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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

おきなわの そうめん いためは、どうして ふたつの なまえが あるの?

沖縄のそうめんの炒め物は、なぜ「間違い」と言われる名前で呼ばれるのか

「そうめんチャンプルー」は間違いなのか:ソーミンタシヤーとの呼び名のずれと、炒めるための手延べそうめん

分野:歴史・文化

そうめんは、ふつう ゆでて、つめたく して たべます。ところが おきなわでは、あぶらで いためて たべる ことが あります。

この りょうりを「そうめんチャンプルー」と よぶのは「まちがい」だと、せつめいする しりょうが あります。それでも みんなが そう よぶのは、どうしてでしょう。この ページを よむと、ふたつの なまえの いみと、いためても だんごに なりにくい そうめんの ことが わかります。

夏の風物詩のそうめんを、沖縄では油で炒めて食べます。しかも、その炒め物を「そうめんチャンプルー」と呼ぶのは間違った表現だ、と農林水産省の資料は説明しています[1]。

間違いと言われながら、なぜこの名前が広まったのでしょうか。この記事を読むと、「チャンプルー」と「タシヤー」の意味のちがい、台風の備えと結びついた暮らし、炒めても団子になりにくいよう作られた手延べそうめんがあることが分かります。

ゆでて食べるのが普通のそうめんを、沖縄では油で炒める。その料理を「そうめんチャンプルー」と呼ぶのは間違った表現だと、農林水産省の「うちの郷土料理」は説明している[1]。

ではなぜ、間違いとされる名前が料理店にまで定着したのか。この記事を読むと、「チャンプルー」と「タシヤー」の言葉の意味、備蓄食としての位置づけ、炒めても団子状になりにくいよう設計された県内の手延べそうめんがあること、そして起源がまだ分かっていないことが分かる。

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1. そうめんチャンプルーは、まちがいなの?

1. 農林水産省が「間違った表現」と書く理由

1. 農林水産省が説明する、チャンプルーと豆腐の関係

おきなわの ことばで、そうめんは「ソーミン」と いいます[2]。

「チャンプルー」は「まぜ あわせる」と いう いみです。「タシヤー」は「あぶらで さっと いためる」と いう いみだと いわれます。

のうりんすいさんしょうの しりょうでは、チャンプルーは「いためた とうふが はいる もの」を さすと いいます[1]。そうめんの いためものには、とうふが ふつう はいりません。だから「そうめんチャンプルー」は まちがい、と せつめいして います。

ただ、これは のうりんすいさんしょうの せつめいです。おきなわの ひとが ふだん どう よんで いるかは、べつに たしかめる ひつようが あります。

では、むかしの ひとは、この りょうりを なんと よんで いたのでしょう。

沖縄の方言で、そうめんは「ソーミン」と言います。「チャンプルー」は「混ぜ合わせる」、「タシヤー」は「油でさっと炒める」という意味だとされます[2]。沖縄料理研究家の宮澤かおるさんの説明です。

農林水産省の「うちの郷土料理」は、この2つの言葉を使い分けています。それによると、チャンプルーは炒めた豆腐が入るものを指します。そうめんの炒め物には豆腐が入るとは限らないので、「そうめんチャンプルー」は間違った表現になる、という説明です[1]。

ただし、これは同省の説明であり、現地で実際にどう呼ばれているかを調べた結果ではありません。料理店では、今もこの名前のメニューが見られます。

では、「間違い」と言われる前、この料理はどう呼ばれていたのでしょうか。

沖縄の方言ではそうめんを「ソーミン」と呼ぶ。「チャンプルー」は混ぜ合わせる、「タシヤー」は油でさっと炒めるという意味とされる[2]。ここで問題になるのは、この2語の使い分けである。

農林水産省の「うちの郷土料理」は、チャンプルーを、炒めた豆腐が入る料理を指す言葉として扱う。したがって、そうめんの炒め物を「そうめんチャンプルー」と呼ぶのは間違った表現になる、という筋道だ[1]。名前の分析としては明快だが、同省の説明が示しているのは言葉の定義であって、地元の人々の呼び方の実態を調べた結果ではない。

つまり、この問いの答えは「同省はそう説明している。しかし名前は言葉の定義だけでは決まらない」という形になる。実際、同省が見出しに掲げているのは「ソーミンタシヤー」のほうだ。では、2つの名前は、いつ・どのように入れ替わったのか。

2. むかしは、なんと よばれて いたの?

