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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

はまぐりは、海の どこに すんで いるの?

ハマグリは海のどこにすんでいるのか ── 川の水が混ざる砂の中と、減ったすみかの話

ハマグリの生息場所 ── 河口・内湾の砂泥底、チョウセンハマグリとの区別、減少と回復の取り組み

分野:生きもの

はまぐりは 海の 貝なのに、川の みずが まざる ところが すきだと いわれます。ところが ここ 30ねんほどで、すがたを どんどん へらして きました。

どこで くらして いて、どうして へったのか。この メモを よむと、すむ ばしょと、とりもどす とりくみが わかります。

ハマグリは海の貝なのに、川の水が混ざる浅い砂地を好むといわれます。兵庫県の資料によると、ここ30年ほどで急に減り、今も漁がある伊勢湾や有明海でさえ、漁獲量は激減する直前の1〜2割ほどです[1]。

なぜ川のそばなのか。どうして減ったのか。減ったものを取り戻す動きはあるのか。県の資料や研究機関の報告を読むと、すむ場所の姿と、取り戻す試みの現在地が分かります。

ハマグリは海産の二枚貝だが、生息の中心は河口や内湾の砂泥底、つまり淡水の影響を受ける浅い海にある。兵庫県版レッドリストによれば、この30年ほどで急減し、現在も漁が続く伊勢湾・有明海の漁獲量も、激減直前の1〜2割にとどまる[1]。なお「30年」は同資料の作成時点からの数え方である。

すみかの条件は何か、それが減ると何が起きるのか、人は何を試しているのか。都道府県の資料と研究機関の報告を重ね、場所の条件と取り組みの成果・限界が分かるように整理した。

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1. すなの 中で、どうやって ごはんを たべるの?

1. 砂にもぐったまま、ごはんはどうしているのか

1. 砂中生活の二枚貝は、どう摂食するのか

しおひがりで すなを ほると、はまぐりが でて きます。すなの 中に もぐって いたのです。

では、すなの 中で、どうやって ごはんを たべるのでしょう。たくさんの 二まいがいは、から の あいだから くだを 出して、水を すいこみます。水の 中の ちいさな 生きものなどを こしとって、たべます[5]。もぐる ときには、足を つかいます。

では、その すなは、海の どこに あるのでしょう。

潮干狩りで熊手を入れると、砂の中から出てくるハマグリ。じっとしているように見えますが、二枚貝の体は、もぐったままでも食事ができるようにできています。

京都大学白浜水族館の解説によると、ほとんどの二枚貝は、殻のあいだから管を出して水を吸い、水に含まれるプランクトンや有機物をこしとって食べます。水を吸う管を入水管、水を出す管を出水管といい、砂にもぐるときなどには足を使います[5]。体の大部分は砂の下に置いたまま、管で水とつながっている、と考えると分かりやすいでしょう。

砂の下の暮らしに、一つ気になる記述があります。コトバンクの解説には、粘液の糸を出して移動することがあり、一夜にして漁場から貝がいなくなることさえある、とあります[2]。ただしこれは一つの事典の記述なので、「そういわれる」くらいに受け取っておきます。

砂の中にいる貝が、動くこともある。では、その砂は海のどこにあるのでしょうか。

潮干狩りで掘り出されるハマグリは、砂中で静止しているように見えるが、二枚貝の体は、潜ったままでも摂食できる構造をもつ。京都大学白浜水族館の解説によれば、ほとんどの二枚貝は殻の間から管を出して水を吸い、水中のプランクトンや有機物をこしとって食べる。吸う管が入水管、出す管が出水管で、砂に潜るときなどには足を使う[5]。この解説は二枚貝一般についてのもので、ハマグリ固有の管の長さや潜る深さを示すものではない。

砂中の暮らしは、固定されたものとも限らない。コトバンクは、粘液糸を出して移動することがあり、一夜にして漁場から貝が姿を消すことさえある、と説明する[2]。これは単一の二次資料の記述で、一次資料での裏づけを今回は示せないため、「といわれる」の範囲にとどめる。

では、貝が潜る砂は、海のどこにあるのか。生息場所の条件から見ていく。

2. はまぐりは、川が 海に 出る ところが すき?

