1. ちかの みずは、どうして とくべつなの?
1. 千葉の地下の水は、どうして特別なのか
1. 海水の約2000倍 ── 千葉の地下水が特別な理由
ちばの ちかを ほって いくと、「かんすい」と よばれる ふるい みずが でて きます。むかしの うみの みずが、ちかの そうに のこった ものだと いわれ、「かせきかいすい」とも よばれます[4]。
この みずには、メタンと いう ガスが とけて います。ジュースの ふたを あけると、あわが しゅわっと でますね。それと にて、ちかから くみ あげて あつりょくが さがると、ガスが みずから わかれて でて きます[4]。ただし ほんとうは、とけて いるのは ジュースの ガスでは なく、メタンです。
ヨウ素の こさは、ふつうの うみの みずの やく2000ばいだと、だいがくの せんせいも かいて います[9]。
うみの みずに ヨウ素は ほんの すこししか ありません。それなのに、ちかの みずには どうして そんなに たくさん あるのでしょうか。
千葉県の地下数百mから2000mほどの深い地層には、「化石海水」とも呼ばれる古い水があります。水溶性天然ガスをふくむため、「天然ガスかん水」とも呼ばれます[4]。
メタンは地下では水にとけていて、くみ上げて圧力が下がると、水から分かれて出てきます[4]。炭酸飲料のふたを開けると泡が出てくるのに似ています。ただし、ここでとけているのは炭酸ではなくメタンです。
この水の特徴は、ヨウ素の濃さです。千葉大学の斎藤恭一教授は、南関東ガス田のかん水をなめた体験にふれながら、ヨウ素が通常の海水の約2000倍に濃縮されていると書いています[9]。
海水には、ヨウ素はごくわずかしかありません。では、地下の水だけが濃くなっているのはなぜでしょうか。
海藻や海の生き物に由来するなど、いくつかの説はありますが、濃くなった理由はまだ確定していません。分かっているのは、古い海水にヨウ素が濃くとけていて、それが千葉の産業を支えているということです。
千葉県を含む南関東ガス田は、水溶性天然ガス田である。地下の地層水(かん水)にメタンが溶けており、採取して圧力が下がると、ガスが水から分離する[4]。かん水は、環境省の資料で「化石海水」と書かれる古い水で、深さは数百mから2000m程度の地層にある[4]。国内でヨウ素を商業生産している地域は、千葉・新潟・宮崎とされる[3]。
注目すべきは濃度である。USGS(米国地質調査所)は、海水中のヨウ素を約0.06ppm、海全体で約900億トンと見積もる[2]。一方、千葉大学の斎藤教授の巻頭言は、かん水のヨウ素が約2000倍に濃縮されていると書く[9]。0.06ppm × 2000 = 120ppm、つまり1トンあたり約120gで、おおよそ100ppm前後という計算になる。ただし2000倍は目安であり、井戸や年で変わりうる。
では、なぜ地下の水だけがこれほど濃いのか。海藻や海の生き物に由来するなどの説はあるが、濃くなった理由はまだ確定していない。
2. ちかの みずから、どうやって ヨウ素を とるの?
2. 空気を吹きこんで、ヨウ素を追い出す
2. ブローアウト法 ── 酸化して、空気で追い出し、濃縮する
みずに とけた ヨウ素を、どうやって とりだすのでしょうか。かぎは「くうき」です。
まず、くみ あげた みずに くすりを くわえて、ヨウ素を みずから はなれやすい かたちに します。つぎに、たかい とうの したから くうきを ふきこみます。ストローで ジュースに いきを ふくと、あわが でますね。あれのように、くうきの あわが のぼって いく とき、ヨウ素が くうきの ほうへ うつって、いっしょに はこばれます[5]。
そのあと、ヨウ素を ふくんだ くうきを べつの えきに すわせて こく して、もう いちど くすりを くわえると、ヨウ素が とりだせます[5]。くわしい くすりの しゅるいは、こうじょうに よって ちがいます。
この ヨウ素の きたいは、むらさき いろだと いわれます。そこから、なまえが つきました。
千葉のヨウ素工場で使われる主な方法は、「ブローアウト法」と呼ばれます。「吹き出す」という意味の名前のとおり、空気を使います[5]。
大まかな流れは、次の三段階です。まず、くみ上げたかん水に塩素などの酸化剤を加えて、とけているヨウ素をヨウ素そのものの形にします。次に、塔の下から空気を吹きこみ、ヨウ素を気体として空気のほうへ追い出します。最後に、ヨウ素をふくんだ空気を別の液に吸収させて濃くし、もう一度酸化してヨウ素を取り出します[5]。ストローで飲み物に息を吹きこむと泡が出るように、塔の下から入った空気が水の中を通りぬけるあいだに、ヨウ素が空気に移ります。
薬品の種類や細かい手順は工場ごとに違うので、ここでは大筋だけにしました[5]。
ヨウ素という名前は、ヨウ素の気体が紫色であることに由来します。ギリシア語で「すみれ色」を意味するiōdēsにちなんだ名前です[5]。紫色の気体を、実際に空気に乗せて運び出していると想像すると、工場の中の様子が見えてきます。
