このサイトは、ほんの入り口です

ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

夏の 海の そこで、魚は にげ、貝は たえ、カニは 血の せいしつを かえる?

酸素が足りない夏の海の底で、魚は逃げ、貝は耐え、カニは血の性質を変える?

貧酸素水塊と生きものの応答 ── 逃避・嫌気代謝・ヘモシアニンの調整と、海が戻った例

分野:海・釣り

夏の 海の そこでは、水の 中の さんそが すくなく なる ことが あります。東京湾とうきょうわんでは 2025年に、4月21日に はじめて 見つかり、12月2日に きえた ことが わかりました[3]。

そんな 水の 中で、魚は にげ、貝は じっと たえます。カニの 青い 血は、すこし ふしぎな うごきを したと ほうこく されて います。どうして ちがうのか、さんそが もどった 海が あることが わかります。

夏の東京湾の底には、酸素が足りない水のかたまり(貧酸素水塊)ができます。2025年は4月21日に初めて確認され、9月16日に最大規模になり、12月2日に消えたと千葉県の水質速報にあります[3]。

その水の中で、魚は逃げ、貝はその場で耐え、アメリカアオガニというカニは、低酸素に7日や25日さらされると、青い血の性質を変えたと報告されています[9]。なぜ生きものによって、こんなに対応が違うのでしょうか。この記事では、酸素の運び方・耐え方・逃げ方の違いと、原因を減らして海が戻った例が分かります。

夏の東京湾では、底の水の溶存酸素が減る貧酸素水塊ができる。千葉県の水質速報によれば、2025年は4月21日に初めて確認され、9月16日に最大規模に達し、12月2日に消失が確認された[3]。

この水の中で、移動できる魚は避け、二枚貝は代謝を切りかえて耐え、十脚類のアメリカアオガニでは、青い血の色素ヘモシアニンの酸素との結びつきやすさが高まったと報告された。仲間ごとの違いがなぜ生じるのか、また酸素の少ない海が回復した例の根拠はどこまでかが分かる。

読み方を切り替えられます。画面の上にある「よみかた」のボタンで、小学校低学年むけ・小学校高学年むけ・中学生むけの3つの書き方に切り替わります。むずかしいと思ったら、いつでもやさしい方に戻ってください。選んだ読み方はブラウザが覚えているので、次に別の記事を開いたときも同じ読み方で始まります。

1. 夏の 海の そこで、なにが おきて いるの?

1. 夏の海の底で、なぜ酸素が足りなくなるのか

1. 底層で酸素が減る条件 ── 成層・有機物の分解・3mg/Lの目安

夏は、海の 上の ほうの 水が あたたまります。下の 水は つめたい まま なので、上と 下の 水が まざりにくく なります[2]。

そこへ、死んだ プランクトンが しずんで きます。それが ぶんかい されるとき、水の 中の さんそが つかわれます。まざらない ので、へった 分が おぎなわれません。こうして、さんその すくない 水の かたまりが できます[1]。

魚や 貝が いきて いける 目安は、水 1リットルに さんそが 3ミリグラム いじょう と されます[1]。ただし、どの 生きものにも あてはまる 線では ありません。

さて、この 水に とりのこされた 生きものは、どうするのでしょう。

上と下が混ざらない夏

夏は海面近くの水があたためられ、下の冷たい水との温度の差が大きくなります。すると上下の水が混ざりにくくなり、底まで酸素が届かなくなります[2]。

そこへ、植物プランクトンの死がいが海底に沈みます。それが分解されるときに酸素が使われます。混ざらないので、使った分が補われません[2]。こうしてできる、酸素の少ない水のかたまりが貧酸素水塊です[1]。

「3」は目安であって、境目ではない

千葉県の用語解説では、魚介類が生きられる溶存酸素の目安は1リットルあたり3ミリグラム以上、酸素を使う微生物が活動できる目安は2ミリグラム以上とされています[1]。ただし、これは目安です。すべての生きものにとっての死の境目という意味ではありません。

では、この水の中に残された生きものたちは、どうするのでしょうか。

貧酸素水塊は、夏に表層が温まって上下の密度差が大きくなり、底層に酸素が供給されにくくなるところへ、沈降した植物プランクトンの死がいが分解されて酸素が消費されることで生じる[2][1]。供給が止まるうえに消費が続くので、底の酸素は減る一方になる。