2. 昔の呼び名「ソーミンタシヤー」と、今の店で見られる「ソーメンチャンプルー」

2. 昔の呼び名ソーミンタシヤーと、今の店で見られるソーメンチャンプルー

むかしは「ソーミンタシヤー」と よばれて いたそうです[2]。そうめんを あぶらで さっと いためた もの、という なまえです。

いまは、おきなわりょうりの おみせなどでも「ソーメンチャンプルー」の なまえで したしまれて います。

この ふたつの なまえの どちらが ただしいのか、きめる ひつようは ないのかもしれません。どちらも、おなじ そうめんの いためものを さして います。

むかしの つくりかたは、かんたんだったと いいます。あおネギと そうめんだけを、ぶたの あぶらで いためて、しおと かつおの だしで あじを ととのえる、という ものです[2]。

こんなに かんたんな りょうりが、どうして おきなわの いえに ひろがったのでしょう。

沖縄料理研究家の宮澤さんによると、この料理は昔は「ソーミンタシヤー」と呼ばれていました。今は料理店などでも「ソーメンチャンプルー」の名前で親しまれています[2]。農林水産省が説明する言葉の意味と、人々が今使う名前は、少しずれているわけです。

ここで「間違いだからやめるべきだ」とは、どちらの資料も言っていません。「タシヤー」は炒める調理法そのものを指す言葉で、「チャンプルー」は具を混ぜ合わせる料理の言葉です。名前がいつ、なぜ移り変わったのかは、まだはっきりしません。

昔の作り方も伝わっています。青ネギとそうめんだけを豚の油で炒め、塩とカツオだしで味を整えるという、簡単なものだったそうです[2]。ただしこの説明には、元になった文献が示されていないので、「昔はこうだったという話」として読むのがよさそうです。

材料が少なくて済む料理は、どんな暮らしの中で重宝されたのでしょうか。

沖縄料理研究家の宮澤かおる氏によると、この料理は昔は「ソーミンタシヤー」と呼ばれ、現在は料理店などでも「ソーメンチャンプルー」の名で親しまれている[2]。農林水産省の定義と、現在の通称が並立している形である。

注意したいのは、どちらの資料も、呼び名を改めるべきだとは書いていない点だ。「タシヤー」は炒める調理法を指し、「チャンプルー」は具を混ぜ合わせる料理を指す言葉である。そうめんだけを炒める料理に「チャンプルー」の名がつくようになった経緯は、資料には書かれていない。

同じ記事は、昔の作り方を、青ネギとそうめんだけを豚の油で炒め、塩とカツオだしで味を整える簡単なものだったとする[2]。ただし文献根拠は示されておらず、「昔はそうだったと言われる」程度の確度である。それでも、材料が少なく、台所にあるもので作れる料理だったという像は、農林水産省の資料の記述と重なる。その記述とは、そうめんの買い置きである。

3. たいふうの ひに、そうめんが やくに たったの?