この方法は、いつ、どこで確立されたのでしょうか。
ブローアウト法は、まずかん水に酸化剤(塩素など)を加えてヨウ素を遊離させる。続いて、塔の下部から空気を吹きこみ、遊離したヨウ素を空気相へ移す。そして、ヨウ素をふくむ空気を亜硫酸などの吸収液に通して濃縮し、あらためて塩素で酸化して製品とする[5]。
要は、水にとけたヨウ素をいったん気体として空気に乗せ、少ない量の液に集めなおす二段構えである。ただし、吸収液の種類や工程の細部は工場によって異なり、ここで示したのは大筋である[5]。
元素名のヨウ素は、フランスのクルトアが1811年に海藻灰の中から見いだした物質に、気体が紫色であることから、ギリシア語のiōdēs(すみれ色)にちなむ名がついたものである。クルトアの発見の経緯には資料により細部の違いがあるため、ここでは1つの資料に基づく範囲にとどめる[5]。
この取り出し方は、いつ、誰によって工業化されたのか。そして、それ以前のヨウ素はどこから来ていたのか。
3. むかしは うみの ものから とって いたの?
3. 海藻から地下の水へ ── ヨウ素の取り方が変わった
3. 海藻灰からかん水へ ── 製法の転換と、日本が2位になるまで
ヨウ素が はじめて みつかったのは、1811ねんです。フランスの ひとが、うみの そうの はいの なかに みつけました[5]。
それから ながい あいだ、ヨウ素は うみの そうから とる ことが おおかったと いわれます。1959ねんより まえは、かいそうが おもな もとだったと、アメリカの ちしつちょうさしょは かいて います[2]。
ちばの あるかいしゃは、1961ねんに くうきを つかう ほうほうを きめて、しらこの こうじょうで ガスと くみ あわせた ものづくりを はじめたと、かいしゃの れきしに あります[8]。そして 1970ねんまでに、ぜんぶの こうじょうを その ほうほうに かえたそうです。
いま、せかいで ヨウ素が とれる ところは おもに 3つです。チリの さばくの こうざん、にほんの ガスでんと せきゆでん、アメリカの オクラホマの みずの いどです[2]。
ヨウ素は、フランスのクルトアが1811年に海藻の灰の中から見つけました[5]。海藻はヨウ素をたくさんためこむ生き物で、コンブのなかまは、乾燥した重さの最大0.45%もヨウ素をふくむことがあるとされます[2]。USGS(米国地質調査所)は、1959年より前は海藻が主な供給源だったと書いています[2]。
転機になったのが、地下の水からの取り出しです。千葉県の伊勢化学工業は、同社の沿革で、1927年に海藻ヨウ素などの製造から始めたと紹介しています。1950年代は活性炭を使う方法を用い、1961年10月に空気で追い出す方法を確立して、千葉県の白子工場で天然ガスと組み合わせた生産を始めたといいます。1970年までに全工場をこの方法に切りかえ、世界一のヨウ素メーカーになったと、会社の記録にあります[8]。
いま、世界のヨウ素の供給はおもに三つの地域に集まっています。チリの砂漠の硝石鉱山、日本のガス田・油田、アメリカ・オクラホマ北西部のかん水井戸です[2]。USGSの推定では、2025年の生産量はチリが23,000トン、日本が9,000トンです[2]。チリは日本の約2.6倍ですが、日本は世界で第2位に入っています。
ここまで見ると、千葉の地下の水は「取れば取るほど得をする」ように見えます。ところが、取りすぎには別の問題がありました。
ヨウ素の主な供給源は、長いあいだ海藻だった。コンブ類は乾燥重量で最大0.45%のヨウ素をためるとされ、USGSは1959年より前は海藻が主要な供給源だったと述べる[2]。ところが現在、世界の供給は、チリの砂漠の硝石鉱山、日本のガス田・油田、米国オクラホマ北西部のかん水井戸の3地域にほぼ集中している[2]。
転換の時期について、伊勢化学工業は沿革で次のように記す。同社は1927年に海藻ヨウ素などの製造で創業し、1950年代は活性炭法を用いていた。そして1961年10月にブローイングアウト法を確立し、千葉県の白子工場で天然ガスと組み合わせた生産を始めた。1970年までに全工場を転換し、世界一のヨウ素メーカーになったという[8]。「世界一」は同社の沿革による説明である。なお、「なぜこの時期に海藻から転換したのか」という因果までは、資料からは言えない。
現在の数字を見ておく。USGSは2025年の推定生産量をチリ23,000トン、日本9,000トンとする[2]。米国は企業情報保護のため数字が公表されていない[2]。日本の世界シェアは約30%、千葉県は日本の約8割を占めるため、世界の約24%、つまりおよそ4分の1になる[1]。シェアの数字は出典と年によって28〜30%程度の幅があり、概数として読むのがよい。
これだけの量をくみ上げる以上、地下の水の量を減らすことが地面にどう影響するかが問題になる。
4. とりすぎると、じめんは どうなるの?
