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うぐいすは なにを たべて いるの?

梅にとまるウグイスは、蜜を吸っているのか ── やぶの中の食事をのぞく

ウグイスは何を食べ、冬には食べものがどう変わるのか

分野:生きもの

うめの 木に とまる うぐいす。そんな えを 見た ことが あるかも しれません。でも、うめの みつを すって いるのは、べつの 鳥だと いう せつが あります。

では、「ホーホケキョ」と なく うぐいすは、なにを たべて いるのでしょう。この 記事で、こたえと ふゆの ようすが わかります。

「梅にうぐいす」の絵で、梅の花の蜜を吸っている鳥は、実はメジロだったという説があります。それなら、ホーホケキョと鳴くウグイス本人は、何を食べているのでしょうか。

答えは、虫とクモです。やぶの中で葉の裏を見上げて捕る様子と、冬の食事がどう変わるかが分かります。

「梅にうぐいす」の取り合わせは、梅の蜜を吸うメジロとの取り違えから生まれた、という説がある[4]。では、ウグイス自身の食べものは何か。

環境省の解説では、主に昆虫類やクモ類である[1]。この記事では、その採り方と、冬に食べものがどう変わるか、変わらないかが分かる。

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1. うめの みつを すう 鳥は、だれ?

1. 梅の蜜を吸う鳥は、ウグイスではないらしい

1. 「梅にうぐいす」は、取り違えだったのか

はるの はじめ、うめの 花に きて みつを すうのは、めじろだと いう 見かたが あります。めじろは 目の まわりが 白くて、せなかが きれいな きみどり色です[4]。

うぐいすは どうでしょう。うぐいすの 主な ごはんは、虫と くもです[1]。

「うめに うぐいす」は、めじろと まちがえた ことから 生まれた、と いう せつが あります。ただ、これは ひとつの せつです。

春の初め、梅の花に来て蜜を吸うのはメジロではないか、という見方があります。メジロは目のまわりに白い輪があり、背は鮮やかな黄緑色をしています[4]。

これに対してウグイスの主な食べものは、虫とクモです[1]。辞典も、食べものは一年を通して昆虫とクモが中心だと書いています[2]。

「梅にうぐいす」という取り合わせは、メジロとウグイスを取り違えたことから広まった、という説があります[4]。ただしこれは俗説として紹介されているもので、はっきりした証拠が示されているわけではありません。

では、虫やクモを、ウグイスはどうやって見つけるのでしょうか。

梅の蜜を吸う鳥はメジロだ、という見方がある。メジロは目の周囲の白いアイリングと鮮やかな黄緑の背が特徴とされる。「梅にうぐいす」はこの両者の取り違えから来た、という説があるが、百科事典の記述に独自研究の注意書きが付く俗説の段階で、断定はできない[4]。

一方、ウグイスの食性は、環境省の解説で「主に昆虫類やクモ類」とされる[1]。日本大百科全書も、四季を通じて昆虫類とクモ類が中心だとまとめる[2]。蜜を吸う鳥という絵と、実際の食性は合わない。

ではその昆虫やクモを、姿の見えにくいやぶの中でどう捕るのか。

2. はの うらを 見あげて つかまえる

2. 葉の裏を見上げて、伸び上がって捕る

2. 低木とササの間で、葉の裏を見上げる採食行動

うぐいすは、ひくい 木や ささの あいだを、ぴょんぴょん とび うつります。そして、えだや はの うらがわを 見あげて、えものを さがします[2]。

見つけたら、からだを のび上がらせたり、とび上がったり して つかまえます[2]。

ささの やぶで くらして いるので、すがたは なかなか 見つかりません[3]。ホーホケキョは きこえても、ごはんの ようすは 見えにくいのです。

うぐいすは、やぶの 中を 活発に 動きまわりながら、虫などを 食べて いると、島根県の しらべに 書いて あります[3]。ホーホケキョと なく 鳥は、じつは いそがしく 食事を して いる ようです。

ウグイスは、低い木やササの間を飛び移りながら獲物を探します。探す場所は、枝や葉の裏側です。下から見上げるようにして虫を見つけ、体を伸び上がらせたり、小さく飛び上がったりして捕まえます[2]。

