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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

川の 水は、雨が ふらない 日も、どこから 来て いるの?

雨が降らない日も、川の水はどこから流れてくるのか

雨の降らない日にも川が流れ続けるのは、流域のどこにある水なのか ── 地下水・森林土壌・雪と、洪水時の「前からあった水」

分野:自然

きのうも 今日も、雨は ふって いません。それなのに、近くの 川には 水が ながれて います。ふしぎだと 思った ことは ありませんか。

しかも、木の 多い、しめった 土地の 研究では、大雨の ときの 川の 水の 多くは、その 日に ふった 雨では なく、ふる 前から 地面の 中に あった 水だと 考えられて います。川の 水は、どこに たまって、どう 出て くるのでしょう。この きじを 読むと、土や 森、雪が 川を ささえる ようすと、森にも できない ことが ある ことが 分かります。

雨が何日も降っていないのに、近くの川にはちゃんと水が流れています。降った雨がそのまま流れているだけなら、とっくに止まっていてもおかしくありません。

しかも、湿った森林の流域では、大雨のときの川の水の多くが、降ったばかりの雨ではなく、降る前から地面にあった水だという見方が一般的です[6]。川の水は、どこに、どうやってたくわえられ、どう川へ出てくるのでしょうか。この記事を読むと、土・地下水・雪が川をささえるしくみと、その限界が分かります。

雨の降らない日が続いても、日本の川の多くは流れ続ける。その一方で、湿った森林流域では、洪水のときの川の水の多くが降雨前から流域にあった水(旧水)だと、同位体を使った研究で一般にみなされている[6]。川の水は、降った雨そのものとは限らない。

では、降った水は、どこで、どれだけ、どのようにためられて川に出てくるのか。この記事を読むと、森林土壌・地下水(基底流量)・雪渓という3つの「たくわえ」の働きと、数字を読むときの限界(米国の例、マレーシアの1流域の例を一般化できない理由)が分かる。

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1. 川の 水の もとは、なに?

1. 降った雨は、そのまま川を流れていくのか

1. 降水は流域のどこへ行くのか ── 川と地下水への分かれ道

川の 水の もとは、雨や 雪です。海の 水が 空に のぼって 雲に なり、雨や 雪と なって ふって きます[1]。ふった 水は、川や 地下水に なって ひくい ほうへ ながれ、また 海に 入ります。

ある 川に 水が 集まる 場所を、流域りゅういきと いいます。たとえば、ちちぶや かわごえに ふった 雨は あらかわに 集まりますが、はにゅうや かすかべに ふった 雨は 集まりません[1]。

ここで ふしぎな ことが あります。雨が ふった 日だけ 川に 水が ながれるのなら、雨が ふらない 日が つづくと、川は からからに なりそうです。でも 川は、たいてい ながれて います。

大きな てがかりは、ふった 水が、すぐには 川に 出て いかない ことです。川と 地下水に 分かれた うち、地面の 中に はいった 水が、時間を かけて 川を ささえて いると 考えられます。どこに、どれくらい たまって いるのでしょう。

川の水のもとをたどると、海から蒸発して雲になり、雨や雪として降った水にたどりつきます。地上に降った水は、川と地下水になって低いところへ流れ、やがて海にそそぎます[1]。

ある川に雨が集まる範囲を、流域といいます。たとえば秩父や川越に降った雨は荒川に集まりますが、羽生や春日部に降った雨は荒川には集まりません[1]。川の水は、その川の流域に降った水でできています。

ところが、ここに引っかかる点があります。雨が降った日にだけ川に水が出るのなら、晴れが続けば川は細くなり、やがて止まりそうです。実際には、川の多くは晴れた日にも流れています。

降った水の一部は川へ流れ、一部は地面の中に入り、また一部は蒸発したり植物から空気中へ出ていったりします。地面の中に入った水が、時間をかけて川に出てくるなら、雨が止んだあとも川は流れ続けるはずです。では、その「地面の中の水」は、どこに、どのくらいたまっているのでしょうか。

川の水の源は、海面などから蒸発して雲になり、雨や雪として降った水である。地上に降った水は、川と地下水に分かれて低所へ流れ、海へ注ぐ[1]。ある川に水を集める範囲が流域で、秩父・川越に降った雨は荒川に、羽生・春日部に降った雨は荒川以外の流れに行く[1]。

ここで、降水の一部は川へ流れ、一部は地中に入り、また一部は蒸発散する点が重要になる。地中に入った水が、あとから川へ出てくることがある。降水がすべて直接流出するなら、無降水期間が長引けば河川流量は急減するはずだが、実際には多くの川が流れ続ける。そのため、降水の一部が地中に入って一時的に蓄えられ、のちに川へ出てくると考えるのが自然である。

では、その蓄えは何で、どの程度の規模なのか。次の章からは、森林土壌、地下水、雪という3つの蓄えを、それぞれの資料の範囲で見ていく。

2. 森の 土は、スポンジの ようなの?