3. 台風の日の食事を支えた、そうめんの買い置き

3. 備蓄食としてのそうめん:台風・来客と、季節を問わない食べ方

のうりんすいさんしょうの しりょうに よると、ソーミンタシヤーは おきなわの けん ぜんたいに つたわる、いえの りょうりです[1]。ひるごはんや ばんごはんの ほか、おさけの おつまみにも なります。

むかしは、どの いえにも そうめんの かいおきが あったそうです。たいふうで そとに でられない ときの ごはんに、とても べんりだったと いいます。

べつの きじにも、たいふうや きゅうな おきゃくさんの ために、ツナかんと いっしょに そうめんを かっておく ならわしが あったと あります[2]。

かんそうした そうめんは、ながく おいて おけます。ゆでるだけで たべられるので、おなかが すいても あわてません。

ただし、たいふうが あるから この りょうりが うまれた、とは かかれて いません。

ふつうの そうめんは、なつの たべものです。おきなわでは、いためて、いちねんじゅう たべる ことも あります。

でも、そうめんを あぶらで いためると、くっついて だんごに なりませんか。

農林水産省の資料によると、ソーミンタシヤーは県内全域に伝わる家庭料理で、昼食・夕食のほか、酒の肴にもされます。昔はどの家にもそうめんの買い置きがあり、台風などで出歩けないときの食事に重宝した、と書かれています[1]。

沖縄料理研究家の宮澤さんも、台風や急な来客に備えて、ツナ缶と一緒にそうめんを買い置きする習慣があったと述べています[2]。別々の書き手の説明が重なっているのは確かです。ただし、どちらも「そうだ」「習慣があった」という伝聞の形です。台風があったからこの料理が生まれた、とまでは書かれていません。

全国では夏の風物詩であるそうめんを、沖縄ではチャンプルーにして季節を問わず食べる。そこに注目したのが、奈良県桜井市出身のそうめん研究家、ソーメン二郎さんです。琉球新報の取材に、「ソーメンチャンプルーが麺類を救う」と語りました。庶民的で災害時の非常食としても作りやすい、という見方です[4]。

乾いたそうめんは、長く置けて、ゆでるだけで食べられます。買い置きに向く食べ物が、炒める料理にもなる。そこで気になることが出てきます。そうめんを油で炒めると、くっついて団子になりそうです。

農林水産省によれば、ソーミンタシヤーは県内全域に伝わる家庭料理で、昼食・夕食のほか酒の肴にもされる。昔はどの家にもそうめんの買い置きがあり、台風で出歩けないときの食事に重宝したと伝えられる[1]。宮澤氏の記事も、台風や急な来客に備え、ツナ缶と並べてそうめんを買い置きする習慣があったと述べる[2]。農水省と宮澤氏は別々の書き手であり、記述が一致している点に意味はあるが、どちらも伝聞で、後者は文献根拠を示していない。台風が料理の起源だと読むことはできない。

備蓄食としての性質が、一般にも評価されている例がある。そうめん研究家のソーメン二郎氏(奈良県桜井市出身)は、全国で夏の風物詩のそうめんが沖縄ではチャンプルーとして季節を問わず食べられている点に注目し、「ソーメンチャンプルーが麺類を救う」と語った。庶民的で、災害時の非常食としても作りやすいという見方である[4]。同じ記事は、この料理がいつ沖縄で生まれ根づいたかについては調査中とし、結論を書いていない。

つまり、「保存がきく」「ゆでるだけでよい」という乾麺の性質と、炒めて季節を問わず食べる食習慣は、資料の上では結びついて語られるが、因果の順序までは分からない。そして炒める料理には、乾麺ならではの問題がある。ゆでた細い麺を油で炒めると、麺同士がくっついて団子状になりやすい。

4. いためても だんごに ならない そうめんが あるの?

