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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

めじろは どこに すんで いるの?

メジロは、山にも庭にも島にもいるのか ── すみかのひろがりを探る

メジロはどこで暮らしているのか ── 広葉樹林から市街地、上がる標高、移入された島まで

分野:生きもの

1929ねんに、ハワイの しまへ、ちいさな 鳥が 人の 手で もちこまれました。いま その 鳥は、ハワイで いちばん かずの おおい りくの 鳥に なって いると いわれます。

その 鳥の なまえは、めじろ。日本でも、山の 林にも、町の にわにも、みなみの しまにも います。めじろは、どんな ところで くらして いるのでしょう。この 記事で、その こたえが わかります。

1929年、ハワイの島に、小さな鳥が人の手で持ちこまれました。その鳥は、いまではハワイでいちばん数の多い陸の鳥になっているといわれます。

鳥の名前は、メジロ。日本でも、山の林、町の庭、南の島にまで暮らしています。体長12cmほどの小鳥が、なぜそんなに広い場所にいられるのでしょうか。どんな場所を選び、季節でどう動き、どこまで広がっているのかが分かります。

1929年にハワイへ持ちこまれたメジロは、現在、同州で最も数の多い陸の鳥になっているとされる[7]。原産地では北海道から沖縄まで広く分布する普通種であり、同じ小鳥が山林にも市街地にも島々にも暮らしている[5]。

では、メジロはどんな条件の場所を選び、季節や標高で分布はどう変わり、人の手で運ばれた土地ではどうなったのか。山林から庭、島までの条件を、資料の記述にそって順に見る。

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1. にわの きの えだに、なぜ きて くれるの?

1. 山の林にも、町の庭にもいる

1. 山地の林から人家の庭まで ── 「木があれば」が条件

めじろは、からだの ながさが 12センチ くらいの 小鳥です。めの まわりが 白い ふちどりに なって いるので、めじろと よばれます。

すんで いる ところは、山の 林、ひくい ところの 林、公園、うちの にわ。いろいろな ばしょが あげられて います[1]。

こたえを さきに いうと、めじろは 「き の ある ところ」なら、まちの 中でも くらせる 鳥です[2]。にわに くるのは、き が あって、えさに なる ものが あるからでしょう。

ただ、どんな 木でも いい わけでは ありません。つぎは、めじろの すきな 林を 見て みましょう。

新潟県の鳥の資料によると、メジロは県内各地に分布して繁殖し、山地や低地の林、公園、人家の庭など、さまざまな場所にすんでいます[1]。体長は12cmほど。目のまわりの白いふちどりが名前の由来です。

答えを先に書くと、メジロの条件は「木があること」です。百科事典には、樹木があれば市街地にもすむと書かれています[2]。庭の枝先に来るのは、特別な鳥が迷いこんだのではなく、もともと林の鳥が、町の木も「林の一部」として使っているからだと考えられます。

それなら、どんな木でもよいのでしょうか。

メジロには好みがあります。

新潟県の資料では、メジロは県内各地に留鳥または漂鳥として分布して繁殖し、山地や低地の林、公園、人家の庭などにすむ[1]。留鳥は一年中同じ地域にいる鳥、漂鳥は国内で季節的に移動する鳥のことで、同じ県の中でも、地域や標高で動き方が違う可能性がある。

百科事典には「樹木があれば市街地にもすむ」とある[2]。つまり山林の鳥が庭に来るのは例外ではなく、すみかの条件が「木」であって「自然の森」ではないからだと読める。ただし、これは資料の記述から読みとった解釈であり、庭の木がどれほど繁殖に使われるかまでは述べられていない。

では、その「木」にはどんな種類の違いがあるのか。

2. すきな きと、すきじゃない きが あるの?

2. 広葉樹の林を好む理由

2. 広葉樹林を好み、針葉樹だけの林には少ない

ものしり 本には、めじろが すきなのは、はの ひろい き の 林だと あります。はが ほそくて とがった き だけの 林には、あまり いません[2]。

ひろい はの き が あれば、そこで 小さな むしを さがせるのかも しれません。でも、どうして なのか、くわしい わけは、しらべた 本には かかれて いません。

めじろは、からだの いろが みどりっぽい ので、はの かげに いると 見つけにくい です。ようく 見ないと、いるのに きづけない ことも あります。

では、さむい ふゆは、どこで すごすのでしょう。

ブリタニカ国際大百科事典には、メジロは広葉樹の林を好み、針葉樹だけの林には少ないと書かれています[2]。広葉樹は幅のある葉の木、針葉樹はスギやマツのように細い葉の木のことです。