2. 森の土は、雨をいったんためて少しずつ出す

2. 森林土壌はなぜ「スポンジ」にたとえられるのか

森の 土には、小さな すき間が たくさん あります。それで、森の 土は スポンジに たとえられます[2]。雨が ふると、水は この すき間に しみこんで いきます。

晴れが つづいても、山の 小さな ながれが すぐに かれないのは、この 土の はたらきが たすけて いる ためと 考えられて います[2]。

おふろの スポンジに 水を すわせて、そっと にぎって みる ところを 思いうかべて ください。水が ゆっくり しみ出して きますね。森の 土も、雨を ためて、少しずつ 出して いるのです。ただし、これは たとえ話で、土が 本当に スポンジと 同じと いう わけでは ありません。

では、川に 出て くる 水は、どれくらいが 地下水なのでしょう。

林野庁は、森林の土は小さなすき間を多く持ち、スポンジにたとえられると説明しています[2]。雨が降ると、水はこのすき間にしみこみ、いったん土の中にとどまります。

そして、晴れが続いても山の渓流がすぐに枯れないのは、森林土壌のこの働きが貢献していると考えられています[2]。雨がやんだ瞬間に水が止まらないのは、土がためた水が少しずつ出てくるからだ、という見方です。

たとえば、洗ったスポンジに水を含ませてから軽く手でにぎると、水がゆっくりしみ出してきます。森の土も、雨水をいったん受けとめ、あとから少しずつ川へ流すと考えるとイメージしやすくなります。ただし、土は本物のスポンジではありません。たとえ話として読んでください。

では、川に出てくる水のうち、こうした地下の水はどれくらいの割合を占めるのでしょうか。

林野庁の水源涵養機能の解説は、森林土壌が小さな隙間を多く持つ点をスポンジにたとえている。晴天が続いても渓流の水がすぐ枯れないのは、この土壌機能が貢献していると「考えられる」と書かれており、因果を断定する書き方ではない[2]。

この「考えられる」は読み流せない。降雨時に土へ入った水が、降雨後に徐々に河川へ出る、という説明は直観に合う。しかし、土壌の貯留がどれだけ流量を支えているかは流域ごとに異なり、ここから「森があれば必ず安定した流量が得られる」とは言えない。たとえ話としてのスポンジは、水を保持して放出するという働きの向きを示すにとどまる。

では、地中の水は川の流量のうち、どれほどを占めるのか。具体的な数字として、米国地質調査所の分析を見る。

3. 川の 水の 半分は 地下水?

3. アメリカの54の川では、地下水が平均52%だった

3. 基底流量は川の何割か ── 米国54河川で14〜90%の幅

地下水から 川に 出て くる 水の ぶんは、どれくらいでしょう。アメリカの 国の 役所が、54の 川を しらべました。

川の 水の うち、地下水から 来た ぶんは、へいきんで 52%、つまり 半分 ほどでした[3]。でも、川に よって ちがいが 大きく、14%の 川から 90%の 川まで ありました[3]。

14%は、7ぶんの 1 ぐらい。90%は、10の うち 9 です。同じ 「川」でも、地下水に たよる 度あいは まるで ちがいます。

この 数字は、アメリカの 54の 川の けっかで、日本の 川の 数字では ありません。日本の 川も、森の 土などに ためられた 水が ささえて いると 考えられて います[2]。では、雪は どうでしょう。

川の流量のうち、地下水がまかなう部分を基底流量といいます。アメリカ地質調査所(USGS)が1961〜1990年の流量データを分析したところ、54の川の平均で、流量の52%が地下水から来ていました。川ごとに見ると、14%の川から90%の川までありました[3]。

平均の52%は、およそ半分です。ただし、幅が大きい点が大切です。14%はおよそ7分の1、90%は10のうち9にあたります。地面の性質や地形によって、川が地下水に頼る度合いは大きく変わると考えられます。

この数字は、アメリカの54河川の結果で、日本の川の割合ではありません。日本については、国が統一して示す割合を、ここでは取り上げていません。森の土や地下水が川を支えるという説明の方向は、林野庁の資料と同じです[2]。