4. 「炒める用」をうたう、沖縄の手延べそうめん

4. 団子になりにくい麺を作る、県内唯一の手延べそうめん工場

おきなわの やえせちょうに、おきなわせいふんの こうじょうが あります。この こうじょうは、けんの なかで ただひとつ、てのべそうめんを つくって いると、2020ねんの きじに あります[3]。

つくり はじめたのは、1994ねんからです。

ここで つくられる ある そうめんは、「そうめんチャンプルーに むいた そうめん」と いう かんがえで つくられて います。

ふつうの そうめんは、あぶらで いためると、だんごのように くっつく ことが おおいそうです。この そうめんは、いためた ときの あぶらの なじみかたも かんがえて つくられて います。

つくった ひとの はなしでは、できあがった ものを もちあげると、するっと もちあがるそうです[3]。

この そうめんは、ふとめで、こしが つよく、ゆでても のびにくい そうです。たいふうの ときの ほぞんしょくにも、おくりものにも えらばれて いると いいます。

では、そうめんを いためる りょうりは、ほかにも あるのでしょうか。

沖縄製粉(八重瀬町富盛)の工場は、琉球新報の2020年の取材によると、県内で唯一、手延べそうめんを作っています。製造は1994年から続いています[3]。取材の時点の話なので、今も同じ状況かどうかは、この資料だけでは分かりません。

この工場で作られる「龍頭」は、「そうめんチャンプルーに向いたそうめん」という考えで作られています。ゆでたそうめんを油で炒めると、麺同士がくっつくことがあります。それに対して龍頭は、炒めたときの油のなじみも考えて作られていて、完成した料理を持ち上げると「するっと」上がる、と製造担当者は説明します[3]。

どの工程のどんな違いが、油のなじみを変えているのかは、資料には書かれていません。分かっているのは、太めでコシが強く、ゆでても伸びにくいことです。冷やしそうめんにも使えて、台風時の保存食や、お中元・お歳暮の贈り物としても選ばれているそうです[3]。

手延べそうめんの作り方そのものは、生地を休ませながら何度も延ばします。この工場では約180cmまで延ばし、乾かしたあとに約4か月寝かせてから出荷されます[3]。

炒めるのにぴったりな麺が、わざわざ作られているほど、この料理は暮らしに根づいている。では、そうめんの料理は炒め物だけなのでしょうか。

琉球新報の2020年の取材によれば、沖縄製粉(八重瀬町富盛)の工場は県内で唯一手延べそうめんを製造しており、1994年から続く。取材時点の記述なので、現在も同じとは言い切れない[3]。

この工場の「龍頭」は、「そうめんチャンプルーに向いたそうめん」という麺として紹介されている。ゆでたそうめんを油で炒めると、麺同士がくっつくことがある。龍頭は炒めたときの油のなじみを考慮してあり、仕上がった料理が「するっと」持ち上がる、と製造担当者は説明する[3]。ただし、油のなじみが具体的に何で変わるのか(麺の太さか、生地か、工程か)は資料に書かれていないため、因果は断定できない。

資料から分かるのは、太めでコシが強く、ゆでても伸びにくいこと、冷やしそうめんにも使われること、台風時の保存食や中元・歳暮の贈答品としても選ばれていることである[3]。炒めに向く麺が、保存食と贈答品も兼ねているという点で、前章の備蓄の話ともつながる。

手延べの製法は、小麦粉・食塩・食用植物油を原料に、生地を休ませながら何度も延ばす方式である。この工場では約180cmまで延ばし、乾燥後に約4か月熟成させて出荷される[3]。工程の詳細は別の記事で扱った内容であり、ここでは立ち入らない。注目したいのは、「ゆでて食べる」ことが前提の食べ物に、「炒めて食べる」ための品種が生まれていることだ。では、そうめん料理は炒め物だけだろうか。

5. そうめんの りょうりは、いためもの だけなの?