この資料は理由までは書いていません。ただ、庭や公園に来る鳥だと思うと、庭木の多くが広葉樹であることは見逃せません。庭でメジロを見るとき、その木が何の木だったかを思い出してみると、手がかりになります。

体の色は黄緑がかっていて、葉の中にいると見つけにくくなります。目のまわりの白いふちどりが、見つける目印になります。

こうして、メジロは「広葉樹のある場所」を中心に暮らします。では、冬になって葉が落ち、虫が減ると、どうなるのでしょうか。

ブリタニカ国際大百科事典は、メジロが広葉樹の林を好み、針葉樹だけの林には少ないと述べる[2]。観察調査による裏づけは、ここでは取りあげていない。この記述は、前章の「木があれば市街地にもすむ」と矛盾しない。庭木の多くは広葉樹であり、市街地の緑地は、メジロにとって広葉樹林の代わりになる、という読みができるからだ。

ただし、資料は針葉樹林に少ない理由まで説明していない。餌となる昆虫が少ない、巣をかける枝の形が合わない、といった説明は、この資料群からは裏づけられないため、仮説にとどめる。

では、広葉樹が葉を落とす冬に、メジロはどこで暮らすのか。ここから、季節と地域によるすみかの動きが見えてくる。

3. ふゆには、どこへ いくの?

3. 冬の北日本と山では、姿を消す地域もある

3. 冬の移動 ── 北日本・山地では越冬しない地域がある

めじろは、にほん ぜんこく、おきなわの しまじまにまで います[3]。でも、ふゆの あいだ ずっと おなじ ばしょに いる わけでは ありません。

きたの ほうや 山の 上では、ふゆに 見られなく なる ところが あります[3]。さむい きせつだけ、ほかの ところへ うつる 鳥が いるのです。ただ、きたの 北海道の ふゆの ことは、しりょうに よって かきかたが ちがいます。

ふゆの めじろは、小さな むれで、にぎやかに なきあいながら すごします。シジュウカラの なかまと いっしょに なる ことも あります[2]。

「めじろおし」と いう ことばが あります。よるに えだに ならんで ぴったり くっつく すがたから、うまれた ことばだと いわれます[2]。

メジロは日本全国、沖縄県の島々まで広く分布します。ただし、北日本や山地には、冬に見られない地域もあります[3]。暖かい地域の鳥に見えて、実は、季節に合わせて移動する個体もいます。

北海道については、資料によって書き方が異なります。繁殖する数は非常に少ないとされ、西日本や南西部の島々に多いとされます[2]。北海道の冬のようすは、資料によって書き方が異なるので、ここでは言い切りません。

冬のメジロは、小さな群れで鳴き交わしながら過ごし、シジュウカラの仲間と混ざって行動することもあります[2]。夜に枝に並んで体を寄せ合う姿が、「目白押し」という言葉の語源だといわれています[2]。

では、長い時間の中で、メジロのすみかは広がっているのでしょうか。

メジロは北海道から沖縄まで分布する普通種だが[5]、すべての地域で一年中見られるわけではない。Canon の鳥の案内は、北日本や山地には越冬しない地域もあると述べる[3]。つまり「全国に分布する」という言い方は、「どの季節にも全国にいる」という意味ではない。

西日本や南西部の島々に多く、北海道での繁殖数は非常に少ないとされる[2]。北海道の冬の様子は、ここでは断定しない。

冬の行動は、小群での鳴き交わしと、シジュウカラ科の鳥との混群が知られる[2]。「目白押し」の語源は、夜に枝に密着して並ぶ姿とされるが、資料は「とされる」という書き方なので、ここでも断定は避ける。

季節による動きが分かると、次の問いが出てくる。長い時間では、メジロのすみかは変わっていないのか。

4. めじろは すむ ばしょを ひろげて いるの?

