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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

はり1ぽんで 布ぬのを つくる ── ナールビンディング

針1本と短い糸で布を作る、ナールビンディング ── 糸のつなぎ方と出土した靴下

ナールビンディング ── 糸の全長を毎回ループに通す1本針の技法と、スプライス・出土した靴下

分野:歴史・文化

ナールビンディングには、はさみで きっても ほどけにくい 布ぬのを つくる やりかたが あります。つかうのは、はり 1ぽんと、うでを ひろげた くらいの 糸だけ。しかも 糸が みじかく なったら、つばを つけて つなぐ やりかたが あります。

どうして ほどけないのでしょう。つばで 糸が つながるのは なぜでしょう。この メモでは、その ひみつと、1600ねん ほど まえの あかい くつ下の はなしまで 分かります。

ナールビンディングには、糸を切っても目が走らない型があります。使うのは針1本と、腕を広げたくらいの短い糸だけです。糸が足りなくなったら、つばや水でぬらして、手のひらでこすってつなぐ方法が紹介されています。

なぜほどけないのか、つばでどうして糸がつながるのか、そして1600年以上前のエジプトの赤い靴下は、どんな目的で作られたのか。

ナールビンディング(nålebinding)は、編み物やかぎ針編みより前からある布づくりの技法だ。糸の全長を毎回ループに通すため、布を切っても目が走らない[5]。しかも使う糸は短く、足りなくなると、つばや水で湿らせてウールの繊維をからませてつなぐ[3]。

ではなぜ走らないのか、つなぎ目はなぜ切れにくいのか。さらにエジプトとヨークの出土品は、この技法をどう伝えているのか。このメモを読むと、構造・つなぎ方・出土品の年代の幅までが分かる。

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1. ひっぱっても ほどけない 布ぬのって、どんな 布ぬの?

1. 糸の端を引いても、切っても、ほどけない布

1. 目の構造 ── 前の段と横の目の両方につながるから走らない

あみものの セーターで、糸の はしを ひっぱると、するする ほどけて しまう ことが あります。ところが、はさみで きっても ほどけない 布ぬのが あります[5]。

なまえは「ナールビンディング」。スカンジナビアの ことばで、「はりで むすぶ」と いう いみ あいです[1]。あみものや かぎばりあみより、ずっと むかしから ある つくりかたです[1]。

ほどけないので、布ぬのの ふちを とくべつに しまつする ことも いらない、と いわれます[1]。

編み物のセーターは、糸の端を引くと、ひと続きの糸がするすると抜けて、ほどけてしまうことがあります。ナールビンディングの布は、切っても、糸の端を後ろへ引いても、目がほどけません[5]。

「針で結ぶ」という名前

ナールビンディング(nålebinding)は、スカンジナビアの言葉で「針で結ぶ」という意味です。編み物やかぎ針編みより前からある、布の作り方とされています[1]。かぎ針編みと比べたときの大きなちがいは、作業用の糸の全長を、毎回輪に通すことです[1]。

ほどけないため、布のふちに、ほつれ止めの特別な始末をしなくてよいとも説明されています[1]。ただし、ここで紹介するのは、糸を輪に通して交差させる型の説明です[5]。

編み物の目は、糸を切る、あるいは端を引くと、列に沿って次々にほどける。ナールビンディングはこれと対照的で、布を切っても、糸端を後ろへ引いても目が崩れないと説明される[5]。理由は目の構造にある。ここでいう目は、前の段の輪と、同じ段の横の輪の両方につながり、糸の先を輪から完全に引き抜いて交差させる[5]。

語は、スカンジナビア語で「針で結ぶ」を意味し、編み物・かぎ針編みに先行する技法とされる。かぎ針編みと決定的にちがうのは、作業糸の全長を毎回ループに通す点だ[1]。そのため、縁に特別な始末(ほつれ止め)が要らないという記述もある[1]。ただしこの「ほどけない」は、糸を引き抜いて交差させる型についての説明で、あらゆるナールビンディングの型に当てはまると言い切る材料は、ここでは使っていない[5]。

2. はりと みじかい 糸だけで、どう つくるの?