地下水のほかに、日本の川には、冬のあいだ山にたまる雪という蓄えもあります。

河川流量のうち、地下水が供給する成分を基底流量(きていりゅうりょう、ベースフロー)という。米国地質調査所(USGS)のCircular 1139には、54河川の1961〜1990年の流量データから、河川流量への地下水の寄与を分離した分析が載る。平均では流量の52%が地下水由来で、河川ごとの値は14%から90%に及んだ[3]。

この数字は2つの点で注意が要る。第一に、52%は54河川の平均値であり、個々の川の値ではない。実際、最小の14%は約7分の1、最大の90%は10分の9で、同じ「川の水」でも地下水の担う役割が6倍以上開く。第二に、米国の河川の結果であり、気候・地質・地形が異なる日本の川にそのまま当てはめることはできない。日本の川について同種の割合を一括して示す国の資料は、今回扱った範囲にはない。

それでも、この分析は「雨が降っていないときの川の水の一部は地下水である」という前提を、数字の幅つきで示している。次に、水を地中ではなく地表の雪として蓄える川を見る。

4. 雪の かたまりも、川の みなもと

4. 雪が残る山から始まる川 ── 利根川と、1年の水の波

4. 雪渓を源とする利根川と、季節で変わる流量

日本で いちばん ひろい 流域りゅういきを もつ とねがわの みなもとは、ぐんまけんの おおみなかみやまの 南の 面に のこる 雪の たまりだと されます[4]。山の 高さは 1,831メートルです。

とねがわの 長さは 322キロメートルで、日本で 2ばんめです。1ばんは しなのがわの 367キロメートル[4]。でも 流域りゅういきの ひろさは 日本一で、ちばけんの ちょうしで 太平洋に 入ります[4]。

日本の 川の 水の りょうは、春の 雪どけの ころと、つゆの ころ、台風の ころに 多く、ほかの 時期は 少なく なります。1年の うちで、水の りょうは 大きく かわります[5]。

では、大雨の 日の 川の 水は、さっき ふった 雨なのでしょうか。

日本一広い流域を持つ利根川の源流は、群馬県みなかみ町の大水上山(標高1,831m)の南面に残る雪渓、つまり雪の谷です[4]。利根川の長さは322kmで、信濃川の367kmに次いで日本で2番目ですが、流域面積は約16,840km²で日本一です。千葉県銚子市で太平洋に注ぎます[4]。

長さでは信濃川が上でも、水を集める面積では利根川が一番。長い川より「広く集める川」だといえます。

国土交通省の資料によると、日本の川の流量は、4〜5月ごろの雪解けの時期、6〜7月ごろの梅雨、9〜10月ごろの台風の時期に多く、水の少ない時期とくり返して、1年を通じて変動が大きくなっています[5]。雨と雪が、川の水の量の「波」を作っているのです。

ここまでで、川は晴れの日にも、土の水・地下水・雪から水をもらっていることが分かりました。では、雨が激しく降る洪水のときは、川の水はその雨そのものなのでしょうか。

利根川の源流は、群馬県みなかみ町の大水上山(標高1,831m)南面の雪渓とされる[4]。標高は資料によって1,831mと1,840mの2通りが見られるが、ここでは国土交通省利根川上流河川事務所の数字を使う。河川延長は322kmで信濃川(367km)に次ぐ日本2位だが、流域面積は16,840km²で日本一であり、銚子市で太平洋に注ぐ[4]。

この対比から、川の長さだけでは、集める水の量は分からないことが分かる。源流が雪渓であれば、降水が雪として一時的に固定されて、気温が上がる春に河川へ出る、という時間差が生まれる。日本の河川流量は、4〜5月の雪解け期、6〜7月の梅雨期、9〜10月の台風期に多く、少ない時期と繰り返しながら年間の変動が大きい[5]。

つまり、雪・土壌・地下水は、降水を時間の軸でずらして川へ戻す装置として働く。では、豪雨で水位が急上昇する洪水時の水は、降ったばかりの雨なのか。同位体を使った研究が、意外な答えを示している。

5. 大雨の 川の 水は、新しい 雨なの?

