1. 気温も 海の 水の 温度も、おなじ 年に 記録を こえた?
1. 暑さの記録と、海の水温の記録は、同じ年に並んでいた
1. 2024・2025年 ── 気温の記録と海面水温の記録が並んだ
2025年の 夏、日本の 平均きおんは、ふだんの 夏より 2.36度 高く なりました。気象庁が 統計を とりはじめて から、いちばん 高い 夏でした[1]。
その 前の 2024年は、夏と 秋の ふたつの 季節で つづけて、東日本・西日本と 沖縄・あまみの きおんが いちばん でした[2]。
同じ 2024年に、日本の まわりの 海の 水の 温度も 1908年から の 記録の 中で いちばん 高く なりました。ふだんの 年より 1.46度 高い、という 数字です[2]。2025年の 海も、3番めに 高い 見こみと 発表されて います[3]。
空の 暑さと 海の あたたかさが、いっしょに 記録に なりました。ぐうぜんでしょうか。まず、海は どれくらい ねつを ためられるのかを 見て みます。
気象庁によると、2025年夏(6〜8月)の日本の平均気温は、平年より2.36℃高く、統計を取り始めて以来の歴代1位でした[1]。2024年も、東日本・西日本と沖縄・奄美で、夏と秋の2つの季節で続けて季節平均気温が1位(タイ記録を含む)になっています[2]。全国で1位だったわけではない点には注意が必要です。
同じ2024年、日本近海の年平均海面水温も平年より1.46℃高く、1908年の統計開始以来の最高になる見込みと、速報で発表されました[2]。2025年の日本近海の年平均海面水温も、平年差+0.96℃で3番目に高い見込みです(1〜11月の速報値)[3]。
夏の長引く暑さと、海の暖かさ。2つが同じ年に記録を作ったのは、ただの偶然なのでしょうか。手がかりは、海という物質が持つ、熱をためこむ力にあります。
気象庁の資料によれば、2025年夏(6〜8月)の日本の平均気温偏差は+2.36℃で、統計開始以来の歴代1位だった[1]。2024年も、東・西日本と沖縄・奄美では夏・秋の2季節連続で季節平均気温が1位(タイ記録を含む)になった。ただし全国1位ではなく、地域が限られる[2]。
海にも同じ傾向がある。日本近海の年平均海面水温の平年差は、2024年が+1.46℃で1908年以降の最高、2025年が+0.96℃(1〜11月の速報値から算出)で3番目に高い見込みだ[2][3]。いずれも速報値で、確定値は後日公表される。
だが、気温と海面水温が同じ年に高いことは、因果を意味しない。両方が別の原因で同時に高くなる可能性もあるからだ。そこで問うべきは、海が熱を蓄える性質と、その熱が空の天気に及ぶ経路である。
2. 空気の ねつを ぜんぶ あつめると、海の 何メートルぶん?
2. 空気の熱は、海のいちばん上の3.6mぶんしかない
2. 熱容量の比較 ── 大気は全海洋の表層3.6m分
おふろの お湯は、なかなか さめません。ところが 部屋の 空気は、まどを 開けると すぐ かわります。水は ねつを ためやすく、空気は ねつを ためにくいからです。
東京大学の 大気海洋研究所の 大学の 先生の 資料には、こう あります。地球 ぜんたいの 空気に ふくまれる ねつは、海の いちばん 上の 3.6メートルの 水と 同じ ぐらいです[4]。
海ぜんぶの ねつを ためる ちからは、空気の 約1000倍 です[4]。
計算の もとは 3つです。水は 空気の 約4倍、ねつを ためられます。海は 地球の 表面の 約7わりを おおって います。そこから 3.6メートルと いう 数字が でます。ただし 「海の 水の りょうが 空気の 1000倍」と いう 意味では ありません。「ねつを ためる ちから」の くらべです。
これだけ ちからの ちがう 海が あたたまると、どう なるのでしょう。海は あたたまるのも ゆっくりなら、ひえるのも ゆっくりだと 考えられます。
東京大学大気海洋研究所の講義資料には、海洋全体の熱容量(熱をためられる量)は大気の約1000倍で、大気の熱容量は全海洋の表層3.6mぶんに当たる、とあります[4]。