4. 地面が沈んだとき、どんな約束を結んだのか
4. 地盤沈下と防止協定 ── 採取量のピークから現在まで
ちかの みずを たくさん くみ あげると、じめんが すこしずつ さがって しまう ことが あります。これを「じばんちんか」と いいます[4]。
そこで、1973ねんに、ちばけんと みずを くむ かいしゃが、じめんが さがりすぎない ための やくそくを むすびました[4]。つかって いない いどを へらして、3ねんの あいだに 342ほんの いどを やめたと いいます[4]。
くみ あげた みずの りょうは、1968ねんに いちばん おおく、いちにちに 20まん6000りっぽうメートルでした。そこから へって、2024ねんには 13まん4000りっぽうメートルに なって います[4]。ピークの ばあいの やく3ぶんの 2です。
ヨウ素を とった あとの みずは、いちぶが ちかへ もどされると いわれます[4]。つかったら かえす くふうです。
かん水をくみ上げると、地下の水の量が減り、地面が少しずつ沈む「地盤沈下」が起こることがあります。九十九里平野の資料によると、かん水の採取は地盤沈下の原因になったといいます[4]。
そこで、昭和48年(1973年)に、千葉県とかん水を採取する企業が、地盤沈下を抑えるための協定を結びました。昭和48年度から50年度までの3年間で、ガス井戸を342本減らしたと記録されています[4]。
採取量は、昭和43年(1968年)の日量約20万6000立方メートルをピークに減りつづけ、令和6年(2024年)は日量約13万4000立方メートルです[4]。ピークの約3分の2に当たります(13.4 ÷ 20.6 ≒ 0.65)。ヨウ素をとったあとの水の一部は、地下に戻されています[4]。ただし、この数字は九十九里平野の資料に基づくもので、千葉県全体の採取量とは別かもしれません。
地面を守るために、くみ上げ量は抑えられてきました。では、そこまでして守りたいヨウ素は、何の役に立つのでしょうか。
かん水の採取は地盤沈下の原因になった。環境省の九十九里平野に関する資料は、昭和48年(1973年)に県と採取企業が防止協定を結び、昭和48〜50年度にガス井戸342本を減らしたと記録する[4]。
採取量は昭和43年の日量206千m³をピークに減少傾向をたどり、令和6年は134千m³だった[4]。比を計算すると134 ÷ 206 ≒ 0.65で、ピークの約65%(約3分の2)にまで下がった。かん水の一部は地下に戻されている[4]。ただし、この資料の区域は九十九里平野であり、千葉県全体の採取量とは範囲が異なる可能性がある。2つの数字は「同じ区域の昭和43年と令和6年」の比較としてのみ使える。
地面を守るために、増産には上限がかかる。そうまでして得られるヨウ素は、何に使われているのか。
5. ヨウ素は、なんの やくに たって いるの?