2. 海なのに、なぜ川のそばを好むのか

2. 河口・内湾の砂泥底という条件 ── 浜名湖の一例

はまぐりは、東北から 九州までの、りくに かこまれた 海や、川が 海に 出る ところの ちかくに います[1]。しおが ひいた ところの すこし おくから、ふかさ 数メートルの、すなや どろの そこに すんで います。

コトバンクの ことば の しりょうには、川の 水が まざる あさい 海が すきだ、と かかれて います[2]。

しずおか県の はまなこでは、しらべた 人たちが、新川の 川口から 500〜1700メートルの ところに、はまぐりが いる ことを たしかめました。つぶの 大きい すなで、ゆうきぶつと いう 生きものの もとに なる ものが すくなく、あさい ところに おおい かたむき でした[3]。

ただし、これは はまなこの 一つの ばしょの しらべです。ぜんぶの はまぐりに 同じ ことが あてはまる とは かぎりません。

東北から九州に広がる、川の水が混ざる浅い海

兵庫県版レッドリストは、ハマグリを東北から九州の内湾や河口周辺に広く分布する貝とし、潮間帯の下の方から水深数mまでの砂泥・細砂の底にすむ、と書いています[1]。潮間帯は、潮が満ちると海になり、引くと地面が出る帯のことです。コトバンク掲載の日本大百科全書は、水深10mくらいまでとし、淡水の影響を受ける浅い海を好むと説明します[2]。分布の北の端は、資料によって書き方がちがいます。

浜名湖ではハマグリがどこにいたか

静岡県水産・海洋技術研究所の報告では、浜名湖でハマグリは、新川の河口から500〜1,700mの上流域に分布していました。粒の大きい砂で、有機物が少なく、水深が浅い場所に多い傾向があったそうです[3]。幅にすると1,200m、湖の一角の細長い帯です。

ただし、これは浜名湖の新川まわりでの一例です。どこでも同じ条件で見つかる、という意味ではありません。川の水が混ざる浅い砂の場所が、なぜ向いているのか。その理由までは、ここで使った資料には書かれていません。

兵庫県版レッドリストは、ハマグリを東北から九州の内湾・河口周辺に広く分布し、潮間帯下部から水深数mの砂泥・細砂底に生息する種とする[1]。コトバンク掲載の日本大百科全書は水深10m程度までとし、淡水の影響を受ける浅海を好むと述べる[2]。深さの上限と分布の北限は、資料によって書き方が異なる。

場所の条件を、数字で示した報告がある。静岡県水産・海洋技術研究所は、浜名湖のハマグリが新川河口から500〜1,700mの上流域に分布し(幅にして1,200m)、中央粒径が大きく、強熱減量(有機物量の目安)が低く、水深が浅い地点に多い傾向を示した[3]。粒の粗い砂で、有機物の少ない浅場。浜名湖の新川まわりでは、条件がそろった帯にハマグリが分布していた。

ただし、新川まわりという一つの水域の結果で、全国共通の条件とは言えない。なぜ淡水の影響のある場所が向くのかという理由も、ここで使った資料は述べていない。生息の条件を知れば、次は「生まれて育つ場所も同じか」という疑問が出てくる。

3. あかちゃんの はまぐりは、どこで 大きく なるの?