3.6mという数字は、資料の中の計算から出てきます。水の比熱(温度を上げるのに必要な熱)は空気の約4倍で、海は地表の約7割を占めます。資料では10÷(4×0.7)の式で約3.6mとなります。確かめてみると、4×0.7=2.8、10÷2.8は約3.57なので、約3.6mで合っています。
注意したいのは、「海水の体積が空気の1000倍」という意味ではない点です。比べているのは、質量に比熱をかけた熱容量です。海はそれだけ熱を出し入れしにくい、巨大な貯蔵庫といえます。
お風呂のお湯が、部屋の空気よりずっと冷めにくいのと似ています。ただし実際の海は、深さや流れによって熱の動き方がずっと複雑です。
では、この「熱のため込みやすさ」は、夏の終わりの気温にどう関わるのでしょうか。2020年の例を見てみます。
東京大学大気海洋研究所の講義資料は、海洋全体の熱容量が大気の約1000倍で、大気の熱容量は全海洋の表層3.6m分に相当すると述べる[4]。資料の計算は、10÷(4×0.7)≒3.6。ここで4は海水と空気の比熱の比、0.7は海が地表を占める割合を表す。検算すると4×0.7=2.8、10÷2.8≒3.57で、資料の値と一致する。
誤解しやすいのは、体積の比ではなく熱容量(質量×比熱)の比だという点である。1000倍という値も、体積が1000倍という意味ではない。さらに、これは全球の平均的な見積もりで、個々の海域の水温の変わり方を直接示すものではない。
この性質から、海は一度蓄えた熱を放出するのにも時間がかかると推測できる。ただし、熱容量の違いだけでは、夏の終わりの気温が下がりにくい理由までは説明できない。そこで、実際に海が暖かいまま秋に入った例を調べる。
3. なつが おわっても、海の 水は あたたかい ままなの?
3. 夏が終わっても、海の暖かさは9月下旬まで残る見込みだった
3. 2020年8月の事例 ── 南の海の暖かさが9月下旬まで続く見込み
2020年の 8月、日本の 南の 海の 水温が、記録を はじめてから 一番 高く なりました。沖縄の 東の 海では、1か月の 平均が 30.7度。ふだんの 年より 2.1度 高い 数字です[5]。
そのとき 気象庁は、「9月の 下じゅんまで、海の 水温は ふだんより かなり 高い 見こみ」と 発表しました[5]。
夏の 暑さが おさまっても、海の あたたかさは すぐには ひきません。この あたたかい 海が、秋の はじめの 空気にも ねつを わたしつづける のかもしれません。ただし これは 考えられている つながりで、ここに 出した 資料が、そう はっきり 書いて いるわけでは ありません。
では、あたたかい 海は、空の 天気を どう かえるのでしょう。
2020年8月、日本の南の3つの海域(関東の南東、四国・東海沖、沖縄の東)で、海面水温が1982年以降の8月でもっとも高くなりました。沖縄の東では月平均30.7℃(平年より2.1℃高い)、四国・東海沖で29.8℃、関東の南東で29.3℃でした。強い太平洋高気圧のもとで、暖かい空気と強い日射が海を温めたとされています[5]。
気象庁は、この高い水温が9月下旬まで続く見込みだと発表しました[5]。夏の暑さのピークが過ぎても、海はすぐには冷めない、ということです。
この「冷めにくさ」が、残暑の長さにつながるのではないか、と考えたくなります。ただ、この事例だけでは、残暑につながるとは言えません。言えるのは、海の暖かさが秋の入り口まで残る見込みだった、ということです。
次の問いは、その暖かい海が、頭の上の空気や天気に何をするのか、です。
気象庁の2020年9月1日の発表によれば、同年8月は日本の南の海面水温が統計上の過去最高となり、沖縄の東で月平均30.7℃(平年差+2.1℃)、四国・東海沖で29.8℃、関東南東方で29.3℃を記録した。太平洋高気圧が強く、暖かい空気と強い日射が海を暖めたためで、9月下旬まで平年よりかなり高い見込みとされた[5]。なお、順位は1982年以降の解析値に基づく。
前章の熱容量の議論と合わせれば、海が熱を長く蓄えることは、秋まで暖かさが残る一因になりうる。ただし、残暑につながるかどうかは、この事例だけでは言えない。事例が示すのは「暖かさが9月下旬まで続く見込み」という点までだ。
次に確かめるべきは、暖かい海が上空の大気に何を及ぼすかだ。
4. あたたかい 海は、空の 天気に 何を するの?