2. 針1本と腕の長さの糸で、どう作るのか

2. 道具と手順 ── 目のある1本針、約1.4mの糸、親指の輪

つかうのは、あなの あいた 平たい はりが 1ぽんと、みじかい 糸だけです[1]。糸の ながさは、うでを ひろげた くらい。1メートル40センチほどの 糸を はりに とおして つかう、と しょうかいされて います[2]。ながくても 2メートルほどです[1]。

ふつうの あみものの ように、ながい 糸を ずっと つかう のでは ありません。みじかい 糸を、たりなく なる たびに つぎたして すすみます[2]。

いまの 本には、左手の 親指に 糸の わを かけて、はりを 前の だんの わと 親指の わに じゅんに とおして、あたらしい わを つくる やりかたが のって います[2]。親指の わは、できる わの 大きさを そろえる やくめを する、と いわれます。ただし これは いまの 本の せつめいで、むかしの 人が おなじ やりかたを した とは かぎりません。

では、糸が みじかく なったら、どうやって つなぐのでしょう。

目のある平たい針と、短い糸

道具は、穴(目)のある針が1本です。幅が広く平たい針が多いようです[1]。糸は、ふつう腕を広げたくらいの長さで、入門の解説では約1.4メートル(1.5ヤード)を針に通して使います[2]。長くても2メートルほどとされています[1]。

同じ長さの糸を最後まで使うのではなく、足りなくなったら新しい糸をつぎ足します[2]。

オスロ・ステッチの手順

手芸雑誌の入門記事では、「オスロ・ステッチ」という型の手順が紹介されています。左手の親指に糸の輪をかけ、針を前の段の輪と親指の輪に順に通して、新しい輪を作ります[2]。親指の輪は、輪の大きさをそろえる役目をする、と一般には説明されます。ただしこれは現代の解説で、昔の人が同じ手順だったとは言えません。

全長を毎回輪に通す作り方で、短い糸をつぎ足し続けるとしたら、そのつなぎ目はどうなっているのでしょうか。

道具は、目(穴)のある1本の針で、幅が広く平たいものが多い[1]。糸は、入門解説では腕を広げた長さ(約1.5ヤード、約1.4m)を針に通して使う[2]。上限は2m程度とされる[1]。連続した長い糸ではなく、短い糸を作業中につぎ足して進める点が、編み物との大きなちがいだ[1]。

手順の例として、オスロ・ステッチを見る。左手の親指に糸の輪(thumb loop)をかけ、針を前の段の輪、続いて親指の輪に通して新しい輪を作る[2]。親指の輪が輪の大きさをそろえる、というのは一般的な説明で、出典の文言そのままではない。ステッチの名前は、最初の見本が見つかった場所や人にちなむものが多く(York、Osloなど)、オスロは、ノルウェーの町で見つかった布に由来する名だ[5]。現代の教本に載る手順は現代の解釈であり、考古資料で使われた手順そのものとは断定できない。

3. みじかい 糸を、つばで つなぐって ほんとう?

3. 短い糸は、つばと手のひらでつなぐ

3. スプライス ── ウールの縮絨を利用した無結び目の接合

糸が みじかく なったら、ふるい 糸と あたらしい 糸の はしを、ほぐして おうぎの かたちに します。2〜3センチ ほどです[3]。

つぎに、つば(か 水)で ぬらして、てのひらの あいだで 10〜20びょう、つよく ころがします。すると、しっかり つながります[3]。

ひみつは、ウールという 羊の 毛です。ぬれた ウールの 毛は、こすられると からまって、かたまる せいしつが あります[4]。たとえば、せんたくで ウールの セーターが ちぢんで しまう ことが ありますね。あれと おなじ せいしつを、わざと つかうのです。

だから この やりかたは、ウールの 糸に むいて います。ほかの ざいりょうの 糸では、うまく いかない ことが おおい そうです[4]。

新旧の糸の端をほぐして、こする

あるフィンランドの解説では、古い糸と新しい糸の端をほぐして、2〜3センチの扇状にします。水かつばでぬらして、手のひらの間で10〜20秒ほど強く転がすと、しっかりつながるとされています[3]。

なぜウールの糸なのか

この方法は、ウールが水分と摩擦で縮み、繊維がからみ合う性質(縮絨)を利用しています[4]。そのため、純毛かウール主体の糸に向き、スーパーウォッシュ加工をしたウールや合成繊維では、うまくいかないことが多いと説明されています[4]。

洗濯でウールのセーターが縮むのと、同じ仕組みです。縮んでほしくない場面の性質を、結び目を作らずに糸をつなぐために、うまく使っているわけです。

つなぎ方は、スプライスと呼ばれる。新旧の糸の撚りをほぐして2〜3cmの扇状の房にし、水かつばで湿らせ、手のひらの間で10〜20秒ほど強く転がすと、しっかり接合できる[3]。結び目が出ないため、目の大きさや布の表面が乱れにくいと考えられるが、この点は資料で直接言われているわけではない。

この方法は、ウールが水分と摩擦で縮絨する(繊維の鱗状の表面がからみ合う)性質に依存する[4]。純毛かウール主体の糸に向き、スーパーウォッシュ加工のウールや合成繊維では失敗が多い[4]。したがって、いま「つばでつなぐ」と紹介されている方法は、素材を選ぶ技術でもある。ただしこれは現代の手芸の解説で、古代の人が同じ方法で糸をつないでいたかどうかは、この資料からは言えない。

4. あかい くつ下は、なぜ 親指が ふたつに わかれて いるの?