3. 卵を産む場所も、小さな貝が育つ場所も、河口だった

3. 産卵場・育成場も河口域 ── 熊本県の資料と浜名湖の食性調査

くまもと県の しりょうでは、たまごを うむ ばしょも、あかちゃんの 貝が そだつ ばしょも、川が 海に 出る ところと されて います。たまごを うむのは 7月から 8月、あかちゃんの 貝の じきは 8月から 9月です[4]。

はまなこで、小さい はまぐりの おなかの 中を しらべると、らんそうと いう、とても 小さな 水の 生きものを たべて いました[3]。

ただし、どちらも 一つの 場所の はなしです。

ハマグリは、成貝だけでなく、卵や小さな貝も川と海がまじわる河口域で見つかることがあります。大人のハマグリが河口のそばにいるなら、生まれる場所も同じなのでしょうか。熊本県の資料は、産卵場も育つ場所も、菊池川・緑川・白川などの河口域としています。産卵期は7〜8月、稚貝(赤ちゃんの貝)の時期は8〜9月です[4]。これは有明海の例で、ほかの海にそのまま当てはまるとは限りません。

何を食べて育つのか、という調べもあります。浜名湖で、小型のハマグリの消化管の中身を分析すると、藍藻類(ラン藻)が餌になっていることが分かりました[3]。小型の貝の、浜名湖での一例です。

夏のはじめから秋にかけて、川と海がまじわる浅い場所で、卵が生まれ、小さな貝が育つ。そう読むと、川のそばの浅い場所は、卵が生まれ、小さな貝が育ち、成貝もすむ場所だと見えてきます。

成貝が河口付近にいるなら、産卵と稚貝の育成も同じ場所か。熊本県の資料は、産卵場と生育場を菊池川・緑川・白川などの河口域とし、産卵期を7〜8月、稚貝期を8〜9月とする[4]。有明海の例で、他の海域の産卵期や場所を代表するものではない。

餌については、静岡県の研究が手がかりになる。浜名湖で小型のハマグリの消化管内容物を調べた結果、藍藻類を餌にしていることが分かった[3]。小型個体、浜名湖という条件つきの結果で、成貝の食性や他の海域に広げることはできない。

産卵から稚貝期、成貝の生息場所までを一つの図にすると、河口域は産卵と成育の場であり、成貝の生息域でもある、という重なり方になる。ただしこれは熊本・静岡という別々の資料を並べた読み方で、同一の個体群を追跡した結果ではない。

4. 外の 海にも、はまぐりの なかまは いるの?

4. 外洋の砂浜にすむ、殻の厚い仲間

4. チョウセンハマグリ ── 外洋性の砂底という別の生息場所

はまぐりに にた 貝に、ちょうせんはまぐりが います。かながわ県の おさかな ずかんでは、外の 海に めんした、すなの そこに すむ 貝と して しょうかい されて います。0.1〜0.4ミリの こまかい すなが すきで、から は ほかの はまぐりより あつい そうです[8]。

かながわ県の 人は、みずぎわから ふかさ 6メートルほどまでに すむ、と こたえて います。その ばしょの すなの つぶや、土地の かたちが たいせつだ とも いって います[7]。

同じ「はまぐり」でも、すむ ところは 少し ちがうのです。

ハマグリの仲間には、河口や内湾ではなく、外洋に面した砂浜にすむ種類もいます。チョウセンハマグリです。神奈川県のおさかな図鑑は、外洋性の砂底に分布する種で、0.1〜0.4mmの細かい砂を好み、殻はほかのハマグリよりも厚い、と紹介しています[8]。県内では主に相模湾に分布するそうです。

県の別の資料では、チョウセンハマグリは汀線(波の打ち寄せる線)から水深6mにかけてすみ、底質(砂の粒の大きさなど)と地形が大事だとされています[7]。

波の荒い外の砂浜で暮らす貝は、殻が厚い。ここまでは資料で確かめられますが、「波に耐えるために厚い」と因果で結ぶ記述は、使った資料にはありません。分かっているのは、すむ場所と殻の厚さが並んでいる、ということまでです。