千葉県の用語解説は、魚介類の生存の目安を溶存酸素3mg/L以上、好気性微生物の活動の目安を2mg/L以上とする[1]。これは目安であり、種ごとの致死濃度ではない。なお千葉県の速報は、2025年の7月7日に内湾の大部分で0.5ml/L以下だったとも伝える[3]が、単位がmlで、1ml/L≒1.43mg/Lの換算では0.5ml/Lは約0.7mg/Lにあたり、3mg/Lの目安とは単位をそろえて読む必要がある。

では、そこに取り残された生きものは、どう応じるのか。

2. 魚は、どう するの?

2. 動ける魚は、酸素の少ない水を避ける

2. 低酸素への耐性は分類群で異なる ── 回避行動と限界

魚の ように 自分で およげる 生きものは、さんその すくない 水を さけて、ほかの ところへ うつります[4]。

では、うごけない 生きものは どうでしょう。じつは、さんその すくなさへの つよさは、生きものの なかまごとに ちがうと いわれます。ゴカイの なかま、貝の なかま、クラゲの なかまは、わりと つよい ほうです。エビや カニの なかまと、魚は よわい ほうだと される ことが あります[4][14]。

魚は よわい けれど、およげる ので にげられる。そう 考えると、つじつまが あいます。

逃げられる生きものは、逃げる

魚のように自分で泳げる生きものは、酸素の少ない水を避けて移動するとされます[4]。

強さは仲間ごとに違う

酸素が少ない環境への強さは、仲間ごとに差があるといわれます。ゴカイの仲間(多毛類)、二枚貝、クラゲやイソギンチャクの仲間(刺胞動物)は比較的強く、エビやカニの仲間(甲殻類)と魚は、比較的弱いとされています[4][14]。

魚は低酸素に弱いけれど、泳げるので逃げられる。この組み合わせは、つじつまが合います。ただし、これは一般的な傾向です。「魚はみな逃げられる」「貝は必ず耐える」とは言えず、酸素がどれくらい少ないか、どれくらい続くかによって変わります。

では、あまり動かない貝は、その場でどうやって耐えるのでしょうか。

Diaz & Rosenbergの総説などをまとめた資料では、低酸素への耐性は分類群ごとに差があり、多毛類・二枚貝・刺胞動物は比較的強く、甲殻類と脊椎動物(魚)は低いとされる[4][14]。一方で魚のような移動能力が高い生物は、低酸素の水を能動的に避ける。つまり「弱いが、逃げられる」という組み合わせで説明できる。

ただし、これは分類群ごとの一般的な傾向で、低酸素の強さや継続時間で結果は変わる。「魚は必ず逃げられる」「二枚貝は必ず耐える」とは言えない。この項目の根拠は二次資料の要約であり、個別の種については、次の章のように実験の報告を見る必要がある。

では、移動しにくい二枚貝は、その場でどう耐えるのか。

3. 貝は、にげずに どう たえるの?

3. 二枚貝は、酸素を使わない方法に切りかえる

3. サルボウガイの嫌気代謝 ── 2mg/Lで切りかえ、0.61mg/L未満で好気呼吸が停止

サルボウガイと いう にまいがいを、鳥取の 中海の そこに にせた 水そうで しらべた 研究けんきゅうが あります[5]。

さんそが 水 1リットルに 2ミリグラムより すくなく なると、サルボウガイは さんそを つかわない ほうほうの 呼吸こきゅうも はじめました。もっと すくなく なると、さんそを つかう 呼吸こきゅうは とまり、さんそを つかわない ほうほうだけに なりました。この ほうほうは、エネルギーを つくる のに こうりつが わるいと いわれます[5]。

ただし、これは サルボウガイの 実験じっけんです。ほかの 貝も おなじとは かぎりません。

じっと たえる 貝の まわりから、魚や カニが いなく なったら、どうなるのでしょう。

呼吸を切りかえる貝

鳥取県の汽水湖、中海の底の環境を室内で再現し、サルボウガイという二枚貝を調べた研究があります[5]。

溶存酸素が1リットルあたり2ミリグラムを下回ると、サルボウガイは酸素を使わない呼吸(嫌気呼吸)を始めました。さらに、0.61ミリグラム未満という厳しい貧酸素になると、酸素を使う呼吸が止まりました。その場合、効率の悪い嫌気呼吸だけで、生きるために必要なエネルギーのもと(ATP)をつくります[5]。