島根県の自然観察の資料も、やぶの中で活発に動きながら昆虫などを食べると説明しています。笹やぶで暮らしているため、姿はなかなか見つからないそうです[3]。

鳴き声は庭先まで届くのに、食事の場面はほとんど見られないのは、そのためだと考えられます。

やぶの中でこうして虫を捕るのなら、虫のいない冬はどうしているのでしょうか。

日本大百科全書によれば、ウグイスは低木やササの間を飛び移って獲物を探し、枝や葉の裏側を見上げ、伸び上がる、あるいは飛び上がるようにして捕る[2]。葉の表を歩いて拾うのではなく、下から見上げて探すという点が、この採食の特徴といえる。

島根県の観察資料は、やぶの中で活発に動きながら昆虫などを食べること、笹やぶで暮らすため姿を見つけにくいことを述べている[3]。鳴き声ばかりが知られ、食事の場面が見えにくい理由は、この暮らし方で説明がつく。

では、虫が少なくなる冬には、食べものはどうなるのか。

3. ふゆは、かきの みも たべる?

3. 冬は、熟した柿の実も少しかじる

3. 冬の植物質 ── 主食は変わるのか

ふゆでも、うぐいすの ごはんは、虫と くもが 中心です[2]。でも、ふゆには、じゅくした かきなど、木の みも すこし たべる ことが あります[2]。

ほかの じてんにも、おもに 虫を たべて、ときどき やわらかい みも たべると 書いて あります[2]。

ふゆは、あたたかい ひくい ところの やぶへ うつります。やぶの ある 公園や、おうちの にわにも います[1]。

ふゆの うぐいすは、「ホーホケキョ」とは なきません。やぶの 中で「チャッ、チャッ」と、したうちの ような 小さな こえで なきます[2]。

日本大百科全書は、食べものは四季を通じて昆虫類とクモ類が中心で、冬には熟したカキなど植物質のものも多少とる、と書いています[2]。百科事典マイペディアも、おもに昆虫、ときには漿果(水分の多い実)も食べるとしています[2]。

夏は小さな昆虫や幼虫、クモ類が中心で、冬は植物質のものも食べる、とまとめる資料もあります[4]。ただし、「冬は木の実が主食になる」とまでは言えず、虫が中心で、植物は少し、と読むのが資料に合っています。

本州から九州では、冬は低地や暖地に移ります。やぶのある公園や、人家の庭にもいます[1]。繁殖期以外は、やぶの中で「チャッ、チャッ」と舌打ちのような地鳴きをします[2]。

そうすると、冬の庭にいるのは、どんな姿の鳥なのでしょうか。

食性が季節でどう変わるかを、複数の資料で比べる。日本大百科全書は、四季を通じて昆虫類・クモ類が主で、冬には熟したカキなど植物質のものも多少とるとする[2]。百科事典マイペディアも、主に昆虫、ときには水分の多い実(漿果)も食べるとし、方向は一致する[2]。夏は小型の昆虫・幼虫・クモ類、冬は植物質のものも食べる、という整理もある[4]。

注意したいのは、変わるのは「主食」ではなく「食卓に植物が加わる程度」だという点だ。そのため、冬は木の実が中心になる、とは書けない。

冬は、本州から九州では低地や暖地に移動し、やぶのある公園や人家の庭にも現れる[1]。繁殖期以外のやぶの中では、舌打ちのような「チャッ、チャッ」という地鳴き(ささなきとも呼ばれる)が聞かれる[2]。さえずりのホーホケキョは繁殖期の声であり、冬に聞こえるのは別の声だ。

では、冬の庭で出会う鳥が、本当にウグイスかどうかを、どう見分けるのか。

4. うぐいす色の 鳥は、本当に みどり色?

4. 「うぐいす色」の鳥は、緑色ではなかった

4. 体色と大きさ ── メジロと取り違えない手がかり

「うぐいす色」と いうと、あざやかな みどりを 思いうかべます。でも、ほんとうの うぐいすは、ぜんしんが みどりがかった 茶色です。くちばしは くろっぽい 茶色です[1]。

大きさは、おすが 16センチ くらい、めすは 13〜14センチ くらいです[2]。おすの ほうが 少し 大きいのです。

うぐいすは、むれを つくらず、ひとりか つがいで くらします[2]。

めじろの きみどりの ほうが、「うぐいす色」に 近く 見えるかも しれません。

絵やお菓子の「うぐいす色」は鮮やかな緑ですが、実際のウグイスは、全身が緑色がかった褐色です。くちばしは黒みがかった茶色です[1]。地味な色なので、やぶの中では目立ちません。

大きさは、オスが全長約16cm、メスが約13〜14cmで、オスが一回り大きいとされます(資料によって数字に少し差があります)[2]。一年を通して単独か、つがいで暮らし、群れはつくりません[2]。

