1. 「レア」には、2つの いみが ある
1. 「レア」には、2つの意味がある
1. レアメタルは、31鉱種として定義されている
日本では、タングステンや コバルトなど、31しゅるいの 金ぞくを 「レアメタル」と きめて いる。「レアアース」は、その 中の 17この 元そを まとめて、1しゅるいとして あつかった ものだ[1]。
「レア(めずらしい)」には、2つの いみが ある。1つは、ちきゅうに ある りょうが すくない こと。もう 1つは、ほり出したり きれいに する ことが むずかしい こと。この 2つが そろうと、「レアメタル」と よばれる[1]。
2. とくべつな 土地でしか、こい 金ぞくは できない
2. 特別な土地でしか、濃い金属はできない
2. レアメタルは、特殊な地質構造にしか濃集しない
レアメタルは、じつは せかいじゅうの 土や 岩に、うすく まざって いる。ひろい すな場の 中に、ほんの すこしだけ まざった、きらきら光る すなつぶの ような ものだ。ただし ほんとうは、すなでは なく、岩の 中に うすく まざった 金ぞくだ。でも、あつめて つかえるくらい こく あつまって いる 場しょは、かぎられて いる[2]。
こく あつまるには、とくべつな 地しんの うごきや、大むかしの かざんの はたらきなど、その 土地ならではの じょうけんが ひつようだ。だから、レアメタルの とれる 場しょは、うんに ちかい かたよりが 生まれる。
レアメタルは、実は世界中の土や岩に、うすく混ざっている。でも、集めて使えるくらい濃く集まっている場所は、限られている[2]。
濃く集まるには、特別な地下の動きや、大昔の火山の働きなど、その土地ならではの条件が必要だ。コバルトやインジウムのように、単独ではなく、銅や亜鉛などを掘るときについでに採れる金属もあり、金属の種類によって偏りの理由は少しずつ違う。だから、レアメタルの採れる場所は、運に近い偏りが生まれる。
3. じつは、「ほる」より「きれいに する」ほうが むずかしい
3. 実は、「掘る」より「精製する」方が難しい
3. 精錬という工程が、環境コストの壁になる
レアメタルの 岩には、つかう 元そと いっしょに、体に よくない ほうしゃせいの ぶっしつが まざって いる ことが 多い。それを 分けて、きれいな 金ぞくに する さぎょうを 「せいれん」と いう[2]。
せいれんを すると、体に よくない のこりかすが たくさん 出る。この のこりかすを、あんぜんに かたづける ことに、大きな てまと お金が かかる[2]。
4. 2010年、レアアースが とつぜん とどかなく なった
4. 2010年、レアアースが突然届かなくなった
4. 2010年、レアアース禁輸が日本産業を直撃した
2010年、海の 上で、中国の 船と 日本の せんぱく(見はりの ふね)が ぶつかる できごとが おきた。この あと、中国から 日本への レアアースの ゆしゅつは、ほとんど とまって しまったと つたえられて いる[3]。
日本の 自どう車 会社などは、レアアースを つかった じしゃくが 手に 入りにくく なり、こまった[3]。
5. 南鳥島の 海の 中に、たからものが ねむって いる
5. 南鳥島の海の中に、資源が眠っている
5. 南鳥島沖に、レアアース泥という資源が眠る
日本の いちばん 東に ある 南鳥島(みなみとりしま)の 近くの 海の 中には、レアアースを たくさん ふくんだ 「どろ」が しずんで いる[4]。
2018年、研究しゃたちは、この どろの 中に、せかいの じゅようの すう百年分にも あたる レアアースが ある ことを たしかめた。ただし、ふかい 海の 中から ほり出す ほうほうは、まだ せかいで つかわれる ほど かんせいして いない[4]。
6. まちの 中にも、かくれた こうざんが ある
6. まちの中にも、隠れた鉱山がある
6. 「都市鉱山」から、掘らずに資源を得る
つかわなく なった けいたい電話や でんきせいひんには、レアメタルが たくさん つかわれて いる。これらを あつめて、金ぞくを とりだす ことを 「都市こうざん」と いう。すてられた せいひんの 中に、金ぞくが うまって いる、と いう いみだ[5]。
日本に すてられた せいひんに ふくまれる インジウムと いう 金ぞくは、せかいに うまって いる りょうの やく61%にも なる、と いう しらべも ある[5]。