5. ヨウ素は何の役に立ち、なぜ世界へ贈られるのか
5. X線造影剤から液晶まで ── 用途と、ヨウ素支援
ヨウ素は、びょういんの レントゲンで、からだの なかを よく うつすための くすりに つかわれます。ほかに、えきしょうの がめんや、けがの しょうどくやくにも つかわれます[6]。
ヨウ素は、ひとの からだに ひつような ものでもあります。にほんでは かいそうを たべる しゅうかんが あるので、ふそくは すくないと いわれます[6]。でも、がいこくの なかには ヨウ素が ふそくして こまって いる くにが あります[6]。
そこで、ちばけんは、ヨウ素の ふくまれた ぶっしつを、モンゴルや カンボジア、スリランカ、マダガスカルへ おくって います[7]。ちかの ふるい みずから とれた ものが、とおい くにの ひとを たすけて いるのです。
ヨウ素の使い道は、時代とともに広がってきました。1870年代の消毒薬ヨードチンキに始まり、1900年以降はX線の検査で使う造影剤に、1950年ごろからは液晶ディスプレイの偏光フィルムに使われてきました。今でも最大の用途はX線造影剤です[6]。世界の用途は、多い順にX線造影剤、液晶ディスプレイ、医薬品、消毒薬のヨードホール、飼料などです[6]。
ヨウ素は、人の体に必要な元素でもあります。日本では海藻を食べる習慣があるため不足は少ないとされますが、海外では欠乏症が深刻な国があり、不足すると甲状腺の腫れや発育の遅れなどが起こるとされます[6]。多くの国では、食卓塩にヨウ素を加えています[6]。
千葉県は、日本ヨウ素工業会などと協力して、ヨウ素不足の国にヨウ素酸カリウムを贈っています[7]。1996〜2000年はモンゴルへ3,400kg、2006〜08年はカンボジアへ3,400kg、2014年はスリランカへ850kg。2018年からはマダガスカルへも贈りつづけています[7]。
千葉の地下の水が、遠い国の人の健康を守る役にも立っているのです。それでも、ヨウ素を増やすのは簡単ではありません。
ヨウ素の用途は、年代とともに広がった。1870年代のヨードチンキに始まり、1900年以降はX線造影剤(現在もヨウ素最大の用途)、1950年ごろからは偏光フィルム(液晶ディスプレイ用)へ拡大した[6]。世界の主な用途を多い順に並べると、X線造影剤、液晶ディスプレイ、医薬品、ヨードホール(消毒薬)、飼料などとなる[6]。
一方で、ヨウ素は人の必須元素でもある。日本では海藻を食べる習慣があり、不足は少ないとされるが、海外ではヨウ素欠乏症が深刻で、不足すると甲状腺腫や発育不全などが起こるとされる。多くの国では食卓塩にヨウ素を加えて対策している[6]。
この背景のもと、千葉県は日本ヨウ素工業会などと協力して、ヨウ素不足の国へヨウ素酸カリウムを贈ってきた。1996〜2000年のモンゴル(3,400kg)、2006〜08年のカンボジア(3,400kg)、2014年のスリランカ(850kg)、そして2018年から続くマダガスカルへの提供である[7]。
地下の水から取れたヨウ素は、医療や液晶ディスプレイに使われ、ヨウ素不足の国への支援にも役立っている。だからこそ、安定して供給し続けられるかが問われる。
6. これから ヨウ素は、どうやって ふやすの?
6. くみ上げを増やさずに、ヨウ素を増やせるか
6. 増産の壁と、回収・海藻養殖・ペロブスカイト太陽電池
ちばの ちかの みずは、これいじょう たくさん くみ あげられません。じばんが さがる ことを ふせぐ ために、くみ あげる りょうに きまりが あるからです[6]。
そこで、つかった ヨウ素を かいしゅうして もう いちど つかう くふうや、ちばけんで かいそうを そだてて、そこから ヨウ素を とりだす けいかくが すすんで います[6]。2018ねんには、ちばだいがくに「ちばヨウ素しげんイノベーションセンター」が できました[6]。
これからの ヨウ素は、あたらしい たいようでんちにも つかわれます。「ペロブスカイト」と いう たいようでんちの おもな ざいりょうの ひとつが ヨウ素です[1]。
むかし かいそうから とって いた ヨウ素を、また かいそうから とる けいかくが すすんで います。
日本のヨウ素生産は、地盤沈下を防ぐためにかん水のくみ上げ量に制限があり、増産が難しい状況です[6]。そこで、使い終わったヨウ素を回収して再利用する取り組みや、千葉県で海藻を養殖してそこからヨウ素を取り出す計画が進んでいます[6]。2018年には、千葉大学に千葉ヨウ素資源イノベーションセンターができました[6]。
需要が増えそうな分野もあります。千葉県の広報は、ヨウ素が、いま注目されているペロブスカイト太陽電池の主要な原料の一つだと紹介しています[1]。
最初のヨウ素は、海藻から取っていました。いまは古い海水から、これからはまた海藻からもという計画です。ヨウ素の取り方は、ぐるりと一周しようとしているとも見えます。ただし、海藻養殖からの生産が実際にどれだけの量になるかは、これからです。
