1. 白い 花は、どんな 木に さくの?
1. 白い花を咲かせる木は、どのくらいの高さか
1. 葉のつけ根に咲く直径4.5〜5cmの白い花 ── 木は4.5〜6m、年を経ると約13.7m
グレープフルーツの 花は、白くて、花びらが 4まい あります。大きさは 4.5〜5センチ ぐらいで、500円玉を 2まい ならべた くらいです[1]。1つずつ さく ことも あれば、いくつか まとまって さく ことも あります。葉の つけ根に つきます。
この 花が さく 木は、ふつう 4.5〜6メートルの 高さに なります。にかいだての 家と 同じ くらいです。年を とった 木では、13メートルを こえる ことも あると 書かれて います[1]。
では、花が さいてから、実を とれる ように なるまで、どれくらい かかる のでしょう。
2. 花から 実まで、7か月の 土地も 13か月の 土地も
2. 花から収穫までは、ブローリーで7〜8か月、リバーサイドで13か月
2. 開花から収穫までの期間は気温に左右される ── 7〜8か月から13か月までの幅
アメリカの カリフォルニアで 調べた きろくが あります[1]。リバーサイドと いう 土地では、花が さいてから 実を とれる ように なるまで、13か月 かかりました。ところが、とても 暑い ブローリーと いう 土地では、7〜8か月 でした。
13か月と 7〜8か月では、5〜6か月 ちがいます。13か月は、7〜8か月の 2ばいに 近い 長さです。グレープフルーツは、だいたい 1年、と ひとことでは 言えません。
しりょうには、かかる 時間は 気温で かわる、と 書かれて います[1]。この 木は、あたたかい 土地で よく 育ちます。いつ 実を とるかは、ひんしゅや そだてかたで かわります[1]。
この くだものは、2つの くだものの 子どもだと 考えられて います。親は、だれなのでしょう。
実が収穫できるまでの時間は、気温によって変わります。園芸の資料には、カリフォルニアのリバーサイドでは花が咲いてから13か月、暑いインペリアル谷のブローリーでは7〜8か月と書かれています[1]。
計算してみます。13÷8は約1.6、13÷7は約1.9です。同じ果物でも、場所によって、収穫までの時間が1.6〜1.9倍もちがうことになります。「だいたい1年」とひとことでは言えません。
この木は、暖かい亜熱帯の気候でよく育つとされています。いつ収穫できるかは、品種や育て方で変わります[1]。
なぜ気温が高いと早く熟すのか、そのしくみまでは、ここで使った資料には書かれていません。では、気温に敏感なこの果物は、そもそもどこから来たのでしょうか。
開花から収穫までの期間は、気温に左右される。Mortonの解説では、カリフォルニア州のリバーサイドで13か月、暑いインペリアル谷のブローリーで7〜8か月とされる[1]。この差は5〜6か月で、13÷8≒1.6、13÷7≒1.9から、1.6〜1.9倍の幅になる。「花から収穫まで約1年」と固定して覚えると、現場の実態から離れる。
ただし、この2地点だけで、気温と期間の関係を一般化はできない。出典は気温が期間を決める要因であることを示しているが、湿度や品種の影響には触れていない。気温が高いと早く熟す理由についても、ここで使った資料には説明がない。
木そのものは、暖かい亜熱帯の気候でよく育つ[1]。ただし、いつ収穫できるかは、品種や栽培の条件で異なる[1]。
では、気温に敏感なこの果物は、そもそもどういう生い立ちなのか。親は何者か。
3. 親は、どんな 2つの くだもの?