4. 約1600年前のエジプトの赤い靴下は、なぜ親指が分かれているのか

4. エジプト出土の靴下 ── 250〜420年ごろ(資料により400〜600年)

この つくりかたで できた、むかしの くつ下が のこって います。ロンドンの 博物館はくぶつかんに ある、エジプトから 出た あかい ウールの くつ下です[6]。

つくられたのは、いまから 1600ねん〜1800ねん ほど まえ(250〜420ねんごろ)です。ほかの しりょうでは、400〜600ねんごろと する ものも あります[7]。

この くつ下は、親指だけが 分かれて います。サンダルを はく ためです[6]。つま先から あみはじめて、かかとを つくり、足首で おわります[6]。

では、もっと 北の 国では、どんな ものが のこって いるのでしょう。

ロンドンのV&A博物館には、エジプトの墓地から出土した靴下が1足あります。3本よりの赤いウールでできていて、サンダルをはくために親指が分かれています[6]。つま先から編みはじめ、かかと、足首の順に進みます[6]。V&Aは、この技法を「結び目なしの網」「1本針の編み物」とも呼ぶと説明しています[6]。

年代は、V&Aの説明では250〜420年ごろ、つまり1600年から1800年ほど前です。ただし、ほかの資料はエジプトの靴下を400〜600年ごろとしていて、資料によって幅があります[7]。この技法は、コプト・ステッチ(タリム・ステッチ)とも呼ばれた型です[7]。

この靴下では、親指を分けてサンダルに合わせています。つま先から、かかと、足首へと形を作っています。では、もっと寒い北の国では、この技法はどう使われたのでしょうか。

ロンドンのV&A博物館(Victoria and Albert Museum)は、エジプトのオクシリンコス(Oxyrhynchus)の墓地から出土した靴下1足を所蔵する。3本よりの赤いウールで、サンダルをはくために親指が分かれ、つま先から編み始めてかかと、足首で終わる構成だ[6]。V&Aは技法を「ナールビンディング(結び目なしの網、1本針の編み物とも呼ばれる)」と説明している[6]。

年代は、V&Aの記録では250〜420年ごろだが、フィンランドの手工芸の歴史資料は、エジプトの同種の靴下を400〜600年ごろとする[6][7]。資料により150年以上のずれがあるため、年は幅をもたせて読む必要がある。後者はこの技法を交差ループ(かつてコプト・ステッチ、タリム・ステッチとも呼ばれた)の型としている[7]。

5. ヨークで 見つかった くつ下は、なぜ すりきれて いたの?

5. ヴァイキング時代のヨークの靴下は、使いこまれていた

5. コッパーゲート出土の靴下 ── ヨーク・ステッチと、繕いの痕

イギリスの ヨークという まちでは、1976ねんから 1981ねんに かけて、コッパーゲートという ばしょで はっくつが ありました[8]。そこから、ヴァイキングの じだいの ウールの くつ下が 出て きました。

この くつ下の 足首には、あかい おびが ありました。アカネで そめた 毛と する しりょうが あります。足ぜんたいを つつむ、スリッパのような かたちです[8]。

おどろくのは、かかとなど いくつもの ところを、ぬって なおして あった ことです[9]。つまり、はいて つかわれて いた くつ下だった ようです。

この くつ下の あみかたは、ほかに れいが なく、「ヨーク・ステッチ」と よばれる ように なりました。イングランドで はじめて きろくされた わざでした[8]。いまは、ヨークの JORVIKバイキングセンターで てんじされて います[8]。

では、この わざは、いつごろから あるのでしょうか。

繕われた靴下

イギリスのヨーク、コッパーゲートの発掘(1976〜81年)から出た、ヴァイキング時代の靴下があります。10世紀の半ばごろのものとされ、足首には赤い帯があり、アカネで染めた毛とする資料があります[8]。足全体を包むスリッパ型です[8]。