4. 暖かい海は、偏西風と空気中の水分を通して空に関わる
4. 海面水温→ジェット気流・水蒸気 ── 2つの経路
2025年の 夏の 気象庁の ぶんせきでは、日本の 近くを ふくむ 太平洋の 海の 水が 高いことと、偏西風が ふだんより 北を ながれて いたことが、かんけい して いると されました[1]。
もう ひとつは、水蒸気です。海の 水が あたたかいと、蒸発が ふえて、空気に 水蒸気が 多く ふくまれます[6]。水蒸気は、地面から にげる ねつを ひきとめる はたらきが あります。2025年の 夏の 北海道の まわりでは、日ざしの 影響が 大きかった ほかに、水蒸気の はたらきも むしできないと されました[1]。
つまり あたたかい 海は、風の 道すじと、空気の しめりぐあいの、ふたつの 道を 通って、空に かかわる かもしれません。
けれども、海だけで 暑さが きまるのでしょうか。
気象庁の2025年夏の分析では、日本近海を含む北太平洋中緯度の海面水温が高いことと、亜熱帯ジェット気流(偏西風の一種)が平年より北寄りを流れたこととの関連が指摘されました。日本近海の高い海面水温が、日本周辺の下層の高温にも影響したと整理されています[1]。
もう1つの経路が水蒸気です。海面水温が高いと蒸発が増え、空気中の水蒸気が多くなります。台風や線状降水帯が強まりうる、という解説もあります[6]。水蒸気には温室効果があり、2025年夏の北海道周辺では、日射による昇温(平年差約12.3W/m²)が大きい一方、水蒸気の温室効果による寄与(約5.6W/m²)も無視できないとされました[1]。これは北海道周辺の夏平均の値で、日本全体の割合ではありません。
2023年の北日本の猛暑についても、海洋熱波(海の水温が長く高い状態)で低い雲が減って日射が増え、水蒸気の温室効果も加わったと、解説記事で紹介されています[6]。
ここまでは「海が暖かいと空にも関わりそうだ」という話でした。では、海が暖かければ、いつも暑い夏になるのでしょうか。
気象庁の分析は、北太平洋中緯度(日本近海を含む)の高い海面水温と、亜熱帯ジェット気流の北偏との関連を挙げ、日本近海の高い海面水温が日本周辺の下層の高温にも影響したと整理する[1]。ここで書かれているのは「関連」と「影響」で、海面水温だけを原因とは述べていない。
第2の経路は水蒸気だ。海面水温が高いと蒸発が増え、水蒸気が増える。その結果、台風や線状降水帯が強まりうると解説されている[6]。2025年夏の北海道周辺では、下向き短波放射(日射)の平年差が約12.3W/m²と大きく、水蒸気の温室効果の寄与(約5.6W/m²)も無視できない大きさとされた。海面からの盛んな蒸発で北日本周辺が多湿だったためだ[1]。この値は北海道周辺の夏平均で、日本全体の寄与割合ではない。
2023年の北日本の猛暑では、海洋熱波で下層雲が減って日射が増え、水蒸気の温室効果が加わったという解説がある[6]。
ただし、これらは暑さが生まれる経路の一部にすぎない。続く検討で、直接の要因は別にあるとされている。
5. 暑さは、海の せいだけなの?
5. 暑さの直接の要因は高気圧。海は背景の1つ
5. 直接要因は二重の高気圧 ── 海面水温の寄与は「定量評価が課題」
2025年の 夏の 暑さの いちばんの わけは、日本の 上に、せの 高い あたたかい 高気圧が ずっと かぶさって いた ことです。太平洋高気圧と チベット高気圧の ふたつです[1]。
高気圧の 中では、空気が 下へ ふきおりて、はれの 日が つづきます。日ざしが つよく、気温が あがりました[1]。海の あたたかさは、その うしろに ある わけの ひとつに 数えられました。
では、海は どれくらい、きいて いるのでしょう。気象庁の 予想の きかいの けんしょうでは、太平洋の 北の ほうの 海の 水が 高い ばあいほど、偏西風が 北に よる かんけいが 見られました。海の 水温の 予想が よく なれば、夏の 暑さの 予想も よく なるかもしれない、と されて います[1]。
いっぽうで、2023年と 2024年の 暑さについて、かいぎでは「海の 水温の えいきょうは ありそうだが、どれぐらいかは これから しらべたい」「なぜ こんなに 高いのかは、けんきゅうしゃの 間でも まだ 意見が そろって いない」という 声が ありました[7]。
2025年夏の高温の直接の要因として、気象庁は、背の高い暖かな高気圧に日本周辺が覆われ続けたことを挙げています。太平洋高気圧とチベット高気圧です。高気圧の中での強い下降気流と、晴天が続いたことによる強い日射で気温が上がりました[1]。海の暖かさは、その背景の1つとして並べられています。