4. 調査が示した、メジロのすむ標高の広がり

4. 分布標高が上がっている可能性 ── 調査の報告と、原因の読み方

めじろは、あたたかい ところの 林に おおい 鳥です。その めじろと ヤマガラが、ひくい 山から、もっと たかい ところへ ひろがって いるかもしれない、と ほうこく されて います[4]。

これは、日本ぜんたいの 鳥の かず しらべに ついての ほうこくです。

どうして ひろがって いるのかは、まだ はっきり しません。きこうが かわった えいきょうかも しれない、と いわれて います[4]。

めじろは、いまも すむ ところを ひろげて いる 鳥、かも しれません。

全国鳥類繁殖分布調査という、日本全国の鳥の分布を調べた調査があります。その結果について、照葉樹林帯に多いメジロやヤマガラが、低山帯からより高い標高へ分布を広げている可能性がある、と報告されています[4]。照葉樹林は、冬も葉を落とさない暖かい地方の広葉樹林のことです。

原因は、はっきりとは分かっていません。資料では、気候変動などの影響で、すむ標高が少しずつ上がっている可能性がある、という書き方です[4]。「気候変動のせいだ」と決まったわけではありません。

長い時間の中では、メジロのすみかは固定されたものではないのかもしれません。

では、場所による違いは、鳥そのものの違いにも現れているのでしょうか。

全国鳥類繁殖分布調査では、照葉樹林帯に多いメジロやヤマガラが、低山帯からより高い標高へ分布を広げている可能性がある、と報告されている[4]。これは調査の結果から読み取られた傾向であり、メジロが住める高さの上限を示すものではない。

原因について、資料は特定していない。気候変動などの影響で生息標高が徐々に上がっている可能性、という書き方で、「気候変動が原因だ」と断定できる根拠は示されていない[4]。広がりそのものは観察されたこと、原因は推測、と分けて読むのが適切だ。

すみかの広がりは、高さだけでなく、海をこえた島にも見られる。そこでは、鳥自体の特徴が分かれることがある。

5. しまに よって、めじろは ちがうの?

5. 島ごとに分かれる亜種

5. 島ごとの亜種 ── 6か7か、数え方が割れる理由

めじろは、日本の 中でも、しまや ちいきに よって、すこしずつ ちがう なかまに わかれて います。この ちがいを 「あしゅ」と いいます。

いくつに わかれるかは、しらべた 人や しりょうに よって ちがいます。かんきょうしょうの しりょうでは 日本に 6しゅるい、山階ちょうるいけんきゅうじょの あんないでは 7しゅるい、と なって います[5]。

しらべる しりょうに よって、なかまの わけかたが ちがう ことが あります。

では、人が めじろを べつの しまに はこんだら、どうなるのでしょう。

メジロは、日本国内でいくつかの亜種に分けられています。環境省の識別マニュアルでは国内に6亜種と国外に3亜種、山階鳥類研究所の案内では国内に7亜種と国外に3亜種とされ、数え方は資料で異なります[5]。亜種は、同じ種のなかで、地域ごとに特徴がやや違うグループのことです。

亜種の数がひとつに決まらないのは、境目が見た目だけで決められないからだと考えられますが、資料にはその理由までは書かれていません。数字は6と7のどちらかに決めず、「資料で異なる」とだけ覚えておけば十分です。

国外では、朝鮮半島南部、台湾、中国東部などからフィリピンにかけて分布します[2]。日本のメジロは、東アジアの南のほうに広がる仲間の、北のはしにいることになります。

メジロは、環境省の識別マニュアルでは国内6亜種・国外3亜種、山階鳥類研究所の案内では国内7亜種・国外3亜種に分けられ、数え方は資料で異なる[5]。亜種は、同種内で地理的に分かれたグループのことだ。

数が割れる理由は、資料からは確かめられない。分類の基準、あるいは対象とする島の範囲の違いが考えられるが、これは推測である。このため、本記事では「6または7」と書き、一つに断定しない。

国外では朝鮮半島南部、台湾、中国東部などからフィリピンにかけて分布し[2]、日本はこの分布域の北のはしにあたる。

さて、島に着目すると、もうひとつ別の興味深い例がある。人が運んだ場所だ。

6. ひとが もちこんだ しまでは、どうなったの?

6. 小笠原とハワイ ── 人が運んだメジロ

6. 移入された個体群 ── 小笠原群島とハワイ

おがさわらの しまじまの めじろは、もともと そこに いた 鳥では ありません。人が もちこんだ ものと かんがえられて います[6]。

いずの しまと、いおうとうの めじろが まざった なかまだ、と いわれます[6]。

ハワイには、1929ねんに、がいちゅうを へらす ために もちこまれました。いまは、ハワイで いちばん かずの おおい りくの 鳥に なって います[7]。

この 二つの しまでは、めじろが ふえて いきました。

小笠原の島々のメジロは、もともとの住人ではなく、人が持ちこんだ移入個体群だとされます[6]。伊豆諸島産と硫黄島産の亜種が人為的に持ちこまれて交雑した集団と考えられています[6]。