河口・内湾のハマグリに対し、チョウセンハマグリは外洋性の砂底に分布する。神奈川県のおさかな図鑑は、0.1〜0.4mmの細かい砂を好み、殻はほかのハマグリより厚いと記し、県内では主に相模湾に分布するとする[8]。同県の試験研究課題の回答は、汀線〜水深6mに生息し、底質と地形が重要だとする[7]。

粒径の範囲が具体的に示されている点が、浜名湖の「中央粒径が大きい」という記述と並べて読める。ただし浜名湖の報告は粒径の数値をここで使った範囲で示しておらず、両者の数値を直接比べることはできない。

殻の厚さと外洋性は、資料の中で並んで書かれている。外洋の波に耐えるための適応だとする因果は、使った資料の記述にはなく、ここでは断定しない。河口の貝と外洋の貝を分けて読んだうえで、次は両方に共通する問題、すみかと数の減少を見る。

5. すむ ところが へると、はまぐりの 数は どうなるの?

5. すみかと一緒に、数は大きく減った

5. 急減と代替種の輸入 ── 1〜2割という数字の読み方

はまぐりは ここ 30ねんほどで きゅうに へった、と ひょうご県の しりょうは かいて います。いまも りょうが ある いせわんや ありあけかいでも、とれる 数は、へる 前の 1わりから 2わりほどです[1]。1わりから 2わりは、10ぶんの 1から 5ぶんの 1ということです。

とれる 数が へったので、中国から シナはまぐりと いう なかまが はいって きて、お店に ならんで います[1]。シナはまぐりと もともとの はまぐりの あいだで、子どもが できたように 見える 貝が、あいち県で みつかった とも いわれます[9]。まだ「見える」と いう ところです。

よい ニュースも あります。東京わんの ひがたでも、2018年に しらべると、小さな はまぐりが とれました[10]。

1〜2割という数字

兵庫県版レッドリストには、ここ30年ほどで急減したとあり、環境省のランクは絶滅危惧II類(VU)とされています[1]。伊勢湾と有明海の漁獲量が激減直前の1〜2割という数字は、10分の1〜5分の1にあたります。「30年」は資料の作成時点からの数え方なので、今から数えた30年ではありません。

代わりに入ってきた貝

漁獲量が減ったため、中国からシナハマグリが輸入されて市場に出ています。海での一時的な蓄養や、潮干狩り場への放流も各地で行われている、と同じ資料にあります[1]。和歌山県の外来種リストによると、シナハマグリはハマグリの代わりとして輸入された個体に由来し、河口域の浅い砂泥底にも現れます。愛知県では、在来のハマグリとの交雑種と見られる個体が記録されています[9]。「見られる」の段階で、確かな結論ではありません。

都会の海にもいる

東京都の内湾調査では、2018年8月、森ヶ崎の鼻の干潟の細かい砂の底で、ハマグリが主に小型の個体として採れています[10]。

兵庫県版レッドリストは、ハマグリがここ30年ほどで急減し、現在も漁がある伊勢湾・有明海でも漁獲量は激減直前の1〜2割程度だと述べ、環境省のランクを絶滅危惧II類(VU)とする[1]。1〜2割は10分の1〜5分の1で、幅が大きい。「30年」も作成時点基準のため、現在から数えた期間ではない。環境省の最新の本文は今回確認しておらず、ランクは同資料の記載による。

漁獲の減少にともない、中国産のシナハマグリが輸入されて流通し、海域での一時蓄養や潮干狩り場への放流も各地で行われている[1]。和歌山県の外来種リストは、シナハマグリを国産ハマグリの代替品として輸入された個体に由来するとし、河口域の潮間帯下の細砂・砂泥底に出現する種として、愛知県で交雑個体とみられるものの記録があると記す[9]。交雑は「見られる」という段階の記述であり、在来個体群への影響の大きさは、ここで使った資料からは判断できない。

減少の一方で、小型個体の記録もある。東京都の内湾調査では、2018年8月に森ヶ崎の鼻の干潟(細砂底)で、ハマグリが小型の個体を中心に採取された[10]。採れた数や個体群の状態は示されておらず、増減を判断する材料にはならない。

6. へった はまぐりを、人は どう ふやそうと して いるの?