では、海の影響はどれくらいなのでしょうか。季節予報用のモデルを検証した結果、北太平洋中緯度の海面水温が高いメンバーほど、ジェット気流が北寄りになる関係がみられました。海面水温の予測が改善すれば、夏の高温の予測も定量的に改善する可能性があるとされています[1]。
一方で、2023年と2024年の暑さを議論した検討会の議事概要では、中緯度の海面水温が偏西風の北寄りに影響した可能性があるものの、その程度を定量的に評価することが課題だとされました。気温がなぜ例外的に高いかについては、研究者の間でまだ合意がないという発言も記録されています[7]。
海は、暑さの「原因そのもの」ではなく、高気圧や偏西風と組み合わさる条件の1つ、というのが現時点で資料から読み取れる姿です。
では、こうした暑い夏は、これから先も増えるのでしょうか。長い目で見た変化を確かめます。
2025年夏の高温の直接的な要因は、日本周辺が背の高い暖かな高気圧(太平洋高気圧とチベット高気圧)に覆われ続け、強い下降気流と晴天による強い日射で昇温したことだ。海の暖かさは、その背景要因の1つに位置づけられている[1]。
海の寄与を見積もる手がかりが、季節予報用モデルの検証である。北太平洋中緯度の海面水温が高いメンバーほど、ジェットが北偏する関係がみられた。そのため、海面水温の予測が改善すれば、高温の予測も定量的に改善する可能性があるとされる[1]。
ところが、令和6年度の異常気象分析検討会(第2回)の議事概要は、慎重な書きぶりだ。委員の議論として、中緯度帯の海面水温が偏西風の北偏に影響を与えた可能性を認めつつ、その程度の定量評価を課題とし、2023・2024年の例外的な高温の理由は研究者の間でもコンセンサスがまだないとされる[7]。
2025年の暑さでは、高気圧が直接の要因とされた。海面水温の寄与の大きさは、定量評価が課題だ。高気圧・偏西風・日射・水蒸気が重なった結果の中に、海が含まれている。残る問いは、暑い夏の頻度が長期的にどう変わってきたかである。
6. 海も 夏も、むかしより あつく なって いるの?
6. 日本の近くの海は、世界の平均の約2倍の速さで暖まってきた
6. 長期の傾向 ── 日本近海は100年で+1.36℃、夏の昇温は1995年以降に加速
気象庁の 資料では、日本の まわりの 海の 水温は、100年で 1.36度 あがって います。世界の 海の 平均は 0.63度 なので、日本の 近くの 海は 世界の 約2倍の はやさで あたたかく なって いる ことに なります[8]。
日本の 夏の きおんも、1995年からの 30年間は、それまでの 約130年間の あがりかたの 約3.8倍の はやさで あがって います[1]。
なぜ 夏の 気温の あがる はやさが 大きく なったのかは、研究が つづいて いる ところです[1]。
海の 水温も、夏の 気温も、上がって います。どれくらいの はやさで かわって いるのでしょう。この ことを 頭に おいて、自分の 目でも たしかめて みましょう。
気象庁の解説では、日本近海の年平均海面水温は、2025年までの長期で100年あたり+1.36℃の割合で上昇しています。世界平均(+0.63℃)の約2倍、日本の年平均気温の上昇率(+1.44℃/100年)とほぼ同程度です[8]。1.36÷0.63を計算すると約2.2で、「約2倍」と合います。
夏の気温はさらに変化が急です。日本の夏平均気温の上昇率は、約130年間の傾向に比べ、1995年以降の30年間で約3.8倍と大きくなっています[1]。その要因として、エーロゾル(空気中の細かい粒)の減少や下層雲の減少を示した論文が挙げられていますが、まだ研究が続いている段階です。
2025年の日本近海の年平均海面水温は、2024年・2023年に次ぐ3番目の高さになる見込みで、日本の年平均気温も3番目でした[3]。暑い年が、上位に並ぶようになっています。
海と空の暖かさはどちらも長期的に上がっています。海だけでは決まらない夏の暑さを、自分の手元でも観察する方法を紹介します。
気象庁の「日本近海の海面水温の長期変化傾向」によれば、日本近海の年平均海面水温(海域平均)は2025年までの長期で100年あたり+1.36℃上昇し、世界平均(+0.63℃)の約2倍、日本の年平均気温の上昇率(+1.44℃/100年)とほぼ同程度だ[8]。1.36÷0.63≒2.16なので、「約2倍」と合う。
夏平均気温の変化はさらに急で、約130年間の上昇率に対し、1995年以降の30年間の上昇率は約3.8倍に達する(世界の年平均気温は約2.6倍)[1]。要因として、エーロゾル減少や下層雲減少を示唆する論文が挙げられたが、結論には至らず、研究が続く段階である。
さらに、日本近海の年平均海面水温は2025年が3番目の高さ(見込み)で、日本の年平均気温も3番目だった[3]。海と気温がそろって上位に並ぶ年が増えている、という見方と整合する。