貝は逃げられない代わりに、体の中の仕組みを切りかえて粘ります。ただし、これはサルボウガイでの実験の結果です。「二枚貝はみな同じ」「アサリも同じ」とは書けません。

では、じっと耐える貝のまわりから、魚やカニがいなくなったら、何が起きるのでしょうか。

宮本らの研究(Plankton and Benthos Research, 2012)は、中海の底の環境を模した室内実験で、サルボウガイの代謝を調べた[5]。嫌気呼吸は溶存酸素が2mg/Lを下回ると始まり、0.61mg/L未満の厳しい貧酸素では好気呼吸が止まって、効率の悪い嫌気呼吸だけでATPを作る。無酸素化後の約12時間は移行期で、そのあとの安定期では、グリコーゲンを使ってプロピオン酸を作る代謝になる[5]。

逃げられない代わりに、代謝経路を切りかえて持ちこたえる、という戦略だ。ただしこれはサルボウガイ一種の室内実験で、野外の貝すべてに当てはまるとは限らない。要旨の「多くの二枚貝と同様に」という言い方も、種ごとの比較を示したものではない。

では、じっと耐える貝の周りから、魚やカニが去ったとき、何が起きるのか。

4. にげた あとの いりえで、とくを した 貝

4. 敵が逃げた入り江で、得をした貝

4. クオホッグの野外実験 ── 捕食者の不在がもたらす逆説

アメリカの あさい いりえで、おもしろい 実験じっけんが おこなわれました[6]。

さんそが すくない 場所では、ヒトデや 魚や カニが にげて いなく なりました。すると、クオホッグと いう にまいがいは、まわりに てきが いなく なって、かえって とくを して いたのです。いっぽう ソフトシェルクラムと ムラサキイガイは、さんそが とても すくない ところでは しんで しまいました[6]。

研究した アルティエリさんは、これまでの 考えからは よそう できなかったと のべたと つたえられて います。

ただし、クオホッグだけの けっかです。にまいがいが みんな とくを するわけでは ありません。

敵がいなくなって、貝が得をした

アメリカの浅い入り江で行われた野外実験では、酸素の少ない場所でヒトデ・魚・カニといった捕食者が去っていきました。すると、二枚貝のクオホッグは、食べられる心配が減って、むしろ得をしていました[6]。

一方、同じ二枚貝でもソフトシェルクラムやムラサキイガイは、深刻な貧酸素では死んでしまいました[6]。研究者のアルティエリさんは、これまでの常識からは予想できなかったと話したと、大学のニュースが伝えています[6]。

酸素の少ない場所は、貝にとって「いつも危険」なだけの場所ではないようです。耐えられる貝には、天敵のいない場所にもなりえます。ただしこれはクオホッグでの結果で、二枚貝全体が得をするわけではありません。

では、魚やカニのような、あまり強くない仲間は、血の中ではどんな工夫をしているのでしょうか。

アルティエリ(Altieri)らの米国の浅い入り江での野外実験では、貧酸素の場所からヒトデ・魚・カニなどの捕食者が離れる一方で、二枚貝のクオホッグは、被食の圧力が下がったため、むしろ得をしていた。同じ二枚貝でもソフトシェルクラムやムラサキイガイは、深刻な貧酸素では死んだ[6]。

この結果は、低酸素が「生きものにとって一様に不利」という見方では説明できない。耐性の強い種には、天敵の少ない空間にもなる。ただし、これはクオホッグ1種を含む1つの実験で、二枚貝全体が利益を受けるとは言えない。出典は大学のニュース記事で、原論文の数値までは追っていない。

では、低酸素に弱いとされる甲殻類は、体の中でどう対応するのか。

5. エビや カニの 青い 血は、どう はたらくの?