3. グレープフルーツの親は、どんな2つの果物か
3. ブンタンとスイートオレンジの自然交雑と考えられている ── 1750年の最初の記録
グレープフルーツは、ブンタン(ざぼんとも よばれます)と オレンジが しぜんに まざって 生まれた、と 考えられて います[2][3]。人が かけ合わせた のでは ない、と いう ことです。
日本の せつめいでは、ブンタンの とくちょうの ほうが 多く のこって いる そうです[3]。
この くだものが はじめて 本に のったのは、1750年です。ウェールズの ぼくし ヒューズさんが、にしインドしょとうの バルバドスの 本に、「きんだんの 実」と して かきました[1]。ただし、ヒューズさんの 見た 木は、いまの グレープフルーツとは ちがう 木だった かもしれない、とも いわれて います[2]。
では、「ぶどう」という 名前は、どこから きたのでしょう。
グレープフルーツは、ブンタン(ポメロ)とスイートオレンジが、自然にかけ合わさって生まれたと考えられています[2]。人が品種改良で作ったのではなく、自然に交ざって生まれた、という説明です。日本語の解説も、ザボン(ブンタン)とオレンジの自然交配で生まれ、前者の特徴を多く受け継ぐとしています[3]。
最初の記録は、1750年にさかのぼります。ウェールズの牧師グリフィス・ヒューズが、西インド諸島のバルバドスの自然を記した本の中で、「禁断の果実」として書いたとされます[1]。ただし、ヒューズが見た植物は、今のグレープフルーツとは別のものだった可能性も指摘されています[2]。
親が2つの果物なのに、その子にあたる果物の名前に「グレープ」と入るのは不思議です。ぶどうとは、何の関係があるのでしょうか。
グレープフルーツは、ブンタン(ポメロ)とスイートオレンジが自然にかけ合わさった交雑種と考えられている[2]。人が品種改良で作ったものではなく、自然に交ざって生まれたと考えられている。日本語の解説も、ザボンとオレンジの自然交配で生まれ、前者の特徴を多く受け継ぐとし、この説明と合う[3]。
この果物の最初の記録は、1750年。ウェールズの牧師グリフィス・ヒューズ(Griffith Hughes)が、西インド諸島のバルバドスの自然誌で、「禁断の果実(forbidden fruit)」と呼んで記した[1]。しかしヒューズが記した植物は、今日のグレープフルーツとは別物だった可能性も指摘されており、これが最初の記録かは確定していない[2]。
親が2つの果物と分かると、残る疑問は名前だ。「グレープ」は、なぜ、何に由来するのか。
4. 名前に 「ぶどう」と つくのは なぜ?
4. ぶどうではないのに「グレープ」とつく名前の由来
4. 「グレープ」の由来は2説 ── 味が似るのか、実が房になるのか
グレープフルーツの 「グレープ」は、ぶどうの ことです。でも、ぶどうの 木では ありません。名前の わけには、2つの 考え方が あります。
1つは、あじが ぶどうに にて いるから、と いう 考え方です。1814年に ジョン・ルナンと いう 人が 書いた 本に、出て きます[2]。もう 1つは、実が 小えだに ふさに なって つくから、と いう 考え方です[2][3]。
1つの ふさに ついた 実の 数は、いろいろです。12こは 多い ほうで、20こ ついた ことも あります[1]。ぶどうの ふさを 思い出す 人も いるかも しれません。
どちらが 正しいか、1つには きめられません。また、ブンタンの えいごの 名前と まぎらわしかった ため、グレープフルーツの 名前が 広まった、と かく しりょうも あります[1]。
名前の由来には、2つの説があります。1814年にジョン・ルナンが書いた「味がぶどうに似ているから」という説と、実が房になって、ぶどうの房のように見えるから、という説です[2]。日本語の解説は、後者の房の説を紹介しています[3]。
房の説の手がかりは、実のつき方です。1つの房につく実の数は大きく違い、12個でも多いほうですが、20個ついた例もあります[1]。細い枝に何個も実が重なった様子は、確かにぶどうの房を思わせます。