ここまでをまとめると、こうなる。海は、空気より桁違いに多くの熱をためる。暖かい海は、偏西風と水蒸気を通じて空に関わる。しかし直接の要因は高気圧で、海の寄与の大きさは研究課題のままだ。
7. うちで、水と 空気の ちがいを しらべよう
7. 洗面器の水と空気の温度が変わる速さを、1日で比べる
7. 出口 ── 水と空気の温度の動きを比べる/海面水温の公式資料に当たる
おうちの 人と いっしょに やって みましょう。洗面器に 水を 入れて、日かげの 風の あたらない ところに おきます。
朝・昼・夕に、水の 温度と、そばの 空気の 温度を 温度計で はかります。水は 空気より、ゆっくり かわるでしょうか。
温度計が ない ときは、おふろの お湯と 部屋の 空気を くらべて、どちらが さめにくいか 思い出して みるだけでも かまいません。
家に温度計があれば、洗面器に水を入れ、日かげの風の当たらない場所に置いてみてください。朝・昼・夕に、水の温度と、そのすぐそばの空気の温度を測ります。水の温度のほうが、ゆっくり変わるでしょうか。
これは海の熱容量を、ごく小さく真似たものです。海では、温度の動きがもっと複雑になります。
もっと知りたくなったら、気象庁の「日本近海の海面水温の長期変化傾向」のページ[8]で、海域ごとの上がり方を見られます。2025年の分析資料[1]は、海面水温と偏西風の関係を図つきで説明しています。
家に温度計があれば、洗面器の水を日かげの風の当たらない場所に置き、朝・昼・夕に水温と近くの気温を測って、変わり方の速さを比べてみるとよい。熱容量の違いのごく小さな模型にすぎず、海の複雑な熱の動きまでは再現しない。
原典に当たるなら、気象庁の異常気象分析検討会の資料[1]と議事概要[7]が、海面水温と偏西風の関係、定量評価の課題を、委員の発言まで含めて日本語で読める。長期変化は「日本近海の海面水温の長期変化傾向」[8]、2020年8月の事例は気象庁の報道発表[5]にある。
2025年の分析資料[1]の末尾にある海面水温予測の改善の話を読むと、「いま何が分かっていないか」が、そのまま研究の入り口になっていることが見えてくる。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
出典について:気象庁の異常気象分析検討会の資料と議事概要、気象庁の天候のまとめ(速報)2件と報道発表、気象庁の海面水温の長期変化のページ、東京大学大気海洋研究所の講義資料、科学技術振興機構(JST)サイエンスポータルの解説記事を使いました。
- 気象庁 異常気象分析検討会(第1回・2025年9月5日)資料。 https://www.data.jma.go.jp/extreme/kaigi/2025/0905/r07_1st_gidai1_202509.pdf (2025年夏の高温、海面水温と偏西風、高気圧、水蒸気、長期の上昇率について)
- 気象庁報道発表「2024年の天候のまとめ(速報)」。 https://www.jma.go.jp/jma/press/2412/25a/2024matome.pdf (2024年の気温と海面水温の記録について)
- 気象庁報道発表「2025年の天候のまとめ(速報)」。 https://www.jma.go.jp/jma/press/2512/24b/2025matome.pdf (2025年の海面水温の順位について)
- 東京大学大気海洋研究所 講義資料(藤尾)。 https://ovd.aori.u-tokyo.ac.jp/fujio/2019chiba/2019chiba02.pdf (海洋と大気の熱容量の比較について)
- 気象庁報道発表(2020年9月1日)日本の南の海面水温について。 https://www.jma.go.jp/jma/press/2009/01c/20200901_hisst.pdf (2020年8月の海面水温と9月下旬までの見込みについて)
- サイエンスポータル(JST)解説記事。 https://scienceportal.jst.go.jp/stories/20240726_g01/ (海面水温と蒸発・水蒸気、2023年の北日本の猛暑の解説について)
- 気象庁 令和6年度 異常気象分析検討会(第2回)議事概要。 https://www.data.jma.go.jp/extreme/kaigi/2025/0318/r06_2nd_gaiyou_202503.pdf (海面水温の影響の定量評価と、研究者間の見解について)
- 気象庁「日本近海の海面水温の長期変化傾向」。 https://www.data.jma.go.jp/kaiyou/data/shindan/a_1/japan_warm/japan_warm.html (日本近海の海面水温の上昇率について)
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