6. 減った貝を、稚貝の放流と干潟づくりで取り戻す

6. 桑名地区の回復と再減少、湘南の事例 ── 取り組みの成果と限界

みえ県の くわなの あたりでは、あかちゃんの 貝を つくって はなす、とる 数を きめる、ひがたを つくる、などを つづけて きました。2003ねんごろから 数が ふえて、2014ねんには 1年で 200トンまで もどりました[6]。

でも、そのあと また へって、2018ねんには 100トンほどに なりました。ふやす ことも、へる ことも あるので、ずっと 見守る ことが たいせつです。

かながわ県の はやまちの りょうしさんたちは、いちど いなく なった はまぐりが、あかちゃんの 貝を はなして もどり、しょうなんはまぐりと して 名物に なった、と 聞いたそうです[7]。

三重県桑名の20年

三重県水産研究所の資料によると、桑名地区では1975年ごろから、稚貝の人工生産と放流、資源管理、干潟の造成などに取り組んできました。2003年ごろから資源が増え、2014年には年間の水揚量が約200トンまで回復しました。ところがその後に再び減り、2018年は約100トンです[6]。200トンから100トンは、半分です。

回復の取り組みが、すぐ実を結んで終わり、とはならない。数が増えたり減ったりする様子から、そう読めます。この資料は、再び減った理由までは示していません。

湘南はまぐりのこと

神奈川県の葉山町漁協は、漁業者の交流大会で、一時は資源が壊滅したハマグリが、稚貝の放流などで復活し、湘南はまぐりとして新しい名物になった、と聞いたと書いています[7]。県の回答ではなく、漁協側が聞いた話です。数字で確かめられる資料は、使った範囲にはありません。

回復の取り組みで数字が追えるのは、三重県桑名地区である。三重県水産研究所の資料によると、1975年ごろ(昭和50年ごろ)から稚貝の生産技術の開発と放流、資源管理、干潟造成に取り組み、2003年ごろから資源が増加して、2014年に年間水揚量が約200トンまで回復した。しかしその後は再び減少し、2018年には約100トンになった[6]。回復に約40年の取り組みが続き、成果が出てからもピークの半分に戻っている。

この資料は、再減少の原因を示していない。水揚量が再び減った理由は、この資料だけでは分からない。放流や管理の効果と、自然な増減や環境の変化の影響を、分けて語ることはできない。回復を「達成」と呼ぶには慎重さが要る。

神奈川県では、葉山町漁協が、一時は壊滅したハマグリが種苗放流などで復活し、ブランド化して新名産になったと、漁業者交流大会で聞いたと述べている。ただしこれは漁協側の伝聞で、県の回答ではなく、数値的な裏づけは示されていない[7]。取り組みを紹介する資料でも、誰の言葉か、数字があるかを分けて読む必要がある。

7. おみせの はまぐりと ちずで、すんで いた ばしょを 考えて みよう

7. 店のハマグリのラベルと地図から、すんでいた場所を考える

7. 出口 ── 産地と地形から考える、資料の読みどころ

おみせで はまぐりを 見かけたら、さんちが かいて あるか、見て みましょう。国内の 地名か、外国の 名前か。たしかめるだけで、どこで そだった 貝かを 考える てがかりに なります。

つぎに、ちずを ひらきます。おうちの ちかくの 川が 海に 出る ところを、ゆびで たどって みましょう。この ばしょの ちかくに、はまぐりの 話が ないか、県や 市の ホームページで しらべて みるのも いいですね。

ただし、川口が あれば はまぐりが いる、と いう わけでは ありません。それでも、「川と 海が まざる ところ」と いう 目で ちずを 見ると、ふだんと ちがう 見え方に なります。

