で入っているのか ── 筋かいと石こうボードを例に

分野:技術

家の かべに つかう 石こうボードと いう 板は、重さの 5ぶんの 1ほどが 水です[5]。火が 近づくと、その 水が すいじょうきに なって 出て いき、板が あつく なるのを おさえる と、せつめいされて います。

水が 入って いる のに、かべは ぬれて いません。どうして でしょう。かべの 中には、ほかにも ななめの 木や、あたたかさを まもる ざいりょうが かくれて います。それぞれの 役目が 分かります。

メーカーによると、石こうボードという板は、約21%の結晶水(水)を含んでいます[5]。火の熱でこの水が水蒸気になって出ていくあいだ、板の温度の上昇が抑えられるといいます。

水を含んだ板が、なぜぬれずに壁の中にあるのでしょうか。壁の中には、ほかにも斜めの木や断熱材が入っています。壁の中身を地震・熱・火の3つの役目に分けると、部品ごとの仕事が分かります。

メーカーによると、石こうボードは約21%の結晶水を含む。火の熱で結晶水が分解して水蒸気になり、すべて出ていくまで石こうの温度は一定以上に上がらない[5]。壁の内側にある板が、なぜ火の進みを遅らせるのか。

このメモでは、壁を開けたときに現れる柱・筋かい・断熱材・石こうボードを、地震・熱・火という3つの役目に分けて読む。倍率や結晶水の数字を自分で計算しながら、壁の部品の組み合わせが分かる。

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1. かべを ひらくと、なにが 見えるの?

1. 壁を開くと、板ではなく木の骨組みが並んでいる

1. 大壁の内側 ── 柱・間柱と、仕上げに隠れた空洞

家の かべは、大きな 1まいの 板では ありません。かべを ひらいて みると、中には 木の ほねぐみが あります。

いちばん 太い 木が「はしら」です。はしらと はしらの あいだには、もっと 細い「まばしら」と いう 木が 立って います。まばしらは、かべの 下に はる 板を うけとめる 役です[3]。

ふだん、へやの 中からは これが 見えません。かべで かくして あるからです。この つくりを「おおかべ」と いいます。かくした 中の すきまには、ささえる 木や、あたたかさを まもる ざいりょうを 入れる ことが できます[3]。

はしらを わざと 見せる つくりも あります。「しんかべ」と いいます[4]。

リフォームの現場で壁を開けると、中には木の骨組みが並んでいます。縦に立つ太い木が柱です。柱と柱のあいだには、柱より細い間柱が立ち、壁の下地になる板や石こうボードを受け止めます[3]。

ふだん暮らしている部屋で、これが見えないのは、壁の仕上げで隠れているからです。この造りを大壁といいます。柱・間柱・筋かいが隠れた壁の中は空洞になっていて、そこに筋かいなどの補強材を組みこんだり、断熱材や遮音材を詰めたりできます[3]。

反対に、柱や梁を部屋の中に見せる造りは真壁です[4]。大壁の壁に、飾り用の付け柱を貼って和風に見せる方法もあります[4]。柱のように見えても、構造を受け持つ柱とは限らない、ということです。

見えない空洞に、まず何が入っているのか。その代表が、斜めに入る木です。

木造住宅の壁を開けたとき、最初に現れるのは柱と間柱の列だ。間柱は柱と柱のあいだに立てる、柱より細い材で、壁の下地(板や石こうボード)を受ける役目をもつ[3]。壁を「面」ではなく「骨組みとその上に張る層」として見ると、壁の中身が分かりやすくなる。

部屋の側から骨組みが見えないのは、大壁という造りのためだ。大壁では柱・間柱・筋かいが仕上げ材の裏に隠れ、その中間の空洞に、筋かいなどの補強材を組みこんだり、遮音材・断熱材を充填したりできる[3]。これに対し、柱や梁を室内に見せるのが真壁造である[4]。

大壁に化粧用の付け柱を貼り、真壁のように見せる方法もある[4]。見た目が柱でも、構造上の柱とはかぎらない。ただしこれは用語解説の記述で、実際の住宅では工法や地域で異なる。では、隠れた空洞に入る補強材のうち、地震に最も直接かかわる斜めの木は、何をしているのか。

2. ななめの 木は、なんの ために 入って いるの?