5. 炒めないソーミン料理と、まだ分からない起源

5. 喜屋武のソーミンタシヤーと、ソーメンチャンプルーの起源

のうりんすいさんしょうの しりょうには、ゆでかげんで しあがりが かわる、と あります[1]。

だしを いれたり、ゆでる じかんを ながくして ねばりを だしたり した やわらかい ものは、「ソーミンプットゥルー」と よばれます。「プットゥルー」は、でんぷんが とけだして、とろとろに なった ようすの ことです。のどごしが よくて、おとしよりに よろこばれる そうです。

はえばるちょうの きゃんと いう ところには、おいわいの せきで ふるまわれた「ソーミンタシヤー」も あります[5]。かために ゆでた そうめんを、こい だしじるに くぐらせます。ぐは、にこんだ ぶたにくと べにしょうがだけです。いためない りょうりです。

いつから たべられて いたのかは、わかって いません。つくる きかいが へって「まぼろしの ソーメン りょうり」に なりつつある、と 2016ねんに ほうじられました。

ソーメンチャンプルーが、いつ おきなわで うまれたのかも、いまは はっきりしません。

農林水産省の資料は、同じそうめんでも、ゆで加減で仕上がりが変わると説明します。だしを入れたり、ゆで時間をのばして粘りを出したりしたやわらかいものは、「ソーミンプットゥルー」と呼ばれます。「プットゥルー」は、でんぷん質が溶け出してとろとろになった状態のことで、のどごしが良く、高齢の人に喜ばれるそうです[1]。

南風原町喜屋武には、祝いの席で振る舞われた「喜屋武のソーミンタシヤー」もあります。硬めにゆでたそうめんを、豚ロースとだし骨・かつお節でとった濃いめのだし汁にくぐらせ、具は煮付けた豚肉と紅しょうがだけ。炒めない別の料理で、ソーメンチャンプルーともソーメン汁とも違う味わいだと、琉球新報は2016年に紹介しました[5]。いつから食べられていたかを示す資料はなく、作る機会が減って「幻のソーメン料理」になりつつある、と同じ記事は伝えています。

炒める料理がいつ沖縄で生まれ根づいたのかについては、ソーメン二郎さんの取材記事も調査中としています[4]。分かっているのは、昔の呼び名と今の呼び名が並んでいて、台風の備えの食べ物として語られ、炒めるための手延べそうめんまで作られていることです。

では、この「分かっていないこと」を、自分たちでも探しに行けないでしょうか。

農林水産省の資料は、同じそうめんでもゆで加減で仕上がりが変わることを述べる。だしを入れたり、ゆで時間を長くして粘りを出したやわらかいものは「ソーミンプットゥルー」と呼ばれ、のどごしが良く高齢者に喜ばれる。「プットゥルー」は、でんぷん質が溶け出してとろとろになった状態を指す[1]。この呼び名が示すのは、同じ乾麺が、硬さと汁気の違いだけで別の料理名を持つほど、暮らしの中で使い分けられてきた可能性である。

炒めない料理として、南風原町喜屋武(はえばるちょう・きゃん)の「喜屋武のソーミンタシヤー」がある。祝いの席で振る舞われた料理で、硬めにゆでたそうめんを、豚ロースとだし骨・かつお節の濃いめのだし汁にくぐらせ、具は煮付けた豚肉と紅しょうがだけ。琉球新報(2016年)は、ソーメンチャンプルーともソーメン汁とも異なる独特の味わいと紹介し、起源を示す資料はなく、作る機会が減って「幻のソーメン料理」になりつつあると報じた[5]。ここでは「ソーミンタシヤー」という名前が、炒める調理法の意味から離れて使われている。名前と調理法のずれは、農水省のいう「間違い」の問題だけではないことが分かる。

起源はどうか。ソーメン二郎氏の取材記事は、ソーメンチャンプルーがいつ沖縄で生まれ根づいたかを調査中としており、結論を書いていない[4]。農水省の資料にも発祥の記述はない。したがって、台風との関係、名前の入れ替わり、炒める料理の誕生時期は、いずれも資料の上では未解明である。逆に言えば、確かなのは「昔から、乾麺の買い置きがあった」「呼び名が複数ある」「炒める用の麺がある」という、家庭と商品の両面の事実だ。