スーパーや魚屋でハマグリを見かけたら、産地の表示を見てみましょう。国内の地名か、外国か。シナハマグリが輸入されているという資料の話[1]が、買い物の場面と重なります。表示が見つからない店もあるので、見つけられたらラッキー、くらいの気持ちで十分です。

次に、地図を開いて、家の近くで川が海に出る場所を探します。その周辺の県や市のページに、ハマグリの話が載っているか調べると、静岡や三重のように、地元の取り組みが見つかるかもしれません。ただし、川口があるからハマグリがいる、とは限りません。

「川の水が混ざる浅い砂地」という目で地図を見ると、同じ海岸線が少しちがって見えてくるはずです。

店でハマグリを見かけたら、産地の表示から国産か輸入かを確かめられる。輸入されたシナハマグリが流通しているという記述[1]と、日常の買い物がつながる。種名の判別は表示だけでは決められず、表示の有無も店によって異なる。

地図で自分の住む地域の河口を探し、その県・市・漁協が公開する資料を検索するのも、手がかりになる。河口があることとハマグリがいることは別の問題で、浜名湖の例では、粒径・有機物・水深が分布と関係していた[3]。

資料を読むなら、減少の数字と代替種の輸入は兵庫県版レッドリスト[1]、河口域の条件は静岡県水産・海洋技術研究所の報告[3]、回復の水揚量は三重県水産研究所の資料[6]が日本語で読める。再減少の理由、シナハマグリとの交雑の程度、河口が向く理由は、今回の資料の範囲を超えた、調べる価値のある問いだ。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

出典について:県の資料、研究機関の報告、水族館の解説、事典を使った。何に使ったかは、それぞれの項目の最後に書いている。

  1. 兵庫県版レッドリスト(ハマグリ)。https://www.kankyo.pref.hyogo.lg.jp/download_file/view/23053/22164 (分布・生息場所、減少、シナハマグリの輸入について)
  2. コトバンク「ハマグリ」(日本大百科全書ほか)。https://kotobank.jp/word/ハマグリ-116199 (水深や淡水の影響、移動の記述について。事典の二次資料)
  3. 静岡県水産・海洋技術研究所 研究課題解説「浜名湖のハマグリ」。https://fish-exp.pref.shizuoka.jp/03research/pdf/2025/R7/R7-25.pdf (浜名湖での分布の条件と餌について)
  4. 熊本県 有明海・八代海の水産資源関連資料。https://www.pref.kumamoto.jp/uploaded/attachment/18102.pdf (産卵場・育つ場所と時期について)
  5. 京都大学白浜水族館 二枚貝の解説。https://www.seto.kyoto-u.ac.jp/shirahama_aqua/wp-content/uploads/2023/03/nimaigai.pdf (二枚貝の食べ方と体のつくりについて)
  6. 三重県水産研究所 新規栽培対象種技術開発事業。https://www.pref.mie.lg.jp/common/content/000948153.pdf (桑名地区の取り組みと水揚量について)
  7. 神奈川県 試験研究課題 提案・回答書(葉山町漁協)。https://www.pref.kanagawa.jp/documents/53127/31076.pdf (湘南での復活の話と、生息水深の回答について。復活の話は漁協側の伝聞)
  8. 神奈川県 おさかな図鑑「チョウセンハマグリ」。https://www.pref.kanagawa.jp/docs/mx7/cnt/f430693/zukan-chousenhamaguri.html (外洋の砂底にすむ仲間の特徴について)
  9. 和歌山県の外来種リスト(貝類)。https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/032600/gairai/list_d/fil/kairui.pdf (シナハマグリの由来と交雑の記録について)
  10. 東京都 内湾水生生物調査 速報(2018年8月)。https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/kankyo/creature-aquatic_creature-files-2018_08_teisei_sokuhou (東京湾の干潟での採取について)

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