2. 斜めの木「筋かい」は、横からの力を受け止める

2. 筋かいと軸組 ── 水平力への抵抗と、施行令第45条

かべの 中に、ななめに 入った 木が あります。「すじかい」と いいます。はしらと、土台や よこに わたす 木を、ななめに つなぐ 木です[1]。

すじかいを 入れると、じしんや 風で かべが よこから おされた ときに、たえやすく なります[1]。

たとえば、四かくい わくを よこから おすと、ひしがたに かたむきます。ななめの 木は、その かたむきを とめる 役だと 考えると 分かりやすいです。ただし これは、分かりやすく する ための たとえです。

すじかいを はしらや 土台に かなものでとめる ことも、国の きまりに あります[1]。

斜めに入る木を、筋かいといいます。柱と、土台や胴差しのような横の材を、斜めにつなぐ材です。入れると、地震や風による横からの力に、骨組みが対抗しやすくなります[1]。

四角い枠を横から押すと、ひしゃげて平行四辺形になります。対角線に1本渡すと、枠が傾きにくくなる。筋かいの働きは、そのイメージで考えると分かりやすいでしょう。ただし、これは分かりやすくするためのたとえで、実際の壁では、木と木をつなぐ留め方も強さを左右します。

その留め方も、建築基準法施行令第45条が、筋かいの基準として定めています。筋かいを柱や土台などと金物で留めることも求めています[1]。ただ斜めに木を入れれば強くなる、というわけではないのです。

斜めの木の「太さ」にも決まりがあります。厚さによって、壁に点数がつきます。

筋かいは、軸組の柱と、土台・胴差しなどの水平材を斜めにつなぐ材である。入れると軸組が水平方向の力(地震・風)に対抗しやすくなる[1]。四角い枠が横の力でひし形に傾くとき、対角線上の材が伸び縮みを受け持って変形を抑える、と考えるとイメージしやすい(力学の一般的な見方による類推)。

建築基準法施行令第45条は、筋かいの基準を定め、柱・土台などと金物で留めることを求める[1]。国土交通省の資料も、施行令第45条でどこまで読めるかを整理して仕様を検討する、という書き方をしている[1]。筋かいは木材をただ斜めに渡すだけでなく、接合部まで含めて性能が決まる部品だ。

では、「どの太さの筋かいが、どれだけ強いと見なされるのか」。その物差しが、壁倍率である。

3. かべにも「点すう」が あるって ほんと?

3. 壁には「倍率」という点数がある

3. 壁倍率 ── 1.96kN/mを1とする比と、筋かいの厚さ

かべの つよさには、「ばいりつ」と いう 点すうが あります。ばいりつ 1の かべは、横の ながさ 1メートルあたり、1.96キロニュートンの 力に たえる かべと きめられて います[2]。

これは、200キロの おもりが ひっぱる 力に だいたい 同じです。計算すると、1.96を 9.8で わって、0.2トンです。

すじかいが あつい ほど、点すうは 上がります。はばが 9センチ いじょうの 木で、あつさが 1.5センチなら 1、3センチなら 1.5、4.5センチなら 2。9センチ かくなら 3です[1]。

9センチ かくは、1.5センチの 6ばいの あつさです。でも 点すうは 3ばいです。あつさと 点すうは、ぴったり 同じ ふえ方では ありません。

ななめの 木を ばってん(×)に 入れる「たすきがけ」だと、もっと 高い 点すうに なります[1]。

壁の強さを数字で表す約束が、壁倍率です。倍率1の壁について、国土交通省の資料は、壁量を計算するときの耐力を壁の長さ1mあたり1.96kN(水平の力)として使っています[2]。

1.96kNを、日常の単位で考えてみます。重力加速度を約9.8m/秒²とすると、1.96×1000÷9.8=200で、およそ200kg分の重さが引く力と同じくらいです。壁1mが、200kgのおもりを横に引っ張る力に耐える、というイメージです。

筋かいの倍率は、木材の厚さで変わります。国土交通省の資料にある表では、幅9cm以上の筋かいで、厚さ1.5cm以上が倍率1、3cm以上が1.5、4.5cm以上が2、9cm角以上が3です[1]。