5. エビやカニの青い血は、酸素の少ない海でどう働くのか

5. ヘモシアニン ── 銅による酸素運搬と、低酸素下での酸素親和性の変化

エビや カニ、イカや タコの 血には、どうを ふくむ ヘモシアニンと いう ものが あります。さんそと くっつくと、青く なります[7]。わたしたちの 血の ヘモグロビンと おなじ はたらきを します。

ヘモシアニンは、おなじ りょうの 血で さんそを はこぶ ちからが、ヘモグロビンの 4ぶんの 1ほど だと いわれます[8]。

アメリカアオガニと いう カニを、すくない さんその 水に 7日や 25日 おいたら、ヘモシアニンの 中身を くみかえて、さんそと くっつきやすく なったと ほうこく されて います[9]。

よわい なかま だと されて いても、体の 中で はたらきを かえて いるのです。

銅で酸素を運ぶ、青い血

ヘモシアニンは、銅を含む色素のたんぱく質です。銅2個に酸素1分子が結びつき、酸素と結びつくと無色から青色に変わります[7]。イカやタコなどの軟体動物と、エビやカニなどの節足動物にあり、私たちの血のヘモグロビンにあたる働きをします[7]。

同じ量の血で比べると、酸素を運ぶ効率はヘモグロビンの約4分の1といわれます[8]。ただしこれは一般的な比較で、生きものが実際にどう使っているかは別の話です。

低酸素にさらされると、血を調整する

エビやカニの仲間(十脚類)は、低酸素にさらされるとヘモシアニンの遺伝子の働きが高まるという報告があります。24時間で約1.65〜1.98倍ですが、これは遺伝子の働き(転写)の倍率で、血の中のヘモシアニンの量が増えた倍率ではありません[9]。

さらにアメリカアオガニは、7日や25日の低酸素のあと、ヘモシアニンの部品(サブユニット)の組み合わせを変えて、酸素との結びつきやすさを高めたと報告されています[9]。ただし、これは論文の序文で紹介されている先行研究の内容です。

弱いとされる仲間が、血を調整して粘る。生きものの「耐え方」は、行動だけではないようです。

ヘモシアニンは銅を含む呼吸色素で、銅2原子に酸素1分子が可逆的に結合し、酸素化すると無色から青色になる。軟体動物(イカ・タコなど)と節足動物(エビ・カニなど)に見られ、脊椎動物のヘモグロビンに当たる役割を担う[7]。

同じ血液量あたりの酸素運搬効率は、ヘモグロビンの約4分の1とされる[8]。ただしこれは二次資料にある一般的な比較で、個々の種の実際の使い方を示すものではない。

では、低酸素にさらされると何が起こるか。2019年のFrontiers in Marine Scienceの論文は、先行研究として、十脚類で低酸素に24時間さらすとヘモシアニン遺伝子の転写が約1.65〜1.98倍に上がったこと、アメリカアオガニでは7日・25日の低酸素のあと、サブユニットの構成を変えてヘモシアニンの酸素親和性を高めたことを紹介している[9]。

注意すべきは、1.65〜1.98倍が転写量の倍率で、血中のヘモシアニン量の倍率ではないこと、またこれらが論文の序文での先行研究の紹介で、この論文自身の結果ではないことだ。それでも、低酸素に弱いとされる甲殻類が、行動ではなく体内の調整で応じる例として読める。

6. さんそが たりない 海は、もとに もどるの?

6. 原因を減らして海が戻った例と、いま試されていること

6. デッドゾーンの増加と回復 ── 黒海の事例と、窪地の埋め戻し

2008ねんの ほうこくでは、世界の 海ぞいに、さんその たりない 海の ところが、2007ねんまでに 405か所 あると ありました。1995ねんには 305か所でした[10][14]。

でも、もどった れいも あります。黒海では、1990ねんだいの はじめに 肥料ひりょうの つかわれる りょうが へりました。その あと、おおきな さんその たりない ところが ほぼ きえて、生きものが もどったと しょうかい されて います[11]。

東京湾とうきょうわんなどでは、海の そこの 大きな あな(砂すななどを とった あと)を うめもどしたり、砂すなで おおったり する とりくみが あります[13]。これで ぜんぶ かいけつ した わけでは ありません。

増えてきた貧酸素海域

2008年に発表された報告によると、世界の沿岸の貧酸素海域(デッドゾーン)は、2007年までに405か所が記録されました。1995年の305か所から増えており、1960年代から約10年ごとに、ほぼ倍になってきたとされています[10][14]。これは2008年の時点の数字で、最新の数ではありません。