どちらか1つに決められるわけではなく、資料でも並べて書かれています。もう一つ、資料にあるのは、ブンタンの英語名と紛らわしかったため、グレープフルーツという名前のほうが定着した、という説明です[1]。
名前と親が分かったところで、もう一つの疑問が残ります。同じグレープフルーツでも、実の色や食べごろの時期が品種で違うのは、なぜでしょうか。
由来には2説ある。1つは、1814年にジョン・ルナン(Lunan)が書いたとされる、味がぶどうに似ているため、という説。もう1つは、実が房状に実ってぶどうの房に見えるためという説で、英語版の百科事典は2説を並べている[2]。日本語の解説が紹介するのは、後者の房状の説である[3]。
房の説を考えるには、実のつき方が手がかりになる。1房あたりの実の数は大きく変わり、12個は珍しいが、20個ついた例もある[1]。一つの枝先に何個も垂れる様子が、房状と呼ばれたと考えると、筋は通る。ただし、これは資料が由来を直接説明したものではなく、どちらの説が正しいと決める根拠にはならない。
名前が定着した事情も、資料から読める。Mortonの記述では、ブンタン(pummelo)との混同を避けにくい中で「grapefruit」の名前が広まった[1]。そのため、由来が2説あっても、名前自体は広く通用した。
では、名前が定着したのち、この果物はどう広まり、どう変わったのか。
5. 食べごろは、ひんしゅで かわる
5. 同じグレープフルーツでも、収穫の季節は品種で変わる
5. 収穫期は品種で異なる ── フロリダでの広まりと、ピンクの果肉の発見
ある ふるい しりょうでは、フロリダで 実の とれる じきは、そだてかた しだいで 9月か 10月ごろから 春の おわりまで と されて います[1]。ただし、ひんしゅで ちがいます。フロリダ大学の しりょうでは、「914」と いう 新しい ひんしゅは、10月から 3月が とれる じきです[4]。
実の なかの 色も ひんしゅで ちがいます。ピンク色の 実は、1906年に ある かじゅえんで 見つかったと いわれて います[2]。赤い 「ルビーレッド」は、1929年に 見つかり、1933年に とっきょが みとめられました[2]。
実の なかの たねも さまざまです。90つぶほど 入ることも あれば、ほとんど 入って いない 実も あります[1]。
ある古い資料では、フロリダの収穫は、育て方によっては9月か10月ごろから春の終わりまでとされています[1]。ただし、品種によって時期は違います。フロリダ大学の「914」という新しい品種では、収穫期は10月から3月とされています[4]。
この果物は、1823年にオデット・フィリップ伯爵が、今のサフティーハーバーのあたりのフロリダに持ちこんだと伝えられています[2]。ピンクの果肉の実は、1906年にアトウッド果樹園で見つかり、赤い「ルビーレッド」は1929年に見つかり、1933年に特許が成立しました[2]。実の色や収穫期が違う品種が、少しずつ増えていきました。
実の中の種も、実によって数が大きく違います。最大で90粒ほど入ることもあれば、ほとんど種のない実もあります[1]。
では、日本ではどこで、このグレープフルーツを育てているのでしょうか。
収穫期は、品種によって異なる。Mortonの古い資料には、フロリダでは酸味を減らす薬剤を開花後にまいた場合、9月か10月ごろに法定の成熟基準を満たし、収穫が春の終わりまで続く、という条件つきの記述がある[1]。フロリダ大学の「914」は、収穫期が10月から3月とされる[4]。「914」の収穫期は一次資料の原文で確認できるが、他の品種の収穫期は、ここでは省いた。
広まり方にも流れがある。1823年、オデット・フィリップ伯爵がフロリダ(現在のサフティーハーバー)に持ちこんだ[2]。ピンクの果肉の実は1906年にアトウッド果樹園で見つかり、赤い「ルビーレッド」は1929年に見つかり、1933年に特許が成立した[2]。
種については、最大90粒ほど入ることがある一方、ほとんど種のない実もある。種は1粒から複数の芽が出る(多胚性)ことが多い[1]。
では、輸入が中心とされる日本では、どこで栽培されているのか。
6. 日本で そだてて いるのは どこ?