9cm角は、厚さ1.5cmの6倍の厚さです。倍率は3倍にしかなりません。厚さが2倍、3倍と増えても、倍率が同じ割合では増えないのです。

筋かいを×の形に入れるたすき掛けにすると、さらに高い倍率になります[1]。

壁倍率は、壁の強さを比べるための点数だ。国土交通省の資料は、壁量計算で倍率1の壁の耐力を、壁の長さ1mあたり1.96kN(水平力)として使っている[2]。1.96kNをkgf(重量キログラム)に直すと、1.96×1000÷9.80665≒200kgfとなる。これは換算した目安で、壁1mあたり約200kg分の重さに相当する力、と読める。

筋かいの倍率は、材の厚さや幅などの条件で決まる。国土交通省の資料の表では、幅9cm以上で厚さ1.5cm以上が1、厚さ3cm以上が1.5、4.5cm以上が2、9cm角以上が3だ[1]。1.5cmから9cmへ厚さは6倍になるが、倍率は3倍にとどまる。厚い材ほど強いが、強さは厚さに比例しない、という読み方ができる。

倍率3の壁の耐力は1.96×3=5.88kN/m、約600kgf/mに相当する。たすき掛け(X字に2本入れる)ではさらに高い倍率になる[1]。この資料に載る仕様表では、筋かい以外の壁も同じ物差しで示され、木ずり(細い板)を柱・間柱の両面に打ちつけた壁は倍率1、土塗壁や木ずりを片面だけにした壁は0.5とされる[1]。

ここで使った表は資料に載る仕様の引用で、告示の改正のたびに見直されうる。実際に家を設計するときは、最新の法令・告示で確かめる必要がある。では、壁の中に断熱材を足すと、家の重さと壁の仕事は変わらないのか。

4. かべの すきまには、なにを 入れるの?

4. 壁の中の空洞と外側の層 ── 熱を逃がさない部品

4. 外壁の層の重なりと断熱材 ── 通気層・透湿防水シート

かべの 中の すきまには、あたたかさを にがしにくい「だんねつざい」や、音を ふせぐ ざいりょうを 入れる ことが できます[3]。

そとがわの かべは、何まいも 重なって できて います。外の ざいりょう、空気の とおる すきま、雨を とおさない シート、だんねつざい、へやの かべ、の じゅんです[7]。

シートは、雨を 中に 入れず、かべの 中の しっけは そとへ にがす 役です[7]。せっこうボードも、ねつを つたえにくい せいしつが あります[6]。

ところで、だんねつざいを ふやすと、家は 重く なります。国の しりょうは、重さの へんかを ふまえて、かべの ながさの きまりを ととのえる けんとうが いると のべて います[1]。ただし この しりょうは、おもに 家いがいの 木の たてものを あつかって います。

大壁の空洞には、断熱材や遮音材を詰められます[3]。ただし、壁の熱のための部品は、断熱材だけではありません。

国土交通省の関連機関の資料では、外壁は外側から、外装材、通気層、透湿防水シート、断熱材、内装の層が重なる通気構法が基本として示されています。透湿防水シートは、雨水を壁の中へ入れず、壁の中の湿気は外へ逃がします[7]。通気層のない直張りは、湿気を逃がす場所がないため、すすめられていません[7]。壁の中の湿気については、別のメモでも触れています。

石こうボードにも、熱を伝えにくい性質があるとメーカーは説明しています[6]。壁は、いくつもの部品が少しずつ熱の移動を遅らせる、重なりの構造です。

断熱材や省エネ設備が増えて建物が重くなったため、構造の安全のために必要壁量などの基準を整える検討が必要だ、と国土交通省の資料は述べています[1]。ただし、この資料は主に非住宅の木造が対象なので、一般の住宅にそのまま当てはまると言い切ることはできません。

熱の次は、火です。壁の内側の板が、火のときに働く、という話があります。

大壁の空洞は、断熱材や遮音材の置き場にもなる[3]。外壁全体を見ると、断熱材は一部にすぎない。国土交通省の関連機関の資料は、外装材・通気層・透湿防水シート・断熱材・内装の層でできる通気構法を示す。透湿防水シートは雨水の侵入を防ぎつつ、壁内の湿気を排出する役目をもち、通気層の室内側に張って効果が発揮される。通気層のない直張りは湿気の排出場所がなく、推奨されない[7]。この構成は資料内の推奨で、すべての住宅が同じ構造とは限らない。