日本のヨウ素生産は、地盤沈下など環境への負荷から、かん水のくみ上げ量に一定の制限がかけられており、増産が難しい[6]。この制約のもとで、ヨウ素の回収・再利用と、千葉県での海藻養殖からのヨウ素抽出が進められている。2018年には千葉大学に千葉ヨウ素資源イノベーションセンターが設立された[6]。
需要面では、ヨウ素が、新しいペロブスカイト太陽電池の主要な原料の一つとされる[1]。ただし、需要がどれだけ増えるかは、まだ見通せない。
この流れを一本の線にすると、次のようになる。海藻灰から見つかったヨウ素は、一時は海藻が主な供給源だった。次に、地下の化石海水から空気で取り出す方式が普及した。そして、くみ上げに制限があるため、再び海藻へ目が向いている。ただし、海藻養殖からどれだけ取れるかはこれからで、計画の段階にある。
自分でも しらべて みたく なったら
家のヨウ素さがしと、数字の計算
自分で確かめる ── 家の表示と、2000倍の計算
おうちで やって みよう
おうちの ひとと いっしょに、くすばこの うがいやくや しょうどくやくの ラベルを 見て みましょう。「ヨウ素」や「ヨード」と いう もじが かいて あるでしょうか。さがすだけで、のんだり 目に いれたり しては いけません。
よんで みたい もの
ちばけんの ホームページに「ヨウ素しえん」の ページが あります。どこの くにへ おくって いるか、しらべて みましょう。
家で探してみる
家族といっしょに、家の薬箱にある消毒薬やうがい薬のラベルを見て、「ヨウ素」「ヨード」の文字があるものを探してみましょう。探すだけにして、飲んだり、目や傷口に付けたりしないでください。
計算してみる
海水のヨウ素は約0.06ppmです。それを2000倍すると約120ppmになります。水1トンを約1000kgとみなすと、120ppmは1トンあたり何gになるでしょうか。1ppmは100万分の1です。自分で計算できます。
千葉県のページを開く
千葉県の「ヨウ素支援」のページには、贈った国と量の一覧があります。国ごとの違いを比べてみましょう。
家の表示を調べる
消毒薬・うがい薬など、ヨウ素やヨードの表示がある製品を探し、成分名を書き写す。使い方の注意は必ず読み、飲まない、目に入れないなどの注意を守る。
数字を計算し直す
海水0.06ppm、かん水は海水の約2000倍とする資料の数字から、かん水の濃度を計算し、1トンあたりのグラム数に直す。さらに、USGSの2025年推定(チリ23,000トン、日本9,000トン)から、2国の比を計算してみる。
原典に当たる
環境省「九十九里平野 地盤環境情報」を開くと、4章の井戸の本数や採取量の数字を、日本語の原文で確かめられる。千葉県「ヨウ素支援」のページでは、5章の贈った国と量を見られる。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
今回は、ヨウ素の濃さは大学教授の巻頭言、地盤沈下は環境省の資料、生産量はUSGSと千葉県の広報、取り出し方は事典の解説を突き合わせた。製法の細部と、会社の沿革は、強く言い切らず大筋だけにした。
- 千葉県「県民だより」令和6年6月号 https://www.pref.chiba.lg.jp/kouhou/kenmindayori/r6/r6-6/tayori-1.html (世界シェア・千葉県の割合・ペロブスカイト)
- USGS「Mineral Commodity Summaries 2026 Iodine」 https://pubs.usgs.gov/periodicals/mcs2026/mcs2026-iodine.pdf (生産量・海水中の濃度・供給地域)
- JOGMEC 石油・天然ガス資源情報 https://journal.jogmec.go.jp/oilgas/info-reports/info-reports_01690.html (商業生産地)
- 環境省「九十九里平野 地盤環境情報」 https://www.env.go.jp/water/jiban/directory/kujyukuri.html (化石海水・地盤沈下・採取量)
- コトバンク「ヨウ素」 https://kotobank.jp/word/%E3%83%A8%E3%82%A6%E7%B4%A0-145777 (製法の大筋・発見と名前)
- 荒井孝義「ヨウ素学会」(千葉大学CIRIC) https://ciric.chiba-u.jp/halogen/files/KS-I.pdf (用途・栄養・増産の限界)
- 千葉県「ヨウ素支援」 https://www.pref.chiba.lg.jp/kokusai/kokusaikouryuu/iodineshien.html (ヨウ素酸カリウムの贈呈)
- 伊勢化学工業 沿革(企業情報サイト) https://kitaishihon.com/company/4107/story (製法確立の時期。会社の自己説明)
- 斎藤恭一「南関東ガス田で古代海水を舐めて考えたこと」 https://www.jstage.jst.go.jp/article/swsj/72/1/72_1/_pdf (かん水をなめた体験記・約2000倍)
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