黒海では、ほぼ消えた

黒海の大きな貧酸素海域は、1991〜2001年ごろにほぼ消え、生きものが戻ったと紹介されています[11]。その前の1990年代の初めに、肥料の使われる量が減っていました。肥料が減ったことが理由の一つと考えられますが、それだけが原因と決めつけることはできません。

東京湾では、窪地を埋める

東京湾などでは、砂などを取った跡の海底の窪地を、建設で出た土で埋め戻したり、砂で覆ったりする取り組みが行われています。神奈川県の検討では、底質の改善と窪地の埋め戻しは、水が動きにくい水域でできる無酸素の水のかたまりを抑える効果が比較的高いと評価されました[13]。三河湾でも、愛知県と国土交通省が深掘り跡の修復と覆砂を行っています[15]。

ただし、東京湾の貧酸素水塊は年によって大きさが変わります。「減り続けている」とは言えず、貧酸素が解決したとも書けません。

Diaz & Rosenbergの報告(Science, 2008)を伝える報道によれば、沿岸の貧酸素海域は2007年までに405か所が記録され、1995年の305か所から増加した。1960年代から約10年ごとにほぼ倍増してきたとされる[10][14]。2008年時点の数字であり、現在の数ではない。

一方、黒海の大きな貧酸素海域は、1991〜2001年ごろにほぼ消失し、生物が戻ったと紹介されている。その前の1990年代初めに肥料の使用が減っており、これが背景の一つと考えられる[11]。ただし紹介記事の要約にもとづくもので、肥料の減少だけが回復の原因と断定はできない。原因を減らせば海が回復しうる例として読む。

日本でも対策が進む。浚渫跡の窪地を建設発生土で埋め戻す、覆砂する、といった対策について、神奈川県の検討では、底質改善と窪地の埋め戻しが、停滞水域の無酸素水塊を抑える効果が比較的高いと評価された。三河湾でも愛知県と国土交通省が深掘り跡の修復と覆砂を実施している[15]。ただし「比較的高い」は検討の評価であり、貧酸素の解決を意味しない。

東京湾の状況は年ごとの変動が大きい。2025年は4月21日に初確認、9月16日に最大規模、12月2日に消失と続いた[3]。単年の評価で、減り続けているとまでは言えない。

7. 「にげる・たえる・かえる」を さがして みよう

7. 自分でも調べてみたくなったら

7. 出口 ── 資料の読みどころと、確かめられる場所

おうちで できる こと。 紙に「にげる」「たえる」「血を かえる」と かきます。この 記事に でた 魚、サルボウガイ、クオホッグ、アメリカアオガニを、どれに 入れるか 考えます。入れにくい 生きものが いたら、どうして かを 書いて みましょう。

でかけて できる こと。 スーパーの 売り場や すいぞくかんで、エビ、カニ、イカ、タコを さがします。この 記事では、青い 血の なかまとして でて きました。血の 色までは 見えないので、体の かたちや うごきを 見て、魚や 貝と どこが ちがうか さがして みましょう。すいぞくかんの 生きものには、さわらないでください。

公式の しらべ。 千葉県の 水の しらべを ひらくと、さんその すくない 水の かたまりが、いつ 見つかり、いつ きえたかが、年ごとに 見られます[3]。

今日できること

紙に「逃げる」「耐える」「血を変える」と書きます。この記事に出てきた魚、サルボウガイ、クオホッグ、アメリカアオガニを、どこに入れるか考えます。入れにくい生きものがいたら、その理由も書いてみましょう。

出かけてできること

スーパーの売り場や水族館で、エビ、カニ、イカ、タコを探します。この記事では、青い血を持つ仲間として出てきました。血の色までは見えないので、体のつくりや動きを見て、どこが魚や貝と違うかを探してみましょう。水族館の生きものには触らないでください。

公式の情報

千葉県水産総合研究センターの水質速報には、貧酸素水塊がいつ確認され、いつ消えたかが年ごとにあります[3][12]。年ごとに見比べると、増減に気づけるかもしれません。

紙に「逃避」「耐性(代謝の切りかえ)」「生理的な調整」の3つの欄を作り、この記事の魚・サルボウガイ・クオホッグ・アメリカアオガニを分けてみる。分けにくい生物があれば、その理由を考える。