室内側の仕上げにも熱の働きがある。石こうボードは、熱を伝えにくい性質(熱伝導率が比較的低い)をもつ[6]。外装から内装までの層のそれぞれが、熱や湿気の移動を少しずつ変える。

国土交通省の資料は、省エネ化(断熱材や省エネ設備の設置)によって建築物が重量化しており、構造の安全のために必要壁量等の基準を整備する検討が必要とされている、と整理する[1]。熱の対策が、地震の対策である壁量の見直しにつながる点は、壁の役目が独立していないことを示す。ただしこの資料の主な対象は非住宅の木造で、住宅一般に言い切ることはできない。

では、3つ目の役目、火にはどう備えているのか。ここで、冒頭の「21%の水」が出てくる。

5. 水が 入った 板は、火に どう こたえるの?

5. 石こうボードの結晶水は、火を受けると水蒸気になる

5. 石こうボードの結晶水 ── 温度上昇を抑える仕組み

石こうボードは、重さの 21パーセントほどが「けっしょうすい」と いう 水です[5]。100グラムの 板なら、21グラムが 水です。

ふだんは 安定して いますが、火の ねつを うけると、水が すいじょうきに なって 出て いきます。ぜんぶ 出て いくまで、板の 温度は 一定より 上がらない と いわれて います[5]。

メーカーは、こおりに バーナーを あてる ことに たとえます。こおりは、ぜんぶ とけるまで、0℃より 上がりません。けっしょうすいも、ぜんぶ 出るまで、板の 温度を おさえて くれる のです。ただし、こおりは たとえで、ほんとうの 石こうの つくりとは ちがいます。

「もえない 板」では なく、「温度が 上がるのを おさえる 板」と いう せつめいです[5]。ぶんぼうぐの カッターでも 切れる ほど あつかいやすい のも、とくちょうです[6]。

メーカーによると、石こうボードは約21%の結晶水を含みます。100gの板なら、21g分が結晶水という計算です。結晶水は、ふだんは安定していますが、火の熱で分解して水蒸気になります。すべて水蒸気になって出ていくまで、石こうの温度は一定以上に上がらない、とメーカーは説明しています[5]。

メーカーは、これを氷にバーナーを当てる場合にたとえています。氷は、全部溶けるまで0℃以下のままです。結晶水が水蒸気になって熱を使い切るまで、板の温度が上がりにくい、というわけです。結晶水を消防士に、水蒸気を放出する壁をスプリンクラーを内蔵した壁にたとえる説明もあります[5]。

注意したいのは、「燃えない」ではなく「温度が上がるのを抑える」という言い方になっている点です。メーカーの説明も、熱の上昇を抑える働きを述べるものです[5]。

この板は、熱を伝えにくく、音を遮り、寸法が変わりにくい、という特長もあります。しかも、文具用のカッターで切れるほど扱いやすいとされています[6]。

火に対する働きは、板の中の水という、目に見えない仕組みでした。壁の中で、地震・熱・火の役目を分担する部品が、どう分かれていたかを振り返ってみます。

メーカーによると、石こうボードは約21%の結晶水を含み、通常は安定しているが、火の熱で分解して水蒸気になる。結晶水がすべて水蒸気として放出されるまで、石こうの温度は一定温度以上に上昇しない、とメーカーは説明する[5]。板が100gなら約21g、1kgなら約210gが結晶水だ。

メーカーは、この現象を、氷にバーナーを当てても全部溶けるまで氷が0℃以下にとどまる、ということにたとえる。結晶水を消防士にたとえ、火災時に水蒸気を放出する壁を「スプリンクラーを内蔵した壁」とも表現する[5]。氷の例は、水が状態を変えるときに熱を使うという身近な現象で、結晶水の分解に熱が使われる点を伝えるたとえだ。ただし、これはメーカー自身の説明で、別の機関の試験結果とは分けて読む必要がある。

ここでの結論は、「燃えない板」ではなく「温度の上昇を抑える板」という言い方になる。石こうボードは、熱を伝えにくい、遮音、寸法の変わりにくさ、文具用カッターで切れる施工のしやすさ、といった特長ももつ[6]。

地震は筋かいと壁倍率、熱は断熱材と層構成、火は石こうボードの結晶水。壁の中身は、役目ごとに分けると読みやすくなる。ただし、1つの部品が複数の役目にかかわることもあり、この3分類は読み解きのための整理にすぎない。