6. 日本で木を育てている県はどこか
6. 日本では輸入が中心 ── 1971年の輸入自由化と、国内栽培の2県
日本では、1971年から、外国の グレープフルーツを 自由に 入れる ことが できる ように なりました[3]。いま 日本で 木を そだてて いるのは、静岡県と 熊本県だけだと、書かれて います[3]。
お店で 見る 実の 多くは、外国から 来た ものです。外国の 土地で そだって、船で 日本まで 来た、と 思うと、ふしぎな 気持ちに なります。
7. 売り場で、親ゆずりを さがして みよう
7. 売り場のグレープフルーツで、親ゆずりを探してみる
7. 売り場と出典から、生い立ちをたどり直す
スーパーで グレープフルーツを 見つけたら、ラベルを 見て みましょう。どこの 国で 育った 実か、書いて ある ことが 多いです。ノートに 国の 名前を 書いて みます。お店に ならぶ 実の 国が、月に よって かわるかも 見て みましょう。オレンジが あれば、大きさや 皮の あつさ、においも くらべて みます。
ブンタンや ざぼんが 売って いたら、いっしょに くらべても おもしろいです。グレープフルーツは、ブンタンの とくちょうの ほうが 多く のこって いる、と 日本の しりょうに あるので、にて いる ところが あるか さがして みましょう。
もっと 知りたい ときは、この 記事の さいごに ある、日本語の ウィキペディアに、グレープフルーツの ページが あります。
スーパーでグレープフルーツを見つけたら、ラベルで産地を確かめて、ノートに写してみます。何月に、どこの国のものが並んでいるのかを、数週間に1回ずつ記録していけば、売り場に並ぶ時期の変化が見えてくるかもしれません。ただし、店頭の産地の変化は仕入れや陳列の変化でもあり、収穫期の変化そのものとは限りません。
ブンタン(ザボン)やオレンジが売っていたら、グレープフルーツと並べて、大きさ、皮の厚さ、においを比べてみます。日本語の解説では、ブンタンの特徴を多く受け継ぐとされています[3]。どこが似ているのか、自分の目で探すのが入り口です。
もっと詳しく知りたいときは、出典欄の日本語のウィキペディアに、グレープフルーツの項目があります。
自分でできるのは、売り場を観察したり、出典を読み直したりすることだ。まず、店頭の実のラベルで産地を確かめ、時期ごとに記録すると、売り場に並ぶ時期の変化を自分のデータで見られる可能性がある。ただし、店頭の産地の変化は仕入れや陳列の変化でもあり、収穫期の変化とは限らない。ブンタンやオレンジと並べて、大きさ、皮の厚さ、においを比べるのもよい。
出典の読み方にも順序がある。Morton(Purdue大学のサイト)は、収穫期や木の大きさ、花の記述が詳しい。英語版の百科事典(Wikipedia)は、名前の2説や品種の発見年を並べている。日本語版は国内栽培の2県を述べている。3つを並べると、同じ事柄でも書き手によって力点が違うことが分かる。
「花から実まで7〜13か月」という幅の裏に、日本の実測値はまだ見つかっていない。静岡や熊本の生産者がこの幅をどう見ているのかは、これからの調べものの課題になる。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
花から収穫までの期間、木と花の特徴、収穫期はMortonの解説による。名前の由来、親、品種の発見年は百科事典(英語・日本語)による。「914」の収穫期はフロリダ大学の資料による。
- Julia F. Morton, Fruits of Warm Climates, Grapefruit (Purdue University) https://hort.purdue.edu/newcrop/morton/grapefruit.html (花・木・実、花から収穫までの期間、収穫期、種)
- Wikipedia(英語)「Grapefruit」 https://en.wikipedia.org/wiki/Grapefruit (親、名前の2説、フロリダへの伝来、ピンクとルビーレッド)
- Wikipedia(日本語)「グレープフルーツ」 https://ja.wikipedia.org/wiki/グレープフルーツ (親の特徴、房の説、輸入自由化、国内の栽培県)
- University of Florida, Citrus Research and Education Center「Grapefruit 914」 https://citrusresearch.ifas.ufl.edu/cultivars/grapefruit/914/ (品種914の収穫期)
なおした ところ
更新履歴
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