ハワイでは、1929年に、害虫を減らす目的でメジロが持ちこまれました。いまはハワイで最も数の多い陸の鳥になっています[7]。同州の資料では「Mejiro」と書かれていますが、日本の亜種とまったく同じかどうかまでは、資料から言い切れません。

2つの島の例を並べると、メジロが「木と食べ物があれば、新しい場所でも暮らせる」鳥だということが見えてきます。ただし、これは資料の例から読みとった解釈で、すべての土地でうまくいくという意味ではありません。

小笠原群島のメジロは移入種で、伊豆諸島産と硫黄島産の亜種が人為的に持ちこまれて交雑した集団と考えられている[6]。ハワイでは1929年に害虫の駆除を期待して持ちこまれ、現在は最も数の多い陸鳥となっている[7]。

ただし、ハワイの記述は同州の観光・自然案内であり、日本の亜種との同一性は述べられていない。同州の資料は「Mejiro」と書くが、種の細部までは、この資料から断定できない。

2つの例に共通するのは、環境条件、とくに樹木と食べ物が整っていたこと、という読み方だ。ただし、移入地で数が増えることは、元からいる生きものにとって好ましいとは限らない。ここでは、メジロが増えた事実だけを扱う。

これまでの章の内容を、自分の足で確かめる方法がある。

7. まちの き の えだ さきを さがして みよう

7. 町の木の枝先で、緑の小鳥を探す

7. 自分の町で、メジロのすみかを確かめる

あたたかい 日に、にわや 公園の、はの ひろい き の えだ さきを 見て みましょう。木の まわりを、さんぽ するように ゆっくり あるきます。

みどりいろの 小さな 鳥が いたら、目の まわりの 白い ふちどりを さがして みてください。見つからなくても だいじょうぶ です。「ここに いそうだな」と おもって 見る だけで たのしく なります。

きを つけて ほしいのは、とりに ちかづきすぎない ことです。とおくから そっと 見ましょう。

メジロの条件は「木があること」でした。まずは家の近くの公園や庭木で、広葉樹の枝先をゆっくり眺めてみましょう。小さな緑の鳥が見つかったら、目のまわりの白いふちどりを探します。

鳥には近づきすぎず、遠くからそっと観察します。巣の近くには入らないようにします。

見られたかどうかを、日付と場所と天気とあわせてメモしておくと、季節で見え方が変わるかどうかが分かってきます。冬にまったく見えない場所があっても、それはこの記事で読んだ「冬に見られない地域もある」と合っています。

同じ場所で季節を変えて観察すると、メジロを見かける時期の違いも比べられます。

この記事は、新潟県、環境省、生物多様性センターなど複数の資料を読み比べて書いた。標高の広がり、亜種の数、小笠原への移入については、元の報告書で原文を確認する価値がある。

自分の町でも、公園や庭の広葉樹の枝先で観察し、目のまわりの白いふちどりも確かめて、日付・場所・季節を記録できる。季節による見え方の違いが、本文の「冬に見られない地域もある」という記述と合うかどうか、比べられる。

観察のときは、鳥に近づきすぎず、巣の近くには入らない。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

メジロの分布・生態・島ごとの亜種・移入についての記述の根拠にした資料。検索の抜粋だけで確認した資料は、断定を弱めて書いた。

  1. 新潟県「愛鳥週間資料(メジロ)」 https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/kankyotaisaku/20210121aicho-2.html (分布・すむ場所)
  2. コトバンク「メジロ」(ブリタニカ国際大百科事典・日本大百科全書) https://kotobank.jp/word/メジロ (広葉樹林を好むこと・北海道・冬の群れ・国外の分布)
  3. Canon バードブランチ「メジロ」 http://global.canon/ja/bird-branch/photo-gallery/mejiro/ (全国分布と冬に見られない地域)
  4. 生物多様性センターだより 第41号 https://www.biodic.go.jp/center/news/pdf/news41.pdf (標高の広がり)
  5. 環境省 識別マニュアル(メジロ) https://www.env.go.jp/nature/choju/effort/effort3/mejiro.pdf (亜種の数)
  6. 環境省 生物多様性センター 小笠原のメグロ関連資料 https://www.biodic.go.jp/reports2/6th/6_bird_species/pdf/meguro.pdf (小笠原のメジロの由来)
  7. Hawaii Birding Trails「Warbling White-eye」 https://hawaiibirdingtrails.hawaii.gov/?p=271 (ハワイへの導入。英語の資料)

なおした ところ

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