6. おうちの かべで、はしらを さがして みよう

6. 自分の家で、柱が見える壁と見えない壁を探す

6. 出口 ── 大壁と真壁の見分け方と、倍率の表を読む

木で できた 家なら、へやごとに かべを 見て みましょう。はしらが 見える へやと、見えない へやを さがします。

はしらが 見える つくりが「しんかべ」、かくして いる つくりが「おおかべ」です[4]。でも、はしらに 見えても、かざりの「つけばしら」かも しれません[4]。

マンションなど、木で できて いない 家は ちがいます。分からない ときは、おうちの 人に 聞いて みて ください。かべに あなを あけたり、くぎを うったり しては いけません。見る だけに します。

つぎに 気に なった ら、「ばいりつ」の 表を、おうちの 人と いっしょに 国の しりょうで 見て みるのも いいですね[1]。

木造の家に住んでいるなら、部屋ごとに壁を観察してみましょう。柱が見える部屋と見えない部屋を、それぞれ探します。柱が見えれば真壁、隠れていれば大壁です[4]。

ただし、柱に見えても付け柱という飾りの場合があります[4]。また、マンションなどの木造でない住まいでは、壁の造りが異なります。分からないときは、家の人に聞いてください。壁に穴を開けたり、釘を打ったりするのは禁物です。見るだけにします。

もう一歩進むなら、国土交通省の資料にある筋かいの倍率の表[1]と、壁倍率1の1.96kN/mが出てくる資料[2]を、家の人と読み比べてみる手があります。倍率の数字が、厚さの何倍にあたるのかを、自分で計算してみるのもよいでしょう。

吉野石膏のウェブページ[5]では、結晶水と氷のたとえが説明されています。壁の中の部品を知ると、家の中の見え方が少し変わります。

確かめる方法として、家の壁を観察し、柱が見える壁(真壁)と見えない壁(大壁)を探す。柱に見える部材が付け柱なら、化粧の可能性がある[4]。木造でない集合住宅などは、壁の構成が異なる。分からないときは家の人に聞く。壁に穴を開けたり、釘を打ったりしない。

資料を読むなら、倍率の表と1.96kN/m、および重量化と必要壁量の話は国土交通省の資料[1][2]、結晶水と氷のたとえは吉野石膏の公式ページ[5]、外壁の層は国土技術政策総合研究所の資料[7]が日本語で読める。表の倍率を、材の厚さで割ったり、倍率3÷倍率1と厚さ9÷1.5を比べたりすると、壁倍率と材料の関係を自分で確かめられる。

最新の倍率や必要壁量は告示の改正で変わりうる。壁の中身は、地震・熱・火がどう分担されているかが分かる入り口にすぎない。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

出典について:国土交通省の資料、国土技術政策総合研究所の資料、メーカー(吉野石膏)の公式ページ、用語解説を使った。何に使ったかは、それぞれの項目の最後に書いている。

  1. 国土交通省 木造筋かい耐力壁の仕様・壁倍率の検討資料。https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/content/001608643.pdf (筋かいの働き・倍率の表・木ずりの壁の倍率・重量化と必要壁量について)
  2. 国土交通省 壁量充足率の資料。https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/content/001711952.pdf (壁の耐力1.96kN/mについて)
  3. コトバンク「大壁」。https://kotobank.jp/word/大壁 (大壁・間柱と、壁の中の空洞について。用語解説)
  4. スマイティ 用語集「真壁造」。https://sumaity.com/glossary/kozo/shinkabezukuri/ (真壁と付け柱について。用語解説)
  5. 吉野石膏「耐火性能|せっこうってナニ?」。https://yoshino-gypsum.com/special/sekkou/10 (結晶水とたとえについて。メーカーの説明)
  6. 吉野石膏「せっこうボードの特長」。https://yoshino-gypsum.com/special/sekkou/08 (石こうボードの特長について。メーカーの説明)
  7. 国土技術政策総合研究所 家造りガイドライン 材料・部材選択シート(透湿防水シート)。https://www.nilim.go.jp/lab/hcg/buildingdepartmentwebsite/chap2zairyosentakutool.pdf (外壁の層と透湿防水シートについて)

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更新履歴

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