背が鮮やかな黄緑で目のまわりが白いメジロのほうが、「うぐいす色」のイメージに近いかもしれません[4]。そのため取り違えが起きた、という説が出るのも不思議ではありません。ただし、それも説の一つです。

では、この鳥の食事を、自分でも確かめるには、どうしたらよいでしょうか。

環境省の解説は、ウグイスの全身を緑色がかった褐色、くちばしを黒みがかった茶色とする[1]。名前から連想される鮮やかな緑とは違い、やぶで目立たない色だ。

全長はオス約16cm、メス約13〜14cmで、オスが一回り大きい。メスの数字は辞典により13cmと14cmの差がある[2]。16と13〜14の差は2〜3cmで、オスはメスの約1.1〜1.2倍にあたる(16÷14と16÷13を計算した値)。通年、単独かつがいで暮らし、群れをつくらない[2]。

これに対し、メジロは目の周囲の白い輪と鮮やかな黄緑の背が特徴とされる[4]。「うぐいす色」の連想に近いのはメジロのほうで、取り違え説が出る背景として理解しやすい。ただ、それも説の一つにとどまる。

では、こうした知識を持って、自分の目と耳で何を確かめられるのか。

5. にわや こうえんで さがして みよう

5. 冬の庭と公園で、小さな茶色い鳥を探す

5. 冬のやぶで確かめられること、原典で読み比べたいこと

ふゆに、やぶの ある こうえんや にわを、そっと のぞいて みましょう。「チャッ、チャッ」と いう 小さな こえが きこえたら、うぐいすかも しれません。

見つけたら、いろや 大きさを、この 記事と くらべて みます。はの うらを 見あげて いたら、ごはんを さがして いるのかも しれません。ただし、ちかづきすぎたり、やぶの 中に 入ったり しては いけません。とおくから、しずかに 見ましょう。

見えなくても だいじょうぶです。うぐいすは、やぶの 中に いる ことが 多く、すがたを 見つけにくい 鳥です。

冬のやぶのある公園や庭で、「チャッ、チャッ」という舌打ちのような小さな声を探してみましょう。ウグイスの地鳴きだと説明されている声です[2]。

声がしたら、やぶにそっと目を向けます。ササや低い木の間を、小さな茶色い鳥が飛び移って、葉の裏を見上げていたら、食事中かもしれません。ただ、行動だけでウグイスと決めることはできません。やぶに入ったり近づきすぎたりせず、離れた場所から静かに見てください。

姿が見えないだけでは、ウグイスかどうかは分かりません。笹やぶで暮らすため、姿を見つけにくい鳥ではあります[3]。見えた日は、色と大きさを環境省の解説[1]と見比べてみてください。

梅の季節には、メジロとウグイスの色や声を見比べ、聞き比べる楽しみもあります。

確かめられるのは、冬のやぶで聞こえる「チャッ、チャッ」という地鳴きと、ササや低木の間を飛び移る小鳥の動きだ[2]。やぶに入らず、離れた場所から観察する。姿が見えないだけでは、ウグイスかどうかは決められない。笹やぶで暮らすため姿を見つけにくい、という説明はある[3]。

読み比べたいのは、食性の記述だ。環境省の解説は主に昆虫類とクモ類[1]、辞典は冬の植物質を「多少」とする[2]。割合を示す調査(胃の内容物の調査など)があるのか、研究者の報告を原典で探してみる価値がある。

梅とウグイスの取り合わせについては、取り違え説の根拠がどこまで示されているかを、元の記述で確かめたい[4]。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

出典について:環境省の解説、島根県の自然観察資料、辞典サイト、百科事典サイトを使った。何に使ったかは、それぞれの項目の最後に書いている。

  1. 環境省 エコジン「生きものクイズ(ウグイス)」。https://www.env.go.jp/guide/info/ecojin/quiz/20211117.html (主な食べもの、体の色、冬の居場所について)
  2. コトバンク「ウグイス」(日本大百科全書、百科事典マイペディアなど)。https://kotobank.jp/word/ウグイス (食べもの、採食のしかた、地鳴き、大きさについて)
  3. 島根県「自然観察(鳥)」。https://www.pref.shimane.lg.jp/infra/nature/shizen/shimane/sizennkansatu/hokki/hokki-tori.html (やぶの中での食事と、姿の見つけにくさについて)
  4. Wikipedia「ウグイス」。https://ja.wikipedia.org/wiki/ウグイス (夏と冬の食べもの、メジロとの取り違え説について。説の紹介にとどまる)

なおした ところ

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