6. おうちの そうめんの ふくろを みて みよう

6. 袋の表示と、お店のメニューの名前を見比べる

6. 家で確かめられること:商品の表示、メニューの呼び名、原典の読み方

おうちに そうめんが あれば、ふくろの うらを みて みましょう。「ゆでかた」が かいて あります。ゆで じかんは、メーカーや ふとさで ちがいます。

つぎに、ちかくの おみせの メニューに、そうめんの りょうりが あれば、なまえを みて みましょう。なければ、おうちの そうめんの ふくろを、ほかの ふくろと みくらべて みましょう。

ぐを いれない ときの、いためものは「ソーミンタシヤー」と よぶのか、「ソーメンチャンプルー」と よぶのか。おきなわの ひとに きく ことが できたら、きいて みたいですね。

ひを つかって じぶんで つくる ときは、かならず おとなと いっしょに しましょう。

家の袋とメニューを見る

家にそうめんがあれば、袋の裏の「ゆで方」を読んでみましょう。ゆで時間はメーカーや太さで違います。ふつうのそうめんと、手延べのそうめんで、表示がどう違うかも見比べられます。

近くのお店のメニューに、そうめんの炒め物があれば、名前も手がかりです。「ソーミンタシヤー」「ソーメンチャンプルー」のどちらで書かれているか、見てみてください。見つからないときは、家にある別のそうめんの袋や、農林水産省のページと見比べても、考える材料になります。

原典を読む

農林水産省の「うちの郷土料理」のソーミンタシヤーのページは、調理法の違いまで短くまとめられています。琉球新報のそうめん工場の記事とあわせて読むと、炒めることを考えて作られた麺の特徴が分かります。火を使って作ってみるときは、必ず大人と一緒にしてください。

家で確かめられることは3つある。第一に、そうめんの袋の表示だ。ゆで時間は商品によって異なり、本文で見た「ゆでても伸びにくい」「炒めに向く」といった特徴が、商品説明にどう書かれているかも読み比べられる。ただし、表示は商品ごとの説明であり、料理名の正しさを決めるものではない。

第二に、店のメニューや惣菜の名前である。近くにあれば、「ソーミンタシヤー」と書かれているか、「ソーメンチャンプルー」か、あるいは別の名前かを見る。見つからなければ、家にある別のそうめんの袋や紹介資料を見比べるだけでもよい。

第三に、原典を読むことだ。農林水産省の資料は料理の意味・名前・ゆで加減の違いまで簡潔に書き、琉球新報の工場の記事は炒める用の麺の発想と製造の様子を述べる。ソーメン二郎氏の記事は、起源が調査中であることを示している。この3つを並べると、「間違いとされる名前がなぜ使われるのか」という問いに、資料がどこまで答え、どこから先が未解明かが、はっきり見える。火を使って調理を試みる場合は、大人と一緒に行うこと。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

本文は、ここにある資料の内容を、自分の言葉で言いかえたものです。料理の呼び名や作り方は、家庭や店によって異なります。

  1. 農林水産省「うちの郷土料理 ソーミンタシヤー(沖縄県)」 https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/47_5_okinawa.html (チャンプルーとタシヤーの使い分け・ゆで加減・買い置き)
  2. くふう トクバイニュース「沖縄料理研究家・宮澤かおる氏」(2019) https://tokubai.co.jp/news/articles/2456 (言葉の意味・昔の呼び名と作り方・買い置きの習慣)
  3. 琉球新報 週刊レキオ(2020年6月17日) https://ryukyushimpo.jp/work/entry-1140210.html (県内唯一の手延べそうめん工場・炒める用の麺・製法の概要)
  4. 琉球新報「ソーメン二郎さん」取材記事 https://ryukyushimpo.jp/news/national/entry-3837993.html (季節を問わず食べる点への注目・起源は調査中)
  5. 琉球新報(2016年10月8日) https://ryukyushimpo.jp/news/entry-372124.html (喜屋武のソーミンタシヤー)

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