売り場や水族館で、イカ・タコ・エビ・カニを探してみるのもよい。青い血(ヘモシアニン)をもつ仲間として、この記事に出てきた。血の色までは見えないので、体のつくりや動きを魚や貝と見比べるとよい。生きものにはさわらない。

日本語で読めるのは、千葉県の水質速報[3][12]と用語解説[1]、神奈川県の検討資料[13]、愛知県の資料[15]、鳥取県の年報(サルボウガイ)[5]。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

出典について:千葉県・神奈川県・鳥取県などの公的資料、論文、大学のニュースなどを使った。何に使ったかは、それぞれの項目の最後に書いている。

  1. 千葉県「東京湾 監視用語解説」。https://www.pref.chiba.lg.jp/suiho/kasentou/toukyouwan/kanshi-yougokaisetsu.html (貧酸素水塊のでき方と溶存酸素の目安)
  2. 東京都環境科学研究所・環境省の東京湾資料。https://www.tokyokankyo.jp/kankyoken_contents/research-meeting/h21-12/2101-tokyobay.pdf (夏の上下の水が混ざりにくい理由)
  3. 千葉県水産総合研究センター「水質速報 2025」。https://www.pref.chiba.lg.jp/lab-suisan/suisan/suisan/suikaisokuhou/2025.html (2025年の東京湾の貧酸素水塊の確認・最大規模・消失)
  4. Wikipedia “Hypoxia (environmental)”(Diaz & Rosenberg 2008 を紹介する部分)。https://en.wikipedia.org/wiki/Hypoxia_(environmental) (仲間ごとの低酸素への強さと、動ける生きものの回避)
  5. 宮本ほか 2012 Plankton and Benthos Research 7:167-174 の要旨(鳥取県の年報に掲載)。https://www.pref.tottori.lg.jp/secure/853736/annual_report_vol53_3_1.pdf (サルボウガイの嫌気呼吸)
  6. Brown University News 2008 “Dead zones” (Altieri)。https://archive2.news.brown.edu/2007-2015/articles/2008/10/deadzones.html (クオホッグなどの野外実験)
  7. コトバンク「ヘモシアニン」。https://kotobank.jp/word/%E3%83%98%E3%83%A2%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%83%8B%E3%83%B3-3168899 (ヘモシアニンの性質)
  8. Wikipedia “Hemocyanin”。https://en.wikipedia.org/wiki/Hemocyanin (ヘモグロビンとの効率の比較)
  9. Frontiers in Marine Science 2019, article 687(ヘモシアニンと低酸素)。https://www.frontiersin.org/journals/marine-science/articles/10.3389/fmars.2019.00687/full (低酸素でのヘモシアニンの変化)
  10. ScienceDaily 2008(Diaz & Rosenberg, Science 321 の報道)。https://www.sciencedaily.com/releases/2008/08/080814154325.htm (世界の貧酸素海域の数)
  11. University of Miami の紹介記事(dead zones)。https://sharkresearch.earth.miami.edu/tag/dead-zones/ (黒海の貧酸素海域の回復)
  12. 千葉県水産総合研究センター「水質速報 2024」。https://www.pref.chiba.lg.jp/lab-suisan/suisan/suisan/suikaisokuhou/2024.html (年ごとの貧酸素水塊の確認・消失の記録)
  13. 神奈川県の検討資料。https://www.pref.kanagawa.jp/documents/84481/5039.pdf (窪地の埋め戻しと覆砂)
  14. Diaz, R. J. & Rosenberg, R. 2008 “Spreading dead zones and consequences for marine ecosystems”, Science 321:926-929。https://doi.org/10.1126/science.1156401 (原論文。分類群ごとの低酸素への強さと、貧酸素海域の増加)
  15. 愛知県の資料(三河湾の貧酸素対策)。https://www.pref.aichi.jp/soshiki/mizutaiki/0000045057.html (三河湾の深掘り跡の修復と覆砂)

なおした ところ

更新履歴

更新履歴(改版の記録)

  •  初版を公開。

このサイトでは、公開した記事の本文は原則として書き直しません。誤りが見つかったときや、内容が古くなったときだけ手を入れ、その理由をこの欄に残します。