ヴァイキング関連の資料集は、この靴下について、かかとなど数か所が繕われていたと説明しています[9]。繕いながら使われていたことが分かります。

ヨーク・ステッチという名前

この靴下の編み方は、ほかに例がなく、「ヨーク・ステッチ」と呼ばれています。発見当時、イングランドで初めて記録された技法でした[8]。ただし、世界でただ一つの例という意味ではありません。

ナールビンディングのステッチは、最初の見本が見つかった場所や人の名前で呼ばれることが多く、ヨークのほか、オスロやオーセルなどがあります[5]。この技法を指す現代の語「nålebinding」は、1970年代に導入されたものです。技法そのものの古さとは別の話です[1]。この靴下は、いまJORVIKバイキングセンターで展示されています[8]。

この技法が、イギリスで初めて記録されたのは、ヨークのコッパーゲート発掘(1976〜81年)の出土品による。10世紀半ばごろのウールの靴下で、足首に赤い帯があり、アカネで染めた毛とする資料がある[8]。足全体を包むスリッパ型で、この靴下にだけ見られる編み方がヨーク・ステッチと呼ばれる[8]。「ほかに例がない」とは、発見当時のイングランドでの初記録という意味で、世界で唯一という意味ではない。現在はJORVIKバイキングセンターで展示されている[8]。

ヴァイキング関連の資料集は、ヨーク出土の10世紀の靴下について、かかとなど数か所が繕われ、アカネ染めの痕があると記す[9]。同資料集は、10世紀のアイスランドの手袋2点、11世紀のノルウェーの手袋1点も挙げる[9]。したがって、この技法は靴下だけでなく、手袋にも使われていたことが分かる。

ステッチの名前は、最初の見本が見つかった場所や人にちなむものが多く、York、Oslo、Åsle、Mammen、Korgenなどがある。親指でテンションを保つ型(Osloなど)と、針で保つ型(Yorkなど)があるとされる[5]。この技法を指す現代の語「nålebinding」は1970年代に導入された。技法の古さと名称の新しさは別の話だ[1]。

6. いつから ある 作りかたで、いまも つづいて いるの?

6. 最古級の断片と、編み物のあとも続いた手仕事

6. 起源の幅と、継承 ── 前6500年ごろの断片から現代の再現者まで

ナールビンディングの いちばん ふるい ぶんるいに はいる ものは、イスラエルの ナハル・ヘマール どうくつから 見つかった、およそ 8500ねん まえの だんぺんだと いわれます[10]。しりょうに よって、ねんだいや ざいりょうの かきかたに ゆれが あります。

デンマークの ティブリンド・ヴィーという いせきからも、およそ 6200ねん まえの ものが 見つかって います。シナノキという 木の 皮の せんいで つくられて いました[1]。

あみものが ひろまった あとも、この わざは きえません でした。フィンランドの 東や 北では、1950ねんだいまで ひろく おこなわれて いました[7]。

いまも、ほねや 木、つのの はりで つくる 人たちが います。スープの のこりの ほねから はりを つくる 人も いる そうです[11]。

編み物より前、ずっと前から

最古級とされるのは、イスラエルのユダ砂漠にあるナハル・ヘマール洞窟から出た断片で、約8500年前(紀元前約6500年)とされます。素材は植物繊維で、亜麻とする資料もあります[10]。ただし年代と素材は資料によって書き方に幅があるため、「最古級」と呼ぶのが安全です。

デンマークの中石器時代の漁村遺跡、ティブリンド・ヴィーからも、紀元前約4200年(エルテベレ期)の、シナノキの内皮の繊維で作られたものが出ています[1]。約6200年前です。

編み物が広まっても、続いた

フィンランドでは、5本針の編み物が17世紀に西部から広がり、かぎ針編みは19世紀のはじめに入りました。それでも、東部と北部では、ナールビンディングが1950年代まで広く行われていました[7]。

今は、骨・木・角の針、スープの残りの骨から作った針で、愛好家や再現活動をする人たちが受けついでいます。中東には、ラクダ用の口輪や砂よけの靴下を作る、生きた伝統もあります[11]。

起源の古さは、最古級とされる断片で示される。イスラエルのユダ砂漠、ナハル・ヘマール洞窟の出土品は、先土器新石器時代B(紀元前7160〜6550年ごろ)の層から出ており、約8500年前(紀元前約6500年)とされる[10]。素材は植物繊維で、亜麻とする資料もある。年代・素材とも資料によって書き方が異なるため、「最古級とされる」止まりにとどめる。デンマークのティブリンド・ヴィー(中石器時代の漁村遺跡)の紀元前約4200年(エルテベレ期)のシナノキ内皮繊維製のものも知られる[1]。