5. 洪水のときの川の水は、降ったばかりの雨ではない

5. 洪水時の流出に占める「旧水」── 同位体とケイ酸で分けた研究

雨が たくさん ふって、川が ごうごうと ながれて います。この 水は、さっき ふった 雨でしょうか。じつは、そうとは かぎりません。

木の 多い、しめった 流域りゅういきの 研究では、大雨の ときの 川の 水の 多くは、ふる 前から 流域りゅういきに あった 水だと 考えられて います[6]。

マレーシアの 森の 小さな 流域りゅういきで、2回の 大雨を しらべた 研究が あります。ふる 前から あった 水は、川の 水の 58%から 98%を しめたと ほうこく されました[7]。ただし、1つの 流域りゅういきの 2回の 雨の けっかなので、ほかの 川も 同じとは 言えません。

この 「前から あった 水」は、何千年も 前の 水と いう 意味では ありません。雨が ふる 前から、流域りゅういきの 中に あった 水と いう 意味です。

川の 水を 見たとき、「今 ふった 雨」だけでなく、「流域りゅういきに たくわえられて いた 水」も いっしょに ながれて いる。そう 思って 見ると、川の 見え方が かわります。

大雨で川が濁り、水位が上がる洪水のとき、その水は降ったばかりの雨だと思いがちです。ところが、湿った森林の流域では、嵐のときの川の水の多くは、降る前から流域にあった「古い水」(旧水)だと、同位体を使った研究では一般にいわれています[6]。

ここでいう「古い」は、何千年も前という意味ではありません。雨が降る前から、流域の中にあった水、という意味です。

数字の例が、マレーシアの熱帯林の小さな流域での調査にあります。2回の暴風雨で、水に溶けているケイ酸(silicate)を指標にして水を分けたところ、降雨前の水が洪水時の流出の58〜98%を占めたと報告されています[7]。

これは日本の川ではなく、マレーシアの1つの小さな流域で、2回の雨を調べた結果です。流域や雨のちがいで割合は変わりますから、「どの川でもこう」とは言えません。それでも、「降った雨がそのまま洪水になる」という単純な図とはちがう場合があることが分かります。

洪水時の河川水は、降ったばかりの雨(新水)だと考えられがちだが、同位体を使った研究の入門的な解説(SERC)によると、湿潤な森林流域の降雨時流出の多くは降雨前から流域にあった旧水だとされる[6]。この「旧水」は数千年前の水ではなく、降雨イベント前から流域に貯留されていた水を指す。

定量的な例として、マレーシアの熱帯林の小流域で2018年に2回の暴風雨を調べた報告がある。シリカ濃度を指標に流出を成分に分けたところ、降雨前の水が降雨時ハイドログラフの58〜98%を占めた[7]。58%と98%では幅が大きく、同じ流域でも降雨の性質で旧水の寄与が変わりうることを示している。

ただし、読み方に限界がある。第一に、これは日本の川ではなく、マレーシアの1流域の2回の雨の結果である。第二に、一般論として挙げられる「湿った森林流域」という条件がつく。日本国内の降雨時の旧水割合を一括して示す数字は、今回扱った資料にはない。したがって、「洪水の水の大半は前からあった水」と日本の川に当てはめて言い切ることはできない。

それでも、この結果は「川の水は降った雨そのものではなく、流域に蓄えられていた水が主役になりうる」という見方を、数字の裏づけつきで示している。では、その蓄えを担う森林は、いつでも水を増やす存在なのか。

6. 森が あれば、水は いつも ふえるの?

6. 森があれば水は増える、とは限らない

6. 蒸発散という例外 ── 森林は常に流量を増やすわけではない

「森は 水を ためる」と 聞くと、森が あれば いつも 川の 水が ふえる ように 思えます。でも、ことは そんなに かんたんでは ありません。

雨が ふらない 日が 長く つづくと、木の 葉から 水が 空気に 出て いって、かえって 川の 水が へる ことも あると、りんやちょうは せつめいして います[2]。

森の 土は 水を ためる はたらきが ある 一方で、木は 水を 空気に 出します。どちらも 森の 顔です。だから、森は 「いつでも 水を ふやす」わけでは ありません。

ここまで読むと、「森があれば川の水はいつも増える」と思えてきます。ところが、林野庁の資料は、雨の降らない日が長く続くと、森林の樹冠での蒸発散によって、かえって河川の流量が減る場合もあると説明しています[2]。

木は、根から吸った水を葉から空気へ出しています。森の土が水をためる働きと、木が水を空気へ返す働きは、どちらも森の姿です。時期や雨の降り方によって、どちらが目立つかが変わります。

森林を「緑のダム」と呼ぶことがありますが、万能のダムではありません。洪水を必ず防ぐとも、水を必ず増やすとも言えません。森が川を支える面と、水を使う面の両方を見ておく必要があります。

森林土壌の貯留機能を強調すると、森林が常に流量を増やすという理解に傾きやすい。しかし林野庁は、降雨のない日が長く続くと、樹冠部の蒸発散作用によって河川流量が減少する場合もあることを併記している[2]。

蒸発散は、植物が根から吸った水を気孔から大気に放出する過程を含む。森林が水を蓄える働き(土壌貯留)と、水を大気へ返す働き(蒸発散)は同時に起こり、どちらが優勢かは時期や降雨条件で変わる。「緑のダム」という言い方は、土壌貯留の側面をわかりやすく表すが、洪水を必ず防ぐとも、水量を必ず増やすとも言えない。

以上から、川の水の出どころは単純な「雨→川」ではなく、雪・土壌・地下水・植物の蒸発散が重なった時間差の問題だと整理できる。出口として、身近な川を自分の目で読む手がかりを挙げる。

近くの 川の 水は、どこから 来て いるの?