じぶんでも やって みる
自分でも調べてみたくなったら
自分でも調べてみたくなったら
つかわなく なった けいたい電話や おもちゃが おうちに あったら、その中に どんな 金ぞくが つかわれて いるか、しらべて みよう。市や 町に ある、あつめる ばしょも さがして みよう。
使わなくなった携帯電話やゲーム機が家にあったら、その中にどんな金属が使われているか、調べてみよう。自治体にある回収場所も探してみよう。
自宅に使われなくなった小型家電があれば、小型家電リサイクル法にもとづく回収拠点が近くにないか調べてみよう。その製品に、どんなレアメタルが使われているかを合わせて調べると、都市鉱山という言葉が、より具体的な実感を伴って見えてくる。
しらべた ところ
参考にした情報源
参考にした情報源
- 産業環境管理協会「レアメタルとは」。 https://www.cjc.or.jp/raremetal/overview/about (鉱業審議会レアメタル総合対策特別小委員会が31鉱種をレアメタルと定義したこと、レアアースが17元素をまとめて1鉱種としてカウントされること、レアの定義が存在量の希少性と技術的・経済的な抽出困難性の両方を含むこと)
- note「レアアースは『レア』ではない。中国独占の理由は『環境コスト』」、地層科学研究所「レアメタル・レアアース」。 https://note.com/asap/n/nae868a664bac https://www.geolab.jp/documents/science/science-151/ (レアメタルが地球上に広く薄く分布していること、経済的に採掘可能な濃度への濃集には特定の地質学的条件が必要なこと、レアアース鉱石にトリウムなど放射性物質が随伴し精錬過程で放射性廃棄物が発生すること、環境規制の緩やかな国が精錬の負担を引き受けている構造)
- 危機対応学「2010年のレアアース危機」、海幹校戦略研究「日本のレアアース政策とWTO提訴」。 https://web.iss.u-tokyo.ac.jp/crisis/essay/2010-2010979192-924201042010-wto201092219412010-nhk924924-120109220310180922461012781200920112102010.html https://www.mod.go.jp/msdf/navcol/assets/pdf/ssg2015_12_05.pdf (2010年9月の尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件を契機に中国が対日レアアース輸出を実質停止したこと、ネオジム価格が数倍に高騰したこと、日米欧のWTO提訴により中国が2015年に輸出枠・輸出税を撤廃したこと)
- 東京工業大学ニュース「南鳥島レアアース泥の資源分布の可視化と高効率な選鉱手法の確立に成功」、東京大学「南鳥島沖に眠る世界需要の数百年分のレアアース資源」。 https://www.titech.ac.jp/news/2018/041231 https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/articles/z0508_00070.html (2018年に南鳥島周辺の約2,500平方キロメートルの海域でレアアース酸化物換算1,600万トン以上、世界需要の数百年分に相当する資源が確認されたこと、深海からの採掘には技術的・経済的な課題が残ること)
- 物質・材料研究機構(NIMS)「都市鉱山:日本の眠る資源」(2008年1月11日発表)、フリー百科事典『ウィキペディア』「都市鉱山」。 https://archive.nims.go.jp/news/press/2008/01/p200801110.html https://ja.wikipedia.org/wiki/都市鉱山 (使用済み電子機器等に含まれる金属資源を都市鉱山と呼ぶこと、2008年の物質・材料研究機構の調査で日本国内のインジウムが世界埋蔵量の約61%、タンタルが約10%に相当すると推計されたこと)
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