編み物が普及した後も、この技法が残った例がある。フィンランドでは、5本針の編み物が17世紀に西部から広まり、かぎ針編みが19世紀初めに入ったが、東部・北部では1950年代までナールビンディングが広く行われた[7]。今日では、愛好家や再現活動をする人たちが、骨・木・角の針を使っている。針をスープの残りの骨から作る人もいる。中東にはラクダ用口輪や砂よけの靴下を作る生きた伝統もある[11]。

7. おうちの 毛糸で、ウールを さがして みよう

7. 毛糸のラベルから、調べはじめる

7. 出口 ── ウールの表示と、資料の読みどころ

おうちに、毛糸や セーターが あったら、ラベルを 見て みましょう。「毛(ウール)」と かいて あるかな? ウールが たくさん はいった 毛糸は、つばで つなぐ やりかたに むく ざいりょうです[4]。

ただし、ラベルを 見るだけに しましょう。糸を ひっぱったり、きったり しては いけません。

「ウール」と かいて ある ものと、ほかの ざいりょうの ものを ならべて、さわりごこちを くらべて みましょう。

家にある毛糸、セーター、靴下のラベルを見て、「毛(ウール)」と書かれたものを探してみましょう。ウールがたくさん入った毛糸は、つばでつなぐ方法に向く素材です[4]。合成繊維が多いものや、洗濯で縮みにくい加工のものは、向かないことが多いとされています。

ラベルを見るだけにして、糸を引いたり切ったりはしないでください。

「ウール」と書かれたものと、ほかの素材のものを並べて、さわりごこちや温かさを比べてみましょう。

家庭で試せる観察としては、ウールの表示のある毛糸や衣類のラベルを確かめる方法がある。つばによる接合は純毛かウール主体の糸に向き、スーパーウォッシュ加工のウールや合成繊維では失敗が多い[4]。ラベルの確認だけにとどめ、糸を引いたり切ったりはしない。

家にある衣類のラベルで、ウールとほかの繊維の混ざり具合の表示を読み比べるのもよい。資料を読むなら、スプライスはフィンランドの手工芸の解説[3]、ステッチの構造は[5]が参考になる。出土品の年代は資料により幅があり、読み比べると、何が確かで何が議論の余地を残すかが見えてくる。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

出典について:博物館の収蔵品ページ、手芸雑誌・手工芸団体の解説、ヴァイキング関連の資料集、百科事典を使った。百科事典は二次資料のため、年代などは複数の資料で比べた。何に使ったかは、各項目の最後に書いている。

  1. Wikipedia「Nålebinding」。https://en.wikipedia.org/wiki/Nålebinding (名前の意味、道具、ほどけないこと、デンマークの出土品、語の導入時期について。二次資料)
  2. Spin-Off「Nalbinding Basics: Oslo Stitch」。https://spinoffmagazine.com/nalbinding-basics-oslo-stitch/ (糸の長さ、オスロ・ステッチの手順について。現代の入門解説)
  3. Neulakintaat「Splice」。https://en.neulakintaat.fi/63 (糸のつなぎ方について)
  4. Woolly Wormhead「Spit Splicing」。https://www.woollywormhead.com/blog/2012/7/22/spit-splicing (つなぎ方がウールに向く理由について)
  5. Loopholes「Nalbinding stitch structures」。https://loopholes.blog/2017/06/nalbinding-stitch-structures/ (目の構造と、ほどけない理由、ステッチの名前について)
  6. V&A Collections「Pair of socks」。https://collections.vam.ac.uk/item/O107787/pair-of-socks-unknown (エジプト出土の靴下について。博物館の一次資料)
  7. Neulakintaat「History of nalbinding」。https://en.neulakintaat.fi/history-of-nalbinding- (エジプトの靴下の別の年代、フィンランドでの広まりについて)
  8. Spin-Off「Nalbinding: A Short History of an Ancient Craft」。https://spinoffmagazine.com/nalbinding-a-short-history-of-an-ancient-craft/ (ヨーク出土の靴下について。二次資料)
  9. Vikings Online wiki「Naalbinding」。https://wiki.vikingsonline.org.uk/Naalbinding (繕いの痕と、手袋の出土について)
  10. Wikipedia「Nahal Hemar Cave」。https://en.wikipedia.org/wiki/Nahal_Hemar_Cave (最古級とされる断片について。年代・素材は資料により幅がある)
  11. EXARC 書評。https://exarc.net/ark%3A/88735/10824_ (現代の継承と、中東の伝統について)

なおした ところ

更新履歴

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