近くの川の「水の出どころ」を地図で探す

身近な川の出どころを、地図と雨前後の観察で読む

今日できること

家の 地図帳か 学校の 地図で、近くの 川を 見つけて、上の ほうへ 指で たどって みよう。山や 池、わき水と 書かれた ところに ぶつかる かも しれません。

出かけてできること

同じ 場所で、雨の 次の 日と、晴れが 何日か つづいた 日の 川を 見くらべよう。水の 多さや にごり、川はばを、おうちの 人と 見ます。雨の 日や 雨の あとは 水が ふえて あぶないので、川に 入らず、ふちからは はなれて 見ましょう。

こうしきの 情報じょうほう

こくどこうつうしょうの 川の じむしょの ホームページに、川の 流域りゅういきや 水の りょうの 話が のって います。

今日できること

地図帳や地図で、近くの川を探し、上流へ指でたどります。山や池、湧き水と書かれた場所に行き着くかもしれません。川がどの範囲の雨を集めているか(流域)も、線で囲んで想像してみます。

出かけてできること

同じ地点で、雨の次の日と、晴れが何日か続いた日の川を見比べます。水の量、にごり、川幅の変化を、ノートに簡単に書きます。増水しているときは川に近づかず、足元に十分気をつけてください。

公式情報

国土交通省の各河川事務所のホームページに、その川の流域や、水の量の変化が載っています。林野庁の「水源涵養機能」のページには、森林土壌と水の関係が書かれています。

気づいたこと

雨のあとは水が増え、晴れが続いても少しは流れている。その「少し」の水が、どこから来ているのかを、自分の言葉で言えるか試すのが、いちばんの確かめになります。

今日できること

国土地理院の地形図や、手元の地図帳で、近くの川の流域界(分水嶺)と源流点をたどる。源流点が湧水・池・雪渓のどれに当たるかを推定し、本記事の3つの蓄え(土壌・地下水・雪)のどれが効きそうかを予想する。

出かけてできること

同じ地点で、降雨の翌日と、無降雨が数日続いた日の水位・濁り・川幅を記録し、比較する。降雨直後の増水時は、川に近づかない。

公式情報

国土交通省の河川事務所や林野庁の水源涵養機能の解説を読み、近くの川の流域面積や水源の種類を調べる。本記事の数字が米国54河川やマレーシア1流域の結果であることと、日本の川の資料とを見比べると、一般化の限界が見えてくる。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

川の水の出どころは、国の機関の解説と、海外の調査・研究の報告にもとづいて書いた。割合や倍率は、書かれた範囲(米国の54河川・マレーシアの1流域)の結果として扱い、日本の川の数字には当てはめていない。

  1. 国土交通省 荒川上流河川事務所(子ども向け解説) https://www.ktr.mlit.go.jp/arajo/arajo00593.html (水の循環・流域の考え方)
  2. 林野庁「水源涵養機能」 https://www.rinya.maff.go.jp/j/suigen/suigen/con_1.html (森林土壌の働き・蒸発散の例外)
  3. USGS Circular 1139 (Winter ほか 1998) Box B https://pubs.usgs.gov/circ/circ1139/htdocs/boxb.htm (米国54河川の地下水の寄与)
  4. 国土交通省 利根川上流河川事務所 https://www.ktr.mlit.go.jp/tonejo/tonejo00182.html (利根川の源流・長さ・流域面積)
  5. 国土交通省 水資源(水管理・国土保全局) https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/mizsei/mizukokudo_mizsei_tk2_000018.html (日本の川の流量の季節変化)
  6. SERC (Carleton) Isotope Hydrograph Separation https://serc.carleton.edu/hydromodules/units/153199.html (洪水時の旧水の一般的な見方)
  7. Hydrological Research Letters 17(2)(J-STAGE) https://www.jstage.jst.go.jp/article/hrl/17/2/17_28/_article (マレーシアの熱帯林小流域の例)

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